記事を読む - オイスカ

年度からは
1999年よりタイ、フィリ
東京海上日動火災保険㈱には
て 世 界 各 地 で 実 施 し て お り、
企業・団体からの支援を受け
オイスカのマングローブ植
林プロジェクトはさまざまな
ングローブ植林ツアーに参加
スカのプロジェクト地でのマ
の授業﹂︶です。これは、オイ
ローブ物語∼﹂︵以下、﹁みどり
のが、﹁みどりの授業∼マング
に大きな広がりを見せている
います。その中でも、全国的
もさまざまな活動を実施して
す。
約2万3千名にのぼっていま
授業を受けた児童・生徒数は
学校と特別支援学校で実施。
年3月現在、約330校の小
全国各地に活動が広がり、
催でしたが、翌
ピン、インドネシア、フィジ
した社員らが中心となり、小
った現地の子どもたちは、今
当時大人と一緒に植林を手伝
プロジェクト開始当初に植
え た 苗 木 は 大 き な 森 と な り、
林ツアーを行っています。
ト地を訪れるマングローブ植
募り、オイスカのプロジェク
家族から植林ボランティアを
ープ会社社員、代理店とその
ところ、﹁ただ寄贈するのでは
た。東京都環境局に相談した
寄贈することが検討されまし
え る 植 木 鉢 ﹂を 作 り、 学 校 に
3 万6 千 個 の
﹁自然に土にか
ため、古紙とまぜ合わせて約
要になった制服を再利用する
なりました。何千着という不
いた女子社員の制服が廃止に
が合併し、それまで使用して
2004年 月に東京海上
業 と し て 始 め ら れ た も の で、
火災保険と日動火災海上保険
き る こ と ﹂を 考 え て も ら い ま
分たちが地球を守るためにで
て 考 え、 子 ど も た ち に も﹁ 自
介し、資源の有効活用につい
然 に 土 に か え る 植 木 鉢 ﹂を 紹
そ し て、 制 服 か ら 作 っ た﹁ 自
て総合的に授業を行います。
球温暖化の話などと関連づけ
ブについてだけではなく、地
んでいきますが、マングロー
について映像を交えながら進
ーブの役割、同社の植林事業
分のプログラ
え る 植 木 鉢 ﹂を プ レ ゼ ン ト す
る、という約
ムです。このように、ただ授
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OISCA
と、マングローブ植林以外に
ーでのマングローブの植林プ
学校や特別支援学校でマング
﹁みどりの授業﹂では、まず
マングローブそのものについ
1999年より続く植林支援
ロジェクトにご支援いただい
ローブ植林などを題材に、地
て説明した後、津波から人々
﹁みどりの授業﹂とは
ています。
球温暖化防止や生態系保護に
を守る﹁みどりの防波堤﹂や生
ではプロジェクトの担い手と
なく、総合学習の時間を使っ
態系の保全といったマングロ
して活躍しています。
す。授業の最後には考えた取
年、﹁ み ど り の 授 業 ﹂が 始 ま り
ました。
初年度は東京都のみでの開
表してもらい、﹁自然に土にか
て環境に関する授業を行って
始まりは3万6千個の植木鉢
同 社 は C S R 活 動 と し て、
﹁地球環境保護﹂﹁安心と安全﹂
﹁青少年育成﹂の3つの柱のも
を受けたことをきっかけに
り組みを﹁エコ宣言﹂として発
同社では、社員や国内外グル
本プロジェクトへの支援は
同社の創立120周年記念事
ついて授業を行うものです。
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は ど う か ﹂と い う ア ド バ イ ス
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TOPIC ︱ May 2010
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文:三野舞子
(月刊「OISCA」編集部)
マングローブ
植林ボランティアから
学校での授業へ
TOPIC
東京海上日動の社員が展開する
「みどりの授業」
東京海上日動火災保険㈱の CSR 活動の一つとして実施されている「みどりの授業」。
オイスカのプロジェクト地での
植林を経験した社員らが中心となり、授業を行っています。
植林活動から感じたこと、学んだことを子どもたちへ。
実体験からもたらされるその授業は、今、大きな広がりを見せています。
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担当しており、マングローブ
