第3章 望ましい環境像

第3章
望ましい環境像
3-1
望ましい環境像
3-2
基本目標と個別目標
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3-1
望ましい環境像
「望ましい環境像」
命はぐくむ郷土と地球をまもる 環境のまち
本町のまちづくりの基本となる庄内町総合計画のまちづくりの基本理念には、「これか
らのまちづくりの主役は、私たち町民と私たちをとりまく自然です。何よりも自然とこの
町に住む人達を大切にしたまちづくりをすすめます。…」とあり、まちの将来像を「自然
はみんなのエネルギー いきいき元気な田園タウン」とし、その実現のための基本方針の
中には、
「緑映え、安心して 毎日すごせるまちづくり」
「自然を活かし、自然に安らぐま
ちづくり」を掲げています。
本町は自然豊かで環境に恵まれた町ですが、地球規模での温暖化問題や、リサイクル率
の向上、ごみの不法投棄など、解決すべき環境課題がたくさんあります。
計画策定にあたり実施した町民アンケートでは「自然の景観の美しさ」に対する満足度
が最も高く、重要性・緊急性では「ごみの分別・収集・マナー」が最も高い結果となった
一方、生物多様性については重要性・緊急性が最も低いという結果になり、自然景観の美
しさや町の清潔さには関心が高いが、そこに存在する動植物の生息環境には関心が低いと
いう結果となりました。
しかし、単に人間が清潔で快適に生活できるだけでなく、多様な生命を育むことができ
る環境こそが真に豊かな環境といえます。また、私たちの生命の健全な維持のためには、
公害問題の解決や、昨今問題となっている「食の安全性」を確保することも重要な課題で
す。そのためには、
地球温暖化の問題も、我々の生存基盤の確保のため非常に重要な問題であり、日に日に
その重要性が高まっています。本町では風力発電や町民節電所等、地球温暖化防止に関す
る取組が既に先進的に行われてきました。
そこで、この計画の目指す望ましい環境像を
「命はぐくむ郷土と地球をまもる
環境のまち」
とします。
この望ましい環境像の実現のため、町民・事業者・町が一体となり、それぞれがす
べきことは何か、意識を新たにし、一つ一つ実践していかなければなりません。
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3-2 基本目標と個別目標
「望ましい環境像」を実現するためには、本町が抱える様々な環境課題に取組んでいく
必要があります。そのため本計画では、自然環境、生活環境、地域環境、地球環境、参
画と協働の視点から 5 つの基本目標を定め、施策を展開していきます。
基本目標 1
基本目標2
森・水・田園 命はぐくむ自然を
安全・安心・循環のまち
大切にするまち
「望ましい環境像」
命はぐくむ郷土と地球をまもる
環境のまち
基本目標5
基本目標3
環境を守り創るため自ら考え行
ゆとりある ゆたかなまち
動するまち
基本目標4
地球環境を守るため行動する
まち
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基本目標1
自然環境
森・水・田園
命はぐくむ自然を大切にするまち
本町は面積の約 90%を自然的土地利用が占めており、森林資源や水辺空間、
農地に恵まれた自然豊かな町です。霊峰月山や母なる川最上川、清流立谷沢川、
美田が織り成す美しい景観は、広く認知されているところですが、真に豊かな
自然環境と言うためには、単に景観の美しさだけではなく、多様な生物の生
息・生育環境をも守っていかなければなりません。
また、私たちの健康で安心な暮らしのためにも、「食」の安全性を確保する
環境保全型農業※を推進していく必要があります。
そのため、命育む自然を大切にするまちづくりを進めます。
個別目標
基本目標2
1
豊かな森林を守る
2
親しみある水辺空間を創出する
3
生物の環境を守る
4
農地と食の安全性を守る
生活環境
安全・安心・循環のまち
本町は、空気、水、土、騒音、振動については、概ね環境基準を満たしてい
ますが、一部望ましい環境に達していない地域もあることから、今後も引き続
き、良好な生活環境の維持、向上に努めていかなければなりません。
また、町民が最も重要性が高いと感じているごみの問題については、生ごみ
の分別収集や古紙回収の推進などにより、更にごみの減量とリサイクル率の向
上を図るとともに、資源循環型社会の構築に努めていく必要があります。
このように、安全・安心・循環のまちづくりを進めます。
個別目標
※用語解説
101 頁
1
きれいな空気を守る
2
きれいな水と土を守る
3
騒音・振動・光害を防止する
4
ごみを減らし資源循環型社会を構築する
5
不法投棄を防止する
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基本目標3
地域環境
ゆとりある
ゆたかなまち
私達が地域で快適に生活するには、自然環境、生活環境のみならず、ゆとり
やうるおいのある地域環境が必要です。
本町では、風土に根ざした歴史文化の活用や、町民自らが取組む町の緑化・
美化活動など、文化的で美しいまちづくりが積極的に行われています。
また、交通や市街地の形成についても、環境に配慮し、人が歩いて快適に生
活できるよう、今後のあるべき姿について考えていかなければなりません。
このように、ゆとりあるゆたかなまちづくりを進めます。
個別目標
基本目標4
1
美しくうるおいある街並みを創出する
2
快適に歩いて生活できる街並みを創出する
3
歴史と文化を大切にする
地球環境
地球環境を守るため行動するまち
地球環境を守ることは、世界共通の緊急課題であると同時に、私たちの生活
を守ることに直結しています。
私たちの地域における日常生活や事業活動が、環境に負荷を与えていること
を自覚し、ごみの減量や省エネなどの取組を積極的に行っていく必要がありま
す。
ダ
シ
また、本町特有の「清川東風」や季節風などの「風」をはじめとする地域資
源を有効に活用し、新エネルギーの導入も積極的に進めていくことが効果的で
す。
個別目標
1
省エネルギーを推進する
2
新エネルギーの導入を推進する
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基本目標5
参画と協働
環境を守り創るため自らが考え行動するまち
地域の環境課題を解決し、住みよいまちづくりを進めるには、町民・事業者・
町が、それぞれの責務と役割を認識し、日常活動の中で環境に配慮した行動を
とり、互いに協力していくことが必要です。
また、有益な環境に関する知識を持ち、環境保全意識を高めていくことが必
要です。
そのため、環境を守り創るため、自らが考え行動するまちづくりを進めます。
個別目標
1
環境を学び知る
2
環境活動を促進する
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