頂門の一針 - Melma!

2014/08/20発行
頂門の一針
□■■□──────────────────────────□■■□ わたなべ りやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」3401号
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2014(平成26)年8月20日(水)
言論の自由、割れる韓国:名村隆寛
紅二代は「もう古い」と習近平が批判:宮崎正弘
「核」が日中開戦を抑止する(68):平井修一
林志昇集団の日本参詣:Andy Chang
トイレット・ペーパー騒動:渡部亮次郎
話 の 福 袋
読 者 の 声
身 辺 雑 記
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第3401号
発行周期 不定期(原則日曜日発行)
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言論の自由、割れる韓国
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名村 隆寛
引用元の朝鮮日報は「口頭注意」のみ
【ソウル=名村隆寛】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉を毀損
(きそん)した疑いで、産経新聞の加藤達也ソウル支局長(48)に対する
検察当局の事情聴取が18日、行われた。韓国で記事をめぐり外国人記者が
捜査対象となるのは極めて異例。
大統領に関する報道の自由はどこまで許されるのか、市民団体の告発とは
いえ権力による言論の自由への介入を認めていいのか−。韓国でも当局の
動きを問題視する見方が出ている。
加藤支局長が出頭したソウル中央地検前には、日本や韓国の報道記者40人
以上が押し寄せ、関心の高さをうかがわせた。韓国では今回の問題を機
に、大統領に対する報道、言論の自由のあり方をめぐり議論になり始めて
いる。
「韓国憲法は言論と表現の自由を保障しているが、他人の名誉を毀損し、
人格を冒涜(ぼうとく)する自由までは許されない」(東亜日報)
加藤支局長のコラムに対し、韓国ではこのように、報道の自由の 限度 を
強調する論調が少なくないのは事実だ。ただ、「寛大に見ても正道を外れ
た報道だ」と批判する文化日報も、一方で「市民団体の告発を機に、メ
ディアと記者に対する検察の捜査が一挙に進められるのは、手順に無理が
ある」と捜査のあり方を問題視するなど、韓国メディアも揺れている。
今回の問題で韓国大統領府は、加藤支局長がコラムの中で主に引用した朝
鮮日報に対しては、口頭による注意にとどめており、国内メディアと海外
メディアへの対応の違いを疑問視する向きも少なくない。
ミャンマーで9日に行われた日韓外相会談の際、岸田文雄外相が「報道の
自由の観点からの憂慮」を韓国側に伝えたが、ハンギョレ紙は当時、現地
にいた日本の記者の発言を紹介。「記事で特に問題となった部分は朝鮮日
報のコラムを引用したもの。なぜ朝鮮日報を問題視せず、産経新聞にだけ
法的措置をとるのか」との言葉を引いて、対応の不公平さを指摘した。
一方、京郷新聞は「大統領と政府が訴訟で応じるのは、国家権力に対する
正当な監視活動を萎縮させる」とした法律学者の見方を紹介している。
この学者は1975年に作られた大統領批判を禁じるための「国家冒涜罪」を
例に、「名誉毀損が乱発されれば、国家冒涜罪があった権威主義の時代の
ようになる」と警告している。産経ニュース2014.8.19
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紅二代は「もう古い」と習近平が批判
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 平成26年(2014)8月20日(水曜日)
通巻第4317号 <前日発行>
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「紅二代」(革命元勲の息子ら)は「もう古い」と習近平が批判
太子党の大物たちも習近平の権力固めに「用済み」段階に入ったか?
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習近平の周囲を囲むブレーン、大きく人脈が転換しているようだ。
軍事方面の「軍師」とみられた劉源(劉少奇の息子、現在人民解放軍装備
部政治主任)が遠ざけられ、金融政策を李克強首相にまかせている気安さ
からも、従来の功労者への批判を始めているという(明報、博訊新聞など)。
まずは「もう古い、彼らの経済理論などは老朽化した」と批判の的は孔丹
に向けられたそうな。
孔丹と言えば太子党の中でも金融ビジネスに明るく、つい2年前まで「中
信集団」のCEO、同グループを『フォーブス』誌の世界企業ランキング
で、221位(2011年度)に育てた。
父親は孔原で党中央組織部長(党人事を握る重要ポスト、曽慶紅も李源潮
も歴任した)、母親の許明は周恩来の秘書から国務院副総理秘書長。孔丹
の実弟、孔棟は国航集団のCEOだった。いわば太子党、権貴階級を代表
する。
孔丹は80年代初頭に国際金融に乗りだし、香港で経済活動を広げたが、王
光英(劉少奇未亡人)らに近く、また香港財閥の李嘉誠にも近かった。香
港で国際ビジネスの足場を築いた。
孔丹は経済の論客としても知られ、「急速な自由化は中国の社会主義路線
にそぐわない」とやや保守的で、トウ小平の最大のライバルだった陳雲の
路線に近かった。2年前に引退し、回想録を出した。
その孔丹に理論闘争で最大のライバル視されたのは秦暁である。
秦暁は今も「招商銀行」のCEOとして活躍しており、金利政策税制政策
では世界市場に向かって発言する機会が多い。
秦暁は「自由な市場とは自由、民主と体制とならざるを得ず、民族主義な
どは虚無でしかなく、富国強兵は意味がない」と鋭い批判しており、「庶
民の声を聴かずして一方的な政策策定には問題がある」と活発な発言をし
てきた。
人脈的には朱容基、王岐山に近い。
▲大使党内も様々な人脈と思惑が交錯していた
王軍は革命元勲で党中央学校の校長も歴任した王震・大将の息子だ。王震
は「八大元老」のひとり、最後は党軍事委員会副主席、政治局員でもあ
り、国家副主席としてトウ小平政権を支えた。
息子は早くから実業界に乗り出し、CITIC(中国国際投資)の幹部と
して活躍したが、引退後は「中国天然投資ファンド」を設立している。
一時は『紅二代』の実業家の代表と言われた。
中国経済の「鳥かご論」を掲げ、トウ小平の改革開放路線を常に批判して
いたのは陳雲だが、その息子が陳元である。
陳元こそは、いまや中国を代表するバンカーとして国際的にも有名人、謎
の巨大投資銀行「中国開発銀行」を率いた。
同銀は世銀の貸出額より巨額、合計55兆円を中国の国有企業を中心に貸付
け、「華為技術」、「中国通信(ZTE)」に政策的にも大胆に出資した
ため、米国からは目の敵とされた。
その陳元はいま世銀を敵に回す「BRICS銀行」を率いることとなり、
今後オバマの米国と正面から対立するポストに就く。
しかし在米華字紙の「博訊新聞」は8月16日付けで、習近平がこれらの経
済界の大物たち、とりわけ「紅二代」の太子党幹部らを「頭が老朽化して
おり古い」と批判し始めているというのである。
太子党の大物たちも習近平の権力固めの過程では、すでに「用済み」段階
に入ったか?
