平成27年9月20日発行 第19号 (隔月発刊) ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ 一級建築士事務所 株式会社ラウンズ 守男 企画設計本部 取 締 役 本 部 長 花澤 高齢者の暮らしのサポーター 〜介護設備と建物仕様〜 て頂きました。現在も数棟の計画が進んで おります。年々、変わり行く高齢者の方を 年(1950 年)には5%に満たしませんでしたが、昭 取 り 巻 く 環 境 の 中 で、 「高齢者の住まい」 日本の高齢者人口は昭和 年(1970年)には7%を超え「高 齢 化 社 会 」 と な り 、 平 成6 年 ( 1 9 9 4 す。今回は「高齢者の住まい」に設ける介 とは何かを考え、設計させて頂いておりま 和 年)にはその倍の %を超え「高齢社会」 と称されました。そして「団塊の世代」が ついてご紹介させて頂きたいと思います。 護機器と設計時に考慮する建物仕様などに く時、様々な検討を致しますが最も考慮す 私が「高齢者の住まい」を設計させて頂 年(2015 歳以上になる今年、平成 ・ 年)は高齢化率 %程度に達すると言われ ております。平均寿命は現在、男性 る事は「安全」「安心」です。高齢者が 歳、女性 歳(厚生労働省2014年 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ 調べ)ですが今後も上がり続け、平成 ・ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ (2060年)には男性 は何かを検討し設計をさせて頂いておりま 歳と がらの「3世代世帯」は全世帯の %まで た、一人暮らしの高齢者は増加し続けてお しょうか? 住まいですので風雨に耐えう 高齢者にとって安全な住まいとは何で 「安全」な住まいとは… り、高齢者の中で男性 %、女性 %の方 減少し、今後も減少傾向との事です。ま ができるかを考え、「人に優しい住まい」 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ なると推測されております。高齢者がいる ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ 72 90 13 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ 弊社はこれまで「高齢者の住まい」の設 ており今後も変わり続けると思われます。 高齢者の方を取り巻く環境は年々、変わっ が一人暮らしをされております。この様に 前の暮らしができる事が「安全」な住まい き込まれる様なことがなく、平然に当たり 者の住まいでは予期せぬ突発的な危険に巻 らず誰もが求める最低限の安全です。高齢 る、災害に耐えうる住まいは高齢者のみな 39 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ 棟携わらせて頂き、お引渡しをさせ 21 計に ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ 84 12 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ 高齢者住宅セミナーのお知らせ 他 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ 44 歳、女性 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ す。 