01.はじめに

はじめに
近年、⽇本に滞在する外国⼈労働者の多くは、数年で帰国する出稼ぎから定住化の傾向にあると
⾔われています。このような状況にともない、彼らの⼦どもたちは⽇本で⽣まれ、あるいは幼少期
に来⽇し、⽇本の幼稚園や保育園に通うケースが増えてきました。この⼦どもたちの保護者は、⽇
本の保育園や幼稚園についてどれほど情報を持っているのでしょうか。⺟国で幼少期を過ごした保
護者たちは、⽇本の保育園や幼稚園について知らないことも多いでしょう。また、保護者の⺟国と
⽇本では、幼児期についての考え⽅に違いがあったり、保育園や幼稚園⾃体が⺟国のものとは違っ
ていたりすることもあるでしょう。
こうした現状をふまえ、「幼稚園・保育園ガイドブック」の作成を試みました。このガイドブッ
クの⽬的は、⽇本で成⻑していく外国にルーツを持つ⼦どもたちの保護者に、⽇本の幼稚園・保育
園をよく知ってもらい、園の活動や⾏事に積極的に参加してもらうことです。また、ガイドブック
の作成にあたっては、保護者の⽅に少しでもよく理解していただくために、
「⽇本ではこうなんだ」
という、ただ単に知識を提供するだけではなく、
「〜の⽬的のためにこうしている」という視点を
⼤切にしました。保育者の先⽣⽅が⽇頃の保育の中で使⽤していただくことで、保護者とのコミュ
ニケーションに役⽴てていただき、外国にルーツを持つ⼦どもたちへの⽀援につながることを願っ
ております。
なお、このガイドブックは、⽂部科学省特別経費プロジェクトの補助を得て出版するものです。
平成 25 年 3 ⽉
川⼝直⺒
Introducción
En los últimos años se dice que muchos trabajadores extranjeros prefieren
establecerse en Japón en lugar de trabajar por un tiempo determinado y volver a sus
países de origen. Debido a esta situación, sus hijos nacen en Japón o llegan cuando sus
hijos son jóvenes o comienzan a ir al jardín de infancia o guardería. ¿Cuánta información
acerca del jardín de infancia o guardería japonesa saben los tutores de estos niños? Tal
vez no saben mucho sobre el jardín de infantes o guardería japonesa simplemente
porque ellos pasaron su infancia en su país. Los jardínes de infancia o guardería
japonesa pueden ser diferentes de los de el país de origen.
Basándome en esta situación, hice 「幼稚園・保育園ガイドブック」. El propósito de esta
guía es para ayudar a los tutores, comprender lo que se hace en los jardínes de infancia
y guarderías japonesas, así ayudarles a participar de las actividades y eventos que
tendrán. Cuando hice esta guía, me concentré no sólo en informar lo que se hace, sino
también en el propósito de lo que se hace. Espero que los profesores utilizan este guía
para comunicar y apoyar a los tutores que vienen de diferentes países.
Esta guía se publica con el apoyo del Ministerio de Educación, Cultura, Deportes,
Ciencia y Tecnología como un proyecto de gastos especiales.
Marzo, 2013
Naomi Kawaguchi
ガイドブックの使い方について
(1)外国語版が必要な保護者に渡すとき
必要に応じて必要なページをコピーして保護者に渡すようにしてください。まとめて渡してもなかなか読
んでもらえません。また渡すときにはできるだけコミュニケーションをとるようにしましょう。本当に書か
れている内容を理解してもらえているかどうかを確認することも必要です。
(2)内容について
このガイドブックは一般的な内容で書かれています。各幼稚園・保育園によってガイドブックに書かれて
いる内容と異なる場合があります。保護者に渡す前に必ず目を通してください。必要に応じて絵や写真を差
し替える、不要な部分を消すなどしてそれぞれの幼稚園・保育園に合わせた内容に修正してから、保護者に
渡すようにしてください。
日本語版と外国語版が見開きで対応しています。以下は修正の例です。
([遠足]のページより)
【日本語版】
うちの保育園では、雨が
ふったら園内で遠足ご
っこをするから、弁当の
他にリュックサックと
水筒と敷物も必要。
【ポルトガル語版】
不要な部分は消す。リ
ュックサックと水筒
と敷物のポルトガル
語は「4.何を持って
いくの?」から抜粋。
(3)(えんぴつマーク)について
ガイドブックの中に(えんぴつマーク)が出てきます。そこにはそれぞれの幼稚園・保育園に合わせた
内容を記入して、完成させてください。
(4)外国語版にある【
】内の補足説明について
外国語版にところどころ【
】内に補足説明が加えられている部分があります。日本独自のものであった
り、文化の違いにより、日本語をそのまま訳すだけでは伝わらないときにその言語で説明を加えてあります。
【 】内の内容は日本語版には書かれていませんのでご注意ください。
(5)その他
このガイドブックに書かれている内容が全ての幼稚園・保育園にあてはまるわけではありません。また保
護者がガイドブックに書かかれた内容をそのまま受け取る、もしくはこちらの意図とは異なる受け取り方を
してしまい、本来伝えたい内容が伝わらず、そこからトラブルが生じる可能性もあります。このガイドブッ
クの目的は外国にルーツを持つ子どもたちの保護者に、日本の幼稚園・保育園をよく知ってもらい、園の活
動や行事に積極的に参加してもらうことです。このガイドブックを使用することで伝える手間、質問する手
間を省くのではなく、ガイドブックを幼稚園・保育園の先生と保護者で一緒に見ながら、コミュニケーショ
ンをとる機会を増やしてください。