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読者の声 どくしゃのこえ READERS OPINIONS 読者
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(読者の声1)宮崎氏のメルマガを拝読して早や10年になります。宮崎正
弘様の卓越した国際感覚の叡智と当代随一の分析力、特に、中国通の氏の
早耳情報に頼り切りの今日この頃でありますが、ご健康と末永いご活躍に
ご期待をしながら、ますます難しくなりつつある日中関係の行く末が不安
でなりません。
日本人一人ひとりが日中関係の重要さ、真実の中国を知る重要さを自覚し
なければならない時だと痛感します。
戦前、母方の親戚が4家族、台湾、満州、上海に一旗揚げる目的で渡航
し、永住覚悟の移住をしていました。
皆、一応に成功していたのですが、戦後は一転地獄の死の引揚げ旅、着の
身着のままで無事に帰国できたものの、引揚げ途上の4家族は口に出来な
いほどの苦難を強いられた様で、心は皆一応に荒みきり、その影響が日常
的な言動にも表れ、当時の我が家は4家族に占領されたに等しい状態で
あった。
人間は須らく環境に左右されるものであり、引揚げ途上に出会っただけの
夫婦者まで連れ込んだ一家族は、我が家の貴重な食料を毎日掠め取る有
様、止む無く追い出したこともありました。
当時の日本軍部は、戦略も知略もないままにやみくもの手柄争いで、各戸
撃破の突撃精神で突き進み、中国本土や南洋の島々に精鋭部隊を送り込
み、肝腎の本土には留守部隊を残すのみで、なんと、空き巣泥棒的に本土
空襲の絨毯爆撃で焦土と化し、二発の原爆で息の根を止められた。
斯くの如き戦前の日本のリーダー(特に軍部)たちは、やることなすこと
が矛盾だらけ、 やってみなきゃ分らん と日本を破滅に導いた東条不出
来、三国同盟を結びながら帰国の途上に思いついたようにソ連に立ち寄
り、スターリンと「日ソ不可侵条約」を締結した外務大臣・松岡洋介の間
抜け。
旧・日本軍の場当たり的戦術、武器弾薬はおろか、食料の補給さえも怠
り、精神力だけの戦略なき無謀な作戦を敗戦直前まで延々と続けた。
海軍は、無謀且つ無能な作戦で戦艦や空母を撃沈され、戦争末期の陸海軍
航空隊は戦略なき作戦で貴重な熟練兵を愛機と共に特攻に駆り立て、大本
営は虚偽の戦果を発表して国民を欺き続け、40歳過ぎて赤紙一枚で召集さ
れた新兵は、息子の様な古参兵にしごかれケツ・バットや両ビンタでへと
へと。
食料も満足に与えられず戦地をさまよい、ある者は玉砕死、ある者は餓
死、またある者は捕虜となってシベリア送りとなった。
生死とは無縁の内地で無責任な作戦を展開させた上級将校たちは、学徒出
陣の新兵をソ満国境に送り込み、現地に入植した開拓民は置き去りのま
ま、古参兵は転進と称して南方に移動。
学徒出陣の航空兵たちは、生きて虜囚の辱めを受けずで特攻出撃し帰らぬ
人に、斯くして、要領を本文とする上級将校たちはノウノウト生き延び、
戦後は軍人恩給の恩恵を受け続けた。
この構図は平成の現在まで続いていたと思わざるを得ない。
翻って、約80年前の昭和10年、当時のマスゴミに煽り立てられた日本政府
は、国賊,或いは、売国奴と酷評しながら大本教団を不敬罪で弾圧した。
それは、奇しくも6年後の真珠湾奇襲攻撃と同じ日の12月8日未明の出来
事であった。
教団施設は大量のダイナマイトで一木一草も残さぬ状態に悉く破壊し尽く
され、その費用さえも大本教団に負担させ、教団敷地は時価相場の10分の
1(?)で自治体に強制売却し、教団幹部、幹部級信者はほぼ全員逮捕さ
れ、連日連夜の拷問を受け続け、ある信者は死亡。
またある信者は精神に異常をきたしながら大多数の信者は全員罪状否認の
まま法廷闘争で最高裁まで争い続け、日本の無条件降伏によって終戦を迎
えた後に、ようやく未決のまま釈放された。
大本教団の弁護団の中には、東京裁判でも戦犯の無罪を立証すべく奮闘さ
れた清瀬一郎弁護士も含まれていた。
未決のまま釈放された大本教団の最高責任者の出口王仁三郎氏は、弁護団
が協議していた 国家賠償の損害賠償訴訟 を、 この非常時に国民を相手
にするも同然の裁判などできるものか と一蹴し、 そんなことより、先生
方には大事な役割が待っている。早く東京へお帰り と、追い立てるよう
に東京へ帰るように諭したとの事である。
大事な役割とは、連合国による「東京裁判」で「戦犯に問われる人たちの
弁護活動」の事であった。「出口王仁三郎」氏こそ、赤心洗うが如き真の
宗教人であったと言えるだろう。
その後、大本教団に不敬罪、国賊、逆賊、反逆者のレッテルを張り続けた
朝日新聞社は、後追い講釈の責任逃れで、大本教団に入れ知恵の「国家賠
償訴訟」を持ちかけたと言う。
32年前、従軍慰安婦の強制連行があったかの如く、虚偽ねつ造のでっち上
げ記事を垂れ流し続けた朝日新聞社は、 その一部が事実と証明できな
かった と責任逃れの口ぬぐいで訂正記事を発表し、後は野となれ山とな
れの沈黙を通しているが、80年前の大本事件と同じ構図の姿勢を貫こうと
している。
更には、福島原発事故に関わる裁判で、死人に口なしの吉田所長(当時)
の証言録を取り上げ、当時の作業員が命令違反で逃げ出していたかの如く
に事実を曲解した記事を世界に向けて垂れ流している。朝日新聞社の本質
は日本政府を貶め、日本人を貶める虚偽ねつ造の記事を垂れ流す確信犯常
習犯である。
この一連の問題から想起されることは、日本政府、外交関係者、良識派の
有識者も含む国民の多くが、その時々に虚言に振り回され、或いは、惑わ
されて、知らず知らずに大きな過ちを犯してきたと謂わざるを得ない。