「安全」に「安心」して暮らし続けること 50 年 80 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ 25 27 顧問 五十嵐 雅郎 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ 14 27 83 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ 事業多角化で経営改革を進める高齢者住宅事業者 ―小規模事業者は、 M&Aの対象に― ………………… 株式会社 湘南シニア総研 世帯は全世帯数の %を超えるなか、昔な 86 企画設計本部 取締役本部長 花澤 守男 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ 高齢者の暮らしのサポーター ~介護設備と建物仕様~ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ 45 65 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ……………………………………………………… 一級建築士事務所 株式会社ラウンズ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ これからの介護ビジネスをリードする高齢者住宅のご提案 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ Vol.19 て身近な突発的な危険とは「転倒」です。 ではないかと考え て お り ま す 。 高 齢 者 に と っ いでは原則、床の段差はなくす事です。段差 物(ハード)作りが重要です。高齢者の住ま 者の方という事です。その危険を予防する建 えない床にも危険が潜んでいることがありま 傾斜など普段、何気なく歩いている段差と捉 す。異なる床材の境目、扉の下枠、見えない など考慮する事も必要です。 タッフの方がサポート時に邪魔にならないか ん。また、高齢者をサポートされる介護ス まりなど様々な事を考慮しなければいけませ する高さ、長さ、太さ、握り具合、素材、納 ば良いという訳ではありません。手摺を設置 な場所に設置致します。しかし単に設置すれ 所、エレベーター、廊下、スロープなど様々 齢者の住まいではお部屋は勿論、お風呂、便 低減するものとして「手摺」があります。高 段差、床材などの考慮と共に転倒リスクを あります。 華なデザインをする事は最適ではない事も まいでは様々な種類の床材を組み合わせて豪 す。ですので一般的な建物と違い高齢者の住 わった所で転倒をしてしまう可能性もありま 抵抗(滑り具合)が違いますので、床材が変 多くの床材を多用すると床材それぞれの滑り 類がありますが、段差がない平坦な場所でも 材、カーペット、シートなど多くの床材の種 も重要です。タイル、大理石、御影石、木質 す。また段差の解消は勿論ですが床材の選定 「安全」な住まいとは「つまずき」 「スリッ 視し、大きな段差をなくす事ができても、こ をなくす事は重要ですが段差で最も怖いのが 資料によると「転倒・転落」による事故に の「見えない段差」が生じてしまうことがあ プ」させない、 「転倒させない住まい」が よって命を落とし た 人 は 交 通 事 故 で 亡 く な ら ります。見えない段差とは一見、平坦で段差 「見えない段差」です。段差をなくす事に注 れた人よりも多く な っ て お り ま す 。 転 倒 ・ 転 などない様に見える数ミリメートルの段差で 「安全」な住まい と 考 え ま す 。 厚 生 労 働 省 の 落による事故で亡 く な っ た 方 の 約 % が 高 齢 85 湘南シニア総研通信 19号 2 には高齢者の心身 けられる住まい」 ります。 「住み続 ないかと思ってお 心」のひとつでは できる重要な「安 (ハード)が提供 い」としての建物 続けられる住ま 化に対応し「住み い」ではなく、変 「住み替える住ま の変化によって す。その心身機能 が変化してきま 齢と共に心身機能 かし、高齢者は加 だと思います。し 供する事も建物( ハ ー ド ) が で き る 「 安 心 」 たりとした気持ち で 暮 ら し て 頂 く 住 ま い を 提 まいとしての柔ら か い 雰 囲 気 を 演 出 し 、 ゆ っ ではなく、暖かな 色 彩 、 素 材 、 構 成 な ど で 住 何でしょうか? 