2015 教育研究活動報告書 氏名:小谷 博子 所属:こども心理学部 職位:准教授 学位:博士(医学) (東京大学) 【1】あなたの今年度の本学での活動を以下の項目にしたがって文章でまとめてください。 [1-1]自己評価 ①教育 ②研究 ③社会貢献 ④学内運営に沿って書いてください(1200字程度) 1)教育 授業では、0歳児の乳児と母親の協力のもと、赤ちゃんふれあい授業を実施し、乳幼児の生理発達だけでなく、 母親の心の変化についても学ぶ授業を開催することができた。また発達障害学の授業では、発達知的障害者の方 との就労体験の機会を設けた。今年も通学課程の全ての担当講義において校外学習を実施し、学外での学びの環 境を提供した。具体的には、発達障害学において、国立障害者リハビリセンター、綾瀬ひまわり園、北療育医療セン ターなどの施設見学を行った。また、発達生理心理学Ⅰでは、東京ビックサイトで開催していた「エコプロダクツ展」 に行き、こどもと環境について学んだ。また、足立区のギャラクシティープラネタリウムにおいて生理指標の測定など を行った。また、通信課程では、メディア化したスクーリング科目「脳科学」の授業では履修者を昨年より増加させる ことができた。 2)研究 ゼミ生は通学16名、通信1名の合計17名となり、学生たちとともに研究を一緒に行ってきた。 今年度も、母親と赤 ちゃん向けのコンサートを毎月みらいホールで実施し(7回実施)、来場者に卒論生の研究協力者をお願いしたとこ ろ、多くの方が快く引き受けてくださり、乳幼児の音楽の効果に関する研究、乳幼児と母親のベビーマッサージの効 果にについての研究、母親の出産による脳機能の変化の研究などを実施することができた。特に、脳機能の変化の 研究では、今年はフランスとイタリアでの国際学会に2回発表することができ、一つは、招待講演となり、英文で学会 誌に掲載された。また、「臨床助産ケア」という専門誌の連載を1年間担当し、6本の論文を出した。また、学内では、 郭教授や大橋准教授とともに、メディア授業の有効性についての研究を共同で研究を行い、メディア授業の有効性 について学内でも報告した。 3)社会貢献 今年度も足立区から環境教育予算を頂くことができたので、学生たちとともに環境エコ活動を行った。5/30,31に 環境フェアに未来大の学生40人と参加し、エコビカレンジャーショー(2ステージ)、子どものお絵かきコーナーを出 展した。12/12にエコプロダクツ展2014足立区ステージでエコビカレンジャーショーを上演させて頂き、足立区環境 カルタ大会(2回)をゼミ生が担当した。また東京未来大学みらいホールにて、エココンサートを7回、ハイハイレース 大会を1回開催し、述べ550人の来場があり、地元の母親たちから大変喜ばれた。さらにエコベビークラスを4月から 14回ほど開催し、環境に優しい育児クラスとして子育て中の母親の交流の場を設けた。2/20に「エコ足立2016」をと いう独自のイベントをギャラクシティで開催し、地球温暖化キャラクターと着ぐるみコンサートや環境体験のイベントの 開催をおこなった。 また、企業からの依頼として、(株)サントリー、(株)タカラトミー、荒井商店などの会社と産学連携活動を行った。特 に荒井商店においては、学内のコンペにゼミ生が商品企画をしコンペに優勝したことから、足立区経済産業課とあ だちせいわ銀行のサポートを受けながら、現在も商品開発を行っており、1/22、23の足立メッセに出展予定である。 また行政からの依頼の仕事として、「印西市子ども・子育て会議委員(副会長)」、保育園関連では、今年から台東区 の私立保育園の第三者評価委員や台東区認可保育園設置検討委員にも任命された。 4)学内運営 入試委員会およびFD委員会の委員として、毎月の会議に出席し、役目を務めた。入試委員会では、試験の問題 作成、採点、試験問題の校正作業を担当した。また、FD委員会では、学士力マッピングとアクティブラーニングの活 用状況の学内調査を実施や、学生FDの立ち上げを行った。学生FDでは、3月13,14に日大で開催された学生サ ミットに学生を四名連れて参加し、大学に戻ってから、参加学生たちの希望により学長、FD委員長への報告会を 行った。 高校訪問では14校を担当し、友好な関係を築けるように努力した。