【運動習慣】トーヤスポーツアカデミー

洞爺
運動習慣
トーヤスポーツアカデミー
■
事業のねらい
運動の苦手な 小学校2年生から4年生ま での児童を対象に、基礎的 な運動をとおして、からだ の使い方を学
び、体力・運 動能力の向上を図る。また 、運動の楽しさや喜びを体験 させ、スポーツに親しむ習 慣や他と協力
する態度を育成する。
■
実施日(全8回)
平成 21年9月 12日(土)・26日(土)
10月 3日(土)・17日(土)・24日(土)・31日(土)
11月 7日(土)・21日(土)
■
参加対象
運動が苦手な小学校2年生∼4年生
■
■
1
事業実施の背景
2
プログラムデザイン
回
日 程
9/12
1
■
2
3
4
5
6
7
9/26
10/ 3
10/17
10/24
10/31
11/ 7
8
11/21
9:00
受 付
参加実績
参加者
運営協力者
備
考
活動場所
協力
20名
洞爺湖町、豊浦町、伊達市、留寿都村
講師7名、札幌国際大学学生5名
洞爺少年自然の家
札幌国際大学・胆振教育局・洞爺湖町教育委員会・壮瞥町教育委員会
豊浦町教育委員会・伊達市教育委員会・留寿都村教育委員会
洞爺湖町スポーツ少年団・壮瞥町スポーツ少年団・豊浦町スポーツ少年団
伊達市スポーツ少年団
児童の体力・運動能 力は、昭和60年頃から長期的に低下傾向にあ り、本道におい
ては、全国と比べて最も低い傾向にある。
このことには、生活が便利になり、日常的にからだを動かす機会や、少子化・都
市化により、外遊び やスポーツをする機会が減少している背景が あることから、学
校と家庭、地域社会 が連携を深めながら、子どもたちに運動やス ポーツの楽しさを
実感させ、生涯にわたって運動に親しむ資質や能力を育成することが必要である。
本事業は、青少年 教育施設が、学校や家庭、地域社会と連携し て、運動を苦手と
する子どもたちの「運動習慣」の確立を目指したものである。
9:30
10:00
開 講 式
オリエンテーショ ン
10:00
アクティビティについて
小学生 23名
11:40
12:00
解 散
「新体力テスト」
リメンバーミーティング
10:20
10:40
11:40
12:00
「 走 る 力 を 伸 ば す運 動 」
「 跳 ぶ 力 を 伸 ば す運 動 」
チ ャ レン ジ
リメンバーミーティング
「 投 げる力 を伸 ば す運 動 」
受 付 ミーティング
「 回 る 力 を 伸 ば す運 動 」
「バラ ンスをとる運 動 」
解 散
「 み ん な で 楽 し む運 動 」
「 新 体 力 テ スト Ⅱ 」
■
閉 講 式
意図
・ 基礎的な運動をとおして 、体の使い方を学び、体力・運動能力の向上を図る。
・ 運動の楽しさや喜びを体験させ、スポーツに親しむ習慣や仲間と協力する態
度を育成する。
■ 留意事項
・ 2ヶ月の長期プログラムであるため、アカデミーのない日は親子で一緒に取
り組む運動課題を宿題として提供し、各家庭で継続して行えるようにした。
・ 運動の成果を確認するため 、1回目と8回目に「新体力テスト」を実施した。
結果は、自らの体力・運動能力に関心が持てるように、参加した子どもたちに
配布した。
・ 学校や家庭、地域社会と連携を図り一帯となって事業を進めていくために、
近隣の小学校から学校体育の情報収集を行い、学校と家庭にはアカデミーのプ
ログラムを提供した。また、近郊のスポーツ少年団との連携・協力により、参
加した子どもたちにスポーツ少年団の資料を配付し、継続して運動に取り組め
るようにした。
3
■
活動の様子
■
参加者 満足度
友達にも参加をすす めてみたい
57
新しい発見や気づ くことがた くさんあ った
61
教え てくれた人がわかりやす く、親切だった
4
事業評価
20%
40%
まあまあそう思う
全く思わ ない
13
17
60%
