ドレヘ ム文 書 と家 畜 集 配組 織 一奈 良大学文化財学科考古学 の授業 か ら一 酒 井 龍 一 は じめ に プ ズ リ シュ ダ ガ ンの シ ュ メー ル語 粘 土 板(ド レヘ ム)文 書 は 、 ウル 第 三王 朝 の解 明 に重 要 な 史料 で あ る。 例 えば 、 懊 形 文 字 史料 に よる古 代 メ ソポ タ ミア研 究 を総 括 した 『歴 史学 の 現 代 古 代 オ リエ ン ト』(前 田他2000)は 、 「プ ズ リ シ ュ ダ ガ ン はニ ッ プ ル近 郊 にあ って 、 周 辺 諸 国 や シ ュ メー ル ・ア ッカ ド地 方 の諸 都 市 か ら貢 納 と して運 ば れ て きた 家 畜 を管 理 す る ウル 王 家 直 轄 地 で あ った 。 そ う した 特 色 か ら、 ウ ル第 三 王 朝 が 国 内 と周 辺 地 域 に対 して どの よ う な 支 配 体 制 で 臨 ん だ か を研 究 す るの に好 都 合 な 文書 」(p.35)と 評 価 す る。 本 稿 で は 、 先 学 の研 究 を 紹 介 しつ つ 、 ウ ル 第三 王 朝 ・ドレヘ ム 文 書 ・集 配 組 織 の 学 習 に努 め る。 ド レヘ ム 文 書 同 文 書 は 、 粘 土 板 の 表 ・裏 ・側 面 に 、 シ ュ メ ー ル 語 の 懊 形 文 字 で 記 さ れ る 。 第1図(Hilgert2003)は ン王5年6月15日 、 ル バ ラ サ ガ 他2名 の 持 参(穀 を 記 し た も の 。 記 載 場 所 の 略 号 は 、0表 類 飼 育 羊3頭 と 子 羊3頭 の 計6頭)を 、アマルシ 、 アバ サ ガが 受 理 した こ と 面 ・R.裏 面 ・L.E.左 側 面 ・R.E右 側 面 ・T.E.上 側 面 ・B.E.下 側 面 。 各 粘 土 板 に 対 し 、 写 真 ・手 写 ・翻 字 ・転 写 ・翻 訳 の 作 業 が さ れ る 。 多 く に 横 欄 が 設 け ら れ 、 欄 内 が 複 行 の 場 合 、 翻 字 文 で は 「/」 で 改 行 を 示 す 。 空 白 欄 は 「一」。 文 書 は 、 「品 目」 ・「業 務 」 ・「担 当 」 ・「付 記 」 ・「日付 」 で 構 成 。 本 稿 で は 、 欠 字 ・補 字 箇 所 を 示 す 「 」 は 省 略 す る 。 翻 字 は 各 報 告 者 に 従 う の で 、 本 稿 で は 混 用(mu-tum=mu-DUな 結 果 と な る。 引 用 文 中 の 網 線 は 筆 者 に よ る。 1 ・1購 一 10 5 LeftEdge RightEdge Obverse 第1図 ド レ ヘ ム 文 書 例(Hilgert2003:90A3254) 一1一 Reverse ど)す る ウ ル 第 三 王 朝(B.C.2112-2004) 1)テ ィ グ リ ス ・ユ ー フ ラ テ ス 河 の 下 流 域 、 シ ュ メ ー ル と ア ッ カ ドの 地 を 核 と し構 成 さ れ た 王 朝 で あ る 。 中 核 地 域 に 、 首 都 ウ ル ・聖 都 ニ ッ プ ル ・古 都 ウ ル ク ・ラ ガ ッ シ ュ ・ウ ンマ ・シ ュ ル パ ッ ク ・ア ダ ブ ・そ の 他 の 都 市 が あ る 。 全 体 は 約20の 地 域 構 成 。 時 代 的 に は 、 ア ッ カ ド王 朝 と イ シ ン ー ラ ル サ 王 朝 間 の 約 百 年 だ が 、 「新 シ ュ メ ー ル 人 の ル ネ ッサ ン ス 」 と 称 さ れ 、 存 在 感 の 大 き い 時 代 で あ る(Kuhrt1995・ 2)王 碑 文 や 暦 年 名 は 、 次 の よ う な 「歴 代5王 前 田1996・Mieroop2004)。 」 の 存 在 を 示 す(Leickl999・Hayes2000)。 最 盛 期 の シ ュル ギ 王 の 時 代 に は 、 東 は ビ ブ ロ ス ・エ ブ ラ 、 西 は ス ー サ ・ア ン シ ャ ン ま で 勢 力 が 及 ん だ と い う。 第2図 ル の 王 四 周 世 界 の 王 」(4∼6欄)と 劇 の 王 イ ビ シ ン に まつ わ る 本 稿 で は、 この 記 され た シュ ル ギ 王 の 碑 文 例 で あ る。 栄 枯 盛 衰 。 ウ ル 第 三 王朝 の結 末 は 、悲 『ウ ル の 滅 亡 哀 歌 』(杉 4.Su-dZuenシ (IS2。26-2。 。4BC)\ ビシ ン 囎 囲H漉 1)dNin-gal 〉 2)nin-a-ni ゆ 詐 縛肖 評 蒜 厨 4)nitah-kakag-ga 5 5)lugal-Urim5k`-ma 騨 葺 6)lugal-an-ub-da-limmurba 第2図5人 の 王 名 と シ ュ ル ギ 王 碑 文(Hayes2000) 3)「 王 朝 の 支 配 枠 組 」 二 案 を 紹 介 す る 。 第3図1は な ど が 所 在 す る 「中 心 地 域(ウ 颪 3)dSul-gi 喩 〉幽③ 仁 く1 』 「雇 \ 腎0 米媚 田 繭#=⇒ 一 匿 ≡ 璽亘 画 (SS20)37-2027B.C.))\ ュ シ ン 米 憂 ≡圃 (AS2046-2038B.0 マ ル シ ン 5.1-bit-dZuenイ 文 書 」 に焦 点 を当 て る。 (S2094-2047B.C.)一 ュ ルギ 3.Amar-dZuenア 物 語 る。 (U2-6BC)[巨 ル ナ ム 2.Sul-giシ ・五 味1978)が 「シ ュ ル ギ 王 の 後 半 期(S26∼48年)の 1.Ur-dNammuウ 、 前 田 徹 に よ る 最 新 モ デ ル(1990・2003)。 貢 納 、 王 女 の 降 嫁 な ど)」 に 区 分 す る 。 第3図2は ル 税)」 ・「周 辺 地 域(グ ウル や ニ ップ ル ル ・ニ ッ プ ル ・ウ ル ク 以 外 の 都 市 に バ ル 義 務)」、 テ ィ グ リ ス 河 東 岸 の (駐 屯 軍 団 に グ ナ ・マ ダ 義 務)」、 遠 方 の 独 立 ・半 独 立 都 市 が 散 在 す る 東 方 ・西 方 の 地 域(バ 下 は 、 「強 き 男 ウ 、P.Steinkellerに 「朝 貢 国 地 域(大 よ る 先 駆 的 モ デ ル(1987)。 「軍 政 地 域 使 派 遣 や 定期 支 配 地 域 を 「中 心 ナ ・マ ダ税)」 ・「従 属 国 地 域 」 に 区 分 す る 。 時 代 と共 に 支 配枠 組 は 大 き く変 化 した が 、 両 者 は 第 三 王朝 の 可 視 的 理解 に極 め て 有 効 で あ る 。 か か る枠 組 の 中 、 「シ ュ メ ー ル 世 界 の 「神 々 の 王 」 エ ン リ ル の 神 殿 エ ク ル が あ っ た ニ ッ プ ル の 町 に 近 い 小 規 模 集 落 プ ズ リ シ ュ ダ ガ ン には 、 一 種 の 巨 大 な 倉庫 、 大規 模 な 家 畜飼 育場 が あ っ て 、 そ こ に は 国 中 の都 市 や村 落 の 支 配 者 か ら、 一 種 の テ ー シ ョ ン 」 に 従 っ て 、 運 び 込 ま れ た 物 資 が 満 ち 溢 れ て い た 」(松 島2003:p.131)。 一2一 「ロ ー 蕪 な毛執 短 凝 〃'》 毛)'ル琶コ職 蕉∵ 惣 ン,・'1=儀 ・ 麟 懸 垂 鹿 難饗 繁 嚢 OldAkkadlantextfmdoutsideBabylon彗a N驚 膿 ゲ{… 3 ノNmeveh● Babyloniancore \ peripherypayingtaxestoUr ・一隅 ・、. regionsalliedwithUr BaSSetkimodernplace-name Assut Mart◆ Gasur◆ ・ 黛 冤% ◎Eshnunna◆ ・Tutub Susa◆ ﹂・・6℃: 嵐 ル 第 三 王 朝 の 支 配 領 域(前 田2003) 2TheOldAkkadianandUrIIIstates (bySteinkeller,Mieroop2003) 一3一 ゑ込 第3図1ウ T 、 噺 ε ル ・ \ 鯨 \ ポ、 、 "な 、 マ \ \ ㌻塾 \ 孟 や ・● ・ \¥¥ \ L.・ ● t\ \//、 ・ \ ・/ ¥ ̄i<<\/ \ 910ヨレ/'\ \7 \ 集 \/● 、 、● ・6\ 1\ \噸 堕 ● \ /. ぴ惑 \\ 兜 \ 1 脳 恩.(一 、 評 闘URRA ● 一\ \ 諏買 や 》 \.-!》6贈 \ ' \ / / \螺 1 、 \ ^ 、 \ IStN\ ●ZA6AしAM も !ト ●\ ●●\ . 惚 、一 ノ1一 斗 さ . \ ン鷲 糊 、 ● 、 \ 、 十az●N. バ 窒︽ 32°k 、 、 v¥ v 213 治/▽'\ / 十 \ \ ●242 0_ \ 、 1\ \ \ 竃URUK● 第4図Urm-lsin-Larsaperiodsettlementpattern(Adamsl981) 一4一 8AOT181RA ¥. ◎ \ 鴻鷲勤 二 \M》 ・q432 4)プ ズ リ シ ュ ダ ガ ン は 、 首 都 ウ ル か ら 聖 都 ニ ッ プ ル を 結 ぶ 幹 線 上 、 ニ ッ プ ル の 南 東8kmに ラ テ ス 河 の 航 路 で は 、 ニ ッ プ ル と ト ゥ ン マ ル 問 に あ る(吉 位 置 す る。 西 ユ ー フ 川1990)。 首 都 ウル ーエ ンネ ギ ーラ ル サ ーウ ル ク ーシ ュ ルパ ック ー トゥ ンマ ル ー【 プ ズ リ シ ュ ダ ガ ン(集 5)R.Adams(1981)ら 井1990)を 追 求 し て き た(第4図)。 501・1639(Adams1981)、 (1001)の は 、1956年 現 状 は 、2メ 配 施 設)1■ 聖 都 ニ ッ プ ル1 以 来 、 ウ ル 第 三 王 朝 を 含 む 各 時 代 の 遺 跡 分 布 と セ トル メ ン ト ・パ タ ー ン(酒 同 王 朝 時 代 の 諸 遺 跡 は 、 デ ィ ヤ ラ 平 野 部 の1・466(AdamsandNissen1972)、 ウ ル ・エ リ ド ゥ ー 地 域 の1-190(Wrightl980)に 分 け て 収 録 。 