Success story for your business Red Hat K.K. EDITORIAL 2014 OPEN EYE 15 オープンソースの 新 時 代 を 築く、サクセスストーリー vol. 2014 April INDEX RED HAT FORUM 開催レポート Opening keynote 米国レッドハット 社長/CEO ○ レッドハット最新レポート 1 オープンハイブリッドクラウド基盤となる Red Hat Enterprise Linux 7、 2014年にリリース予定! November 15, 2013 ジム・ホワイトハースト ○ レッドハット最新レポート 2 Executive session Red Hat版OpenStackをはじめ、 オープンハイブリッドクラウドへの移行を 支援する製品群の新バージョンが登場! 行徳 セルソ氏 海野 忍 氏 宇野 直樹 氏 日産自動車 アライアンス グローバルVP 常務執行役員 CIO グローバルコーポレート IS/IT エヌ・ティ・ティ・コムウェア 代表取締役社長 東京海上日動システムズ 代表取締役社長 Special speech レッドハット・エンタープライズ・ユーザー会 会長 株式会社大和総研 専務取締役 本誌PDF版をダウンロードいただけます。 右記QRコードからアクセスしてください。 鈴木 孝一 氏 November 15, 2013 開催レポート OSSのイノベーションで事業成長を Say YES to innovation : Connect to a community of innovation 「OSSのイノベーションで事業成長を」をテーマに2013年11月15日、東京・芝公園 で開催された「レッドハット・フォーラム 2013」。日本最大の OSS イベントとして今回 で第5回目を迎え、昨年と比べて約1.5倍の3,000名を超える方が事前登録するなど、 その規模の大きさは OSS に対する関心の高まりを示している。会場は、エグゼクティ ブセッションやランチセッションをはじめ、35 のトラックや実機で体験できるハンズオ ンセッション、レッドハット展示エリアなど、最新 OSSソリューション情報が目白押しと なっており、さまざまな業界のユーザー企業やパートナー企業など多くの参加者で 熱気に包まれた。 IT基盤へのOSS対応が 当たり前になりつつある 基調講演として登壇した米 ジム・ホワイトハースト Facebook などの登場でユー て触れながら、ビジネスモデル ザーが爆発的に広がり、OSS をしっかり見据えることの大切 で IT 基盤に対応していこうと さについても言及。現在市場 で注目されている OpenStack 国レッドハット 社長兼 CEO ジ いう技 術 者 が 増えた」とパラ ム・ホワイトハーストは、クラウ ダイムの大きな変 化を指 摘 。 についても、エンタープライズ ドやモバイル、ソーシャルなど 課題にユーザードリブンで解 プロダクトの提供を通じて「一 技 術 革 新 が 進 む 市 場 にお け 決していく、これがまさに 「オー 般企業の方に使っていただけ るオープンソースの重要性を プンイノベーションモデル」だ るよう、さらにイノベーション 改めて説きながら、 「過去 10 と力 説した 。また 、オープン をドライブしていく」 とその決 年間、OSS は既存インフラを ソースを基に作っていくべき 意を語った。 基調 講演 米国レッドハット 社長/CEO キャッチ アップしてきた が 、 コミュニティの重 要 性につ い OSSによるオープンイノベーションが 革新を主導する Success story for your business グローバルなOrder to Delivery システムを Red Hat JBossで実現 で、ブランドとセールスパワー の 拡 大 を 通じた 成 長 の 加 速 の向 上をはじめ、2 0 1 6 年に 化 MONOZUKURI コスト削減 を紹介。そし 8%の営業利益率とグローバ て同社がビジネスルールエン ル市場占有率 8%を達成する ジンを導入した理由として「多 ことを目標としている。アライ くの 業 種 や 企 業 が 同 じ モ アンス グローバル VP 常務執 ジュールを使っているのでフ 行役員 CIO グローバルコーポ レキシビリティが高く、日産と Business Expansion Value Innovation Enhancing Quality Support Function Global Standardization Brand Power Technology Simplification レート IS/IT 行徳セルソ氏は、 して多 様なマーケットに対 応 Service Excellence Global IT Service Delivery Business Continuity with IS Efficiency Global System Lifecycle Management IS 部門として中期経営計画を できるのがメリット。