病 院 の 様 な 画 一 的 な 雰 囲 気 建物(ハード) が 提 供 で き る 「 安 心 」 と は 「安心」の住まい と は … 次に「安心」の 住 ま い と は 何 で し ょ う か ? 専門メーカー以外にも様々な見守り設備や 心」は大きいものと思います。最近では介護 これを押せば誰かが駆けつけてくれる「安 など様々な場所に適正な位置に設置します。 部屋は勿論、お風呂、トイレ、洗面所、食堂 「安心」設備にナースコールがあります。お また万が一の時に駆けつけることができる が必要です。 というキーワードだけでも他にも様々な配慮 椅子仕様の洗面台を採用するなど「車椅子」 きる様につま先、膝、肘が抵触しない様な車 特殊戸にする。また洗面台は車椅子で利用で いても扉を開閉できる様に扉は全て引き戸や まいには必要です。例えば車椅子に乗られて ながら住み続けられる様な配慮が高齢者の住 生活が必要になった場合でもサポートを頂き 「車椅子」があるかと思います。車椅子での キーワードとして 能変化の重要な がありますが、機 な心身機能の変化 高齢者には様々 す。 建物仕様が必要で できる介護設備と 機能の変化に対応 浴室にする等、サポートする方が介助しやす 方介助」が可能な様、浴槽周辺に空間がある たお風呂で気持ち良く入浴ができる様に「三 また介助が必要となった場合でも使い慣れ ムが開発されております。 連絡するシステムなど様々な「安心」システ や冷蔵庫の使用頻度を感知し、異常の判断を 異常の判断を連絡するシステム、またトイレ スの利用状況で テムや電気やガ 連絡をするシス 経由でご家族に インターネット トを利用すると えば湯沸しポッ されており、例 サービスが開発 3 湘南シニア総研通信 19号 メーカーも様々なユニットバスを開発してお い浴室仕様に配慮 す る 必 要 も あ り ま す 。 浴 室 ますので「高齢者の住まい」には様々な配慮 今回、ご紹介できなかった事項も多々あり 巻く環境は年々と変化しております。高齢化 が必要です。高齢者の方のみならず介助する 入浴が必要になっ た 場 合 に 既 存 浴 槽 に 座 位 入 率は上がり、平均寿命は延び、一人暮らしの り、三方介助が可能なユニットバスは勿論、 浴設備を設置でき る 浴 槽 、 ま た 機 械 浴 槽 で の 高齢者はますます増加すると言われておりま 方、ご家族など様々な方に配慮した検討が必 入浴が必要になっ た 場 合 に 通 常 浴 槽 を 機 械 浴 す。高齢者の方の健康寿命を延ばし、残存機 浴槽の位置や手摺 の 位 置 を 高 齢 者 の 身 体 機 能 槽に交換する事が で き る な ど 高 齢 者 の 身 体 機 能を補完し、一人暮らしの方でも「安心」 要です。先に記載しました様、高齢者を取り 能によって可変で き る 浴 室 の 開 発 が さ れ て お 「安全」な「人に優しい住まい」の提供が必 により変える事ができるユニットバスや座位 ります。 要と考えております。「高齢者の住まい」で ある有料老人ホームやサービス付高齢者向け 住宅などにはご紹介させて頂きました様な介 護設備と建物仕様は設けられております。 内閣府の調査によりますと介護を受けたい 場所は男性 %、女性 %が共に「自宅」を 30 なご提案をさせて頂いております。 が、よりできるのではないかと考えて様々 暮らしの方でも「安心」 「安全」な暮らし 健康寿命を延ばし、残存機能を補完し、一人 備と建物仕様を設け、その住まい(自宅)で 齢者の住まいだけでなく「自宅」にも介護設 な背景があり一概には言えませんが、この高 上の方が「自宅」を望まれております。様々 望まれており、最期を迎えたい場所も半数以 42 湘南シニア総研通信 19号 4 増 を 加 え て 実 質 4・ %の 大 幅 減 算 ) で す 。 れに介護職員の給与月12、000円の負担 要 因 は 介 護 報 酬 引 下 げ ( 平 均 2・ %減 、 こ 言うまでも無く 、 介 護 サ ー ビ ス 各 社 の 減 益 食事業堅調に助け ら れ て い ま す 。 