日本国民は、戦前は展望なき無謀な戦争に駆り立てられ、完膚なきまでに
叩きのめされ、国土を廃墟同然に破壊された。戦後は一億総懺悔の瀬戸際
に追い込まれながら、ゼロ以下のマイナスから這い上がり、 20世紀の奇
跡 と言わしめる復興を成し遂げ、世界中を驚嘆させた。
然しながら、政府も国民も 喉元過ぎれば熱さを忘れる の喩えのままに舞
い上がり、思い上がり、 奢れる平家久しからず の諺通りに 自民党単独
政権 のぬるま湯にどっぷりと浸かり切り、後戻りできないままに政権の
座から追い落とされ、政権への返り咲きを焦る余りに、こともあろうに水
と油の永遠のライバル社会党と呉越同舟の水銀茶を飲み下して「村山談
話」の後遺症を患い、脱藩出戻りの河野洋平を総裁に担ぎだし、宮沢内閣
で「河野談話」を発信して、エイズの如き「後天性免疫不全症候群」に汚
染され、回復の見込み薄い難病を抱え込んでしまった。
ここに至るまでの顛末は、自民党が自ら招き寄せた結果であり、自民党自
身にも大きな責任の一端があると謂わねばならない。
斯くなる上は、「村山談話」も「河野談話」もそのまま継承し、 信じる
者は信じ、信じない者は信じない で「ガラパゴス化」するまで棚上げし
放置する以外に善後策はない。 そして新たに「安倍談話」を発表し、広く世界に発信し続け、周知徹底さ
せることが肝要である。少なくとも、「村山談話」、「河野談話」が無形
化するまで「安倍談話」を継続的に発信し続けることである。
先ごろ、国連人権委員会の女性委員が、 売春婦が金を受け取ったか否か
は問題ではない と明確に発言したことを咀嚼すれば、男性がいて女性が
いる限り、「性奴隷」は永遠に存在することになる。例え結婚した夫婦と
謂えども、「女性である妻は性奴隷」ということを、女性委員が自ら認め
たと言うに他ならない。
男性の集団があり限り、女性の「慰安婦=売春婦」は吸い寄せられてく
る。近年でも、ソマリアやコソボで国連の人権委員が現地女性をレイプし
た事例が報じられていたが、この問題は人類永遠の課題であろう。
一老人の世迷いごとかもしれないが、一考を要する問題ではないだろう
か。勇識者のご意見をお聞かせ願えれば幸いであります。
(高齢読者拝)
(宮崎正弘のコメント)朝日新聞批判、おおいに賛同します。これから朝
日弾劾の国民運動が始まります。
さて満州引揚げの日本軍人に関しては情報不足により誤解があるようです
が、参謀本部ははやい段階で通化に移動させていました。満洲蒙古、なら
びに満州ソ連国境には9つの要塞を築き、虎頭要塞やハイラル要塞など、
小生も見学したことがありますが、最後までソ連兵と戦った。居留民が一
歩でも遠くへとその逃避行をソ連兵の進軍を遅らせることで、間接支援
し、最後は玉砕でした。
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「核」が日中開戦を抑止する(68)
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平井 修一
「中国の挑発は先手を打って食い止めよ」という論考が米国で話題になっ
ていると古森義久氏が報告している(JBプレス8/13)。以下は要約。
・・・
アジアでの米中関係のこうした(サラミ戦術による中国の進出拡大の)現
状に対し、オバマ政権の発想の根本を変える新提案が、7月末にワシント
ンで公表された。提案したのは、中国研究者のロバート・サター氏である。
サター氏は国務省、中央情報局(CIA)、国家情報会議、議会調査局など
の中国関連部門で専門官として中国の動向を調べ、その意味を分析し、米
側の対応策の決定に関与してきた。
しかも、民主、共和両党の政権に加わり、政治的にも党派性の薄い専門家
として知られる。退官後はジョージタウン大学教授を経て、現在はジョー
ジワシントン大学の教授を務める。
米国政府の各機関で30年以上も中国研究に基づく対中政策の形成に関わっ
てきたサター氏は、米側の中国研究者たちの間でその名を知らない人はい
ない著名な研究者である。
そのサター氏が今回発表したのは「米国にとってのアジアでの中国問題へ
の対処――中国の弱点を標的とせよ」と題する論文だった。この政策提言は
インターネットでまず公表され、まもなく同氏が出版する著書の中で詳述
されるという。
*中国の弱点を突いて膨張主義に歯止めを
サター氏は論文の冒頭でまず以下の諸点を強調していた。
・中国は近年、軍事力を背景に、アジアで海洋領有権を少しずつ確実に
広げ、米国の信頼性や影響力をサラミを削ぐように低下させ、同盟関係を
弱めている。しかしオバマ政権は、日本など米国の同盟諸国の独立、主
権、安定への懸念が深まる状況に対して、実効性のある政策をほとんど
取っていない。
・中国の「サラミ戦術」の挑発的な行動にただ単に対応するという現在
のオバマ政権のパターンは危険かつ不毛だとする意見が、デニス・ブレア
元太平洋統合軍司令官、連邦議会の国家安全保障関連の議員たち、他の官
民の中国関連専門家たちなどの間で、非常に強くなった。
・これらの識者たちは、米国はこれまでの受け身の対応型の政策を止め
て、中国に膨張政策の代償や危険を悟らせるための積極果敢な新政策を採
用すべきだとしている。米国のアジアでの影響力を削ごうとすれば必ず反
撃や反発を受けることを、中国に自覚させなければならない、という主張
が広まってきた。
・中国のこれまでの膨張政策は、米国の弱点を巧みに突くというケース
が多かった。それに対して米国側も中国の弱点や欠点を突き、中国の膨張
能力を削ぎ、しかもその種の膨張に対して米国から強固な反撃を受けるこ
とを中国側に知らしめねばならない。
