マリン通信が密かにお届けされています皆様、いつも ありがとうございます。中本です。 卒業と別れの季節、何かもの悲しさを感じたりするこ の頃です。今年、私の娘も小学校を卒業します。今では 妻より身長が大きくなり、成長の早さを感じます。幼い 子供を見ると懐かしく、またその頃も良かったなぁと思 い出します。卒業式は私も出席する予定で、良い記念に したいと思います。 気温も上がり桜の季節ももうそこまできているようで す。とはいえ、朝晩はまだ冷え込んだり、体調を崩しや すい時期でもあります。日々の体調管理や栄養管理にはしっかりケアして行き ましょう! 今月のテーマは、 です。 私たちが生活する空間には、酵素がたくさんあります。洗剤や洗顔料といっ た「汚れを落とす酵素」や、果物や野菜、味噌や納豆に含まれる「食物酵素」 まで、数え切れないものの中に酵素が含まれているのです。 人間にとっても酵素はとっても大切です。食べたものを消化して排泄する過 程や、お肌の新陳代謝も酵素が働いているおかげでスムーズに行われています。 まさに、生命にとって欠かせないパートナーで、このパートナーのことをよく 知り、酵素を健康と美容の味方につけましょう! 酵素は食べ物の消化を始め、皮膚の新陳代謝、血液の循環など体のあらゆる 働きに関わっています。酵素が不足すると、すぐに体調に現れます。やる気が 起きない、消化不良、肌の不調なども酵素不足が原因の可能性があります。健 康的で若々しい生活のためにも、酵素は重要な鍵を握っています。 普段の食事で取る栄養も、それだけでは体の中できちんと働きません。酵素 があって初めて栄養がエネルギーに変わるのです。わかりやすくガスコンロに 例えると、食事からとる栄養がガスで、酵素がマッチの火です。この2つが力 を合わせて、はじめてガスコンロ=消化や新陳代謝などの人間の生命活動に火 がつき、栄養がエネルギーとなり体の中できちんと働きます。 酵素が無くなれば、栄養がエネルギーに変わることが出来なくなります。酵 素は生命活動を司る重要な中継点であり、司令塔でもあります。 酵素 1 / 3 人間の健康に関わる酵素には、大きく分けて3種類があります。人間の体内 酵素である「消化酵素」と「代謝酵素」 、そして食物に含まれる「食物酵 素」です。 消化酵素はその名の通り食べたものを体が吸収しやすいように消化するため のものです。たとえば、ご飯などに含まれるデンプンを分解するのはアミラー ゼ、肉などのたんぱく質の分解はプロテアーゼ、脂肪の分解にはリパーゼとい う酵素が働いています。これら消化酵素の働きにより、分解された栄養素は小 腸で吸収され、体のためのエネルギーとなります。 消化酵素によって栄養素がエネルギーになったら、それを体の中で働かせる のが代謝酵素です。運動、呼吸、脳での思考、老廃物の排出、ウイルスと戦う、 肌の新陳代謝など、人間の生命活動のあらゆるシーンで無数の代謝酵素が働い ています。 消化酵素を使いすぎると、代わりに代謝酵素が不足してしまうと「酵素栄養 学」の著者エドワード・ハウエル博士は提唱しています。 体内酵素という大元の酵素が、消化と代謝という 2 種類の酵素の素となって いると考えられています。それぞれの素となる体内酵素の量は決まっていて、 消化が忙しくなれば代謝酵素は減少し、病気などで代謝酵素が消費されれば消 化にまわる体内酵素は減少します。 食べ過ぎたり、消化の悪い焼き肉や揚げ物などばかり食べていると、消化酵 素が大量に消費され、代謝酵素が減り、お肌の調子や胃腸の調子が悪くなった りしますし、風邪をひくと食欲が落ちるのは、代謝酵素が病気と闘うためにた くさん使われ、その分消化酵素が減るからだと考えられています。 健康のためには消化酵素を節約し、代謝酵素の量を増やすことと、代謝酵素 の働きをサポートする栄養素が必要です。そのためには、 「食物酵素」の力を借 りることが大切です。 新鮮な生の野菜や果物・お刺身、また納豆や味噌などの発酵 食品に含まれる食物酵素は、消化を助け、体内の消化酵素の無 駄遣いに歯止めをかけてくれます。