型訪問介護看護の 営 業 収 入 増 加 、 保 険 外 の 配 者向け住宅の収支 改 善 、 定 期 巡 回 ・ 随 時 対 応 ホーム事業は減益 で す が 、 サ ー ビ ス 付 き 高 齢 例外はメッセージ社で、従来型の有料老人 り減益となった企 業 ば か り が 目 に 付 き ま す 。 が発表されており ま す が 、 介 護 報 酬 改 定 に よ 上場企業の2016年度第一四半期の決算 介護報酬改定で減益企業が続出 で示された様に『世代間の公平』だけでな 会保障制度は「社会保障制度改革国民会議」 効率化」を図っています。更にこれからの社 たり、給付対象を絞ったりして「社会保障の 理だとして、医療・介護両保険料を引き上げ です(表1 )。政府は消費税増税だけでは無 り、医療・介護、生活支援の費用が嵩む一方 ご存知の様に、わが国は超高齢化時代に入 いる」と感じています。 者以外の所は、事業存続の岐路に立たされて 体 験 し て、 「よほどしっかりした大規模事業 2%減、デイサービス %減など)を実際に ホ ー ム6 % 減 、 訪 問 介 護4% 減 、 訪 問 看 護 減 、 グ ル ー プ ホ ー ム6 % 減 、 特 別 養 護 老 人 割から2割に引き上げる」としました。対象 湘南シニア総研 顧問 五十嵐 雅郎 ― 事業多角化で経営改革を進める高齢者住宅事業者 そもそも介護サー ビ ス 業 界 は 、 施 設 介 護 ・ 居 く、 『 世代内の公平』も必要だとしていま いております。 になる利用者は「年金収入で年 万円以上」 GDP610.6兆円 2025年度 宅介護共に介護報 酬 に 大 き く 依 存 し て き た 業 す。そして早速本年8月から「一定の所得が 小規模事業者は、M&Aの対象に ― 界ですから、業態 に よ っ て 多 少 の 差 は 出 る も 予てから「本年4月の第6次介護報酬改定 の人で、これでは「対象となる収入基準が低 5 湘南シニア総研通信 19号 ある介護サービス利用者の自己負担割合を1 は厳しいものにな る 」 と 感 じ て い た 事 業 者 達 く、負担増に悩む人が多すぎる」との意見が (出典)厚生労働省 のの「介護報酬」 の 引 き 下 げ が 直 接 収 益 に 響 は、実際の給付率 引 き 下 げ ( 概 算 で す が 、 要 年金 1.3倍 10 ありましたが、これは完全に無視されて仕舞 年金 41.2兆円 (8.1%) GDP 1.27倍 年金 60.4兆円 (9.9%) 年金 1.1倍 医療 1.3倍 年金 53.8兆円 (11.2%) 医療 26.0兆円 (5.1%) GDP479.6兆円 2012年度 GDP 0.94倍 GDP510.8兆円 2000年度 介護 2.5倍 医療 35.1兆円 (7.3%) 医療 1.5倍 医療 54.0兆円 (8.9%) 介護 3.3兆円 (0.6%) 介護 2.3倍 介護 8.4兆円 (1.6%) その他 7.7兆円 (1.5%) 148.9兆円 (24.4%) その他 14.7 兆円 (2.4%) 介護 19.8兆円 (3.2%) 109.5兆円 (22.8%) その他 12.2兆円 (2.5%) 78.1兆円 (15.3%) 27 介護度1として介護付き有料老人ホーム5% 280 社会保障費用額の見通し 表1 48 看護施設、グルー プ ホ ー ム の 拡 充 が 行 わ れ て ス付き高齢者住宅 を 中 核 に 併 設 す る 諸 介 護 ・ す。2012年の介護報酬改定以来、サービ 護・看護、通所介 護 、 居 宅 支 援 の ス タ ッ フ で ます。この在宅サ ー ビ ス の 担 い 手 が 、 訪 問 介 を提供するシステ ム を 構 築 す る 」 こ と に あ り 護、介護リハビリ、保健予防、生活支援)」 日、切れ目ない在宅サービス(医療・介 る「あらゆる住居 」 に 対 し 、 「 一 日 時 間 、 地域(日常生活圏 域 、 大 体 徒 歩 分 位 ) に あ す。 「地域包括ケア」の対象は、住み慣れた 『地域包括ケア計画』である」としていま また国民会議は「今後の介護保険計画は いました。 