第709号【`10.09】 - 山形県医師会

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生涯教育のお知らせ
開催日時及び場所
主な演題及び講師
取得単位
「変性頚椎由来の痛みと麻痺 −新知見と既成概念への疑問−」 日医生涯教育
10月2日(土)
16:00〜18:00
公立学校共済組合東北中央病院病院長 田中靖久
2単位
山形市 大手門パルズ
「私の舟状骨骨折・偽関節の治療」
兵庫医科大学整形外科学教授 田中寿一
「高血圧治療とレニン阻害薬
10月8日(金)
18:30〜20:30
−ACE阻害薬・ARBを超えるか−」
天童市 天童ホテル
山形市 山形市立病院済生館
「上杉鷹山の福祉・財政改革に学ぶ」
10月21日(木)
10:20〜17:30
三友堂リハビリセンター地域リハビリテーション部長 川上千之
山形市 「世界一幸せな国デンマーク」
山形ビッグウイング NEバンク・ミケルセン記念財団理事長 千葉忠夫
「デンマークの高齢者福祉」
デンマーク王国北フュン市社会労働局長 ウラ・アンデルセン
「心のリハビリを楽しみながら今ふみ出そう新しい一歩を」
元横浜市立大学病院脳神経外科専門医 佐藤正純
10月22日(金)
9:00〜18:30
第69回山形整形外科研究会
第一三共叙
☎0236252821 池田
日医生涯教育
2単位
日本大学医学部教授・同総合健診センター所長 久代登志男
「紹介患者の症例検討」
10月13日(水)
19:00〜20:30
会の名称及び主催者又は連絡先
日医生涯教育
1.
5単位
日医生涯教育
5単位
「Duc
henne型進行性筋ジストロフィー児・者のエンド・オブ・ 日医生涯教育
ライフ・ケアについて −QOL向上をめざして−」 5単位
山形県立保健医療大学作業療法学科准教授 浅倉次男
山形市 山形ビックウイング 「脳卒中後の機能回復の神経機構と
ニューロリハビリテーション」
森之宮病院院長代理 宮井一郎
「リハビリテーションの未来を拓くために −4つの提言−」
慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室教授 里宇明元
第162回三郡市医師会合同学術講演会
寒河江市西村山郡医師会 ☎0237864291 加藤
第136回済生館症例検討会
山形市立病院済生館
第一診療部内科
☎0236255555 野村
リハビリテーション・ケア合同研
究大会山形2010
財団法人三友堂病院 三友堂リハビリセンター内
☎0238218100 加藤
リハビリテーション・ケア合同研
究大会山形2010
財団法人三友堂病院 三友堂リハビリセンター内
☎0238218100 加藤
生涯教育のお知らせ
開催日時及び場所
主な演題及び講師
10月23日(土)
9:00〜13:10
取得単位
「政治家の目・医師の心でこれからの医療・福祉を語る」
民主党参議院議員・医師 梅村 聡
山形市 公明党参議院議員・医師 渡邊孝男
山形ビックウイング 「介護保険の動向と今後」
厚生労働省老健局老人保健課長 宇都宮 啓
日医生涯教育
「胃健康度診断と今後の胃がん検診(私見)
」
10月23日(土)
14:45〜17:00
庄内保健所長 松田 徹
日医生涯教育
4単位
山形市 山形県医師会常任理事 佐藤泰司 山形県産業創造支 「平成22年度山形県子どもの健康を守る地域専門家総合連携事業」
援センター
山形県教育庁スポーツ保健課課長補佐 瀧浪 敦
「家庭と地域とむすび愛 ひとりひとりのプランニング
未来にはばたけ二小のげんきっ子!!」の育成
飯豊町立第二小学校養護教諭 浅田千嘉子
リハビリテーション・ケア合同研
究大会山形2010
財団法人三友堂病院 三友堂リハビリセンター内
☎0238218100 加藤
山形県医師会消化器検診研修会
2.
5単位
山形市 「がん検診の受診率を向上させるために」
山形県産業創造支 鹿児島県厚生連健康管理センター副所長 草野 健
援センター
「日本医師会学校保健委員会、第22回東北学校保健・学校医
10月30日(土)
15:00〜17:00
大会、山形県医師会学校保健委員会」について
会の名称及び主催者又は連絡先
山形県医師会
☎0236665200 川口
日医生涯教育
第32回山形県医師会学校医大会
1.
5単位
山形県医師会
☎0236665200 市村
がんネットTVカンファレンス
開催日時及びテーマ(担当)
会 場
取得単位
10月7日(木) 16:30〜18:00
「EBUS、VBNによる最新の気管支鏡診断」
(北海道)
10月14日(木) 16:30〜18:00
「造血器悪性腫瘍の治療〜中年期(45歳)以降の治療の現
状」
(青森)
会の名称及び申込先
多地点合同
山形県立中央病院
日医生涯教育
第4会議室
(3階)
1.
5単位
メディカルカンファレンス
県立がん・生活習慣病センター
☎0236852616 丹野
10月21日(木) 16:30〜18:00
「遠隔読影診断の現状」 (
群馬)
産
開催日時及び場所
業
医
研
修
研修会名及び内容
10月6日(水)
14:00〜
ビデオ上映
「労働安全衛生行政の動向について」
山形市
山形労働局安全衛生課長 丸山太一
山形ビッグウィング 「職場におけるメンタルヘルスの課題と対策−うつ病を中心として−」
清靖会木村病院長 石井 一
10月6日(水)
18:00〜
米沢市
米沢市医師会
10月13日(水)
13:30〜
山形市
食糧会館2階
会議室
「作業環境測定器の取扱い」
山形産業保健推進センター産業保健相談員(労働衛生工学)
労働衛生コンサルタント 河合直樹
「健康診断の事後措置のあり方〜有所見者へのアプローチ〜」
山形産業保健推進センター産業保健相談員(労働医学) 神村裕子
「職場における感染症対策について」
山形産業保健推進センター産業保健相談員(労働医学) 神村裕子
「休業手当などに係る労働基準法等の適用について」
山形労働局労働基準部 労働時間設定改善指導官 芳賀正佳
会
取得単位
実施主体者及び申込先
基礎研修 後期 3単位
又は
生涯研修 専門 2単位
更新 1単位
山形県医師会
生涯研修 実地 1単位
専門 1単位
生涯研修 更新 1単位
実技 2単位
専門 1単位
☎0236665200
遠藤
山形産業保健
推進センター
米沢市医師会
☎0238230386
山形産業保健
推進センター
☎0236245188
産
開催日時及び場所
業
医
研
修
研修会名及び内容
会
取得単位
10月14日(木)
14:00〜
「事業場の概要について」
「職場巡視のあり方について」
「職場巡視(班別に実地を行う)
」
「職場巡視の結果について」
米沢市
山形産業保健推進センター産業保健相談員
株式会社SUMCO (産業医学)
高橋秀昭
米沢事業所
(労働衛生工学)労働衛生コンサルタント 河合直樹
10月19日(火)
18:00〜
南陽市
南陽市東置賜郡
医師会館2階
大会議室
ビデオ上映
「職場における結核対策について」
置賜保健所 所長 山田敬子
10月20日(水)
18:00〜
ビデオ上映
「産業医をとりまく情勢について」
上山市
山形労働基準監督署長 村尾満世
カミン大会議室 「産業医の職務と職場巡視の実際」
労働安全衛生コンサルタント 河合直樹
生涯研修 実技 2単位
10月27日(水)
14:00〜
「職場における感染症対策について」
山形産業保健推進センター産業保健相談員(産業医学)
高橋秀昭
米沢市
「休業手当などに係る労働基準法等の適用について」
アクティー米沢 山形労働局労働基準部 労働時間設定改善指導官 芳賀正佳
大会議室
山形産業保健推進
センター
☎0236245188
基礎研修 後期 3単位 南陽市東置賜郡医師会
又は
☎0238434414
生涯研修 専門 3単位
基礎研修 後期 2.
5単位
又は
生涯研修 専門 2.
5単位
10月21日(木)
14:00〜
「職場における感染症対策について」
山形産業保健推進センター産業保健相談員(産業医学)
菅原 保
酒田市
「休業手当などに係る労働基準法等の適用について」
公益ホール中研 山形労働局労働基準部 労働時間設定改善指導官 芳賀正佳
修室(東北公益
文科大学)
実施主体者及び申込先
生涯研修 更新 1単位
専門 1単位
上山市医師会
☎0236726758
山形産業保健
推進センター
☎0236245188
生涯研修 更新 1単位
専門 1単位
山形産業保健
推進センター
☎0236245188
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
1
目 次
生涯教育のお知らせ
がんネットTVカンファレンス
産業医研修会
お知らせ
YBCラジオ番組「朝だ!元気だ!6時半錘」放送中………………………………………………… 2
第10回「やまがた健康塾」のご案内…………………………………………………………………… 2
山形県医師会会員専用ホームページのアカウント及び
メールによる周知文書の自動配信・メーリングリストについて…………………………… 3
勤務医のページ
趣味は何?……………………………日本海総合病院 診療部長 放射線科部長 内村 文昭… 4
郡市地区医師会コーナー
外科学と芸術の心…………………………………………………… 山形大学医学部 木村 理… 6
寄 稿
モントリオールの貸自転車……………………………………………………山形市 武田 和夫… 9
山形県の偉人永「菅 実秀」
………………………………………………… 山形市 武田 昌孝… 10
“野坂昭如の「終戦日記を読む」を読む”
……………………………………上山市 渡辺 好博… 11
筆 硯
「暑い。熱い。」
…………………………………………………… 山形県医師会理事 吉岡 信弥… 12
県医師会だより
病院協議会との懇談会…………………………………………………………………………………… 14
第4回常任理事会………………………………………………………………………………………… 33
第6回全理事会…………………………………………………………………………………………… 38
循環器検診中央委員会…………………………………………………………………………………… 41
呼吸器検診中央委員会…………………………………………………………………………………… 42
感染症対策委員会………………………………………………………………………………………… 44
第2回学校保健委員会…………………………………………………………………………………… 45
県医日誌…………………………………………………………………………………………………… 46
会員異動…………………………………………………………………………………………………… 48
医師国保だより…………………………………………………………………………………………………… 49
医療機関厚生年金基金だより…………………………………………………………………………………… 50
編集後記…………………………………………………………………………………………………………… 51
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山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
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「朝
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」
YBCラジオ番
YBC
元気
送中
6時半
朝だ
だ!元
半!
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放送
気だ
だ!6
オ番
番組
Cラジオ
組「朝だ!元気だ!6時
救
去
揮寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄寄机
山形県医師会では、月曜日から金曜日まで
健康に役立つ楽しい番組ですので、患者さ
毎日朝6時30分から15分間、県民向けにYBC
んに聴取をお勧め下さい。
ラジオで健康情報番組「朝だ!元気だ!6時
10月の放送予定は下記のとおりです。
半錘」を放送中です。
【放送時間:月曜日から金曜日の毎朝6時30分~6時45分】
放送日
テーマ
出演者
所属医療機関名
10月4日〜8日
食道がんの話
八戸 茂美
県
10月11日〜15日
在宅緩和ケアにおける訪問看
護師の役割
工藤 由美
難波 幸井
在宅サービスセンター訪問看
護ステーションハローナース
10月18日〜22日
命ある限り 生きる喜び
食事を楽しもう
児玉 知子
荘
10月25日〜29日
在宅緩和ケアにおける薬剤師
訪問を経験して
篠田 太朗
あ
立
新
庄
内
か
病
病
ね
薬
院
院
局
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第10回「やまがた健康塾」のご案
第1
塾」
案内
「やまが
がた
た健
健康塾
」の
のご
ご案
10回「
内
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去
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本会では、県民への最新の医療情報の提供や、地域で活躍する開業医の紹介、かかりつけ医の
普及、医療連携の推進、また、さまざまな課題をかかえる医療の現状を県民に広報するため、健
康セミナー「やまがた健康塾」を開催しております。
第10回「やまがた健康塾」の概要は下記のとおりですので、患者さんに聴講をお勧め下さい。
記
日 時 平成22年10月20日(水) 14:00〜15:30
会 場 長井市民文化会館 3階 大会議室
長井市館町北510 TEL 0238846051
テーマ 「糖尿病のはなし
〜ここまで進んだ糖尿病の理解と治療法の進歩〜」
講 師 松橋 昭夫 先生
公立置賜長井病院 院長
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
3
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山形県医師会会員専用ホームページのアカウント及
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山形県医師会では、会員専用ホームページ
を開設しております。このホームページでは
会員および医療機関の情報、県医師会および
各地区医師会の行事などを公開しております。
会員の先生方の専用ページとなっており、ア
クセスするためにはアカウントが必要となり
ます。
会員専用ホームページのアカウント
◆ユーザ名:
y+日医会員番号(日医刊行物送付番号)
◆パスワード:
生年月日西暦下2桁+月2桁+日2桁
(例):1950年1月2日の方:500102
※準会員の方は、本会までお申し込みくだ
さい。
周知文書の自動配信
周知文書あるいは県医師会からのお知らせ
をメールを利用して行っております。希望さ
れた会員には、県医師会会員用ホームページ
の「医師会ニュース」をメールにて配信いた
します。ご希望の会員は、是非お申し込みく
ださい。
花笠メーリングリスト
会員専用のメーリングリスト「花笠ML」
(hanagas
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@yamagat
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or
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p)を立ち
上げております。
花笠MLは、県医師会会員どうしが情報・意
見交換を行う場を提供します。また、この趣
旨を通じて地域医療の発展、更には医療全体
の向上に寄与することを願うものです。
未加入の会員は、これを機会に是非ご参加
ください。
申し込み先
周知文書の自動配信、メーリングリスト「花
笠ML」への参加を希望される先生は、本会宛
メール(ke
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p)にて
お申し込みください。
山形県医師会ホームページ:
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会員専用ホームページ:
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メールアドレス:
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花笠MLアドレス:
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◇花笠メーリングリストでは、現在、下記のようなことについて、意見交換をしております◇
斬学校保健と言えば・・・ 斬10月からのインフルエンザワクチン接種 斬今期の新型イン
ワクチン接種事業における低所得者に対する国庫補助基準額等について
フルエンザA(
H1N1)
斬アフィニス 斬CSRの意味
4
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
趣味は何?
日本海総合病院 診療部長 放射線科部長 内 村 文 昭
長い酷暑が続いている。
debat
eのような会話をするだけで楽しく感じられ
日本海総合病院では増築棟の完成があり、人と
る人ならば良いけれど、両者が対等な立場であれ
機械の移動さらに改築の準備に追われている。
ばde
bat
eは成立するのだと思うが、面接は異なる。
それと同時に、初期研修医の確保のための方略
とすれば、趣味の質問をするのは止めたほうが良
が進んでおり、この時期はかなり忙しい。研修医
さそうと気づく。面接では何を聞くべきか?多く
の確保は病院の将来像を睨むうえで重要な作業で
のマニュアルがあり、数多くの質問が列記されて
あり、学生側からは医師になってはじめて働く職
いる。これを使っても評価が難しい。小論文や筆
場の選択であり、両者ともに好条件の物件を得た
記試験を課している研修病院もあるが、基準が曖
いのが真実。マッチングによる臨床研修体制が始
昧だとやはりこれで良いのかと思うはず。良いア
まって、研修病院では志望の学生に対して面接が
イディアは無い。面接の意味合いは、周囲と協調
課せられている。趣味は何?学生もおそらくこの
して仕事が進められるか、独りよがりなところは
手の質問は出ると予想して、想定問答集の中に入
無いか、精神面で異常は無いかなどのc
heckであ
れてくるのだろう。比較的混乱なく終わる。
変わっ
り、趣味はどうでもよいのである。
た履歴書では、突飛な趣味を書いてくる者もいる。
さて、初期臨床研修のカリキュラムも安定しな
当然そこに突っ込みが入るのだが、それに関して
い。小児科産婦人科医師の減少が叫ばれて、小児
は期待したようにスラスラと答えていく。時間を
科・産婦人科が必修の時期があった。今は選択科
そこで費やして、難しい質問を封じ込める手段
の期間延長に特徴が切り替わっている。プログラ
だったりする。同じ質問を逆にされたらどう答え
ムの検証なしの変更で、一般病院のプログラムの
ようと思うと、考え込む。適当に言い繕っておい
改訂は、また苦労することになる。ぶれた前例の
て、本当の事は話さない。ごくありふれた映画や
あるこの制度が、いつまで続くのかも保証はない。
音楽鑑賞とでもしておけば、無難にこなせる。こ
大学・一般病院・厚労省・文科省その他、パワー
れでは一応会話が成立するが、両者ともに面白み
や声に翻弄されている。一病院で研修医を確保す
がない。次に話が進まない。話題を探す。折角時
るのには限界がある。学生も今はインターネット
間をとって且つ取ってもらって面談するわけだか
上で各病院が照会できるので、見る気があれば全
ら、少しでも得るところが無いと、お互い辛い。
国のどの病院もc
heckできるし、研修先として応
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
5
募できる。地産地消では 山形産のサクランボは食
ウンがあり、
『俺たちに明日はない』の主題曲であ
べれるが、ハスカップのアイスクリームは食べられ
る。学生時代からブルーグラスに興味を持ち、入
ない。山形県も東京のレジナビフェアに出展するよ
試の際にブレークダウンばっかりだと不吉と封印
うになったが、多くの学生は郷土の病院めぐりと、
をしたまま、長い時間が立ってしまった。宝塚ブ
有名ブランド病院に列をなす。県民ショーを見てい
ルーグラス・フェスティバルが39年間 毎年夏に
ると面白い。山形県もかなりのヒットを飛ばしてい
開催されているので今年初めて観に行った。車で
る。食の都 酒田もおいしい山形プラザの『ヤマガ
飛騨高山・宝塚などを中心に廻ってきた。
タ サンダンデロ』と並列して店舗紹介の一つにで
趣味の話を家族とすると疲れない。思いやりの
も加えてもらいたいものである。
精神なのか。慣れっこになっているのか。こちら
カントリーアンドウェスタンのブルーグラスバ
は確かに楽だ。
ンジョーの定番にフォギーマウンテンブレークダ
6
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
外科学と芸術の心
山形大学医学部外科学第一講座(消化器・乳腺甲状腺・一般外科)主任教授 山形大学医学部附属病院 副院長 木 村 理
真の発見の旅は,新たな風景を探すことではな
子供心にもわかりやすく,こころに響くものが
く,新たな視点を獲得することにある
ありました.
− マルセル・プールスト −
山形に赴任して数年たち,盛岡で外科の全国学
1.石川啄木と母と私
会があったときだったでしょうか,啄木の生家を
外科医になって一心不乱に毎日の手術や術後管
訪れてみました.なにより,母の形見として母が
理,学会発表や論文発表に追われ,石川啄木を思
晩年に作った歌のコピーをいつも身につけていた
い出すことはほとんどありませんでした.しかし
ということもその動機であったかもしれません.
約12年前に山形に赴任し,冬の雪の深さなど,
啄木の生家では,昔の小学校の校舎やいろいろ
初めて住んだ東北の生活の厳しさを体験し,啄木
な本とも出会いました.また啄木の歌集の復刻版
の歌を思い出すようになりました.
も購入しました.何よりよかったのは北上川の岸
大正と昭和の境あたりで生まれた母は文学少女
辺に立ってその柳に触れて歩くことができたこと
で,短歌に興味を持っていたのですが,私が小学
です.そして「ふるさとの山」である岩手山や姫
生の頃,
「女学生のときにものすごく感動した歌人
神山もみることができました.国際啄木学会の存
がいたんだ」といって,石川啄木の歌をたびたび
在を知ったのもこのときだったかもしれません.
教えてくれました.このことが,啄木に関する強
このあたりでたまたま出会った老齢の女性から
い記憶として残っております.
昔の啄木の生の話を聞きました.
「山に向ひて言う
ことなし」と歌った「ふるさと」には啄木は二度
たはむれに母を背負ひて
と帰ることがなかったということでした.それで
そのあまり軽ろきに泣きて
も啄木はふるさとへの思いをつねに歌い続けたの
三歩あゆまず
です.
