SPARX OneAsia 通信 第 7 号 『中国の家電業界』 SPARX OneAsia 通信 第 7 号 『中国の家電業界』 2016/04/20 スパークスはアジアを1つの経済圏、『OneAsia』(ワンアジア)として考えています。『OneAsia』のコンセプトは、まさに現在アジ アで起こっていること、そのものです。国を越えた経済活動が、多くのアジア諸国の成長にとって重要なドライバーになってい ます。アジアは巨大で活力に満ち溢れています。急激な成長の転換過程にいるアジアの魅力を『SPARX OneAsia 通信』を 通じてお届け致します。 【要旨】 中国は、エアコン、冷蔵庫、洗濯機などの白物家電、炊飯器、電子レンジといった小型家電、テレビなどの黒物家電を含 む家電産業において、新興成長市場の一つです。過去 10 年において、中国の家電卸売販売総額は 19%の平均成長率で した。市場規模は、2008 年に日本を上回り、現在では日本の約 4 倍となっています。市場規模が大きいにもかかわらず、主 要家電製品の世帯あたりの保有は日本よりも低く、特に農村部ではそれがより顕著です。 Qingdao Haier (青島ハイアール、600690 CH)、Midea (美的集団、000333 CH)、Gree (格力電器、000651 CH)が中国 家電市場での 3 大プレーヤーです。エアコン部門は普及率が最も低いのですが、最も企業が集約され競争が激しくなってお り、Gree (格力電器)がこの部門で最大の市場シェアを持っています。Qingdao Haier (青島ハイアール)は冷蔵庫と洗濯機部 門で首位ですが、エアコン市場においては 3 番手で上位とかなり差が開いており、Midea(美的集団)はそれぞれの部門で 2 番手となっています。 我々は、中国における家電業界における最新動向を以下のように 3 つに捉えています。 1) 販売チャネルのオンラインへの移行 中国におけるショッピングの傾向と同様に、インターネットなどによりオンラインを通して家電を購入する消費者が増 えています。2015 年には約 16%の家電売上(除く携帯電話、タブレット)がオンライン経由のものでした。中国第 2 位の e コマース企業(電子商取引企業)の JD.com は、オンライン家電販売の約 60%を占めました。 2) 海外での買収 中国の家電メーカーは既に世界的に大きなシェアを獲得していますが、その売上のほとんどは中国国内からのもの です。中国のブランドは現在、世界的な有力ブランドや販売網を買収しています。このような拡大により、今後、中国 家電メーカーによるこれまで以上の世界市場シェア獲得が見られるかもしれません。 当資料は、スパークス・アセット・マネジメント株式会社がアジアの経済等の情報を提供するために、SPARX Asia Investment Advisors Limited の協力により作成し たものであり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。この資料は特定のファンドもしくは個別銘柄への投資勧誘を目的としたものではありません。当社 および SPARX Asia Investment Advisors Limited とその関連会社は、本資料に含まれた数値、情報、意見、その他の記述の正確性、完全性、妥当性等を保証す るものでなく、当該数値、情報、意見、その他の記述を使用した、またはこれら依拠したことに基づく損害、損失または結果についてもなんら補償するものではありま せん。ここに記載された内容は、資料作成時点のものであり、今後予告することなしに変更されることもあります。また、過去の実績に関する数値等は、将来の結果 をお約束するものではありません。この資料の著作権は SPARX Asia Investment Advisors Limited に属し、その目的を問わず書面による承諾を得ることなく引用ま たは複製することを禁じます。 © 2016 SPARX Asia Investment Advisors Limited 1 SPARX OneAsia 通信 第 7 号 『中国の家電業界』 3) 製品イノベーション 中国家電メーカーにとって、スマートホーム(家電製品をつなぎ、自動的に制御することでエネルギーを最適化し、 快適な生活を実現する住まい)などの製品イノベーション戦略が最優先事項です。出荷成長が徐々に減速し、より 洗練された需要が増加する中で、革新的な製品を提供し続けることは、将来の収益を牽引する最も重要な要素と なると思われます。 当資料は、スパークス・アセット・マネジメント株式会社がアジアの経済等の情報を提供するために、SPARX Asia Investment Advisors Limited の協力により作成し たものであり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。この資料は特定のファンドもしくは個別銘柄への投資勧誘を目的としたものではありません。当社 および SPARX Asia Investment Advisors Limited とその関連会社は、本資料に含まれた数値、情報、意見、その他の記述の正確性、完全性、妥当性等を保証す るものでなく、当該数値、情報、意見、その他の記述を使用した、またはこれら依拠したことに基づく損害、損失または結果についてもなんら補償するものではありま せん。