自己評価・施設関係者評価結果公表シート

平成27年度
自己評価・施設関係者評価結果公表シート
1.園の教育目標
・しなやかな心とからだをもった子どもに
・友達を思いやり温かいくらしを創る子どもに
・熱中して遊びや仕事をやりとげる子どもに
2.重点的に取り組む目標・計画
子どものまなざしのむこうにあるもの
平成24年度 ― 好きな遊びからどう子どもを見とるか(1年次) ―
平成25年度 ― 好きな遊びからどう子どもを見とるか(2年次) ―
平成26年度 ― 好きな遊びからどう子どもを見とるか(3年次) ―
平成27年度 ― 好きな遊びからどう子どもを見とるか(4年次) ―
3.平成27年度の状況及び平成28年度に向けての展望
指標(評価項目)
教育方針に
・建学の精神や教育目標
ついて
27年度の状況
・学校法人常磐会学園の建学の精神「和平
28年度に向けての展望
知天
創造」に ・短大、学園大学では「和平
知天
創造」は校是として、
則り、温かい心で友達を思いやり、仲良く交わり、自分の
3付属園では教育目標にその精神が息づいている。認定
こと、友達のこと、周りのさまざまなことに心を寄せ、自
こども園としての本園で、この建学の精神をより具現化
分の目指すことに熱中し、最後までやり遂げる強い心と
した園生活を構築していくことが28年度の課題とし
力、しなやかな体をもつ子どもに育つ教育・保育を創造し、
たい。
必要な環境を提供した。
・短期や中長期の具体的
な目標
・27年度も「好きな遊び」に着目し、子ども自らが選び、 ・新制度を受けて27年度に認定こども園となった本園
展開していく遊びを実践し、その大切さや意義を再確認し
の様子については、大阪市のみならず大阪府内の幼稚
た。また、日本保育学会でのポスター発表、近畿地区私立幼
園、保育所が注目し、自園の今後について考える参考に
稚園教員研修大会での公開保育・分科会開催、ソニー幼児教
したいと思っておられることが窺える。いろいろな面か
育支援プログラム、常磐会学園乳幼児教育研究会の研究発表
ら検証し、認定こども園となって良かったと言える 1 年
会等で本園の教育・保育の在り方を問う機会をもったことに
としたい。
より、多くの示唆を得ることができた。
・学校の運営方針や教育
課程
・27年度は、幼稚園型認定こども園として、新しい園環
・保護者のニーズを優先するのではなく、子どものことを
境の活用、長時間保育児に対する望ましい園生活のあり
最優先に考えた園生活を基本とすることをさらに前面
方等、新しい課題等に取り組み、試行錯誤の日々であった。
に打ち出し、幼稚園型認定こども園としての本園の特色
しかし、1~5歳児という異年齢間の関わりを通して、楽
を保護者に理解してもらう機会を多くもつようにする。
しい園生活を過ごすことができた。
(行事、PTA 活動、家庭保育協力日等)
・28年度は27年度の園生活の振り返りを行い、認定こ
ども園としての教育・保育課程の29年度中の完成に向
けて始動する予定。
教職員に
ついて
・教職員数及び勤続年数の ・新卒者4名を担任として採用。4月当初は22名の教職員
分布
・保育・教育力の質の向上を目指し、付属園勤務経験者
でスタートしたが、兼任教員も増員し、最終的には27年
を専任として採用することにした。20代・30代・
度は26名の教職員で子どもたちの園生活を支援した。
40代・50代の様々な年代の教員が切磋琢磨するこ
とで、新たな保育・教育内容の展開が期待できる。
・所有する免許の種別や他 ・認定こども園では幼稚園教諭免許、保育士資格の両方をも
の資格
っている教員が保育にあたることが望まれ、本園の教員も
・保育士資格取得、免許更新が必要な教員にはその機会
を逃さないよう、自覚を促していく。
「保育教諭」という職名となった。保育士資格のない教員
は5年間の間に取得する必要があり、本園での対象者にも
努力義務を求めたが、応募者が多く27年度は実現できな
かった。
