パキスタン株式市場下落について - 新生インベストメント・マネジメント

作成日:2008年7月22日
新生インベストメント・マネジメント株式会社
パキスタン株式市場下落について
2008年7月18日(金)のパキスタン株式市場は、KSE100指数で見ると、10,234.78ポイントと前週末比1,461.04ポイント安
(▼12.5%)となりました。
前日7月17日の引け値は10,212.92ポイントまで下がり、週末反発した形でしたが、大幅安に終わっています。
なお昨日、7月21日には前日比139.52ポイント高(+1.36%)の10,374.30ポイントとなり、2営業日連続で上昇しています。
以下、パキスタン株式市場の近況を、弊社と提携をしております運用会社の情報に基づきご報告いたします (2008年7
月18日現在)。
パキスタンでは、2008年6月23日よりサーキット・ブレイク・システムの値幅を-1%から+10%( 株価
が前日比-1%から+10%となった場合、取引を停止する措置 )に変更しましたが、7月14日より、変更
前の±5%に戻しました。
それ以来、株式市場は急落し、7月17日のKSE100指数は前週末比12.7%安の10,212.92となりまし
た。また取引高も2007年は1日当たり平均3億~5億米ドル程度であったのに対し、3,000~5,000万米
ドル程度へ減少しています。
個人投資家らはカラチ証券取引所に抗議行動を起しています。投資家たちは当局に対して、株式
市場の下落を食い止める措置を求めています。
それに応じて、カラチ証券取引所では、投資家の懸念に対処するため、緊急の会合がもたれました。
報告によれば、大口の売り注文を市場外で行うという特別措置が提案される模様です。
しかしそうした措置が、短期的には個人投資家のパニックを和らげるものになったとしても、パキス
タンのマクロ環境が改善されない限り、依然リスクは残ります。
物価上昇は高すぎますし、国際収支も悪くなっており、パキスタン・ルピーに売り圧力をかけていま
す。その上、投資家は新政府の政策を見極めようとしています。
したがって、短期的には慎重に市場を見ていく必要があります。
しかし、人口構成や潜在成長力から、パキスタンの経済は構造的に成長していくと確信しており、
依然として中長期的な見通しは強気です。
パキスタン中央銀行が独立した運営を行い、短期的に引き締め政策を採ることは歓迎することです。
適切なマクロ経済政策が実施された場合には、現在のパキスタン市場の株価収益率(PER)約8倍、
という水準は、かなり魅力的であると考えています。
政策面では、2大政党がそれぞれの違いに焦点を当てるのではなく、経済運営に集中することが必
要であると考えています。
現段階においては、成熟しているとはいえませんが、弱い政府、能力のない政府とは考えておらず、
連立崩壊は無いと思っています。
そして、政治面での不安定さは一時的なものと考えており、現に一部の外国人投資家は、引続き
(電力や石油・ガスなどのセクターへの)直接投資の機会を伺っています。
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