者・管理者はともかく、入居者や職員に救い 買い手が付いたりする例もあります。経営 開設出来ないこともあって、赤字の施設でも 護付き有料老人ホーム)は総量規制で自由に いった事例が出ています。特に特定施設(介 居者や介護スタッフには殆ど変化は無いと ると経営者が変わるだけで、当該ホームの入 営を引き継ぐ事業者が出て来ております。す でない限り、その老人ホームを買収して、運 危機に陥った場合、よほど評判の悪い事業者 からの事業者が経営不振で倒産したり、経営 収し、子会社にしております。従って、従来 高齢者住宅事業者、介護サービス事業者を買 ケットにいち早く参入すべく、従来からある これと同時に、 「サ高住」の整備方針に れるからです(拠点型サ高住) 。 導区域」が策定され、サ高住の整備が進めら の普及にプラスします。この計画で「居住誘 画 」 を 進 め よ う と し て い る の は、 「サ高住」 市運営を効率化させる「コンパクトシテイ計 に備えて、都市中心部に機能を集約させて都 す。但し、多くの地方自治体は将来の人口減 トロールする方向に向かう」ことになりま 給量、立地、提供するサービスの内容をコン 積和不動産、大和 ハ ウ ス 、 積 水 ハ ウ ス 、 西 松 物、東急不動産、 三 井 不 動 産 、 野 村 不 動 産 、 た経営資源を活用する、との2点で、東京建 分野へ出る、②不 動 産 業 ・ 住 宅 建 設 業 で 培 っ 理由は、①遊休社 有 地 を 利 用 し て 高 齢 者 住 宅 宅事業への新規参 入 が 急 増 し て い ま す 。 進 出 住」の成長性を見 込 ん で 異 業 種 か ら 高 齢 者 住 戸のサ高住を建設する」とし、この「サ高 る」として文句を言う地方自治体が多いの を建て、大都市から高齢者を住み替えさせ す。 「サ高住業者が地価の安いところに住宅 は有料老人ホームより安く抑えられていま 平方米より広いのです。それでいて入居費用 老人ホームの (共通部分があれば サ高住の設置基準は居住面積 多角化・合理化でコスト・アップ抑制 が有る事態と言えそうです。 健設、長谷工、トヨタ、パナソニック、ソ で、サ高住にも本年4月から有料老人ホーム 平方米以上)で、有料 平方米、特養多床型の ・ 高負担 介護療養型施設 ※介護老健施設 サービス付き高齢者向け住宅 います。 ニー、京王帝都、 小 田 急 な ど 、 枚 挙 に 暇 が あ と同様に「住宅地特例」が適用されました。 にでも開設出来た「サ高住」ですが、これか ★認知症ケア グループホーム 国交省は「民間 資 金 で 、 今 後 年 間 に 万 りません。これら 企 業 の 中 の 社 が 『 高 齢 者 25 注力すると言います(表2)。 個室ユニット型特養ホーム ★ホテルコスト全額負担(原則) 居住型施設整備により 特養待機者解消? ! 平方米以上 住宅推進機構』を 創 り 、 「 サ 高 住 」 の 普 及 に これまで都道府県登録さえ取れば県内どこ 18 従来型特養ホーム 低負担 (要介護5) (要介護3) (要介護1) (要支援) (虚弱) (自立) 減免サービス利用 養護老人ホーム 10 65 ★ホテルコスト一部負担(原則) 軽費ケアハウスA型 貧困 ビジネス の横行 特定入居者 生活介護 ケアハウス ★24時間巡回訪問介護看護 ★小規模多機能 ★複合型S 訪問介護、訪問看護、 通所介護、短期入所等 ★リハビリ 居宅介護サービス利用 13 らは市町村が「サ高住の整備計画を決め、供 ①有料老人ホーム(外部サービス型) ②有料老人ホーム(介護サービス付) 介護老人保健施設 24 これらの新規参入企業は、この成長マー 25 高齢者住宅のターゲット 表2 60 30 10 365 (出所) 河内孝「厚生労働省の建前と本音」新潮75 (平成25年11月) 湘南シニア総研通信 19号 6 護スタッフを如何に確保するか」の二つで 護報酬の切り下げに如何に対処するか」 「介 高 齢 者 住 宅 業 者 の 今 日 の 経 営 課 題 は、 「介 することがまず必 要 に な り ま す 。 