ここに記載された内容は、資料作成時点のものであり、今後予告することなしに変更されることもあります。また、過去の実績に関する数値等は、将来の結果 をお約束するものではありません。この資料の著作権は SPARX Asia Investment Advisors Limited に属し、その目的を問わず書面による承諾を得ることなく引用ま たは複製することを禁じます。 © 2016 SPARX Asia Investment Advisors Limited 2 SPARX OneAsia 通信 第 7 号 『中国の家電業界』 1. 中国の家電市場概要 中国、インド、ブラジルといった新興市場は、低成長で買い替え需要に牽引される先進国に比べて、消費者の生活水準 の急上昇による需要、普及拡大による大きな成長余地があります。 中華人民共和国国家統計局(National Bureau of Statistics, NBS)によると、2014 年の中国メーカーの家電卸売販売額 は 2014 年に 9,850 億中国元(約 1,600 億米ドル)に達しました(図 1 参照)。中国の 家電市場は過去 10 年、特に 2008 年から 2011 年の間、“農村部への家電普及”、“家電下取り払い戻し”、“省エネ払い戻し”を含む幾つかの政府資金による 刺激策プロジェクトが実行されたために著しい成長を記録しました。 中国の家電卸売販売額は 2008 年に日本の総額を追い越し、2014 年には日本の約 4 倍となりました。現地通貨ベース では、日本の家電卸売市場は 2004 年~2014 年の間で年平均 2%下落し、成熟した市場成長パターンでした。一方で同 時期、中国では年平均 19%の成長をしました。家電普及率の上昇、市場規模の拡大、不動産市場の変動などの状況から、 近年は成長率が低下傾向にありますが、農村部における家電保有率はまだ低いため、中国の家電販売成長率は成長余地 があると見ています。 図 1. 中国と日本の家電卸売販売総額の推移 60% 180 161 160 140 10億米ドル 40 20% 10% 80 60 30% 95 100 50% 40% 129 120 120 160 44 45 23 29 48 38 58 49 68 64 68 0% 53 43 40 38 ‐10% ‐20% 20 ‐30% 0 ‐40% 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 日本 (左軸) 中国 (左軸) 日本成長率(右軸) 中国成長率(右軸) 注意:成長率(前年比)は現地通貨ベース 出所:中華人民共和国国家統計局 (NBS of China)、経済産業省、 スパークス・アジア 普及率に関して日本の歴史を見てみますと、40 年前から洗濯機や冷蔵庫の所有率が 100 世帯(2 人以上)あたり 100 台を軽く超え、エアコンについては 1980 年代の急激な成長の後、2009 年には 100 世帯あたり 250 台を超える状況となっ ています。 当資料は、スパークス・アセット・マネジメント株式会社がアジアの経済等の情報を提供するために、SPARX Asia Investment Advisors Limited の協力により作成し たものであり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。この資料は特定のファンドもしくは個別銘柄への投資勧誘を目的としたものではありません。当社 および SPARX Asia Investment Advisors Limited とその関連会社は、本資料に含まれた数値、情報、意見、その他の記述の正確性、完全性、妥当性等を保証す るものでなく、当該数値、情報、意見、その他の記述を使用した、またはこれら依拠したことに基づく損害、損失または結果についてもなんら補償するものではありま せん。ここに記載された内容は、資料作成時点のものであり、今後予告することなしに変更されることもあります。また、過去の実績に関する数値等は、将来の結果 をお約束するものではありません。この資料の著作権は SPARX Asia Investment Advisors Limited に属し、その目的を問わず書面による承諾を得ることなく引用ま たは複製することを禁じます。 © 2016 SPARX Asia Investment Advisors Limited 3 SPARX OneAsia 通信 第 7 号 『中国の家電業界』 図 2. 日本の主要家電製品保有状況推移 300 234.7 100世帯(2人以上)あたりの所有台数 250 247.8 205.6 200 166.3 150 113.1 100 50 6.43 8.2 0 1959 1969 1979 洗濯機 1989 冷蔵庫 1999 2009 ルームエアコン 出所:総務省統計局、スパークス・アジア 中国では都市部と農村部で状況が大きく異なります。都市部世帯における洗濯機と冷蔵庫の所有は 100 世帯あたり、ほ ぼ 100 に近づいており、市場としては成熟しています。エアコンの保有については、日本と比較するとさらに浸透する大きな 余地があるとみられますが、100 世帯あたり 100 台を超える状況となっています。