平成26年度 交通対策特別委員会行政視察報告書 1.視察日程 平成26年10月8日(水)~10月10日(金) 2.視察先及び視察内容 (1)岐阜県岐阜市 地域公共交通総合連携計画について (2)岐阜県美濃市 サイクルシティ美濃構想について 乗り合いタクシー『のり愛くん』について (3)愛知県豊田市 次世代交通システム『ハーモライド』について 3.参 加 者 委 員 長 雨宮 真吾 委 會津 素子 小山 昭 村嶋 照等 油田 清 員 鵜澤 治 湯浅 雅明 4.視察内容 ■地域公共交通総合連携計画について 10月8日(水) 午後2時00分~ 於:岐阜県岐阜市議会 ≪岐阜市における公共交通の現状≫ (1)路線バス、コミュニティバスの利用状況 ・平成 9 年度以降、バス利用者の数は減り続けていた。このままではバスは無くなるので はないかという危惧があった。平成 14 年度以降、オムニバスタウン事業、地域公共交通 活性化・再生総合事業など様々な取り組みにより、路線バス利用者の減少に歯止めがか かり、平成 19 年度以降微増に転じている。手を打ってから効果が出るまで非常に時間が かかるというのが実感で、総合計画や国の補助制度など様々な手を打って継続的な利用 促進に取り組んでいる。 ※平成 16 年度末をもって岐阜市交通部及び名鉄バスの路線譲渡などにより、岐阜のり 愛自動車㈱に一社化され、現在に至っている。 ・コミュニティバスは、平成 18 年の導入から現在 13 地区で運行され、地区数、利用者 数ともに年々増加している。 1 ・路面電車は、岐阜市の場合自動車も路面電車の路線上を走ってもよいという運用であ ったため、渋滞に巻き込まれたり、路線がわかりにくいため路面電車にはねられると いう死亡事故が起きたりしたため、利用者が離れ、廃止となった。 (2)バス路線の経営状況 ・バス利用者の減少により厳しい経営状況が続いていて、市内に起終点を持つバス路線全 体の 6~7 割が赤字運行となっており、バス路線全体を黒字路線の利益を赤字路線に補 填(内部補助)するとともに、国、県、市の補助金によりバス路線が維持されている。 ・路線バスの路線維持補助金は、バス路線再編や総合的なバス利用促進など様々な取り 組みにより概ね 1 億円前後で推移している。 ・コミュニティバスについては、平成 18 年度に 4 地区運行からスタートし、現在 13 地 区で運行しており、利用者の増加などもあり、運行地区の増加に単純に比例する形で はなく、運行補助金が推移している。 ≪公共交通体系の基本方針≫ (1)公共交通、自動車、自転車、歩行者等、それぞれの交通手段のバランスがとれた交通 システムを構築する。 (2)車を運転できない高齢者など、交通弱者をはじめとした市民の移動を確保する。 (3)市民生活の質の向上を図るとともに、都市活動を支え、都市活力を高める。 ≪地域公共交通総合連携計画の区域≫ (1)計画区域は岐阜市域とする。 ≪地域公共交通総合連携計画の目標≫ (1)目標 ・幹線・支線・コミュニティバス等が連携したバスネットワークの確立を図る。中心部 と地域の拠点を幹線バスが行き来し、地域の拠点までは支線で来てもらう構造である。 地域内のスーパーや病院等には幹線・支線バスはなかなか行けないので、高齢者を中 心に地域の交通弱者の方が日常生活を営めるような交通手段の確保としてコミュニテ ィバスの存在意義がある。 ・地域との協働を推進し、公共交通活性化と自動車から公共交通への転換を推進する。 (2)バス再編の基本方針 ・幹線は 8 放射を基本とし、利用者が多く見込まれる区間は、同一の起終点間を高頻度 かつ定時で運行するサービスを提供するとともに、快適なバス利用環境の創出を図る。 また、幹線の強化策として、BRTの導入を推進する。 ・支線区間は、地域のニーズに応じた運行サービスを提供するとともに、必要に応じ幹 線からの直接乗り入れをおこなう。 ・利用者の視点に立った情報を提供し、バス利用のわかりやすさの向上を図る。 ・幹線・支線の役割として、幹線区間における運行頻度、定時性及び速達性を確保する ことにより、バス交通による公共交通軸の形成を図る。 ・利用者が多い幹線区間において高頻度、定時運行によるサービスの提供を図る。 ・支線区間においては、需要に応じた運行サービスの適正化を図る。 2 ・広域的バス幹線は、岐阜市を中心とする広域的都市構造を支えるものであり、岐阜都 市圏における中心都市として、より中核性・中枢性を高めるために都市間連携の強化 を進め、広域公共交通軸としての機能を強化する。 ・都市内バス幹線は、拠点相互を連絡し、岐阜市の将来都市像を支えるものであり、8 幹線は、JR岐阜駅、名鉄岐阜駅を内包する都心地区を中心とする放射軸であり、支 線と一体的に機能することにより市内に分布する地域を相互に連絡し、公共交通ネッ トワークを形成する機能を有しており、都市内バス幹線として重要な役割を果たす。 (3)サービス水準目標の設定 ・幹線の運行間隔として、市街地部においては、ピーク時、オフピーク時を通じ(早朝・ 深夜を除く)10 分以内とするとともに、ピーク時は需要に応じた輸送力強化を目指す。 ・幹線の走行環境として、広域幹線は、ピーク時旅行速度 20 ㎞/h以上(路線全体)を 目指す。これは岐阜市内の市街地を概ね 30 分でカバーできる水準である。また、幹線 は定時性を確保するため、変動係数が 15%未満を目指す。 ・幹線は他の交通手段との円滑な乗り継ぎが可能となる環境整備を行う。支線は幹線と の円滑な乗り継ぎが可能となる運行時刻とする(支線の運行水準は、1時間あたり1 本以上を目安とする。)。バス停留所で安全かつ快適なバス待ち環境を創出する。支 線等その他交通手段への乗り継ぎ情報等を提供する。 ・満車状態をなくし、快適なバス車内環境の創出を図る。 ≪事業内容≫ (1)岐阜市型BRTの拡大 ・整備にあたって、岐阜市型BRTを拡大している。BRTとは、BusRapidTra nsitの略称であり、①通常の路線バスよりも高速に運行し、都市の幹線的交通を担う システムで(専用走行路、専用レーン・優先レーン、PTPS等による信号制御) 、②車両・ 設備の高度化による利便性・快適性の向上(連節ノンステップバス、ハイグレードバス停、 バスロケーションシステム、ICカード等) 、③運行の効率化による最適な交通ネットワー クの形成(急行運行、バス路線の再編等)が含まれている。そして、岐阜市型BRTの導 入にあたっては、さらに①幹線バス路線の強化策としてBRTの導入を推進し、バス路線 の再編を進める、②BRTの導入にあたっては需要や道路の整備の状況にあわせた柔軟な ルート選定を行う、③BRTの特徴を最大限に生かし、バスレーンの導入やバス停留所、 乗り継ぎ拠点の整備、連節バスの導入などを段階的に進めることを導入方針とした。 ※PTPS(公共車両優先システム) :バスなどの公共車両が、優先的に通行できるよう に支援するシステム。バス専用・優先レーンの設置や、違法走行車両への警告、優先 信号制御などを行う。主な効果として利用者の利便性向上、大量公共輸送機関の利用 促進、バス運行の定時性確保、バスの信号停止時間の短縮、バス専用車線の違法走行の 減少、バスの安全性の確保(右折車線への車線変更時、バスベイから本線への合流時)が あげられる。 ・バス車両を高度化した。具体的には幹線を強化し、公共交通の魅力を高めるため、連節バ スの導入を推進した。価格は並行輸入で 7,000 万円、定員 130 人、座席数 46 席でフルフラ 3 ットのバリアフリー構造である。特殊車両として許可されたもので、小回りが利き、床も 低く揺れない。メンテナンスについてもメルセデスベンツの子会社となっている三菱扶桑 が対応するため、部品や技術者が確保されていることから、故障時の対応が万全である。 乗車のリピート率も高く、アンケート結果によるとバス自体に観光目的で乗りたいという 意見が多い。最終的にはBRTを町のシンボルとしたい。現在、連節バスは岐阜大学病院 線(H23.3)と清流ライナー市内ループ線(H24.8)の2路線にて運行している。また、 平成 25 年度末に長良方面(N系統)に新たに導入予定しており、その他路線においても導 入検討を進める。このほか走行環境、トランジットセンターなどを整えた次世代型交通シ ステムを目指す。 ・バス優先レーンとPTPS(バス優先の信号制御システム)の導入により、運行の定時 性の向上を図り、利用者の利便性を確保させる。 ・バスロケーションシステムの拡充(市内 33 基設置)、ハイグレードバス停の整備、駐輪 施設およびサイクル&ライド用駐輪場の整備、ノンステップバス、ワンステップバスな ど車両のバリアフリー化や環境への取り組みを進める。 ・行先方向幕の統一と番号化、バスの行先表示に「見やすく、わかりやすい番号制」を導 入した。番号制のメリットとして、番号により乗りたいバスがすぐにわかる、アルファ ベットと 2 桁の数字で路線名が覚えやすい、観光で訪れる外国の方々にもわかることが あげられる。 (2)バス路線の再編 ①中心部のバス路線再編 中心部においては、中心市街地活性化の観点も考慮し、バス路線再編を進める。 ・長良橋通り、金華橋通り、忠節橋通りの 3 軸を中心部における最も根幹的なバス幹線 軸として位置づけ、この 3 軸を基本とするバス路線再編を進める。 ・岐阜駅からの放射路線を基本としつつ、岐阜駅南方面から駅北の都心部へのアクセス 需要も考慮してバス路線再編を進める。 ②支線部のバス路線再編 岐阜大学病院以北の支線部について、平成 24 年 10 月1日から『方県・網城地区コミュ ニティバス≫を試行運行しているが、引き続き廃止代替コミュニティバスのあり方につ いて検討していく。 (3)コミュニティバスの拡充 ①コミュニティバスの計画・導入 ・『市民協働の手づくりコミュニティバス』というシンボリックなバスを地域住民と協働 で全市的に展開している。バスの愛称は自分達で決められる。 ②コミュニティバスの目的 ・公共交通のネットワークを確立するため、高齢者等の交通弱者の日常生活における移動が できるように、公共交通空白地・不便地域を改善するため、中心市街地を活性化するため ③コミュニティバスの基本的な考え方 ・路線バスとコミュニティバスは、それぞれの役割を明確に分担し、公共交通ネットワー 4 クの確立を図る。通勤・通学などにも対応した地域間を結ぶ公共交通は、幹線・支線バ スなどの路線バスが担う一方で、コミュニティバスは、地域間における買い物・通院な どの日常生活の移動の確保や、公共交通空白地・不便地域の改善といった役割を担う。 ・「市民協働の手作りコミュニティバス」を基本としており、各地区の地域が主体となっ た「運営協議会」において、ルート・ダイヤなどの運行計画を作成するとともに、見直 し案の検討、利用促進の取り組みなども実施していく。 ④導入検討地区の選定と導入地区について ・高齢化率、沿道の施設数やバス路線などの公共交通の状況などからコミュニティバスの必 要度などを総合的に検討し、導入可能地区の目安として 16 地区を選定した。全市域は 22 地区でカバーできる予定である。 ・そのうち、地域が主体となって推進できる地区から、試行運転から開始し(試行運行期間: 原則 2 年以内)、一定の条件(補助基準)を達成した場合に本格運行へ移行。本格運行と なっても、3 年毎に補助基準を達成したかのチェックがあり、達成した場合には本格運行 を継続し、達成しなければ廃止となる。 ・現在までに 11 地区で本格運行、2 地区で試行運行を行っている。 ・コミュニティバスが市内 16 地区に運行されると、全市 50 地区(校区)中、39 地区(校 区)をカバーすることになる。 ⑤ルート・ダイヤ等の運行計画策定時の基本事項 ・地域内のバス路線との乗り継ぎバス停を設置し、公共交通ネットワークの確立を図る。 ・高齢者などにわかりやすいルートを基本とする。 ・コミュニティバスとしての役割を十分に踏まえ、路線バスと競合しないルートとする。 ⑥試行運行から本格運行への流れ ・試行運行を 2 年間行い、補助基準を達成できない場合には試行運行の中で検証、運行計 画の見直し、地域負担の可能性の検討(運賃設定の見直し、広告収入徴収など)し、試 行運行の最終年度に補助基準を達成した場合には 3 年の本格運行に入り、本格運行の最 終年度に補助基準を達成した場合には(2 年目の 12 月から 3 月の 11 月までの 1 年間の 収支により継続の判断をする)、本格運行の継続となる。 ⑦補助基準の考え方 ・地区ごとの地域特性(人口密度、高齢化率など)に応じた補助上限額および補助上限率 を設定しており、これを満たすような利用者があった場合に本格運行に移行する。 ⑧コミュニティバスを支える仕組み ・「コミュニティバス」の運営に際しては、地域住民代表とバスを運行する事業者(バス 会社等)、岐阜市により構成する「コミュニティバス等運営協議会」を設立する。 ・「コミュニティバス」の運営は、地域、運行事業者及び岐阜市の 3 者が、協働して行う ことになる。 (4)交通行動の転換を促す取り組み ①バスマップ等の作成と配布 ・過度に自動車に頼る状態から公共交通や自転車、徒歩などを含めた多様な交通手段を適 5 度に(=かしこく)利用する方向へと自発的に転換していくことを促していく。 ・バスの利用促進を促す取り組みとして、「岐阜市内バスマップ」の作成と無料配布、「お でかけバスマップ」、「交通行動転換促進冊子」を岐阜市内全世帯へ配布している。今後 はこれまでの取り組みに加え、転入者、免許返納者への配布も検討していく。 ②モビリティ・マネジメントの実施 ・地域住民を対象としたMM ・平成 23 年度に「おでかけバスマップ」「交通行動転換促進冊子」の配布とともに事前に 自分の交通行動を考えるアンケートを実施する取り組みを実施した。交通行動の転換を 促す配布物をご覧になった人の約 6 割が、クルマの利用を見直すきっかけになったと回 答している。また、専業主婦や無職のかたを中心に見直すきっかけとなっている。 ・対象地域は、広域バス路線沿線のバス停勢力 500m圏内を基本とした自治会を抽出する 等コミュニティバスの運営協議会とも連携を図りながら地域住民を対象としてモビリテ ィ・マネジメントを展開していく。また、周辺市町村とも連携を図り、各自治体の広報 などへバス利用促進の共通記事を記載して広域的な利用促進を促す取り組みも検討する。 ・小中学生を対象とした学校MMを行い、自家用車での移動が多く、公共交通に乗ったこと のない子ども達に対し、公共交通の良さや具体的な利用方法を教えることで、裾野を広げ ることが出来る。 ③パーク&ライド、サイクル&ライドの推進 ・公共交通の利用促進に向け、パーク&ライド推進のための駐車場紹介システムやサイクル &ライド推進のためにバス停付近の自転車駐輪スペースの整備などを継続的に実施し、市 ホームページやおでかけマップなどに記載し、利用促進を行っている。 ・今後は更なる展開として、「店舗活用型パーク&ライド」「店舗活用型サイクル&ライ ド」の取り組みなどを検討、推進していく。 ④その他のとりくみ ・公共交通利用促進に向けた事業者の取り組みとして、信長バスの運行(信長のラッピン グを施したバス。最近では濃姫バスもできた。)とスタンプラリーの開催、エコ家族割 がある。休日のバス利用促進、観光政策との連携、環境対策を兼ねた攻めの戦略である。 ・各種イベントによる啓発活動 9 月 20 日のバスの日、9 月 22 日のカーフリーデーや、岐阜市で開催される「ぎふ信長まつ り」「スマートウエルネスぎふ健幸ウォーク」「長良川ツーデーウォーク」「高橋尚子杯 ぎふ清流マラソン」など各種イベントとバスが連携した企画を検討して、バス利用促進を 図る取り組みを進める。 ・岐阜職員ノーカーデー 環境配慮型都市への転換及び環境保全型のライフスタイルの確立を図るため、市職員 が率先して通勤における移動のための交通手段として自動車を使用することを自粛し、 徒歩、自転車、公共交通利用への転換を実践する。岐阜市ノーカーデーは、平成 19 年 6 月 13 日から毎月 2 回(第 2 第 4 水曜日)に実施し、平成 24 年度末で 140 回に達した。 職員ノーカーデーは名前としては職員に浸透しているが、参加率は 10%前後となってい 6 る。本来の目的である自動車通勤者(=参加対象者)の公共交通への転換を目指し、ノー カーデーの強化及び転換推進を進める。 ・企業と連携したモビリティマネジメントの実施 ぎふ交通行動転換推進協議会と連携し、交通行動の転換を促す取り組みを、市や地元自治 会からの発信だけでなく、企業などでも主導的に進め、通勤のみならず、業務移動なども 含めて転換の可能性について継続的に検討していく。 ・トータルナビの活用 目的地への行き方、交通手段などについてトータルナビを利用したバス情報の提供などに ついて検討していく。 ≪計画期間≫ ・計画期間は、平成 25 年度(2013 年)から平成 27 年度(2015 年)とする。 ≪主な質疑≫ 問: コミュニティバスに関して、地区的にも利用者の数的にも増えてきているとのことだが、 この先の予想としてはどうか。 答:毎日地区ごとに利用状況を把握している。全地区毎日利用者数はのびている。コミュニ ティバスは、その存在を知ってもらうことに苦労するのだが、当然高齢化する人もふえ ていて、運行期間がながくなればなるだけ利用者数はふえる。住民の方に任せることに より、色々なところで口コミで声掛けしてもらえる。運営協議会とも話をするのだが、 チラシを配っても全くダメで、一番効果があるのは口コミである。 問:コミュニティバスの開始にあたり、地域の市民に運行をゆだねるという方式はうまくい ったのか。 答:マナーのアップとサービス精神の確保に努め、市民の信頼を確保した。コミュニティバ スの運行前にはデマンド等も試しで運行している。その上で、行政がやるとうまくいか ず、デマンドもなかなかうまくいかないので、残る方法として市民に任せるしかないと いう結論になった。スタート時に住民主導でできるのかという点は、大きなリスクであ ったのは事実であり、行政が行う場合の 3 倍以上の手間がかかった。しかし、市民の方 は優秀で、リタイアされた方々はそれまでの経験や色々なアイディア等を持たれている ので、逆に市民の公共交通に対する意識が非常にあがり、よい効果があったと考える。 問:地域をこえてコミュニティバスに乗ることは可能か。 答:可能である。市域にも限定していないので、自分たちで行きたい場所があって、利用者 が多ければ、市外をルートに組み込むことも可能である。実際に、隣の市をルートに入 れているポイントが 2 か所ある。ただ、路線バスと競合するルートはやめてもらってい る。コミュニティバスと路線バスを乗り継げる結節点のバス停をつくるようお願いもし ている。乗り継ぎ割引を 40 円に設定している。 ≪委員所感≫ 岐阜市の「総合交通戦略」は路面電車廃止後の幹線軸の BRT 化を中心に据えた集約型都市 構造の実現に向けた街づくりの推進を図ることを目的としていました。そのために、バスレ ーンの導入による走行環境の改善を図るとともに、速達性が確保されています。また、コミ 7 バスとの乗り継ぎを考えた体系が組み立てられていました。さらにはハイグレードバス停と して、あとどのくらいでバスが到着するのかわかる表示がされるなど、利用者のストレスを 解消する仕組みになっています。大学病院などへの利用者の多い区間では連接バス(定員 130 人)が走りノンステップバスにするなどバリやフリーにも配慮されています。またバス停に はサイクル&ライド用駐輪場が積極的に設置され、ここでもバス利用環境の向上が図られて いました。全体として公共交通を軸とした街づくりが形として現れ、利用者にもその考えが 浸透している感じを受けました。 また、路線バスとの乗り継ぎを重視されているコミバスは、16 地区で自主運営がされるな ど画期的なものでした。それぞれの地区で行政と、地域住民と、交通事業者が運営協議会を 設置し、そこで協議して運行計画が決められています。高齢化密度のよって行政からの補助 額が異なりますが、地域住民も計画段階から参画しているため、自らが経営感覚を持って運 営されています。住民が運行計画を決める側に立つため、最も効率的な運行となり利用者も それにつれて増えるようでした。地域住民自らが利用促進に取り組み、収入と経費のバラン スを考えた運賃設定もされていました。地域の足として運行する人と、乗車する人が一体と なって愛されるコミバスになっているようでした。