プ ズ リ ッ シ ュ ダ ガ ン遺 跡 ー トル 程 度 の 低 い 丘 陵 状 で 、 ジ グ ラ ッ ト ら し き 高 ま り も あ る 。 な お 、 こ れ ま で 正 式 な 学 術 発掘 は 実施 され て い な い よ うで あ る。 TellDrehem,ancientPuzrish-(orSellush-)Dagan.560NWX275×8.5,reachingthisht.onlyinasmall eminencesuggestiveofazigguratneartheSEendofsite.Mostoftheareaislessthan2minelevation. Surfaceverysalineandspongy,sharplylimitingsurfacecollections,butextendedsearchconcentratingon spoilbanksaroundoldexcavationsorpitsproducedanadequatesample.Entirecollectionwasconsistent withanoccupationlimitedtotheUrIII-Larsaperiod.(Adams1981;p.269) 粘土板文書の入手状況 今 日、 数 万 点 の ドレヘ ム文 書 粘 土 板 が 世 界 各 地 に あ る。 本 稿 で は次 の 「3コ レ ク シ ョ ン」 を 引 用 ・参 照 す る 。 い ず れ も、 遺 跡 で の 出土 状 況 は不 明 。 す べ て 「購 入 」 で あ る。 1.OrientalInstituteoftheUniversityofChicago(Hilgertl998:p.1) The499documentspublishedhereinwerenotrecoveredduringregulararchaeologicalexcavationsbut becamepartoftheAsiaticCollectionoftheOrientalInstituteMuseumthroughpurchasesmadefrom antiquitiesdealersandprivatecollectorsbetweenl919and1952.文 2.平 書 例 は 「-OIM:A-」 と表 記 山 コ レ ク シ ョ ン(Gomi,HiroseandHirose1990:p.8)312texts 一 九 八 三 年 の早 春 、 海 外 の友 人 か ら一・ 通 の 手 紙 が 届 き ま した 。 「埃 ま み れ の 木 箱 に詰 ま っ た約 四百 枚 の粘 土 板 文 書 が あ るが 、 希 望 す る な ら譲 って も よ い」 と い う 内容 の もの で した(広 瀬 一隆)。 文 書 例 は 「広 瀬 一 」 と表記 3.ClassicalandCulturalMuseumoftheUniversityofIllinois(Kangl972:p.v) InBagdadin1912,Bankshadacquiredabout11,000tablets.Thiswaspartoflargehoardoftablets,estimated at30,000,uncoveredbyArabswhowerediggingclandestinelyinthemoundsofJokha,theancientUmma, andatasmallmoundatDrehemvillage,theancientsiteofSillush-Dagan(orPuzrish-Dagan)whichwasnear theSumeriancityofNipPur文 書 一5一 例 は 「-SETDA-」 と 表 記 集配組織の建設 ウ ル 第 三 王 朝 の 第 二 代 シ ュ ル ギ は 恐 ら く治 世 八 年 に ト ゥ ン マ ル を 再 興 し 、 治 世39年 Daganの 家 畜 管 理 事 務 所 を 建 設 し た と 考 え ら れ る が 、… 通 例 、 家 畜 集 配 施 設 の 建 設 は 「S39年 」 とみ ら れ て い る(吉 にPuzurish- 。(吉 川1990:p.514) 川1990・ 他)。 た だ し 、 今 日 ま で 正 式 な 学 術 発 掘 は な く、 建 設 年 を 明 記 す る 碑 文 の 発 見 は な い 。 従 っ て 、 こ の 見 解 は 未 確 定 で あ る 。 参 考 と な る の は 、 「プ ズ リ ッ シ ュ ダ ガ ン の 家 が 建 設 さ れ た 年(S39年)」(第5図)と 記 す 特 異 な 「3年 連 続 の 暦 年 名 」 で あ る 。 同 組 織 の 研 究 を 国 際 的 に リ ー ドす る 前 田 は 、 「シ ュ ル ギ 第39年 の 年 名 は プ ズ リ ッ シ ュ ダ ガ ン に お け る 家 畜 貢 納 制 度 の 確 立 を 自 賛 す る 意 味 を も 有 す る の で あ ろ う」(1990a:P.436)と 評 価 して い る。 S39年 mu6Puzur1-is-dDa-garsba-du(広 vS 40年 muus-sae-Puzur4-iき v S41年 muus-sae-Puzur4-is-dDa-gank`ba-du3-amuus-sa・bi(6301M:A4580) 瀬15) 一dDa-ganklba-du3-a(4301M:A4118) 【註 】mu=年 muus-sa∼ 年 名 は 、mue-puzur-i忌 、muus-sa∼=∼ の 翌 年 、 …muus-sa-a-bi=∼ の 翌 年 一dda-gan-】zaba-du。ieは"神 殿"で の そ の 翌 年 は な く 、"管 理 事 務 所"と 考 え ら れ る(吉 川1990:p.519)。 S39年mudShul-gilugalUr、iki-ma-ke、lugalanub-da4-ba-ke、 e2-Puzur4-ish-dDa-gank'e2-dShul-gi-ramu-du:i(BM23420・28018) "Y earShulgithekingofUr,kingofthefourquarters,builtthetempleofPuzirish-Daganthe templeofShulgi."(SigristandDamerow2000) 第5図(広 瀬15Gomi,HiroseandHirose1990) 0.1)1uz-tur Obv. Rev. 2)6museto-guruIt 3)iti-tau4-2ba-ra-/zal 4)ni-kuNin-rgaき 合 3 R.5)zi-ga 6)A-pil-li-a 7)iti-a-ki-ti プズ リ ッ シ ュ ダ ガ ンの 8)muePuzur4-/isdDa-gan/ba-du と こ ろ で 、3年 連続の暦年名中の い 。 「S39年 」 を 指 す 別 の 暦 年 名 「家 」 が 建 て ら れ た 年 「e,」が 、 「家 」・「建 物 」 ・「施 設 」 ・「 神 殿 」 な どの いず れ を指 す か は 即 断 で きな 「BM23420・28018」(上 る 。 対 し て 、 シ ュ メ ー ル 語 の 権 威 ・吉 川 守(1990)は 記)は 、 「 施 設 」 で な く 「temple・ 神 殿 」 と 英 訳 さ れ て い 、 明 らか に 「家 畜 管 理 事 務 所 」(施 設)と 一6一 考 えて い る 。 この解 決 は今 後 の 課 題 で あ る。 ドレヘ ム文 書 の 時 代 的 動 向 先 に 紹 介 し た 吉 川 ・前 田 の 見 解 を 重 ね る と 、S39年 に こ と に な る 。 こ こ で 、 更 に 、 そ れ が 集 配 施 設 ・組 織 の 「家 畜 集 配 施 設 の 建 設 」 か 「同 集 配 組 織 の 確 立 」 が あ っ た 「新 設 」 な の か 、 従 来 か ら 存 在 し た 集 配 施 設 ・組 織 の 「増 設 ・再 編 成 」 な の か と い う 問 題 が 生 じ る 。 ド レ ヘ ム 文 書 の 時 代 的 動 向 に 関 し て 、 前 田(1990a)は 、 「妃 シ ュ ル ギ シ ム テ ィ の た め の 持 参(mu-tum)を 除け ば 、 持 参 家 畜 文 書 は シ ュ ル ギ40年 か ら ド レ ヘ ム 文 書 に 現 れ 、 以 後 急 速 に 増 加 し 、 年 、 月 だ け で な く、 日 ま で も 明 記 した 日 々の 記 録 や 、 そ う し た 日 々の 記 録 を 、月 単 位 、年 単 位 で 集 計 した 粘 土 板 文 書 も多 数 残 され る よ う に な る 」(pp.435436)と 指 摘 し て い る 。 問 題 は 、S39年 以 降 に 登 場 す る 、 上 記 の 「持 参 家 畜 文 書 」 と は 別 に 、S39年 以 前 か らの 「dSul- gi-si-mi-ti文書 」 と 「1ugal文書 」 が 存 在 す る こ と で あ る 。 S39年 ⇒ 新 設 か増 設 か? 隊 畜 集 配 施 設(組 織)1 ドレヘ ム 文 書 v dSUI -gl-si-mi-ti文 書 の 問 題 点 す べ て の 粘 土 板 の 入 手 が 、 学 術 発 掘 で な く、 購 入 と い う 実 情 は 、 そ の 一一部 を 疑 問 視 す る 声 に な る(五 え ば 、vSul-gi-si-mi-ti文書 を 、 そ れ か ら排 除 す べ し と い う 見 解 が あ る 。Sollbergerの 味1975)。 声 を 五 味(1977p.83)か 例 ら引用 す る。 Ibelievethattheonlythingcertainabouttheprovenanceofthesetextsisthattheydonot,indeedcannot, comefromDrehemfortheverysimplereasonthattheycovertheyearsSulgir33to48andthatitisonlyin v Sulgir39thatthecentralcattleexchangewasestablishedaDrehem.