平成27年度事業計画 公社は、平成27年度も経営改革・組織風土改革・人材育成を推し進め、経営基盤の安 定化を推進します。 そして本年度からJACK大宮ビルの大規模修繕がスタートします。 【平成 27 年度予算総額 37 億 3,400 万円:前年度対比 15.7% 5 億 700 万円増】 1 駐車場事業 現場管理と公金管理の強化、マネジメント能力の向上を図るために、25年度より段 階的に駐車場長を配置し、26年度には全駐車場の体制を構築しました。なお、業務サ ービスの向上・均質化は継続的課題であり、27年度においても更なる現場管理とマネ ジメントを強化します。 施設運営者としてのノウハウの構築と総合力の向上を図る目的で、26年度に2ヵ所 の自転車駐車場を直営化し、27年度はその結果を検証・分析し、更なる可能性を検討 します。 自動車駐車場・自転車駐車場は、事業収入が減少傾向にあるため、27年度は駐車場 ごとの個別採算管理とマーケット分析を徹底し、事業の公共的役割を考慮しながら対策 を講じます。 また、新たな駐車場運営ツールとして、利用料金収受におけるキャッシュレス化の導 入に向けた調査研究を行います。その他、駐車場利用者ニーズの把握と改善を目的とし たアンケートの実施、公社ホームページの充実化、更に、委託業者との連携強化、お客 様サービス向上の為の現場スタッフ向け研修、併せて、駐車場運営を通しての交通安全 啓発に努めます。 【平成 27 年度予算 16 億 6,700 万円:前年度対比 0.89% 1,500 万円減】 (1)自動車駐車場事業 ① 自主自動車駐車場事業(7ヵ所) 自動車駐車場事業で競合する無人コインパーキングが近年徐々に増加したことに 伴う利用者の分散の影響を受け、減収の駐車場が7ヵ所中3ヵ所の見込みです。 1 自主自動車駐車場収入推移 7ヵ所全体 浦和パーキングセンター 収入ウェイトの高い(約 33%) 浦和パーキングセンターは回復の シーノ大宮 兆しが見え始めてはいますが、全体 600 の落ち込みを補えるほどの回復に 500 収 は至っておらず、次に収入ウェイト の高い(約 27%)シーノ大宮自動 400 入 車駐車場については、25年度対比 300 で若干の減収予想ではありますが 200 安定した収益が見込めます。 27年度はこれら主要駐車場2 100 ヵ所を中心に他の5ヵ所の駐車場 0 H24 H26(見込) H25 (単位:百万円) ② と併せてコスト管理を徹底し収益 年度 確保を目指します。 指定管理者自動車駐車場事業(2ヵ所) さいたま市の指定管理者として、26年度から5年間、2ヵ所の自動車駐車場の 管理運営を実施しています。2ヵ所とも利用者が減少傾向にあり、その内、市営北 浦和臨時駐車場は、近隣総合病院のリニューアルに伴う駐車場増設により、収入の 高いウェイトを占めていた病院利用者が激減し、収入がピーク時の3分の1に落ち 込んだため、27年度以降の運営については、さいたま市と連携を図りながら適切 な管理形態の検討を行います。 (2)自転車駐車場事業 ① 自主自転車駐車場事業(14ヵ所) 平成25年度は、浦和パーキングセン 自主自転車駐車場収入推移 ター自転車駐車場の利用が増加し、全体 210 でも2.5%増と好調でした。 208 26年度は、民間事業者による機械式 収 入 無人自転車駐車場のマーケット参入が加 206 速し、利用者が分散したことなどから、 204 14ヵ所中8ヵ所の施設が25年度対比 で減収となっており、中でも西大宮駅北 202 口、指扇駅第2、大和田駅第1自転車駐 200 (単位:百万円) 24 25 車場が大幅な減収見込みであり、今後も 26(見込) 年度 民間事業者の参入が想定されます。 2 27年度は、引き続き自転車駐車場個々の収支の検証を行い、採算割れの施設に ついて閉鎖することや、経営改善に向けた機械式無人化などを検討します。 また、お客様サービス向上のためのキャッシュレス化の調査研究を行います。 ② 指定管理者自転車駐車場事業(A・B・Dの3グループ21ヵ所) さいたま市の指定管理者として、26年度から5年間、3グループの管理運営を 行っています。指定管理者開始と同時に公社初の試みとして、2ヵ所の市営自転車 駐車場について直営化を開始し、1年経過後の現在の運営は駐車場長のマネジメン ト効果もあり安定しています。 27年度は、26年度を検証し更なるお客様サービスの向上に努めます。また、 Dグループの市営高砂第1・第2自転車駐車場が27年3月20日に移転オープン したため、27年度早期の運営の安定化を目指します。 