一方で、農村部を見てみますと、100 世 帯あたり、冷蔵庫と洗濯機で 80 台未満、エアコンでは 40 台未満と主要家電の保有は未だ低い状態です。2014 年末の公 式数字によると、中国の農村部人口は総人口の約半分にあたる 6 億 19 百万人とされ、家電産業にとっては更なる成長が 期待できる大きな市場があると言えるでしょう。 図 4. 中国農村部世帯での主要家電製品保有台数推移 140 140 120 120 100世帯(2人以上)あたりの所有台数 100世帯(2人以上)あたりの所有台数 図 3. 中国都市部世帯での主要家電製品保有台数推移 100 80 60 40 20 0 1980 1990 洗濯機 2000 冷蔵庫 100 80 60 40 20 0 2010 2014 エアコン 1980 洗濯機 1990 2000 冷蔵庫 2010 2014 エアコン 注)上記数値について、中華人民共和国国家統計局が 2013 年より調査方法を変更 出所:中華人民共和国国家統計局 (NBS of China)、スパークス・アジア 当資料は、スパークス・アセット・マネジメント株式会社がアジアの経済等の情報を提供するために、SPARX Asia Investment Advisors Limited の協力により作成し たものであり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。この資料は特定のファンドもしくは個別銘柄への投資勧誘を目的としたものではありません。当社 および SPARX Asia Investment Advisors Limited とその関連会社は、本資料に含まれた数値、情報、意見、その他の記述の正確性、完全性、妥当性等を保証す るものでなく、当該数値、情報、意見、その他の記述を使用した、またはこれら依拠したことに基づく損害、損失または結果についてもなんら補償するものではありま せん。ここに記載された内容は、資料作成時点のものであり、今後予告することなしに変更されることもあります。また、過去の実績に関する数値等は、将来の結果 をお約束するものではありません。この資料の著作権は SPARX Asia Investment Advisors Limited に属し、その目的を問わず書面による承諾を得ることなく引用ま たは複製することを禁じます。 © 2016 SPARX Asia Investment Advisors Limited 4 SPARX OneAsia 通信 第 7 号 『中国の家電業界』 2. 競合状況 前述の家電保有状況で見ていただいた通り、中国ではエアコンの普及は主要家電の中で最も遅れています。その結果、 家電メーカーはエアコン市場が市場シェア獲得の主戦場と考えているようです。急速に成長している分野にも関らず、エアコ ン市場は最も集約され、競争が激しくなっています。最大のブランドは、Gree (格力電器)であり、2015 年には出荷ベースで 34%の市場シェアを占めています。Midea (美的集団)が 25%のシェアで第 2 位、Qingdao Haier (青島ハイアール)が 7%の シェアで 3 位となっています。ごく最近のエアコン業界は需要減退と供給過剰により、在庫循環はあまり芳しくなく、出荷台数 は 2015 年には 8%減少し、1 億 7 百万台となりました(同年、日本は 9 百万台)。 図 5. 中国と日本の年間エアコン出荷台数推移 50% 140 120 109 117 111 104 107 95 100 百万台 図 6. 中国のエアコン市場のメーカー別シェア推移 80 40% 90% Others 80% Changhong 30% 70% 20% 60% 10% 60 100% 50% Hisense 7% 8% 8% 7% 23% 24% 25% 25% 40% 0% 40 20% ‐20% 10% 2010 2011 2012 2013 2014 2015 中国 (左軸) 日本 (左軸) 中国 前年比 (右軸) 日本 前年比 (右軸) 0% 8.9 9.1 9.3 9.8 9.3 8.9 0 Kelon Chigo 30% ‐10% 20 TCL Haier 36% 35% 34% 34% Midea Gree 2012 2013 2014 2015 出所:中華人民共和国国家統計局 (NBS of China)、経済産業省、China IOL、スパークス・アジア 中国の冷蔵庫、洗濯機市場の出荷台数の推移はエアコンに比べて落ち着いていますが、成長は鈍化しています。冷蔵 庫と洗濯機の出荷台数は、2015 年でそれぞれ 7 千 3 百万台と 5 千 6 百万台(日本はどちらとも 4 百万台前後)となって います。市場シェアについては、Qingdao Haier (青島ハイアール)が両市場で最大でそれぞれ 22%と 26%のシェアを持って います。Midea (美的集団)が同じく両市場で 2 位となり、それぞれ 10%と 22%のシェアとなっています。 図 7. 中国と日本の年間冷蔵庫出荷台数推移 25% 100% 90 78 80 70 76 77 76 69 73 20% 15% 60 百万台 図 8. 