模を拡大して介護報酬の引き下げ分をカバー 業者、介護サービ ス 事 業 者 と も に 、 ① 事 業 規 要に対処するには 、 ど う し て も 高 齢 者 住 宅 事 用されることにな り ま す 。 こ う し た 膨 大 な 需 高住は今後 万戸 と 言 わ れ る 空 家 対 策 に も 活 宅ストックの活用 」 が 盛 り 込 ま れ ま し た 。 サ 「戸建て空家や民 間 住 宅 団 地 な ど 、 既 存 の 住 れがあります。 うするのか」で大きな社会問題に発展する恐 が、休業・廃業が増えた場合、「入居者をど 「不況は、二極化を拡大する」と言われます 事業者の休業・廃業も増え続けています。 の有無など立地条件の悪いと高齢者住宅運営 模が小さく、医療機関からの距離、公共交通 会社になるケースが目立ちます。更に運営規 自信を失い、他社に株式を譲渡してそこの子 方、中小事業者は、競争激化で自社の運営に を実施して、人材確保に成功しています。他 包括支援センター」の業務受託や、配食サー の 多 く が 高 齢 化 で 悩 ん で お り ま す が、 「地域 せなくてはならないのです。地方の市区町村 いったバカバカしい事態を早急にストップさ が空いても入居者を受け入れられない」と りません。 「介護職員が辞めてしまい、ベッド 制 度 を 充 実させ人 材の育 成を図らなければな そのためには介護スタッフの研修計画や人事 を評価した加算を取らなければなりません。 者の積極的な受け入れを行い、サービスの質 いますが、これからは手厚い人材配置や重度 供など)を行うこ と 、 ④ 介 護 ・ 看 護 事 務 所 、 泊りデイ、訪問理 美 容 サ ー ビ ス 、 介 護 用 品 提 事代行、外出支援 、 緊 急 時 通 報 サ ー ビ ス 、 お 介護保険外のサービス(配食サービス、家 ビリ型デイサービ ス な ど に 注 力 す る こ と 、 ③ しては、②多角化 戦 略 と し て 採 算 の 良 い リ ハ 拡大することです 。 同 時 に 必 要 な 経 営 戦 略 と 画である」からし て 、 こ の 分 野 で 事 業 規 模 を 「これからの介護 保 険 計 画 は 地 域 包 括 ケ ア 計 ております。当初の報酬削減数値は5・7% 活動に振り向けるよう促します」と、返事し 「特養の内部留保(総額2兆円)を地域公共 は当然だ」と言うのです。この時、厚労省は 設平均3億円の内部留保もあり、6%の削減 の収支差率は8・7%もある。非課税で1施 「中小企業の利益率が2・2%なのに、特養 の要請による特養の報酬削減でありました。 本年の介護報酬改定の焦点は、財務省から 特養は積極経営への転換が不可欠 なければなりますまい。 支援するとか、積極的な経営への転換を行わ ビスなどの生活支援活動を行って地域住民を 診療所・病院、薬 局 な ど と の リ レ ー シ ョ ン ・ 減でしたが、自民党への陳情活動が効果を上 す。このための経 営 戦 略 は 、 ① 前 述 の よ う に マネジメントに注 力 す る こ と 、 ⑤ コ ス ト 削 減 を進めて黒字化を 図 り 、 介 護 ス タ ッ フ の 待 遇 大手事業者はこ う し て 効 率 化 ・ 合 理 化 計 画 ト・システムの管 理 を 行 う こ と 、 な ど で す 。 力での介護データ、ケア記録の作成、シフ 性を欠いています。ただ入居費用が安く設定 所から、事業経営の経験は皆無で運営は透明 が多く、自治体職員の天下り先となっている 特養は社会福祉法人で理事長は地方政治家 3)。 22 12 13 14 22 夜勤配置体制加算 14 栄養マネジメント加算 57 処遇改善加算 25 基本サービス費 861 912 日常生活継続支援加算 個別機能訓練加算 12 13 36 23 1015単位/日 30万4,500円/月 〈改定後〉 1021単位/日 ▲1,800円 30万6,300円/月 0.6%減 げ、減額は僅か0・6%としました(表 改善の原資を確保 し 、 さ ら に 介 護 ス タ ッ フ の されているので今の所高い入居率を維持して 多床室特養の減額は、わずか0. 