標準的な 支えるための 6 つの戦略 ブラ ソリューションとして全世界に ※「NISSAN POWER 88」を支えるIS/IT中期戦略であり、 フランス語でスピードを意味する ンドパワーの強化 提供でき、かつローコストでの JBoss Enterprise BRMSを、海外向けOrder To Delivery 領域で採用 セールス 環境構築が可能」 と述べ、その コスト リーダーシップ 事業 事 業の拡 大 ゼロ・エミッションリー ダーシップの有効活用 ゼロエミッション リーダーシップ 行徳 セルソ氏 Breakthrough クオリティの 向上 日産自動車株式会社 アライアンス グローバルVP 常務執行役員 CIO グローバルコーポレート IS/IT 向上 Strategy Pillars クオリティの セールス パワー 現在進めている中期経営計画 「NISSAN POWER 88」の中 Nissan Power 88 ブランド パワー 日産自動車株式会社では、 パワーの向上 ▼ Power88とVITESSE※ Breakthroughs 基本機能は SCM パッケージを利用する一方、企業競争力の源泉となる複雑な機能は BRMSを利用することにより、 Nissan Production Way を支える車両生産システムを構築 価値を高く評価した。OSS によ るビジネスルールエンジンの おかげで「以前の仕組みと比 いる点につ いては「 明 確なビ 後に標準化が重要だ」 と指摘 べて投資が半額で済むように ジョンやミッションを決め、そ する。さらに、人材育成に成功 なったという報告もある」 とビ れをワールドワイドにシェアを している同社の方針について ジネス的なインパクトの大き すること。また、コストマネジメ 問 われた行 徳 氏は「チャレン さを力説した。 ントの面や投資の基準判断な ジさせることはとても大事なこ どのITガバナンスを、ITだけで と。チャレンジさせることはス なく業務やトップマネジメント ピーディに物事を決めている 風通しよい環境で 若者に挑戦の場を よい環境を整備して、若者に グローバルビジネスを推進 の貢献については「第一にス いろんなことにチャレンジさせ ピード、次に単純化、そして最 て欲しい」 とエールを送った。 ており、 「2010 年には通信事業 式会社 代表取締役社長 海野 者同士の相互接続に関する料 忍氏は、本年で 17 年目を迎え 金系システムを、2011 年には る同社の NTTグループ内にお OCN 関連の大規模顧客管理シ 自社における OSS 活用の概要 OS からミドルウェア含めOSSを に つ い て 説 明した 。同 社 は フル 活 用している」と豊 富 な 2000 年に設立したLinux セン OSS の社内実績を振り返った。 タを皮切りにOSSの活用を開始 実際に5 年間稼働させることを し、徐々に大きなシステムへの 前提に考えると、およそ 3 割程 適用を進めている。また、2006 度のコストダウンに繋がってい 年 には O S S に 対 する全 体 サ ると分析する。ただし、 「安くす ポートを行うための OSS センタ ることも大切だが、いかに継続 を NTTグループ全体で設立し して使っていくかが重要」 と付 ▼ NTTコムウェアにおけるOSSへの取り組み 大規模ミッションクリティカルシステム ・顧客料金系システム ・設備管理系システム ● 2011 大規模顧客管理システム OSS適用領域の拡大 システム規 模 エヌ・ティ・ティ・コムウェア株 ける位置付けを解説したのち、 ステムを開発したが、これらは 海野 忍氏 と言及。また、IT のビジネスへ していく上で重 要だと考えて NTTグループにおける最大級のIT基盤を LinuxとRed Hat JBossで実現 エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社 代表取締役社長 でシェアしていくことが大事」 証拠にもなる。トップが風通し ● 2010 料金系システム 大規模システム ・営業支援系システム ・人事給与系システム ● 2007 通信設備管理システム ● 2006 受発注システム ● 2006 OSSセンタ設立 (NTT持株) 中小規模システム ・OA系システム ● 2004 料金系バッチシステム ● 2001 メールシステム (3,000ユーザー) ● 2000 Linuxセンタ開設 可用性/信頼性 け加える。今後もNTTグループ 全体で OSS センタをうまく活用 ミッションクリティカルな領域へ し、システム構築においてOSS の適用も含め、早くからOSS に にも、サポート期間の長さやベ を積極的に活用する試みを続 着目した理由について海野氏 ンダーロックインからの脱却な けていく計画だ。 は「市販のツールも利用したこ ど OSS のメリットは大きいと指 クリティカルゆえに OSSが活きる 2 OPEN EYE うのが我々の考え方」 と語る。他 とがあるが、いかに早く対処す 摘。