年間第 24 主日(Lectio Divina C 年) 9 月 15 日 年間第 24 主日 天の喜び ルカによる福音書 15 章 1 ~ 10 節 1 徴税人や罪人が皆、話を聞こうとしてイエスに近寄って来た。2 すると、ファリサイ派の人々や 律法学者たちは、 「この人は罪人たちを迎えて、食事まで一緒にしている」と不平を言いだした。3 そ こで、イエスは次のたとえを話された。4「あなたがたの中に、百匹の羊を持っている人がいて、そ の一匹を見失ったとすれば、九十九匹を野原に残して、見失った一匹を見つけ出すまで捜し回らない だろうか。5 そして、見つけたら、喜んでその羊を担いで、6 家に帰り、友達や近所の人々を呼び集め て、 『見失った羊を見つけたので、一緒に喜んでください』と言うであろう。7 言っておくが、このよ うに、悔い改める一人の罪人については、悔い改める必要のない九十九人の正しい人についてよりも 大きな喜びが天にある。 」 8 「あるいは、ドラクメ銀貨を十枚持っている女がいて、その一枚を無くしたとすれば、ともし火 をつけ、家を掃き、見つけるまで念を入れて捜さないだろうか。9 そして、見つけたら、友達や近所 の女たちを呼び集めて、 『無くした銀貨を見つけましたから、一緒に喜んでください』と言うであろう。 10 言っておくが、このように、一人の罪人が悔い改めれば、神の天使たちの間に喜びがある。」 ※ルカによる福音書 15 章 11 ∼ 32 節の「放蕩息子」のたとえ話については「四旬節第四主日(3 月 14 日) 」 を参照 他の朗読:出エジプト 32:7 ∼ 11,13,14 詩編 51:3,4,12,13,17,19 Ⅰテモテ 1:12 ∼ 17 Lectio …読む 再び「権威者たち」が憤慨しています。ルカはユダヤ教の宗教指導者たちが、イエスの「罪人」へ の友好的な態度に対しイエスを非難したことを伝えています。 徴税人は「罪人」とみなされる人々の筆頭でした。彼らは、異教徒の支配者であるローマ人のため にお金を徴収していたので、ユダヤ人から憎まれていました。事実、イエスの弟子の一人であるレビ は、伝統的にマタイと考えられていますが、かつて徴税人でした(マルコ 2 章 13 ∼ 17 節)。 ルカ 15 章でイエスは、ファリサイ派の人々に「見失った羊」「無くした銀貨」「放蕩息子」(※参照) の 3 つのたとえ話をします。 「見失った羊」のたとえは、群れからいなくなった一匹の羊を見つけるのに羊飼いがどのくらい遠 くまで探しにいくか、そして見失った羊が見つかり、彼の世話と保護のもとに戻ったときの大きな喜 びを強調しています。 「無くした銀貨」のたとえは、その要点を補強しています。1 枚の銀貨が無くなります。その女は 見つかるまで至るところを探します。彼女がまだ 9 枚の銀貨を持っているという事実は関係ありませ ん。1 枚がなくなったので探し出さなければならないのです。 羊飼いも、女も、失ったものが戻ってきたとき、喜びで満たされます。同じように、罪人が悔い改 めたとき、即ち壊れた関係が修復されたとき、天においてすべてが喜びで満たされるのです。 「放蕩息子」は 3 番目のたとえです。放蕩息子は分けてもらった財産をすべて使い果たし、貧しく なってしまいます。彼の父の雇い人にしてもらうほかには何も望まずに、悔い改めて戻って来ます。 父は息子が帰って来るのを待ち望んでいました。大きく手を広げて走り寄り、彼を迎えます。大祝宴 が用意されます。 兄の反応は私たちに、ファリサイ派の人々の返答をすぐに思い出させます。イエスは罪人に手を伸 年間第 24 主日(Lectio Divina C 年) ばし、彼らが悔い改めると祝宴をあげます。イエスは聴衆(そして私たち)に、ひとりよがりになら ないように、また他人より優れているかの如くふるまわないように忠告します。私たちは皆、神のい つくしみと赦しに頼らなければなりません。 Meditatio …黙想する あなたにとって、これらのたとえ話のどこが最も心に響きますか。 これらのたとえの中の羊飼い、女、父と比較して、ファリサイ派の人々の態度を考えてみましょう。 ここから私たちは何を学ぶことができるでしょうか? 次の一節を黙想してみましょう。 「 『キリスト・イエスは、罪人を救うために世に来られた』という 言葉は真実であり、そのまま受け入れるに値します。」(Ⅰテモテ 1 章 15 節) Oratio …祈る 詩編 51 編の言葉を個人的な祈りとして用いてみましょう。神の慈しみに感謝しましょう。 「見失った羊」がイエスのところに戻って来るように祈りましょう。あなたが祈るにつれ、聖霊が 誰か特定の人を思い出させてくれるかもしれません。 Contemplatio …観想する 羊飼いの役割と、 彼の「見失った羊」を探しに行くために割く時間の長さをよく考えてみましょう。 私たちの偉大な羊飼いの愛が、あなたを包んでくれるのを受け入れましょう。
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