「ふるさとの訛りなつかし停車場」である上
野駅に「そを聴きに」いったのもふるさとへの強
はたらけど
烈な思いからなのはよくわかります.
はたらけど猶わが生活楽にならざり
渋民小学校の校庭で子供たちが遊ぶ声をききな
ぢっと手を見る
がら,北上川に向かって歩いていくと啄木の歌碑
があります.
などです.
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
やはらかに柳あをめる
笑顔消して点滴針を子にさしぬ
北上の岸辺目にみゆ
(針を刺させた,の意味)
泣けとごとくに
滴はぬくみとなりて沁みゆく
ここでも強烈なふるさとへの思いを聞くことが
やりがいはあるといいたり幼顔
できます.
残しいる子は研修医として
啄木の歌の,人を感動させるからくりの一部を
(木村美代)
7
しずく
おさながお
少し分析してみます.この歌は,最後の7文字が
それまでの内容の「落ち」として表現されている
2.室内合奏団顧問就任の挨拶
ように思えます.
「落ち」というのはちょっと表現
さて私の人生は,音楽との関係をきることがで
が適切でないかもしれませんが,落語の「落ち」
きません.小学校ではオルガン教室に通い,中学
4コマ漫画の「落ち」,あるいは推理小説の「種明
ではギターで「アルハンブラの思いで」をつま弾
かし」というような意味です.つまりそれまでた
き,高校の選択授業は音楽で名物教師に習い,大
んたんと状況を述べておいて最後の句で全体をカ
学ではギターを片手に女子大との合ハイ(合同ハ
バーするように強烈な,思いもつかないような驚
イキング)で高尾山に登り,ホークソングを歌っ
きの言葉,文言で「落としている」のです.
「泣け
たりと,楽しい思い出が詰まっています.
とごとくに」というのは常人では思いつかない,
,縁あって山形大学医学部室内
昨年(2009年)
ものすごい激情の言葉です.
合奏団の顧問に就任したときには,次の文章でご
そしてこの「落ち」の方式は前述の歌の「ぢっ
挨拶させていただきました.
と手を見る」も同様と思われます.つまり「はた
らけどはたらけど猶わが生活楽にならざり」とい
室内合奏団のみなさまへ −顧問就任のご挨拶−
うのはある状況を普通の人が普通に読んだ表現だ
と思います.あるいは普通の人が普通に表現でき
アインシュタインとモーツァルトはどちらがよ
る状況です.ここで「ぢっと手を見る」としたの
り天才か,という議論がある.それはモーツァル
が天才啄木ならではの表現なのです.これは啄木
トだろう,という意見がある.アインシュタイン
以外にはお呼びもつかない表現なのです.
がいなくても相対性理論は他のだれかが発見した
多くの,人を感動させる,わかりやすい,かず
かもしれないが,モーツァルトの旋律はモーツァ
かずの歌のなかでとられたこの一つの方式は,庶
ルトがいなかったらこの世に生まれてこなかった
民に感動を与える,感動を与えやすい一つの方策,
だろう,ということがその根拠になっている.
方式,
「歌式」なのではないかと思います.
私 の ド イ ツ 留 学 時 代 のVat
erPr
of
es
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orは
最後に母の形見の歌を紹介させていただきます.
(メスナー)教授である.研究を指導し
Moes
s
ner
母は約30年前に研修医として勤務していた我が
てくれる教授をドイツではVat
(父な
erPr
of
es
s
or
母校の附属病院で上司である教授に手術していた
る教授)という.昨年(2008年)5月に山形で主
だき,私自らが受け持ちになりました.
催させていただいた日本肝胆膵外科学会では御来
形いただき,
特別講演をお願いした.
ロマンティッ
8
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
ク街道の出発点であるWue
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た多くの消化器外科医,消化器内科医,放射線科
ク)大学で2年間一緒に研究させていただいたが,
医,病理医たちが感動した.おかげさまで研究会
その間の1990年にMoe
教授がドイツ膵臓学
s
s
ner
は大成功のもとに終わった.
会 を 主 催 さ れ た こ と が あ っ た.近 く の 町 の
室内合奏団のみなさまおよびその先輩たちには
Sommer
haus
en(ゾマーハウゼン)というところ
この場を借りてそのときのお礼を申し上げますと
で全員懇親会を行い,そのときの出し物がモーツ
ともに,本年4月からこのすばらしい合奏団の顧
アルトの弦楽四重奏であった.その「なま」で聞
問となった「縁」に感謝します.突然自分の子供
く音のすばらしさ,目の前で演じられる楽器の演
が60人も増えたような驚きを大切にしながら,団
奏に心を打たれた.いつか私もモーツアルトを私
員たちの,例えばハートフルコンサートで病院の
自身が主催する学会で演奏してもらいたい・
・
・
・・.
患者さんたちを感動させる音楽を演奏する日々の
その夢は18年後に実現した.山形県民の誇りであ
努力の継続を願って,顧問としてのご挨拶に変え
る文翔館で,日本肝胆膵外科学会の理事会終了後
たいと思います.
にやはり県民の誇りである山形交響楽団の方々に
なお,アインシュタインは「死ぬとはどういう
演奏していただいた.Moe
教授も私の隣で聞
s
s
ner
ことか」と聞かれて「モーツァルトが聞けなくな
きいっていた.
ることさ」と答えたということです.
山形大学医学部室内合奏団はこのように音楽環
(以上室内合奏団就任挨拶)
境に恵まれたなかで,日々の活動を謳歌されてい
る.5年前にもなろうか,日本腹部画像診断研究
これからも,芸術の心を忘れることのない外科
会の懇親会で演奏をお願いしたことがある.その
医として,豊かな人生を行きていきたいと思いま
にぎやかで若さあふれる演奏には全国から集まっ
す.
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
9
モントリオールの貸自転車 山形市 武 田 和 夫
モントリオールはカナダ東部のケベック州、セ
にリングとワイヤー錠でつなぐ。走っている自転
ント・ローレンス川の大きな中州に出来た都市で
車を見るとスタンドが有るのは少数派で、立てか
ある。人口は300万人を超えフランス語圏ではパ
ける場所がなければ道路に横倒しに置くことにな
リに次ぐ大都市である。
る。広い歩道の街路樹の木と木の間に、逆U字の
中州に作られた都市なので高い山はなく、市内
鉄パイプの柵があり4〜5台の自転車が置けるよ
を展望できる市民の憩いの場のモン・ロワイヤル
うになっている。
公園の丘も200メートル位である。だが何せ狭い
また貸し自転車のステーションが街のあちこち
中州なので、丘と下町の間はけっこう坂道で、丘
にあり、20台位が前輪をスタンド枠に挟んで並ん
の中腹のマギル大学へは息を切らして登らねばな
でいる。端にカードの読取り機と市内のステー
らない。1ブロックでも数メートルの差が出来て、
ションの位置を知らせる地図がある、基本料金が
一方の入口は道路と同じでも、建物の反対側の出
5ドル、使用時間で追加料金を予め購入したプリ
入り口には10段ほどの階段が必要となる。
ペイドカードで支払う。レンタカーと同様どこの
ヨーロッパの街同様、道は広く照明灯と道路標
ステーションに返しても良いらしい。早朝トラッ
識以外の柱はなくすっきりしており、街路樹が広
クに沢山の自転車を乗せ、ステーションの空いた
く枝を張っている。カナダは英語とフランス語が
枠に自転車を補充しているのをみた。カードを差
公用語と知ってはいたが、ケベック州はフランス
し込むと、どこかの枠の自転車の鍵が解放され引
系が約8割で、少し前カナダからの分離独立を目
き出せるのだろう、使用後ステーションの枠に返
指し州民投票で1%差で独立が否定された位フラ
すと中央のコンピュータで料金が精算されるらし
ンス系が強い。フランス語のみが公用語で交通標
い。自転車に泥除けもベルも付いていなかったが、
識や地名案内が全てフランス語であり、英語の併
道路の舗装が良く泥除け不要なのか、マウンテン
記はない。韓国の全てがハングルの看板ほどでは
バイクと同じにつけない習慣か。でもベルが無い
ないが、レストランのメニューは構わないが、
とっ
のは気になる、混雑したところは掻き分けて急が
さに読まねばならない交通案内のフランス語には
なければ良いのかも知れない。
戸惑いを感じる。
ここは北緯45度位でアイスホッケーが国技で
街の中心地でもあちこちに広い駐車場が有る。
半年雪である。地下街も広く発達しニューヨーク
駐車場と道路の境には駐車料金を入れる所謂ツク
行きの列車も中央駅の地下3階から出る、冬の半
シンボウが有り、その支柱の中ほどに鉄のリング
年間貸し自転車会社はどうしているのだろう。
が付いている。そこに自転車を立てかけ盗難防止
10
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
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山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
11
“野坂昭如の「終戦日記」を読む”を読む
上山市 渡 辺 好 博
日本人にとって8月は特別の月である。米軍の
原子爆弾が広島と長崎に落とされて何十万という
非戦闘員である民間人が焼き殺されたり白血病な
どの無残な病に侵された日もある。日本がはじめ
て(?)戦争に敗れて神の国ではなく普通の国に
なった日もある。その前日まで、日本は“神国”
で絶対負けることは無い、神風が吹いてくれると
信じ込まされていた。それにつけても、当時の
ジャーナリズムはどうなっていたのだろうか、一人
として大本営発表を怪しいと思わなかったのだろ
うか。文化人の一部には戦争に異を唱える人もいた
が、テロに殺されたり、獄死してしまった。昭和と
いう時代は、日本の暗黒時代であったといえよう。
当時の一般市民はそんな事は知らずに、いい気に
なって、日本国は世界に冠たるであり、日本国民は
他の民族と違う立派な人の集まりだと思わされて
いた。ナチス・ドイツと変わりなかった。
戦争中のことを言い出したり、思い出したりす
ると、もう現実離れしたことだらけで、今の若い
人たちとは議論にならないだろう。著者野坂昭如
と同時代に生きた私は、彼の著書に共感すること
が多く、これを後世に伝える義務があるとさえ
思っている。
長野県知事選挙で民主党候補が勝って、また政
治の雲行きが変わってきたというようなことを新
聞はいう。先の参議院選挙では、全投票者の数で
は民主党支持者が多かったのに、民主党大敗だと
いう。これはおかしいと何故新聞は書き立てない
のか不思議でならない。参議院が不要なのか、選
挙制度が悪いのかなど徹底的に議論すべきではな
いだろうか。日本のジャーナリズムよしっかりし
てくれと言いたい。
尾崎嶽堂翁の孫にあたる日高六郎の「戦争のな
かで考えたこと 記憶と回想 満州事変前夜から
終戦まで」を読むと、彼が戦争中中国の青島チン
タオに住んでいて、日中戦争開始当時に中国人が
日本や日本人にどういう感情を持っていたかなど
誠に興味あることが詳しく書かれている。戦争を
忘れられない世代は間もなくいなくなるから今の
うちに、あの無謀としか言いようのない戦争のこ
とについて、いろいろなことを言い残しておきた
いという思いがつよい。
靖国神社の功罪は、戦後65年も経っても、まだ
もめている。ドイツにおけるナチスの功罪に似た
点と違う点があり。ドイツではとっくにけりがつ
いたような状態であるが、日本では、未だ納得し
ない人がいるのには驚く。ナチスと日本軍国主義
の似た点は誠に多い。日本民族優越主義は、ドイ
ツナチス・ヒトラーのアーリア人優越性と全く変
わりない。ドイツのヒトラはユダヤ人の抹殺を
図ったが、日本でも軍部や政府は、朝鮮人や中国
人は牛馬に劣るとして人間以下の扱いをした。子
供さえもそう教えられて育った。その頃の事を、
未だ反省できない人がいる。
マッカサーという日本日本占領軍総司令長官
(当時は天皇より偉かった)は日本人は13歳だと
軽蔑したが、未熟な考えを持つ日本人が多い事を
指摘したのは当然であろう。
朝鮮を日本領土とし、日本と信仰や姓を同じにす
るよう強制し、多くの民衆を奴隷の如く働かせた事
実はかくせいない歴史の事実なのだから、それを認
めて、謝罪するのは当たり前の話で、それを謝罪外
交だと非難する人達がいるのは、歴史を否定する唯
我独尊のナチスや日本軍閥と同類である。
今や、経済でも軍事でも中国抜きにしては語れ
ない。我々が子供の頃でさえ、中国は眠れる獅子
であるといわれていた。アヘン戦争や軍閥の仲間
争いなどで昭和初期は、中国は世界の草刈場と
なっていた。その機会を狙っていたかのように日
本軍閥は、中国大陸を蹂躙し、多くの庶民の犠牲
を強いたが、これも謝罪すべきことであり、そこ
から外交を始める必要がある。それを忘れては、
太平洋戦争で犠牲になった人びとの霊は浮かばれ
ない。
私は8月が廻り来るたびに、戦争中と戦後にお
きた日本の悲劇を冷静に思い返すことを忘れない
ようにしている。
文献:終戦日記を読む 野坂昭如
NHK出版 2005
戦争のなかで考えたこと ある家族の物語
日高六郎 筑摩書房 2005
12
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
「暑い。熱い。
」
山形県医師会理事 吉 岡 信 弥
今年の夏は何度この言葉を言ったことか、聞いたことか。
;末娘が15歳なのでその舎弟
7月の末に14歳のオスのゴールデンレトリバーの「ゴン」(注1
注2;桃井整形外
の身分)もついに体調を崩してしまいました。かかりつけの動物病院の先生(
に診ていただきましたが、貧血あり、肝機能が低下していて腹水がたまっているとの
科の長兄)
こと。大型犬でそれも高齢ですから、この夏持つかどうかと案じていたところ、ごはんも食べ
なくなりついには自分では立ち上がることができなくなってしまいました。しかし、朝晩のルー
ティーンで「散歩に行きたい!おしっこしたい!」と言います。そこで、私がおしりを持ち上
げて立たせてみたらノッタリノッタリと歩き出します。途中腰砕けのように座り込みながら、
また、おしりを持ち上げて立たせてノッタリノッタリ。最初は道路口までがやっとだったのが
次は隣の駐車場まで。二週間後にはいつものコースを一回りできるようになっていました。妻
と「このルーティーン犬め〜!」と笑っていましたが、その基本的な習慣の繰り返しが大切な
んだと改めて思い知った次第です。
朝六時夕方六時の30分間、老犬の歩調に合わせてノッタリノッタリ歩いていると、今更なが
らいろいろなことに気付きます。通りの家の庭の花木。あ!この家にはこんな人が住んでいた
んだ。焼き魚のにおい。カレーのにおい。いろんな看板。そうなんです〜!電信柱に医院の看
板の多いこと。
見ながら、嗅ぎながら、ぼーっと歩いていると最近気になっている言葉を思い出しました。
「開業医レベル」という言い方です。講演会で講師が「開業医レベルでは・・・・・」
。レベル
ということは水準ということですから、開業医の水準。どの程度の水準を想定しているのでしょ
うか。
Wi
ki
pedi
aの「開業医」の項目には
『実態 診療内容病院以上の規模の医療機関と異なり、一般診療を主に行う開業医の診療所に
は、各診療科の専門医師が揃っているのではなく、一人ないし数人の医師がすべての診療を扱
う場合が多い。そのため、ある種の専門性を標榜(標榜科)しながらもプライマリ・ケアを基
本に一般診療も行う医院では、整形外科医や眼科医等のどんな所でも、とりあえず「内科」も
標榜している場合が多い。本来内科が専門ではない医師の場合、
「内科」を標榜していてもプラ
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
13
イマリ・ケア(総合内科、総合診療)を行う診療能力の格差は医師間において非常に大きいと
言える。最近では様々な診療科を標榜するそれぞれの開業医が一つの敷地内に集まって開設し
「メディカル・モール」を形成して患者数を集めるような工夫もなされてきている。
収入 以前は医師不足解消の目的に税制面などで優遇された経緯があり、一般的に経営が非
常に潤っていた歴史があった。特に1970年代には開業医が長者番付や脱税報道にたびたび登場
し、医師の高給を印象づけた。儒学の「医は仁術なり」をもじって「医は算術なり」という言
葉が生まれたのもこのころであった。1980年代に入って医師への逆風は強くなり、1983年に当
時の厚生省保険局長の吉村仁による「医療費亡国論」が発表されて以降は、診療報酬や税法の
改定が相次いだ。近年では、経費などを組み入れると開業医よりも勤務医の方がむしろ所得は
高いという指摘もある。抜粋。出典不詳。
というような記載がなされています。どのように思われますか。
実態の項の6行目位までが開業医レベルの根拠でしょうか。臓器別専門医が高レベル?!プ
ライマリーケア、一般診療が低レベル?!。臓器別の医療
が大切であるのは勿論なことですが、地域住民に近いとこ
ろで人を診ることが医療の本流ではないかと思います。私
たち、医師の世界でも、臓器別医療をする専門医のほうが、
レベルが高いと勘違いしている人も多いのではないでしょ
うか。
今度、「開業医レベル・・・」と使う先生がいたら聞いて
みたいと思っています。
「あの〜どのようなレベルでしょう
か?」って。
などと、妄想していたら、ゴンがしりもちをついてしま
いました。おしりを持ち上げてノッタリノッタリ、そろそ
ろ散歩も出来なくなるかもしれません。
14
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
県医師会だより
平成22年度
山形県医師会と山形県病院協議会との懇談会
日 時、平成22年8月4日(水) 午後3時30分〜
会 場、ホテルメトロポリタン山形
賜り、ご指導をいただいております。誠にありが
出席者名簿
【山形県病院協議会】
理 事 長 小田 隆晴
副 理 事 長 三科 武
同
腺川 紘一
同
仁科 盛之
常 務 理 事 平川 秀紀
理 事 篠田 昭男
同
圓谷 建治
同
松本 修
同
鈴木 知信
同
横川 弘明
同
濱崎 允
監 事 窓橋 敬治
同
片桐 忠
事 務 局 長 長谷川潔美
事務局次長 早坂 勝治
事 務 局 伊藤 信二
同
庄司 崇
【山形県医師会】
会 長 有海 躬行
副 会 長 栗谷 義樹
同
中條 明夫
同
清治 邦夫
常任理事 三原 一郎
同
武田 憲夫
同
大内 清則
理 事 吉岡 信弥
事務局長 海和 邦博
事務局次長 松本みつ子
たく、お蔭さまをもちまして県内の医療が、破綻
なく進められているところでございます。この場
をお借りいたしまして厚く御礼申し上げたいと思
います。われわれの医療界も昨年の民主党政権樹
立以来、大きい変化がありました。特に日本医師
会の原中会長が民主党寄りの考えを持っておられ
ることもありまして、まだ安定した形で医療が進
められているというふうには見えないわけです。
ただ、2千2百億円の毎年の自然増を削減しない
ようにしたというようなことを述べておられます
が、さて、これからどのようにわれわれの状況が
変わっていくのか、注目していく必要があると思
います。
私どもの県内における課題も少なくありません。
特に今年力を入れようかなと思っているのが、地
域連携パスを会員の先生方に周知して、皆で連携
医療をやろうということです。これが一番大きい
課題、もう1つは勤務医の先生方の声をもう少し
お聞きできる形にできないかということで、勤務
医部会を強化していければと思う次第です。
挨 拶
日ごろは若い先生方と病院を管理する病院協議
○有海山形県医師会会長 先生方には、お忙しい
会の先生方は話し合いをされますが、それだけに
ところ、お集まりいただきま
とどめてご苦労願うというのは大変じゃないかと
してありがとうございます。
思う次第です。私どもの県医師会がどれぐらいお
山形は本当に暑く、熱風が吹
手伝いできるか分かりませんが、行政に対しての
いております。全国の1位を
お願いとか要望を代わってお届けするとか、若い
逃したのでなんとなく寂しい
先生方のお声もどんどん取り入れて行かなければ
感じがするわけですが、われ
ならないと思っている次第です。勤務医の先生方
われにとっては毎日が暑くて
がすでに数の上では開業医を凌駕しているわけで
大変であります。
して、日本医師会等においても勤務医の力をもう
日ごろから先生方には地域医療の中でご活躍を
少し引き出そうという考えもあるようですので、
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
15
それに倣ってということではありませんが、われ
くの検討課題が山積しております。それから一番
われも努力していきたいと思う次第です。
大事なのは地域医療にとりましては、医療の連携
本日はいろいろ今日的な課題がございまして、
と機能分化であります。
これは是非お話をし合って情報を共有して進めて
そういうことで、いろいろな課題がありますけ
いかなければと思っている次第です。日ごろは本
れども、本年度も当病院協議会は県あるいは地区
当にお世話になっておりますので、今後ともよろ
の医師会の先生方とは、今まで以上に親密な関係
しくご指導、ご協力賜りますようお願い申し上げ
を保持いたしまして、そして地域住民の医療の充
ましてご挨拶とさせていただきます。何とぞよろ
実のために頑張っていきたいと思っておりますの
しくお願い申し上げます。
で、よろしくご指導をお願い申し上げたいと思い
ます。
○小田県病院協議会理事長 平成22年度の県医
本日は平成22年度の診療報酬改定の影響、それか
師会と県病院協議会の懇談
ら先ほど有海会長からお話がありました地域連携
会にあたりまして、一言ご挨
パス等々の6題についての協議があります。忌憚の
拶申し上げたいと思います。
ないご意見を頂戴したいと思っておりますので、よ
県医師会の先生方には、当
ろしくご協議のほどお願い申し上げましてご挨拶
病院協議会の運営並びにそ
とさせていただきます。本日は猛暑の中、お集まり
れに所属する病院の運営に
いただきまして誠にありがとうございます。
ご協力、ご指導を賜りまして
誠にありがとうございます。厚く御礼申し上げた
協 議
いと思います。先ほど有海会長の方からお話があ
りましたけれども、小泉政権以来ずっと医療界に
は冬の時代が続いておりました。病院の崩壊、医
県医師会提出議題
1.平成22年度の診療報酬改定の影響について
療の崩壊等がありましたけれども、昨年度、政権
が代わりまして、政策が迷走する中、診療報酬改
○栗谷県医師会副会長 2010年度改定は再診料
定 が 本 年 度 あ り ま し て、0.