○
○
13
22
61
0%
とてもそう思 う
あまり思わない
13
74
体験したことや活動に満足している
4
26
9
80%
100%
そう思う
■
■
5
活動の様子
1回目と8回目に新体力テストを実施し、子どもたちに自己の体力・運動能
力に興味を持たせることができた。2回目以降は、
「走る力を伸ばす運動」、
「跳
ぶ力を伸ばす運動」、「投げる力を伸ばす運動」
、「回る力を伸ばす運動」
、「バラ
ンスを取る運動」、「みんなで楽しむ運動」を実施し、7人の講師が専門性を発
揮し、子どもたちの指導を行った。
参加した子どもたちは、第1回目はやや緊張気味であったが、回を重ねる毎
に積極的にかつ楽しく参加していた。その中で、新型インフルエンザ等の影響
により、全日程を参加できない子どもも数名いた。毎回、講師の先生や大学生
のコーチングスタッフが代わるため、子どもたちは常時、緊張感を持って新鮮
な気持ちで参加していた。
毎回出される宿題も親と一緒に各家庭で取り組み、継続して運動に取り組む
様子が確認できた。
まとめ
参加者の声
満足度については、左グラフのとおり。
ふりかえりでの感想
「風邪などをひかずに、元気よく参加できた」(16人)
「参加したみんなと仲良く運動ができた」(19人)
「楽しく参加できた」(19人) 「すすんで参加できた」(19人)
「運動に少し自信がついた」(18人)
「これからも運動を続けていきたい」(18人)
「スポーツアカデミーに参加してとてもよかった( 15人)
参加者の変容【IKR調査結果】
最も向上が見られたのは、自分のことが好きであるなどの「現実肯定」と「運
動習慣・技能」であり、ともに 0.8 ポイント向上した。また、「積極性」や「身体
的耐性」、「適応行動」においても、0.5∼0.7 ポイントの向上が見られた。
結果の分析・考察
「身体的耐性」が向上したのは、
長期にわたり、運動に取り組んで
きたことで、参加した子どもたち
運動 習慣・技 能
の運動への苦手意識が、自信につ
身体的耐 性
ながったからではないかと考える。
また、「現実肯定」や「積極性」、
日常的行動
「適応行動」が向上したのは、仲
間と一緒に運動に取り組んできた
思いやり
中で、参加した子どもたちが、新
たな自分に気づき、積極的に行動
まじめ勤勉
できるようになったからと考えら
れる。「運動習慣・技能」の向上か
運動への関心
らは、今後もスポーツ少年団活動
などに参加し、意欲的に運動を継
続していきたいという意欲が高ま
ったことがわかった。
非依 存
6
5
4
3
2
1
0
積極性
明朗性
交友・協 調
現実肯定
視野・判断
適応行動
自己規制
■
成果
プログラムのはじめと終わりに、
「ミーティング」を設定したことで、子ども
たちとのコミュニケ ーションを図ることができ、子どもたちの 不安を取り除く
一番のきかっけとな った。また、1回あたりのプログラムを 60分に設定したこ
とで、子どもたちは、プログラムに集中して取り組むことができた。
○ 札幌国際大学や 近隣の小学校と連携・協力することにより、 物品借用や学生
ボランティアの派遣など、事業運営をスムーズに行うことができた。
■ 課題・今後の方向性
○ 基礎的な運動をとおしての体力・運動能力の向上を飛躍的に期待することが
難しいため、プログラムの実施時間や回数を工夫するとともに、子どもたちの
ニーズに合った内容をタイムリーに実施したい。また、同じ目的を持ったプロ
グラムを連続して行う中で、子どもたちの体力・運動能力の向上を数値で出せ
るようにしたい。
○ 青少年教育施設 は、学校や家庭、地域社会との連携を一層深 めながら、一体
となって子どもたち の「運動習慣づくり」に努めていかなければ ならない。そ
のために、今後も、 多くの情報を収集し、事業で実施したプログ ラムや情報を
地域に発信していきたい。
○
運動習慣