・米国は中国の弱点を標的とする積極果敢な措置を取る一方、従来の対
中関与政策は継続する。中国が米国のアジア態勢を侵害する措置を取った
場合、中国にとっての損失や代償、リスクも高くなることを自覚させ、抑
止とする。つまり米国も中国同様にポジティブとネガティブをミックスし
た政策を取るべきである。
*新たな対中戦略の5つのポイント
サター氏はこうした前提を明らかにしたうえで、新たな対中戦略として以
下の5つの具体策を提唱していた。いずれの策も大幅な予算増や米国の安
全への大きな危険を伴わずに実行できるという。
(1)東シナ海と南シナ海の紛争海域で、米軍の攻撃型潜水艦と弾道ミ
サイル搭載潜水艦を増強し、頻繁に浮上させて、中国側の艦艇や地上基地
への攻撃能力を誇示する。
これら米軍潜水艦は紛争海域で中国軍に探知されずに航行することが可能
であり、しかも同海域での有事の際に、中国側の艦艇を一気に壊滅できる
破壊力を有している。中国側は潜水艦戦力や対潜能力が米側より大きく劣
ることを十二分に認識しており、対応策に苦慮する。
(2)台湾への安全保障関連支援を強化する。例えば、オバマ政権はこ
れまで拒んできたが、台湾政府が切望するF16戦闘機66機を新たに供与する。
中国は近年、台湾への軍事的優位を強め、国民党政権の親中路線により、
台湾問題の比重を減らしてきた。米国が軍事支援を再強化することで、中
国は台湾制圧の軍事能力がまだ不十分であることを実感させられる。
同時に米国は、国民党政権の親中姿勢に反対する台湾国内の「ひまわり運
動」への支持を表明する。中国に台湾への懸念を抱かせることは、海洋拡
張を抑える効果があり得る。
(3)表現の自由などを求める香港での反中抗議運動への強い支持を明
示する。香港問題は中国共産党指導部が神経を過敏にする対象である。
香港では、中国の主権を受け入れながらも、共産党独裁による言論の自
由、結社の自由などへの抑圧に反対する動きが絶えない。米国政府がその
反対運動を強く支援し、ハイライトを当てれば、中国政府は国際的にも不
利な立場となる。
香港問題での米国との摩擦は、アジアで挑発的な行動を取ることの代償や
危険性を改めて中国指導部に意識させることになる。
(4)危険な軍事挑発を続ける北朝鮮政権を中国が支援し続けることへ
の非難を強める。北朝鮮の好戦的な言動がアジア全体への脅威となってい
ることは周知の事実だが、北朝鮮のそうした言動を可能にする基盤として
中国の支援が存在する。
中国と北朝鮮の不仲も最近は伝えられるが、基本的な絆は揺らいでいな
い。この点で中国の「共犯者」としての責任を追及することが、東シナ海
と南シナ海での中国の強引な拡張主義を抑制する効果を生み出し得る。 (5)中国は、在日米軍基地や周辺地域の拠点を標的として、非核の中
距離弾道ミサイルを配備している。米国はそのミサイルへの具体的な対応
策を取るべきである。
過去20年余、アジアでの中距離ミサイル戦力に関して、中国は米国よりも
優位を保ってきた。米国はその状態を放置してきたが、中国のその種のミ
サイルを破壊する能力を新たに確保する。
米国はそのために、多弾頭の弾道ミサイルを本土、あるいは中国周辺地域
に配備する。米側によるこの不均衡の是正は、ミサイル防衛能力の弱い中
国への抑止となる。
以上、「潜水艦」「台湾」「香港」「北朝鮮」「中距離ミサイル」と、中
国側にとっての欠点や弱点を選び、それらを標的として照準を合わせる攻
撃型の戦略である。
これまでの消極的な戦略を積極的な戦略へと変えるという発想であり、こ
うした発想が表面に出てくること自体が米中関係が新たな局面を迎えた現
実の反映だとも言える。 これらの提案がいずれも日本の安全保障にも密接に絡んでいることは明白
である。(以上)
・・・
中共・習近平はいつ暴発するか分からない。周辺諸国は準戦時体制で警戒
すべきだ。(2014/8/18)
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林志昇集団の日本参詣
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Andy Chang
6月のAC通信501号と502号で「林志昇の嘘を検証する」を書いた
が、続いて8月10日に多田恵氏が「台湾の声」に「台湾民政府の実
態」を発表した。多くの人が林志昇に疑問を感じている
林志昇の台湾民政府新聞は8月17日に、「台湾民政府(TCG)は内閣
の62名を日本に派遣して靖国神社に参拝した。靖国には39100柱の
台湾人英霊が祀られている」と発表した。39100柱と言う数字は日
本の公式発表の27864柱とかなり違う。嘗て石戸谷氏は林志昇にこ
の数字の違いの説明を求めたが、今回もこの数字を使っている。
林志昇集団は靖国参拝だけでなく、毎年の皇居一般参賀に黒いユニ
フォームでTCGの旗を持った集団で参拝し、天皇陛下に認められた
と宣伝している。
●「台湾米属論」から「台湾日属米占論」へ
林志昇はなぜ皇居参賀や靖国参拝をするのか。理由は「台湾は今で
も天皇の神聖不可分の領土」と主張し、天皇に認められたから日本
国籍を取得する「権利?」があると台湾人を騙すためだ。
初めは「台湾は米国の属領である」。サンフランシスコ平和条約
(SFPT)の第23条に米国は(日本の)主要占領国であると書いてあ
ったから台湾も米国の占領地区である。SFPTの締結後でも占領権は
継続しているから(台湾は米国の属領)と主張していた。「台湾米属
論」で林志昇は米国政府を告訴して米国の居住権を要求した。
この訴訟は地方法院で却下されて高等法院に持ち込んだが、この時
の弁論で林志昇の弁護士は「米国はフィリッピンを50年統治し、フ