現在では、新たなシステム るかと考えるとブラックボックス を作る際にはOSで約7割、DBで なものを扱うのは非常に怖いも 4 割、ミドルウェアで5 割程度は の。ホワイトボックスであれば、 OSS が使えると言及した。最後 全国に展開している24 時間 何かあれば我々の力を結集す に海野氏は、日本のIT活用にお 365日止められない電話をはじ ることで何とか対処できる。もち ける課題について触れながら めとした通信インフラを支える ろんコストも大きな側面だが、 「利益を伸ばすための顧客分析 同社には、ミッションクリティカ ミッションクリティカルであるが など、攻めの経営としてITを活 ル な 領 域 が 数 多くある。この ゆえにOSSを採用しているとい 用して欲しい」 と提言した。 Red Hat K.K. EDITORIAL 2014 ベンダーロックインからの脱却へ。 「モバイル・ファースト」 で顧客接点を刷新 モバイルは自動車にあたる。ど こでも好きなところに持ってい ける」 と優位性を強調。現在、モ 全世界 37の国や地域に456 アジアや中近東など海外におけ の拠点を展開している東京海上 るウェートが高まっている」 と、 た顧客向けサービスの新たなデ グループでは、国内の損害保険 東京海上日動システムズ株式会 ザインを行っているという。その 事業からの利益が全体の31%、 社 代表取締役社長 宇野 直樹 例として、保険内容の確認や事 同じく国内の生命保険事業が 氏はビジネスのグローバル化に 故発生時のサポートアプリとし 28%となっており、残り40%が ついて言及する。 その中で、特に て開 発された「モバイル エ ー 海外の保険事業からの利益。 PCの機能やカメラ、GPSなどが ジェント」やタブレットによる保 2003 年には利益全体に占める 内蔵されたスマホやタブレット 険案内のデモを披露し、 「あらゆ 海外の割合がわずか4%だった の可能性に着目し、 「有線ネット るデバイスで使えるようコンテ バイルデバイス徹底活用に向け ことを考えると 「欧米はもちろん、 ワークはある意味電車であり、 ンツを拡充している」 とポイント を説明。OS やミドルウェアにお ▼ iOS対応のメニュー ご加入一覧 超保険らくらく手続き けるベンダーロックインの脱却 も展開している同社だけに、モ を進めていく過程で、積極的に バイルファーストという観点は OSSを利用していると宇野氏は 重要なポイントだ。また、マルチ そのチャレンジを語った。 プラットフォームについても 「代 東京海上日動システムズ株式会社 代表取締役社長 宇野 直樹氏 理店が別法人で、どんな機器が モバイルプロセスの 確立へ意気込み 利用されるかは我々でコント ロールできない。個別対応では コスト的にも労働的にも無駄な 生保らくらく手続き モバイルエージェント モバイルに注力している理由 面が多く、バージョンアップのた について宇野氏は 「サーバー中 びに労力がかかるのは避けた 心の時代は企業が主役だった い」 と語り、OSSの採用も同じ理 が、モバイルはお客様が主役。 由だと言及する。最後に 「モバイ OSSを基軸としてグローバル市場で 戦うための情報戦略を展開 このモバイル領域で手を打って ルはこれからの鍵であり、まだ いかないと、お客様についてい チャンスがある領域。ぜひとも くことができない」 と現在の状 みんなで日本初のモバイルプ 況を見る。通信インフラがモバ ロセスを作っていきたい」 とそ イル中心となっている途上国に の意気込みを語った。 所及び証券会社のシステム立 ち上げに関する同社の取り組 みについて説明した鈴木氏は 大和証券グループのシステ が見えないだけに、単一メー 「ミャンマーのビッグデータは ムを手掛けている株式会社大 カーへの UNIX 集約ではなく、 紙が中心。ミャンマー語という 和総研 専務取締役 鈴木孝一 ベンダーフリー、 メーカーフリー 複雑な言語への対応も含め、 氏は 「大和証券グループのIT戦 の OSS に着目。初めてRed Hat スキャナを使ってデジタル 化 略」 と題して、分散システムの乱 Enterprise Linuxを採用したと するところから始めた」 と当時 立によって抱えていた2002 年 きにも、レッドハットのスタッフ の苦労を語る。困難な IT 化へ 当時の課題を、OSSを採用する が様々な不安を払拭してくれ の道のりについて「ミャンマー ことで解消した自社事例を紹 た」 とそのきっかけを振り返る。 ではベンダーの支援を受ける 介。 「グループの将来の IT 要件 次に、ミャンマーにおける取引 ことが難しく、人的・物的資源 の不足はもちろん、資金不足と いう状況でした。