ナティクシス・グローバル・アセット・マネジメント『アジア機関投

ナティクシス・グローバル・アセット・マネジメント『アジア機関投
資家調査』:
株式人気の一方で、ボラティリティの高まり、インフレ、利回り低下
への懸念を示す
従来型のポートフォリオ構築手法に疑問を示し、新たなソリューションや手法を求める回答が大半
【2013 年 6 月 10 日、東京】全世界で総額 7,850 億ドルの資産を運用するナティクシス・アセット・マネジ
メント(NGAM)がアジア全域の機関投資家を対象に行った調査で、アジアの機関投資家はリスク管理には十分
に取り組んでいる一方で、ボラティリティの高まり、インフレ、利回り低下などの課題に懸念を抱いていること
が、明らかにされました。また、これら投資家の間では、投資対象としては、国内外および新興市場の株式の他、
不動産やオルタナティブ投資信託への人気が高まっていることがわかりました。
NGAM デュラブル・ポートフォリオ・コンストラクション・センターにより発表された調査結果には、公的・非
公的年金基金、政府系ファンド、各種基金および財団、保険会社および資産運用コンサルタントなど様々な機関
投資家の知見が集められています。アジア地域を対象とする本調査は、11 兆 5000 億ドル以上の資産を運用す
る 19 カ国 500 の機関投資家を対象に実施された「ナティクシス 世界機関投資家調査」の一環として行われま
した。
ナティクシス・グローバル・アセット・マネジメントの米国およびアジア地域で最高経営責任者を務めるジョ
ン・T・ヘイラーは、「本調査は、アジア全域の機関投資家が日々直面している課題に関する理解を深める意味
で、非常に重要なものです。アジアの機関投資家は高い自信を示す一方で、より効果的なリスク管理の必要性も
認識しています」と述べています。
NGAM が「世界機関投資家調査」の一環としてアジア地域の機関投資家を対象に調査を実施するのは今回が 2
年目。自らのリスク管理手法に自信を示す回答が依然として多かった一方で、ボラティリティへの懸念を示す回
答が引き続き最も多い結果となりました。課題としては、利回りの低下と答えた回答者が欧州における債務危機、
金融政策、欧州規制と答えた回答者を上回り、最も多い結果となりました。
主な調査結果:
 自らのリスク管理により高い自信を示した回答者が約 3 分の 2(63%)に及んだ一方で、「従来型のアセッ
トアロケーションおよびポートフォリオ構築手法は必ずしも今日の市場には適していない」と答えた回答者
は 60%、「新たなソリューションや手法が必要」と答えた回答者は 65%に及びました。
 大多数(83%)の回答者が「ボラティリティによる影響の緩和は困難」との見解を示し、「(ボラティリテ
ィによる影響緩和は)非常に困難」と答えた回答者はおよそ半数(48%)に及びました。
 アジア地域の投資家の 5 人に 4 人が「アセットアロケーション戦略の策定」を困難と感じ、「市場動向を捉
えた戦術の策定」を困難と感じている投資家はさらに多い 86%に及びました。
 インフレの上昇による新たな課題の発生に懸念を示した回答者は全体の 65%に及んだ一方で、日本国内では
48%というより楽観的な結果が示されました。
 ほぼすべての回答者が「利回りの低下」(89%)および「利益の創出」(99%)に関する懸念を示しました。
 この結果に関連して、ほぼすべての回答者が「トータルリターンの目標達成は困難」と答え、半数以上
(54%)が「(トータルリターンの目標達成は)非常に困難」と答えました。
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大半の回答者(88%)が「将来的な債務を果たせる」と答えた一方で、「個人レベルでの平均的な老後の蓄
えは不足する」と答えた回答者も 77%に及びました。
2013 年中に外国株式の保有高を増やす意向を示した回答者は過半数を大きく上回り(63%)、次いで国内
株式(54%)、新興市場株式(41%)となりました。
約 3 分の 2(66%)の日本人投資家が 2013 年に国内株式の保有高を増やす予定と回答しました
「ポートフォリオ・リスクの分散のためにはオルタナティブ投資商品への投資が不可欠」と答えた回答者は
69%、「2013 年には 2012 年を上回るオルタナティブ資産の運用実績が期待される」と答えた回答者は
66%に及びました。
「従来の投資原則はもはや役に立たない」が大半の見解
金融危機による市場の横転から 5 年が経過し、多くの機関投資家が「過去の投資法則は今日の市場には当てはま
らない」という見解を示しています。10 人中 6 人(60%)が「従来のポートフォリオ構築と分散戦略は必ずし
も投資家のニーズを満たせていない」との見解を示し、「今日の市場での成功には新たなソリューションの模索