ィリッピン人に米国居住権を与えた。米国は台湾の占領権を持って
いるからフィリッピン人同様、台湾人に居住権を与えるべきだ」と
主張したが、ブラウン裁判官は言下に「台湾とフィリッピンの状況
は根本的に違う」といって却下した。これは法廷記録に残っている。
米国の訴訟で居住権が却下されたので林志昇は次に「国際法と占領
法によれば台湾は日本天皇の神聖不可分の領土である」と主張し始
めたのである。台湾は日本の領土であるが、米国が占領権を握って
いる、つまり「台湾は日本属領で米国が占領」と言う新論である。
皇居に参賀したら天皇が手を振った、天皇が主張を認めたと言って
台湾人の台湾民政府に加入を促すのだ。皇居の参詣を続ければ台湾
人は日本人だとわかる、日本の国籍を申請する時に有利になると言
う幻想は、米国の訴訟が却下されたから日本に鞍替えしたのである。
●国際法と占領法
林志昇は、SFPT第2条で日本は台湾澎湖の主権放棄をしたが、国際
法と占領法によれば台湾は日本の領土であり、天皇の神聖不可分の
領土を勝手に放棄することはできないという。そうするとSFPTは違
法(?)そしてSFPTに署名した日本政府も米国を主体とする48カ
国も違法(?)と言うことになる。
林志昇理論の根拠は、台湾澎湖は日本の植民地だったが1945年に新
南群島(南沙群島と西沙群島)と共に日本領土に編入された。国際
法と占領法によれば戦勝国が占領した領土を自国領土に編入するこ
とは許されない。台湾澎湖と新南群島は日本の不可分領土で、戦勝
国がSFPTで勝手に処分できないと言うのである。
だがこの主張には大きな欠陥がある。1945年と言えば戦争の最中で
あるから、占領法、国際法によれば日本が勝手に台湾澎湖と新南群
島を日本領土に編入するすることはできない。つまり林志昇は自分
の主張を自ら否定する結果となるのである。
●米国は台湾の占領権を持っていない
前にも詳述したが、米国は台湾を占領した事実がなく、SFPTの発効
で戦争は終結し、占領軍、占領国は共に解消した。つまり米国は台
湾の占領権を持っていない。
日本はSFPT第2条で台湾澎湖の主権を放棄したが、中国に主権を移
譲したのではない。台湾の国際的地位は未定であり、台湾の主権は
台湾人が持っている。米国は中華民国と断交したが、台湾および台
湾人民の安全を防衛するとして台湾関係法を制定した。
台湾関係法では中華民国と言う呼称はなくなり、その後はTAIWANと
呼ぶようになった。しかし米国の曖昧政策では台湾の主権のありか
を確認せず台湾を統治している政府を台湾当局と呼ぶ。今の台湾当
局は中華民国政府と呼ぶが米国はTAIWANと呼ぶ。
米国は台湾の現状維持を主張し、中国の武力進出を防ぐだけで主権
問題に介入しない。もしも米国が台湾の占領権を持つなら台湾独立
とか、米国領に編入など方法はいくらでもあるはず、それが出来な
いのが事実なのだ。
●林志昇の最近のビデオ広告
林志昇は最近でもいくつかのビデオをユーチューブに発表している。
新しく発表された「70年間隠されてきた台湾の真相をアメリカが自
ら明かした」と言うビデオは私が6月に配信した記事の後に作った
と思われるが、ビデオのナレーターはアメリカ人らしい男で、中国
語と日本語の説明文がついている。幾つか興味ある発見があった。
第一の発見は私が疑問を呈した部分をボカしていること。例えば、
これまでの主張で「SFPT第23条によると米国は主要占領国である、
だから米国は台湾の主要占領権を持っている」と何度も主張した箇
所は「SFPT第23条によると米国は主要占領国である」とだけで後
がない。台湾の主要占領国であるとは言っていない。なぜ米国は台
湾の主要占領国であると言う説明がなくなった。
ビデオの結論部分でナレーターは、「米国の方針は台湾の地位を未定
であると考えています。台湾は中国の属領ではありません。台湾は
米国に占領された領域です。しかしこれは台湾が米国の領土(belong
to America)と言うのではありません。台湾は米国の軍事政府の下
での一種類似の信託統治です」と米国の占領統治が続いているとし
ている。「天皇の神聖不可分の領土」とは言っていない。
更に注意すべき点は中国語の説明文は簡体漢字を使っていることだ。
台湾で製作したビデオなら繁体漢字を使うはずだ、簡体漢字だから
中国か、香港で製作したのだろうと思われる。だが簡体漢字を使っ
てこのビデオを作った林志昇の黒幕、金主は中国なのかと疑問に思
わずには居られない。
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トイレット・ペーパー騒動
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渡部 亮次郎
昔、モスクワの迎賓館で、トイレット・ペーパーにはボールペンで字が
書けるほど硬かった。そんな話をメイル・マガジンに書いたら、記者の先
輩古澤襄さん(元共同通信社常務理事)が、今はそんな事はなくなっ
た、と教えてくださった。
<新聞紙のようなトイレット・ペーパーは古い話。8年前にはブリヤー
ト共和国でお目にかかったのですが、イルクーツク、ハバロフスク、ウ
ラジオストックでも柔らかい紙。ただ、幅が狭い。
3年前に行ったら日本と同じトイレット・ペーパーでした。幅も広くな
っていた。韓国から輸入しているとの話。モスクワは、それ以前から柔ら
かいペーパー。ドイツあたりから輸入しています。何しろ石油や天然ガ
スを売って、ユーロやドルをふんだんに持っていますから・・・。>
古澤さんは父親をシベリア抑留で失っているので、ロシアへ度々鎮魂の
