2015年度聖望学園中学校・高等学校 学校評価

2015年度聖望学園中学校・高等学校
1
学校評価
評価項目
自己評価(2015 年度分)
達成度
学校関係者評価
第三者評価
基本統計
・学校要覧は10月に発行できた。
B
・ 学校要覧の予定通りの発行を望む。
・ 教育方針・教育目標、沿革、校舎・施設等の基本情報、学生の教育課程・
・学校要覧の発行状況
・基本統計の管理では、教務ではスクールエイドにて調査書、指導要録の管理を行い、不備
・基本統計管理の状況
なく管理ができた。生徒部では指導記録を学年ごとに集計できていた。募集広報部において
・ 基本統計の募集広報部の入試データの蓄積は大いに評価できる。さ
らなる有効活用をお願いする。
は、過去11カ年間の入試データの蓄積ができ、有効に活用することができていた。
教材・日課等の教育環境、教職体制や運営体制に関してまとめられている学
校要覧について、十分評価できる。
・ ウインドーズのOSの変更に伴い、教務事務システムをスクールエイドに
換え、問題なく事務の効率化を維持した。
・ 募集活動に関わる生徒の基礎統計に関しては、学校の記録の蓄積と現状の
評価のための資料を目的とし、進路指導においても継続して活用されてお
り、評価する。
・ 正確な学校要覧を発行できたことは評価できる。ただ、発行時期が予定よ
り遅れたことは、改善してほしい。なお、その内容を精査し、基礎資料の内
容、作成方法を簡素化し、事業報告と連動させた迅速な発行を目指すことは
できないか、改めて検討してほしい。
2
中期・単年経営計画
・生徒募集の結果は中学44名、高校 337 名の新入生が決定した。中学校の定員が確保でき
・生徒募集状況
B
・少子化の影響を大きく受けているが、中学校の応募者増加につながら
・ 全体的に良く準備され、実行されている。
なかった。中学校では適性検査試験を実施が 2 年目となり倍増した。応募者は増加したが入
なかった要因の分析をお願いする。
・ 中学校の定員は、今年も未達であり、教育プログラムの改革、伝統ある奉仕活動
・教員研修状況
学者数に増加にはつながらなかった。募集活動での課題がある。
・教員の皆さんがお忙しい中、研修に参加いただいていることは評価で
の強化と人格教育との連動を進め、小学生が学びたくなるような教育改革を望
・5S の状況
・教員研修は、年々充実を図っている。進路では多くの教員が、予備校等主催の研修会に参
きる。今後の自己研鑽や最新の情報を入手できるよう積極的な参加を
む。
・CO2 削減状況
加し、大学受験指導に向けての知識を吸収し、各教科のレベルアップを図っている。しかし、
望む。
・キャリア教育の状況
生徒指導、募集の研修に関しては課題がある。
・キャリア教育では新たな取組みがされており評価できる。今後も更なる
・CO2 の削減については、ゴミの分別、トイレの電燈の自動消灯化などが取り入れられてい
充実を期待する。
・ 高校 2 年生を対象に夢ナビを導入し、教育の効果の向上を目指した。また、学年
間の協力体制も継続しており、評価できる。
・ 生徒募集については、学校訪問、塾説明会、学校説明会、そしてオープンキャ
る。それ以外の電燈消灯などについては、徹底ができていない。
ンパスも実施しており、これらの具体的な取り組みがなされた。その結果、高校に
・キャリア教育は特別委員会が設置し、その指導計画に基づいて実施された。具体的には、
ついては、昨年度、定員を上回る学生が入学した。
高校 1 年生で「オープン・キャンパス」、職業紹介ガイダンスの実施、高校 2 年生では「夢ナビ
・ なお、教職員の能力の向上と、教育力の強化を図る体系的な研修を検討さ
講義ライブ」を実施した。高校 3 年生では、模擬面接を実施した。中学では、職業の調べ学
れたい。特に、マネジメント(組織人としての役割等)に関わる研修を加え、
習と、飯能市議を招いて講演会を実施した。
OJT、 SD(self-development, staff- development)システムの構築が望まれ