だからこそ、 ▼ 新興国で OSS を選ぶ理由 日本で OSS によるシステム刷 当社にて実績のある主なOSS製品 分類 競合商用製品名 HP-UX(HP)、 AIX(IBM) OS 仮想化OS VMware vSphere (VMware) OSS名 Red Hat Enterprise Linux KVM Webサーバ IIS (Microsoft) アプリケーション サーバ Weblogic (Oracle) 、 Tomcat WebSphere (IBM) Red Hat JBoss Apache 監視 OpenView(HP) 、 SightScope(HP) Zabbix Nagios クラスタソフト CLUSTERPRO (NEC) 、 Heartbeat HP Serviceguard (HP) DB Oracle Database(Oracle)、PostgreSQL SQL Server (Microsoft) MySQL アクセス管理 (シングルサインオン) ETLツール 製品の特長 Li nux の標準機 能としてカーネル に統 合されてい るゲストOSとして Linux、Wnidows のサポート 製品の特長 クラウド環境への 適合性の高さ ■ 仮 想コア単 位・ サブスクリプション 形式のライセンス ■7年の長期 サポート IceWall SSO(HP) OpenSSO Talend Open InfoSphere DataStage(IBM) Studio ランニングコストの抑制、 特定ベンダーに頼らずに自ら機能追加できるローカライズのしやすさ、 標準的な機能・仕様を有しているOSS製品は、 新興国であるミャンマーには最適解 新 を 続 けてきた 経 験 を 活 か し、ベンダーに頼らない方法を ミャンマーのIT化に OSSで立ち向かう 模 索した 」と同 氏 。そ の 答 え また、ミャンマーでOSSにチャ が、コストメリットが大きいだ レンジした経験を活かし 「日本 けでなく、世界に散らばる技術 にもそのノウハウを展 開した 者を味方につけることで開発 い」 と語る。レッドハット・エン が可能な OSS だった。新興国 タープライズ・ユーザー会の会 で OSS を採用する理由につい 長を務める立場からは「オープ ては「ランニングコストが抑制 ンだからこそベンダーフリー、 でき、特定ベンダーに頼らず自 メーカーフリーになることが可 ら機能追加できるローカライ 能。クラウドに食われないよう レッドハット・エンタープライズ・ ユーザー会 会長 株式会社大和総研 専務取締役 鈴木 孝一氏 ズのしやすさが OS S の魅 力 。 に、逆にクラウドの仕掛けをうま 標準的な機能や仕様を持って く使うためにも、チャレンジを常 いるOSSは、新興国であるミャ に怠らないことが重要。ぜひ多 ンマー には 最 適 解だった」と くの方にユーザー会に参加して 力説する。 いただきたい」 と締めくくった。 OPEN EYE 3 Success story for your business OpenStackをめぐる5つのセッション その設計思想、方法論、将来展望について バージョンである RDO をイン ジ実装の方法などについて詳 ストールして構成していくデモ しく解説した。 を実施した。その後再び登壇 し、基本的なアーキテクチャに 「OpenStackシアター」 と題された専用トラックが設けられた午後の 5 つのセッションで は、クラウド基盤をオープンソースで実現するプロジェクトである OpenStack関連に特化し たブレイクアウトセッションを開催。展示エリアのスペースの一部を開放した会場はシア ター形式で体験できるだけでなく、追加で急きょサテライト会場も設けられるなど、多くの来 場者が最新動向に耳を傾けた。 つ いて改めて整 理しな がら、 高可用性の実現やロードバラ ンス、といった大規模な本番 環境をどのように構築していく のかという方法論について解 説。OpenStack を構成する主 要な論理的コンポーネントを 今回のスピーカーは、前週に 体 何 な の か 、O p e n S t a c k コ 基本的なアーキテクチャに転 そして最後に、仮想化事業 香港で開催されたOpenStackの ミュニティとレッドハットの関 換していき、どのように関係す 部 門プロダクトマネージャの 最大イベントである 「OpenStack 係、そしてレッドハットが提供 るのか、そしてスケールアウト キ ー ス・バ ジ ル が 登 壇 し 、 S u m m i t 」に参 加したエ キス するOpenStack 製品について していく手法について図解も OpenStack コミュニティにお パートが勢揃い。すべてのセッ 紹介した。 交えて紹介した。 ける状況について説明。現時 ションで、OpenStack Summit 続 いて登 壇したシニア・ソ 他にも、ストレージ事業部門 点での課題となっているデプ での最新情報が紹介された。 フトウェア・エンジ ニ アのダ ジョン・マーク・ウォーカーが登 ロイメントの難しさや、可視化 最 初 に 登 壇した の は 米 国 ン・ラデ ス は 、 「OpenStack 壇。スケールアウトストレージ す る た め の オ ペ レ ー タダッ レッドハットの仮 想 化 事 業 部 アーキテクチャ (標準編)」 と題 である Red Hat Storage の中 シュボードなど欠けているさま 門 でシ ニ ア・プリン シ パ ル・ して、OpenStack の構成や設 核を担う分散ファイルシステム ざまなピースを整理した上で、 マーケティング・マネージャー 計思想、動作原理などについ 「GlusterFS」について紹介。