旅をされるから、私の周囲では最もロシア事情に詳しい方である。庶民
のトイレがそうならば、迎賓館だもの、字は書けなくなって、目出度し、
目出度しでした。
ロシア人は社会主義を放棄して初めて尻の平和を得たと言うわけか。と
にかく「紙」と言うものは、扱いが厄介だ。大事、無くてはならない品
にして、しかし必ず捨てなければならない物だからだ。社会主義のうち
は尻まで面倒みられない? いな、技術が無かった、或いは軍備に追わ
れて、尻に手が回らなかった。
最近の日本では、トイレット・ペーパーなど話題にもならないが、私が
NHK大阪放送局に赴任したときだから、昭和48(1973)年夏、田中角栄
内閣の下で大阪から「トイレット・ペーパー騒動」が始まった。知らな
い方も多いだろう。
<日本国内でもっとも広範に広まった流言に、オイルショックによるト
イレット・ペーパー騒動がある。
1973年、あるスーパーの宣伝用の広告用紙に(激安の販売によって)
「紙がなくなる!」と書いたところから始まった。(確か大阪が初)
石油ショックという背景もあり、紙がなくなってしまうことは本当かも
しれないということから連鎖的に広まり、マスコミにもとりあげられて
全国的に広まった。パニックの火付け役は新聞の投書だとする説もある。
ただこの当時、日本の紙生産は安定しており、実際には生産量自体は同
流言飛語が全国的に広まるまで、ほとんど変っておらず、パニックが発
生した後は、むしろ生産量増加も行っていた模様である。
マスコミ報道や流言飛語によって不安に駆られ、高値でたくさんのトイ
レットペーパを買った消費者は、トイレに山積み保管していた。
それまでトイレット・ペーパーは主に特売用商品(消費者を商店に足を向
けさせ、客足の増加を見込む)として扱われていたが、この当時は一変
して定価どころか倍の値段をつけても売れる程だったという。このため
商店は在庫確保に奔走し、結果として問屋在庫すら空になる程だったと
されている。
このような連鎖的現象により、最初の内こそ楽観視していた人までもが
実際に店頭からトイレット・ペーパーが消えたため確保に走ったといい、
小売店では店頭にトイレット・ペーパーが並ぶや否や客が押し掛け、商品
を奪い合って殴る蹴るの喧嘩を始める人すら見られた。デパートでは余
りの混雑振りにトイレット・ペーパー販売のたびに迷子も多数発生し
た。>(ウィキペディア)
この頃はまだウォシュレットが全く普及していなかった。某社が試作を
始め、高名な女流作家に使ってもらったところ、吹きだしたのが熱湯。
作家が火傷をして大怒り、という話が記者仲間に膾炙していたものだ。
<トイレット・ペーパーは14世紀に中国で最初に生産されたとされている。
その当時は皇帝用であった。(非水洗)。
便所用につくられた初めての工業製品は1857年にアメリカ合衆国のジョ
セフ・カエティによってつくられた。カエティの名前はすべての紙に印
刷された。
トイレット・ペーパーやちり紙が普及する前は、裕福な人は羊毛、レー
ス、麻を用いていた。そうでない人は、直接手を用いていたか、川で排便
したか、ぼろ布、かんなくず、草、干し草、石、砂、苔、水、雪、トウモ
ロコシの皮、貝殻などを用いて拭いていた。古代ローマでは海綿を用い
ていた。
帝政ロシアでは、部下が皇帝の用いるトイレット・ペーパーに皇帝の刻印
を押した。ヘンリー8世の宮廷では、その手で王族の臀部を清潔にする便
所担当の廷臣がいた。
安全上の理由のため、特に信頼された廷臣のみが選ばれた。また、王と
毎日2人っきりになる好機であるので、影響力を得たいために部下にこ
の仕事は望まれた。>(ウィキペディア)
地球上のある地域では屋外で用便後、尻に砂を巻き上げて終わり、とい
うところがある。その際使う手は「左手」。だから左手は不浄の手。遊牧
を止めて鉄筋のアパートで水洗トイレをどうぞ、と政府が言ってもなか
なか入らない、と某産油国の役人がこぼしていたっけ。
日本ではどれもほぼ一定の大きさであって、便所の各個室備え付けの
ホルダーにとりつけてある。国によってはロールがかなり大きく、その
場合はホルダーもそれに対応したものとなっている。また、これが個室
の入口に設置され、必要分を取ってから個室に入るようになっている場
合もある。
各国の紙資源の状況、下水道の状況により、用いられている紙は違いが
ある。一般的には柔らかい紙が使われるが、硬い紙が一般的に用いられ
ている場合には同時に処理せず、別に汚物入れに捨てるように指示され
ている。
日本では、昔はB5版サイズ程度の大きさの、通称ちり紙が利用されて
いたが、水洗便所の発達に伴って巻き取り式の物が普及した。その用途
のために次の条件を満たす必要がある。
1..肌に触れて不快感がないこと。最近では2枚重ねのものが増えて
きている。
2.強度があること。使用中に崩れてしまうと不快である。
3.吸水性に優れていること。
4.水に濡れると繊維がほぐれること。下水処理が行いやすくする必要
がある。また、下水処理を行うバクテリアなどにとって害のある物質が
含まれないようにしなければならない。
5.コストが安いこと。消耗品であるので、低コストである必要がある。
また再生紙がよく使われる。
この他にも使用者の利便性のためにミシン目などがいれられていたり、
芳香を放つような物も作られている。
トイレット・ペーパーには、厚紙で芯を作ってある物と、芯が無く最後ま
で使いきれるものがある。 芯の無い物は特にコアノンロール等と呼ばれ、
環境問題や資源問題などの点から注目されている。
が、芯のあるものにしか対応していないペーパーホルダーも多い。(芯
なしの場合、中心一杯まで紙を巻いたものが多く、中心の小さい穴に細