19% と い う ほ ん の
の引き下げ、外来管理加算算
ちょっぴりのプラス改定となりました。本日の協
定要件の見直し、地域医療貢
議議題にもありますけれども、今回の改定は大病
献加算の新設など、診療所に
院にとって経営的にはポジティブになり、恩恵を
とっては重要項目の変更が
蒙るようです。しかし、中小病院並びに診療所の
いくつか含まれています。保
先生方にはちょっと厳しいような改定であるとい
団連による、改定の診療所に
うことが現状ではないか思っております。現在、
対する影響度調査によると、
わが国は少子高齢化が進んでおりまして、今後医
4月単月では再診料区分に限定すると、マイナス
療保険をどうするのか、あるいは高齢者の介護を
とプラスがほぼ半数であると報告されました。プ
どうするのかというのが今後の課題であると思っ
ラス改定の施設は外来管理加算、生活習慣病管理
ております。巷では医療財源の今回の配分に不満
加算の算定件数が増えたところです。外来管理加
の声も大分流れているような感じもいたします。
算要件が見直された結果5分ルールは撤廃されま
今後、わが国の医療が、限られている財源の中で
したが、その代わりに未受診の投薬要請時には算
いかに医療の質と安全を確保するか、いかに医療
定不可とされました。外来管理加算については件
人を育成して養成していくのか、いかに医師の地
数が増加した施設と減少した施設が両方あります。
域格差並びに診療科格差をなくしていくのか、い
再診料+医学管理料で見ると、医学管理料の1つ
かに医療費や介護費用を分配していくのかなど多
である生活習慣病管理料の算定要件が見直され、
16
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
75歳以上でも算定できるようになったためプラ
うのが新設されたわけですけれども、もともと調
ス要因として作用したようです。全国的な診療所
整係数というものがありまして、機能評価1とい
の4月収益増減調査ですが、今回改定で収益減と
うのが7:1看護だとか、診療録管理体制、医療
なった診療所は約半数を占めています。外来管理
安全対策、臨床研修、医師事務作業補助、急性期
加算の算定回数も、変化なしというのが7割近く
看護補助体制、
検体検査加算、
感染防止。こういっ
で、要件改定の恩恵は必ずしも明らかではありま
たものを全部取って行かないと点数は出ないわけ
せん。診療所の場合、レセの1件当たりに占める
です。今度は機能評価2というところでデータ提
基本診療料の割合が高いので、改定の影響は改定
出の指数とか効率性指数、複雑性指数、カバー率
項目別に分析が必要なのですが、今後詳細な結果
指数、この8月からですか地域医療指数というこ
が出てくるものと思われます。
とになり、これら全部足しますと少しプラスにな
そこで、病院協議会との協議題として、県内病
りまして、トータルでこのDPC加算だけで約1
院に対する影響度について、現段階での印象をお
億ぐらいプラスになります。うちの場合、手術が
聞きしたいと思います。2010年度の診療報酬改定
多いんですけど、手術の難易度によって点数加算
では、改定財源として入院に4千億円、外来に4
がなり、1月実績で約1千3百万ぐらいプラスに
百億円が割り当てられました。12年度の介護報酬
なりますから1億5千万ぐらいプラスになります。
と同時改定の前哨戦と見られている今回改定で、
両方足すと2億5千万、うまく軌道に乗りますと
2年前と同じく大規模病院有利という声もありま
3億円ぐらいのプラスになるという形に、すべて
すが、各病院の率直な感触をお聞きかせ願えれば
を取った時点でなります。
と思います。現在のところ、全国の病院関係者の
ただし、今言ったものに対してはスタッフがか
実感としては、改定後のプラス幅はゼロに近いと
なり要ります。大体1億円ぐらいの人件費がプラ
ころから、5%前後とかなり幅広い意見が聞かれ
スしますので、それがプラマイになると約2億ぐ
ます。7月に出された近畿病院団体連合会の報告
らいということで、前年度、前々年度1億2千万
では、プラス改定で全体的には収益が増加傾向に
ぐらいの赤字であったので、なんとかプラスにな
あるのですが、大規模病院に比べ中小病院は依然
るという実情で、皆様ご存じだと思いますけど、
厳しい内容です。
こういうのを取って行くのにスタッフの教育とい
県内の公、民、各病院の皆様に、ご意見をお聞
う形の休みを作らないとできません。すべてそう
かせいただきたいと考え、提出いたしました。よ
いうことが出来る病院は前もってこういうスタッ
ろしくお願いいたします。
フを雇っていたわけですから、その分赤字だった
わけです。今回、その分が認められたという状況
○濱崎県病院協議会理事 大病院かどうか分かり
で、単にお金だけの問題ではなくて、先行投資し
ませんけれども、うちの病院
ていたのがやっと戻って来たという状況です。D
は20年度、21年度は1億2〜
PCのあれになると疾患ごとで全部違うものです
3千万ぐらい赤字だったんで
から、うちの病院のことだけで今言いましたけど。
す、実際は。今回の改定でD
PCというのは疾患ごとにお
○松本県病院協議会理事 私たちの病院の病床数
金が決まってるわけですけれ
は84です。一般病床が54、療養病床が30という規
ども、DPC本体のうちの平
模です。大体1日の平均の外来数が 220人ぐらい
均でいくと区分1と2があるわけですけれども、
で、病床稼働率が75%ぐらいの病院です。今回は
それはマイナスなんですね。マイナス3.
6%ぐら
公営企業法の全適応になったということで経営形
いになります。ただし、今年から係数がいろいろ
態がちょっと変わって、院長が事業管理者という
出まして、機能評価係数1と機能評価係数2とい
ことになりました。病院ではどこでもやられてい
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
17
ることだと思うんですけれど
の患者が入ってくると1週間加算されるわけです
も、私 た ち の 病 院 で は 全 然
けれども、その点数が 600点から 800点、プラス
やってなかった報酬改定に対
200点されるということが大きなプラス材料にな
する対策というのを初めてや
ります。もう1つは、うちはケアミックスですか
りました。その内容を最初に
ら、一般病床から、あるいは外の病院や外の診療
ちょっとお教えしたいと思い
所、外の施設ですか、そういうところから療養病
ます。まず報酬改定に対して
床に入ると2週間まで遡って1日 150点加算され
専門家を呼んで来て、職員全員、それと改めて医
るという制度ができました。救急在宅等支援療養
局にその改定の狙いというものを理解してもらう
病床初期加算というものなんですが、これが取れ
ために説明会を開きまして、その説明会の基礎に
るようになったということが非常に大きくなりま
自分たちの施設基準というのがどうなっているの
して、そういうものを暫時取れるものからいま
か。施設基準というのは報酬請求の根本ですから、
取ってきているというところです。6月の状況で
そこのところを皆で理解して、何がやれるかを考
見ますと、6月で去年まで取れなくて今年の算定
えましょうということを一つやりました。
で新しく取れるものというのは大体50万程度です。
そして、それに続いて、これも今ごろ恥ずかし
ですから1年すると12カ月で6百万となります。
い話ですが、診療報酬適正化委員会というのを発
それからいま算定を検討中で8月、9月、10月
足させまして、毎月のレセプトで返戻がどうなっ
から取れるようになるだろうという項目が4項目
ているか、そして返戻に対する答えをどういうふ
ありまして、ここを全部足しますと1月に80万ぐ
うに変えていくのかということですね。毎月検討
らいになりますので、年間で大体1千万。最大、
して、主治医のもとにもう1回返して、足りない
未定なんだけれども、今年からやろうというので
ものについては私が添削して、もう1回出させる
いま検討している項目が4項目ありまして、それ
ということを始めました。その過程の中で4月か
りまして、私と総師長とそれから医事課と頭を寄
を 含 め ま す と1年 で 全 部 で 大 体 1,
680万 か ら
1,
700万ぐらい。いま濱崎先生の方から数字が出て
ましたが、うちはその10分の1というふうにすれ
せ合って、1カ月ほど掛けて検討しました。
ば、大体の見当がつくかと思います。去年の総収
検討項目が大体50数項目になったんですが、私
入で見ますと全部が理想的にやれれば 1.
5%の増
たちの病院で何らかの対策を立てれば請求が可能
です。今の段階で伸びるとすると大体1%弱の収
になるだろうという項目が大体10項目でした。10
入増ということになります。これが改定分です。
項目から外れるものについては、いま濱崎院長の
改定分をやろうという時に、実は今まで取れてい
方から先行投資ということがありましたが、専従
なかった分というのがあるんですね。1つは病院
の職員をおくとか、特定の看護師がいるとか、医
がまだ新しくなっていなかったのでハード的に要
師もある程度の資格持って、例えばNSTとかI
件を満たさなかった、例えば食堂加算というのが
CTですけれども、そういうものがないと出来な
あるんですね。こういうものというのは点数自体
いと、そういうものについては今回ぺンディング
は大したことないんですけれども、塵も積もれば
としまして、自分たちがやれるものをやっていこ
山となる式で、結構無視できないような数字に上
うということにしました。
がっていきます。
その中で出てきたのが、一番大きいのが外来、
例えば食堂加算ですと1日5点付くんですけれ
それから診療所に関係すると思いますが再診料が
ども、4月が5万、5月が5万、6月が5万と積
1人当たり9点プラスになっています。これ結構、
み重なると結構こういうのは重なっていきます。
再診患者が多いのでバカにできない数字になりま
その分が項目的に、これがまた10項目ぐらいあり
した。それと救急医療管理加算というのが、救急
まして、その分が年間で大体8百万ということで
らの改正分の実施可能項目というものの検討に入
18
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
1%弱。改定前の分が1%弱で、改定後の分が1%
億数千万ぐらいの改善になるのではないかと考え
ぐらいで、トータルでは 1.
8%ぐらいの収入増に
ておりますが、外来に関してはほんのちょっと昨
つながるのではないかというふうに今のところ見
年よりはいいかなという感じです。大体当院の状
越しております。改定分については、最大限で
況はそういう具合になっております。
1.
5%まで伸ばせる要素があるというのが私の分
析です。以上です。
○平川県病院協議会常務理事 DPCに関しては
相殺ですね。いわゆる各科の
○栗谷県医師会副会長 減収の方がどちらかと言
あれが下がっていますので
うとむしろ多いです。専門科までのデータを私ま
相殺ですが、例えば急性期の
だ見ていませんが、今回改定の影響は殆どないと
看護師加算だとか、それから
言っていいかと思います。外来加算要件が見直さ
いわゆるさまざまなハイケ
れたのに、件数が増えたところと増えていないと
アユニット加算だとか、そう
ころがなぜ分かれたのか、よく分からないところ
いったところの加算がかな
り付いたことと、それからあとは手術の点数が非
です。
常に大きな上がりをしたというふうなことがあり
○中條県医師会副会長 後からもお話出るようで
まして、4月から用意ドンで取れたものと、少し
すけれども、いろいろな加算、
遅れて入ったものがありますので、第一四半期の
要件満たせばこれを取れるよ
中でどれぐらいかというのは非常に難しいものが
というのが、開業医のレベル、
ありますけど、病院全体で在院日数が若干昨年よ
立場としては地域医療貢献加
りも 0.
5日落ちていますので、単価だけで見てい
算というのが3点で大きいと
いのかどうか、非常に難しい問題がありますけれ
ころですけれども、これも最
ども、
単価で見て4%から5%ぐらいの増になるの
初、厚労省がもくろんだ通り、
かなというふうに考えております。
大体全国で30%ぐらいの医療機関、開業医、診療
所でしか取っていませんので、これもそんなに大
○栗谷県医師会副会長 この前独法の外部評価委
きい要因はない。それから外来管理加算、時間要
員会があり、委員長が嘉山先生なのでお会いして
件がなくなって格段に増えるかというと、そうで
聞きましたが、特定機能病院で大体5〜6%らし
もなくて、これまた、いわゆるお薬だけの再来は
いです。日本海総合病院の場合には、今まで取れ
取れないということが明確にされましたので、そ
てなかった加算の新規取得や新設加算が付いたの
れぞれが相殺し合って、結局それほど収入増には
で、率にすると5%弱の増収と予測していますが、
ならなかったというのが実情ではないかと、そん
まだ細かい分析はしていません。
なふうに思っています。
2.
「医療連携」と「地域連携クリティカルパ
○座 長(小田県病院協議会理事長)
いろいろと
ス」の推進へのご協力を
ご意見をありがとうございます。私どもの県立中
央病院の方ですが、先ほど濱崎先生がおっしゃっ
○武田県医師会常任理事 「医療連携」と「地域連
たDPC係数が昨年に比べまして0.