お寿司や生の果物を 食べた後、お腹がすぐにスッキリするのも、食物酵素 が消化を助けているからです。 消化酵素が節約されれば、その分、代謝酵素 に余裕ができ、新陳代謝や病気の予防、解毒といった営みが活発 になります。その結果、お肌の調子が良くなったり、胃腸の調子 がいい、また代謝力のアップでやせやすくなるなど体が好循環になります。 酵素は現在数千種類以上の物が発見されていますが、まだまだこの数は増え 続けています。これらが体の中で働き、私達の生命活動を支えています。体の 中の内臓はもちろん、表面の肌だって無数の酵素が活動しているのです。 年々強くなる紫外線。オゾン層などの破壊により、数十年前とは比べものに ならない強さとなっています。天気予報にも紫外線注意報が出るなんて、20 年 前では考えられなかったでしょうね。 酵素 2 / 3 シミやシワの大きな原因の 1 つが、紫外線であることは広く知ら れています。紫外線を浴びると皮膚内の活性酸素と呼ばれる物質を 刺激し、皮膚を構成する脂質を酸化させ、過酸化脂質を作り出しま す。ここに同じく紫外線から体の内側を守るために発生したメラニ ン色素が結合すると、シミをつくる原因となってしまいます。 また、特に UV-A の場合には、皮膚の深層に到着し活性酸素を 刺激し、皮膚の弾力をつくるコラーゲンや線維組織のエラスチンな どを破壊する物質、ヒドロキシラジカルを作り出すため、弾 力が失われてシワができやすくなります。 初夏から初秋の強い陽射しの下でたびたび強い紫外線を浴びていると、 肌を老化させますので特に注意が必要です。 空気中の酸素は、体内に入ると一部が「活性酸素」という物質に変 身します。 活性酸素は本来、体内に侵入した細菌やウイルスなどの敵からの攻撃 からカラダを守るために、病原菌の細胞を酸化させ、弱くする働きがあるので すが、悪い細胞だけでなく、良い細胞も破壊する事があるのが困りもの。特に 危険なのがヒドロキシラジカルと呼ばれる活性酸素です。 有害な活性酸素と戦うのがスカベンジャーと呼ばれる物質。廃品回収業者と いう意味で、文字どおり身体の中で生じた廃棄物でもある有害な活性酸素を、 無害なものに変える働きをします。また、抗酸化物質ともいわれ、体内で作ら れる代謝酵素と、体外から摂り入れる物質の2種類があります。 まず体内でつくる酵素のほうですが、活性酸素と結びついて害の少ない物質 に変化させます。代表的なものに、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)、 カタラーゼ、グルタチオンなどがあります。 この3つの抗酸化酵素は、たんぱく質やミネラル(亜鉛、鉄、銅、セレニウ ム、マンガン)などを原料にしてつくられます。この3種類の酵素がお互いを 関連し合うことで有害な活性酸素と戦うことができるのです。食事の中で、こ れらの栄養素を取ることが大切ですね。 3 種類ある消化酵素ですが、食材によって含まれるものが異なっ ています。たとえばたんぱく質分解酵素はパイナップルやパパイア などに多く含まれるので、肉料理などの高たんぱく質の食事と相性が 良いんです。酢豚にパイナップルを入れるのもこの理由が大きいとか(こ の組み合わせは好き嫌いが分かれるところです)。また、炭水化物に含まれる でんぷんを分解する酵素は、大根やキャベツ、山芋、バナナなどに含まれます。 ダイエットにも効く脂肪分解酵素は、納豆、みそ、漬け物などの発 酵食品に多く含まれています。 「酵素食」にぜひとも取り入れていただきたいのが「お酢」です。 お酢は単独でも、カルシウムの吸収を高めたり、血圧・血糖値を抑 える作用があることが分かっていますが、食物酵素の働きを活性化する作用も あるのです。生野菜の酢の物が、古くから日本の食卓にあったのも、やはり先 人達が経験の中から体によいことを知っていたからに違いありません。 酵素 3 / 3
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