い鉛筆のような軸を入れてからホルダーに装着するが、中心部の穴を芯
の太さ程度まで大きくして、通常の芯ありホルダーに装着可能なものも
ある)
静岡県富士市で32%を占める。(2002年)>(ウィキペディア参照)
このところ大変な原油高のためトイレット・ペーパーもティッシュ・ペー
パーもかなり値上がりしているが、騒動にはなっていない。大衆が賢く
なったせいもあるが、何しろ41年前のオイル・ショックというものが、日
本人にとって初めて経験するものだったからだ。
日本各地では公衆トイレからトイレット・ペーパーの持ち去り事件が連発
している。犯人は日本人ではないそうだ。誰だ。簡単に推理できる。他人
のものも自分のものと主張する国はどこだ。
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話 の 福 袋
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◎スコットランド 英国はやはり一つがいい
ユニオンジャックの名で親しまれる英国旗から、青地に白のX部分が消え
るかもしれない。
9月18日にスコットランドで予定されている独立の是非を問う住民投票の
世論調査で、賛成派が反対派との差を詰めている結果もあるからだ。
仮に、独立賛成派が過半数を得れば、英国にとって1922年の現アイルラン
ドに続く連合王国の分裂となる。
人口比率で約8%とはいえ、通貨問題を含め世界経済の波乱要因になるの
は必至だ。英国の外交政策や軍事態勢にも重大な影響を及ぼすだろう。日
本も政治、経済両面で軽視できない。
スコットランドがイングランド王国と「合併」したのは、300年以上前の
1707年だ。武力、経済力ともに勝るイングランドによる支配だという、ス
コットランド側の不満は伝統的に根深い。
そうした中、2011年のスコットランド議会選挙で、独立を強く主張する地
域政党が初めて過半数の議席を獲得した。住民投票はその選挙公約による
ものだ。
独立支持勢力は、分離後も英ポンドを継承し、独自に欧州連合(EU)加
盟も目指すという。ただ、英政府と防衛の軍事協力は維持するものの、地
域にある原子力潜水艦基地の核ミサイルを撤去する考えも示している。
独立を目指す背景には、1960年代に発見された北海油田の存在が色濃い。
欧州最大の埋蔵量とされる石油・ガス資源を支配下に置くことで、独立す
れば1人当たりの所得が年1000ポンド(約17万円)増えると主張している。
スコットランドの独立については、民族自決の原則から支持すべきだとす
る考えもある。
だが、英国を構成する北アイルランドやウェールズに飛び火しかねないこ
とに加え、スペインのバスク地方など、周辺国の過激な分離独立運動を刺
激するリスクも大きい。
なによりも、国際社会における英国の存在感が著しく弱まる。それは英国
のみの問題にとどまらない。EUでは景気の低迷を背景とした不協和音の
高まりから、求心力より遠心力が強まっている。
この問題が欧州の混乱を加速し、ロシアや中東地域を含む国際社会の不安
定化を招かないか。投票に臨むスコットランド住民にも心してほしいこと
だ。【産経ニュース】 2014.8.20[主張]
〔情報収録 − 坂元 誠〕
◎【朝日の大罪】俳優・津川雅彦が緊急寄稿 慰安婦 大誤報 「どうか
見苦しく逃げ回ってほしい」
津川氏は緊急寄稿で「朝日は大嫌い」と明言した
朝日新聞が、慰安婦問題の大誤報を32年もたって認めながら、検証記事
では謝罪もせず、木村伊量(ただかず)社長が記者会見も開かないこと
に、政界や財界、学界などから批判や疑問がわき起こっている。広告出稿
をとりやめる企業も出てきた。こうしたなか、俳優で映画監督の津川雅彦
氏が、夕刊フジに緊急寄稿した。
朝日新聞は、慰安婦報道の大誤報を訂正したことで、ゴーストライター騒
動の佐村河内守氏や、号泣会見の野々村竜太郎元兵庫県議、理研の小保方
晴子研究ユニットリーダーを抜き、一躍、「時代の寵児」の地位を獲得した。
良くやったぞ、朝日の諸君! しかも謝罪しないのは、左翼らしくてよろ
しい!
訂正には謝罪がつきものだと、ガキでも知っている。僕は子供のころか
ら、すぐに謝るタイプだった。「謝って済むなら警察はいらない」と言い
返され、「すみません」に「もうしません」を付け加えたほどだ。
しかし、左翼に「潔さ」は、似つかわしくない。朝日の社長は記者会見も
しない。どうか見苦しく逃げ回ってほしい。じゃないと、せっかく落ちた
販売部数が元に戻っちゃ、元も子もない
左翼嫌いの僕にとっては、その「卑怯(ひきょう)」「卑劣」なイメージ
をキープして、訂正記事を出したことを無駄にしてほしい。
朝日としては販売部数が落ちて、慌てて慰安婦問題の検証記事を出したの
だろう。だが、その訂正は一部に過ぎない。反省の余地が、ごまんとある
ことは誰でも知っている。朝日を親分として、似たような記事を書いてき
た新聞数紙がダンマリを決め込んでいるのも、彼ららしい。このまま一生
黙っていることを勧める。
朝日はイメージダウンの解消に必死なのか、「広島原爆の日」の6日、国
民的人気女優を1面トップで扱っていた。「核兵器にノー」を大見出し
で、小見出しで「さよなら原発」。
記事の終盤で、彼女は「集団自衛権」や「政治」への批判・懸念まで語っ
ていた。朝日が、口にたまった痰(たん)を外に吐き散らかし、その清掃
もせず、国民的女優をティッシュがわりにして、自分の口を拭ったとしか
思えなかった。
聞いた話だが、某左翼政党の内部には、彼女の写真がデカデカと貼ってあ
るらしい。かわいそうに…。有名な左翼の映画監督に洗脳されないかも、
心配だ。左翼よ、国民的アイドルまで食い物にするな!