ス 今後の取り組みを紹介。レッド を務めるジェフ・ジェイムソン。 て解説。実際にセッションの中 ケールアウト可能な GlusterFS ハットが目指す OpenStack の OpenStack Summit でのハイ で 、レッドハットが 提 供 する 開 発 の きっ か け を はじ め 、 管理体系と将来展望について ライトから、OpenStackとは一 O p e n S t a c k のコミュニ ティ OpenStack におけるストレー 力説した。 ■ 主催:レッドハット株式会社╱協賛:下記スポンサー各社 プラチナスポンサー(順不同) 日本ヒューレット・パッカード 株式会社 業界初のビッグデータ向けストレージサーバー、 カートリッジ型 Software Definedサーバを実機展示。 またRed Hat Storage 構築サービス、統合管理ツールなどを紹介。 日本電気株式会社 基幹システム向けサーバの開発技術とOpen Mission Critical System構築で培った高可用Linuxプラットフォーム及 びExpress5800とRed Hat Storageでのスケールアウト型ス トレージを紹介。 富士通株式会社 顧客が求める様々なICTへのニーズに対して、同社が展開 するクラウド 「FUJITSU Cloud Initiative」、KVMをベースとし たプライベートクラウド及びそれらのハイブリット利用方法を展示。 日本アイ・ビー・エム株式会社 OpenStackをIBM Flex Systemで稼働させることで、 クラウ ドやビッグデータを支える柔軟なIaaS基盤の構築を可能にする デモを展示。 ゴールドスポンサー(順不同) 株式会社日立製作所 UNIXを中心とした基幹システムをLinuxへマイグレーションするた めの日立の取り組みなどを紹介。 サイオステクノロジー株式会社 レッドハットレディパートナー向け各種支援を紹介しながら、OSSサ ポートサービス 「サイオスOSSよろず相談室」 を解説。 アマゾン データ サービス ジャパン 株式会社 OSSエコシステムが丸ごと稼働できるAmazon Elastic Compute CloudやクラウドストレージAmazon Simple Storage Service、 デー タウェアハウス (DWH) サービスAmazon Redshiftなどを紹介。 4 OPEN EYE SCSK株式会社 Red Hat JBoss BRMS、Red Hat JBoss Data Grid、Red Hat Storageについてデモを展開しながら、その動きや導入事例について 詳しく紹介。 デル株式会社 実績のあるマルチノードサーバシステムPowerEdge C8000の実 機を展示。 Open Standard Cloud Associationでの最新情報も紹介。 株式会社シマンテック ミッションクリティカルアプリケーションのUNIXからLinuxへの移行 を可能にする高度なテクノロジーを、 デモを交えながら実体験。 Red Hat K.K. EDITORIAL 2014 ○ レッドハット最新レポート 1 レッドハット 「R H E L 7」 を 2014年にリリース オープンハイブリッドクラウド基盤となる Red Hat Enterprise Linux 7、 2014年にリリース予定! Red HatがRed Hat Enterprise Linux 2.1をリリースしてから2014年4月でちょうど12周年 になる。この間、Red Hatは市場のイノベーションに貢献し続け、コミュニティを主導し、さらに はパートナー企業とのエコシステム構築にも注力してきた。そして2014 年には、満を持して Red Hat Enterprise Linux 7を市場に投入する予定だ。2月6日に行われた記者発表を元に、 今回はその概要についてご紹介しよう。 化することができるようになって そして3つめの利便性につい いる。またファイルシステムの選 て、RHEL 7では、より容易なイン 択肢も広がり、デフォルトのファ ストールとデプロイメントを可能 イルシステムとしてサポート対 にするために、 事前に構成された 象の上限が 500TB の XFS が提 サーバプロファイルを利用して 供され、現バージョンのRHEL 6 必要なパッケージを選択する仕 でデフォルトとなっているext4 組みが提供されている。またシス Linuxのイノベーションを 常に主導してきたRed Hat せ、その開発に貢献して得られ くというRed Hat のビジネスモ も、サポート対象の上限を50TB テム起動時に初期設定などを行 た成果物をRed Hatが後援する デルは、他の商用製品エリアに へ拡張した上で選択可能だ。 うLinux用のサービスマネジャで Fedora Projectで評価/検証を ついても適用可能だ。 