■HA JAM-A対応(テレコン対応)について ●HA端子(JEM-A端子) 日本電機工業規格のJEM 1427で定められた端子のことです。 ・HAとは ホームオートメーション(Home Au tomation)のこと。 家庭内機器を相互に有機的(電気信号)に連携(運転/停止やモニタ)するシステム。 エアコンや照明など、HA端子(JEM-A端子)をもった機器の電源のON/OFFなど を制御したり、機器の動作状態(電源がONしているのかOFFしているのか)をモ ニタすることができます。 HA端子 端末機器の種別による作動の状態 運転/停止 で表せる 端末機器 開/閉で 表せる端 末機器 施錠/解錠 で表せる 端末機器 点灯/消灯 で表せる 端末機器 動作状態 (ホトカプラ通電時) 運転 全閉 施錠 点灯 停止状態 (ホトカプラ非通電時) 停止 全開 解錠 消灯 信号の状態 ・HAシステムの構成 ホームバス 端末機器 インターフェースユニット(IFU) 標準化範囲 ホームバス (HAシステムを構成する家庭内共通伝送路) コントローラ (ホームバスを介して端末機器の制御やモニタを行うための機器) インターフェースユニット (ホームバスと端末機器との間に存在するもので、ホームバスと端末機器のインターフェ ース条件の整合性を図る機能をもつもの) 端末機器 (エアコンや照明といった家庭内機器) などから構成される。 − 304 − ・適用範囲 この規格は、ホームオートメーション(HA)システムに、制御およびモニタされる 作動の状態がON/OFFなどといった2値で表現できる端末機器(エアコン・照明 など)を接続する際に、制御信号およびモニタ信号の伝送に用いるHA端子に ついて規定されています。 [端末機器] C1 [ホトカプラ] [制御信号] [ホームバス] C1 C2 C2 M1 M1 M1 コントローラ M1 [モニタ信号] [HA端子] [ホトカプラ] [IFU] 信号の種類 記号 電位 C1 高 制御信号 C2 低 M1 高 モニタ信号 M2 低 M2 M1 C2 C1 [モニタ信号] [制御信号] [制御信号] 端末機器を制御する信号。 パルス導通時間 200∼300ms パルス間隔 200ms以上 C1-C2 (1パルス) C1-C2 間が閉 間が開 ホトカプラ ON パルス導通時間 200∼300ms C1-C2 (1パルス) C1-C2 間が開 間が閉 ホトカプラ ON OFF 停止状態 応答信号 350ms以下 [モニター信号] 運転停止 M1-M2 間が開 OFF 応答信号 350ms以下 動作状態 停止状態 運転開始 M1-M2 間が閉 1 1(ms)= (s) 1000 (ミリ秒) (秒) − 305 − 運転停止 M1-M2 間が開 ●HA対応方法 (テレコン対応) JEMA 標準HA端子-Aに対応したシステム(他社製)と接続する方法 〔概要〕 エアコンの基電源を常時通電状態とし、 エアコンの室内基盤にパルス信号を取り 込み、 C1C2の接点を入り切りすることでエアコンをON/OFFする方法。 ※標準アダプターは ノイズ防止のために 必要です。必ず使用 してください。 I FU (インタフェースユニット)を準備します。 (他社製) ご利用のHAシステムの製造者にI FUの有無を確認してください。 無い場合は標準アダプター(HA-S100TSA)をご利用ください。 ※システムとアダプターの仕様をご確認ください。 ・HA接続コードを準備します。 (エアコンにHA端子が無いためHA端子に変換します。) 部品番号 壁掛型(2009年以降) 天井カセット形(2010年以降) SP-HAC1 SP-HAC2 ハウジングエアコン・2008年以前の機種などは、カタログなどでご確認ください。 古い機種など必要としない機種もあります。 〔作業内容〕 ・エアコンの室内基盤にHA接続コードを介してI FU (他社製)を 接続します。 ※I FU・HAシステムについては、その商品に付属の説明書をよくお読みください。 I FU 例:標準アダプター (HA-S100TSA) なし あり〔HA端子のある機種〕 4芯線 HA端子 IFU (インターフェースユニット) 室内 基盤 『HA接続コード』 4芯線 の設定→ あり HA接続 IFU (インターフェースユニット) コード IFU(インターフェースユニット)を準備します。 (他社製) ※初期は自動運転。 リモコン操作が可能 運転モード固定が可能(機種により異なります。) ※エアコンは常時通電状態であること。 停電復帰しない 運転の動作 − 306 − 室内 基盤 運転モード固定 停電復帰 ●HA対応方法 可能 不可能 (テレコン対応) JEMA 標準HA端子-Aに対応したシステム(他社製)と接続する方法 〔概要〕 エアコンの室内基板にインターフェースユニット (IFU)を介して直接、エアコンを ON/OFFするためのパルス信号を入れ制御する方法。 ※エアコンの電源(コンセントへの入力電源)は常時ONの状態を保つ必要があります。 〔制御内容〕 ・外部からの信号(パルス)により現在の運転状態を反転(運転⇔停止)させます。 ・運転モード固定が可能です。 ※常時通電状態であれば前回の運転モードで運転を開始します。 ※初期の運転モードは自動運転です、リモコンで設定してください。 ・停電復帰はしません。 ※停電後に再度、運転開始する場合には、信号入力が必要です。 また、運転モードはリセットされ自動運転になります。 〔運転動作〕 ・運転は最初に運転した時の室温と外気温等で自動運転の運転モードと 設定温度が決まります。 ・停電や電源OFFがなければ、前回運転した運転の種類で次回も運転します。 