役者である僕が今回、夕刊フジに原稿を書いたのは、目立ちたい病の一種
といわれても仕方ないが、無論、わが国を愛するからだ。本音は、日本映
画をダメにした左翼たちの自虐史観が憎いのだ。その先頭で旗を振ってき
た朝日も大嫌いだ。
左翼が嫌いだからと、僕を右翼呼ばわりするのは偏向思考だ。街宣車でが
なり立てる、あの右翼と一緒にしないでほしい。わが愛車に日の丸は付け
るが、愛国心の発露だ。
この原稿は役者としての率直素朴な感想に過ぎない。朝日の訂正事件は
「左翼の終わりの始まりになる」と僕は信じている。
■津川雅彦(つがわ・まさひこ) 1940年、京都市生まれ。74歳。56年、
映画『狂った果実』でデビューし、『マルサの女』『別れぬ理由』『プラ
イド・運命の瞬間』など数多くの作品に出演し、存在感あるキャラクター
を演じる。
映画『寝ずの番』『旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ』などでは、監
督・マキノ雅彦としてメガホンを握る。読売テレビ『たかじんのそこまで
言って委員会』にレギュラー出演中。【ZakZak】 2014.08.19〔情報収録
− 坂元 誠〕
◎カジノ、日本人はNGに=依存症懸念で働き掛け―厚労省
厚生労働省は、海外からの観光客誘致の一環として政府内で検討が進むカ
ジノ解禁に関し、ギャンブル依存症患者が増加する懸念があるとして、日
本人の利用を認めないよう求めていく方針だ。
安倍政権は内閣官房に検討チームを設け、米国やシンガポールなどの先進
事例の調査に乗り出しているが、同省は関係府省に対し、解禁の場合も利
用者は外国人観光客に限るよう働き掛ける。
2013年に日本を訪れた外国人観光客は1000万人を超えた。東京五輪・パラ
リンピックが開かれる20年に向けてさらに増える見通しで、政府は加速さ
せようと、五輪に間に合うようカジノ整備ができないか検討中。6月に改
定された成長戦略でも、カジノ解禁の検討が明記された。
厚労省は、観光立国推進のためのカジノ整備自体には反対していない。一
方で、依存症などの精神疾患対策を所管する立場から、カジノ解禁によっ
てギャンブル依存症患者が増える事態を懸念。それを避けるため、日本人
の利用を認めないよう訴える考えだ。
同省によると、日本人はパチンコなど、ギャンブルに比較的のめり込みや
すい傾向が統計上見て取れるという。 時事通信 8月19日(火)2時31分配信
◎<民主党>党員・サポーター増…目標の「30万人」には遠く
民主党の党員・サポーター数が昨春以降の約1年間で微増したことが分
かった。6月末時点の全国集計が昨年5月末時点の21万8508人を上回るこ
とが確実となった。集計は9月に確定する予定。低迷する党勢の回復に期
待が高まりそうだが、2月の党大会で掲げた「30万人」の目標には届かな
い見込みだ。
民主党執行部は今年の党員・サポーター登録者数が30万人に達するよう都
道府県連ごとの目標を設定した。党によると、少なくとも13県連が目標
を達成。前年実績を上回る県連は30近くに上った。
党幹部は「30万人という厳しい目標をあえて設定し、尻をたたく狙いが
あった。厳しい党勢の中でよく踏ん張った」と話す。
2004年に10万9991人だった党員・サポーター数はほぼ増加傾向をたどり、
政権獲得後に菅直人元首相と小沢一郎元代表による代表選が実施された10
年、過去最多の35万508人に達した。野田佳彦前首相が代表に再選された
12年まで30万人台を維持したが、衆院選に惨敗し下野した後の13年には21
万8508人と激減した。
登録者数の増加が目立った10年、12年はいずれも、国会議員だけでなく党
員・サポーターも参加した代表選が行われた。
代表選への関心が新規登録に結び付く効果が一定程度あったとみられる
が、現行の党規約では、党員らが投票できるのは任期満了の場合だけだ。
こうした問題については、海江田万里代表の続投問題を巡り岡田克也前副
総理ら代表選前倒しを求めた議員の多くが、任期途中の代表選でも党員・
サポーターが参加できるよう要求。海江田代表ら執行部は党規約改正を検
討している。毎日新聞 8月19日(火)7時10分配信
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読 者 の 声
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1)400号、お目出とう御座います。毎日多くの投稿を纏めて発行し続
けられたご努力に、心から敬意を表します。これから先も一層のご自愛の
上末永くお続け下さい。
思い起こせば、偶然の機会からご縁が出来ましたのが1995年頃かと記憶し
ます。そのご縁が私の病後の励みに成るとは、想像もしておりませんでし
た。今後とも宜しくご指導ご鞭撻のほどを。前田正晶
2)鉄人28号の人形を盗んだ者が逮捕された:前田 正晶
モザイクをかける electronically blurred
解説)19日朝のニュースで世間(マスコミか?)を騒がせていた古物商
「まんだらけ」から「鉄人28号」のブリキの人形を盗んだ者が逮捕された
と報じられていた。この容疑者が監視カメラに写された写真は繰り返しテ
レビのニュースの画面に登場した。だが、肝心の顔のところは「モザイク
がけ」されていた。まんだらけは被害者に「顔を隠したので、1週間以内
に盗品を返却せよ」と語りかけていた由。
この「モザイクをかける」の「モザイク」は "mosaic" =「モザイク模
様」といったような意味だ。だが、英和辞典にも Oxford にも「モザイク
をかける」という意味は出ていなかった。発音記号でも「モウゼイク」に
近い表記になっていた。広辞苑には「写真・映像などの一部を、碁盤目状
に覆って隠すこと」となっていたが、和製語との表示はなかった。
私は以前からこのテレビ用語のような「モザイクがけ」を我が国独特の容
疑者を保護する仕来りの表れであろうとは思っていたが、カタカナ語かど
うかを採り上げていなかった。しかし、一度だけ何かで「英語にすれば
"electronically blurred" と辺りか」とあったのを見た記憶がある。即
ち、「電子式にぼかされた」であり、上手