「次に柔軟性については、 顧客 あるsystemdを用いることで、重 過去数十年間、テクノロジー 行い、エンタープライズ製品で 「今後はOSSのクラウド基盤で 企業からの要望に応えるため 要なインスタンスを制御するな は着実に進化を続けてきてい あるRHELへと結び付けてきた。 あるRed Hat Enterprise Linux に、Linuxコンテナを利用してア どして、システムの起動時間をよ るが、現在ではクラウドがイノ 「Fedora Project は Linux の OpenStack Platform や、ミドル プリケーションの開発と展開を り速くすることが可能となってい ベーションの主役となって、今 開発に大きなイノベーションを ウェア製品群の Red Hat JBoss 分離し、軽量化を図った。またも る。 さらにRHEL 7では、OpenLMI 後のさまざまな変化をもたらす もたらしたが、その開発スピー Middleware等についてもさらな う1 つの重要なニーズとして、 という新しいマネジメントインタ 要因になると考えられる。米国 ドの速さに対して安定性は必 る発展を目指していきたい」 。 Windowsとの相互運用の改善 フェースを提供することで、さま R e d H a t でプロダクト開 発と ずしも十分ではなかった。そこ が挙げられる。そこでRHEL 7で ざまなシステムコンポーネントの マーケティングを担 当するプ で Red Hat が品質の改善を行 ラットフォームプロダクトマーケ うことで、RHELとして最終的な ティング シニアディレクターの 製品を生み出してきた」。 マーク・コギンは、2月6日の記 ユーザー企業が Red Hat 製 オープンハイブリッドクラウドを は、WindowsのActive Directory 実現する と、Red Hat の提供する認証 Red Hat Enterprise Linux 7 一元的な管理を実現している。 「RHEL は Red Hat のポート サービスであるSSSD(System フォリオの中でたいへん重要な ポジションを占める製品だ。先 革新的な IT サービスを実現 Security Services Daemon) との するためには、物理環境と仮想 連携を図り、ユーザー企業が既 に述べたオープンハイブリッド 環境、あるいはパブリッククラウ に利用している認証方式を使っ クラウド環境のコアとなるのも ドとプライベートクラウドといっ てRHELシステムへアクセスでき RHELだ。 これを持って我々は今 た各種インフラストラクチャを るようにした。信頼性の高いクロ 後も継続的に市場を牽引し、イ ハイブリッドに柔軟に組み合わ スドメインを実現できるのも、 ノベーションに対して貢献を続 せていく必 要 がある。それ が RHEL 7の大きな特徴の1つだ」 。 けていきたい」 。 Red Hatの提供するオープンハ イブリッドクラウド環境だ。 「このオープンハイブリッド ▼RED HATは、オープンソースのイノベーションを牽引 クラウド環境を支えるRHEL の 者発表の席で「このクラウドの 品を導入するためには、ライセ 次期バージョンが、Red Hat イノベーションにおいて重要な ンス料金などのコストや技術 Enterprise Linux 7 だ。2013 役割を果たすのが、Linuxであ 力 が 必 要 と な る 。一 方 で 、 年 12 月にベータ版を発表し、 り、オープンソースソフトウェア OpenStack や GlusterFS 等の 2014 年には正式リリースを予 (OSS)だ」 と語り、 「IDC の調査 新たなプロジェクトの開発には 定している」。 によれば、2012年の商用Linux 無償で安定性の高いOSも必要 RHEL 7は、 まさにオープンハ グローバル市場における Red になってきた。 イブリッドデータセンターの基 Hat Enterprise Linux( 以下 「こうした流れを受けて、Red 盤となるもので、エンタープラ RHEL)の占める割合は 65.4% Hat は 2014 年 1月、CentOSコ イズプラットフォームとしての で、我々はこのようなポジショ ミュニティに参加するという形 安定性 と 柔軟性 を併せ持 ンを誇りに思っているし、今後 で市場ニーズに応えることを発 ち、さらにさまざまな 利便性 を も継続していきたい」 と強調し 表した。例えばOpenStackのよ ユーザー企業にもたらすもの た。さらにRHEL の日本市場に うなOSのコンポーネントを開発 だ。それでは RHEL 7 の具体的 特化したシェアを見てみれば、 する場面で、CentOSは有効とな なメリットを、安定性、柔軟性、 実に約 85%というきわめて高 るものだ。ただしユーザー企業 利便性という3 つの観点から紹 い数字となっている。 が本番環境に導入するOSとし 介していこう。 