・研修の実績及び研修制度 ・新卒者4名を担任として採用したので、特に新任教育に力 ・28年度も新卒者3名が担任として配属され、新任教育
について
を入れ、公的な機関の研修には誰かが参加するようにした
が必要となる。2年目の教員共々研修の機会を得て研鑚
ことで、1 年目の保育者なりの成長は見られた。
を積むことを期待したい。
園児につい
・園児数や学級数
て
・27年度は、長時間保育必要の3号認定子どもとして、1 ・28年度は、地域のニーズと共に将来的には園児数の確
歳児5名、2歳児12名の利用定員を設定しているが、平
保に繋がると考え、1歳児の認可定員を5名から12名
野区からの利用調整を受けないひよこ組(2歳児)は、本
に増員することにした。
園の教育の特色として継続し、多い時は13名が所属して
いた。最終的には9名が平成28年度本園に入園する。
・園児数も増え、5歳児2クラス、4歳児2クラス、3歳児 ・さらに園児数も増え、5歳児2クラス、4歳児3クラス
3クラス、満3歳児1クラス、2歳児 1 クラス、1歳児1
3歳児4クラス、満3歳児1クラス、2歳児 1 クラス、
クラス、未就園児1クラス計11クラスとなった。その後、
1歳児1クラス、未就園児1クラス計13クラスとな
満3歳児(幼児6人に対し、1名の保育担当者が必要)も
る。満3歳児18名の入園も予定されており、長時間保
18名満杯の状況となった。
育児対応教員も必要であり、28年度は最終的には32
名の教職員で子どもたちの園生活を支援する予定であ
る。
施設・整備 ・園庭や園舎、敷地の面積 ・存在感のある新しい園舎は、通りすがりの方々からも子ど
について
もの姿が見え、声が聞こえるので、本園の教育・保育の一
端を知っていただくには最適の環境である。
・遊具の種類や設置状況
・遊具も子どもたちの興味・関心、冒険心を湧き起こすもの
が多く、「やってみたい!」「できるようになってうれし
い!」等、意欲的に遊ぶ姿が多く見られた。
・安全にかかる配慮
・園児数が増え、広いと思っていた園庭も全員が外に出て遊
んでいる時間や三輪車やスクーター等の乗り物遊具が多
く出ていると意外に狭く、子ども同士がぶつかることもあ
る。年上の幼児には、乗り物遊具で走ってよい場所を考え
させたり、小さい子どもたちの安全に対する指導も必要と
なっている。
・看護師による治療記録から怪我の起こりやすい曜日、時間
帯、場所等も検証し、教職員の安全に対する意識の向上、
環境整備に努めた。今後は環境の見直しと共に、子どもが
危険を認知し、遊びを通して自分の身を守る術を身につけ
ることができるための指導の必要である。
保育料につ
・入園料、保育料など
いて
・認定こども園への移行のため、園則(運営規程を含めたも ・平成28年度の利用者負担額は、現在まだ明示されてい
の)の作成を行った。また、支給認定を受けた保護者の利
ないが、平成27年度よりも所得に応じての設定が細分
用者負担(今までの保育料に相当するもの)を考えた上で、
化される予定。
入園料や実費に係る利用者負担額(教材費、PTA会費、 ・大阪市の5歳児の教育に係る負担を無償化するための動
IDカード代等)、給食費等も算定し、決定した。
きがあるものの、まだ詳細についての連絡はない。
・入園受入準備費(選考及び入園準備のため)、入園料(施 ・2号認定、3号認定においては、区役所決定通知が来る
設整備、教育内容充実のため)の徴収は行うが、入園手続
が、本園の内容を知らないまま、応募する方もいるので、
き後の入園辞退に関しては、入園料のみ返金した。
本園教育内容等を理解したうえで、入園の希望をされる
・短期在籍を希望するケース(里帰り出産、海外赴任中の帰
よう区役所の担当の方にもお願いをしている。
国等)がある。年々増えることが予想されるので27年度
に3付属園の園則を改定し、再入園者、5歳児入園者、短
期在園希望者の入園料や保育料等について明記すること
にした。子どもにとって良い環境を求める保護者のニーズ