2 テナント事業 JACK大宮は昭和62年のオープンから29年目を迎え、平成27年度からの大規 模修繕により、経年劣化による設備機器等の更新を図ります。27年度の区分所有者と しての大規模修繕負担額は、8億8千万円を予定しています。また、25年4月に取得 したJS日進ビルは、26年度に大規模修繕工事を完了し、27年度以降安定した収益 が見込まれます。 収益の柱であるテナント事業については、引き続き賃料の安定的な確保を目指し収益強 化に積極的に取り組みます。 【平成 27 年度予算総額 17 億 7,700 万円:前年度対比 37.7% 4 億 8,600 万円増】 (1)JACK大宮 JACK大宮テナント事業は、26年度に大口テナントの退去により、厳しい 局面を迎えましたが、大宮駅西口エリアにおけるオフィスマーケットの潜在能力 の高さもあって、次期入居テナントも確定し、最少の減収にとどめることが出来 ました。 しかしながら、27年度もその影響が残る厳しい状況となりますが、北陸新幹 線も開通し、駅開業130年を迎えた大宮駅の利便性と当ビルの立地を最大限生 かしたテナント経営に努めます。 (2)JS日進 公社2棟目のテナントビルとして平成25度から事業を開始し、さいたま市及び市 3 関係機関のテナント(58%)、民間テナント(42%)と合わせ満室の状態であり、今後 も安定した推移が見込まれます。 なお、25年度事業開始時の空調設備改修と、26年度の大規模修繕によりオフィ スビルとしての環境を整えました。 27年度は、今後20年を見据えた長期的な修繕計画を検討します。 3 ビル管理者事業 現在公社が行っているビル管理者事業は、区分所有されている建物の管理を行うもの であり、公社にとって将来的に事業拡張の可能性があります。 ビル管理業務の実践と経験を積み、公社独自でビル管理業務が担える能力を備えるこ とを目標とし、27年度も引き続き下記のビル管理者事業を実施します。 (1)JACK大宮管理者事業 公社収益の柱であるJACK大宮テナント事業の安定化に向けて、必要不可欠な大 規模修繕を27年度の早期に実施します。 区分所有者間での協議により緊急性の高い修繕(エレベーター・非常用自家発電機 等)については、一期工事(27 年度∼28 年度)として実施する合意が得られました。 それ以降の修繕(屋上防水・高置水槽・防災設備等)については、引き続き協議を 行います。 (2)シーノ大宮パーキング管理者事業 公社と他の区分所有者(さいたま市)と連携を図りながらコスト管理を徹底し、良 好なビル環境の保持増進に努めます。 (3)シーノ大宮センタープラザ管理者事業 管理者として、建物の所有者であるさいたま市と民間事業者の協力を得ながらコス ト管理を徹底し、良好なビル環境の保持増進に努めます。 なお、完成後10年が経過したことに伴い、27年度中に各区分所有者と協議しな がら中・長期修繕計画(28 年度から 10 年間)を策定します。 4 内部管理体制の強化・・・リスクの評価と対応 内部管理体制の強化を目的として、平成25年度から駐車場の現場マネジメントを重 視し、公社スタッフによる駐車場長制度をスタートし、26年度には2ヵ所の自転車駐 車場を直営化することで、管理部門と現場との情報及び指示の伝達体制を構築し、業務 4 の有効性及び効率性を推進しました。 27年度は、内部管理体制の基本的要素の一つであるリスクの観点から、公社におけ るリスクの抽出、分析、評価、対応の一連のプロセスであるリスクマネジメントを構築 します。 5 人事評価制度・目標管理制度の試行、人事諸制度の見直し 27年度から人事評価制度を試行するとともに、当制度により適正かつ合理的な評価 をするための目標管理制度も併せて実施します。また、制度導入に伴い当公社の人事諸 制度全般の見直しを検討します。 このことにより、職員のモチベーションを高め、生産性の向上と意識改革を推進しま す。 6 ホームページの利活用 (1)公社のインフォメーション ホームページをより有効に活用し、公社の組織・事業情報を積極的に発信・PRし ます。 (2)情報発信 駐車場(自動車・自転車)事業においては、利用者への施設情報・利用状況の情報 提供を行い、テナント事業では、オフィス情報の発信等を積極的に行い、営業活動の 強化に努めます。 7 公益目的支出計画 公益目的支出計画に基づいて26年度に引き続き、さいたま市へ特定寄附を実施しま す。 【平成 27 年度寄附事業予算 2 億円(前年同額)】 5
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