La_última_curda

LA ÚLTIMA CURDA 最後の酔い
Letra : Cátulo Castillo
Música : Aníbal Troilo
Letra traducida por Kenny Tsumori
Lastima, bandoneón, mi corazón,
tu ronca maldición maleva...
tu lágrima de ron, me lleva
hasta el hondo bajo fondo
donde el barro se subleva.
ya sé, no me digás, ¡Tenés razón!
la vida es una herida absurda
y es todo, todo, tan fugaz
que es una curda, - nada más mi confesión...
バンドネオンよ、お前のやくざなしわがれ声の
呪いは私の心を傷つける...。
お前のラム酒の涙は
泥濘が謀反する
深い暗黒街の深淵へ私を誘う。
わかっているさ、言わずとも、お前は正しい。
人生とは不条理な悩みであり、
すべては余りにも儚いので、
私の懺悔も、ただの酔いどれの
愚痴になってしまう...。
Contame tu condena,
decime tu fracaso
¿No ves la pena que me ha herido?
Y hablame simplemente
de aquel amor ausente
tras un retazo del olvido...
¡Ya sé que te lastimo!
¡Ya sé que te hago daño!
llorando mi sermón de vino.
Pero es el viejo amor
que tiembla, bandoneón...
y busca en un licor que aturda,
la curda que al final
termine la función,
corriéndole un telón, al corazón...
お前の受けた罰を語ってくれないか、
お前の失敗のことを話してくれないか、
私を傷つけた苦しみがわからないのか。
忘却の断片の後ろにある
あの失われた愛のことだけを
私に話してくれたらいいのだ。
わかっている、それが私を傷つけたことは!
ワインに酔って泣いてお前を説教して
お前を傷つけていることはわかっている!
だがな、打ち震えるこの古い恋こそが、
バンドネオンよ、
心に幕を下ろして、
最後には芝居を終わらせてくれる酔いを
気もそぞろにしてくれる酒の中に
求めているのだ。
Un poco de recuerdo y sinsabor
gotea tu rezongo lerdo.
Marea tu licor y arrea
la tropilla de la zurda
al volcar la última curda.
Cerrame el ventanal
que quema el sol
su lento caracol de sueño.
¿No ves que vengo de un país
que está de olvido, siempre gris,
tras el alcohol...?
お前ののろまなぶつくさ言いからは
ほんの少しの思い出と味気なさが滴っている。
最後の酔いにぼうっとなると
お前の酒はうっとうしくさせ、
お前の左手は馬の群れを追い立てる。
窓を閉めてくれ、
太陽の光が、ゆっくりした
その夢の螺旋階段を焦がしてしまうから。
アルコールの彼方にある、
いつも物悲しい忘却の国から
私はやって来たのがわからないのか。
[訳者感想]
このタンゴは「詩的な比喩がときに難解な高踏的な歌詞と、歌の高い技巧を必要とするメロディを持つ」
(石川浩司編「タンゴ名曲事典」
)と言われています。その所為か、存在する 3 種のタンゴ歌詞アンソロジ
ー原書、2 種のウェブサイト歌詞には、原楽譜からの単純な転写ミスの他に、一箇所の人称の違いがあり
ますが、訳者の判断で採用しました。編纂したひとによって解釈が異なるのもこの歌詞にあるメタファー
の解釈が難しいためと思われます。また、歌っている酔っ払い?自身が話しかけている相手はバンドネオ
ンなのですが、時として失われた恋の相手と混同している印象も受けます。カトゥロ・カスティージョは
自身の酔いの体験を詞にしたのでしょうか。