中国の冷蔵庫市場のメーカー別シェア推移 80% Omar 70% TCL 50 10% 60% 40 5% 50% 30 0% 20 10 4.0 3.8 3.9 4.0 3.8 ‐5% ‐10% 2010 2011 2012 2013 2014 2015 中国 (左軸) 日本 (左軸) 中国 前年比 (右軸) 日本 前年比 (右軸) 0 Others 90% 40% 30% 20% 10% Konka 11% 11% 12% 13% 7% 9% 9% 10% 22% 22% 22% 22% 2012 2013 2014 2015 Meiling Hisense Kelon Midea Haier 0% 当資料は、スパークス・アセット・マネジメント株式会社がアジアの経済等の情報を提供するために、SPARX Asia Investment Advisors Limited の協力により作成し たものであり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。この資料は特定のファンドもしくは個別銘柄への投資勧誘を目的としたものではありません。当社 および SPARX Asia Investment Advisors Limited とその関連会社は、本資料に含まれた数値、情報、意見、その他の記述の正確性、完全性、妥当性等を保証す るものでなく、当該数値、情報、意見、その他の記述を使用した、またはこれら依拠したことに基づく損害、損失または結果についてもなんら補償するものではありま せん。ここに記載された内容は、資料作成時点のものであり、今後予告することなしに変更されることもあります。また、過去の実績に関する数値等は、将来の結果 をお約束するものではありません。この資料の著作権は SPARX Asia Investment Advisors Limited に属し、その目的を問わず書面による承諾を得ることなく引用ま たは複製することを禁じます。 © 2016 SPARX Asia Investment Advisors Limited 5 SPARX OneAsia 通信 第 7 号 『中国の家電業界』 図 9. 中国と日本の年間洗濯機出荷台数推移 60 50 56 56 56 56 51 百万台 40 56 図 10. 中国洗濯機市場のメーカー別シェア推移 35% 100% 30% 90% 25% 80% 20% 70% 15% 10% 30 5% 20 10 0% ‐5% 4.7 4.9 50% 40% 30% 20% ‐15% 2010 2011 2012 2013 2014 2015 中国 (左軸) 日本 (右軸) 中国 前年比 (右軸) 日本 前年比 (右軸) 10% 4.5 4.4 0 Meiling 60% ‐10% 4.3 Others 2% 14% 2% 3% 16% 18% 3% TCL 22% Midea 25% 24% 26% 25% Haier 0% 2012 2013 2014 2015 出所:中華人民共和国国家統計局 (NBS of China)、経済産業省、China IOL、スパークス・アジア 図 11. 中国の主要家電メーカーの財務状況表 会社名 時価総額 (百万米ドル) 収入 (百万ドル) 純利益 (百万ドル) 粗利益率 (%) 営業利益率 (%) 売上純利益率 (%) 営業キャッシュフロー (百万ドル) フリーキャッシュフロー (百万ドル) 有利子負債比率 (%) ROA:総資産利益率 (%) ROE:株主資本利益率 (%) PER:株価収益率(来期予想) 2015年12月末現在 Qingdao Haier 青島ハイアール Midea 美的集団 Gree 格力電器 20,055 17,671 8,034 22,033 2,022 25.4 9.3 9.2 18,121 2,149 33.2 13.3 11.9 12,898 661 27.7 7.0 5.1 4,566 4,068 3,055 2,766 1,137 881 16 -157 -35 10.2 28.7 9.1倍 9.1 29.0 7.6倍 6.4 17.5 10.1倍 出所:各社情報、スパークス・アジア 当資料は、スパークス・アセット・マネジメント株式会社がアジアの経済等の情報を提供するために、SPARX Asia Investment Advisors Limited の協力により作成し たものであり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。この資料は特定のファンドもしくは個別銘柄への投資勧誘を目的としたものではありません。当社 および SPARX Asia Investment Advisors Limited とその関連会社は、本資料に含まれた数値、情報、意見、その他の記述の正確性、完全性、妥当性等を保証す るものでなく、当該数値、情報、意見、その他の記述を使用した、またはこれら依拠したことに基づく損害、損失または結果についてもなんら補償するものではありま せん。ここに記載された内容は、資料作成時点のものであり、今後予告することなしに変更されることもあります。また、過去の実績に関する数値等は、将来の結果 をお約束するものではありません。この資料の著作権は SPARX Asia Investment Advisors Limited に属し、その目的を問わず書面による承諾を得ることなく引用ま たは複製することを禁じます。 © 2016 SPARX Asia Investment Advisors Limited 6 SPARX OneAsia 通 通信 第 7 号 『中国の家電 電業界』 3. 市場勢力図 市 図と主要なプ プレーヤー オ 売チャネルへ への移行 1) オンライン販売 家電製品(携帯 家 帯電話、タブレ レット類を除く く)のオンライン ンでの販売による売上は、急成長を見せ せています。2 2015 年には は前年 比 47%で伸び、 4 1,330 億中国 国元(約 2.2 兆円)となりま ました。家電製 製品売上の約 約 16%がオン ンラインによる るもので、中国 国の全 商品 品オンライン売 売上が総売上 上高の 12.8%と比較しても 、家電のオン ンライン販売が が普及している ることがわかり ります。 図 12. 中国の の家電*製品のオ オンライン売上 上推移 140 132.7 70 00% 120 10億中国元 100 図 13. オンラ ライン売上の普及 及率(家電*、全 全製品) 800% 18.0% 家電製品オン ンライン売上高/家電総売上高 700% 16.0% オンライン売上 上/総売上高 600% 14.0% 9 90.4 11.9% 400% 10.0% 52.0 40 23.3 20 123% 2.91 0 2011 2012 2013 B2Cオンライン ン売上 (左軸) 74% 12.8% 500% 12.0% 80 60 16.0% % 47% 300% 8.0% 200% 6.0% 100% 4.0% 0% 2.0% 2014 2 2015 前 前年比 (右軸) 8.1% 5 5.7% 10.6% 7.5% 4.2% 3 3.9% 0.5% 0.0% 2011 2 2012 2013 2014 2015 注)* 家電製 製品は除く携帯電 電話、タブレットト 出所:中華人民共和 和国国家統計局 局 (NBS of China)、iResearchh、スパークス・ア アジア 大手販売網の 大 の中で、中国第 第 2 位の e コマース企 企業である JD.com (JD US)が家電オ オンライン販売 売では最大で です。 Aliba aba(アリババ、 、BABA US)の の B2C プラッ ットフォーム(個 個人向けの販 販売チャネル) )である Tmal l.com がそれ れに続き、近年 年では 昔な ながらの家電小 小売販売会社 社である Gome (国美电 器 器、493.HK) と Suning (蘇 蘇寧電器、00 02024 CH)の の 2 社もオンラ ライン での販売を積極的 的に成長させ せています。 図 14. 2015 年 年オンライン家電 電売上市場シェア 出所:2015 年中国 国家電オンライン ン売上レポート、スパークス・アジ ジア 当資料 料は、スパークス・アセット・マネジメ メント株式会社がア アジアの経済等の の情報を提供する るために、SPARX Asia Investmennt Advisors Limited の協力により作成し たもの のであり、金融商品 品取引法に基づく く開示資料ではあ ありません。この資 資料は特定のファン ンドもしくは個別銘 銘柄への投資勧誘 誘を目的としたもの のではありません。当社 および び SPARX Asia Inv vestment Adviso ors Limited とその の関連会社は、本 本資料に含まれた数 数値、情報、意見 見、その他の記述 述の正確性、完全性、妥当性等を保 保証す るもの のでなく、当該数値 値、情報、意見、そ その他の記述を使 使用した、またはこ これら依拠したこと とに基づく損害、損 損失または結果に についてもなんら補償するものでは はありま せん。ここに記載された た内容は、資料作 作成時点のもので であり、今後予告す することなしに変更 更されることもあります。また、過去 去の実績に関する数値等は、将来の の結果 約束するものではあ ありません。この資 資料の著作権は SPARX Asia Inveestment Advisors Limited に属し、 、その目的を問わ わず書面による承 承諾を得ることなく引 引用ま をお約 たは複 複製することを禁じ じます。 © 2016 SPARX Asia Investment Adv visors Limited 7 SPARX OneAsia 通信 第 7 号 『中国の家電業界』 2) 海外企業の買収 中国国外での買収と世界的な統合は、新たな動向です。図 15 は世界の家電市場シェアを示しています。中国の家電メ ーカーである Qingdao Haier (青島ハイアール)、Midea (美的集団)、Gree (格力電器)がトップ 10 企業に入っています。しか しながら、中国メーカーの市場シェアのほとんどは国内市場の寄与によるものです。Qingdao Haier (青島ハイアール)によると、 中国の家電輸出は中国国外の市場規模のたったの 2.5%しかなく、その 89%は Qingdao Haier (青島ハイアール)が占めて います。 図 15. 