(Afo19,p.90,note1)o Sul-gi-si-mi-tlと 1972)で あ は 、 「lukurki-aglugal」(46001M:A5991)、 即 ち 「Sulgi'spriestlywifeシ ュ ル ギ 王 の 聖 妃 」(Kang る 。 ま た 、 「Wifeandqueen(nin)ofkingSHULGIoftheUr皿dynasty.Hereconomicactivitiesare documentedintheDrehemarchivesandshowherinfluenceatcourt」(Leickl999:p.153)と 解 説 さ れ る。 広 範 な 支 配 地 域 か ら家 畜 や 産 物 な ど を持 参 させ 、 諸 神殿 に供 給 す る役 割 を担 っ た重 要 な聖 妃 で あ る。 こ の文 書 に は、 施 設 建 設 ・組 織 確 立 の ポ イ ン ト と な る 代 に は 、 代 わ っ て 聖 妃A-bi-si-mi-tiが S39年 ブ(人 以 前 のSul-gi-si-mi-ti文 名)が 「S39年 」 を 挟 ん で 、 「S29∼49年 」 の もの が あ る。 なお 、 次 の ア マ ル シ ン王 の 時 登 場 す る。 書 例 を 示 す 。 こ れ は 、Am-za-ku-um(人 名)に よ る 家 畜3種66匹 そ れ を 受 理 し た こ と を 示 す 文 書 で あ る 。 「ア ン シ ャ ン が 破 壊 さ れ た 年 」(S34年)の 月)。 2201MA5564 0.1)6guyniga 穀類飼育牛6頭 一7一 の持 参 と、 ベ リ タ 「ア ン 祭 の 月 」(11 2)38uduu 草 飼 育 羊38頭 3)22masgal 成 熟 山 羊22頭 4)Am-za-ku-um Am-za-ku-um(人 5)mu-DU 持参 名)が V R.6)dSul-gi-si-/ins-tum u-gi-si-ml-ti(の た め の) 7)Be-li-DUGi-dab5 Be-li-tab(人 8)itiezemAn-na ア ン祭 の 月(11月) 9)muAn-sa-ank`/ba-hul ア ン シ ャ ンが 破 壊 さ れ た 年(S34年) 名)が 受 理 した dSul -gi-si-mi-ti文書 の 特 徴 は 、 「S39年 」 以 前 の も の が 多 い こ と 。lugal文 書 も 同 様 。 「S26年 」 例(後 文 書 を ド レ ヘ ム 文 書 一 般 に 含 め る と 、 「S39年 」 以 前 に 何 ら か の 稿 で は 、 諸 状 況 を加 味 し 、 「S26年 」 頃 に は 旧 施 設(組 「旧 施 設(組 記)も あ る。 両 織)」 の 存 在 も認 め る 結 果 に な る 。 本 織)」 が 存 在 し、 「S39年 に 新 施 設(組 織)」 に 大 規 模 再 編 さ れ た と 理 解 し て お く。 こ の 点 に 関 し 、 専 門 家 の 明 快 な 見 解 が 必 要 で あ る 。 諸 研 究 を 概 観 す る と 、 「S39年 」 以 前 に 、 家 畜 類 を 含 め た 「一 般 的 な 品 目 を 扱 う 旧 集 配 施 設(組 (Hilgert1998)で 織)」 の 存 在 を 認 め る 見 解 が 、 暗 黙 の よ う で あ る 。 最 新 の 研 究 も、dSul-gi-si-mi-ti文 書 とlugal文 書 を 、 ド レ ヘ ム 文 書 一 般 に 含 み こ ん で い る 。 事 実 の 検 証 は 将 来 の発 掘 調 査 に委 ね られ る。 lugal文 書 ⇒ Sul-gi-si-mi-ti文 書 ⇒ 持参家畜文書⇒ v S26年 以 前?旧 組 織1⇒vS39年 ⇒1新 組 織1 lugal文 書(S26年) 3つ の コ レ ク シ ョ ン 中 で は 、 「vS26年」 のluga1文 書(OIM:A4587)が た め の 持 参 を ニ プ ー ル のesag-da-na(地 ル ギ 王 の 前 半 期(S1∼25年)」 名)へ 最 古 で あ る 。 こ れ は 、dBa.〔卜ib-gu。ulが、 王 の 配 送 す べ く、Na-ra-iam-1-liか ら受 理 した も の 。 そ れ 以 前 、 即 ち 「シ ュ に遡 る 文書 は 、 本稿 で は未 確 認 で あ る。 そ の 有無 の確 定 に は、 全 粘 土 板 の検 索 が 必 要 。 一一 応 、 シ ュ ル ギ 時 代 文 書 に 焦 点 を 当 て た 最 新 研 究(Hilgert1998)に 本 稿 で は 、S26年 を ド レヘ ム 文 書 登 場 の 「目安 年 」(註 Sl5年 文 書 の 可 能 性 を 指 摘)と は 、S26年 以前 の文 書 例 は示 されて い な い 。 そ れ 以 前 の 可 能 性 も あ る 。 例 え ば 、 五 味1977の み て お く() S26頃 に 旧 施 設 ・S39年 に 新 施 設 S1年 ∼25年(D文 書=登場?)⇒S26年 ∼48年 ⇒(D文 シ ュ ルギ 王 の 前 半 期 シュ ル ギ 王 の 後 半 期 第6図(101M:A4587Hilgert1998) O.1)2×60+10[+x] 2×60+10+? 2)3gusiki「xx」-kam「ns?」 3× 約30kg?等 3)2gusikigif;(erasure:gift) 2× 約30kg黒 書 の 時 代)⇒ 級 の ウ ー ル い ウー ル _g 継 続 註(26)は 、 4)sikiudurnu-DUIugal 羊 の ウ ー ル。 王 の ため の持 参 5)kiNa-ra-am-i-li-ta Na-ra-am-i-li(人 6)dBa-u-ib-/gu-ul-e dBa -u-ib-/gu-ul(人 名)か ら 名)が 受 理 した R.7)suba-ti 8)esag-da-na esag-da-na(地 9)Nibruk`-ka ニプールの 名) 10)itiezemdSul-gi-ra シ ュ ル ギ 王 の た め の 祭 の 月(7月) 11)muus-sa の 翌 年(S26年) 12)Si-mu-ru-umk`/ba-hul シム ル ム が破 壊 され た 年 13)一 1 10 5 主要組織 と文書 諸 研 究(Hilgert1998・ 他)に よ れ ば 、 シ ュ ル ギ 王 後 半 期 の 組 織 は 「3主 要 部 局+諸 関 係 文 書 が 存 在 す る 。 文 書 類 の 動 向 か ら 、S26年 Bureau)が 部 局 」 で 構i成 さ れ 、 そ れ ぞ れ か そ れ 以 前 に 王 部 局 ・聖 妃 部 局 が 登 場 し 、S39年 に 中 央 部 局(Central 登 場 した とみ られ る 。 王部局 mu-DUdSul-gi担 聖妃部局 mu-DUdSul-gi-si-mi-ti担 中央部局 mu-DU宛 他部局 lugal文 当 当 先 無 記担 当 書 dSul -gi-si-mi-ti文 書 宛 先 無 記 文 書 (略) (略) 従 っ て、 持 参 物 の 受 理 か ら搬 出 に至 る業 務 上 の 流 れ は、 基 本 的 に は、 「3本+α 「 持 参 」・「受 理1(持 参 受 付 窓 口)」・「移 管」・「受 理2(組 」 と な る。 そ れ ぞ れ 、 各 時 点 で 、 織 内 の 移 管 に伴 う受 理)」 ・「 搬 出」・「集計 」・「そ の他 」 な ど、 各 種 文 書 が 生 み 出 され る。 文 書 類 と部 局 の 関 係 は、 「宛 先 」 や 「受 理 者 名 」(後 記)に よ り判 別 す る 。 な お 、 宛 先 無 記 の 持 参 物 等 が 、 後 日、 王 関 係 や 聖 妃 関 係 の 要 所 に支 出 さ れ る場 合 の よ うな 、流 れ の 変 更 は想 定 され る。 集計文書 集 配 施 設 ・組 織 各 地 ⇒(持 参)⇒ 持 参 ・受 理1・ 移 管 ・受 理2・ _9 搬 出 文 書 ⇒(搬 出)⇒ 要所 A流(王 関 係) 各 地 ⇒(持 参 ・宛 先 明 記)⇒ 集 配 組 織 ⇒(搬 出)⇒ 王 関連 要 所 B流(聖 妃 関 係) 各 地 ⇒(持 参 ・宛 先 明 記)⇒ 集 配 組 織 ⇒(搬 出)⇒ 聖 妃 関連 要 所 C流(宛 先 無 記) 各 地 ⇒(持 参 ・宛 先 無 記)⇒ 集 配 組 織 ⇒(搬 出)⇒ 要 所 全 般 王 関 係 ・聖 妃 関 係 の 持 参 文 書 は 、 シ ュ ル ギ 王 時 代 の 後 半 を 通 し て 、 「受 理 者 明 記 」 が 原 則 。 従 っ て 、 歴 代 の 受 理 者 名 が 判 明 す る(五 味1975・ 前 田1990a・Hilgert1998・ 理 者 無 記 」 が 原 則 な の で 、 受 理 者 は 不 明 。S47年 の 組 織 の 研 究 者 は 、S39年 他)。 た だ し 、S39年 直 後 か ら登 場 す る 持 参 家 畜 文 書 は 「受 以 降 は 「受 理 者 明 記 」 が 原 則 。 受 理 者 名 は 確 認 で き る 。 な お 、 こ に 確 立 す る 家 畜 管 理 組 織 の 中 核 を 「CentralBureau中 央 部 局 」(例 え ば 、Hirgertl998) と呼 び 、 前 田 は 、 核 と な る 職 務 担 当 者 を 「貢 納 家 畜 管 理 官 」 と 呼 ん で い る(1990a:p.436)。 各 者 の 正 確 な 在 任 期 間 の 特 定(全 こ こ で は 、3部 部 局(dSul-gi担 を 数 え る 。 王 関 係 の 受 理 者Naram-iliの22年 妃 部 局(Sul-gi-si-mi-ti担 C中 と い う 長 期 の 在 任(S26∼48年)は 当) (S29∼31年) ② (S31?∼34?年) 不 明 ③ ベ リ タ ブBeli-tab=Beli-DUG (S34∼37年) ④ ア ピ リ アApilia (S38∼41年) ⑤ ア ピ ル ト ゥ ムApilatum (S42∼45年) ⑥ ウ ル ・ ル ー ガ ル ・エ デ ナ カUr-:Lugal-edenaka (S45∼47年) ⑦ シ ュ ル ギ ・ イ リSulgi-ili (S47年) ○ 注 目され る。 (S26∼48年) ① シ ュ ク ブ ムSu-Kubum 央 部 局(そ なの に対 し、 当) ① ナ ラ ム イ リNaram-ili B聖 真 の研 究 者 に委 ね るが 、 局 の 主 要 な 受 理 担 当 者 の 「在 任 目 安 年 」 を 示 す 。 王 関 係 と 中 央 部 局 の 担 当 者 が 歴 代1人 聖 妃 関 係 は 歴 代7人 A王 粘 十 板 を 総 点 検 す る 作 業 が 不 可 欠 。 年 ・月 ま で 特 定)は の 他 担 当) 不明 (S39∼46年) ○ ナ シ ャNa-sa (S47∼48年) 暦 年 名 と月 名 「暦 年 名 」 は 、 「muU舗aSLmu-ru-um%a-hul .,シ ム ル ム が 破 壊 さ れ た 年 の 翌 年(vS26年)」 した 重 要 な 出 来 事 で 表 記 す る 。 西 暦 へ の 換 算 に は 、 ウル 第 三 王 朝=B.C.2112∼2004説 l995:p63)が 」 と=B.C.2047∼1940説(Kuhrt あ る。 本 稿 で 関 係 す る 「S39年 」 前 後 の 暦 年 名 と 英 訳 を 、M.SigristandP.Damerow(2000)か S44∼48年 の よ う に、 そ の年 に発 生 に は 、 「min-monthdateformula(min-calendar)」(Hilgert1998:P.9andp.12)と ら 転 載 す る(第1表)。 呼 ばれ る特 異 現 象 が生 じ た よ う だ が 、 理 解 が 不 十 分 な の で 留 意 す る に と どめ る 。 「月 名 」 も 、 数 字 で な く、 「itiezemAn-naア ン祭 の 月(11月)」 や 「itimasda-gu,ガ ー ゼ ル を 食 す(祭)の 月(1 月)」 な ど 、 季 節 行 事 ・年 中 行 事 な ど で 表 記 す る 。 た だ し 、 主 要 都 市 に よ り 暦 年 ・月 名 は 異 な る こ と も あ り、 注 意 一10一 ■ ● ■ ー 37* YearaftertheyearNannaofKarzidawasfor thesecondtimebroughtintohistemple muus2-sa{d}Hanna kar-zi-da{ki}a-rat2-kam 一 e2-a-naba-an-ku4 、 37a mu{d}Hannau3{d}szul-gi lugal-ebad3ma-damu-dui YearNannaandSzulgithekingbuilt walloftheland 37bミ mubad3ma-daba-dui Yearthewallofthelandwasbuilt muus2-sabad3ma-daba-dui Yearaftertheyearthewall built muus2-sabad3ma-daba-duimu us-sa-i Secondyearaftertheyearthewallofthe landwasbuilt 38 39* mu{d}szul-gilugal ur2i{ki)-ma-ke41ugalanub-da 4-ba-ke4 e2-puzur4-isz-{d}da-gan{ki} e2-{d}szul-gi-ramu-dui 40 ofthelandwas' (BM 23420, 28018) quarters,builtthetempleofPuzrisz‐Dagan thetempleofSzulgi Yearaftertheyearinwhich Puzrisz-Daganwasbuilt e2-puzur4-isz-{d}da-gan{ki} (RIA2 13757) (RIA2 13759) YearSzulgithekingofUr,kingofthefour muus2-sa 儀 (YBC476) templeof ba-du3-a ............ r 1 、 muus2-sa e2-puzur4-isz-{d}da-gan{ki} ba-du3-amuus2-sa-a-bi 41 ・Secondyearaftertheyearinwhichthe templeofPuzrisz‐Daganwasbuilt muus2-sa e2-puzur4-isz-{d}da-fan{ki} ba-du3-amuus2-sa-a-bamu us-sa-a-i 42* (RIA2 13760) Thirdyearaftertheyearinwhichthe templeofPuzrisz‐Daganwasbuilt 、 r { mulugal-esza-asz-ru-um{ki} mu-hul 42 、・ 。・ ・ ●・ ● ■ Year(Szulgi)thekingdestroyedSzaszrurn (RIA2 13761) YearEnuburziannawaschosenasen-priestess ofNannabymeansoftheomens (RIA2 13762) Yearaftertheyear(Enuburzianna)the (RIA2 13762) ●o muus2-sasza-asz-ru-um{ki} ba-hul 43* muen-ubur-zi-an-naen-{d}nanna masz-e/masz2-ei3-pad3 43: muus2-saen-{d}Hannamasz-e/ masz2-ei3-pad3 44* en‐priestessofNannawaschosenbymeansof 曳th eomens r musi-mu-ru-um{ki}u3 1u-lu-bu-um{ki}/ lu-lu-bumf{ki}a-rat ;10-1a2-1-kam-aszba-hul (RIA2 14263) YearSimurrumandLullubumweredestroyed ﹁ 44 fortheninthtime muus2-sasi-mu-ru-um{ki}u3 1u-lu-bu-um{ki}a-rat 9-kam-aszba-hul YearaftertheyearSirourrumandLullubum weredestroyedfortheninthtime 芝' 、 45almu{d}szu1-ginitakalag-ga lugalur2i{ki}-malugalan ub-dalimmu2-ba-ke4 (RIA2 14264) YearinwhichSzulgithestrongman,the kingofUr,thekingofthefourquarters, smashedtheheadsofUrbilum,Simurrum, LullubumandKarharinasinglecampaign iur-bi2-1um{ki}/ar-bi2-lum{ki} ;si-mu-ru-umki}lu-lu-bu{ki}u3 ・kara2-har{ki}1-sze3/asz-sze3 sag-du-biszu-burl-abit-ra-a/ im-mi-ra 45b; musi-mu-ru-um{ki}lu-lu-bu{ki} a-rat9-kamba-hul YearSimurrumandLullubumwere fortheninthtime 46* muus2-saur-bit-lum{ki}ba-hul YearaftertheyearUrbilumwasdestroyed mu{d}szu1-ginitakalag-ga lugalur2i{ki}-malugalan ub-dalimmu2-ba-ke4ki-masz{ki} hu-ur5-ti{ki}u3ma-da-biu4 1-amu-hul YearSzulgithestrongman,thekingofUr, thekingofthefourquarters,destroyed Klmasz,Hurtiandtheirterritoriesin singleday 46ミ (RIA2 14365) v 第1表 ウ ル 第3王 朝 暦 年 名(S337-46をSlgrlstandDamerow2000か 一11一 ら抜 粋 ・複 写) が 必 要 。 同 名 で も 、 別 の 月 を 指 す 場 合 も あ る 。 閏 年 ・閏 月 に も 注 意 が 必 要 。 「暦 年 体 系 」 は 、 五 味 氏 に よ る 解 説 (1977・1978)を 参 照 す べ し。 下 に 、 「プ ズ リ ッ シ ュ ダ ガ ン(P.D.)暦 」 の 月 名 を 示 す 。 な お 、 「日 」 は 、 通 例 、 懊 v 形 数 字 に よ り表 記 さ れ る 。 第7図 は 「S47年10月25日 」 を 記 す(Hirgert1998)。 1月itimas-da-gu, 2月itivvses-da-gu, 3月itiu5-bi-gu, 曇 -傘 睡 ︾ 4月itiki-silodNin-a-zu 5月itiezemdNin-a-zu 10 6月itiia-ki-ti v 7月itiezemdSul-gi 月 8月itivSU-ves5-sa 9月itiezemmah 年 10月itiezeman-na 翰 ll月itiezemMe-ki-gal Reverse 12月itise-KIN-ku5 第7図 閏12月itidirise-KIN-ku、 年 ・月 ・日 の 記 入 例(26301MA4795裏 面) 文 書 の 類 型(Kang1975) 何 万 点 を 数 え る ド レ ヘ ム 文 書 類 は 、 「大 別 ・細 別 」 が 可 能 で あ る 。 こ こ で は 、Kang(1975)に 蔵 文 書200点 に 関 す る 大 別 ・細 別 例 を 紹 介 す る 。 