が必要」と答えた回答者は 65%に及びました。また、「アセットアロケーション戦略や市場の動向を捉えた戦
略の策定」を困難と感じている回答者は全体の 80%以上に上りました。
ナティクシス・アセット・マネジメントのアジア地域担当エグゼクティブ・マネージング・ディレクター兼ナテ
ィクシス・アセット・マネジメント・ジャパンの CEO である加藤欣司は、「ロードマップは日々更新されてお
り、古いロードマップが投資家を導く役目を果たすことはもはや不可能です。今日の投資家は、景気循環に対抗
できるより強固なポートフォリオの構築に向け、ポートフォリオ構築およびアセットアロケーションに関するよ
り戦略的な支援を求めているのです」と述べています。
「将来的な債務は果たせるが、個人レベルでの老後の蓄えは不足する」
88%の回答者が自らの将来的な債務を果たすことへの自信を示した一方で、個人レベルでの老後の蓄えに関して
は、弱気な回答が多く見られました。「各国の平均的な市民は十分な老後資産を確保できない」と答えた回答者
は全体の大多数(77%)を占め、日本では 82%に及びました。その他、南米(88%)、英国(84%)および米
国(81%)も、老後の蓄えに関して特に悲観的であることがわかりました。
世界的な株式人気は継続
株人気は依然継続し、特に外国株式の人気が高まっています。本年度中に最も高い運用実績を期待する資産クラ
スを尋ねる質問では、「外国株式」(36%)と答えた回答が最も多く、次いで「国内株式」(30%)、「新興
市場株式」(11%)となりました。
こうした楽観的傾向は、ほとんどの投資家の 2013 年のアセットアロケーション計画にも反映されています。
2013 年中に外国株式のポートフォリオを拡大すると答えた回答者は全体の 63%、国内株式の比率を引き上げる
と答えた回答者は 54%(日本国内では 66%)、新興市場株式への配分を拡大すると答えた回答者は 41%に及
びました。また、不動産への投資を拡大する意向を示した回答者も 41%に上り、不動産投資への意欲の高まり
も明らかなりました。
加藤欣司は、加えて「機関投資家は、短期的目標と長期的目標の両方の達成を念頭に置いた上で、国内外の株式
投資におけるバランスのとれた目標達成に適した最善策を見出しているのです」と述べています。
利回りの低下により、債券投資にまつわる「利益の代償としてのリスク」を負う意義はますます薄れています。
その結果、2013 年中に国内債券保有高を削減する意向を示した回答者は全体の 43%(日本国内では 50%)、
外国債券比率を縮小する意向を示した回答者は全体の 31%に及びました。金および為替への投資配分について
は、「縮小もしくは現状維持」と答えた回答者が 80%に及び、全体的に弱気なムードが浮き彫りになりました。
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大半が「オルタナティブ投資はリスク管理に不可欠」「オルタナティブ投資に向け調整中」と回答
本調査では、機関投資家によるヘッジファンド、不動産、プライベートエクイティ、コモディティなどのオルタ
ナティブ投資が、予想以上に日常化している実態が明らかにされました。オルタナティブ資産を保有していると
答えた回答者は大多数(86%)に上り、10 人に 7 人(69%)の回答者が「オルタナティブ投資はポートフォリ
オ・リスクを分散する上で欠かせない戦略である」との見解を示しました。
2013 年度中に新たなオルタナティブ投資をポートフォリオに盛り込む意向を示している機関投資家は、アジア
でも増加傾向にありますが、世界全体のペースは下回っています。新たなオルタナティブ資産を保有資産に盛り
込む意向を示している機関投資家の割合は、世界全体では 60%に及んでいる一方で、アジアでは 44%にとどま
っています。アジアで人気があるオルタナティブ投資は「オルタナティブ投資信託」がトップで 43%、次いで
「インフラ」(23%)「ヘッジファンド」(16%)となっています。
オルタナティブ投資の短期的な見通しについては、「前年度を上回る運用実績」を予測した回答者が 66%に及
び、全体的に楽観的な見通しが示されました。
調査方法
「アジア機関投資家調査」は、南北アメリカ、欧州、アジアおよび中東全域の 19 カ国での現地調査に基づき実
施された「NGAM 2013 年機関投資家調査」の一環として実施されています。回答は、非公的年金(189 機
関)、公的年金基金(109 機関)、政府系ファンド(43 機関)、保険会社(35 機関)、各種基金および財団
(18 機関)、投資信託会社(11 機関)および資産運用コンサルタント(97 機関)に勤務する 500 名以上の幹