に柔軟に応じていく姿勢は今後も維持する。
教育内容に ・教育時間や教育内容、及 ・幼稚園型認定こども園となったことで、2・3号認定子ど ・幼稚園型認定こども園であり、平成27年度に在園した
ついて
び休業日
も(8時間ないし11時間保育を必要とする乳幼児)が入
乳幼児の家庭のニーズから勘案して、平成28年度は土
園し、午前8時から午後7時までの開園となった。しかし、
曜日の保育は午後5時まででよいとの判断をした。
土曜日は4~5名程度、午後5時までの利用がほとんどで
あった。
・長年、培ってきた本園の幼児教育の考えから、仕事の無い
日はできるだけ子どもたちとの時間を大切にすることを
保護者に理解してもらい、家庭保育協力日、早いお迎え
をお願いしてきた。
・教育時間、保育時間のバランスを考え、新たな保育・教
育課程の作成に向けて、特に長時間保育を必要とする乳幼
児の園生活のあり方を検証することに努めた。
・季節の行事や園外保育、 ・認定こども園となったことを契機に「ときわまつり」を「と ・平成27年度の行事のあり方を見直し、年間行事は実際
保育参観、保育参加の実
きわフェスタ夏」運動会を「ときわフェスタ秋」等行事名
保育を担当した、主幹教諭を中心に年間行事を作成し
施状況
を変更した。
た。特に園外保育の回数、学年の組み方、参観について
・26年度に園外保育や近隣への散歩を多く取り入れること
は、園児数が増加するにあたって、園児少数時と同様の
を計画し、子どもたちにとって良い経験となったことを受
組み方や日程、場所などで、混乱がきたすなどがあった。
けて27年度も貸切バスをチャーターして富田林市にあ
反省を踏まえ、行事のあり方なども検討しながら、組み
る錦織公園やサバ―ファームへ園外保育に出掛け、大型遊
込むことで、子どもたちにも、保育者にも無理のない楽
具で遊んだり、ブドウ狩りを楽しんだ。公共の交通機関を
しく安全な行事になるものと考える。
使って出掛けることは必要なことであるが、園児数が増
え、多人数での移動の際は貸切りバスの利用も有効である
と考える。
預かり保育 ・預かり保育の利用数、時 ・長時間保育を必要とする幼児を受け入れる幼稚園型認定こ ・1号認定児の預かり保育については、希望者が年々増え
について
間帯
ども園となったが、1号認定子ども(教育標準時間児)
てきている。平成28年度多子軽減の年齢制限がなくな
の一時預かり保育利用が大幅に増加した。本来は2号認定
ることが、検討されている。1号認定から2号認定に変
子どもとして申請したいが、きょうだいがおり、多子軽減
更される保護者も増加することが予想されるので、動向
を活用し保育料が安くなることを選択される保護者が多
を見ながら、一時預かり利用のあり方も見直す必要があ
いことが要因と考える。
る。
子育て支援 ・対象者や活動の実施内容 ・認定こども園に対する質問も多く、園舎が新しくなったこ ・未就園児親子クラス「いるか組」はすでに28年度開催
について
及び実施状況
とで、関心をもっておられることが分かった。丁寧に説明
の問い合わせも多く、引き続きの実施を考えている。担
することにより、就労を考えておられる方の入園希望も増
当保育者の負担が多く、いるか組の保育内容も充実する
加すると思われる。
ことで、保護者の期待に添えるものと考え、専任保育者
・未就園児(2歳児)親子登園のいちご組をいるか組と改名
の中からの担当を検討している。
した。登録件数は26年度より1組少ない84組であった ・ぺんぎん組は、水曜日の利用が定着しつつある。園児の
が、園庭開放(年齢不問)のぺんぎん組は116組から2
様子を間近で見ながら、園庭で遊べることが』公表のた
08組との登録件数が増えた。園の様子を知り、次年度の
め28年度は、水曜日のみの開催を行い。土曜はこども
入園を考える機会となったと思われる。
センターでの利用をすすめていくようにする。