2015 年オンライン家電売上市場シェア Gree, 8% Other, 35% Whirlpool, 7% Bosch, 7% Samsung, 7% Midea, 7% シャープ, 1% Hisense, 2% LG, 7% Arcelik, 2% GE, 2% パナソニック, Electrolux, QD Haier, 6% 3% 6% 出所:クレディスイスリサーチ、スパークス・アジア 当資料は、スパークス・アセット・マネジメント株式会社がアジアの経済等の情報を提供するために、SPARX Asia Investment Advisors Limited の協力により作成し たものであり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。この資料は特定のファンドもしくは個別銘柄への投資勧誘を目的としたものではありません。当社 および SPARX Asia Investment Advisors Limited とその関連会社は、本資料に含まれた数値、情報、意見、その他の記述の正確性、完全性、妥当性等を保証す るものでなく、当該数値、情報、意見、その他の記述を使用した、またはこれら依拠したことに基づく損害、損失または結果についてもなんら補償するものではありま せん。ここに記載された内容は、資料作成時点のものであり、今後予告することなしに変更されることもあります。また、過去の実績に関する数値等は、将来の結果 をお約束するものではありません。この資料の著作権は SPARX Asia Investment Advisors Limited に属し、その目的を問わず書面による承諾を得ることなく引用ま たは複製することを禁じます。 © 2016 SPARX Asia Investment Advisors Limited 8 SPARX OneAsia 通信 第 7 号 『中国の家電業界』 最近、中国メーカーは世界市場への早期参入のために幾つかの大型の買収を行っています。2 つの注目を浴びた案件 がありましたが、一つは Qingdao Haier (青島ハイアール)による 54 億ドル(当時 6,370 億円)での米国 GE の家電部門の買 収で、もう一つは Midea (美的集団)による 473 百万ドル(当時 537 億円)での東芝ライフスタイルの株式の 80.1%の取得で した。それらの買収により、Qingdao Haier (青島ハイアール)と Midea (美的集団)は買収先の既存ブランドと販売チャネルを 利用して、すばやく巨大市場へ参入することができます。もし、中国メーカーがこのような拡張による相乗効果をうまく活用で きれば、彼らの市場シェアの拡大が見られることになるかもしれません。 図 16. QD Haier とGEの地域別収入比率 100% 90% 10% 12% 図 17. Midea と東芝ライフスタイルの地域別収入比率 100% 90% 80% 80% 70% 70% 60% 60% 50% 40% 90% 88% 30% 38% 50% 40% 30% 30% 20% 20% 10% 10% 70% 62% 0% 0% QD Haier 中国 米国 東芝ライフ Midea GE Appliance その他 中国 日本 その他 出所:各社情報、スパークス・アジア 3) 収益を牽引する製品イノベーション 中国では、「消費の質や水準」もまた上昇傾向にあり、家電産業も例外ではありません。Qingdao Haier (青島ハイアール) や Midea (美的集団)などの中国主要家電メーカーは、スマートホーム(家電製品をつなぎ、自動的に制御することでエネル ギーを最適化し、快適な生活を実現する住まい)などといった製品イノベーション戦略を最重要課題としています。革新的な 製品を提供し続けることは、将来の収益を牽引する最も重要な要素となるでしょう。 当資料は、スパークス・アセット・マネジメント株式会社がアジアの経済等の情報を提供するために、SPARX Asia Investment Advisors Limited の協力により作成し たものであり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。この資料は特定のファンドもしくは個別銘柄への投資勧誘を目的としたものではありません。当社 および SPARX Asia Investment Advisors Limited とその関連会社は、本資料に含まれた数値、情報、意見、その他の記述の正確性、完全性、妥当性等を保証す るものでなく、当該数値、情報、意見、その他の記述を使用した、またはこれら依拠したことに基づく損害、損失または結果についてもなんら補償するものではありま せん。ここに記載された内容は、資料作成時点のものであり、今後予告することなしに変更されることもあります。また、過去の実績に関する数値等は、将来の結果 をお約束するものではありません。この資料の著作権は SPARX Asia Investment Advisors Limited に属し、その目的を問わず書面による承諾を得ることなく引用ま たは複製することを禁じます。 © 2016 SPARX Asia Investment Advisors Limited 9
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