0689上がり
携クリティカルパス」の推進へのご協力のお願い
ました。当院は手術が非常に多いですので、手術
ということで発言させていただきます。資料を付
料のアップ等で入院では大体4%ぐらいのアップ
けましたので、最初の資料をご覧下さい。医療連
になるのではないかと、シミュレーションしてい
携パスの意味とか、意味、効能に関しては時間も
ます。入院で4%と言いますと経営的には大体3
ありませんので申し上げませんが、われわれが渉
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
19
猟した範囲での県内で動いて
うような気持ちを持つことが大事じゃないかとい
いる、あるいはこれから近々
うことで今日発言させていただきました。
動く予定のある地域連携クリ
それから比較的喫緊の問題として、表の下の方
ティカルパスの一覧表です。
にありますが、5大がんがいま統一のパスで動く
一部欠けているパスもあるか
準備が始まっております。これに関しては、いわ
もしれませんが、ご勘弁くだ
ゆる第5次医療法改正とか、あるいは山形県のが
さい。
ん対策推進計画では平成24年4月から完全実施
ここで申し上げたいのは、地域連携クリティカ
となっておりますが、最近、山形県がん診療連携
ルパスによる医療連携システムを、これからの医
協議会から話を伺いますと、日本国内各地で既に
療の中に積極的に取り入れられていく必要があり
かなり5大がんの地域連携クリティカルパスの実
ますし、取り入れていかないと、これからの医療
施が始まっておりまして、出来るだけ早く、来年
が成り立っていかないということを表しています。
の春には実施できるようにしたいとのことです。
ただ、現在県内の地域連携クリティカルパスの大
そういうこともありまして、推進協議会の方で
きな問題点が2つほどあるかと思います。1つは、
パスづくり、それから地域連携クリティカルパス
地域連携クリティカルパスは同一疾患であれば出
とそのシステムを医師会、あるいは病院に対して、
来るだけ広い地域で1つのパスで動くということ
研修や周知をしたいということで、まだ具体的に
が大事なことです。その理由は、いろいろなとこ
は行われておりませんけれども、今年の秋とか冬
ろから患者さんが1つの病院に来られるわけです
にかけて、いろいろな動きがあると思いますので、
が、患者さんの住んでいる地域によって別のパス
病院の先生方、あるいは病院の院長先生方にも、
を使わなければいけないということになると、効
その辺をご承知おきいただいて、積極的な協力を
率化という面で、本来のパスの目的とかけ離れて
お願いしたいと思います。山形県医師会でも先ほ
しまいます。出来れば少なくとも二次医療圏で1
ど有海会長がお話されましたように、地域連携ク
つのパス、たとえば山形なら村山地区で1つのパ
リティカルパスの導入、あるいは医療連携に対し
スというような広域化が必要です。しかし残念な
て積極的に協力、推進を行おうということで、そ
から今のところはその点が不十分だと思われます。
の資料の最後の方に2枚ほど書きましたが、医療
それからもう1つは、脳卒中とか大腿骨頚部骨
連携に関するシンポジウムを11月13日、
「山形県
折など、それ以外にもいくつか動いていますが、
における医療連携の現状と問題点」と言う主題で
地域連携クリティカルパスによる病病連携はわり
行いますし、それから11月24日、25日には「医療
とうまくいっているのではないかと思います。例
連携と掛かりつけ医の役割」という形で医療連携
えば急性期病院と回復期病院という形です。しか
について、それから5大がんの説明をする生涯教
し、残念ながら病院から診療所に向けてのパス、
育講座を開催いたします。
それから病院あるいは診療所からほかの職種、例
これまでの生涯教育講座の対象は主に診療所の
えば看護とか介護とか、あるいは薬剤とか、そう
先生方が中心だった部分もありますが、この度の
いったところへの地域連携クリティカルパスによ
シンポジウムと生涯教育講座に関しては、病院の
る流れがまだ殆ど出来ていない、そういった問題
先生方も積極的にご理解いただいた方がいい部分
があります。そういう問題を、少しでも流れを広
でもありますので、是非出席していただきたいと
げる、よくする、解決するためには医療従事者で
思います。その後の資料は、がん診療連携協議会
ある病院、あるいは医師会、診療所の先生方、あ
から提供いただいたものですが、今後の予定とし
るいは行政、そういったところが思いを一つにし
ては、この9月から12月ぐらいにかけて協力の手
て、積極的に地域連携クリティカルパスのデータ
挙げをしていただきたい。手挙げをして、がん診
を集め、見直し、パスを改良する、作り直すとい
療連携クリティカルパスを使った医療に関与する
20
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
方向でお願いしたい。手挙げの方法に関しては、4
て、診ていただくような連携をしております。
頁のところに書いてありますが、がん診療連携協
三原先生がおいでですので、実際のNe
t
4Uを
議会事務局に、次の頁にあるこういう登録票とい
使った連携については三原先生の方が情報をお持
うのをFAXしていただいて、そして手挙げをし
ちだと思います。5大がんのパスについては、い
ていただいて、そこから事務的な手続きが始まる
わゆる二次医療圏に一ケ所と言われる拠点病院を
ということであります。詳細はまた改めて各病院
中心に動くわけで、実はわれわれの荘内病院で胃
に案内が行くかと思いますので、その辺のご協力
がんが約 100例、大腸がんも 100例以上、肺がん
をよろしくお願いしたいと思います。
も50例近くあります。そういうがん患者さんの手
術、あるいは治療を担当していても拠点病院でな
○座 長(小田県病院協議会理事長)
詳細なご説
い病院は無視されて、地域連携をすすめにくいと
明どうもありがとうございます。山形県の5大が
いうのは、
私としては不満があるわけです。Ne
t
4U
んのパスというのは、去年ぐらいから大分進んで
については三原先生から補足をお願いしたいと思
来ている状況です。数年前から厚労省の方でスタ
います。
ンダードなパスを作るということでしたが、それ
がなかなか進まなかったんです。それで県のがん
○三原県医師会常任理事 Ne
t
4Uというか、地域
診療連携協議会の方で作る以外にないだろうとい
連携パスと関わってきたので、
うことで、去年から動き出したんです。だから厚
ちょっと補足的に説明させて
労省の動きが悪かったのに山形県が遅れていると
いただきます。当地区のパス
いうことにには非常に憤っております。それで突
の特徴は2つあって、1つは
然がん治療連携計画策定料や指導料が出てきたん
地域連携パス推進協議会とい
です。それでは病院協議会の方から地域連携クリ
う組織を立ち上げ、医師会長
ティカルパスがうまく行っています庄内地区の荘
を協議会の会長とした組織を
内病院の三科先生、まずご意見をいただきたいと
立ち上げています。その下に大腿骨近位骨折の小
思います。
委員会とか脳卒中の小委員会とかを設置し、それ
ぞれの委員会で検討しながらパスを動かしていま
○三科県病院協議会副理事長 地域連携パスにつ
す。がんパスの場合でも、協議会に小委員会を設
いては資料の1頁のところに
置し、その中で運用を検討し動かしていくという
ありますが、2006年7月から
ことになると思います。組織横断的な、また職種
大腿骨頚部骨折の連携パス、
横断的なパスを動かすには事務局は必須ですし、
脳 卒 中 が2008年12月 か ら 動
また県の予算の受け皿としても、地域の中でパス
き出して、私どもの荘内病院
協議会みたいな組織をつくることは、必要だと思
は非常に助かっております。
います。使って動かさないと、いろいろパスが出
連携先としては、主なところ
てくるので、それを地域の中でまとめて動かす組
は湯田川リハビリテーション病院、協立リハビリ
織がどうしても必要かなということで、組織をつ
テーション病院にお願いしております。現在まで
くりました。
大腿骨が3年間で約 800、脳卒中も2年間で800
それから当地区のパスはフルにIT化している
例位動いております。それにプラスしまして庄内
ということが特徴だと思います。このようなパス
プロジェクトという、がん緩和医療の地域連携プ
のIT化は全国的にもまれで、特に維持期におい
ロジェクトが今年3年目になるわけですが、パス
ても。診療所のレベルでもIT化しているのは大
ではありませんが、非常に地域医療連携を強く進
きな特徴です。IT化すると何がいいかと言うと、
めており主に在宅で、診療所の先生方にお願いし
患者さんのデータが全部そこに入ってくるわけで
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
21
す。例えば庄内南部地区では、殆どの患者さんは
○座 長(小田県病院協議会理事長)
三科先生、
荘内病院に集まりますから、例えば、脳卒中患者
このがん治療連携加算料ですが、施設基準を確認
を荘内病院で全部登録すると、庄内地区の脳卒中
しますと、別にがん診療連携拠点病院でなくても、
の発生率が分かるわけです。さらに、そのデータ
準じる病院と書いてありますので、これは県ない
を解析することによってどういう部位に多いとか、
しは、がん診療連携協議会でそういう具合に認め
再発率がどうかだとか、リハビリの期間はどのぐ
られ、東北厚生局の方に出して、OKをいただけ
らいだとか、そういうデータが出でくるわけで、
れば計画策定病院として保険診療上は認められる
それを解析することが、よりよい医療に結びつけ
ようになると思います。
ることができるのではないかと期待しつつ鶴岡地
区ではパスに取り組んでいるところです。
○三科県病院協議会副理事長 その準ずる病院の
維持期まで動かすとなると、僕らも脳卒中を動
条件ですが、未だにはっきりしておりません。診
かすのに1年以上いろいろ話し合いをしましたが、
療所の先生方が、最大月に一度、 300点いただけ
なかなか大変でした。がんのパスの場合も、パス
るという制度です。地区医師会の先生方ががんパ
が出来ました、ハイ動かしてくださいと言っても、
スにのっとりがん患者を診ていただくわけです。
なかなか動かないのではないか、診療所の先生た
現在、当院では術後半年位経ったら、病院よりお
ちや病院の医師に十分その目的や理念をも含めて
願いしますと紹介状書いて診てもらってますけど、
丁寧に説明していかないと、なかなか動いていか
その先生方がせっかくだったらこれをいただきた
ないのかなということで、これから多分1年ぐら
いという希望があるようであれば、やっぱり考え
い掛けて、そういう説明というか同意というか、
ていかないといけないと思います。例えば庄内地
そういうのをやって行く必要があるのかなと思っ
区であれば、すべて日本海総合病院にお願いして
ています。
いったら、日本海で今の倍以上の手術症例をさば
かなければいけないということです。そのあたり
○武田県医師会常任理事 協議会の方でもやはり
を県全体としてがん診療、あるいは治療について
説明会をしなければいけないという立場に立って
どうやって持って行くのかということを考えてい
おられまして、これからがん拠点病院を中心にい
ただきたいと思います。
ろいろな説明会を開く方向で行くと思いますので、
そういう点のご協力をお願いしたいと思います。
○仁科県病院協議会副理事長 この資料にも書い
それから、ばらばらにパスを勝手に動かして、
てありますように、米沢地区
そのままそれでいいというわけではなくて、実は
は米沢市立病院芦川先生の協
協議会があって、そこのパスのデータを集めたり、
力で、平成7年より大腿骨頚
パスを見直したり、いろいろ改良したりという部
部骨折と脳卒中の地域連携パ
分が大事ですが、実はこの仕事を山形県の方にお
スを当法人のリハビリセン
願いしているのですが、なかなかうまくいかない
ターとネットワークを組んで
のが実情です。それをどうしてやって行ったらい
やっております。それであと
いのか、今5大がんの協議会の事務局が県立中央
は新しい取り組みとして、米沢市立病院の循環器
病院に県健康福祉部の方がいらしてやってますの
内科が中心となって、心筋梗塞のPCI術後患者
で、そういう部分を核にしてやって行ったらどう
の連携パスを作り、当院の循環器内科もそれに準
かなと私たちなりには思っていますが、うまく行
じ、心筋梗塞の病診連携を強化する取り組みを
くかどうか分かりません。
行っております。その他、糖尿病などに関しては
準備検討中であります。それと当法人の例を申し
上げますと回復期リハビリ病棟を2007年からで
22
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
すが全ての病棟でスタートさせ、
スタッフもPT・
絞り込まれるわけです。たとえば置賜の場合、当
OTを30名確保し集中的にやっておりますが、大
院でも米沢市立病院でもがん患者がいるわけです。
体平均在院日数が3カ月、在宅復帰率は70%、と
それが置賜総合にみな集中していくといったらば、
いうところです。連携ということでは、二つの後
地域に密着にした米沢市立病院とか当院とか、舟
方連携のパターンがありまして、一つはいわゆる
山病院とか、いろいろな医療機関はあるわけで、
掛かりつけ医と、もう1つは施設という、そのよ
その点に関しては国のほうではどのように考えて
うな形でやっております。そして今リハビリセン
いるのか、それははっきりしているのですか。も
ターを含め連携で一番問題なのは、認知症の患者
うがん患者はやるなと、拠点病院以外は手術する
さんが大分増えているということです。脳卒中の
なということですか。
後にどれだけリハビリに理解が得られるかという
ことについて、患者・医療者とも当事者として悩
○座 長(小田県病院協議会理事長)
いや、そう
みがあるということです。しかしながら、全体的
いうことは言っておりません。そこの二次医療圏
には比較的うまくいっています。当院の整形外科
でがんの拠点病院になって、そしてがんの医療レ
も米沢市立病院に見倣って、そしてそれを参考に
ベルをそこを中心に上げなさいと言ってるだけで、
しながら大腿骨頚部骨折の連携パスを運用してい
そこでしかがんの手術はやってはならないとか、
るところであります。
そういうことは一切ありません。準じると書いて
がん診療に関しては、当院では緩和ケア病棟を
ありますので、体制さえ作っていただければそれ
開設しているのですが、一番そこで問題になるの
で宜しいのです。
は、紹介先の医療機関でも、緩和ケアを行ってい
ると思うのですが、緩和ケアについて理解をして
○濱崎県病院協議会理事 今年の診療報酬改定で、
いる患者さんが少ないということです。緩和ケア
拠点病院以外に準拠点病院であれも出てますから、
の説明が十分行われずに緩和ケアに移行した場合、
読んでもらったらいいんじゃないですか。今まで
それが誤解を生むことになります。あなたは完全
は拠点病院だけだったわけです。準ずる拠点病院、
なターミナルなのですとかの説明だけですと、ど
点数ちょっと違うけどね。それに項目書いてあり
うやってその中で自分のポテンシャルを上げなが
ますし、これは県と交渉すればできることですの
ら終末期医療を過ごすか、ケアを提供する側とし
で、この改定で決まりましたので、そのところを
てはそのような患者さんの状態に対しどのような
ちょっと読んでもらえば、どこの病院でもそれに
サポートが望ましいのか、問題があると当院の緩
準じてやれるような体制づくりをすればいいと思
和病棟のスタッフは言っております。従いまして、
います。
がんの診断を行った場合は、がんが見つかった時
点において積極的な治療を行う場合であっても緩
3.山形県が考えている救急医療施策について
和ケアに移行しているというWHOの考え方を踏
まえ、その理解のない医師も中には居られると思
○大内県医師会常任理事 では7頁をご覧くださ
いますが、先ほど問題になった5大がんの連携に
い。この資料は山形県が出し
もこの考えを反映するようにしていただきたいと
た資料をこちらの方に持って
いうことです。あと、補足ですが、米沢市立病院
きたということをご理解くだ
の脳外科と大腿骨頚部骨折につきましては、当院
さい。
とタッグを組みまして大分やっているわけです。
山形県は、救急医療の施策
5大パスに乗っかっていない人は、極端に言えば
について、こう考えているわ
がん拠点病院以外はがん診療をやっては駄目だと
けですけれども、これに目を
いう誤解を生みやすいんです。それで患者さんが
通しながら先生方のご意見を伺いたいという趣旨
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
23
で出させていただきました。山形県の現状は救急
最上の地域差もあるということで、これはその地
患者の数は11.
3%ぐらい減少しております。大き
域地域でいろいろ考えながら施策をしていくとい
な課題としては庄内、最上に三次医療機関が未設
う形になると思います。
置。これは現在計画中ですけれども、初期夜間救
それからまた頁を戻してもらいまして、周産期
急医療体制の未整備がこういうところでまだ未整
医療搬送体制、これは今現在一生懸命やられてい
備だと。3番目として救急救命医療を迅速に提供
ます。
できる搬送体制の整備が必要だと。4番目として
それから3番目。適正受診を促すための施策。
二次、三次医療機関への軽症患者の多数受診が問
大人版の救急電話相談が立ち上げられ平成23年8
題だと。こういう課題を抱えている。
月から対応していこうということです。資料の頁
それに対する施策がこの2番目に書いてあると
をめくってください。次の頁に小児救急電話相談
おり、1番目として救急医療体制の整備充実に向
と、これはもう実際やられています。小児の電話
けた支援。隠救急搬送体制の整備というところで、
相談の対応内容の合計は、即日受診というのが
最初に高度救急医療搬送体制の検討。これがドク
23%あります。しかし、その他、23%以外の70数
ターヘリの導入というところです。資料−1に山
%はコントロールされている。つまり病院を受診
形県が考えているドクターヘリ運航要領というの
していないわけです。この数が約2千ある。つま
があります。これはまだ実際に決まったわけでは
り、こういうふうに受診をある程度コントロール
ありません。ただ、今年度に一応導入するかどう
できる可能性がある。これが小児です。大人をこ
かの結論が出ます。来年度あたりに、今年度決ま
れにくっつけようというのが大人の電話相談。小
れば予算折衝が始まり、導入されるという形です。
児の電話相談をイメージしていま設計されている
ここに書いてあるように人数、搭乗人数は操縦士、
ものですけれども、こういう形で大人版もやって
それから医師、看護師が乗るという形でやってい
みましょうと。そうすることによって安心感を与
きます。次の頁をめくっていただきますと、お金
えるとともに、コントロールが少しでも可能にな
という問題があります。お金が大体年間1億5千
るのではないかということです。
万、ないしは2億ぐらい掛かります。そのうち県
今山形県が考えている救急医療についての説明
が半分持ち出し、それから国が半分補助する。こ
をさせていただきました。
ういう形でドクターヘリが運航されるわけですけ
れども、これについての議論がいま盛んにされて
○座 長
(小田県病院協議会理事長)
詳細なるご
います。病院側として、このドクターヘリという
説明どうもありがとうございました。ドクターヘ
ものに対する考え方があればお聞かせ願いたいと
リにつきましては、僕の方から説明したいと思い
思っております。
ます。東北では現在青森県、福島県ではすでに導
それから最初の頁に戻っていただきまして、ド
入されております。それから秋田県が今年から導
クターヘリの下ですが、これはもう法律は決まり
入予定となっております。
まして、傷病者搬送・受入実施基準の検討が今行
宮城県は仙台市の防災ヘリを使ってドクヘリ活
われております。これも秋に策定されまして、今
用を検討するということでございます。そして岩
年の冬あたりに知事に答申されます。これはドク
手県も検討中であり来年くらいには導入されるの
ターヘリの次の頁に実施基準(案)の作成に向け
ではないかと思います。全然未対応なのは東北6
た検討のポイントが入っていると思いますので、
県では山形県だけということで、昨年度から当県
これはお読みくださいという形にさせていただき
でも導入検討委員会を設置して検討を行っており
たいと思います。地域で問題点を抱えているとこ
ます。
ろがあります。例えば村山だとどこだろうか、そ
ドクターヘリに関しましては、その土地の広さ
れイコール最上に持ってくるわけには行かない。
の問題、
地理的な問題、
交通事情の問題、
有用性、
あ
24
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
るいは投資効果という観点からの検討を進めてお
用対効果はどれだけかということを考えてもらっ
りますけれども、やはりこれは県民からのアカウ
た方がいいと思います。
ンタビリティを得なければ出来ないことです。
先般開催されました検討委員会では、県立中央
○腺川県病院協議会副理事長 これは本当は行政
病院がドクターヘリを配備する基地病院の候補に
の問題というか、もっと広域的に考えればいい話
挙がっているというようなことを聞いております。
だと思います。各県でやってますけど、宮城県は
しかしながら、実際の運航に当たりましては、当
防災ヘリ使うみたいです。日本だとあちこちで防
院の救命救急医師だけでは全然対応が不可能です。
災ヘリを使う、ちょっと問題もあるんですけど。
やはりその辺の搭乗スタッフの確保、あるいは患
要するに費用対効果で合わないということで、防
者さんの搬送方法が課題となります。原則は事故
災ヘリを利用しようという考えがあります。これ
のあった一番近い基幹病院に患者さんを下ろすと
は山形県の話が出る前に、うちの病院でも福島県
いうようなことになると思います。今後は基幹病
立医大から結構お医者さんが来てますので、向こ
院等も含めまして先生方のご協力をいただかなけ
うに運びたいという患者さんが結構いたんです。
ればならないというような状況です。
大内先生、7
それで向こうからは県の方で了承してくれればい
割ぐらいは導入方向に傾いているというようなこ
つでも飛びますと。それで県の方に話をしたこと
とでよろしいでしょうか。
がありますけど、全然梨のつぶて、何もありませ
んでした。多分、うちの地区考えても 300人なん
○大内県医師会常任理事 そうです。だから先生
て絶対いるわけないので、年間に実際病院から運
が言われるように、県としてのしっかりした説明
びたいなというのは数例はいると思いますけど、
を皆さんに、特に県民に。何しろ年間1億円以上
そんなにいないと思います。
のお金が掛かりますので、1億というのは山形県
ですから契約して、飛んだ分だけお金を払えばそ
にとっては結構大きなお金で、なかなかこれは大
れで済む話です。だから各県ごとでやるというのは
変なのではないか、コストエフエブリティはどう
非常にこれ行政の無駄だなと私は思っています。
なのかという話とか、本当にこれが有用なのかと
いう話とか、いま盛んにやられていますけれども、
○大内県医師会常任理事 例えば、福島と山形で
ちゃんとそれを県民にしっかりした形で説明して
共同運航すると、福島に拠点を置くとすると、庄
からやってくださいというか、導入するか考えて
内には飛べません。距離的に飛べないんです。だ
くださいと。
から、共同運航という言葉は非常にいいんですけ
れども、先ほど言ったように福島県に拠点を置く
○座 長(小田県病院協議会理事長)
私もシミュ
とすると、福島県から飛んで行ったヘリは、庄内
レーションのデータ見ましたが、このドクターヘ
の方と最上には出動できない。距離の関係で。ど
リの対象になる患者さんは大体年間 300人だそう
うしてもそれでいいかという判断になれば、これ
です。ただ、その費用対効果がどのぐらいか。し
はちょっと駄目でしょうという話になります。だ
かし、人間の命の値段というのはちょっと分かり
から、どこか山形の中心に置けば、山形全県をカ
ませんので、難しい問題だと思います。
バーできるという話になっています。
○三科県病院協議会副理事長 その中にドクター
○座 長(小田県病院協議会理事長)
それと、今
が一緒に付いて行った方がいいと思われる例がど
までドクターヘリを導入しているところは全部太
れだけあるかということです。はっきり言って山
平洋側です。雪の影響です。日本海側でようやく、