・本園で遊び、こどもセンターで昼食を取る親子もあり、互 ・ひよこくみの利用もまだまだ需要が多く、満3歳児へ移
いの活動がリンクする様子が窺えた。
行し、空きができてもすぐに定員が埋まる状態である。今
後は短時間の一時利用児の受け入れを検討する。
給食、お弁
・給食回数、内容
当等の実施
・お弁当の状況
について
・委託業者と話し合い、オーガニック野菜を使い、卵・乳
・本園の給食による食育効果は高い。また給食の栄養士や
製品は極力使わず、アレルギーの子どもも皆と同じ料理を
調理員の方々も、協力的で子どもたちのリクエストや、
食べることができる和食中心の給食を提供している。誕生
季節を味わえるメニュー内容も考案してくださり、子ど
会の折には誕生児の保護者もクラスで給食を味わい、園生
もたちからも保護者からも好評である。
活の一端を理解していただく機会とした。しっかりと食べ ・給食会議をより充実したものにできるいよう、給食担当
るようになり、園児にも保護者にも好評である。
・27年度は水曜日を追加し、月・水・木・金の週4回の給
食とした。火曜日の弁当持参は継続した。
も積極的に会議の内容を考案できるよう、知識を深めて
いきたい。
・保護者向けの食育講演会や、グループ討議や質問・相談
会などの開催を年間計画として提案できるよう、考案
中。
保護者会等 ・PTA活動の内容、協力 ・役員との話し合いで、27年度のPTA全役委員会は土曜 ・最後の全役委員会において、保護者からはPTA全役委
の活動状況
体制
日の午前中に開催した。
について
員会は保育のある日の午前中の開催が望ましいとの意見
もあり、28年度は検討が必要である。
・従来からPTA主導で開催されている「ときわフェスタ夏」 ・子どもたちにとって楽しい伝統的な行事であるので、2
「もちつき」は、新しい園舎、園庭の使い方に加えて園児
数が増えたことにより、会長をはじめ役員・委員がかなり
苦労して計画され、実行に至った。
7年度の経験を今後に繋げて継続していただきたい。
登園・降園
・通園方法
について
・安全対策
・親子同伴の徒歩通園が基本であるが、自転車の利用は多く ・平成27年度新園舎の車どめができたことで、試行とし
自転車置き場が満杯にあることもあり、行事の折には利用
て行ったが、1号認定子どもの登降園時の混雑と安全確
を制限することもあった。
保に予想以上の職員動員が必要であった。車を近隣駐車
・車寄せを作り、自家用車の利用も申し出制にしたが、雨天
場に停めて協力してくれる保護者もいるので、ゲートが
時に利用を希望する家庭も多く、特に登園時の混雑が目立
開いている間は車の利用は禁止する方向である。保護者
った。駐停車を指導する人員が必要となり、朝の混雑緩和
の理解と同意を得て、園児の安全を最優先に考えていき
のためには、さらに利用制限をする必要があると考える。
たい。
・
園児募集に
・見学会、説明会の日程
ついて
・入園を希望され園見学、園庭開放に参加される保護者も増 ・2号3号認定のきょうだいが、入園できないという事実
加し、地域における常磐会幼稚園の存在感を示すことがで
を平野区に訴え続けている。現区長は28年度に向けて
きたと考える。
は検討課題として挙げてくれているが、動向をみなが
ら、常時平野区と連携を図りたい。
・配慮を要する園児の入園 ・大阪市からの派遣及び本園独自のキンダ―カウンセラーを ・平成28年度も施設、人員配置を考慮すると受入人数に
相談の実施
依頼し、園児に対する具体的な援助の方法や保護者の相談
・本園は26年度より大阪市の要支援児受入促進園となり、
特別支援を必要とする子どもの受け入れを積極的に行っ
ている。平野区も要支援児の保護者が相談に来られると本
園の環境が望ましいのではないかと薦めておられるらし
い。平成27年度は10名の要支援児が在園し、皆の中で
自分らしさを発揮し園生活を楽しむことができていたと
思う。
限りはあるが、「共に育つ」ことの大切さを発信してい
くことが必要と考える。