ゼミ生の卒業生である忍岡高校には、学生とと もに訪問したところ、先方に大変喜んで頂き、その後、未来大の受験をしてくださる学生を送って下さった。 [1-2]今後の目標と計画 ①教育 ②研究 ③社会貢献 ④学内運営に沿って書いてください(800字程度) 1)教育 来年度も、赤ちゃんふれあい授業や校外学習の時間を設け、教室での授業だけでなく、学生参加型の授業を実 施していきたいと考えている。実際に子育て中の方や障害をもつ方と交流する時間を設けることで、健常である自分 たちが、いかに恵まれた存在であるかを認識し、自分たちが社会に貢献できるようになるためには、何ができるのか を一緒に考え、学生たちが行動を起こせるような支援をしていきたいと考えている。これは、人の心を理解することだ けにとどまらず、学生自身のキャリア教育になると考えている。 2)研究 大学内で子育て支援の講座を開催し、その場で研究協力者を募集し、子育て支援活動と研究を同時に行えるよう な環境作りをしていきたいと考えている。来年度こそは、北千住にある東京電機大学の光トポグラフィーを使用させ ていただけるように交渉しているところであり、出産前後の女性の脳について研究を発展させていきたいと考えてい る。自分の研究時間がなかなかとれずにいるが、通信課程出身の卒業生がサポートがしてくれており、論文をまとめ ることができた。彼女には来年度には研究員になってもらい、研究を発展させていきたいと考えている。日本唯一の 育児工学者として「育児を科学的に検証する」という研究に力を入れていきたいと考えて、来年には、日本生体医工 学会の専門的部会として「育児工学研究会」を立ち上げられるように産科医、整形外科医などを準備しているところ である。 3)社会貢献 本年度、足立区役所の環境政策課、青少年課、産業政策課、千住保健総合センターなど、足立区の行政機関の 方々と交流させて頂いてきたので、その関係を生かしていきたい。特に、経済経済課とは、産学連携が始まったば かりなので、これからよい関係作りを作っていきたいと考えている。また、本年度も企業からメディアから取材依頼を 頂いたので、今後も多くの方々に「東京未来大学」のことを知って頂けるように、取材依頼を積極的に引き受けてい きたいと考えている。 4)学内運営 学内でも大変重要な委員会でもある入試委員会およびFD委員会の委員としてとして精力的したいと考えている。 入試委員としては、来年度は入試制度も大きく変わり、保育教育専攻の募集人数も増加するため、よりよい入試制 度になるように関わっていきたいと考えている。また、FD委員会では、学士力マップの活用や学生FDの立ち上げを 予定しているので、教員と学生の橋渡しとなるような仕組みづくりを行っていきたい。また、現在、私は特に地域連携 委員ではないが、足立区から様々依頼を受ける状況にあるので、その期待にこたえられるように学生たちとともに努 力していきたいと考えている。 【2】社会活動(学会、研究会、法人、自治体等) 2015年度 社会活動 分類 機関名・企業等名 役職等名 会員 学会 日本乳幼児精神保健学会 会員 日本生体磁気学会 会員 日本生体医工学会 顧問 協会 日本誕生学協会 委員 自治体 千葉県印西市次世代育成支援行動計画地域協議会 副会長 印西市子ども・子育て会議協議会委員委嘱 東京都墨田特別支援学校 放課後等活動支援推進協議会委員 委員 学校 委員 保育園 ゆらりん上野保育園 第三者評価委員 委員 ゆらりん竹町保育園 第三者評価委員 外部委員 台東区認可保育所等運営事業所選定委員 就任年月 退任年月 2008.4 1998.4 2015.4 2005.8 2003.7 2015.3 2013.12 2013.4 2014.3 2015.4 2015.4 2016.3 学内委員 委員会 入試委員会 教育改善向上委員会 役職名 委員 委員 担当授業科目 発達障害学(通/信 (旧;障害児心理学)) 発達生理心理学Ⅰ(通/信 (旧;生理心理学Ⅰ)) 発達生理心理学Ⅱ(通/信(旧;生理心理学Ⅱ)) 比較行動学(信) 脳科学(信) こども心理学演習Ⅰ(通) こども心理学演習Ⅱ(通) 卒業研究・卒業論文(通/信) 就任年月 退任年月 2014.4 2014.4 2016.3 【3-1】著書・論文・社会活動(その他) 2015年度 著書、学術論文等 の名称 分類 著書 著者名 単著 共著 の別 発行又は 発表年月 発行所、発行雑 誌又は発表学 会等の名称 概要 なし Hiroko Fundamental Study of Kotani, Maka Functional Changes to 学術論文 Matsuno, 共 Female Brain Induced by Hidenori Pregnancy and Childbirth. Nakagawa 第37回 IEEE医療・生 理部門国際会議にお いて「妊娠中から育児 Conf. Proc. 