IDeliveryTexts(m血 一tum)註mu-tum=mu-DU Typelanimals/PN/‐/mu-tum Type2animals/mu-tumlugal/‐/kiPN1-to/PN2/i-dib v Type3animals/PNI/mu-tumSulgi-simti/PN2i-dib Type4a)animals(forDN)mu-tum(dignitaries)/maskim/一/animal/destination/zi-ga Type4b)animals(deliveredbyPN)/mu-tum/kiPNI-to/PN2/i-dib IIReceivalorTrasferralTexts(i-dib) TypeIanimals/kiPNI-to/PN2/i-dib TypeIIanimals/destina.tion/kiPNI-to/PN2/i-dib TypeIIIa)animals/kiPN1-to/zi-ga/‐/PN2/i-dib TypeIIIb)animals/destination/ba-zi/‐/ki-PNI-to/PN2i-dib 皿ReceiptTextsfortheSlaughteredAnimals(vSU-ba-ti) TypeIanimals,(slaughtered)/kiPN1-to/PN2/su-ba-ti NReceiptTextswithSealImpression(kisib) VDisbursementTexts zi-gatype1)animals/mu-tum/maskim/‐/destination/zi-ga 一12一 よ る イ リ ノ イ大 学 9自 ) りδ ) animals/destination/maskim/zi-ga/kiPN 川4 ) animals,destination/PNIi-dib/‐/zi-ga/kiPN2 1← ) ba-zitype animals/destination/zi-ga animals/destination/PNmaskim/kiPN-to/ba-zi 9臼 ) animals/destination/ba-zi/‐/kiPN1-to/PN2/i-dib 9﹂ ) animals/destination/PNI/su-ba-ti/kiPN2-to/ba-zi InventryandBalancedAccountTexts amonth ahalf-year ayear severalyears aregnalspan ArchiveLabel MiscellaneousTexts 持 参 者 な どの 職 名 と持 参 物 文 書 中 の 「職 名 」 を 一 部 、 抜 粋 す る(Hilgert1998・2003・ 他)。 ノ ノv 例 え ば 、Nibruk`・Ummaki・UR×Uki・Suruppakki・ Mar-dak`・Adabk`・Gu-dug-aka・Gir-Suk・A」JAki・Ka-zal-lukiのensiエ 官)、 マ リ の 支 配 者(luMarik`)、 シ ャ ブ ラSabra(高 業 務 の 担 当 者 は 別 人 で あ ろ う)と ン シ(provincialgovernor都 位 の 神 官)な ど、 様 々 な 高 位 ・高 官 が 市 支 配 者 「持 参 者 」(実 ・行 政 長 際 の 運 搬 して登 場 す る。 luMarik`(governorofMari)・Sabra(high-rankingpriest)・sagga(chiefadministratorofatemple)・guda (atitleofapriestorpriestlyofficial)・en(priestesses・priest)・nar(templemusician)・maskim(requisitioner)・ ka-gur7(granarysuperintendent)・nu-banda(overseer)・sipa(shepherd)・sukkal(messenger)・mar-tu (Amorite,foreigndignitarie)・kus,(chiefherdsman)・sa-ka-na-kum(militarygovernor)・aga-us(soldier)・ erin(troopofsoldiers)・sa-gi(steward)・zabar-zab,(titleofthehighestculticofficia1)・ つ い で に 、 家 畜 類 や 産 物 な ど の 単 語(一 部)も 列 挙 す そ の 他 、 略 。 る 。 ab(cow)・am(wildbull)・vanse(donkey)・az(bear)・dara、(wildgoat・ibex)・dur(foal)・gu、(ox)・gukkal R (fat-tailedsheep)・kirl、(femalelarnb)・1Sekunga(anonager-donkyhybrid)・1ulim(Stag)・ivmas(buCk)・/vmas (goat)・mas-da(gazelle)・sila、(malelamb)・ きegg-bar(wildsheep)・sah(pig)・u8(ewe)・ud5(nannygoat)・ udu(sheep)・ur(dog)・ur-mah(lion)・UZ(she-goat)・uz(bird)・ 他 、 略 。 ad/ad6/adda(carcass)・amar(younganimal)・aslum、(hairy)・ab-kiri(youngcalf)・abMar-tusi4-a(red- browncowofaMartubreed)・a-sa-se(forthefields)・ °sas-gar(femalekid)・babbar(white)・bar-gal(unplucked sheep)・e-ba-an(pair)・gal(large,fullgrown)・girX(native)・gis-du(breeder)・gun(spotted)・KU3(KUg) (clean,pure)・kungid(longtailed)・NI(fattened)・niga(grain-fed)・nig(something)・nig-ba(gift)・nita (maleanimal)・pes(largemouse)・ri-ri-ga(deadofnaturalcauses)・sag(head)・sig5(fine)・sig5-us(second 一13一 grade)・sig,,(yellow)・su,(brown,red)・sego,(roastmeat)・u(grass-fed)・ur-gi;(specialdog)・ur-ra(dog)・ u-tu-da(newborn)・ga(milk)・kus(leather)・sa(sinew)・siki(wool)・ 略 gi(reed)・7・vglS(wood)・i(oil)・i-.,,gls(vegetableoil)・ku、(fish)・kas(beer)・kus(skin)・ninda(bread)・ sa-gi(reedbundles)・siki(wool)v・se(grain・barley)・ 略 文書 例 の解 説(第8図) シ ン プ ル な文 書 例 を あ げ 、 「処 理 上 の 流 れ 」 を図 示 す る と共 に 、 簡 単 に解 説 を 行 う。訳 語 は 必 要 な個 所 の み。 ま た 、 別 の 文 書 に登 場 す る 「同… 人物 」 を特 定す る練 習 も試 み る。 持 参 文書(宛 先 無 記 ・受 理 者 無 記) 「mu-tum(mu-DU)持 参 」 と だ け 記 さ れ 、 「宛 先 無 記 」 ・「受 理 者 無 記 」 の 文 書 で あ る 。 こ の 類 型 は 、 「ltrecords justnumberandkindofanimalsreceivedandthepersonwhobroughtthem,disregardingthenamesofthe officialswhoreceivedthem(Kangl975:p.239)の 特 徴 が あ る。 大 多 数 は 各地 ⇒(持 参)⇒1受 理 者?⇒?i⇒ 「S43∼47年 」。 各 行 の 記 載 項 目 を 記 す 。 宛 先? (第8図1)SETDA3 【 数 ・種 類 】 0.1)1sila-niga, 2)ensiNibruk` 【 持 参 者Al=職 名】 3)1sila 【 数 ・種 類 】 4)Hal-li-li 【 持 参 者A2=人 5)1silalmas 【 数 ・種 類 ・数 ・種 類 】 6)endlnanna 【 持 参 者A3=職 名】 名 】 R.7)- 8)mu-tum 【 持 参(業 gitiki-sigdNin-a-zu 【月 名 】 務)】 【 暦年名】 10)muSi-mu-ru-umk`/uLu-lu-buk`/ a-ra9-kam-ma-as/ba-hul 【日(番 L.E.u,,24-kam 簡 単 に解 説 す る。 先 ず 「家 畜 類 の 数 ・種 類 」、 次 に 「持 参 者 」 が 記 さ れ る 。 持 参 者 は3名(A1∼3)。 に は 、 「人 名 だ け 」 ・「人 名 と職 名 」 ・「職 名 だ け 」 の3パ 持 参 者(運 。 そ してA3は と子 ヤ ギ1頭 。 同 じ くA2は 、 イ ナ ン ナ 神 の エ ン(最 人物表記 タ ー ンが あ る 。 搬 者 は 別 人 で 、 実 際 は 貢 納 者 で あ ろ う)のA1は 人 名 の 記 載 は な い 。 持 参 は 大 麦 飼 育 子 羊1頭 子 羊1頭 目)】 高 神 職)と で あ る。 -14一 、 ニ プ ー ル の エ ン シ(都 、Hal-li-li(人 名)だ 市 支 配 者 ・行 政 長 官)で 、 けで 、 身 分 の 記 載 は ない 。 持 参 は 記 さ れ る だ け で 、 人 名 の 記 載 は な い 。 持 参 は 子 羊1頭 o. 品i裳夢 酵 デ 5婁劃 欝 旅 P塑 π鰹 γ 獅 } 嗣 蓮際 諜 鋸 二 三i動 "` ;,'嬬 }圃 旨礒= π擬 ♪ 干 5犀 擬 申 藏鮮≧ 騨 醸 塒 緯騨 _醐 津募 艦 〉>一鎗≒貯 舞灯 ぐ弗 て } 〉 一 蜀… 蚤運 笠ノ 2 聯圃 翻 セf γi α S 講 錦麹 0. R. 3 5 璽 塗 3 5 6 Rev. Obv. 3 3 6 第8図 ド レ ヘ ム 文 書 例(SETDA・ 一15一 広 瀬 コ レ ク シ ョ ン よ り抜 粋) 次 に 「空 欄 」 が み ら れ る 。 通 例 、 業 務 が 「mu-tum(mu-DU)持 参 」 の 場 合 、 上 が 空 欄 。 