これまでRed Hatは市場から ては、やはりサポートが伴った まず安定性について、RHEL 7 の要求に応えるために、さまざ RHEL が最適な選択肢であるこ では視覚的なパフォーマンス監 まなOSSプロジェクトを推進して とに変わりはない」 。 視ツールを提供し、インストー きた。 例えばLinuxのカーネル開 さまざまなコミュニティ活動 ル時に行われるパフォーマンス 発においてはアップストリーム を通して得られた知見やノウハ のモニタリングとチューニング コミュニティに従業員を参加さ ウを実際の製品に反映してい を通して、パフォーマンスを最適 エンタープライズプラットフォームとしての 安定性/柔軟性/利便性を提供する Red Hat Enterprise Linux laaS 100,000+ PROJECT PaaS OPENSHIFT ▼イノベーションを推進するための新たな要件 ▼Red Hat Enterprise Linux 7 ベータにおける6つのハイライト 安全性 柔軟性 利便性 プロファイルを元に 最適なパフォーマンス アプリケーションの分離を 軽量化 (LINUX コンテナ) より容易なインストールと デプロイ ファイルシステムの選択 WINDOWSとの互換性 OPENLMIを利用した システム管理 OPEN EYE 5 Success story for your business Red Hat K.K. EDITORIAL 2014 ○ レッドハット最新レポート 2 レッドハットOpenStack 最新バージョンと アップデートを発表 Red Hat版OpenStackをはじめ、 オープンハイブリッドクラウドへの移行を 支援する製品群の新バージョンが登場! OSS のテクノロジーを使ってハイブリッドなクラウド環境 を実現するオープンハイブリッドクラウド。レッドハットは ユーザー企業のオープンハイブリッドクラウドへの移行を 支援するために、サーバ仮想化、Red Hat版のOpenStack、 OpenStack 対応のクラウドインフラストラクチャという3 製 品についての新バージョンおよびアップデートを発表した。 2014年1月28日に行われた記者発表から、 その概要につい てご紹介しよう。 オープンハイブリッドクラウドこそ 目指すべきプライベートクラウド の最終形 レッドハットの提唱するオー になる。 オープンハイブリッドクラウドの 基盤となる レッドハットのOpenStack製品群 ▼ プライベートクラウドへのステップ 従来の データセンターでの仮想化 管理が最適化された 仮想化 IaaS プライベートクラウド INFRASTRUCTURE サーバ統合 スケーラブルで、 セキュアな仮想化 ● コストの削減 ● ● ● ● リソースの最適化 複数の仮想化 プラットフォームの統合と管理 ● ● ● 自動化 極めて高いスケーラビリティ オンデマンドのアクセス セルフサービス オーケストレーション 包括的な管理 ● 互換性 ● ● ● て配置することで専用サーバ が、Havanaでは新たにHeatと クラウドインフラストラクチャ の台数を減らすことを可能に C e i l o m e t e r という2 つ のモ で、今回 3 製品の新バージョン したほか、Red Hat Storageと ジュールが追加された。前者 リリースを受けてアップデート の連携強化やバックアップ/ はテンプレ ートでのデプロイ された。 リストアなどの D R 機 能 の 強 メントとオーケストレーション Red Hat Cloud Infrastructure プンハイブリッドクラウドは、単 今回レッドハットが発表した 化、さらには HP/NetApp/ を実現するもの、後者は請求 4.0も、VMware vCloud Suite にサーバを統合して仮想化を のは、RHEV 3.3と Red Hat S y m a n t e cといった各パート やメータリング、利 用 実 績 の と比べた場合、約 3 分の 1 の価 格で、ユーザー企業に圧倒的 図るだけでも、プライベートク Enterprise Linux OpenStack ナーのソリューションとも連携 データなどを収集して管理者 ラウドだけでもない。そこにリ Platform 4.0 の各新バージョ を強化した。 に提供するものだ 。いずれも ソースの最適化を管理するた ン、そしてこれらが含まれるRed さらに、価格の安さも魅力だ。 R e d H a t が 品 質 の 安 定 化を ている。 めのソリューションが加わり、 Hat Cloud Infrastructure 4.0 3 年間/24 時間サポートの試 図って、今回の製品に組み込ん さらに、OpenStackに関する さらに社外のリソース、即ちパ のアップデートだ。順番に紹介 算でVMware vSphere 5.5と比 でいる。 さまざまなトレ ーニング や 認 ブリッククラウドも含めて柔軟 していこう。 較した場合、 実に半額となる。 さらに今回の 4.0 では、Red 定試験も日本語で提供されて に、同じ操作性で利用できる環 まずRHEV 3.3では、 OpenStack 次に Red Hat Enterprise Hat CloudForms からの管理や いる。 