る。
・ 今後、公立高校の小中連携が進むことが予想されており、聖望学院も、6
年間教育の成果や伝統的に行われてきた人間力強化を目指す教育、コミュニ
ケーション能力の向上を明確にしてほし、聖望学園教育の真価を世に問うて
ほしい。
・ キャリア教育、特に中学校において達成度が低いことから、取り組み方針を明確
にしてほしい。
3
組織運営
・責任体制の整備状況では、各分掌で部長、委員長を中心に分担が明確化され、責任の所
・責任体制の整備状況
在がはっきりさせている。
・経理状況
・生徒会経理など管理体制は十分行われている。
徹底させ、情報の漏洩、外部からの不正な侵入を防ぐシステムを徹底することが
・情報管理状況(個人情
・個人情報などの情報管理は、教務部が学校共有PCの共有ファイルの整理し、情報管理を
必要である。なお、答案等のきわめて保護されるべき情報に関しては、徹底した管
報を含む)
行っている。
理を求める。
・個人情報の学校外の持ち出しは禁止し、答案用紙の持ち出しは管理職の許可のもと紛失
がないようにしている。
B
・個人情報漏えいが全国的にも多く発生しており、さらなる管理体制を
望む。
・ 個人情報に関しては、基本的な制限を課し、保護に努めている。なお、今後、プ
ライバシーポリシーを明らかにして、個人情報保護に関する法的知識を教職員に
・ 組織運営に関して、各分掌で部長、委員長を中心に企画・運営がなされ、
そのシステムが安定してきたと思われる。また、校長、教頭、チャプレン、
事務長による調整が行われており、課題に対しては明確に対応している。
4
施設・設備
・環境管理部が中心となって、清掃状況の確認や教室備品の整備などが組織的に行われて
B
・施設の整備については老朽化が進んでいる箇所が多くあるため、中
・施設、設備の活用と整
いる。年度当初の下足箱、机椅子等の整備は、組織的に行われスムーズに新年度が迎えら
備の状況
れた。情報図書においては、既存の映像設備において点検、整備も定期的に行われてお
・ 中学校において、電子黒板の導入、WiFi環境等の教育環境の整備を行
・施設、設備の点検状況
り、多くの利用に応えている。大型教室における映像機器の利用状況もよく、十分に活用さ
ったこと、また、体育館の放送設備の整備、体育館の空調の整備が行われた
れている。また、空調完備の体育館は、快適な環境での教育活動が実施されている。
ことは評価できる。
期的な計画の中、着実な実行を望む。
・ 環境管理部が中心となって、清掃状況の確認や教室備品の整備などが組織的
に行われている点は、環境教育とも関連しており、評価できる。
・ メディア環境の整備を図っている。なお、予算的に大きいので、全体の整
備を明らかにしてほしい。
・ 但し、中長期的な環境整備計画をたてることが望まれる。
5
宗教教育
・宗教委員会では、生徒と教師がキリスト教に触れる機会を与えることを念頭に置いて活動し
・宗教教育の状況
ている。
・宗教的諸活動の状況
・生徒のキリスト教に対する関心を広げるため、アンケートを実施し、キリスト教行事の参考に
A
・我が校の特徴であるキリスト教の教えを軸に行事等を通じて生徒、教
員が様々な経験を積むことを望む。
月の礼拝活動のアンケート実施等、意欲的な取り組みがなされた。
・ 今後、キリスト教行事の意味を、幅広く学生、教職員に理解してもらうよう、礼拝の
した。次年度もアンケートを継続したい。
6
・ 昨年同様、礼拝において、生徒の役割を増やすこと、イースター礼拝の実施、3
やり方も工夫している。
教育課程・学習状況
・教務部ではシラバスを予定通り 4 月に発行することができた。各教科はそれに沿って授業を
B
・シラバスの達成状況を分析し来年度に反映することを望む。
・教育課程の実施状況
展開している。評価・評定の検証や見直しを図った。全学年の 4 コース制の諸問題の検討が
ることによって、教員の授業方針、教育方法の確認に役立っているだけでな