「i-dab,受理 し た 」 の 場 合 、 下 が 空 欄 。 次 に、 業 務 日が 記 され る。 itiは 「月 」。itiki-sigdNin-a-zu(ニ 「4月 」 に 該 当 。muは ナ ズ 神 を 悲 嘆 す る 月ThemonthofthelamentationoftheGoddessNinazu)は 「年 」。muSi-mu-ru-umk`uLu-lu-buk`a-ra9kam-ma-asba-hulV(シ ム ル ム と ル ル ブ ム が9度 目 の 破 壊 さ れ た 年TheyearwhenthecitiesSimurumandLulubuweredestroyedforthe9thtime)は に 該 当 す る 。 同 年 、 シ ム ル ム と ル ル ブ が9度 、 「S42年 」 目の 破 壊 を 受 け た よ う で あ る 。 そ の 年 の 重 大 事 件 を 記 す 暦 年 名 の 存 在 は 、 歴 史 復 元 に は 極 め て 有 効 な 情 報 源 と な る 。U.,は 「日 」、kamは 「番 目 」。 粘 土 板 側 面 のu、24-kamは 「24日 」。 業 務 上 の 都 合 か 、 「日 」 は 粘 十 板 の 側 面 に 記 さ れ る 。 次 の 例 は 、6人 の 持 参 。 同 じ く宛 先 無 記 ・受 理 者 無 記 で あ る 。S44年1月12日 。 (第8図2)SETDA1 子 羊2頭 0.1)2silalamar-masda3 若 ガ ー ゼ ル1頭 2)ensiNibruk` ニ ッ プ ル の エ ン シ(都 市 支 配 者) 3)1silaGiri-ni-i-sa/nuBanda 子 羊1頭 4)2amar-masdaLa-ra-bu-um/nu-panda 若 ガ ー ゼ ル2頭 5)5amar-masdaHal-li-a 若 ガ ー ゼ ル5頭/バ リア 6)5amar-masdaAsaX-ni-uX 若 ガ ー ゼ ル5頭/ア サニ ウ ギ リ ニ シ ャ/ヌ バ ン ダ(大 ラ ラ ブ ム/ヌ 隊 長) バ ンダ 子 羊1頭 R.1)1sila マ ラ ダ の エ ン シ(都 2)ensiAMAR.DA.KI 市 支 配 者) (空 白) 3)- 4)mu-tum 持参 5)itimasda-ku ガ ー ゼ ル を 食 す 月(1月) 6)muSi-mu-ru-umk'/Lu-lu-buk' シ ム ル ム と ル ル ブが 7)a-ra9-kam-ma-vas/ba-hul-a 9度 目 破 壊 さ れ た 年(S44) 第12日 L.E.u412-kam 持 参 文 書(結 婚 贈 り物?) 各 所 ⇒(結 婚 贈 物?・ 持 参)⇒1受 理 者?⇒?1⇒ 宛 先? 特 殊 な 持 参 例 も あ る 。 何 千 頭 と い う 極 め て 異 常 な 数 の 家 畜 類 と 共 に 、 「nig-mussa結 婚 贈 物?」 あ る 。 私 の よ う な 初 心 者 に は 、 こ の 用 語 は 不 明 だ が 、 「nig-mi-rUS-isa」=「weddinggift(thing+woman+tocome nearto+toequalinvalue)」(Hallowanl999)に 該 当 す る もの と考 え て お く。 19001M:A4648 0.1)180guyniga 穀 類 飼 育雄 牛180頭 2)50gu4gun-a 斑 点 雄牛50頭 3)3gu4babbar 白 雄牛3頭 4)191guy 雄 牛191頭 一16一 と記 さ れ た 文 書 で 5)54guymu-2 二 才 雄 牛54頭 6)27abgun-a 斑 点 雌 牛27頭 7)35ab 雌 牛35頭 8)60abmu-2gun-a 2才 斑 点 雌 牛60頭 9)60-1a-1abmu-2 2才 雌 牛59頭 10)20d°Sekunganita 雄 野 生 ロ バ20頭 11)30d°Sekungamums 雌 野 生 ロ バ30頭 l2)3960udu 羊3960頭 l3)2580mゑ 山 羊2580頭 首 雌 羊660頭 R.14)660ud5 結 婚 贈 り物?Ri-ha-ni(人 v 15)nig-mussaRi-ha-ni 名) (以下 訳 略) 16)3gu4A-u-da-il/mar-tu 17)2gu44uduaslumX(A.LUM) 18)5udu10masgal 19)Ha-as-ma-nu-ummar-tu v 20)lsila4A-bu-da-anu-Banda 21)1gu46udu4masgal 22)1masTu-da-rinu-banda 23)4udunigalsila4ensiKa-zal-luk` 【別 文 書 に 同 名 者 】(後 出25901M:A4826・ 24)1sila4Ad-da-turd1 広 瀬51参 照) 25)1sila4Ar-si-ah 26)41ulimnita21ulimmunus ノ 27)Aradguio 28)mu-DUiti-su-es5-sa 持 参 シ ュ エ シ ャ(祭)の 29)muKi-mask'Hu-ur5-tik'ba-hul キ マ シ ュ と フ ル テ ィ が 破 壊 さ れ た 年(S46) 月(8月) v L.E.u422-kam 第22日 持 参 文 書(西 方 朝 貢 国 地域 マ リ) A-da-tumマ リ の 支 配 者 ⇒(持 参)⇒ 受 理 者?⇒?⇒ 宛 先? ユ ー フ ラ テ ス 河 の 上 流 、 か の 「マ リ」 か ら の 持 参 例 で あ る 。 マ リ は 、 第 皿 王 朝 の に 位 置 す る 。 持 参 者 は 、luMa-ri(マ 10月6日 リ の 支 配 者)のA-da-tumとDu-uk-raの 妻(dam)で 「西 方 朝 貢 国 地 域 」(前 田2004) あ る 。 受 理 者 無 記 。S45年 。 17901M:A3188 穀 類 飼 育 雄 牛1匹 0.1)1gu4niga 2)10-1a-1udulmas 羊9匹 3)A-da-tum/1血Ma-riki ア ダ トゥム/マ 一17一 ・山羊1匹 リの 支 配 者 4)1sila4 羊1匹 R.5)damDu-uk-ra ド ゥク ラの 妻 6)7mu-DUitiezeman-na 持参 ア ナ祭 の 月 8)mudSul-gilugal/Ur-bi-lum/k`Si-mu-ru-umk'Kar-/ hark'AS-seSAGXDU(KWU434)-bisu-/burabira-a (S45) L.E.U46-kam 6日 持 参 文 書(受 理 者 明記) 「宛 先 無 記 」 だ が 、 「mu-DU持 参 」 に 加 え 、 「受 理 者 」 と 「i-dub,受 理 し た 」 が 明 記 さ れ る 文 書 で あ る 。S47∼48年 ご ろ に 、 「受 理 者 無 記 」 か ら 「受 理 者 明 記 」 に 転 換 す る(王 次 の 例 は 、sagga職(神 持 参 で 、Na-saが 殿 管 理 者)で 受 理 し た 。Na-saは あ るSes-Daの ・聖 妃 文 書 は 以 前 か ら 「受 理 者 」 ・「i-dub,」 を 明 記)。 息 子 のUr-dEN.ZUと 、Ad-da-turと 、Ad-da-kal-laと い う3人 の 、 持 参 家 畜 の 受 理 ・支 出 を 担 当 す る 「貢 納 家 畜 管 理 官 」(前 田1990a)で 彼 を中 心 とす る組 織 は 、 集 配 施 設 の 「中 央 部 局 」(Hilgertl998)と 3人 ⇒(持 参)⇒1受 さ れ る 。S47年7月28日 理 者Na-sa⇒?1⇒ あ る。 。★ 印 は 後 述 す る。 宛 先? 25901M:A4826 0.1)2sila4 2)Ur-dEN.ZU★3(後 出291MIO:A3347を 参 照) /dumuSes-Da-dasagga*4 3)lsila4 4)Ad-da-tur★1(後 出25901M:A4826を 参 照) 5)1m°USas-garniga R.6)Ad-da-kal-la★2(後 出291MIO:A3347を 参 照) 7)8)mu-DU持 9)Na-sa6i-dab5ナ 参 シャが 受 理 した 10)itiezemdSul-gi 11)muus-saKi-mask`/ba-hul L.E.u428-kam 持 参 文 書(su-gid税) 次 の 例 は 、 家 畜 管 理 官 のNa-saが 文 書 で あ る 。vSU-gidと 、sagi(財 産 管 理 職)のLu-kal-laか ら 、 「su-gid税 は 、 「dues:generalobligation」(Halloran1999)と Lu-kal-la財 産 管 理 職 ⇒(持 参 ・税)⇒Na-sa⇒?【 ・ 」 と 明 記 さ れ た 持 参 を 受 理 した 英 訳 さ れ る 税 で あ る 。S46年7月 ⇒ 宛 先? 。 25601M:A4399 雄 牛8頭 0.1)8guy 2)Gab 雌 牛6頭 3)首u-gid v SU-gid税 4)kiLu-kal-la/sagi ル カ ラ(人 名)sagi(財 産 管 理 職)か ら 持参 R.5)mu-DU 6)Na-sa6i-/dabs ナ シ ャが 受 理 した 7)itiezemSul-gi シ ュ ル ギ 祭 の 月(7月) 8)muKi-mask`u/ キマ シュと フ ル テ ィ が 破 壊 さ れ た 年(S46) Hu-ur5-tik`/ba-hul 持 参 文 書(bala義 ア ダ ブ の エ ン シ(都 務) 市 支 配 者)か ら 、 「bala」 と 記 さ れ た 家 畜 や 肉 類 を 、 ナ シ ャ が 受 理 し た も の 。ba-laと serviceobligations;periodofrotatingserviceobligations」(Hilgert2003:p389)。 は 「rotating 諸 都 市 の エ ン シ に 対 し、 強 制 的 に 課 せ られ た持 ち 回 り義務 で あ る 。 