形県はそんなに広くないわけで、山間部だとか、
初めて新潟が手挙げしまして、今度秋田が入ります。
あるいは飛島だとあり得ると思うんですけど。費
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
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○三科県病院協議会副理事長 当院は屋上ヘリ
その資格ですけれども、看護師としての一定の
ポート持っております。搬送状況は、いまちょっ
実務経験があって、原則は大学院の修士課程を修
と詳しいデータはありませんが、院内から他病院
了するというようなことがあります。厚労省の方
へお願いする例が結構あります。その場合、鶴岡
針では法改正などを経て数年後に実施する可能性
から仙台、新潟までは行ってもらっています。院
が高いと考えられております。確かに特定看護師
外から災害、事故、疾患で運ばれて来る患者さん
を導入することによって今後、救急医療、あるい
の場合、主には山の事故で来てますが、ドクター
は在宅医療等の現場では医師の負担が軽減される
が同行して処置をしながら連れて来る必要がある
というようなことも考えられます。しかし、日本
患者さんがどれだけ発生してるかというのは分か
医師会の考え方は、今後特定看護師の争奪を招き
りません。それほど多くはないんじゃないかと思
まして、地域医療が大混乱するということで、こ
います。
「もがみ」が時々整備中で飛べないという
の特定看護師の導入につきましては、あまり賛成
のがあるので、防災ヘリを2台にするとかの方が
の声は上がっていないような感じがします。
いいのじゃないかなと思います。実際にこの間一
看護協会は最初反対してたんですけれども、な
酸化炭素中毒で山大まで搬送をお願いした時に、
んだか最近は 180度ターンしたみたいで、導入に
お願いしてから実際に来るまでに2時間位掛かる
賛成するような状況になっています。今後在宅医
んです。ただ、上がると10分で山形まで行ってし
療が中心になってくる場合には、いちいち真夜中
まうので、その出動態勢を常に、例えば30分以内
にドクターが起きて行かなければならないという
で出られるような態勢を取っておくというのがす
時には、特定看護師は使えるんじゃないかと、認
ごく大変じゃないかと思います。県立中央病院で
識しております。
引き受けてくれるのであれば大変ご苦労さまです。
○栗谷県医師会副会長 特定看護師制度の導入に
○座 長(小田県病院協議会理事長)
ではその辺
対する日本医師会の見解としては、本年6月15日
のご意見につきましては僕の方から県の方に伝え
に政府の行政刷新会議が了承した、規制制度改革
ておきます。
に関する分科会第一次報告書に盛り込まれた、医
行為の範囲の明確化、診療看護師資格の新設に対
県病院協議会提出議題
1.特定看護師の導入について
する日医の見解を、羽生田副会長が示しています。
見解では、診療看護師創設の意義が不明瞭で規制
改革の方針は資格の創設自体を主目的にしている
○座 長(小田県病院協議会理事長)
最近、厚労
かのようだと指摘し、特定の医行為が特定看護師
省の方から特定看護師、これは仮称ですが、この
や診療看護師の業務独占になれば、その争奪戦と
導入を提言するような報告書がまとめられており
なり、現場は多大の混乱を余儀なくされ、一般看
ます。もともと医師の負担軽減とか医療の質の向
護師の業務は縮小するとの懸念を示しています。
上を図るため、医師と看護師の連携を進める委員
さらに、現状では看護師が持つ専門知識が活かさ
会で検討していたんですが、特定看護師の導入と
れておらず、現行の保助看法の下で診療補助の範
いうアイデアが出て参りました。特定看護師の医
囲を拡大すれば看護師の活用がさらに可能だとい
療行為としては救急患者の重症度の判定、トリ
う判断です。
アージするための検査、超音波検査、X線、コン
現行法下での看護師業務範囲の不明確性につい
ピューター、CTなどの検査の実施の判断を例示
ては、本年4月20日の同省チーム医療推進会議の
できる。あるいは傷の縫合の処置とか人工呼吸器
本年度組織目標の中で、厚労省自らが現行法にお
を使っている患者への酸素投与量の調整等の業務
ける看護師の医行為について、
「グレーゾーン」と
が考えられております。
認めています。まず、その改革が先決問題という
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山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
のが日医の立場です。これに関しては周知のよう
酬財源が専門職の細分化と業務拡大により、とり
に、チーム医療推進会議が開いた「チーム医療推
わけ病院における業務管理がますます硬直化、高
進のための看護業務検討WG」で、看護業務実態
コスト化していくという懸念は全くないのでしょ
調査案と特定看護師養成の調査試行事業の実施要
うか?このあたりは県医師会としては聞いておき
綱案が了承されて、これから実行に移されると聞
たいと思います。
いています。
日本医師会は、現在でも現場は既に保助看法の
○座 長
(小田県病院協議会理事長)
どうもあり
枠を越えた業務を求められており、看護師の役割
がとうございました。先ほど栗谷先生から説明が
そのものを拡大することには異論はないとの考え
ありました厚労省の看護師のグレーゾーンの医行
です。今後具体的な検証がなされていく中で、患
為の実態を探るアンケートが7月の終わりにも配
者視点と現場の意見を尊重して、混乱を招かない
布されまして、病院の方に届いていると思います。
でいただきたいというのが日医の基本的なスタン
これが8月中旬ごろに回収ということで、8月中
スです。
には一定の結果をまとめる予定になっております。
一方、一般看護師の業務拡大が先という意見に
どういう医療行為が行われているのかということ
対しては、女子医大心臓外科の西田先生が、医行
を、エビデンスとしてつかまなければならないと
為の一部を担おうという以上、看護師であれば誰
いうことで 対象は3,
250施設、9万人だそうです。
でも行っていいようになってしまうような拡大と
その内訳は特定機能病院、大学で83、病院 1,
600、
いうのは、かえって非現実的ではないかと指摘し
診療所が 1,
000、訪問看護ステーション 540等の
ています。いま一般看護師のやっていることが出
かなり大規模な調査です。これで看護業務の実態
来なくなるという意見もあるけれども、リスクの
調査を実施してみて、本当にグレーゾーンをまず
高い状況でそれを余儀なくされているのであれば、
はっきりしてからこの特定看護師の問題は出てく
インセンティブ、モチベーションとは無縁の仕事
るのではないかと思います。そういうことで、こ
ということになり、それは国民も望まないだろう
ういう動きがあるということで皆さんに理解して
という反論です。個人的にはこの意見に賛成です。
いただきたいと思います。
既に四病院団体協議会と日本看護協会が6月
25日に特定看護師創設についての意見交換会を
2.看護師の不足状況について
行っていたことが明らかになっており、医師不足、
看護師不足による病院医療危機の差し迫った状況
○三科県病院協議会副理事長 資料にあります通
が垣間見て取れます。さらには医療専門職15団体
り、山形県の看護師の不足の数が約 900人と言わ
などからなるチーム医療推進協議会は、このほど
れております。県内の育成機関での卒業生は約
厚労省の研究班が実施する看護師業務拡大に向け
500名で、そのうち県内に残る方が70%程度とい
た調査について、他の医療専門職にも同等の調査
うことが言われております。病院の勤務看護師の
を適用するよう要望書を厚労省に提出しました。
不足につきましては、急性期病院においては平均
日本看護協会は、意見はチーム医療推進会議で述
在院日数の短縮が求められ、患者の高齢化ととも
べるとして名を連ねなかったために、14団体の連
に看護師の仕事量が大きくなってきていると思い
名で出されたと聞いていますが、日本理学療法士
ます。そのためにも是非10
:1から7:1看護への
協会、作業療法士協会、言語聴覚士協会などの三
転換が必要で、ますます看護師の不足状況がひど
団体からも別に同趣旨の要望書が出されており、
くなっていくと予想されます。また、この年代の
このことは医療職における職域間の権利拡大と専
方の多くが子育て年代でありまして、当院におき
門細分化は、言葉は不適切ですが階級闘争化とい
ましても産休、
育児休暇の取得状況が現状で22名、
う様相を呈してきつつあります。限りある診療報
この方々が欠員となりまして、ほぼ1病棟の看護
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
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師全員が不足の状況であるというような状態にな
置なども同協会から要望されています。日本には
りつつあります。慌てて臨時の募集を出しまして
現在、看護師の資格を持つ人が 176万人いますが、
も、応募してくる方が殆どなく、このままでは病
うち約55万人が看護師の職に就いていない潜在
棟閉鎖も必要になるくらいの状況であります。ま
看護師です。これを掘り起こすきっかけになった
た、当院の看護師の勤務状況につきましては、公
のは言うまでもなく2006年の7:1ですが、潜在
休、いわゆる休日出勤の消化でありますが、未消
看護師再就職支援のための研修会をはじめとした
化が平均8日間、年休の取得状況は、取れない人、
各種の支援事業も活発に行われてきました。
取らない人が40名くらいおり、平均取得日数は3
一方、看護師の離職率を下げるために重要に
日であります。これだけ勤務がきつくなりますと、
なってくるのが病院側の受入態勢です。07年調査
ますます勤務看護師の不足に陥るのではないかと
では採用予定数を確保できた医療機関は7割にす
いうことで、県内における育成機関の定員の増加
ぎません。調査を通して見えてきたのは、多くの
でありますとか、就労環境の整備についてもう少
看護師が働き続けたい気持ちはあるのに、疲弊し
しよくできるように、医師会の先生方にもご協力
て辞めているという現実です。看護師が不足して
をお願いしたいということで提案いたしました。
いる現場では、1人ひとりの負担責任が増して、
疲弊して辞めている。医療事故、休みの取れない
○栗谷県医師会副会長 大変深刻な問題で、身に
状況、育児、ライフスタイルに合った働き方の選
つまされながら聞いておりました。養成学校の整
択肢がないことなどです。
備については全く同感ですが、育成機関単位の増
プロとしてのキャリア形成、働きやすい職場環
加というのはなかなか一筋縄ではいかないところ
境、ライフスタイルの尊重の3つを整備しないと
があり、話をまとめてきましたので読んでみます。
離職に歯止めはかかりません。看護師が職場に求
看護師不足について日本看護協会は、一番大き
めるものと、病院が看護師に提供できるものの
な原因として需給が予定通りにいかなくなってき
ギャップが埋まらないかぎり、定着率は上がらな
たからだと述べています。毎年5万人が看護学校
いと思います。日本看護協会が4月30日に政府予
を卒業しますが、うち3万8千人が看護師として
算の概算要求を前に11年度予算について、看護師
就職しています。しかし 9.
2%は1年以内に離職
等養成所運営費補助金の大幅な増額を求めていま
しており、新卒以外も含めた離職率は12.
4%にも
す。県医師会としては、こういった要望を全面的
のぼります。資格を持つ人材が不足しているので
に支援・支持していくというのが当面の考え方で、
はなく、医療現場を離れてしまうことが看護師不
あらゆる機会を捉えて病院の看護師確保に協力で
足の一番の原因で、卒業生が少なすぎるのではあ
きるように活動していきたいと思っています。
りません。地方の看護師不足を招いたとの批判の
ある7:1看護については、改定当時の2006年に
○有海県医師会会長 不足はそんなに聞いており
は混乱がありましたが、7:1入院基本料を創設
ません。いろいろな手立てで確保に努力してるん
して、手厚い看護体制を取る病院が増え、むしろ
だと思いますけども。いなくて閉院してしまうと
看護職が同じ職場で働き続けられるようにしてい
か、そういうことは聞いておりません。ただ、確
る1つの要因になっているとの理解です。このこと
保するために非常に努力をなさっているのは間違
で超過勤務時間、1人当たりの夜勤回数が減って
いないと思います。これは地域にもよると思いま
働き続ける上での負の面が少なくなってきたとの
すけど、特に三科先生の地域と申しますと、ある
分析です。その上で看護職を辞めずに働き続けられ
種、独立してまとまった場所ですから。他から呼
る多様な仕組みづくり、例えば短時間正職員や、あ
んでくるというと、なかなか難しいんでしょうか。
るいは超過勤務をなくす方策などを挙げています。
そういう感じがするんですけど、いかがなんで
この中で先の協議題、高い専門性の看護職の配
しょうか。ですから教育をやらざるを得ないとい
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山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
うことになると思います。
れからうちも10:1から7:1にしようとすると、
看護基準の中で7:1にする上で余剰人員をどう
○三科県病院協議会副理事長 以前はわれわれの
しても抱えなくてはなりません。例えば7:1に
希望する2〜3倍の方に応募をいただいた時期が
するためには 200人の看護師が必要だったら、
あります。昨年あたりから非常に応募者が減って
:1では140人とか、そういう時にこの差を一気
10
きております。7:1看護を取るほうが看護師の
に埋める人員を採用できる状況ではありませんの
勤務状況が良くなり、時間外、夜勤回数も少なく
で、10
:1から7:1にするにはある意味余剰人員
なり特に子育てをしながらの就労環境は良くなる
を抱えるというジレンマがあるんです。
と思います。われわれとしては目指すべきは7:
あともう1つ問題なのは、病院勤務の医師が開
1看護の取得なのですが、近い将来に5:1看護
業する時、看護師を連れて行くわけです。そうし
基準が必要とされるようになるかもしれません。
た場合に、その看護師がずっとそこに勤務してる
そのためにも現在は7:1を目指さなければなら
かというと勤務していないんです。辞めてるんで
ないのですが、現状では100人近くを増員しない
す。なぜかというと、病院の看護師はまずほとん
とできません。現在産休、育休の方が22名おりま
ど看護業務をやっているわけです。ところが開業
して、この数はほぼ1病棟分の看護師の数となり
医の先生は、全部がそういうわけではないんです
ます。
けど、いろいろな雑用をさせちゃう場合がある。
臨時の看護師募集を出しましても、応募者はほ
はじめは給料がうちの病院よりも高い給料で行き
とんどいませんので、現在看護補助者を入れてお
ますが、私は看護業務をやりたいと思ったのに掃
願いしているところです。先日、聖路加看護大学
除もしなくちゃいけない。そういうことで辞める。
の井部先生のご講演を聴く機会がありましたが、
このように、看護師がどういう状況になっている
育成機関では就職の指導に10:1よりは7:1看
かは、学校を持っているからフォローできるんで
護を取っているところを強く勧めると話されてい
すけども。
ました。ますます10:1では看護師数が減ってし
まい、早急に7:1看護基準をとる必要があると
○平川県病院協議会常務理事 済生館では30人
思います。
おりますけど、その中で市内に残る、うちの病院
は5、6人しか入りませんけど、市内に残るのが
○有海県医師会会長 勤務の状況を7:1だと楽
大体20人前後。県内が80%の24〜25人。あと4〜
だということですか。開業医はと言いますと、割
5人が進学。進学した人がまた戻って来ます。他
合夜勤がないとか、看護師さんたちはそういう勤
県に行くのは数人です。比較的県内の依存がいい
務状況を望むと思います。夜勤はないし、時間外
ということです。それからもう1つは7:1とあ
もあまりないというようなことで、そういう意味
りますけど、不適切なあれで申し訳ありませんけ
では開業医に対する感じ方というのはあるかもし
ど、レストランに行ってウエートレスが多いと金
れません。教育しても、県外にどんどん行ってし
額が高くて、質によらないと。これもおかしな診
まうというのはいかがですか。
療報酬のせいであって、本来は看護師の定数で診
療報酬が決まるというのは、どこかおかしい気が
○仁科県病院協議会副理事長 当法人も看護学校
するというのが1つあります。それは別に置いて
を持っているのですが、10:1、7:1でなけれ
おいて、あとは離職率なんですけれども、うちの
ばならないということではないようです。実際う
病院では逆に3%以下、ここ2年間ぐらい若年化
ちはフリーでありますので、40名中よくて15人前
で困っています。あとはもう1つ、看護師の業務
後が当法人もしくは地元で20人くらいですか、県
ですね。先ほど栗谷先生おっしゃいましたけど、
外もおりますがほとんど県内へ就職されます。そ
本当に看護師がしなければいけない業務とそうで
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
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ない業務があると思います。そういった看護師で
てきたわけです。日本医師会から年間10万円ぐら
ない業務、資格要件にない業務、これは補助看護
いの補助でした。われわれの先輩たちの時代に、
師にどんどん移行して行くとか、もう少しそこら
推薦入学をやったんですがそれでも定員が足りな
辺の整理をわれわれも考えていく必要があると思
い、定員割れなんです。それに毎年赤字です。そ
います。
れを会員の先生方が負担できるかどうかというこ
とでした。先生方の総意でもってこれは辞めざる
○篠田県病院協議会理事 僕のところは、学校は
を得なかった。山形市の准看は殆ど進学コースと
准看護師が入学の資格です。定員40名のところ、
いうのは篠田の先生のところに行ってたんです。
今年の春はとうとう定員割れしまして30何名か
先生がそうおっしゃるのは分かりますが、その前
しか入学しなかったんです。ですからこの傾向は
にある准看の教育は毎年数百万の赤字が出ていて、
前からどんどんありまして、前は受験番号が 100
辞めざるを得なかったのです。
番ぐらいまであったんですが、今は受験番号でも
40何番で終わりです。ですから、仕方がないから
○三原県医師会常任理事 大体、年間 1,
400万ぐ
全員に合格通知を出すんですけれども、そうせざ
らいの繰入金と言うか、医師会の収入からそっち
るを得ない。ところが実際に入って来るのは30何
に回しているということで。定員は25名です。た
名。来年はどうなるかと思うと、僕の予想では30
だ、最近は非常に人気が高くて定員割れというこ
名切ると思います。県医師会への要望ということ
とはなくて2倍強の競争率になっています。背景
で前から言いたいと思っていたことは、准看護師
には、不況の時期ということもあり、看護師にな
を養成して下さらないか。看護師でなければでき
りたいという、専門職志向があるかと思います。
ない業務はもちろん多いんですけれども、うちの
一度職に就いたりとか、お産をした後とか、准看
病院も准看護師たくさん雇っています。准看護師
護師さんも高齢化という傾向があるようです。ま
と看護師とどこが違うのかというと、仕事させれ
た、男性が大分多くなってきています。ちなみに
ば分かります。あまり変わらないです。難しいこ
3分の2ぐらいが地域に残っています。
とをするのは大学病院でしょうけれども、うちの
病院の看護師のしている仕事と准看護師のしてい
○圓谷県病院協議会理事 問題があるんですけれ
る仕事はあまり変わりはしない。ですからいろい
ども、とにかく40名卒業生の7割ぐらいは地元に
ろな人に面接をします。そうしますと補助婦、い
残りますので、山形県に貢献してると思います。
ま補助婦と言ってはいけないんだな。補助婦を面
問題というのは国立病院機構になって、昔は国立
接すると、本当は看護師さんになりたいんだけど
の看護学校だったので国のためということだった
なれなかったから、なんとかして病院で勤めたい、
んですけど、国立病院機構に変わって、国立病院
どんな仕事でもいいからさせてくださいという人
機構の看護学校で、簡単に言うと7割を機構に就
が結構いるんですよ。そういう人たちを引き受け
職させないと補助金をカットするということを言
る、准看の学院を県医師会の運営する学院を作っ
われてます。山形病院は結局35%ぐらいで、山形
ていただきたい。昔は山形市医師会にもありまし
病院と米沢病院でせいぜい17〜18名しか入らな
たけれども、赤字だというので辞められ、とても
いし、県外に行く人が少ないので、機構に行かな
残念なことだと思います。
ければいけないので、そういうことでどうなるか
というのがあります。でも山形県にとっては一定
○有海県医師会会長 今は行政の支援がないんで
の役割を果たしているかなと思っています。殆ど
す。毎月、とにかく開業医の先生方でも、病院の
の国立病院機構の看護学校は大体7割から8割は
先生方にも講師になっていただいて、本当にわず
機構病院に入っています。国立病院機構は以前は
かな報酬で長時間いろいろなことをしていただい
120ぐらい看護学校持っていたのです。 250の病
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山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
院で 120持っていて、そのうち40ぐらいが准看
プラス。そして大内先生が出された適正受診のこ
だった。それが全部無くなりまして、80の看護学
とも関係すると思いますけど、聞くところによる
校が残ったんですけれども、それを国立病院機構
と、あまり開業医の先生は取っていないと。それ
になって統合して40にしました。40のうちの1つ
から個々で取る場合もあるかもしれませんけど、
としてここの山形病院が残って、ほかは全部建物
複数の診療所が連携して当番制でやってもこれは
改築終わって、最後にいま当院看学の建物を作り
OKなはずです。非常にいい制度かなと思ったけ
替えているところです。そういうこともあって、
ど、あまり普及してないならば、この体制という
人気は高くて、以前は6倍ぐらいずっとあって、
のは今度の診療報酬改定で無くしてもいいのか、
一時は3倍ぐらいになって、また5倍、6倍と増
中医協でもちょっと話しようかなと思いまして、
えてきています。そういうことで経営的には今後
開業医の先生はどういうふうに考えられているか。
どうするのか、いま困っている状況です。
それから実態が、僕が調べたところだと、山形市
内では24%ぐらいだという、県内の他はどうだか
○座 長(小田県病院協議会理事長)
どうもあり
分からないんですけど、お知らせいただければと
がとうございました。やはり三科先生、看護師が
思います。
離職しない、もっともっと看護師にとっても温か
い職場を提供しなければならないいと思います。
○中條県医師会副会長 それでは知り得た範囲で
それで最近は24時間保育とか、いろいろ女性を保
お答えいたします。あと後段の方は私見を交えて
護するような、そういう例が出てきました。昔は
お話したいと思います。
出産・育児等で辞める人が多かったですけど、最
これは東北厚生局山形事務所調べで、制度が始
近はどうも本人の健康問題、これは多分仕事が忙
まりました5月1日現在です。山形県に 791の開
しくてうつになるんだと思います。それから最近
業医がありまして、その 226、28.
6%がこの加算
離職理由で多いのが人間関係だそうです。
を取っております。最新のデータ、7月1日現在
は恐らくあまり変わりないと思いますけれども
○三科県病院協議会副理事長 当院でも決して離
5%という実態です。
234件、8件増えまして、29.
職率は高くなく、却って低いぐらいです。勤務環
これは先ほど言いました厚労省もくろみのごとく
境だけを言いますと、先ほども申した通り、いま
約3割程度だろうという、まさにその程度に納
産休・育休の方がたくさん出ておりますので、病
まっているようです。ちなみに最高は、これは5
棟の看護師からの不満としては休みを取れない、
月1日現在ですけれども、石川県の50.
