排泄支援:ベッドサイド水洗トイレ

ロボット介護機器導入効果報告
排泄支援:ベッドサイド水洗トイレ
2014 12. 18. TOTO九州販売
TOTOベッドサイド水洗トイレとは
■製品の基本構成
ベッドサイド水洗トイレは、介護シーンに必要な機能を
凝縮して一つにまとめた新しい概念のトイレです。
リモコン
610
746
はね上げ
アームレスト
ウォッシュレット
粉砕圧送ユニット
(ケース内部)
給水+排水フレキホース
(2m:ホースカバー付)
ローシルエット便器
フチなし形状+
トルネード洗浄
奥行 1,002
ベースプレート
※床に固定されていません
。
洗浄水量 大 5.5L
小 4.0L
質量 82kg
TOTOベッドサイド水洗トイレとは
■仕組み
ベッドサイド水洗トイレは、洗浄ごとに排せつ物とトイレットペーパーを
30秒程度で粉砕・圧送して細い排水管に流します。
はね上げアームレスト
ケース
ローシルエット大便器
ウォシュレット
給水
給排水
接続部
(ふかし壁)
粉砕圧送
ユニット
室内用給排水
ホース(2m)
ベースプレート
TOTOベッドサイド水洗トイレとは
■ベッドサイド水洗トイレのメリット
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使用後のあとしまつがいらないので、
家族への気がねがいりません。
施工はおよそ1日で完成するので、退院に合わせた設置なども可能です。
2
3
4
床に固定せずに設置できるので、使う人の状況に
合わせて必要な時は動かせます。
ポータブルトイレのバケツの汚物処理が不要です。
TOTOベッドサイド水洗トイレとは
■ベッドサイド水洗トイレのメリット
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移動時の負担を低減します。
冬場も寒くありません。
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オムツ交換や排せつサポートなどの介助負担を緩和しま
す。
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アームレストで姿勢を保持
1. 導入施設ご紹介
施設名:社会福祉法人天寿会 天寿荘
種別:特別養護老人ホーム
所在地:佐賀県多久市北多久町小侍
導入台数:32台
6
1. 導入施設ご紹介
<本事業への参加の経緯>
介護人材不足の現状において、現在の職員が離職するこ
となく、長期的・継続的に勤務できるように介護現場の環
境改善と職員の身体的、精神的負担の軽減を図るために
参加希望した。
<期待している効果>
ベッドサイド水洗トイレ導入により、
・職員の排泄介護負担の軽減を図る。
・利用者の精神的安定と衛生環境の改善を図る。
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1. 導入施設ご紹介
<導入の様子>
8
2. 交付決定以降の推進スケジュール
実施事項
チーム申請
主担当
5月 6月 7月
8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
製造事業者
交付決定
導入講習計画作成 製造事業者
効果測定計画作成 製造事業者
機器の導入打合せ 製造事業者
機器の手配導入
導入講習実施
機器の利用
製造事業者
仲介者
介護施設
導入効果測定
仲介者
製造事業者への効果測定
結果報告
仲介者
事務局への実績結果報告
製造事業者
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3. 導入効果項目と評価指標
<導入効果測定ガイドライン>
※テクノエイド協会ホームページ「導入効果測定ガイドライン」より抜粋
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3. 導入効果項目と評価指標
排泄機器の導入効果評価 調査票
記入日: 年 月 日
<基本情報>
調査担当者情報
法人名
被介護者情報
お名前
介護者情報
法人名
調査実施日
測定時期
介護時間
歳
介護度
担当者名
月 日( )~ 日( )
器具導入日
月 日 ( )
□導入前 □導入後2週 □導入後4週 □導入後8週 □導入後12週
※測定時間は21:00~7:00
<評価項目>
評価項目
評価指標
目的行為 行為回数
自立度
担当者名
年齢
評価
排尿( 回) 排便( 回)
便器までの移動
□全介助 □一部介助 □見守り □促し □自立
脱衣
□全介助 □一部介助 □見守り □促し □自立
着座
□全介助 □一部介助 □見守り □促し □自立
排泄姿勢保持
□全介助 □一部介助 □見守り □促し □自立
おしり拭き
□全介助 □一部介助 □見守り □促し □自立
離座
□全介助 □一部介助 □見守り □促し □自立
着衣