パルス信号 1回発生 パルス信号 1回発生 ↓ ↓ パルス信号 1回発生 ↓ 運転開始 運転停止 運転開始 自動運転 注)通電が解除された場合は初期モ ード(自動運転)で運転が開始され ます。 ※運転開始時の室温外気温判定等により設定温度と 運転モードが自動的に設定され運転が開始されます。 前回の運転の種類 (冷房・ドライ・暖房) で運転を行ないます。 ・自動運転中にリモコンによる手動操作で運転の種類(冷房・暖房・ドライ)や 設定温度、風速を変更することができます。 ・リモコンによる手動操作により運転モード(冷房・ドライ・暖房)の切替えができ ます。停電や電源OFFがなければ経過時間にかかわらずリモコンで操作した 運転モードで運転を行ないます。 パルス信号 1回発生 パルス信号 1回発生 パルス信号 1回発生 運転開始 運転停止 運転開始 ↓ 自動運転 ↓ ↓ 手動運転 (冷房・ドライ・暖房) 前回の運転モード 注)エアコンへの通電状態が保たれ で運転を開始します。 ている状態で季節が変わると前回の 運転モードが反映されますのでご注 意ください。 注)通電が解除された場合は初期モード (自動運転)で運転が開始されます。 ※自動運転の運転動作および運転モード切替温度(冷、暖、ドライ)は、サービスガイドおよび 取扱説明書を参照ください。 − 307 − 〔準備〕 ・インターフェースユニット (IFU)・エアコンまでの接続用ケーブルを準備します。 (他社製) (無い場合は標準アダプターを準備します。) ・HA接続コードを準備します。 (エアコンにHA端子が無いためHA端子に変換します。) 部品番号 壁掛型(2009年以降) 天井カセット形(2010年以降) SP-HAC1 SP-HAC2 ハウジングエアコン・2008年以前の機種などは、カタログなどでご確認ください。 古い機種など必要としない機種もあります。 〔作業内容〕 ・エアコンの室内基盤とIFUをHA接続コードを介して接続します。 外部からの信号(パルス)により、現在の 運転状態を反転(運転⇔停止)させます。 HA接続コード 室内機 インターフェースユニット (IFU) 室内基板(他社製) JEMA 標準HA端子-A 対応システム (他社製) 〔注意〕 ・作業に際しては、電源を確実にOFFした状態で行ってください。 ・エアコンの故障による2次被害は、補償できませんので注意ください。 ・マルチタイプでは、各部屋間で温度が異なるため最初に運転した室内機の 運転モードで他の部屋も運転を行なうことになりますので取扱いに注意して ください。 ・改造に係る部分は保証対象外となります。 − 308 − ●標準アダプターについて JEM-A対応エアコンにおける標準アダプターを利用したパルス 信号入力による遠隔操作例 ※エアコンはHA (JEM−A対応)であること。 警備会社の システム HA端子 (CN7) 1 C1 C2 M1 M2 標準アダプター HA-S100TSA エアコン ※エアコンは常時通電とする。 〔抵抗値 820Ω±5% 〕 1/6W フォトカプラ1 1 1 R1 2 2 LED 3 3 3 R2 4 4 4 DC電源 別電源でAC→DC または電池にてDC 〔 〔R1=1/4W抵抗 R2=1/4W抵抗〕 〔0V〕 〕 Tp (パルス導通時間) =200∼300ms T i (パルス間隔) =200ms以上 Tr (応答時間) =350ms以下 T i 制御信号 Tr Tr 信号ケーブル推奨例 モニタ信号 4芯ビニル絶縁ビニルシスケーブル スタティック信号 公称断面積0.3mm2 2 ケーブル略称(MVVF 0.3mm ) 〕 抵抗値 1.0kΩ±5% 1/6W 〔 Tp パルス発生装置 〔+5V∼+24V〕 2 フォトカプラ2 標準アダプター HA-S100TSA 1234 分電盤 ※室内基板のHA端子 に接続する。 ※警備会社から のパルス信号。 日本電機工業規格JEM 1427 HA端子(JAM−A)参照 停止状態 動作状態 停止状態 停止状態 動作状態 停止状態 モニタ信号はスタティック信号のみです。 ※標準アダプターに加える信号電圧は、 +5V∼+24Vまでとしてください。信号電圧が5V以下の場 合は、 標準アダプターの中のフォトカプラが動作しません。 また、 信号電圧が24V以上の場合は、 標 準アダプターの中のフォトカプラが破壊されます。 ※左図の回路のR1は標準アダプターに流れる電流を10mA以下となるような値を選んでください。 10mA以上流すとアダプターの中のフォトカプラが破壊されます。 ※LEDはR2の大きさによって輝度が変わります。 R2は、 LEDの仕様に合わせて電流値を制御できる 抵抗値を選んでください。また、 標準アダプターに流れる電流を10mA以下になるようにしてください。 ※LEDには極性があります。点灯しない時は接続を逆にしてみてください。 ※DC電源、 LEDから標準アダプター間にはシールド線を用いてください。金属編織被覆は、 アース(0V) に落してください。 ※エアコンのHA端子に直接DC電源をかけないでください。故障の原因となります。 ※標準アダプターは、 ノイズによる誤動作防止と基板の故障防止のために必要となります。標準アダ プターを使用する際には、 右図の回路のようにDC電源がないとエアコンは動作しません。 ※本回路にLED以外の負荷(リレーやフィラメント式ランプ)を接続しないでください。 リレーの動作 不良やフィラメント式ランプの点灯時の大電流によりフォトカプラが破壊されます。 − 309 −
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