レッドハットが OpenStack の な価値を提供する製品となっ 境が整って初めて、オープンハ がプロビショニングする基 盤 Linux OpenStack Platform Red Hat Storageとの連携も強 イブリッドクラウドと呼ぶこと を RHEV が利用できるようにし 4.0 は、Red Hat Enterprise 化された。 提供を開始して半年、同社は多 ができる。 た。例えば OpenStack のスト Linux 6.5と2013 年 10 月にリ そして統合スイート製品とな くの 顧 客 企 業 と 話 す 中 で 、 このオープンハイブリッドク レ ージ 系コンポーネントであ リースされた Havana ベースの るRed Hat Cloud Infrastructure OpenStackへの関心の高まりを ラウドを実現するRed Hat製品 るGlance や、ネットワーク系コ OpenStack を元にした Red 4.0は、 先にも触れたようにRHEV 実感してきていると言う。今後 について1 月28 日、記者発表 ンポーネントの Neutronとの Hat版のOpenStack だ。 3.3、Red Hat CloudForms OpenStack が、さまざまなクラ 会がおこなわれ、以下のように 連携が可能になった。また、管 OpenStack には先に紹介し 3.0、Red Hat Enterprise Linux ウド環境構築のための基盤とし 紹介された。 理用のRHEV Managerを自身 た Glance や Neutron などさま OpenStack Platform 4.0 を て主流になっていくことは間違 まずサーバ仮想化を実現す のクラスタ内に仮想マシンとし ざまなコンポーネントがある セットにしたOpenStack 対応の いないだろう。 る Red Hat 製品が、Red Hat Enterprise Virtualization(以 ▼ ハイブリッドクラウドを実現するRed Hat Cloud Infrastructure 下RHEV) だ。次に、2013年11 月に新バージョンが発表された Red Hat CloudForms 3.0 が、 検出 キャパシティ プラン レポート 監査 コンプライアンス 分析 監視 オーケスト レーション ポリシー チャージ バック リソースの最適化を実現する。 そして IaaS を含めたパブリッ クなクラウド環境を整備するう えで重要となるのが、Red Hat Amazon VMware Web Services Nova:compute Enterprise Linux OpenStack Platformだ。この3つの製品を スイートにしたRed Hat Cloud Infrastructureが、OpenStack 対応のクラウドインフラストラ クチャ構築を支援し、目指すべ きプライベートクラウドの最終 形 、つまりオープンなハイブ によるサービスの共有 Glance and cinder:images and storage Neutron:networking Keystone:identity リッドクラウドを実現すること ◎ レッドハットの製品、 サービスに関するお問い合わせはこちらまで >>> セールス オペレーションセンター ☎ 0120-266-086(携帯電話からは ☎ 03-5798-8510) 〔受付時間/平日9:30∼18:00〕 e-mail: [email protected] レッドハットニュースレターにぜひご登録ください! 最新ニュース、 キャンペーンやイベント・セミナー情報など、 旬のトピックをお届けします (月1回配信) Copyright 2013 Red Hat Inc. All Rights Reserved. "Red Hat"、"Red Hat Enterprise Linux"、"JBoss"および"Shadow Man"ロゴは、米国およびその他の国における Red Hat, Inc. の登録商標です。Linuxは、Linus Torvalds 氏の登録商標です。OpenStackR Word MarkとOpenStack のロゴは、米国とその他の国における OpenStack Foundation の登録商標 /サービスマークまたは商標 /サービスマークのいずれかであり、 OpenStack Foundation の許諾の下に使用されています。Red Hat は、OpenStack FoundationやOpenStack コミュニティの系列企業ではなくまた、支持や出資を受けていません。その他全ての登録商標及び商標 の所有権は、該当する所有者が保有します。本誌に掲載された内容の無断複製・転載を禁じます。 OPEN EYE Vol.15 2014年4月 発行 発行:レッドハット株式会社 東京都渋谷区恵比寿 4-1-18 tel:03(5798)8500
© Copyright 2024 Paperzz