1%届け出
時間外が多いということを言われます。7:1が
があります。最低は千葉県の10.
9%と非常に全国
できた時には、診療報酬上、平川先生から言われ
レベルでばらつきがあります。それから特にこれ
ましたけれども、4億5千万くらい増になります
は西高東低ばかりではなくて、いろいろな事情が
し、時間外が減れば5億5千万くらいトータルで
あってばらつきがあるようです。それから届出診
回せるんじゃないかと。そうすると80人位は雇え
療所の、実際それでは夜間休日にどのくらいの患
るだけの資金が出てくるなということは考えてお
者数が増えているものかというのは、レセプト上
ります。
も出てきませんし、これは当該医療機関に直接ア
ンケートでも取らないと、ちょっと数字的には出
3.地域医療貢献加算について
てこないということではないかと思います。これ
は医師会の方では現在アンケート等調査する予定
○濱崎県病院協議会理事 この4月から、地域医
はありません。
療貢献加算が3点付きました。再診料のお金をお
それから、これから私見になりますけれども、
とされましたけれども、これを取るとむしろ1点
そもそもこの地域医療貢献加算。診療報酬ですけ
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
31
れども、これはその出自に問題があるのではない
おりませんので、3割程度の届出機関というのは
かと考えております。結局、診療所の再診料3点
妥当な線ではないかと、こんなふうに認識してお
減点されたわけですけれども、後からその穴埋め
ります。
という格好の、あたかも取って付けたような診療
報酬というふうに私は認識しております。最初、
○濱崎県病院協議会理事 この制度自体の意味あ
届出要因として24時間対応と言っておりました
るかないかということは関係すると思います。今
けれども、なんだかんだと問題が出てくると、今
後2年後には今年始まった制度自体が、今から見
度は準夜帯でも結構ですとか、そういった要件を
直されているわけですけど、日本医師会は開業医
緩めたり、いかにも開業医が算定しやすいような
団体としてもどう認識されてるか、病院団体は関
体裁は取っているというところが却って問題では
係ないわけですから、今日来てないわけですけど、
ないか。例えば個別指導なんかで、そういった診
どのような形になっているかなと、ちょっと興味
療実態がないなどと認定された場合、1年分の返
があったものですから。あと、さっき大内先生が
還を命じられますので、これはトータル人数から
出されたように、看護師なんかは電話でそういう
言いますとかなりの減点、返還ということになる
のを今度小児ばかりでなく、大人の方もやろうと
と思います。それを危惧、心配してるというわけ
している、医者はそれじゃどう考えるか。根本的
でもないんですけれども、往々にして「敵」はそ
なことで感情論のこともあったかもしれませんけ
ういう手段を使いますので、条件がいいからと
ど、どのように考えられているかなということを
言ってうかつには呑めないというのが、私の考え
お聞きしたかったわけです。
です。
それからネーミングが悪い。75歳以上の後期高
○座 長(小田県病院協議会理事長)
そもそも、
齢者医療制度と全く同じように、地域医療貢献加
この加算は診療報酬上、診療所の再診料を69点に
算を取らないと、あたかも地域医療に貢献してな
下げられたというところから始まりました。ただ、
いではないかというような、開業医の矜持と言い
医師会内では具体的にこの診療報酬の項目に関し
ますか、プライドを踏みにじるようなネーミング
てどうのこうのということは聞いておりません。
に問題があると思います。そういった感情論も絡
それから、地域医療貢献加算を算定しない以上、
んでおりますので、百%届け出でということには
合法的に時間外診療を拒否してもいいんじゃない
いかないと思います。あくまでもこれは個人の開
かというような意見もあります。
業医の先生の意思次第ということで、新たに山形
県医師会としては取ってください、もしくは取る
○三原県医師会常任理事 私見ですけど、この地
な、等と介入する予定は今のところありません。
域医療連携加算が創設された背景というのは、
ただ、全国的に見ますと、県医師会によっては積
やっぱり勤務医が非常にきついという状況の中で、
極的に取れるものは取りましょうということで、
もっと開業医の医師も24時間で対応してほしい
大いに勧めている都道府県医師会もあります。ま
ということだと思います。ただ、一般的な内科医
た某県では逆に届け出をしないようにと勧奨して
の考え方は、もうやっているって、そんなことは。
いる医療関係団体もあるのはご存じのことだと思
僕らは24時間とは言わないけれども、飲みに行っ
います。
ても、ちゃんと携帯持っているし、ちゃんと自分
それから届け出をしないから、それじゃ夜間休
の患者さんを診ていますよと。それなのにこうい
日に対応しないというわけではなくて、従来通り
う加算を付けて 365日、
24時間診ろというのかと。
の対応の仕方をなされていると思います。加算し
そこで怒っている、それだけのことだと思います。
てないからうちは診ませんよなんて言うのは、少
プライドを傷つけられたということで反対してい
なくとも山形県内ではそういった状況は聞こえて
る医師が多いということです。
32
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
○大内県医師会常任理事 さっきの電話相談の話
ないと思うんです。是非、形は悪かったかも知れ
で誤解があるといけないので、こちらから言わせ
ないけれども、何らかの再診料のカバーという考
ていただきますと、大人版の電話相談も当然なが
え方でやれれば非常に意味があるんじゃないのか
ら医者が関わります。当然看護師さんが最初に受
なと、僕は単純に考えました。
けるんですけれども、その受けたものについて、
看護師だけではとても対応できない場合は医者が
○腺川県病院協議会副理事長 こういう問題に限
対応します。なぜこういう話が出たかと言います
らないんですけれども、多くの先生方はちゃんと
と、さっき言った軽減するという問題と、もう1
対応していると思うんですよ。そうでない人がい
つは私たち開業医というか、診療所の医者もこう
らっしゃるからこういういろいろな問題になると
いう夜間とか休日の診療、ないしはそういう体制
思うんです。なんかあったら病院に行けという、
に積極的に加わって行こうという意思の1つの表
最初から言って、その患者情報も何も得られない
れと認識してもらっていいと思います。これを取
というのがたくさんありますので、そういうこと
るか取らないかは別として、医師としてこの夜間
が問題にされるのかなというふうに私は思います
の診療体制の中に、診療所の医師も積極的に参加
けど。多くの人はそうでないとは思いますけど。
するように努力していくと、こういうひとつの表
れと認識してください。
○座 長
(小田県病院協議会理事長)
それではま
だまだ意見は尽きないようですけれども、もう時
○濱崎県病院協議会理事 だから逆に言うと、病
間を超過いたしましたので、この辺で終わりたい
院は病院、開業医は開業医という形でやって行っ
と思います。円滑な進行にご協力賜りまして誠に
ても、この診療報酬の配点の時にうまく結びつか
ありがとうございました。
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
第
4
回
常
任
理
事
33
会
日 時、平成22年8月11日(水) 午後3時30分〜
会 場、山形県医師会館
出席者
会 長 有海 躬行
副 会 長 中條 明夫、清治 邦夫
常任理事 佐藤 泰司、三原 一郎、武田 憲夫
大内 清則、深尾 彰、齋藤 忠明
5.消化器検診中央委員会
7月30日(金) 県医師会館
有海会長ほか役員出席
深尾常任理事より報告。
(詳細については本誌前
月号に掲載済み)
事 務 局 海和事務局長ほか事務局員
〔Ⅰ〕報告事項
1.健康スポーツ医委員会担当理事打合せ会
7月28日(水) 県医師会館
大内常任理事、吉岡・齋藤(
聰)
理事出席
大内常任理事より、今年度の委員会事業の具体
化について打合せを行い、11月28日(日) に『骨の
健康とスポーツ』をテーマに市民公開講座、1月
下旬〜2月上旬に「ドーピング」をテーマに研修
会を開催する旨報告。
2.都道府県医師会産業保健担当理事連絡協議会
7月28日(水) 日本医師会館
忠)
常任理事出席
齋藤(
忠)
常任理事より、地域産業保健センターは37
齋藤(
県医師会が受託し、残りは産業保健推進センターが
受託、厚労省担当課長も出席して産業保健推進セン
ターを3分の1縮減を打ち出したことを説明したが、
産業医の研修、相談事業が縮小になる等、現場にお
ける産業医活動と全く乖離した認識であった旨報告。
6.日本医師会生涯教育協力講座セミナー
7月31日(土) 山形国際ホテル
有海会長ほか役員出席
武田常任理事より、42名が参加し、3つの講演
とパネルディスカッションで活発な議論がなされ
た旨報告。
7.第23回全国有床診療所連絡協議会総会・役員
会・講演会
7月31日(土) 〜8月1日(日)
岡山コンベンションセンター
佐藤常任理事出席
佐藤常任理事より、会員が年々減少し、会の運
営のため会費を値上げすること及び日医原中会長
の講演等が行われた旨報告。
8.循環器検診中央委員会
8月2日(月) 県医師会館
有海会長ほか役員出席
(詳細については本誌別掲)
深尾常任理事より報告。
3.医療IT委員会
7月29日(木) 日本医師会館
三原常任理事出席
9.呼吸器検診中央委員会
8月3日(火) 県医師会館
有海会長ほか役員出席
三原常任理事より、日医会長から「ORCAの
評価と今後」及び「日医認証局の稼働」の諮問が
なされ、ORCAについては現場で普及している
が、レセデータを医療政策にどう活用していくか、
認証局はコストをどう賄うか等について、2つの
WGで今後検討していく旨報告。
(詳細については本誌別掲)
深尾常任理事より報告。
10.山形県病院協議会との懇談会
8月4日(水) ホテルメトロポリタン山形
有海会長ほか役員出席
有海会長より報告。
(詳細については本誌別掲)
4.保険医療機関の個別指導
7月29日(木) 置賜総合文化センター
中條副会長より報告。
34
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
11.感染症危機管理担当理事連絡協議会
8月5日(木) 日本医師会館
佐藤常任理事・吉岡理事出席
佐藤常任理事より、日医から、これまで厚労省
と協議してきた結果、優先接種が無くなったこと、
10㎖ バイアルが無くなったこと、ワクチンの購入
と価格に制限が無くなったこと及び予診のみでも
料金が設定されたことが報告され、厚労省から、
当面ほぼ昨年と同様に医師会の協力をお願いした
いとの説明があった旨報告。
桓 アルカディアソフトパーク山形クラブビア
パーティー
7月30日(金) トリトン・ブルー
大内常任理事出席報告。
棺 第94回置賜医会
7月31日(土) 熊野大社證誠殿
中條副会長出席報告。
款 山形市医師会ビアパーティー
8月3日(火) 山形グランドホテル
有海会長出席報告。
12.学校保健委員会
8月5日(木) 日本医師会館
佐藤常任理事出席
歓 南陽市東置賜郡医師会納涼パーティー
8月5日(木) むつみ荘
忠)
常任理事出席報告。
齋藤(
佐藤常任理事より、原中会長から学校保健を地
域医療まで視点を広げたいとして「地域医療の一
環としての学校保健活動の在り方と勤務医の参
加」という諮問があり、今年度の学校保健講習会
を2月19日に開催することが決定された旨報告。
汗 山形県公立大学法人評価委員会
8月6日(金) 県庁
有海会長出席報告。
13.除日本学校保健会事業 エイズ教育シンポジウム
漢 新型インフルエンザ接種事業等に係る説明会
8月6日(金) 県庁
深尾常任理事出席報告。
8月6日(金) 日本医師会館
佐藤常任理事出席
I〕通知事項
〔I
佐藤常任理事より、エイズ発症前に診断をつけ
て治療すれば直ちに死につながることが無くなっ
たこと、そのため、HIV検査をする重要性が増
している等の講演があった旨報告。
1. 日本医師会調査「看護職員が行う医行為の範
囲に関する調査」への協力のお願いについて
14.感染症対策委員会
三原常任理事より、日本医師会副会長からの標
記通知について説明があり、本会役員で対応する
ことと決定。
8月9日(月) 県医師会館
有海会長ほか役員出席
(詳細については本誌別掲)
深尾常任理事より報告。
15.第2回学校保健委員会
8月10日(火) 県医師会館
有海会長ほか役員出席
(詳細については本誌別掲)
佐藤常任理事より報告。
2.第28回日本医学会総会登録推進について
平成23年4月8日(金) 〜10日(日) 東京都
武田常任理事より、日本医師会長からの標記通
知について説明があり、各郡市地区医師会長あて
通知することと決定。
3.厚生労働省「疑義解釈資料(その6)」の送付
について
16.会議・行事等
敢 損保ジャパンとの懇談会
7月28日(水) 亀松閣
有海会長ほか役員出席報告。
柑 山形県医師国民健康保険組合組合会
7月29日(木) ホテルメトロポリタン山形
有海会長出席報告。
中條副会長より、日本医師会常任理事からの標
記通知について説明があり、各郡市地区医師会長
あて通知することと決定。
(本会会員専用ホーム
ページ「医師会ニュース」に掲載)
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
35
4.大雨による被災者に係る被保険者証等の提示
等について及び大雨による被災者の公費負担医
療の取扱いについて
4.第123回日本医師会臨時代議員会の開催につ
いて
10月24日(日) 日本医師会館
中條副会長より、日本医師会常任理事からの標
記通知について説明があり、各郡市地区医師会長
あて通知することと決定。
三原常任理事より、日本医師会長からの標記通
知について説明があり、有海会長、栗谷・清治副
会長、佐藤常任理事出席と決定。
5.平成22年介護サービス施設・事業所調査の実
施に関する協力依頼について
5.鶴岡市立湯田川温泉リハビリテーション病院
創立10周年記念祝賀会の御案内
9月3日(金) グランドエル・サン
佐藤常任理事より、日本医師会常任理事からの
標記通知について説明。
6.平成22年度山形県救急医療・救急業務関係者
知事表彰について
大内常任理事より、県健康福祉部長から、本会
より推薦した1団体、5名の表彰が決定したとの
通知がある旨説明。
7.平成22年度山形県救急業務高度化推進協議会
「教育指導ワーキンググループ」
の設置及び委員
の就任について
大内常任理事より、県救急業務高度化推進協議
会長からの標記通知について説明があり、了承す
ることと決定。
〔Ⅲ〕協議事項
1.平成22年度山形県保健看護功労者知事表彰候
補者の推薦について
三原常任理事より、県健康福祉部長からの標記
通知について説明があり、各郡市地区医師会長あ
て通知することと決定。
2.平成22年度第7回ヘルシー・ソサエティ賞候
補者推薦のお願い
三原常任理事より、ヘルシー・ソサエティ賞事
務局からの標記通知について説明があり、各郡市
地区医師会長あて通知することと決定。
三原常任理事より、鶴岡地区医師会長からの標記
通知について説明があり、栗谷副会長出席と決定。
6.国際保健に関するセミナー「オバマ大統領の
医療改革−日本への教訓」開催のご案内
8月30日(月) 日本医師会館
三原常任理事より、日本医師会長からの標記通
知について説明。
7.支払基金幹事候補者の推薦について
中條副会長より、社会保険診療報酬支払基金山
形支部長から、標記推薦依頼がある旨説明があり、
有海会長を再推薦することと決定。
8.平成23年度概算要求要望における糖尿病対策
事項について:都道府県の取り組みの現状調査
のお願い
深尾常任理事より、日本医師会常任理事からの
標記通知について説明があり、回答については深
尾常任理事に一任と決定。
9.
「山形急性心筋梗塞地域連携懇話会」における
世話人推薦のご依頼
大内常任理事より、山形急性心筋梗塞地域連携
懇話会長からの標記通知について説明があり、沓
沢理事を推薦することと決定。
10.救急電話相談(仮称)事業の県内医師への周
知について
3.第47回献血運動推進全国大会実行委員会の委
員への就任について
三原常任理事より、県健康福祉部長からの標記
通知について説明があり、有海会長の就任を承諾
することと決定。
大内常任理事より、県健康福祉部長からの標記
通知について説明があり、県と会長の連名で会員
に周知を図ることと決定。
36
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
11.平成22年度独立行政法人国立病院機構山形病院
I
I〕協議事項
〔I
重症心身障害児施設協力会の会費納入について
清治副会長より、山形病院重症心身障害児施設
協力会長からの標記通知について説明があり、会
費を納入することと決定。
12.県医師会・本会産業医リーダー研修会の共催
並びに協力方お願い並びに認定申請について
11月11日(木) 寒河江市西村山郡医師会館
齋藤(
忠)
常任理事より、寒河江市西村山郡医師
会長からの標記通知について説明があり、共催を
了承し、日本医師会に申請することと決定。
追 加 要 項
I〕通知事項
〔I
1.生活保護受給者による向精神薬の営利目的所
持について
中條副会長より、日本医師会常任理事からの標
記通知について説明があり、各郡市地区医師会長
あて通知することと決定。
2.大雨による被災者の公費負担医療の取扱いに
ついて(石綿健康被害)
中條副会長より、日本医師会常任理事からの標
記通知について説明があり、各郡市地区医師会長
あて通知することと決定。
3.東北地方社会保険医療協議会山形部会への委
員の出席について
8月27日(金) 東北厚生局山形事務所
中條副会長より、東北地方社会保険医療協議会
山形部会長からの標記通知について説明があり、
当日は欠席となる旨報告。
4.国立保健医療科学院が開催する死体検案研修
について
三原常任理事より、日本医師会長からの標記通
知について説明。
1.山形大学医師会との懇談会における本会提出
議題について
海和事務局長より、標記懇談会における本会か
ら提出議題について説明があり、山形大学医師会
の議題を共通の議題として協議することと決定。
2.女性医師等相談窓口事業推進連絡協議会の開
催について
12月3日(金) 日本医師会館
武田常任理事より、日本医師会長からの標記通知
について説明があり、佐藤常任理事が出席するとと
もに各郡市地区医師会長あて通知することと決定。
3.女性医師等相談窓口事業推進連絡協議会事前
調査協力のお願い
武田常任理事より、日本医師会常任理事からの
標記依頼について説明があり、回答については佐
藤常任理事に一任することと決定。
「医療と命に関するアンケート調査(在宅医療の推進
4.
における患者と家族の尊厳を守るための終末期から看
取り・見送りについてのアンケート調査)」について
佐藤常任理事より、福島県医師会常任理事から
の標記通知について説明があり、本会役員が対応
することと決定。
5.