授業の講師は社員や代理店
とその家族がボランティアで
プトとしています。
てもらうことを一つのコンセ
保全につながる行動を起こし
どもたちにその後実際に環境
業を受けるだけではなく、子
社員にも伝わっていることが
感が、参加者を通じてほかの
業 ﹂に 参 加 し て 得 ら れ た 達 成
ブ 植 林 ツ ア ー や﹁ み ど り の 授
員が多いことや、マングロー
うした姿勢を評価している社
といえます。また、会社のこ
整っていることが背景にある
積極的にサポートする体制が
制度を設けるなど、会社側が
れるのは、ボランティア休暇
体で取り組む姿勢が強く見ら
います。
啓発も行っていきたいとして
ーブを植林した地域での環境
日本だけではなく、マングロ
行 わ れ ま し た。 同 社 は 今 後、
で海外初の﹁みどりの授業﹂が
の際に、バン・ンガオ小学校
また、2月にはタイ・ラノ
ーンで実施された植林ツアー
す﹂と語っています。
についても考えてみたいで
す。また、授業のクオリティ
えるように工夫をしていま
林の経験がなくても授業が行
ますが、内容は、時代や子ど
﹁引き続き授業を続けていき
り の 授 業 ﹂の 今 後 に つ い て、
同社経営企画部CSR室担
当 課 長・ 藤 田 桂 子 氏 は﹁ み ど
いくことが期待されます。
多くの子どもたちに広がって
カの活動の意義がこれからも
取り組むCSR活動やオイス
に伝えていくことで、同社が
したが、まだ実施していない
高め、社会全体の環境啓発につなげることを目的としています。同賞の
授業の冒頭、
「 マングローブはどれでしょう?」とい
うクイズに手をあげて答える児童たち
した絵画を、高学年からは作文を募集し、小学生の環境問題への関心を
社員から社員へ広がる活動
植林の経験者を核に、まだ植
寄与しています。
のは限られた人数ですが、そ
実際にツアーに参加し、現
地でマングローブ植林を行う
林経験のない社員も加え、3
名程度がチームを組んで行い
こで経験したことや感じたこ
ーを一定に保つために講師経
もたちの環境に対する意識に
日本全国、そして海外でも
とを
﹁ み ど り の 授 業 ﹂を 通 し
験者がほかの社員たちに体験
合わせて変えていかなければ
県もあり、今後は全都道府県
タイで行われた「みどりの授業」
の様子
「自然に土にかえる植木鉢」に植えられ色とりどりの
花々。児童たちによって大切に育てられている
「みどりの授業」のレポートはこちらからもご覧いただけます。
http://blog.tokiomarine-nichido.co.jp/
ます。そのため、詳細なマニ
ュアルや想定Q &Aを用意す
談を伝えるなどしながら繰り
ならないと思っています。た
て、日本や世界の子どもたち
返し練習を行い、授業に臨ん
だ、 基 本 的 な 軸 で あ る﹃ マ ン
るなどして、マングローブ植
でいます。
グローブ植林事業を通じた環
点は変わらないと思います。
境 教 育 を 行 っ て い く ﹄と い う
談を語れるようになりたい﹂
年は劇的に実施校が増えま
講師を経験した後、﹁実際に
植林ツアーに行って植林体験
という思いから、植林ツアー
に参加する社員が増えてきま
す。また、中学生向けの授業
で実施したいと考えていま
した。
これらの活動はまったくの
ボランティアですが、会社全
OISCA ︱ TOPIC
May 2010
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「こども環境大賞」の受賞校で実施
千葉県柏市立酒井根小学校
2009年11月9日、千葉県柏市立酒井根小学校で
「みどりの授業」が行わ
れました。同校は08年度の
「こども環境大賞」の
「東京海上日動賞」を受
(株)
の共催で行われているもので、小学校低学年からは環境をテーマに
賞しました。
「こども環境大賞」は朝日新聞主催、東京海上日動火災保険
受賞校で
「みどりの授業」が行われるのは初めてで、当日は、同校のエコ
クラブの児童14名が参加しました。児童たちは話し合いや質問を進ん
でするなど、終始熱心に授業に参加していました。また、授業でプレゼ
ントした
「自然に土にかえる植木鉢」に花を植えて育てている様子が、授
業後、学校側から同社に報告されるなど、
「みどりの授業」後も同校が継
続して環境問題に積極的に取り組んでいる様子がうかがえました。