・学習指導の状況
課題である。
く、生徒が授業を体系的に理解し、予習等に役立てる機会を提供しているこ
・成績の状況
・学習状況としては、成績面では昨年度と同じ程度である。さらなる向上が求められる。学業
とを評価する。
特奨生の河合塾サテライト講座や土曜講習での支援を行っている。
・ 今年も、シラバスをつくり、学生全員に配布している。シラバスを作成す
・ 調査書・学習指導要録等が適正に使用されており、基本統計管理の面でも効果
が上がっていることを評価する。
・ 進路指導に関しては、進学情報の共有化、各教科との連携等、基本的取り組み
の強化を図ることで、指導効果は飛躍的に上がるのであり、改善策を望む。また、
定期的な面談は増えてきたので、それを踏まえて個別支援に努めて頂きたい。全
体の進路指導にも言えることで、継続的な情報の共有を図って頂きたい。
7
部活・行事
・部活動の自己評価報告は、本年度は実施しなかった。次年度への課題である。
B
・部活動の自己評価については、毎年の実施を望む。
・部活動の状況
・国際交流委員会では、サマースクールプログラム(カナダ)が実施され12名が参加した。少
・森林環境委員会では、飯能の資源を活用した取り組みを実施されたこ
したこと、短期留学生の受け入れ等、相互関係が見られることを評価する。なお、
・行事の実施状況
ない人数であったが生徒の満足度は高かった。ニュージーランドプログラムを導入した。
とを評価する。今後も新たな企画を計画し、より多くの参加者を期待す
海外プログラムにおける引率者の負担が重くなっており、内容の再検討が求めら
・森林環境委員会では、森林体験教室(58 名の参加)、10 月の Eco Forest Day は約 90
る。
れている。
名の参加であった。中学校 2 年生のエコツアーでは充実した植樹と草刈りが実施できた。
・ 国際交流委員会では、準備を重ね、カナダでサマースクール・プログラムを実施
・ 森林環境教育委員会が聖望の森の苗木補植、中 2 による苗木の補植を実施で
きたことは評価できる。今後、生徒の自然との交わり、自然環境に対する理解の増
進、また情緒教育を進める視点からも、自然との交わりの検討を望みたい。
8
生徒指導・カウンセリング
・生徒指導については、生徒指導委員会が作成したマニュアルに沿ってどの教員でも同じ指
・生徒指導体制の状況
導ができる体制は整えた。しかし、SNS 指導と交通マナーを保健体育の授業にリンクさせるこ
・カウンセリング活動の状況
とが課題である。
・教育相談委員会は、以前より細かい相談の対応となっている。
A
・生徒指導委員会のマニュアルに沿った指導ができたことを評価すると
ともに、マニュアルの改善も必要であるか検討することを望む。
・ 生徒生活指導委員会が、
「問題行動への予防対策を強化する」との視点から
取り組まれていることを評価する。
・ また、生徒部の目標である、生徒の自主性を尊重する運営も大いに期待し
ている。
・引き続きスマートホンの学内持ち込み、所定の時間内のSNSの禁止を徹底
したことは評価できる。今年度も、集会において交通安全講習、マナー講習、
薬物乱用・SNSに対する講習の実施を予定している。中高校生が自制して、
犯罪等の被害に合わないよう取り組んで欲しい。
・ 登下校時の生徒の動向把握し、マナー向上の指導を教員全体で行っている
こることを評価したい。
・ 教育相談に関しては、保護者を含めた対応を継続して頂きたい。また、スクール
カウンセラーとの連携をさらに図り、生徒がより良い学業を続けられるように、定期
的な検討を進めてほしい。そして、全教職員が共通の認識に立って、学生の状況
をキャッチし、共同した対応ができるように、具体的な方針を明らかにし、対応マニ
ュアルを整備し、理解を進めて頂きたい。
9
進路指導
・進路指導については、進路指導体制が確立している。
B
・昨年度からの課題である指導マニュアルの作成を強く望む。
