[講義] 第3学年 後期 必修 2単位 自我心理学 《担当者名》未定 【概 要】 自我はフロイトを創始とする精神分析学とそこから派生する理論において重要な概念である。本講義では、精神分析学とそれ に派生する理論から、自我のあり方と適応的な自我発達の促進について学ぶ。 【学習目標】 ① 自我に関する代表的な理論を理解する。 ② 精神力動的な見方を身につける。 ③ 心理臨床場面で働く心の動きを学ぶ。 【学習内容】 回 テーマ 授業内容および学習課題 担当者 1 オリエンテーション 自我心理学について 精神分析学史 講義の概要と目標、講義の進め方、評価方法につい 未定 て説明する。さらに、自我心理学とは何か、何を目 的として、何を対象とするかについて理解した上で、 精神分析学の起源から現在の動向まで、精神分析学 の流れをつかむ。 2 古典的理論Ⅰ:局所論、本能論、 自我発達 精神分析学の創始者であるフロイトが提唱した基本 的概念を理解する。自我の構造、自我防衛、自我発 達について学ぶ。 未定 3 古典的理論Ⅱ:転移と逆転移、治 療論 転移・逆転移の意味、メカニズム、それらの利用方 法や、面接過程における重要性について学ぶ。 未定 4 分析心理学Ⅰ:元型論、タイプ論 ユングの理論の基本的概念である、自己と自我、元 型論、タイプ論について学ぶ。 未定 5 分析心理学Ⅱ:夢分析、箱庭療法、 分析心理学における心理臨床の特徴を学ぶ。夢分析、 未定 コラージュ療法(1) 箱庭療法、コラージュ療法を実際に体験する。 6 分析心理学Ⅲ:夢分析、箱庭療法、 分析心理学における心理臨床の特徴を学ぶ。夢分析、 未定 コラージュ療法(2) 箱庭療法、コラージュ療法を実際に体験する。 7 個人心理学 アドラーの理論を取り上げ、劣等感への反応、全体 論、目的論、認知論、対人関係論について学ぶ。 未定 8 自我心理学派 フロイト以降の精神分析のうち、フロイトの後継で ある自我心理学派の理論、治療論を学ぶ。 未定 9 新フロイト派 社会的、対人関係的側面を重視した新フロイト派の 理論・治療論を学び、自我心理学派と比較して、フ ロイト以降の精神分析学への貢献について学ぶ。 未定 10 対象関係論Ⅰ:クライン 対象関係論学派の理論と貢献について理解し、さら にクラインによる発達論を学ぶ。 未定 11 対象関係論Ⅱ:治療論 対象関係論による治療論を学び、子どもの事例を通 じて治療の実際を理解する。 未定 12 対象関係論Ⅲ:ウィニコット ウィニコットについて、その理論を学び、臨床への 応用を取り上げる。移行対象や遊びの意味を考え、 スクウィグルを実際に体験する。 未定 13 境界性パーソナリティ障害 対象関係論から境界性パーソナリティ障害を考える。 未定 カーンバークとマスターソンの理論を取り上げる。 回 テーマ 授業内容および学習課題 担当者 14 自己愛性パーソナリティ障害 コフートの自己心理学から自己愛性パーソナリティ 障害について考える。コフートの心理臨床の特徴を 把握する。 未定 15 現代精神分析学 現代の精神分析学の動向を理解する。また、他の理 論との重なりや違いについて考察する。 未定 【評価方法】 定期試験(50%)、課題(30%)、受講態度(20%)によって評価する。 【備 考】 教科書 : 使用しない。 参考書 : その都度、提示する。 その他 : 課題は以下のとおりである。 ① コラージュ療法体験の感想 ② 箱庭療法体験の感想 ③ スクウィグル体験の感想 ④ 事例を読んでの感想 この講義は心理科学部臨床心理学科の研究協力者プール・クレジットシステムを使用するため、研究への参加・協力 に応じて、5%を上限として最終評価への加点が行われる可能性がある(詳細については初回講義にて説明)。 【学習の準備】 課題のために、日頃から読書や映画鑑賞などで代理体験を積み、人の内面世界に思いをはせるようにする。 事例研究をいくつか読み、精神分析での見立てや面接のすすめ方について「味わう」。事例については講義中に提示する。 本講義を受けたことを鵜呑みにせず、他の視点からも考えてみるなど批判的に吟味することで、受講後の復習を重視する。
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