2012年 3月 204号

第 204 号
おとずれ
平成 24 年(2012) 3 月 18 日
カトリック登別教会(イエスのみ心) 発行
059-0012 登別市中央町 7 丁目 15 番地
Tel. 0143-85-2726
Fax 0143-85-2790
世界のカトリック巡礼地(15)
サンタ・マリア・デ・モンセラート修道院
スペイン南東端のカタルーニャ自治州、バル
セロナの北西 40 キロメートル足らずの所にモ
ンセラートの山塊があります。モンセラートと
は「鋸歯状の山」の意味で、その名の通り切り
立った多数の奇岩が海抜 720 メートルの山塊を
成しています。
そこにあるベネディクト会修道院サンタ・マ
リア・デ・モンセラートは、有名な“黒い聖母”
「ヌエストラ・セニョラ・デ・モンセラート(モ
ンセラートの聖母)」を安置しています。そのた
め、カタルーニアで最も有名な巡礼地のひとつであり、フランスのルルド、サラゴサ
のエル・ピラル聖堂およびホセマリア・エスクリバが建てたトレシウダの聖堂とともに、
いわゆる“マリアの道”を構成します。
サンタ・マリア・デ・モンセラート修道院の歴史
モンセラートから北北東に約 70 キロメートル離れたピレネー山中のリポイに、ベネ
ディクト会の修道院、サ
ンタ・マリア・デ・リボイ
があります。そのモンセ
ラートの分院サンタ・マ
リアには 880 年頃から崇
敬を集める黒い聖母子像、
「 ヌ エス トラ ・ セ ニョ
ラ・デ・モンセラート(モ
ンセラートの聖母)」が安
置されていました。その
ため奉献物や献金が集ま
り、分院の勢力が増大し
続けます。12 世紀末から
独立運動が起こり、1410 年 3 月、ようやくサンタ・マリア・デ・モンセラート修道院
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の独立が認められました。
1811 年と 1812 年、この修道院はスペイン独立戦争に際して進入してきたナポレオ
ン軍によって火災の被害に遭いました。また、1835 年の永代所有財産解放令によって
修道士たちは修道院を放棄することを余儀なくされました。この閉鎖は長く続かず、
1844 年に修道士たちが戻りましたが、その間修道院は掠奪・放火されて廃墟となって
おり、すべてを新しく建て直す必要がありました。
1936 年から 1939 年まで続いたスペイン内戦の時、サンタ・マリア・デ・モンセラー
ト修道院は再び閉鎖され、左翼政治家リュイス・コンパニス・イ・ジョベが牛耳るカ
タルーニャ自治政府の管理下に置かれました。内戦の 3 年間に修道士たちは開山以来
最も苛烈な迫害を受け、23 名の殉教者を出しました。修道院内にある礼拝堂の一つは、
この殉教者たちに捧げられています。
モンセラート大聖堂(バシリカ)
モンセラートの修道院付属聖堂は単身廊で、14 世紀から 1810 年代にかけて建設さ
れ、1881 年、教皇レオ 12 世によってバシリカの称号が与えられました。ファサード(聖
堂の正面)が完成したのは 1901 年のことです。
バシリカの身廊(キリスト教聖堂内部の、中央の細長い広間の部分)は中央の列柱に
よって支えられ、両側に礼拝堂が並んでいます。列柱は木彫りによって飾られていま
すが、これはカタルーニャの彫刻家ジョセプ・リモナの手によるものです。
ヌエストラ・セニョラ・デ・モンセラート
黒い聖母像は聖堂内陣の主祭壇上に安置されて
います。伝承によると、880 年、モンセラートの
岩山に光を見て近づいた羊飼いの子供たちが、洞
の中に聖母子像を見つけました。知らせを受けた
司教は、その像をモンセラートの北十数キロメー
トルにある都市マンレザに運ばせようとしました
が、重すぎて運べなかったので、司教は発見され
た場所に留め置くべきであると悟りました。こう
して聖母に捧げた隠修士の庵がこの地に設けられ、
サンタ・マリア・デ・モンセラート修道院の起源と
なります。
現在サンタ・マリア・デ・モンセラート修道院に
おいて崇敬を受ける黒い聖母、ヌエストラ・セニ
ョラ・デ・モンセラートは、高さ約 95 センチメー
トルのポプラの木像で、顔と手足を除いて金箔が
施されています。
伝承によると初代教会時代にエルサレムで制作されたとされますが、実際には 12
世紀の作品で、ロマネスクの聖母子像に特徴的な正面向きの姿です。「ラ・モレネタ」
または「ラ・モレニタ」(黒い乙女)の愛称で呼ばれる聖母は、幼子イエスを膝に乗せ、
