バックアップサーバ バックアップサーバについて

backup server
バックアップサーバについて
バックアップサーバについて
このバックアップサーバにはSAS(Serial Attached SCSI)のJBODと呼ばれる装置が接続されています。
JBODには500GBのSATAハードディスクが12本搭載されており、linuxからは単純に/dev/sdbか
ら/dev/sdmに対応するハードディスクとして認識されます。
正しい手順で操作することで、バックアップサーバおよびJBODの再起動無しにハードディスクの交換
が可能です。
JBODは、サーバ側のSASポート1つにつきカスケード接続で4台、合計で8台まで増設することができま
す。2台目以降はsdn以降のデバイス名に対応するハードディスクとして認識されます。
重大な
重大な注意点
注意点
システムディスクを含めると合計13本のハードディスクが接続されています。
また、一度認識されたハードディスクはSASシステムにより識別されています。このためJBOD筐体内で
ハードディスクを差し替えた場合などにおいて、JBODドライブベイの順番とlinuxにおけるデバイスとの
対応関係がずれることがあります。ハードディスク交換時やファイルシステム作成時などには、対象と
なるディスクが正しいかどうか十分にご確認ください。
ハードディスクをJBOD筐体から抜き差しする場合は、対応するファイルシステムをアンマウントしてくだ
さい。
初期状
初期状態
ベイとデバイス名の対応
バックアップサーバのシステムディスクがsda、JBOD上段左端のベイから右へsdb,sdc・・・と続き、
下段右端のベイがsdmとなります(図1参照)。
JBOD内のハードディスクにはそれぞれ1個ずつ、/dev/sdb1〜sdm1の12個のボリュームが作成さ
れています。
ラベル
JBOD上段左端のベイから右へdisk1,disk・・・と続き、下段右端のベイがdisk12となります(図1参
照)。それぞれ、マウントポイントは/jbod/disk1〜disk12となっています(図2参照)。
sdb
disk1
sdf
disk5
sdj
disk9
Filesystem
/dev/sda5
/dev/sda1
/dev/sda7
sdc
sdd
sde
disk2
disk3
disk4
sdg
sdh
sdi
disk6
disk7
disk8
sdk
sdl
sdm
disk10
disk11
disk12
図1 ベイとデバイス名、ラベルの対応
Size Used Avail
5.6G 581M 4.7G
190M 47M 134M
5.6G 1.5G 3.8G
Use% Mounted on
11% /
26% /boot
29% /var
1/7
/dev/sda8
/dev/sda9
/dev/sda10
tmpfs
/dev/sdb1
/dev/sdc1
/dev/sdd1
/dev/sde1
/dev/sdf1
/dev/sdg1
/dev/sdh1
/dev/sdi1
/dev/sdj1
/dev/sdk1
/dev/sdl1
/dev/sdm1
17G
12G
28G
2.0G
459G
459G
459G
459G
459G
459G
459G
459G
459G
459G
459G
459G
8.2G 7.6G 53%
129M 11G 2%
2.0G 25G 8%
0
2.0G 0%
199M 435G 1%
102M 436G 1%
102M 436G 1%
102M 436G 1%
102M 436G 1%
102M 436G 1%
102M 436G 1%
102M 436G 1%
102M 436G 1%
102M 436G 1%
102M 436G 1%
199M 435G 1%
図2 dfの出力
/usr
/usr/local
/home
/dev/shm
/jbod/disk1
/jbod/disk2
/jbod/disk3
/jbod/disk4
/jbod/disk5
/jbod/disk6
/jbod/disk7
/jbod/disk8
/jbod/disk9
/jbod/disk10
/jbod/disk11
/jbod/disk12
ハードディスク交換
ハードディスク交換
ここでは例として、disk1(sdb、上段左端のベイ)の交換をします。
ハードディスク交換の際、操作を誤りますとデータが失われる可能性があります。十分ご注意下さい。
ファイルシステムのアンマウント
交換したいディスクに対応するファイルシステムをアンマウントします。マウントしたままハードデ
ィスクの交換を行ないますと、データが失われる可能性があります。必ずこの操作を行なって下
さい。
[root@bs000 ~]# umount /jbod/disk1
取り出すベイの確認
ベイを取り出す前に、e2labelコマンドでラベルとデバイス名の対応を確認します。ここでは、sdXX
の部分にsdb1を入力します。
[root@bs000 ~]# e2label /dev/sdXX
disk1
次に、デバイス名とベイの位置の対応を確認します。アクセスLEDが点灯する位置をご確認下さ
い。ここでは、sdXの部分にsdbを入力します。
[root@bs000 ~]# hdparm -t /dev/sdX
ハードディスク取り出し
対象のディスクであることが確認できたら、ベイを取り出します。ホットスワップが可能ですので、
電源が入った状態で引き抜くことができます。このとき、dmesgに以下のようなメッセージが出現
します。
[root@bs000 ~]# dmesg
mptsas: ioc0: removing sata device, channel 0, id 10, phy 0
新しいハードディスクの挿入
新しいハードディスクをベイに装着し、JBODに挿入します。約30秒後、dmesgに以下のようなメッ
セージが出現します。
2/7
1行目のidはターゲット番号で、旧ディスクとは異なる番号が振られます。
phyはベイの位置に対応しており、左上からそれぞれ0〜11番が振られています。
4行目にはデバイス名が表示されています。
[root@bs000 ~]# dmesg
mptsas: ioc0: attaching sata device, channel 0, id 1, phy 0
Vendor: ATA Model: WDC WD5000YS-01M Rev: 2E09
Type: Direct-Access ANSI SCSI revision: 05
SCSI device sdb: 976773168 512-byte hdwr sectors (500108 MB)
sdb: Write Protect is off
sdb: Mode Sense: 73 00 00 08
SCSI device sdb: drive cache: write back
SCSI device sdb: 976773168 512-byte hdwr sectors (500108 MB)
sdb: Write Protect is off
sdb: Mode Sense: 73 00 00 08
SCSI device sdb: drive cache: write back
sdb: sdb1
sd 1:0:60:0: Attached scsi disk sdb
sd 1:0:60:0: Attached scsi generic sg1 type 0
デバイス名の確認
デバイス名を確認します。交換したベイのアクセスLEDが点灯するかどうかをご確認下さい。ここ
では、sdXの部分にsdbを入力します。
[root@bs000 ~]# hdparm -t /dev/sdX
パーティション作成