6% 表3 〈改定前〉 のためITを活用しタブレットからの音声入 モチベーションを 高 め る 給 与 制 度 ・ 研 修 制 度 7 湘南シニア総研通信 19号 820 看護体制加算 〔要介護 5 の場合〕 (出所)浅川澄一「点検・介護保険」、高齢者住宅新聞2015.5.6号 編集後記 「湘南シニア総研通信」 2020年の東京オリンピック・パラリンピッ 定期購読をご希望の方へ VoL. 19 クエンブレムが使用中止となり、新国立競技 1,800 円にて年 6 回、最新の高齢者住宅市場につ 場も白紙。外国人観光客を案内するために生 いてまとめた「湘南シニア総研通信」を送付させ まれたボランティアチーム「おもてなし東京」 て頂きます。 の制服がダサいとネット上で酷評。おまけに ご希望の方は湘南シニア総研(電話 0466-53-3344) 韓国の王宮(李氏朝鮮宮殿)守衛の衣装の盗 までご連絡ください。定期購読申込書を送付させ 作だった事も判明。2年前、誘致に成功し流 ていただきます。 行語大賞になった「おもてなし」 (表無し)。 また、皆様からの記事やセミナーについてのご しかし、疑問ばかりのオリンピック関連は 意見、ご要望をお待ちしていますのでよろしくお 願い致します。 「うらはあり」 (裏は有り)に思えませんか? 平成27年9月20日発行 発行元/株式会社湘南シニア総研 神奈川県藤沢市藤沢223-2 4F 株式会社 湘南シニア総研 事業内容 ご相談等 1. 高齢者住宅のオーナー様・運営事業者様とのマッチング ございましたら 2. 高齢者住宅の調査・事業計画立案・実施計画立案・開業支援 ご連絡お待ち 3. 高齢者事業の人材教育・派遣 しています 4. セミナーの企画・実施 住 所 〒251-0052 神奈川県藤沢市藤沢223-2 湘南シニア総研 TEL:0466-53-3344 FAX:0466-28-3377 URL: http://www.senior-soken.ne.jp E-Mail: [email protected] 高齢者住宅セミナーのお知らせ 10月15日 第一部 これからの高齢者住宅とはVol.20 第二部 暮らしのサポーター ~介護設備と建物仕様~ 12月16日 第一部 これからの高齢者住宅とはVol.21 第二部 快適健康生活の為の建築資材について 参加費 セミナー会場 藤沢商工会館 ミナパーク 藤沢駅北口徒歩3分 さいか屋 横浜銀行 至小田原 主催 第一部14:00~15:00 第二部15:10~16:00 第一部14:00~15:00 第二部15:10~16:00 場所 藤沢商工会館ミナパーク5階 505会議室 藤沢市藤沢607-1 先着30名様まで ★ 静岡銀行 サンパール 広場 TEL. 0466-53-3344 FAX. 0466-28-3377 無料 日時 平成27年10月15日(木) ○○○○○○○○○○ 平成27年12月16日(水) ○○○○○○○○○○ 北口 藤沢駅 (事前に電話でご予約) みずほ銀行 「お客様個人情報取扱い」について 郵便局 ビックカメラ 市役所 至横浜 お申し込みいただいたお客様の個人情 報は、各種イベントのご案内およびサー ビス向上の目的に限り利用するものと します。ご案内が不要な場合は、弊社 へご連絡いただければ、DM・電子メー ルなどの発送・通信は中止させていた だきます。なお、お客様の個人情報は、 適切に管理し、お客様の承認なく第三 者に開示・提供は致しません。 講師 五十嵐 雅郎顧問 1984年 野村総合研究所財務開発部長 1985年 日本インベスターズサービス格付 け第二部長 1987年 長銀投資顧問取締役調査部長 1997年 文教大学教授 1999年 日本大学大学院総合社会情報 研究科教授 2012年 湘南シニア総研顧問 お申し込み・お問い合わせ TEL.0466-53-3344 担当/増村 ※終了後、個別相談に応じますので、 ご希望の方は申し込み時にお知らせください。
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