中の女性の脳機能に IEEE Eng. Med. おいて反応速度が速く 2015 Biol. Soc. なるという結果につい 7986-7989 て四ページにまとめ、 論文を投稿したところ 無事採択された。 Fundamental Study of Functional Changes to 学術論文 Female Brain Induced by Pregnancy and Childbirth. 37th Annual International Conference of the IEEE 2015 Engineering in Medicine and Biology Society Abstracts, SaAT10.2 Hiroko Kotani, Maka Matsuno, 共 Hidenori Nakagawa Hiroko Functional Analysis of Kotani, Maka Changes in Female Brain 学術論文 Matsuno, 共 Caused by Hidenori Pregnancy and Childbirth. Nakagawa 2015 小谷博子、松 共 野真佳 8(2),99104,2016 小谷博子、松 共 野真佳 8(1),17,2016 学術論文 虐待が与える脳への影響 学術論文 産後クライシス 学術論文 見直される父親力 学術論文 赤ちゃんの脳の発達 小谷博子、松 共 野真佳 小谷博子、松 共 野真佳 ミラノで開催された第 37回 IEEE医療・生理 部門国際会議におい て「妊娠中から育児中 における女性の脳機 能の変化」について発 表の抄録原稿につい て抄録1ページとして まとめた。 パリで開催された第7 回 国際的IEEE EMBS 7th International 神経エンジニアリング IEEE EMBS 会議において「妊娠中 Neural から育児中における女 Engineering 性の脳の機能分析」に Conference ついて抄録1ページと してまとめた。 医学雑誌「臨床助産ケ ア」の連載原稿「科学 的エビデンス(育児工 学)に裏付けされた赤 臨床助産ケア ちゃんへのアプロー チ」第6回目において 「虐待が与える脳への 影響」について解説し ました。 医学雑誌「臨床助産ケ ア」の連載原稿「科学 的エビデンス(育児工 学)に裏付けされた赤 臨床助産ケア ちゃんへのアプロー チ」第5回目において 「産後クライシス」につ いて解説しました。 7(6),67臨床助産ケア 72,2015 医学雑誌「臨床助産ケ ア」の連載原稿「科学 的エビデンス(育児工 学)に裏付けされた赤 ちゃんへのアプロー チ」第4回目において 「見直される父親力」 について解説しまし た。 7(5),95臨床助産ケア 98,2015 医学雑誌「臨床助産ケ ア」の連載原稿「科学 的エビデンス(育児工 学)に裏付けされた赤 ちゃんへのアプロー チ」第3回目において 「赤ちゃんの脳の発 達」について解説しま した。 7(4),81臨床助産ケア 86,2015 医学雑誌「臨床助産ケ ア」の連載原稿「科学 的エビデンス(育児工 学)に裏付けされた赤 ちゃんへのアプロー チ」第2回目において 「妊娠・出産による女 性の脳の変化」につい て解説しました。 7(3),25臨床助産ケア 29,2015 医学雑誌「臨床助産ケ ア」の連載原稿「科学 的エビデンス(育児工 学)に裏付けされた赤 ちゃんへのアプロー チ」第1回目において 「育児工学と肌のふれ あい」について解説し ました。 