講演原稿資料

医療機器開発における知財戦略の重要性
第1部
知財の創造段階と知的財産保護
特許業務法人太陽国際特許事務所
所長 弁理士 博士(工学) 中島 淳
http://www.taiyo‐nk.co.jp
j‐nakajm@taiyo‐nk.co.jp
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本日の話題
(1) 発明とは何者か
・定義の難易
・発明に必須でないもの
(2) 発明を創るとは
・ニーズとシーズ
・スポット発明の問題点
・ニーズで発明は半分完成
・遠近両用視点
(3) 特許戦略とは
・地形や敵を知る(先行技術調査)
・戦略立案と先取り特許
(4) 特許のリスクとは
・自己原因リスク
・他者原因リスク
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(1)発明とは何者
「特許発明」に必須 か不要か?
(機械、器具、装置の発明)
○具体的な
○技術のアイデア
○従来よりも優れもの
特許製品です!
発明に必須でないもの
×研究資金や設備
×試作品や製品
×前よりも性能が良い
×良く売れる商品
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(2)発明を創る
発明の素
ニーズ発明とシーズ発明しかない
欲しい
(ニーズ)
ニーズとシーズ
できる
(シーズ)
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(2)発明を創る
N‐S 格差解消手法と障害
シーズ(これが出来る)
真の自社優位性を明確化
値打ち作り
価値創り
・実態調査
障害
・問題解析
(他社調査)
・対策立案
(財務、投資)
・可能性調査
(選択実行)
・継続有益な
新ビジネスモデル
(通信料B、消耗品B)
ニーズとシーズ
・虫の目・鷹の目・地蔵の目
知恵と工夫
真のニーズ見える化
情報・人脈
既成概念
理論・ミクロ解析
人材育成
脱抵抗勢力
脱成功体験
そんなものは
出来ない
売れない
コミュニケーション不足
人は本当のことを
言わない、言えない
障害
障害
接合
障害
ニーズ
(欲しい、満足)
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(2)発明を創る
ニーズで発明は半分完成
不具合と発明①
発明三段論法
①問題点把握
②原因究明
③適切対応策
技術的思想とは抽象的な観念
(idea/concept)
例示
文字が書けない!
問題は何か?
①問題点把握:芯折れ
②原因究明:転がり
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(2)発明を創る
スポット発明の問題点
発明の着想から特許出願への展開
・発明者(開発担当)の認識
特許を意識して開発するわけではない
開発担当の意識は、他社及び自社の新製品
特許審査での従来技術は、過去製品だけではない
発明者
↓
知財部担当者
↓
従来例検索
↓
特許性判断
↓
弁理士
↓
明細書作成
発明創作
開発
特許
重要:聞き出す力
・コーチング
・ティーチング
発明
権利化手続
(まな板の鯉)
特許審査
従来技術
既存製品
「発明者は従来技術の欠点に鑑み・・」⇒これは作文
先行特許
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(3)特許戦略
既存特許の調査(地図と分析)
・技術分野ごと
・出願企業ごと
・実施技術ごと
・公開と登録別に
・有効期限ごと
・開発時期ごと
各種マップを作成
GOAL
・虫の目
・鳥の目
・地蔵の目
問題特許や企業は?
・実施可能技術は?
・有望技術分野は?
・未解決分野は?
・開発方向性は?
START
地形や敵を知る
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(3)特許戦略
思いつき発明?
・アイデア
・試作品なし
・テレビ受像機
・電卓
・液晶パネル
・プラズマシスプレイ
・水晶振動子
・コンタクトレンズ
・ファクシミリ
・DVD
・自動焦点カメラ
戦略立案と先取り特許
思いつき発明
基本発明
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