前に住んでいた家を売却せずに

今が買い時?! マイホーム税制のすべて
∼不動産所得の仕組み(前に住んでいた家を売却せずに貸す場合)∼
ご自身が住んでいたマイホームを他者に貸付け、賃料を受け取る場合
の端数は切捨。)に係る年数を乗じた金額を取得価額から控除した金額を未償却残
は不動産所得が生じます。今回はマイホームを他者に貸付けた場合の不
高とします。減価償却費は、取得価額から 10%の残存価額を控除した額に、旧定額
動産所得の計算方法について、減価償却費の計算を中心に解説します。
法の償却率を乗じて計算します。(平成 19 年 4 月 1 日以後に取得した建物について
■ 所得の計算方法
は、取得価額に定額法の償却率を乗じて計算します。)
総収入金額−必要経費=不動産所得の金額
(1)総収入金額
総収入金額には、貸付による賃貸料収入のほかに、次のようなものも
含まれます。
<計算例>
平成 10 年 10 月 20 日に新築したマイホームを、平成 24 年 3 月 1 日から貸付けの
用に供した場合
(取得価額:30,000,000 円、法定耐用年数:22 年(旧定額法の償却率:0.046))
イ) 名義書換料、承諾料、更新料又は頭金などの名目で受領するもの
①マイホーム利用(非業務用)期間の耐用年数 22 年×1.5=33 年(1年未満端数切捨)
ロ) 敷金や保証金などのうち、返還を要しないもの
②マイホーム利用(非業務用)期間(旧定額法による)の償却費の累積額
ハ) 共益費などの名目で受け取る電気代、水道代や掃除費など
{取得費 30,000,000 円−残存価額(30,000,000 円×10%)}
(2)必要経費
必要経費とすることができるものは、不動産収入を得るために直接必要
な費用のうち家事上の経費と明確に区分できるものであり、主なものと
×耐用年数 33 年の旧定額法の償却率 0.031×期間 13 年=10,881,000 円
③賃貸(業務用)開始の時の未償却残額 30,000,000 円−10,881,000 円=19,119,000 円
④平成 24 年分の減価償却費の計算(旧定額法)
して貸付資産に係る次に掲げるものがあります。
{30,000,000 円−(30,000,000 円×10%)}×0.046×10/12=1,035,000 円(未償却残高
固定資産税、損害保険料、減価償却費(※)、修繕費など
18,084,000 円)
※マイホーム(非業務用資産)を賃貸(業務の用)に供した場合の減価償却費の計算
その建物の取得価額(取得に要した金額並びに設備費及び改良費の額の合計額)
に、その建物の耐用年数に 1.5 を乗じて計算した年数(1年未満の端数がある場合
は切捨。)により旧定額法(平成 19 年 4 月 1 日以後に取得した建物については定額
法。)の方法で計算した金額を基に、その資産を取得した日から業務の用に供した
日までの期間(1 年未満の端数が生じた場合は、6 ヶ月以上は 1 年とし、6 ヶ月未満
お問い合わせ 03-6266-2540 事業財産承継部
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