Hiroko Fundamental Study of Kotani, Maka Functional Changes to 学会発表 Matsuno, Female Brain Induced by Hidenori Pregnancy and Childbirth. Nakagawa 37th Annual International Conference of August, the IEEE 2015. Engineering in Medicine and Biology Society, Milano, Italy, ミラノで開催された第 37回 IEEE医療・生理 部門国際会議におい て「妊娠中から育児中 における女性の脳機 能の変化」について招 待講演をおこなった。 Hiroko Functional Analysis of Kotani, Maka Changes in Female Brain 学会発表 Matsuno, Caused by Hidenori Pregnancy and Childbirth. Nakagawa 7th International IEEE EMBS Neural April, Engineering 2015. Conference, Montpellier,Fra nce, パリで開催された第7 回 国際的IEEE EMBS 神経エンジニアリング 会議において「妊娠中 から育児中における女 性の脳の機能分析」に ついてポスター発表を おこなった。 学術論文 妊娠・出産による女性の脳 小谷博子、松 共 の変化 野真佳 学術論文 育児工学と肌のふれあい 小谷博子、松 共 野真佳 翻訳 なし 講演 ベビーマッサージ講座 小谷 博子 単 高知県四万十 ベビーマッサージを通 2015.7.29 町窪川子育て支 じた一般ママ向けの子 育て講座 援センター 講演 ベビーマッサージ講座 小谷 博子 単 高知県四万十 ベビーマッサージを通 2015.7.29 町十和保健セン じた一般ママ向けの子 育て講座 ター 小谷 博子 単 そ の 他 こてんと寝る! 心が落ち 着く! ベビーマッサージ (取材) 2015.8 特別増刊号 p.38-43 PHP のびのび 子育て 子育てに関する取材 記事 そ の 他 所沢市の育休退園 広がる 小谷 博子 波紋 (取材) 単 2015.7.1 産経新聞朝刊 保育園に関する取材 記事 所沢市の育休退園に広が そ の 他 る波紋 少子化対策に逆 小谷 博子 (取材) 行・譲り合いを 単 2015.7.1 WEB 産経 09:30 ニュース 配信 保育園に関する取材 記事保育園に関する 取材記事 「夫と一緒にいるのもイヤ」 そ の 他 「性欲の塊に見える」…産 小谷 博子 (取材) 後豹変する妻たち 単 2015.9.23 WEB 産経 01:00配信 ニュース 夫婦関係に関する取 材記事 そ の 他 育休退園を考える~即退 小谷 博子 園『空き待ち』に配慮~ (取材) 単 2015. 朝日新聞朝刊 11.26 保育園に関する取材 記事保育園に関する 取材記事 そ の 他 『育休退園』自治体で温度 小谷 博子 差 (取材) 単 2015.12.8 朝日新聞朝刊 保育園に関する取材 記事保育園に関する 取材記事 そ の 他 (株)サントリーDAKARA リーフレット夏バージョン (取材) 小谷 博子 単 2015.6 (株)サントリー 発行 熱中症に関する取材 記事 そ の 他 (株)サントリーDAKARA リーフレット冬バージョン (取材) 小谷 博子 単 2015.12 (株)サントリー 発行 熱中症に関する取材 記事 そ の 他 産後クライシス (取材) 小谷 博子 単 2015.9.28 産後クライシスに関す 日本テレビ「スッ るインタビューテレビ取 キリ!!」 材 【3-2】研究資金獲得状況 2015年度 分類 研究費名称 外部資金 足立区環境基金 学内 特別研究助成 【3-3】受賞・表彰 受賞者名(連名も含む) 代表 機関・財団等 分担 の別 代表 足立区 東京未来大 学 名称 研究課題名 採択金額 (円) 大学における環境活動の取 り組み ~子育て支援の視 点から環境教育を考える~ 850,000 音楽や肌のふれあいが乳幼 児と母親のコミュニケーショ ンに及ぼす影響 200,000 機関・財団等 年月日
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