さらば!あのツライ痛み 260万人を襲う謎の病

NHK総合テレビ 毎週水曜日・午後8時から放送中
http://www.nhk.or.jp/gatten/
さらば!あのツライ痛み 260万人を襲う謎の病
2013年02月20日放送
今回の番組について
いま女性に増えている病気「子宮内膜症」。
月経がある女性の10人に1人がこの病気になると言われ、患者数はおよそ260万人と推
定されています。(JECIE調べ)
しかし、そのうち病院で診断を受けている人は、およそ60万人。
病気のサインに気づきながらも、放置したために悪化してしまうケースも多いんです!
女性はもちろん男性にもぜひ知っておいてほしい、知られざる子宮内膜症の実態をお伝え
します。
番組ディレクターのひとこと
女性の月経(生理)と深い関係のある病気、「子宮内膜症」。
恥ずかしながら、女性である私も、取材を始めるまで、その実態についてほとんど知りませ
んでした。でも、取材に応じて下さった子宮内膜症の患者さんの多くも、診断を受けるまで
病気のことをご存じなかったそうです。
そんな皆さんが口をそろえておっしゃっていたのが、この病気について「知っておくこと」の
大切さです。それが病気のサインにいち早く気付くことにつながり、診断を受けても治療に
前向きになれる力になるからです。
番組でお伝えできたのは、さまざまな形であらわれる子宮内膜症のごく一部ですが、病気につい
ての理解が広がっていく、その一助になれたらと思っています。
そしてなにより、もし「重い月経痛」「月経に伴う体の痛み」など気になる症状があれば、我
慢せずに病院を受診していただきたいと思います。
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子宮内膜症 その症状とは?
子宮内膜症とはどんな病気なのか?患者さんにその症状を聞いてみると
ひどい月経痛
月経時以外にもおなかが痛い
排便痛
性交痛
などさまざま。
さらには、子宮内膜症によって「肺が破れた」という方や「腸から出血」という方も。
なぜ、これほどまでに体のいろいろな場所に症状が出るのでしょうか?
子宮内膜症は「子宮の病気ではない」!?
子宮内膜症の発症には、「月経」が深くかかわっています。
毎月、女性の体の中では、妊娠に備えて、いつ受精卵が着床してもいいように、子宮の内
側の子宮内膜が厚くふかふかになっていきます。
この子宮内膜は、赤ちゃんのベッドになるものですが、着床しなかった場合は、はがれて
血液とともに外に出されます。これが月経です。
実はその際、外に排出されるはずの月経血の一部が、卵管を通っておなかの中に逆流し
てしまうことがあります。
この逆流が原因となっておなかの中のあちこちに子宮内膜がちらばり、子宮内膜症を発症
してしまうと考えられています。
※発症のメカニズムについてはさまざまな説があり、未解明の部分も多いのが現状です。
腹膜や卵巣、あるいはまれに肺や腸など「子宮以外の場所」に定着した子宮内膜が、そこで
増殖、剥離を繰り返すことなどによって炎症や痛みを起こす、それが子宮内膜症なので
す。
子宮内膜症を放置すると痛みがひどくなったり、周辺の臓器と癒着してしまったりして、日
常生活をおびやかす大変な事態になってしまうことも。
だからこそ、早期発見、早期治療が大切なのです。
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子宮内膜症チェック
ひとつでも当てはまる場合は、産婦人科を受診してみてください。
生理痛がひどくなってきた。
★鎮痛剤を飲んでも効かなくなってきたり、
鎮痛剤を飲む量が増えてきたりしていたら要注意。
生理以外のときにも下腹部に鈍痛がある。
排便や性交のときに痛みがある。
※症状が全く出ない場合もあります。
子宮内膜症 治療のポイント
子宮内膜症は、閉経までは根治が難しいものの、医療の進歩により、
症状をコントロールすることができるようになってきています。
患者さんにとって負担の少ない治療法の普及も進んでいます。
比較的負担の少ない手術
腹腔(くう)鏡を使った手術。おなかに3~4か所穴をあけて行います。
副作用の少ない薬
副作用が少なく長期間使える薬が保険適用になり、広く使われるようになっています。
成分は経口避妊薬(いわゆるピル)と同じなので、排卵を抑える作用があり、服用して
いる間は妊娠できません。薬を使って病気の進行をおさえ、妊娠を希望する際には、
使用をやめる、という使い方になります。
※症状や年齢、妊娠の希望、閉経までの期間などにより治療の選択肢はさまざまです。詳
しくは医師にご相談ください。
不妊との関係は?
子宮内膜症の患者さんのおよそ半数が不妊であるという報告がありますが、すべての
患者さんが不妊になるわけではありません。
また、子宮内膜症の治療や不妊治療を受けて妊娠される方も多くいらっしゃいます。
がん化は?
一般に、子宮内膜症の症状は閉経するとおさまると考えられていますが、卵巣にできる
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「チョコレートのう胞」の場合、およそ1%の割合でがん化する可能性があります。
卵巣チョコレートのう胞の場合は閉経後でも経過観察が必要です。
今回のお役立ち情報
子宮内膜症とは?
子宮内膜症は、子宮内膜が「子宮以外の場所」で増殖や剥離を繰り返すことによって炎
症や痛みを起こす病気です。
月経のある女性のおよそ10%がこの病気になると言われています。
卵巣や腹膜などおなかの中で起こる場合が多いのですが、まれに肺や腸などで起こる
場合もあります。
子宮内膜症チェック
一つでも当てはまる場合は、産婦人科を受診してみてください。
生理痛がひどくなってきた。
★鎮痛剤を飲んでも効かなくなってきたり、鎮痛剤を飲む
量が増えてきたりしていたら要注意。
生理以外のときにも下腹部に鈍痛がある。
排便や性交のときに痛みがある。
※症状が全く出ない場合もあります。
子宮内膜症の治療について
子宮内膜症は閉経までは根治が難しいものの、症状をコントロールすることができるよう
になってきています。患者さんにとって負担の少ない治療法の普及も進んでいます。
比較的負担の少ない手術
腹腔(くう)鏡を使った手術。おなかに3~4か所穴をあけて行います。
副作用の少ない薬
副作用が少なく長期間使える薬が保険適用になり、広く使われるようになっています。
成分は経口避妊薬(いわゆるピル)と同じなので、排卵を抑える作用があり、妊娠を
希望する際には、使用をやめる、という使い方になります。
※症状や年齢、妊娠の希望、閉経までの期間などにより治療の選択肢はさまざまです。詳
しくは医師にご相談ください。
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不妊との関係は?
子宮内膜症の患者さんのおよそ半数が不妊であるという報告がありますが、すべての
患者さんが不妊になるわけではありません。また、子宮内膜症の治療や不妊治療を受
けて、妊娠される方も多くいらっしゃいます。
がん化について
一般に、閉経すると子宮内膜症の症状はおさまると考えられていますが、卵巣にできる
「チョコレートのう胞」の場合、およそ1%の割合でがん化する可能性があります。
卵巣チョコレートのう胞の場合は、閉経後でも経過観察が必要です。
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