「山形県健康増進計画」アクションプログラム
の改定(案)について
深尾常任理事より、県健康福祉部保健薬務課長
からの標記通知について説明があり、本会の実施
状況を付して回答することと決定。
6.第48回山形県精神保健福祉大会の後援について
10月29日(金) 南陽市民会館
佐藤常任理事より、県精神保健福祉協会長から、
標記への後援依頼がある旨説明があり、後援了承。
7.山形県がん地域連携クリティカルパス運用に
向けた取り組みについて
大内常任理事より、県がん地域連携クリティカ
ルパス運用要項(案)等について説明があり、医
療機関への周知の仕方、研修会の開催、タイムス
ケジュール等について、県がん地域連携クリティ
カルパス協議会に申し入れすることと決定。
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
37
10月20日(水) 出羽庄内国際村
8.第7回「医用原子力技術研究振興財団講演会」
広報ご協力方お願いの件
福原議長
10月28日(木) 山形国際交流プラザ
三原常任理事より、医用原子力技術研究振興財
団理事長からの標記依頼について説明があり、協
力することと決定。
9.山新健康フォーラム企画のご提案
三原常任理事より、山形新聞社からの標記提案
について説明があり、お断りすることと決定。
大内常任理事
集団的個別指導
9月28日(火) 庄内町響ホール
栗谷副会長
9月30日(木) 山形国際交流プラザ
佐藤常任理事
V〕県医師連盟関係
〔I
10.東北厚生局山形事務所及び山形県による保険
医療機関の個別指導等について
中條副会長より、個別指導等の実施について連
絡がある旨説明があり、立会い役員について協議
の結果、次のとおり決定。
1.報告事項
敢 加藤紘一サマーフェスティバル
8月1日(日) グランドエル・サン
三原常任執行委員より、当日は欠席した旨報告。
2.協議事項
敢 遠藤利明政経セミナー発起人のお願い
個別指導
9月16日(木) わくわく新庄
沓沢理事
10月14日(木) 病院
聰)
理事、吉岡理事
齋藤(
10月15日(金) 病院
佐藤常任理事
海和事務局長より、遠藤利明事務所からの標
記依頼について説明があり、有海委員長受諾す
ることと決定。
私たちの事業は、
医療と介護、そして教育の
「 三位一体 」
3つが力を合わせながら、やさしさを強さに、思いをかたちに。
医療関連
事業
医事トータル業務
滅菌・SPDサービス
医事コンサルティング
ヘルスケア
事業 訪問介護
教育事業
通所介護
福祉用具レンタル
在宅改修 他
医療事務・ホームヘルパー養成 他
株式会社ニチイ学館 山形支店 〒990-0031 山形市十日町1-1-34 山形駅前通ビル 1F
TEL0
23−641−3359
(旧アクサ山形ビル)
38
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
第
6
回
全
理
事
会
日 時、平成22年8月24日(火) 午後3時30分〜
会 場、山形県医師会館
出席者
会 長 有海 躬行
副 会 長 中條 明夫、清治 邦夫
常任理事 佐藤 泰司、三原 一郎、武田 憲夫
大内 清則、齋藤 忠明
理 事 折居 和夫、吉岡 信弥、江口 儀太
齋藤 聰、江口 拓也
監 事 小林 正義、大泉 晴史、尾形 浩
議 長 福原 晶子
副 議 長 島田 耕司
事 務 局 海和事務局長ほか事務局員
〔Ⅰ〕報告事項
1.会員訃報
おくやま
やす お
会員氏名 奥山 泰夫 先生(79歳)
【酒田地区医師会】
死亡年月日 8月18日(水)
告 別 式 8月22日(日) 午前8時30分
会 場 セレモニーホール酒田
喪 主 奥山 知子 様
有海会長より、酒田地区医師会にお願いし、弔
意を表した旨報告。
2. 第4回常任理事会
8月11日(水) 県医師会館
有海会長ほか役員出席
海和事務局長より、第4回常任理事会報告は既
にメールで報告しているとおり、報告事項16件、
通知事項21件、協議事項23件であった旨説明があ
り、それぞれ了承。
3.診療に関する相談申し込み状況
三原常任理事より、7月分の診療に関する相談
は、県医師会での受付3件、郡市地区医師会での受
付1件の診療に対する苦情・相談であった旨報告。
4.新型インフルエンザワクチン接種事業に係る
県との打合せ会
8月20日(金) 県庁
佐藤・大内常任理事出席
佐藤常任理事より、県は、通知事項の3にある
低所得者に対する国庫補助基準額の案を示し、こ
れを尊重して欲しい旨であった。強毒性の新型イ
ンフルエンザへの対応について、今から検討すべ
きと提案してきた旨報告。
I〕通知事項
〔I
1.東北地方社会保険医療協議会への委員の出席
について
9月1日(水) 東北厚生局
中條副会長より、東北地方社会保険医療協議会
長から、標記への出席案内がある旨説明があり、
中條副会長出席と決定。
2.インフルエンザワクチンの安定供給対策につ
いて
佐藤常任理事より、日本医師会感染症危機管理
対策室長からの標記通知について説明があり、各
郡市地区医師会長あて通知することと決定。
(本会
会員専用ホームページ「医師会ニュース」に掲載)
3.今期の新型インフルエンザA(H1N1)ワ
クチン接種事業における低所得者に対する国庫
補助基準額について
佐藤常任理事より、日本医師会感染症危機管理
対策室長からの標記通知について説明があり、各
郡市地区医師会長あて通知することと決定。
(本会
会員専用ホームページ「医師会ニュース」に掲載)
4.山形県がん診療連携指定病院設置要綱の制定
について
折居理事より、県健康福祉部長からの標記通知
について説明があり、各郡市地区医師会長あて通
知することと決定。
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
5.平成22年度結核予防週間の実施について
9月24日(金) 〜30日(木)
39
5.平成22年度山形県・新庄市合同総合防災訓練
のご案内
9月5日(日) 新庄市
折居理事より、県健康福祉部長からの標記通知
について説明があり、本会の行事実施の回答につ
いては深尾常任理事に一任と決定。
大内常任理事より、県知事からの標記通知につ
いて説明があり、欠席と決定。
6.予防接種キャンペーン“希望するすべてのこ
どもに予防接種を!”における署名活動の実施
について
6.日本医師会認定産業医制度産業医学研修会の
申請書提出について
10月14日(水) 叙SUMCO米沢事業所
折居理事より、日本医師会感染症危機管理対策
室長からの標記通知について説明があり、各郡市
地区医師会長あて通知することと決定。
忠)
常任理事より、山形産業保健推進セン
齋藤(
ター所長からの標記通知について説明があり、日
本医師会へ申請することと決定。
7.日本医師会認定健康スポーツ医制度実施要領
の改定及び移行措置並びに留意事項について
7.産業医リーダー研修会の申請について
10月19日(火) 南陽市東置賜郡医師会館
大内常任理事より、日本医師会長からの標記通
知について説明があり、各郡市地区医師会長あて
通知することと決定。
忠)
常任理事より、南陽市東置賜郡医師会
齋藤(
長からの標記通知について説明があり、日本医師
会へ申請することと決定。
追 加 要 項
〔Ⅲ〕協議事項
1.公益信託美原脳血管障害研究振興基金研究助
成金(美原賞)候補者推薦のお願い
I〕通知事項
〔I
1.医療法人の附帯業務の拡大について
三原常任理事より、公益信託美原脳血管障害研
究振興基金運営委員長からの標記通知について説
明があり、各郡市地区医師会長あて通知すること
と決定。
三原常任理事より、日本医師会長からの標記通
知について説明があり、各郡市地区医師会長あて
通知することと決定。
2.平成22年度山形県保健看護功労者知事表彰候
補者の推薦について
2.新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチ
ン接種に関する事業実施要領
三原常任理事より、鶴岡地区医師会長から、標
記候補者の推薦がある旨説明があり、県あて推薦
することと決定。
佐藤常任理事より、標記事業実施要領について
説明。
I
I〕協議事項
〔I
3.指導等の見直しについて
中條副会長より、日本医師会常任理事からの標
記依頼について説明があり、回答は保険部に一任
と決定。
4.乳がん症例検討会実施要領の制定について
折居理事より、県健康福祉部長からの標記通知
について説明があり、了承することと決定。
1.山形県臨床内科医会学術講演会への後援のお
願いについて
9月17日(金) パレスグランデール
武田常任理事より、県臨床内科医会長から、標
記への後援依頼がある旨説明があり、後援了承。
40
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
2.新たな地域保健研究事業について
敢 米沢市医師会
大内常任理事より、米沢市医師会長から、
「青
壮年期の精巣腫瘍に対する啓発運動」の実施に
ついて申請がある旨説明があり、平成22年度か
ら実施することを了承。
6.平成22年度DV被害者支援対策関係機関連絡
会議の開催について
9月7日(火) 県庁
三原常任理事より、県子育て推進部長からの標
記通知について説明があり、欠席することと決定。
7.東北医連総会並びに学術大会、東北学校保健・
学校医大会における役員の配置及び役割について
柑 南陽市東置賜郡医師会
大内常任理事より、南陽市東置賜郡医師会長
から、
「地域の企業における禁煙推進」の実施に
ついて申請がある旨説明があり、計画書を再度
提出していただくことと決定。
桓 酒田地区医師会
大内常任理事より、酒田地区医師会長から、
「中学1年生の脂質・HbA1cの調査」の実施
について申請がある旨説明があり、平成23年度
から実施することを了承。
3.
『スミセイさわやか介護セミナー』開催に伴う
ご後援のお願い
10月9日(土) 山形国際交流プラザ
大内常任理事より、山形新聞社から、標記への
後援依頼がある旨説明があり、後援了承。
4.市民公開講座『C型肝炎を治そう!〜あなた
の疑問にお答えします』ご後援依頼
10月3日(日) 山形テルサ
海和事務局長より、標記について説明があり、
了承。
8.高齢者に対するインフルエンザ予防接種に係
る市町村との委託契約の締結について
佐藤常任理事より、平成22年度高齢者インフル
エンザ予防接種広域実施には35市町村が参加し、
平成21年度同様委託契約を行いたい旨説明があ
り、実施することと決定。
9.その他
敢 会館購入負担金について
有海会長より、平成17年度から28年度まで会
館購入負担金の払い込みをお願いしているが、
ほぼ中間点にきており、会員間の公平の確保、
積立満了後のあり方等について検討すべきとの
提案があり、今後経理部を中心に検討を進める
こととした。
V〕医師連盟関係
〔I
1.報告事項
大内常任理事より、山形新聞社から、標記への
後援依頼がある旨説明があり、後援了承。
5.日本医師会認定産業医制度研修会の指定申請
について
11月11日(木) 米沢市医師会館
忠)
常任理事より、米沢市医師会長から、
齋藤(
標記通知がある旨説明があり、日本医師会へ申請
することと決定。
敢 西島英利氏来訪
8月20日(金) 県医師会館
有海委員長出席
有海委員長より、西島英利氏が来訪した旨報告。
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
41
循環器検診中央委員会
本会循環器検診中央委員会は、去る8月2日(月)
2.平成20年度最終診断結果について
午後3時30分より、県医師会館において開催された。
初めに有海会長より、
「近年、生活習慣病による
死亡が増加し、心疾患や脳血管疾患関係によるも
のが大きなウエイトを占めている。山形県として
の最終的な診断名を拾い上げた。年齢が高くなるに
つれ所見の種類が多く、先天性の疾患が出てきてい
は、今後県内の脳卒中、心筋梗塞発症患者登録を
しっかりやっていこうということになっている。
この登録がきちんと整備されるようになり、疫学
る。不完全右脚ブロックから、肺静脈還流異常、ファ
ロー四徴症、大動脈弁逆流が、左室肥大から川崎病
等、他の所見が見つかっている旨報告。
的な面、予防、治療にまで手を広げていくことが
できれば大きな成果が期待できるはずである。ま
た、児童生徒の心電図判定基準の改正等、これま
で協議してきた甲斐があり、安定した形で基準が
守られてきていると感じている。
本日は、日頃の問題点等を見直し、皆様から忌
憚のないご意見をいただきながらご協議お願い申
し上げる。」との挨拶があり、
委員長に久保田委員、
副委員長に金谷委員を選出し、久保田委員長の司
会で協議が進められた。
主な協議内容は次のとおりである。
○出席者
会 長 有海 躬行
副 会 長 清治 邦夫
担当理事 深尾 彰、齋藤 忠明、折居 和夫
吉岡 信弥
委 員 長 久保田 功
副委員長 金谷 透
中央委員 五十嵐秀樹、青木 真、青山 浩
藤田 信輔、本間健太郎、犬塚 博
梅津 一彦、平 カヤノ
○報 告
1.平成20年度追跡調査の結果について
久保田委員長より、二次判定から要精査に指示
される傾向が高いのは心室性期外収縮、房室ブ
ロック、WPW、QT延長等であった。三次判定で
は、要観察という結果が殆んどであった旨報告。
久保田委員長より、二次判定、或いは三次結果で
3.平成21年度郡市地区別小・
中・
高等学校心電図
読影結果集計について
久保田委員長より、20年度から判定基準が改定
され、前年度と比較した結果、小・
中・
高いずれも
A判定率が高くなっている。
学年が上になるほど、また、男女別では男子が
A判定率が高く、高校生では、男子(5.
81%)、女
子(2.
40%)と差が大きい旨報告。
4.平成21年度循環器検診研修会(
心電図読影研修
実施状況について
会)
「最近の心臓血
久保田委員長より、21年度は、
管手術の進歩−心大血管手術から末梢血管まで
−」について山形大学医学部附属病院第二外科助
教の外山秀司先生から、「
心室性不整脈の取り扱い
と最新の治療について」について医療法人青山医
院副院長の青山浩先生から、酒田と山形の2ヶ所
で講演していただいた旨報告。
平成20
5.山形県急性心筋梗塞発症登録研究事業(
年)
のまとめ)
について
久保田委員長より報告。
(詳細については、本会
会報平成22年2月号に掲載済み)
42
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
○協 議
1.平成22年度循環器検診研修会(心電図読影研
修会)開催計画について
今年度の研修会開催について協議の結果、下記
日程のとおり開催することとし、詳細については、
久保田委員長、金谷副委員長に一任と決定。
期日:平成22年11月8日(月)鶴岡市
11月22日(月)米沢市
2.山形県脳卒中・心筋梗塞発症登録評価研究事
業について
3.その他
○児童・生徒の心電図判定基準について
・高校生における心室性の補充収縮、補充調
律の判定は現行の基準通りB判定でよいと
された。
・学童用心電計(ECP‐7641)の自動解析に
よるQT延長の判定が、Baz
(ハ
゙
ゼ
ッ
ト
)の
et
t
式ではA判定になりやすいため、判定基準
に は2通 り の 式 が 掲 載 さ れ て は い る が、
フレデリシア)
の式の方が望ましいと
Fr
i
der
i
ci
a(
された。
深尾常任理事より、本会では平成22年度に山形
県から標記事業の委託を受け、山形大学医学部脳
神経外科学・第一内科・公衆衛生学講座の協力を
得て実施することになっている旨説明。
呼吸器検診中央委員会
本会呼吸器検診中央委員会は、去る8月3日(火)
午後3時30分より、県医師会館において開催された。
初めに有海会長より、
「最近は肺がんが大変増加
しており、死亡原因の上位にあって、まさに地球
の環境が悪くなっているのを痛感している。タバ
コの害と大きくうたわれ、以前は関西方面が多
かったようだが、最近では身近なものに感じてい
る。しかしながら、肺がんの治療薬にも希望が持
てそうな最新の情報もあり、今後の治療効果を期
待したい。
本日は、検診機関の代表の方をはじめ県からも
ご出席いただき、皆で最近の状況を確認し合いな
がら、これからの呼吸器検診のあり方についてご
協議を賜りたい。」との挨拶があり、委員長に久保
田委員、副委員長に田宮委員を選出し、久保田委
員長の司会で協議が進められた。
主な協議内容は次のとおりである。
○出席者
会 長 有海 躬行
副 会 長 中條 明夫、清治 邦夫
担当理事 大内 清則、深尾 彰、齋藤 忠明
委 員 長 久保田 功
中央委員 佐藤千香子、藤井 俊司、大竹 和久
工藤 幸晴、尾上 敏夫、八鍬 直
阿部 茂、内村 文昭、岡田 恒人
山田 昌弘、笹井 祐之
オブザーバー 山形県保健薬務課、山形県結核成人病
予防協会、山形市医師会健診センター、
山形県成人病検査センター、鶴岡地区
医師会荘内地区健康管理センターの各
係員
○報 告
1.平成21年度実績について
事務局より、胸部X線撮影総数は341,
831件(前
年272,
056件)、委員一人当たりの読影数は5,
997
件(前年4,
815件)で昨年度より増加、要精検率は
2.
8%で昨年度より低い。検診日〜読影終了までの
平均日数8.