Thecentraladministrationestablishedasystemoftaxationthatcollectedasubstantialpartoftheprovinces' resources.ThissystemwasgiventheSumeriannameBala,whichbasicallymeant"exchange"(Mieroop 2004:p.73). 28001M:A3111 0.1)[x+]1uduniga 穀 類 飼 育 の 羊?頭 2)mumu-du-lum/uuzuhad-se 肉 料 理 用 と乾 肉 用 生 肉 3)balaHa-ba-lu,-ge/ensiAdabk` バ ル 義 務Ha-ba-lu5-ge(人 4)mu-DU 持参 R.5)Na-sa6 名)ア ダブ の エ ン シ ナ シ ャが 6)i-dabs 受 理 した 7)8)itiezemdNin-a-zu ニ ナ ズ 祭 の 月(5月) 9)muus-saKi-mask'/uHu-urs-tik`/ba-hul キ マ シ ュ と フ ル テ ィが 破 壊 さ れ た 年 の 翌 年(S47) 各 種 の 税 に 関 す る 分 析 を 詳 細 に 進 め た 前 田(1994・2003)に のensi(都 市 支 配 者 ・行 政 長 官)に よ れ ば 、 主 に 中 心 地 域 の20都 市(3都 市 は 周 辺 地 域) 「bal義務 」 が 課 さ れ 、 首 都 ウ ル ・聖 都 ニ ッ プ ル ・古 都 ウ ル ク の エ ン シ は 除 外 さ れ て い た 。 時 代 的 に は 、 「S39年 」 以 前 の バ ル 義 務 は 、 ウ ン マ と カ ザ ル の2都 市(Maeda1994:p.118)だ 市 は 後 に 追 加 さ れ た と い う。 プ ズ リ シ ュ ダ ガ ン に お け る 家 畜 集 配 組 織 の 確 立(S39年)後 に よる家 畜 の 持 参 が 急 増 す る。 Adab・Agade・Apiak・Babili・Girsu・Gudua,・HA.A・Isin・Kazallu・Kish・Marada・Push・Sippar・ -19一 、S42年 け で、 他 の都 頃 か ら、バ ル義 務 Shuruppak・Umma・URxU・Urusagrig・Shushin(エ 持 参 文 書(su-gid税 kus,(牧 No.34)と ィ ヤ ラ)・Ishim-Shulgi(同) ・輸 送 責 任 者) 夫 頭)のA-da-lal(人 名)がgiri(運 送 責 任 者)を 、 「職 名 」 と 見 る 場 合(OIM:4985)が holder)を 年1月 ラ ム)・Eshnunna(デ 担 当 し た 。zabar-dab,は あ る。 後 者 は 、 ア ッ カ ド語 の 意 味 す る 職 名(Black他2000:p.434)。su-gid(税)と 、 「人 名 」 と み る 場 合(広 瀬 「zabardabbu」(bronze(-bow1) 記 さ れ た 宛 先 無 記 の 持 参 で 、Na・saが 受 理 し た 。S47 。 zabar-dab⇒ 輸 送 責 任 者(税 ・持 参)⇒INa-sa⇒?1⇒ 宛 先? 27201M:A4985 0.1)86ud5 雌 羊86頭 2)3masnita 雄 山 羊3頭 3)su-giduduIri-sag-/rig7k` sLi-gid税Iri-sag-rig,(地 4)giriA-da-lal/kus; 運 送 責 任 者A-da-lal(人 R.5)kizabar-dabsto zabar-dab、(職 6)mu-DU 持 参 7)Na-sayi-dab5 Na-sayが 名 名)の 羊 名)牧 ・人 名)か 夫頭 ら 受 理 した g)9)itimas-da-gu; ガ ー ゼ ル を 食 す 月(1月) 10)muus-saKi-mask`/ba-hul キ マ シ ュ が 破 壊 さ れ た 年 の 翌 年(S47) 別 文 書 にみ る同 一 人物 先 の19001M:A4648に (★1)。 、 「Ad-da-tur」(★1)が 年 代 も 近 い(S47年 と48年)が 291MIO:A3347は 欠 く が 、Ur-dEN.ZU(★3)とAd-da-ka1-1a(★2)が 、S48年9月17日 に 受 理 。 同 文 書 で は 、Ur-dEN.ZU(★3)の 見 出せ る。 29101M:A3347 0.1)2sila4Na-ra-am-i-li(A1) 2)2udunigalsila,, 3)Nir-i-da-gal(A2) 4)2udunigalsila4 5)ensiSuruppakk`(A3) 6)2silalSeき 一Da-dasa露a(A4)★4 「同 一・ 人物 」 登 場 す る。 両 「同 一 人 物 」 と確 定 で き る 。 、12人 の 持 参 で 、Na-saが Da-da(★4)も も 「Ad-da-tur」 が 登 場 した 、 そ れ だけ で は 同一 人物 か は未 確 定 。 そ こで 、 更 に 別 の文 書 で を 探 す 。 次 の 文 書 に は 、Ad-da-tur(★1)を 人 が セ ッ トで 登 場 す る の で 、 こ れ は 登 場 し た が 、 偶 然 、25901M:A4826に Ur-dEN-ZUの 父(サ 一20一 ン ガ 職) 父=Ses- 7)2sila4ensiNibruk[(A5) 8)2udunigalsila4 9)Ur-ni9-garka-gur,(A6) 10)2uduniga2sila、 vv 11)Ur-dEN-ZUdumuSe§-Da-/dasagga(A7)★3Ses-Da-daの 息 子 12)lsila4Hal-li-li(A8) 13)2sila、Ad-da-kal4a(A9)★2 R.14)2udunigalsila4 15)Ur-dEn-li-la(A10) 16)2udunigalsila、 17)Lu-say-gaSabra/dNin-urta(A11) ノ 18)1masE-a-i-li(Al2) 19)20)mu-DUNa-sabi-dab5 21)itiezemmah 22)muHa-ar-sik'/Ki-mask'ba-hul L.E.23)u417-kam 更 に 、 別 の コ レ ク シ ョ ン で も 、 「同 一 人 物 」 を 見 出 せ る か 。 例 え ば 、 広 瀬No51(S46年3月26日)で の 父Ses-da-da(★4)とAd-da-tur(★1)が (第8図3)広 は 、Ur-dEN.ZU 登場 す る 。 関 係 部 分 を示 す 。 瀬51 0.1)1sila4dEn-lil 2)1silaldNin-lil V 3)mu-DUSes-da-dasanga★4 4)1sila4dUtu 5)mu-DUAd-da-tur★1 6∼8)(省 略) 更 に 、 別 コ レ ク シ ョ ン に も、 「同 … 人 物 」 を 見 出 せ る か 。 イ リ ノ イ 大 学 のSETDA(Kang1972)で (★4)は2・5・131(文 書 略)に 、 息 子 のUr-dEN-ZU(★3)は127・188に 全 体 の 復 元 に は 、 世 界 各 地 の ド レヘ ム 文 書(数 万 点)を 見 出 せ る(文 も 、Ses-da-da 書 は 省 略)。 持 参 状 況 検 討 し、 あ ら ゆ る 情 報 を 総 合 化 す 作 業 が 不 可 欠 で あ る 。 当 然 な が ら先 学 達 は 、 従 来 か ら こ う し た 研 究 を 積 み 重 ね て き て い る 。 v dSul -gi-si-mi-ti文 vd Sul-gi-si-mi-ti文 gal-edina-kaで 書 ノ 書 は 、 通 例 、 「受 理 者 明 記 」 で あ る 。 下 記 の 例 は 、A-piLliの あ る。 一21一 妻(dam)が 持 参 。 受 理 者 は 、Ur-dLu- i A-pil-liの 妻 ⇒(持 参)⇒ 【Ur-dLugal-edina-ka⇒?1⇒`'Sul-gi-si-mi-ti (第8図4)SETDA59 0.1)1udu-u草 飼 育 羊1頭 2)1sila羊1頭 3)damA-pil/-1iA.-pil-liの 妻 4)mu-tumdSul/gi-Sl-mi-tumdSul-gi-si-mi-ti(の た め の)持 参 R.5)Ur-dLugal/-edinax-kaUr-dLugal-edinax-kaカ{ 6)i-dib受 理 した 7)itiezen-Me-ki-galMe-ki-gal祭 8)muUr-bi/-lumk`ba-hul の 月(11月) .,Ur-bi-lumが 次 例 の 持 参 者 も 女 性 、Da-ni-aの 破 壊 さ れ た 年(S45年) 姉 妹(nin,)で あ る 。 受 理 者 は 三 代 目 のBe-li-DUGで 特 記 され て い る。 搬 送 時 点 まで 、 家 畜 が 施 設 内 で 保 管 ・飼 育 さ れ た の で あ ろ う 。vS37年 、kurusda(家 畜 飼 育 官)と な の で 、 「旧 施 設 」 の 文 書 で あ る。 Da-ni-aの 姉 妹 ⇒(持 参)⇒Be-li-DUG(家 畜 飼 育 官)⇒?1⇒v`Sul-gi-si-mi-ti 2501M:A3041 穀 類 飼 育 の 雄 牛1頭 0.1)Iguyniga 2)1gu、iU 雄 牛1頭 と 3)6uduniga 穀 類 飼 育 の 羊6頭 4)2udugu,-eus-sa 牛 先 導 羊2頭 5)8udu血 羊8頭 6)4masgal 雄 若 羊4頭 と Da-ni-aの 姉 妹 R.7ningDan-ni-a 8)mu-DU 持参 9)dSul-gi-si/-im-tum-ma シ ュ ルギ シ ムテ ィの た め に lO)Be-li-DUGku.ru§dai-dab5 家 畜 飼 育 官Be-li-DUGが 受 理 した 11)itiezemdNin-azu ニ ナ ズ 祭 の 月(5月) 12)mubadma-da/ba-du-a 領 域 の 城 壁 が 築 か れ た 年(S37) 次 に 、S39年 si-im-tiの 以 降 の 文 書 例 を 示 す 。