対象となるディスクに既存のパーティションがないかどうか確認します。fdiskを実行しますと既存
のデータが失われる場合がありますので、必ず御確認下さい。既存のパーティションはfdisk -lで
確認できます。ここでは、sdXの部分にsdbを入力します。
既存のパーティションがない場合、下記のように出力されます。
[root@bs000 ~]# fdisk -l /dev/sdX
Disk /dev/sdb: 500.1 GB, 500107862016 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 60801 cylinders
Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes
Device Boot Start End Blocks Id System
下記のように表示された場合は、パーティションが存在します。デバイス名に間違いがないかど
うかご確認下さい。
Disk /dev/sdb: 500.1 GB, 500107862016 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 60801 cylinders
Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes
Device Boot Start End Blocks Id System
/dev/sdb1 1 60801 488384001 83 Linux
既存のパーティションがないことを確認後、fdiskコマンドを実行します。ここでは、sdXの部分に
sdbを入力します。
[root@bs000 ~]# fdisk /dev/sdX
The number of cylinders for this disk is set to 60801.
There is nothing wrong with that, but this is larger than 1024,
and could in certain setups cause problems with:
3/7
1) software that runs at boot time (e.g., old versions of LILO)
2) booting and partitioning software from other OSs
(e.g., DOS FDISK, OS/2 FDISK)
Command (m for help):
nコマンドで新しいパーティションを作成します。
Command (m for help):n
基本領域(p)の1番を選択します。
Command action
e extended
p primary partition (1-4)
p
Partition number (1-4): 1
パーティションの大きさを決めます。ここでは、全体を1つのパーティションとします。
First cylinder (1-60801, default 1): 1
Last cylinder or +size or +sizeM or +sizeK (1-60801, default 60801):60801
Command (m for help):
作成したパーティションをpコマンドで確認します。
Command (m for help): p
Disk /dev/sdb: 500.1 GB, 500107862016 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 60801 cylinders
Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes
Device Boot Start End Blocks Id System
/dev/sdb1 1 60801 488384001 83 Linux
wコマンドでパーティションテーブルを書き込み、終了します。ここでwコマンドを実行せずに終了
すると、新しいパーティションは作成されません。
Command (m for help): w
The partition table has been altered!
Calling ioctl() to re-read partition table.
Syncing disks.
[root@bs000 ~]#
fdisk -lで作成したパーティションを確認します。ここでは、sdXの部分にsdbを入力します。
[root@bs000 ~]# fdisk -l /dev/sdX
Disk /dev/sdb: 500.1 GB, 500107862016 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 60801 cylinders
Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes
Device Boot Start End Blocks Id System
/dev/sdb1 1 60801 488384001 83 Linux
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ファイルシステム作成
ファイルシステムを作成する前に、対象となるディスクかどうかを必ずご確認下さい。hparmコマ
ンドでLED点灯を確認します。ここでは、sdXの部分にsdbを入力します。
[root@bs000 ~]# hdparm -t /dev/sdX
mke2fsコマンドを実行して、ファイルシステムを作成します。パーティションの大きさによっては、
数分かかることもあります。ここでは、sdXXの部分にsdb1を入力します。
[root@bs000 ~]# mke2fs -j /dev/sdXX
mke2fs 1.39 (29-May-2006)
Filesystem label=
OS type: Linux
Block size=4096 (log=2)
Fragment size=4096 (log=2)
61063168 inodes, 122096000 blocks
6104800 blocks (5.00%) reserved for the super user
First data block=0
Maximum filesystem blocks=4294967296
3727 block groups
32768 blocks per group, 32768 fragments per group
16384 inodes per group
Superblock backups stored on blocks:
32768, 98304, 163840, 229376, 294912, 819200, 884736, 1605632,
2654208,
4096000, 7962624, 11239424, 20480000, 23887872, 71663616, 78675968,
102400000
Writing inode tables: done
Creating journal (32768 blocks): done
Writing superblocks and filesystem accounting information:
done
This filesystem will be automatically checked every 24 mounts or
180 days, whichever comes first. Use tune2fs -c or -i to override.