□全介助 □一部介助 □見守り □促し □自立
便の始末
□全介助 □一部介助 □見守り □促し □自立
ベッドまでの移動
□全介助 □一部介助 □見守り □促し □自立
便器⇔ベッド移動
秒
便の始末
秒
排泄のきっかけ
排泄場所
□排泄後発見 □促し □本人の訴え □その他( )
□おむつ □床上便器(尿瓶、差込便器)
□居室棟トイレ □ベッドサイド水洗トイレ
<総合コメント>
被介護者状況
介護負担
導入機器に関する意見
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<調査票>
前ページの評価項目、評価指標を
盛込んだ調査表を作成し、効果測
定時に使用頂くことにした。
4. 導入効果経過報告(導入後4Wの状況)
<導入効果測定対象の利用者様の属性> N=35人
性別
年齢
4
3
60代
16
男性
70代
女性
16
31
要介護度
8
4
要介護1
7
要介護2
要介護3
16
要介護4
12
80代
90代以上
4. 導入効果経過報告(導入後4Wの状況)
<排泄場所>
導入後4W
7.9%
21.8%
おむつ
70.3%
割合
床上便器
導入後2W
9.6% 10.6%
ポータブル
79.8%
共用トイレ
2.6%
導入前 4.3%
0.0%
49.6%
43.5%
BST
10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
<コメント>
導入前はポータブルトイレ利用がほぼ50%あったが、導入後はベッドサイド水洗トイレ
利用が70%になり、ポータブルトイレの利用はなくなった。歩行可能な方は、無理にベ
ッドサイド水洗トイレを使わせるのではなく、共用トイレを利用。
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4. 導入効果経過報告(導入後4Wの状況)
<目的行為回数(排尿・排泄回数)>
7.6
回数
導入後4W
0.2
6.7
導入後2W
3.0
導入前
0.0
1.0
排尿
0.3
排便
0.1
2.0
3.0
4.0
5.0
6.0
7.0
8.0
9.0
<コメント>
導入前に比べ、排尿の回数が2倍以上に増えた。
(スタッフ様のご意見)
ベッドサイド水洗トイレの設置により、利用者が気兼ねなく使える環境が整ったためと推測。
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4. 導入効果経過報告(導入後4Wの状況)
<自立度> ベッド⇔便器の移動
導入後4W 3.8%
39.0%
8.6% 8.6%
40.0%
全介助
割合
一部介助
導入後2W 3.9%
35.0%
14.6% 8.7%
37.9%
見守り
促し
自立
導入前
9.0%
0.0%
44.0%
6.0%
6.0%
35.0%
10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
<コメント>
導入後は、見守り、促し、自立の割合(導入前47%⇒導入後4W57%)が増えた。
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4. 導入効果経過報告(導入後4Wの状況)
<自立度> 脱着衣
29.6%
導入後4W
18.4% 6.1% 3.1%
42.9%
全介助
割合
一部介助
24.7%
導入後2W
22.7%
6.2% 3.1%
43.3%
見守り
促し
自立
導入前
0.0%
28.3%
19.2%
9.1% 6.1%
37.4%
10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
<コメント>
脱着衣については、自立の割合が若干増えたが、現状、導入前と導入後で大きな変化
は見られない。
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4. 導入効果経過報告(導入後4Wの状況)
<自立度> 着座
導入後4W1.0%
33.3%
14.3% 11.4%
40.0%
全介助
割合
一部介助
導入後2W2.0%
35.0%
12.0%6.0%
45.0%
見守り
促し
自立
導入前3.1%
0.0%
37.5%
18.8% 3.1%
37.5%
10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
<コメント>
導入前と導入後で若干の導入効果が見られる。
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4. 導入効果経過報告(導入後4Wの状況)
<自立度> 排泄姿勢保持
1.0%
導入後4W
2.9%
45.6%
50.5%
全介助
割合
一部介助
導入後2W
9.1%
31.3%
59.6%
見守り
促し
自立