8日、最大41日であった旨報告。
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
2.平成21年度研修会等について
「当院における肺癌診
事務局より、21年度は、
療」について山形大学医学部第一内科助教の井上
純人先生から、及び肺がん患者の症例検討会を、
山形市において同日に開催、また、生活習慣病検
診等従事者講習会として、郡市地区医師会に委託
し、肺がん検診読影従事者講習会を2回開催した
旨報告。
3.検診実績について
陰山形県保健薬務課
山形県保健薬務課係員より、20年度の市町村
検 診 に お け る 肺 が ん 検 診 対 象 者 は360,
861名
(42,
274名増)、受診率は特定健診が始まった影
響と思われ、低下した。
精検受診率は、女性が男性より高く、肺がん
確診者は、E判定(肺がんに対する精査)から
男性48名、女性17名が発見され、D判定(肺が
ん以外の疾患に対する精査)からの4名を含め
ると、69名(
前年64名)
であった。
結核健診(
肺がん検診を除く)
を実施している
21市町村の中から肺がん確診者23名が発見さ
れた旨報告。
隠山形県結核成人病予防協会
山形県結核成人病予防協会係員より、21年度
の肺がん検診受診者65,
706名、結核健診59,
422
名、職域健診80,
127名の中から、肺がん確診者
は、肺がん検診から37名、結核健診から14名、
職域健診から4名発見された旨報告。
韻山形市医師会健診センター
山形市医師会健診センター係員より、21年度
の肺がん検診受診者8,
608名、結核健診1,
308名、
職域健診39,
933名の中から、肺がん確診者は、
肺がん検診から6名、結核健診から1名、職域健
診から1名発見された旨報告。
43
吋山形県成人病検査センター
山形県成人病検査センター係員より、21年度
の肺がん検診受診者17,
674名、結核健診11,
423
名、職域健診13,
939名の中から、肺がん確診者
は、肺がん検診から2名、結核健診から7名発見
された旨報告。
右鶴岡地区医師会荘内地区健康管理センター
鶴岡地区医師会荘内地区健康管理センター係
員より、21年度の肺がん検診受診者18,
750名、
結核健診1,
656名、職域健診23,
285名の中から、
肺がん確診者は、肺がん検診から15名、結核健
診から2名、
職域健診から2名発見された旨報告。
○協 議
1.平成22年度研修会等について
陰呼吸器検診研修会
今年度の研修会について協議の結果、開催す
ることとし、詳細については久保田委員長、田
宮副委員長に一任と決定。
隠肺がん患者の症例検討会
今年度の肺がん患者の症例検討会について協
議の結果、昨年同様呼吸器検診研修会と同日に
開催することとし、詳細については久保田委員
長、田宮副委員長に一任と決定。
2.山形県がん地域連携クリティカルパス(肺が
ん)運用について
山田委員より、平成24年4月から始まる「山形
県がん地域連携クリティカルパス(肺がん)
」につ
いて説明。
3.その他
クリティカルパス等について各地区からの意見
交換が行われた。
44
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
感染症対策委員会
本会感染症対策委員会は、去る8月9日(月)午後
3時30分より県医師会館において開催された。
初めに有海会長より「昨年の新型インフルエン
○報 告
敢 感染症担当理事連絡協議会について
8月5日(木) 日本医師会館
ザは世界中に蔓延した訳だが、幸いなことに弱毒
性であった。国が主導的な措置をとり、我々医療
佐藤常任理事より、原田真紀子厚生労働省健
現場は混乱した。一部ではワクチンが不足したが、
康局結核感染症課長補佐から、10月以降の新型
最終的には余ってしまい、問題となった。本会で
インフルエンザワクチンの接種体制の説明、そ
は本年度より本委員会を立ち上げ、鳥インフルエ
の後、保坂日医常任理事より、今シーズンの新
ンザが起こった場合への対応についても考えてい
型インフルエンザワクチンについて説明が行わ
かなければならない。忌憚のないご意見を頂戴し
れた旨報告。
たい」との挨拶があり、続いて委員長に山科昭雄
委員、副委員長に池田英之委員を選出し、山科委
員長の司会で協議が進められた。
主な協議内容は次のとおりである。
柑 新型インフルエンザワクチン接種事業等に
係る説明会について
8月6日(金) 県庁
○出席者
深尾常任理事より、7月28日に行われた「全
会 長 有海 躬行
国新型インフルエンザ対策課長会議」の内容に
副 会 長 栗谷 義樹、中條 明夫、清治 邦夫
ついて説明が行われた旨報告。
担当理事 佐藤 泰司、大内 清則、深尾 彰
齋藤 忠明、沓沢 茂夫、折居 和夫
吉岡 信弥
委 員 森兼啓太廠、阿部修一廠、有川 卓
○協 議
敢 新型インフルエンザについて−反省と今後
の対応−
神村 匡、原田 一博、八鍬 直
山科 昭雄、佐藤 顕、中目 千之
各郡市地区医師会からのアンケート調査結果
齋藤 潔、池田 英之、笹井 祐之
報告が行われ、今後の強毒性の新型インフルエ
ンザへの対応について検討していくこととした。
また、新型インフルエンザワクチン接種料金に
ついての県との折衝は執行部に一任と決定。
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
45
第2回学校保健委員会
本会学校保健委員会は、去る8月10日(火)午後3
時30分より県医師会館において開催された。
柑 除日本学校保健会事業 エイズ教育シンポ
ジウム
8月6日(金) 日本医師会館
初めに有海会長より「これからの社会を背負っ
ていく児童生徒の健康を守る学校保健という分野
は、非常に大事であると認識している。先日、本
佐藤常任理事より、
「エイズ・性感染症の正確
県において東北学校保健大会が開催され、児童生
な知識と最新動向」と題して国立国際医療研究
徒を如何に健全に育てるか熱心に討議されたとこ
センターエイズ治療・研究開発センター 長岡
ろである。9月には本会担当にて、第22回東北学
真一先生より基調講演が行われた旨報告。
校保健・学校医大会と併せて第64回東北医師会連
合会総会並びに学術大会が予定されている。また、
今後、本会学校医大会も開催される訳だが、諸大
○協 議
敢 第22回東北学校保健・学校医大会について
9月4日(土) 山形国際ホテル
会に向けて忌憚のないご意見を頂戴したい」との
挨拶があり、横山委員長の司会で協議が進められ
佐藤常任理事より、
「学校保健における連携推
た。
主な協議内容は次のとおりである。
進事業」と題したシンポジウム、特別講演は
「大阪府医師会学校保健委員会の活動」
について
○出席者
大阪府医師会理事 武本優次先生から行われる
会 長 有海 躬行
旨報告。
副 会 長 中條 明夫、清治 邦夫
担当理事 佐藤 泰司、齋藤 忠明、沓沢 茂夫
江口 拓也
柑 学校保健事業に関するアンケート調査につ
いて
委 員 長 横山 新吉
副委員長 金杉 浩
各郡市地区医師会、部会からのアンケート調
ンイ
ンセ
ン
委 員 金子 尚仁、鈴木 浩、ア
査結果の報告が行われ、学校医は学校保健会に
高橋 則好、後藤 重雄、大滝 晋介
は参加しているが、市町村教育行政との協議は
伊藤 末志、粕川 俊彦、齋藤 聰
ほとんどしていない実態にあることから、県医
師会学校保健委員会と養護教諭部会等との連携
○報 告
を今後検討することとした。
敢 日本医師会学校保健委員会
8月5日(木) 日本医師会館
桓 平成22年度本会学校医大会について
佐藤常任理事より、第1回日医学校保健委員
今年度の学校医大会を10月30日(土)、山形市に
会が開催され、原中会長より「地域医療の一環
おいて開催することと決定。
としての学校保健活動の在り方と勤務医の参
加」という諮問が出された旨報告。
46
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
斬8月 2日
循環器検診中央委員会を県医師会
館で開催。
3日
呼吸器検診中央委員会を県医師会
斬〃
館で開催。
「山形県医療給付事業の手引き」
を、
斬〃
各郡市地区医師会長宛送付。
4日
山形県病院協議会との懇談会をホ
斬〃
テルメトロポリタン山形で開催。
5日
感染症危機管理担当理事連絡協議
斬〃
会が日本医師会館で開催され、
佐藤常任理事・
吉岡理事出席。
学校保健委員会が日本医師会館で
斬〃
開催され、佐藤常任理事出席。
南陽市東置賜郡医師会納涼パー
斬〃
ティーがむつみ荘で開催され、斎藤(忠)常
任理事出席。
6日 (財)日本学校保健会事業 エイズ
斬〃
教育シンポジウムが日本医師会館で開催され、
佐藤常任理事出席。
山形県公立大学法人評価委員会が
斬〃
県庁で開催され、有海会長出席。
新型インフルエンザ接種事業等に
斬〃
係る説明会が県庁で開催され、深尾常任理事
出席。
9日
会報編集会議を県医師会館ほかで
斬〃
開催。
感染症対策委員会を県医師会館で
斬〃
開催。
第2回学校保健委員会を県医師会
斬〃 10日
館で開催。
第4回常任理事会を県医師会館で
斬〃 11日
開催。
斬〃 12日
2011年版医師日記(手帳)の斡旋
方依頼について、各郡市地区医師会長宛通知。
厚生労働省「疑義解釈資料(その
斬〃
6)」を、各郡市地区医師会長宛送付。
生活保護受給者による向精神薬の
斬〃
営利目的所持について、各郡市地区医師会長
宛通知。
斬〃
大雨による被災者に係る被保険者
証等の提示等について及び大雨による被災者
の公費負担医療の取扱いについて、各郡市地
区医師会長宛通知。
大雨による被災者の公費負担医療
斬〃
の取扱いについて(石綿健康被害)
、各郡市地
区医師会長宛通知。
学校保健に功績のある学校医の推
斬〃
薦方依頼について、各郡市地区医師会長宛通知。
斬〃
マウス脳による製法の日本脳炎ワ
クチンについて、各郡市地区医師会長宛通知。
ヘルシー・ソサエティ賞の推薦に
斬〃
ついて、各郡市地区医師会長宛通知。
平成22年度山形県保健看護功労
斬〃
者知事表彰候補者の推薦について、各郡市地
区医師会長宛通知。
第28回日本医学会総会登録推進
斬〃
について、各郡市地区医師会長宛通知。
「平成22年7月中国地方豪雨」
によ
斬〃
る被災に関する診療報酬の請求等の取扱い等
について、各郡市地区医師会長宛通知。
救急電話相談(
仮称)
事業について、
斬〃 19日
各郡市地区医師会長宛通知。
新型インフルエンザワクチン接種
斬〃 20日
事業に係る県との打合せ会が県庁で開催され、
佐藤・大内常任理事出席。
西島英利氏が県医師会館を来訪さ
斬〃
れ、有海委員長出席。
平成22年度本会会員名簿を、各郡
斬〃
市地区医師会長宛送付。
第64回東北医師会連合会総会並
斬〃
びに学術大会 第22回東北学校保健・学校医
大会プログラム等を、各郡市地区医師会長宛
送付。
第6回全理事会を県医師会館で開催。
斬〃 24日
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
斬〃
日本医師連盟執行委員会が日本医
師会館で開催され、栗谷副委員長出席。
斬〃 25・26日 第54回社会保険指導者講習会が
日本医師会館で開催され、中條・清治副会長
出席。
日本医師会認定健康スポーツ医制
斬〃 26日
度実施要領の改定ならびに移行措置について、
各郡市地区医師会長宛通知。
山形県がん診療連携指定病院設置
斬〃
要綱の制定について、各郡市地区医師会長宛
通知。
インフルエンザワクチンの安定供
斬〃
給対策について、各郡市地区医師会長宛通知。
医療法人の附帯業務の拡大につい
斬〃
て、各郡市地区医師会長宛通知。
斬〃
47
公益信託美原脳血管障害研究振興
基金研究助成金(美原賞)受賞候補者推薦の
お願いについて、各郡市地区医師会長宛通知。
救急ポスター及びABC+Dカー
斬〃
ドを、各郡市地区医師会長宛送付。
「救急の日」
及び
「救急医療週間」
ポ
斬〃
スターを、各郡市地区医師会長宛送付。
「救急の日」
及び
「救急医療週間」
の
斬〃
実施について、各郡市地区医師会長宛通知。
予防接種キャンペーン“希望する
斬〃 27日
すべてのこどもに予防接種を!”における署
名活動の実施について、各郡市地区医師会長
宛通知。
山形大学医学部との懇談会をホテ
斬〃 30日
ルメトロポリタン山形で開催。
48
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
会 員 異 動
8月31日現在会員数 1,
713名 A会員 721名 B会員 878名 C会員 3名 準会員 111名
○ 会 員 訃 報
死亡年月日
平成22年8月18日
○ 入 月 日
8.1
〃
〃
8.3
8.
18
月 日
7.
30
8.1
〃
8.3
8.
18
月 日
7.
31
8.
15
8.
31
〃
〃
氏 名
山 泰 夫
享 年
79歳
会員区分
B
B
B
B
準
氏 名
嘉 山 孝 正
佐 藤 潤
岸 川 由 佳
本 田 陽 子
篠 原 義 政
備 考
会員区分
B
A→B
B→A
A
A
氏 名
桐 生 徳 義
伊 藤 克 彦
伊 藤 茂 彦
奥 山 孝
相 馬 正 男
備 考
勤務先変更
会員区分変更
会員区分変更
住居表示変更
現住所変更
会員区分
B
準
C
B
B
氏 名
武 田 宰
尾 形 和 毅
猪 狩 龍 佑
十 束 支 朗
三 浦 裕 介
動
郡市地区医師会
山
形
市
鶴 岡 地 区
鶴 岡 地 区
北 村 山 地 区
山
形
市
○ 退 奥
会
郡市地区医師会
山 形 大 学
山
形
市
米
沢
市
酒 田 地 区
山
形
市
○ 異 郡市地区医師会
酒 田 地 区
会
郡市地区医師会
上
山
市
山
形
市
山 形 大 学
天童市東村山郡
天童市東村山郡
備 考
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
49
医師国保組合だより
平成22年5月分の保険給付費の状況
本組合被保険者にかかる5月分の療養諸費及びその他の諸給付については、次のとおりです。
1.療養諸費
5月分の療養諸費の状況は、組合負担額で入院8,
110千円、入院外6,
733千円、歯科2,
201千円、診療費
合計で17,
045千円となりました。5月までの組合負担額の前年度同期比では入院21.
16%減、入院外
3.
70%増、歯科8.
98%減、診療費計で9.
31%減となりました。
また、調剤は9.
31%増となっています。
療養諸費
区 分
件数
第1種 入 院
医
組合員
入院外
第 2 種 入 院
組 合 員
及
び
科 世 帯 員 入院外
計
第1種組合員
歯
第2種組合員
科
及
び
世
帯
員
計
調
剤
入院時食事療養費
訪
問
看
護
療
養
費
移
送
費
療 養 諸 費 合 計
本 年 度 累 計
前 年 度 同 期 比
日数
費 用 額
円
7 116
195 291
17 195
698 946
917 1,
548
81 141
230 375
311 516
473 (
554)
(
22) (
661)
1
1
31
0
1,
733
3,
535
99.
9
-
一 部 負 担 金
他
薬剤一部負担金 負
組合負担額
5,
135,
440
3,
474,
640
6,
373,
400
6,
059,
700
21,
043,
180
793,
950
2,
330,
030
3,
123,
980
4,
614,
150
443,
294
19,
750
141,
090
0
29,
385,
444
55,
251,
602
93.
4
2.その他組合の諸給付
5月分のその他の諸給付は、高額療養費
16件1,
074,
154円、葬 祭 費1件50,
000円 を
給付しました。
円
3,
644,
024
2,
437,
427
4,
466,
208
4,
295,
526
14,
843,
185
557,
674
1,
643,
643
2,
201,
317
3,
263,
663
271,
434
13,
825
98,
760
0
20,
692,
184
39,
015,
975
93.
7
円
円
1,
491,
416
1,
027,
945
1,
674,
717
1,
601,
402
5,
795,
480
232,
333
640,
351
872,
684
1,
155,
783
171,
860
5,
925
40,
245
0
8,
041,
977
15,
005,
919
93.
5
種 別
円
0
0
9,
268
232,
475
0
162,
772
0
404,
515
0
3,
943
0
46,
036
0
49,
979
0
194,
704
0
0
2,
085
0
0
651,
283
0 1,
229,
708
83.
3
件 数
円
733,
634
17,
819
374,
906
8,
682
22,
948
9,
802
10,
131
10,
045
9,
755
20,
150
19,
750
4,
551
0
16,
956
15,
630
93.
4
円
8.
012
5,
421
3,
394
3,
227
8,
354
1,
239
1,
241
1,
240
1,
832
176
8
56
0
11,
666
21,
821
94.
2
金 額
備 考
円
高 額 療 養 費
出産育児一時金
葬
祭
費
傷 病 手 当 金
合
計
平成22年度 保険給付費支払額の状況
平成21年度
平成22年度
21年度実績月平均
22年度当初予算月平均
16
0
1
0
17
1,
074,
154
0
50,
000 家族1人
0
1,
124,
154
4.共済会の諸給付金の状況
5月分の共済会の諸給付は、傷病見舞金3件
430,
000円、高齢者褒賞給付金1件100,
000円を給
付しました。
共済会の諸給付金の状況
種 別
件数
22,396
金額
備 考
円
傷 病 見 舞 金
24,026
21,816
法 1件当り 1人当り
額 費 用 額 費 用 額
その他組合の諸給付
3.保険給付費支払額の状況
5月分の保険給付費は21,
816千円で、前年に比
べ1,
889千円の減額となっています。
19,945
担
傷 病 給 付 金
死 亡 弔 慰 金
出 産 給 付 金
介 護 手 当 金
高齢者褒賞給付金
生存退会給付金
合 計
3
0
0
0
0
1
0
4
430,
000 会員2人
0
0
0
0
100,
000 会員1人
0
530,
000
50
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
厚生年金基金だより(No.190)
損益計算書
総合監査のご報告
平成21年度決算に係る総合監査は去る9月7
日実施され、すべて適正に行われているとのご意
見をいただきましたのでご報告いたします。
(自 平成21年4月1日 至 平成22年3月31日)
〔単位:円〕
費 用 勘 定
収 益 勘 定
科 目
決算額
年金給付費
一時金給付費
平成21年度決算のお知らせ
移
去る9月16日、第45回代議員会において平成21
年度決算が承認され、東北厚生局をとおし厚生労
働大臣あて届出しますのでお知らせします。
拠
換
金
離婚分割移換金
出
金
固有の信託報酬
固有の保険事務費
業務委託費
平成21年度 年金資産運用環境総括
平成21年度の内外経済は、世界各国が実施した
財政・金融政策が奏功して、新興国の高成長を背
景に拡大に転じました。
国内株式は米国株式の底打ちや企業業績の改善
期待から大幅に上昇し、年度の高値圏で取引を終
えました。外国株式は米国景気の改善と金融不安
が後退したことから大きく上昇しました。その後、
一時調整する局面になりましたが、世界景気と企
業業績の回復を背景に年度末にかけて一段高とな
りました。
当基金全体の資産運用利回りは15.
74%(運用機
関報酬控除前16.
19%)。
平成21年度投資収益率(市場指数)は以下のと
おりです。国内債券2.
04%、国内株式28.
47%、外
国債券0.
18%、外国株式46.
75%。
平成21年度当年度剰余金は繰越不足金に充当
し、平成22年度へ繰越しする繰越不足金は1億8
千9百万円まで減少いたしました。
指定年金数理人費
数理債務増加額
当年度剰余金
計
科 目
預
貯
決算額
金
未 収 掛 金
未収受換金
未収政府負担金
信 託 資 産
保 険 資 産
繰越不足金
計
8,
680,
357
189,
492,
145
2,
616,
968
5,
826,
946
10,
326,
847,
492
2,
556,
855,
458
2,
542,
938,
505
15,
633,
257,
871
科 目
未払運用報酬等
科 目
現
未払業務委託費
未払給付費
未払移換金
数 理 債 務
最低責任準備金
当年度剰余金
計
決算額
3,
110,
369,
528
金
信託資産運用収益
保険資産運用収益
業務会計からの受入金
〔単位:円〕
負 債 勘 定
預
決算額
金
貯
金
未収事務費掛金
権利金敷金
計
115,
428
91,
282,
472
8,
416,
385
10,
000
99,
824,
285
科 目
決算額
引
当
金
基
本
金
繰越剰余金
当年度剰余金
計
14,
414,
700
10,
000
69,
944,
226
15,
455,
359
99,
824,
285
損益計算書
(自 平成21年4月1日 至 平成22年3月31日)
〔単位:円〕
費 用 勘 定
収 益 勘 定
決算額
役職員諸手当
19,
804,
140
10,
593,
267
62,
675,
890
62,
098,
760
2,
717,
638,
000
10,
406,
728,
000
2,
353,
719,
814
15,
633,
257,
871
計
換
政府負担金
資 産 勘 定
科 目
資 産 勘 定
最低責任準備金減少額
受
貸借対照表
役職員給与
〔単位:円〕
負 債 勘 定
決算額
1,
322,
514,
126
25,
018,
388
22,
198,
077
1,
563,
011,
725
166,
530,
212
10,
000,
000
1,
097,
000
(平成22年3月31日現在)
《年金経理》
貸借対照表
科 目
掛 金 収 入
《業務経理・業務会計》
平成21年度決算
(平成22年3月31日現在)
242,
225,
168
39,
407,
600
113,
041,
354
921,
151
346,
335
38,
569,
060
9,
311,
608
22,
431,
438
840,
000
289,
556,
000
2,
353,
719,
814
3,
110,
369,
528
旅
費
退職手当引当費
需
用
費
会
議
費
代議員旅費
代議員会需用費
代議員会会議費
年金経理へ繰入
雑
支
出
当年度剰余金
計
科 目
9,
872,
400 事 務 費 掛 金
3,
160,
968 受取利息・配当収入
947,
040 雑 収 入
1,
638,
200
9,
454,
117
145,
410
442,
080
54,
004
177,
832
10,
000,
000
1,
217,
880
15,
455,
359
52,
565,
290
計
決算額
52,
511,
300
43,
910
10,
080
52,
565,
290
山形県医師会会報 平成22年9月 第709号
51
編 集 後 記
苛烈なこの夏の暑さもそろそろ終わりをつげ、
委員会(
委員長柳田邦夫氏)
による評価の上今後の
朝晩は涼しさを通り越して寒くも感じられる季節
活動方針を決定することになりました。しかし、
になってきました。政界では、次期内閣総理大臣
日本病院団体協議会では、本キャンペーンについ
代表)
は熾烈な選挙の
となるであろう与党の党首(
て、邊見公雄議長は撤退も視野にいれて検討して
結果、現代表が大差をもって選出されました。選
いることを記者会見で明らかにしています。この
挙後はお互いに「ノーサイド」とのことでしたが、
平
理由として、参加病院が当初より大幅に少ない(
シコリは残りそうな気配です。
、共同行動による入院
成22年5月まで600余施設)
ところで、皆様は「医療安全全国共同行動“い
死亡者の減少が明確でない、予算・決算などの会
のちをまもるパートナーズ”」
という医療安全キャ
計処理が明確でない、等をあげています。さらに、
ンペーンをご存知でしょうか。平成20年5月高久
共同行動の一環として開いてきたフォーラムなど
自治医科大学学長、日本医学会長)
を議
史麿先生(
についても「医療安全は自院で取り組むもの、と
長として、医療の質・安全学会のバックアップで
いう考え方が定着してきている。イベントなども
活動が開始されました。この活動には日本病院団
お祭り的にやるよりは、地道に取り組むべきでは
体協議会、日本医師会をはじめ多くの職能団体・
ないか」とも述べています。しかし、医療安全は
学会が参画しています。活動は2年間の期限を設
患者さんのためばかりでなく医療従事者にとって
けて全国の患者さんを含めて医療安全に対する意
も重要な問題です。本年11月11日には、山形市に
識を高め、医療機関において標準的な医療安全対
おいて「医療安全山形フォーラム」開催が予定さ
策を実施しようというものです。全国共同行動は
れております。多数の医療機関、医療関係者の参
当初平成22年5月までの予定でしたが、平成22年
加を期待したいものです。
11月まで参加登録を実施、総括を行い、外部評価
中條 明夫)
(
発
09号
山 形 県 医 師 会 会 報 第7
〃 ¥ 525
本会会誌の誌代525円は、山形県医師
行
者 有 海 躬 行
平成22年9月5日 印刷
平成22年9月10日 発行
編 集 委 員 中 條 明 夫
〃 〃 清 治 邦 夫
佐 藤 泰 司
三 原 一 郎
発 行 所 社団法人
会会費賦課微収規程第2条別表に定め
る会費の中に含まれる。
山形県医師会
2473 山形市松栄一丁目6番73号 〒990TEL023-666-5200 FAX023-647-7757 印 刷 所
㈱
誠
文
堂
山形市本町一丁目7番50号 印
刷