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世界(全宇宙)を象徴する球体を右手に持っています。
幼子イエスは右手を挙げて祝福の仕草をし、左手には
多数の突起で覆われた球体を載せています。
1884 年 9 月 11 日、教皇レオ 13 世は、ヌエストラ・
セニョラ・デ・モンセラートをカタルーニャの守護聖女
と宣言し、固有のミサと聖務日課を認可しました。ま
た 1861 年にはスペインの聖母像として初めて正式に戴 モンセラートの聖母のメダイ
冠しました。ヌエストラ・セニョラ・デ・モンセラートの祝日は 4 月 27 日です。
(hp.「アンティークアナスタシア 神戸トアロード スペインのカトリック教会など」から引用)
新年度の信徒会役員
去る 3 月 11 日の主日ミサ後、新年度の役員選出のための臨時総会が開催されました。
その結果、宋神父様の推薦もあり、次のように選出されましたので報告します。
会
長:片山
博
総務部長:李 正雨
会
計:渡辺 裕蔵
会計監査:橋本 久志
典礼部長:森田 重昭
壮年部長:沼沢 幸治
女性部長:小林 庸子
副 会 長:李 正雨
会計補佐:場崎 昌子
同副部長:場崎 昌子
同副部長:野宮 佳子
今月のセラピー
自分のペースを守りましょう。
せき立てる人がいたら
お急ぎなのですね、と
言っておけばよいのです。
*
*
*
どんなことでも
あたりまえのことと軽く
見過ごさないようにしましょう。
水がさらさら流れるのを、
とうもろこしがすくすくと育つのを、
木の葉がそよそよと風にそよぐのを、
お隣さんがせっせと芝刈りするのを、
注意深く見つめましょう。
*
*
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「・・・を注意深く見つめましょう」
(ライナス・マンディ著、R.W.アリー画、目黒摩天雄訳:
「ゆったりと生きるセラピー」(サンパウロ)より転載)
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☆ ☆☆ 昨 日 ☆☆☆ 今 日 ☆☆☆
3 月 1 日(木)
4 日(日)
7 日(水)
8 日(木)
11 日(日)
15 日(木)
16 日(金)
18 日(日)
20 日(火)
21 日(水)
22 日(木)
23 日(金)
25 日(日)
26 日(月)
29 日(木)
4 月 1 日(日)
5 日(木)
6 日(金)
7 日(土)
8 日(日)
10 日(火)
11 日(水)
12 日(木)
15 日(日)
19 日(木)
22 日(日)
25 日(水)
26 日(木)
29 日(日)
明 日 ☆☆☆
10:00 ミサ
四旬節第2主日、10:00 ミサ(ヘルメス神父)
10:00 聖堂掃除
10:00 ミサ
四旬節第3主日、10:00 ミサ(宋神父)、臨時総会、14:00 夏期学校
打合せ(東室蘭教会)
10:00 ミサ・聖体賛美式、13:00 病院訪問
聖心幼稚園卒園式
聖心幼稚園修了式
四旬節第4主日、10:00 ミサ(宋神父)
10:00 佐藤謙一神学生助祭候補者認定式(北一条教会)
10:00 聖堂掃除
10:00 鶴田家追悼ミサ
11:00 カルメル会在世会の集い
四旬節第5主日、10:00 集会祭儀
神のお告げ(祭日)
10:00 ミサ
受難の主日(枝の主日)、11:30 ミサ(宋神父)、世界青年の日
聖木曜日(主の晩さん)、16:00 ミサ(宋神父)
聖金曜日(主の受難)(大斎、小斎)、16:00 受難の式(宋神父)
聖地のための献金日
聖土曜日、16:00 ミサ(宋神父)
復活の主日、11:00 ミサ(宋神父)、お祝いパーティ
宋神父、定期休暇のため韓国へ一時帰国(5 月 15 日(火)まで)
10:00 聖堂掃除
ミサはありません
復活節第 2 主日(神のいつくしみの主日)、10:00 ミサ(小林神父)
ミサはありません
復活節第 3 主日、10:00 ミサ(ライヤ神父)、新年度総会
10:00 聖堂掃除
ミサはありません
復活節第 4 主日、10:00 合同ミサ(室蘭教会)、12:30 ブロック会議
『編集後記』
東日本大震災から1年。言い換えると復興に向けての 1 年。しかし、遅々として進
まない復興の歩みに焦るばかりです。それでも、明日に希望を託するしかありません。
主に依り頼みましょう!
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