部職員を対象に、1~3 月にかけて実施した電話面接を通して収集されました。
ナティクシス・グローバル・アセット・マネジメント S.A.について
ナティクシス・グローバル・アセット・マネジメントは、運用資産額で世界トップ 15 に入る世界トップクラス
の資産運用会社です。傘下の資産運用会社は、機関投資家および個人投資家を対象に、老後資産の拡大や保護を
目的とする投資商品を提供しています。これらの商品は、独自の流通網を通し、世界中でパッケージとして販売
されています。ナティクシス・グローバル・アセット・マネジメントは、欧州、米国およびアジアを拠点とする
複数の投資運用会社の専門知識を結集することで、幅広い株式・債券・オルタナティブ投資戦略を提供していま
す。
ナティクシス・グローバル・アセット・マネジメントの本社はパリおよびボストンにあり、運用資産額は、
2013 年 3 月 31 日現在で 7,850 億ドル(6,130 億ユーロ)です。ナティクシス・グローバル・アセット・マネ
ジメントの親会社であるナティクシスは、フランス第 2 位の銀行グループ BPCE の子会社でパリ証券取引所に上
場しています。ナティクシス・グローバル・アセット・マネジメント S.A.の傘下には以下の投資運用会社および
流通・サービスグループがあります。
Absolute Asia Asset Management
AEW Capital Management
AEW Europe; AlphaSimplex Group
Aurora Investment Management
Capital Growth Management
Caspian Private Equity
Darius Capital Partners
Gateway Investment Advisers
H2O Asset Management
Hansberger Global Investors
Harris Associates
IDFC Asset Management Company
Loomis, Sayles & Company
McDonnell Investment Management
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Natixis Asset Management
Ossiam
Reich & Tang Asset Management
Snyder Capital Management
Vaughan Nelson Investment Management
Vega Investment Managers
詳細は ngam.natixis.com でご確認いただけます。
本文書に含まれる情報は情報提供のみを目的とするものであり、金融商品やサービスの販売および勧誘を目的と
するものではありません。本文書が引用する第三者の著作権、指標および商標は各所有者が所有権を有する財産
であり、係る所有者はナティクシス・グローバル・アセット・マネジメントおよびそのいかなる関連・系列企業
(総称「NGAM」)にも属さず、係る所有者による NGAM が保有するサービス、ファンドもしくはその他の金
融商品への資金提供、支援、関与は一切行われていません。
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金融調査会社 Cerulli 社の「2012 年世界市場調査(Global Markets 2012)」によると、ナティクシス・グローバル・ア
セット・マネジメントの運用総資産額は、2011 年 12 月 31 日現在で世界 13 位にランクインされています。
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運用資産( AUM)には、規制対象外の資産運用サービスの対象である資産が含まれている可能性があります。規制対象外
の運用資産には、米証券取引委員会(SEC)によるフォーム ADV パート 1「規制対象の運用資産(AUM)」の定義に該当し
ない資産が含まれます。
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お問い合わせ:
アシュトン・コンサルティング
中馬美佳/塩加井匡
Tel: (03) 5425 7220
CITIGATE DEWE ROGERSON
HONG KONG
Charlotte Bilney
[email protected]
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NATIXIS GLOBAL ASSET MANAGEMENT
Wesley Eberle
Tel: +1-617-827-4229
[email protected]