・ 6の教育課程・学習状況の箇所でも指摘したが、教員同士の連携は不可欠で
・進路指導体制の状況
・進路結果については、例年より上昇している。ただし、目標から考えると満足な結果とは言
ある。またキャリア形成、生活指導等との関わりもあり、その結果としての
・進路結果
えない。
進路決定と合格率の向上がある。その意味で、全体的な方針の確認を行い、
今年こそ、予定通り指導マニュアルを作成して頂きたい。課題が出されてい
るので、具体的な改善を進めてほしい。
10
安全管理
・安全管理について、総合防災訓練を 1 回実施した。
・学校安全計画の状況
・危機管理マニュアルの作成配布も予定通り行われた。
・危機管理マニュアルの
・デジタルなまずが導入されており、緊急地震速報が校内の全員に連絡でき、早期の地震に
作成、活用状況
対する構え、避難ができた。火元責任者掲示と巡回を行った。
B
・危機管理マニュアルの作成を評価する。マニュアルについては安全
管理委員会において毎年の見直しを望む。
・ 安全管理は、問題が起こる前での日頃の備えが必要である。特に、激震災害等
がいたるところで起こっている現状をふまえ、避難訓練、総合防災訓練を行うこと
が必要であり、さらなる充実を望む。
・ 今後、他校における防災、防犯の取り組み、また地域で行われている同取り組み
・学校防災計画の作成、
を検証し、帰宅途中で災害に遭った時の対応、授業中に地震が起こった場合に
実施状況
速やかに避難するための移動通路の点検等、生徒、教師への必要な情報の周知
を図って頂きたい。
・ 熊本での震災の経験でも、住民が避難してくることが予想されており、その際の
対応を検討しておくことが必要である。
11
保健管理
・学校保健計画、健康診断の実施は養護教諭により行われた。
A
・今後も学校保健計画に沿った取り組みをお願いする。
・学校保健計画の作成、
・ 基本的に丁寧な取り組みがされている。
・ なお、心のケアや生活の支援に関する実績を確認し、教職員への啓発活動を進
実施状況
めて欲しい。評価基準は、目標をどれほど達したか、そのための適正なプロセスを
・健康診断の実施状況
踏んでいるか、役割の合意ができているか、数値ではない、指導評価が必要であ
り、聖望学園においても検討されたい。
・ 健康診断も実施されており、個別指導に活用している。
12
特別支援教育
・教育相談委員会を中心に、相談等を実施した。個別相談が増加している。
B
・特別支援生徒への対応
・多様化する相談にそれぞれの生徒に合ったきめ細やかな支援を望
む。
状況
・ 特別支援教育に関しては、長期研修に職員を参加させ、その人材を中心に、学
内における啓発活動を進めている。生徒の個々の事情が異なり、試行錯誤である
ことは理解できる。ただ、本人の可能性も含めた個別指導計画を作成し、担当者
の役割の合意を図り、協働した取り組みを検討して頂きたい。
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保護者・同窓生との連携
・学年ごとに保護者会を行い、必要な意見交換が行われている。後援会が行っている地区集
・保護者会の状況
会にも教員が参加し、保護者との交流及び意見交換が行われた。同窓会に学校での現状を
る。引き続き生徒、教職員、同窓会、保護者間の信頼と協力関係が深
・地区集会の状況
報告しており、施設・部活動見学会も実施している。また同窓会からは、学業や部活におい
められるよう努力していく。
・同窓会との連携状況
て一定の評価を得た生徒に対し、奨励賞が贈られている。
総合評価
A
B
・PTA や後援会活動に積極的に教職員が参加されていることを評価す
・ 同窓会、保護者会との交流や情報交換が定期的になされていることを評価す
る。
・ B(各委員会でばらつきが見られます。PDCAサイクルの視点から、各委員会の
仕事と評価者の意見を検証し、教育の質の向上に役立てて頂きたい。また、委員
会の再編に関する意見もあり、学内で検討されたい)