[root@bs000 ~]#
ラベル付け
作成したファイルシステムにラベルを付け、デバイス名に関係なく扱えるようにします。
他のディスクのラベル名と重ならないようにしてください。既存のラベル名はblkidコマンドで確認
できます。
[root@bs000 ~]# blkid -s LABEL
/dev/sdc1: LABEL="disk2"
/dev/sdd1: LABEL="disk3"
/dev/sde1: LABEL="disk4"
/dev/sdf1: LABEL="disk5"
/dev/sdg1: LABEL="disk6"
/dev/sdh1: LABEL="disk7"
/dev/sdi1: LABEL="disk8"
/dev/sdj1: LABEL="disk9"
/dev/sdk1: LABEL="disk10"
/dev/sdl1: LABEL="disk11"
5/7
/dev/sdm1: LABEL="disk12"
e2labelコマンドにデバイス名と任意の名前を渡します。sdb1に"disk1"というラベルをつける場合、
sdXXにsdb1、labelnameにdisk1を入力します。
[root@bs000 ~]# e2label /dev/sdXX "labelname"
もう一度blkidコマンドを実行すると、新たにsdbの行が加わっています。
[root@bs000 ~]# blkid -s LABEL
/dev/sdb1: LABEL="disk1"
/dev/sdc1: LABEL="disk2"
/dev/sdd1: LABEL="disk3"
/dev/sde1: LABEL="disk4"
/dev/sdf1: LABEL="disk5"
/dev/sdg1: LABEL="disk6"
/dev/sdh1: LABEL="disk7"
/dev/sdi1: LABEL="disk8"
/dev/sdj1: LABEL="disk9"
/dev/sdk1: LABEL="disk10"
/dev/sdl1: LABEL="disk11"
/dev/sdm1: LABEL="disk12"
mke2fsコマンドを実行すると、以前のラベル名は失われます。新たに付け直して下さい。
ファイルシステムのマウント
mountコマンドのオプションLABELを用いて、ラベル名でマウントします。
[root@bs000 ~]# mount LABEL=disk1 /jbod/disk1
dfコマンドで確認すると、/dev/sdb1がマウントされています。
[root@bs000 ~]# df
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/sda5 5.6G 581M 4.7G 11% /
/dev/sda1 190M 47M 134M 26% /boot
/dev/sda7 5.6G 1.5G 3.8G 29% /var
/dev/sda8 17G 8.2G 7.6G 53% /usr
/dev/sda9 12G 129M 11G 2% /usr/local
/dev/sda10 28G 2.0G 25G 8% /home
tmpfs
2.0G 0
2.0G 0% /dev/shm
/dev/sdb1 459G 199M 435G 1% /jbod/disk1
これでディスク交換は完了です。disk1に書き込みすることができます。
複数のディスクを
ディスクを交換する
交換する際
する際の注意
上記の例は、一度に一本のディスクを交換する場合であり、デバイス名は交換前後で同じものになり
ます。
しかし一度に複数のディスクを交換する際は、差す順番によってベイとデバイス名の対応が変わってし
まいます。ご注意下さい。
以下の図のように、新しいディスクを差した順に割り当てられます。
6/7
初期状態
sdb
sdc
sdd
sde
左端のベイと左から2番目のベイ(sdbとsdc)を取り出す。
-
-
sdd
sde
先に差した左から2番目のディスクがsdbとして認識され、後から差した左端のディスクがsdcとなる。
-
sdb
sdd
sde
sdc
sdb
sdd
sde
ディスクを入れ換えた時に記録しておくなど、対応関係がわかっていれば、初期状態通りの順序でなく
ても構いません。
操作の誤りによるデータ消失を防ぐため、パーティション作成およびファイルシステム作成の際は必ず
デバイス名をご確認ください。
他ホストからの
マウント
ホストからのNFSマウント
からの
バックアップサーバの/jbod/diskXXは、他のホストからNFSで利用できるよう /etc/exportsで設定されて
います。
例えば各ホストから下記のように実行すると、JBODのディスクをそのホストの /mntにマウントすること
ができます。
[root@hostname ~]# mount -t nfs bs000:/jbod/diskXX /mnt
データの移動等にお使いください。
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