アッセイ系のロバストネス/ 頑強性

ちょっと一言
=
Z’
(S-3SDS)
(
- B+3SDB)
S-B
は Assay window が 63%
S/B=10
図
1
のばらつきの分布を正規分布とし
S/B=10
て 示して い ま す。 図 2 は 極 端 な
S;
B;
SD S
SD B
Positive control の平均値
Negative control の平均値
Positive control の標準偏差
Negative control の標準偏差
この Z ’は、各アッセイ系特有のばらつきすべてを考慮している点が重
要なポイントとなります。このばらつきを引き起こす原因は様々で、反
応系そのものの問題、手技、測定装置、測定法などであり、セルベー
スアッセイはそれだけでセルフリー系よりもばらつきが大きくなるのが
一般的です。
CV=20%、S/B=2 では CV=1%)。図 1
の 場 合 は、 明 ら か に S/B=10 の
方 が ロ バ ストで す が、 図 2 の 場
合は、 S/B=10 の方がロバストと言
えるでしょうか。図 2 の S/B=2 なん
端な例ではありますが、これを客
アッセイ系と考えられます。ただしそれが必ずしもそうとは限らない。
になります。
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3
た場合などに役立ちます。またアッセイで
background(たとえば吸光度でバッファー
だけの値)を引くということをしなくとも、
4
5
6 7
Signal
8
9 10 11 12
表1
図1
図2
S/B
2
10
2
10
簡単に言えば、S/B にばらつきを加味した指標、ということになります。
Control
この評価方法、実は 15 年も前に発表されたもの * であり、そこでは Z ’
Negative
Control
が 0.5 以上、すなわち Assay window が 50% 以上あればロバストな系
Negative
であるといっています。日常使われるアッセイ系でも Z ’を計算し、体感
している系のロバストの感覚と Z ’と照らし合わせて把握しておくと、
経験のないアッセイ方法の場合であっても、自分の感覚として把握する
ことができます。もちろん ratio metric assay などの場合は、単に ratio
のみならず、生データも日頃から見るということも重要です。
S/B=2
*)J Biomol Screen 1999 4(2)67-73
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
Signal
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
Signal
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第 1 章 レ
レポーターアッセイとテクノロ
ロジー
ー
●
9/ 8
9/ 9
9/ 11
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つくば〈茨城〉
千里〈大阪〉
富士ソフト アキバプラザ
つくば研究支援センター
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これまでとこれからのレポーター
…………………………………………………………
2
●
最新鋭レポーター ̶ NanoLuc ® ルシフェラーゼ ̶ ………………………………… 4
●
デュアルレポーター & マルチアッセイ ………………………………………………… 6
●
リアルタイムアッセイ
………………………………………………………………………………
8
第 2 章 レ
レポーターアッセイでできること
●
シグナルパスウェイ解析 ………………………………………………………………………… 10
●
タンパク質間相互作用(PPI 解析)………………………………………………………… 12
●
プロモーター解析 …………………………………………………………………………………… 14
●
核内受容体解析
●
タンパク質安定性解析…………………………………………………………………………… 15
●
●
………………………………………………………………………………………
14
RNA 干渉解析 ………………………………………………………………………………………… 16
in vivo イメージング & ウイルスのマーキング ………………………………… 17
第 3 章 レ
レポーターアッセイ試 薬 & レポー
ーターベクター
●
検索
Z’
0.10
0.63
0.91
0.27
CV%
10
10
1
20
系の評価をすることができます。
®
会 員 特 価
2
どアウトプットに慣れていない数字であっ
S/B=2
に当てはめてみると、表 1 のよう
1
一 般 的 な値、吸 光 度 や
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
Signal
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
Signal
ります。ここで Z ’を図 1, 2 の場合
0
一 般 的 な アッセイ法 で
もしれませんが、ratio metric なアッセイな
て 図 3 で 示 し ま し た Negative
いるのが Z ’であるということにな
S-B
カウントなどの場合は特に必要はないか
図
2
S/B=10
S/B=10
下)ところを意味します。したがっ
100% および 0% control の基準値)。なぜこの S/B では系の評価には不
十分なのでしょう。たとえば S/B が 10 の系と 2 の系があってこれを比
較した場合、S/B が 2 の系の多くの場合は評価系として成り立ちにくい
が 91% ある、というこ
- 3SDS
とになります。
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
Signal
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
Signal
3 倍を加算あるいは減算するとい
うことは、Control として、あるい
は Negative control として統計的に
かなりありえない(確率 0.14 % 以
Assay Window
+3SDB
S/B=2
先の計算式で平均値に標準偏差の
パーセントを占めるか、を意味して
の 場 合 は Assay window
図3
S/B=2
観的に見ようというのが Z ’です。
はアッセイ系での Control の平均値、B は Negative control の平均値で
Negative
Control
frequency
frequency
かもしれません。しかしこれは極
この評価方法が提案されるまでは、S/B が使われていました(ここで S
あ り、 図 2 の S/B が 2
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
Signal
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
Signal
て実際にはありえないと思われる
control よりも大きく、Control より
も小さい Assay window が全体の何
Control
Negative
frequency
frequency
プロメガで取り扱っているセルベースアッセイあるいは酵素アッセ
イなどが評価系として良いものかどうか示す指標として、Z’という
値がごく普通に使われるようになりました。この Z’
という値、以下
の計算式で算出されます。ところでこの式の意味するところを考え
たことがありますか。
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図 1 の S/B が 10 の場合
frequency
frequency
アッセイ系のロバストネス / 頑強性
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と Negative Control を多数とった時
場 合 を 示 して い ま す(S/B=10 は
∼ アッセイ評価指標のあれこれ ∼
6 月 1日号
図 1 は、どちらも CV=10% でばらついている場合を想定して、Control
frequency
frequency
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2015 年
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frequency
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