導入前 4.2%
0.0%
48.4%
47.4%
10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
<コメント>
導入前と導入後で大きな変化は見られない。
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4. 導入効果経過報告(導入後4Wの状況)
<自立度> おしり拭き
37.6%
導入後4W
6.9%
5.9%
3.0%
46.5%
割合
全介助
30.4%
導入後2W
12.7% 9.8%
5.9%
一部介助
41.2%
見守り
促し
導入前
0.0%
37.7%
5.3%
16.7% 7.9%
自立
32.5%
10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
<コメント>
全介助が必要な人は一定率いるが、一部介助、見守り⇒促し、自立へ変化が見られた。
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4. 導入効果経過報告(導入後4Wの状況)
<自立度> 離座
導入後4W 3.8%
32.4%
9.5% 12.4%
41.9%
割合
全介助
導入後2W2.0%
30.6%
10.2%
6.1%
一部介助
51.0%
見守り
促し
自立
導入前3.1%
0.0%
35.4%
15.6%
45.8%
10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
<コメント>
促しの割合が増えた。
(スタッフ様のご意見)
ベッドサイド水洗トイレの座面が高いことやアームレストの使い方などご利用者への促しが
あった。
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4. 導入効果経過報告(導入後4Wの状況)
<自立度> 便の始末
71.3%
導入後4W
6.4%
22.3%
全介助
割合
3.2%
62.4%
導入後2W
10.8%
3.2%
20.4%
一部介助
見守り
促し
自立
導入前
0.0%
78.6%
2.4% 19.0%
10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
<コメント>
ベッドサイド水洗トイレ利用の際
・ご自身で洗浄ボタン操作が出来る方⇒少数だが、一部介助、見守りなどでご自身で操作。
・ご自身で洗浄ボタン操作が出来ない方⇒スタッフがリモコン操作をするため、それを全介助
と解釈。
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4. 導入効果経過報告(導入後4Wの状況)
<介護時間>
移動時間(秒)
便の始末の時間(秒)
10
ベッドサイドトイレ
40
共用トイレ
10
ポータブル
ベッドサイドトイレ
0
共用トイレ
0
床上便器
0
ポータブル大
おむつ
0
おむつ
0
10
20
30
40
35
ポータブル小
時間(秒)
50
360
0
50
時間(秒)
100
200
300
400
※天寿荘様よりヒアリング(一般的な概算での数字)
居室の位置やトイレまでの距離、ご利用者様のADLの状況や歩行状況により、変わる。
※ベッドサイド水洗トイレと共用トイレは水洗のため、始末時間0として計算。
<コメント>
移動時間:ベッドサイド水洗トイレの移動時間はほぼポータブルトイレと同じ。
共用トイレの移動時間の1/4
便の始末時間:ポータブルトイレ、おむつ⇒ベッドサイド水洗トイレにすることで、大幅に短縮。
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4. 導入効果経過報告(導入後4Wの状況)
<導入後のスタッフ様からのご意見>
<介護環境>
■汚物処理は、リモコンでワンプッシュで済むので、楽になった。
■使用される都度に処理できる為、居室の気になる臭いがなくなった。
■オムツからベッドサイド水洗トイレにチャレンジしている方もいるので、おむつ交換等
の介護負担の軽減に繋がる。
■靴下を誤って流されたこともあり、靴下は後ろの方まで流れており異常が発見でき
対応できた。
<製品要望>
■容易に移動できるよう、軽量化して欲しい。
⇒入所者が変わるので、身体状況に合わせてベッドを移動したりする。
ベッドサイド水洗トイレの移動も必要になる。
■移動できる距離が広がれば、設置バリエーションが増えると思う。
■リモコンは、高齢者でも簡単に操作できるようなものがいい。
■高齢者には座面がちょっと高いような気がする。
■両サイドにはアームレストはあるが、排泄をされる際は前傾になられる為、前方に
手すりやもたれかかられるバーなどがあればいい。
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