第2号オモテ(平成17年7月)

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「証 券 化 」
」テ
テ ーマ
ー マ に大
に大盛況 第3
3回
回
回定例会開催
定例 会開 催
平成17年度第3回定例会が、去る7月5日13時30分より、
グランドヒル市ヶ谷で行なわれました。当日は、小雨がち
「提案型PM」
できる能力を
身に付けよう
講演を前に、塩見紀昭副支
部長が、今回のテーマの狙い
を簡単にオリエンテーション
しました。
塩見氏は、「収益を制する
ものが、不動産投資市場を制
する。そのために重要な“入
居者ニーズ”“賃貸市場動向
”に最も近いのは誰だ?ファ
ンドマネージャーではなく、
私たち賃貸管理業者だ。賃貸
不動産業界にはトラックレコ
ードが存在しない。作りえる
のは私たち日管協でしかない
」「いま、不動産投資市場は
カオス(混沌)であり、転換
期だ。したがってわれわれで
も利益の元に近づくチャンス
はあるが、舵取りを間違える
と市場に入ってくる事業者の
下請けで使われるばかりにな
る。賃貸管理の延長線のよう
な受け身のPMではダメだ。提
案型PMを身に付けることで、
自らが主導的なPMを実践して
ほしい」と、不動産証券化時
代に向けた提案型PMの実践を
訴えました。
また、日管協として、そう
したPMの在り方を研究してい
く「PM委員会」の設置を検討
し、具体的な準備に入ったこ
とも報告されました。
PMerとは
「NOIを見つけ出す」
仕事
講演第1部は、当協会常務
理事の末永照雄氏による「事
業用不動産の売買における管
理会社の重要性」です。
まず、「不動産投資」の定
義の説明。「不動産の良し悪し
と、投資の良し悪しは一緒で
はない。収益還元の考え方が
普及するなかで、物件価格と
利回りは“家賃の何倍”とい
うモノサシで決められるよう
になる。それを最も詳細に把
らつくあいにくの天気であったにもかかわらず、定員のほ
ぼ倍にあたる210名の参加者を迎え、椅子が足りなくなる
ほどの大盛況となりました。
それというのも、今回のテーマが「プロパティーマネー
ジメント(PM)を目指す方必見!不動産証券化の基礎と
実務を学ぶ」という、いま不動産業界でもっとも“ホット
”な話題である「証券化」だったから。研修会では、「賃
貸管理業者は、プロパティーマネージャー(PMer)とし
て、NOI(Net Operating Income=純収益)を駆使し
た提案営業能力を身につけるべき」をテーマにした2つの
講演が行なわれ、管理会社として証券化の流れにどう対応
していけば良いのか、基礎知識から実務のあり方まで詳細
な講演がなされ、参加者は熱心に聞き入っていました。
このほか、日管協・国際交流委員会の活動報告、参加者に
よる懇親パーティも行なわれ、充実した1日となりました。
握しているのは、われわれ管
理会社だ。収益還元法が普及
するほど、われわれのチャン
スが広がってくる」。
しかし、ここで言うところ
の「家賃」が曲者、と末永氏
は指摘します。なぜなら、同
じ賃料収入でも、満室が前提
の「設定家賃」と、そこから
空室分やフリーレント、家賃
値引きなどを差し引いた「実
効総収入」、あるいはサブリ
ースによる賃料収入には、当
然大きな開きが出てきます。
そこで、NOIという指標が重
要になってきます。これは、
いわゆる「表面利回り」から
あらゆるリスク(不確定要素)
や賃貸管理運営に係る諸経費
を除いた「営業純利益」。「これ
を的確に算出できるのは、日
ごろから建物の維持管理に接
し、地域の家賃相場を把握し
ている賃貸管理業者しかいな
い」と、末永氏は言います。
「“経営的管理”こそ、日管
協の目指すもの。皆さんのPM
提案で家賃が上がれば、NOI
が上がる。それは、物件価格
が上がるということ。つまり
<1>
事業用不動産売買と皆さんの
管理業務が密接に関係してく
るのです」
「PMerの仕事とは、NOIを
見つけ出す仕事。皆さんも、
正確なNOI予測ができるトレ
ーニングをしてください。そ
うすれば、不動産投資の主役
に踊り出られる。だまってい
てもPMの依頼が舞い込んでく
る。正確なNOIを算出するの
は難しいが、だから価値があ
るし、利益を上げるチャンス
」という末永氏の言葉に、参
加者たちは大きな希望を見出
したことでしょう。
サブリース事業を幅広く手がける
「サブリースの父」(塩見副支部
長談)末永照雄氏
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