科 目 名 科目分類 担当教員名 ローマ字 トレンド・ウォッチ(後編) 社会情報学部-マスメディアコース 大西 正行 Oonishi Masayuki 1.ねらい 前期で学んだ内容を踏まえて、あなたの洞察力、ニュース感覚が一層増すよう努めます。 洞察力とは何でしょうか。私がベルサイユ宮殿を訪れた時のことです。歴史を勉強しているというパ リの女性ガイドは、こう説明したのです。「太陽王といわれたルイ14 世は、16 世を見た瞬間、『この 子は気が弱い。ルイ王朝は滅亡するだろう』と嘆きました。果たしてその通りになりました」と―。 私は、このガイドの名解説に感心しました。位の高い人なら誰でも崇めてしまう日本の観光地のガイド と一味も二味も違う歴史観―つまりルイ16世の奥さんのマリー・アントワネットも処刑され、今日の民 主主義の流れの一つとなったフランス革命という歴史的大事件を見る洞察力が生きていたからです。 歴史的事件の裏には、貧しさや、圧政・腐敗に対する民衆の権力者への怒りがあったり、権力者同士 の反目があったり、クレオパトラの悲劇のようにお金や名誉のみならず異性関係が絡む場合も珍しくあ りません。欲望の対極にある慈愛も仁も礼も含めて歴史を動かすものは、あまりに人間的で、人間の業 ゆえに今も同じようなことが繰り返され、それが時事問題として目の前に現れているのだと思います。 ITに至るまでの発明を含め歴史を作ってきた「人間」というものを分かることが、時事問題の本質 を見抜くポイントです。それによって、あなたの人生が豊かになり、ニューストレンドを見抜く目が養 われ、いち早い取り組みが求められる就職活動の自信にもつながっていくのだと確信いたします。 2.内容 1 前期の授業の蓄積をもとに、一層、日々ニュースに親しむ環境を作り、ニュースを「読む、見る、 聞く」習慣が身に付き、ゲストスピーカーも招いて幅の広い学びの楽しさが高まるように努めます。 2 ニュースの経済的側面を重視することはもとより、前期の授業の流れを踏まえて、時事問題の背後 にあるものを見抜く力がさらに増すようにし、時事的な問題の考察があなたの思考力、ひいては文章力 の向上につながっていく土台作りを意識します。新聞の社会面等で描かれる社会世相・風俗やトレンデ ィーなニュースも絡めます。 3 90分の授業が、時事問題への関心を深め、ニュースの大系的、歴史的理解に努める点は前期と変わ りません。外来語の理解にも努めます。 3.評価 出席40点及び期末の試験60点より評価を行い、60点以上を合格とします。 4.教科書・推薦書(著者名・書名・出版社名) 参考図書等は、その都度、授業中に紹介します。
© Copyright 2024 Paperzz