iA- .pi-li-aが 、E-u-eか 受 理 者 は 、Be-li-DUGを ら 、 雌 の 子 山 羊1頭 含 め 、 い ず れ もkurusda(家 E-ure⇒(持 参)⇒A-pi-li-a(家 畜 飼 育 官)と み ら れ る(五 畜 飼 育 官)⇒?1⇒vSul-gi-si-mi-ti 4301M:A4188 0.1)lnlunusa6-gar雌 を 受 理 し た も の 。vS40年2月 子 山 羊1頭 一22一 味1975)。 。vdSul-gi- ノ ノ 2)E-u6-e E-u6-e(人 3)mu-DU 持 参 dSul 4)dSul-gi-si-/im-ti 名) -gi-si-/im-ti(の た め に) ノ A-pi5-li-aが受 理 し た 5)A-pirli-a/i-dab5 sesda(豚 6)itises-da-guy 7)muus-saePU./ の 一 種)を 食 す(祭)の 月(2月) プ ズ リ ッ シ ュ ダ ガ ン の 神 殿 が 建 て ら れ た 年 の 翌 年(vS40) SA-is-dDa-ganba-du 移 管 文 書(施 設 内部) こ の 種 の 文 書 は 、 「人 物Bか 羊10頭 を 、S45年2月9日 ら人 物Cが 受 理 し た(i-dib・i-dab,)」 に 、Na-luがAb-va-sa6-gaか 畜 管 理 官 」 に な る 人 物(前 と い う 文 言 が 記 さ れ る 。SETDA9は らが 受 理 した も の 。Ab-va-sa-gaは 田1990:p.450)。Na-luの 、穀 物 飼 育 、 後 日、Na-saを 継 い で 「家 役 割 は不 明 だが 、 持 参 の 受 理 文書 に は登 場 せ ず 、 別 の役 割 が 予 測 で き る。 各 地 ⇒(持 参)⇒Ab-ba-sa-ga⇒Na-lu⇒? (第7図5)SETDA9 0.1)10udunigaX 穀 類 飼 育 羊10頭 2)u49-kam 第9日 3)kiAb-ba鳶a6-ga/ta Ab-va-sa6-gaか 4)Na-lu5 Na-lu5が R.5)i-dib ら 受 理 した 6)7)itises-da-ku セ シ ュ ダ を 食 す(祭)の 月(2月) 8)muUr-bi-lum/k'ba-hul ウ ル ビ ル ム が 破 壊 さ れ た 年(S45) 移 管 文 書(死 亡 家 畜) 死 亡 家 畜 の 移 管 文 書 で あ る 。 「ba-ug,・ba-rvUS」 死 亡 家畜 には 「i-dib・i-dab5受 の 文 書 は 、 施 設 内 で 、Na-luか 1月11日 は ア ッ カ ド語 の 理 し た 」 で な く 、 「suba-ti受 らUr-ni-garが 「mutanu(m)」 理 し た 」(handwasbroughtcloseto)が 死 亡 牛 を 受 理 し た も の 。Ur-ni-garは 。 各 地 ⇒(持 参)⇒1?⇒Na-lu⇒Ur-ni-gar⇒? 死 亡 家 畜 (第8図6)広 0.1)1kirill-ga に 該 当 。 「病 死 」 な ど を 意 味 す る 。 瀬31 乳雌牛 一23一 用 い られ る。 次 「死 亡 家 畜 担 当 者 」 で あ る 。vS45年 2)ba-ug7 病死 3)u4-11-kam 第11日 4)kiNa-lu5to Na-lu5か ら R.5)Ur-ni9-gar Ur-ni9-garが 6)suba-ti (死 亡 家 畜 を)受 7)itimas-daku ガ ー ゼ ル を 食 す(祭)の 8)muus-saSi-mu-ru-um/Lu-lu-buka-ra/ シ ム ル(と)ル 10-la-1-kam-asba-hul 9度 理 した 月(1月) ルブが 目 の 破 壊 さ れ た 次 の 年(S45) 受 理 文 書(施 設 内 移 管 ・閏 月) Ur-niy-garがNa-luか あ る 。itise-KIN-ku,は 味(1977・1978)を ら 、 死 亡 家 畜(羊1頭)を 受 理 し た 文 書 。S44年 「12月 」。itidirise-KIN-ku,は 「閏1月 閏12月7日 」。 「diri」 は 。1年=12月 が 原則 だが 、 閏 月 も 「追 加 の 」 の 意 味 。 暦 年 に 関 し て は 、 五 参 照 の こ と。 38001M:A2861 0.1)1udu 羊1頭 2)ba-us 死亡 3)u47-kam 第7日 4)kiNa-lu,-ta ナ ルか ら R.5)Ur-niy-gar ウ ル ニ ガ ルが 6)su-ba-ti (死 亡 家 畜 を)受 理 した 7)itidirise-KIN-ku, 収 穫(祭)の 8)muSi-mu-ruk`/ シ ム ル(と)ル 次 の月 ル ブが9度 目の破 壊 さ れ た年(S44) Lu-lu-buk`a-ra10-1a-1/ kam-maba-hul 移 管 文書(王 の た め の持 参) 「王 」 と は 、 シ ュ ル ギ 王 の こ と。 施 設 内 部 で の 移 管 文 書 で あ る 。Si-lu-uきdDa-ganがNa-ra-am-1-llか 両 者 と も 組 織 内 部 の 人 物 で あ る 。S48年7月 。 こ の 年 を も っ て 、3代 目 ・シ ュ ル ギ 王 の 時 代 は 終 わ り 、4代 マ ル シ ン 王 の 時 代 へ と転 換 す る 。 各 地 ⇒(王 の た め の 持 参)⇒Na-ra-am-1-11⇒SHu-u♂Da-ganl⇒ 1201M:A5712 0.1)1segy-barnita 野 生 雄 羊1頭 2)1segy-barmums 野 生 雌 羊1頭 3)mu-DUlugal 王(の た め の)持 参 一24一 ら受 理 し た もの 。 王 目 ・ア 4)kiNa-ra-am-i-li/to ナ ラ ム イ リか ら 5)Si-lu-us-dDa/gan シ ル シ ュ ダ ガ ンが R.6)i-dabs 受 理 した 7)8)itisu-es5-sa シ ュ エ シ ャ(祭)の 9)muHa-ar-sik`/Ki-mask`Hu-ur5-tik`/ 月 ハ ラ シ ・キ マ シ ュ ・フ ル テ ィ と vv v v uma-da-bi/u4AS-aba-hul v そ の 領 土 が1日 で 破 壊 され た 年(S48年) そ の他 の 多様 な類 型 が あ る。 本稿 で は、 紙 幅 の都 合 もあ り、 最 も簡 略 な 文 書 例 を学 習 ・紹 介 した に と ど ま る。 次 の 機 会 を得 て 、 よ り複 雑 な類 型 の学 習 に努 め る。 お わ りに 以上 、 ウ ル 第三 王 王 朝 ・ ドレヘ ム文 書 ・家 畜 集 配 組 織 の初 歩 的 な学 習 に 努 め た次 第 で あ る 。 つ い て は 、 文 書 ・図 面 ・文 章 な ど を引 用 させ て い た だい た先 学 に感 謝 します 。 ま た、 「イ ン ター ネ ッ トに よ る シ ュ メー ルの 初 歩 的 学 習 」 (2000年8月 第41回)と 題 し発 表 させ て い た だ い た 小 野 山節 ・前 川 和 也 ・前 田 徹 先 生 他 、 シ ュ メ ー ル研 究 会 の諸 先 生 に 感 謝 し ます 。 更 に 、 積 年 の 研 究 に よる 御 著 書 を拝 受 した こ と に も、 重 ね て 御 礼 申 し上 げ ます 。 最 後 に、 「弥 生 研 究 」 を看板 とす る わが 酒 井研 究 室 か ら、 シ ュ メー ル語 や ア ッ カ ド語 な ど懊 形 文 字研 究 の 「 真 の研 究 者 」 を 目指 し、 筑 波 大 学 大 学 院 へ 巣 立 った ニ ノ宮 崇 司 君 の 前 途 に大 い に期 待 します 。 【参 考 ・引 用 文 献 】 Adams,R.M.,1981,HeartlandofCities,SurveysofAncientSett!ementandLandUseontheCentralFloodplainoftheEuphrates, U.ofChicagoPress. Black,J.,A.GeorgeandN.Postgate2000,AConciseDictionaryofAkkadian,HarrassowitzVerlag. Gomi,T.,1984,TencuneiformtextsfromsomeJapaneasecollections,『 江 上 波 夫 先 生 喜 寿 記 念 古 代 オ リ エ ン ト論 集 』 山 川 出 版 社 Gomi,T.,HiroseY.andHiroseK.,1990,Neo-SumerianAdministrtiveTextsoftheHiroseCollection,CapitalDecisionsLimited. Halloran,J.,1999,SumerianLexicon.(internet). Hilgert,M.,1998,CuneiformTextsfromtheUr皿PeriodintheOrientalInstitute,Volume1,A(加Zη 競raがvθZ)ocumentsfrom theRelgnofSulgl,UniversityofChicago. 2003,CuneiformTextsfromtheUr皿PeriodintheOrientalInstitute,Volume2,A(加 theReignofAmar-Suena,UniversityofChicago. Kang,S.,1972,SumerianandAkkadianCuneiformTextsintheCollectionoftheWorldHeritageMuseumoftheUniversityof Illinois,VolumeI,SumerianEconomicTextsfromtheDrehemArchive,UniversityofIllinoisPress. Kuhrt,A.,1995,TheAncientNearEastc.3000-330B.C.,Routledge. Labat,R.,1995,ManueldEplgraphleAkkadlenne,Geuthner. Leick,G.,1999,Who'swhoIntheAncientNearEast,Routledge. 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