16 地区のコミバスの名前もそれぞれ「あ いあいバス」「さんさんバス」など異なっている点にも、地域に定着している様子がうかが えます。成田市内のコミバスも中央集権的ではなくこうしたきめ細かな住民参加型にしてい く必要性を感じました。 ■サイクルシティ美濃構想/乗りあいタクシーのり愛くんについて 10月9日(木)午前10時~ 於:岐阜県美濃市議会 ≪サイクルシティ美濃構想について≫ (1)サイクルツアー推進事業モデル地区 平成 16 年 2 月、国土交通省が美濃市をサイクルツアー推進事業モデル地区に指定(全国 15 地区) 。 「美濃サイクルツアー推進計画」を策定し、ハード、ソフト事業を展開。 ①推進計画の策定 ・サイクルコースの設定(9 コース) 、整備する道路の指定、施設の準備、イベントの実 施、マップ、駐輪場等の整備 (2)スローライフのまちづくり ・自転車・超小型 EV・電動アシスト自転車を用いて、人のつながり(人の交流やふれ あい、連帯感)や場所のつながり(ふれあいセンターや地区会館、元気な地域)を 構築し、地域の活力(健康・安心・魅力・交流)を生み出し、スローライフのまち づくりを行っていく。 (3)美濃市第 5 次総合計画での位置付け ・基本理念は、市民が創る、キラリと光るオンリーワンのまち ・将来都市像は、住みたいまち、訪れたいまち、夢かなうまち 8 ・特定課題構想では、日本まん真ん中美濃市まるごと川の駅構想 ・特定プロジェクトは、サイクルシティ構想推進プロジェクトである。 (4)プロジェクトの目指す方向性 ①自転車を活用した健康増進 ・誰もが自由に移動できる社会を創り、自転車などによる健康の増進 ・「乗りやすく」「降りやすい」だれもが利用できる移動手段の検討 ②コ・モビリティ社会の構築を推進する(子どもから高齢者まで交流できる社会) ・顔と顔が見えるコミュニティ社会の形成 ・移動手段を媒体とした、人と人、人や地域のつながり ③自転車を活用した新しい観光の普及 ・豊かな自然を自転車で楽しみながら満喫する観光の普及 ・文化財・観光資源を回遊するサイクリングコースの整備 ④安全・安心な道路の整備 ・子どもから高齢者まで安全で安心して通行できる自転車道や歩道などの整備 ・自転車の利用促進による低炭素社会づくり ⑤超高齢社会に対応した公共交通機関の充実 ・市民ニーズにあったデマンドタクシーなど公共交通機関の効果的・効率的な運行 ・公共交通地域拠点の整備 (5)レンタサイクル事業 ・市民及び市内への来訪者に、環境に優しい自転車を貸し出し、市民の健康増進並び に街のにぎわい及び観光の促進を図る。 ・レンタサイクルステーションを道の駅「美濃にわか茶屋」 、美濃和紙の里会館、観光 協会(番屋)、まちかど情報ステーション(NPO 法人) 、長良川鉄道美濃市駅に設置。 (6)サイクリングマップ、改訂版の作成 ・平成 20 年にサイクルマップを作成し、市内に 9 つのツアーコースを設置した。この コースについては、全て道の駅が拠点になっている。その上でツアーコースの試乗 調査を行い、現状の問題点分析と新たな企画を提案して、最終的に平成 25 年美濃サ イクリングマップ改訂版を作成した。 (7)新規サイクルイベントの企画・運営・実施 ①第 2 回美濃ふくべサイクルヒルクライム 2014 の開催 ・平成 26 年 10 月 19 日(日)に開催し、男性 189 名、女性 4 名、計 193 名のエントリ ーがあった。片知渓谷の 7.6 ㎞の坂(高低差約 650m)を駆け上がる自転車レース である。 ②ツアー・オブ・ジャパン美濃ステージの開催 ・7 日間で大阪の堺市から東京までを 6 ステージ転戦する、ツールドフランスの日本 版であり、第 2 ステージを美濃で行っている。平成 18 年から開催している。平成 26 年 5 月 20 日に開催され、16 チーム 96 人の参加があった。 ③ぎふ清流国体自転車ロード・レースの開催(平成 24 年 10 月 7 日) 9 ④サイクリングツアー計画(平成 24 年度~) ・宿泊ツアー、日帰りツアーの実施(委託事業) (8)サイクル関係施設及び道路整備 ・木製看板とアーチ型スペースガードを使用した自転車つなぎ場、サイクリングコー スに設けられたサインポール、道の駅の案内看板、駐輪場、サイン看板、サイクルカ ラー舗装などが整備されている。 (9)電動アシスト自転車購入費補助事業(平成 23 年度~平成 25 年度) ①電動アシスト自転車本体購入価格の 1/3 以内を補助(補助限度額 2 万円) ②市内店舗で購入、TS マーク付帯保険加入、市税完納等の要件あり。 ③高齢者の自転車利用促進。 (10)市職員「カー・セーブ(エコ通勤)運動」の実施 ①春季・秋季の各 1 か月間をエコ通勤期間と位置付け、自転車、徒歩による通勤を推進。 通勤距離が長い職員は、市役所から 2 ㎞の範囲の公設の駐車場を利用した「パーク& サイクルライド」による参加を促進する。春季エコ通勤運動として 5 月 1 日から 5 月 31 日まで約 80 名が参加した。秋季エコ通勤運動として 9 月 20 から 10 月 19 日まで実 施中であり、現在参加者は 30 名である。 ②エコ通勤のメリットとして、職員の健康増進、安全な通勤、地球温暖化の防止、駐車 場の有効活用などがある。 (11)平成 26 年度の施策・事業計画 ①電動アシスト自転車市民利用促進事業 ・電動アシスト自転車を PR するとともに、自然や環境にやさしく、健康的な移動手段で もある自転車を活用したまちづくり「サイクルシティ」を推進するために、無料で電 動アシスト自転車を貸し出している。延長を含めると、最長で一人につき 6 か月借り ることができ、若い母親にちょい乗りとして人気がある。 ②美濃市らしい自転車の研究(情報科学芸術大学院大学等との連携) 、美濃ビーコンの運 用検討 ③第 2 回美濃ふくべヒルクライムの実施 ④サイクルシティ構想推進に繋がる施策・事業等の集約・検討・提案 ≪美濃市乗り合わせタクシー のり愛くんについて≫ (1)導入の経緯 ・平成 24 年 4 月現在、コニュニティバス『わっちも乗ろ CAR』 、廃止代替バス(廃止され た民間のバスに代わって美濃市が隣接する関市と一緒に運営) 『牧谷線』 、スクールバス の空き時間を利用した社会実験である『無料市街地循環線』 、高速バス・路線バスなどの 民間路線、長良川鉄道が存在する。 ①公共交通の課題 ・コミュニティバス『わっちも乗ろ CAR』は平成 15 年に運行開始し、隔日運行している が、平成 19 年と平成 23 年現在の比較で利用者約 12%減の状況である。乗車時間が長 10 いという苦情ガ多い。乗車密度も低く「空気を運ぶバス」という言われ方もしている。 ・『牧谷線』は、距離制運賃で運用している。高校の通学用の運行である。利用者約 55% 減の状況である。減便等の対応もしているが、根本的解決に至っていない。 ・高齢者が病院や買い物に行くための足の確保が難しい状況である。 ②市民懇談会の実施 ・平成 24 年 3 月 第 1 回美濃市地域公共交通を考える市民懇談会 開催回数:10 回 参加人数:200 人 現状報告、デマンド交通の紹介 ・平成 24 年 7 月 第 2 回美濃市地域公共交通を考える市民懇談会 開催回数:37 回 参加人数:700 人 現状報告、美濃市乗り合わせタクシー運行計画(案) を説明した。 ・市民の意見としては現行バスを増便して欲しい、公共交通は残して欲しい、市の経費 を減らすべき、高校生の通学手段の確保は残すべきとの意見があり、美濃市として、 利便性の向上、経費削減、デマンド方式導入検討、通勤・通学手段の確保を提示した。 (2)試験運行(案) ①試験運行の目的 今後いっそう進む高齢化に対応した交通手段の確保は、 『将来につながる安心と地域で の生活』を確保することにもつながると考えられる。そこで、美濃市にふさわしい公共 交通システム、継続可能な公共交通システムとして、デマンド方式を次の目的で実証実 験を行う。 ・美濃市で、デマンド方式の交通が合致するかの検証。 ・美濃市地域公共交通計画策定調査を並行して実施し、市民のニーズを調査するととも に市内のみならず他の都市間交通への市民のニーズの調査。 ・路線バス各路線、長良川鉄道など他の交通機関と連携させ、乗り継ぎが可能な予約運 用を行うことで、利便性の向上につながる。 ・1 日の利用者の設定としては、平日 147 人、休日 32 人を目標にしている。今までの コミュニティバスの利用者の 1.5 倍の数字である。 ②事業主体は美濃市 ③運行主体(第 4 条許可)は市内タクシー事業者へ委託(予約管理含む) ④運行計画 ・運行期間は平成 24 年 11 月 1 日から平成 25 年 3 月 31 日。利用者は誰でも利用可能で あり、市内外在住を問わず、事前の利用者登録も不要である。運行時間は毎日運行で、 午前 8 時から午後 6 時。乗降場所はわっちも乗ろ CAR 及び市街地循環線の既存停留所 を利用。車両都合でこれまで運行できなかった地域に設置した。停留所数は 11 月で 140 カ所、2 月で 177 カ所であった。運賃は 1 乗車 300 円で、高校生以下及び 65 歳以 上が 100 円、未就学児が無料、障がい者とその介助者が 100 円(減免) 、乗車回数券は 100 円券 11 枚綴りで 1,000 円となっている。予約方法は、運行委託業者に予約センタ ーを設置(専用電話回線)、 「名前」 、 「乗りたい時刻(降りたい時刻) 」 、 「乗りたい停留 所」 、 「降りたい停留所」を伝える。予約受付時間は午前 8 時から午後 5 時 30 分、一週 11 間前までの予約が可能で、1 回での予約可能人数は 4 人である。時刻表は設定せず、 運行間隔は 30 分~60 分である。車両は 9 人乗り(運転手除く)が 2 台、4 人乗り(運 転手除く)が 2 台(午前中 3 台)である。 ⑤運行区域 ・地理的な特徴が顕著であり、バス利用者が多く、民間路線の廃止地区で、目的地とし ての利用が多い場所を選定した。 ⑥運行計画変更点 ・運行区域を市内全域とし、運行期間を平成 25 年 4 月 1 日から 9 月 30 日、車両を 9 人 乗り 2 台、4 人乗りを 2 台(午前中 4 台)とした。 (3)試験運行の成果 ①利用説明会を平成 24 年 10 月と平成 25 年 3 月に開催し、それぞれ参加人数が 400 人、200 人であった。説明会後の利用者数が急激に伸びた。当初設定したコミュニティバスの 1.5 倍の利用者数はクリアした。 ②利用者の性別は、女性が 72.4%、男性が 20.7%、無回答が 6.9%であった。年齢は 80 代が 43.1%、70 代が 31.0%、60 代が 13.8%で、60 代から 80 代で 88%を占める結果と なった。高齢者の方は料金が 100 円に設定されているので、100 円の方がほとんどだっ たということになる。電話予約の手間による高齢者の利用の不便さを心配していたが、 乗り合いタクシーが高齢者の移動手段として機能していることを示す結果となった。ま た、市内にある医療機関、金融機関、ショッピングセンター等にはサポートステーショ ンという電話予約に関する予約の代行等をお願いしており、効果があったと考えている。 ③若干だが 10 代の利用もあり、高校生の帰宅の手段、塾や部活動等への移動手段として 機能していることも明らかとなった。 ④利用者満足度について、予約ステーションの対応、目的地までの到着時間、停留所の 位置、車両の大きさを含めた総合的な満足度については不満は少ないが、電話予約の つながりやすさについては不満が 25.8%あり、つながりにくい現状を示す結果となっ ている。電話回線の追加、オペレーターの増員等の対策、事前予約を前日までに行う ことを広報等を通じてアナウンスしていくという対策を講じている。最近では電話予 約に関する問い合わせや不満は減ってきている。 (4)本格運行の開始 ・平成 25 年 10 月 1 日より本格運行を開始した。停留所数は平成 26 年 10 月現在、242 個所で、運行区域、車両体制、料金に変更はない。 ・現在の利用者として月平均 4,000 人から 4,500 人ほど、1 日当たり平均利用者数は月 曜日から金曜日で 160 人から 170 人、土日祝日で 80 人ほどで推移している。 ・停留所の配置などを自治会要望を取り入れ変更したりしている。利用促進については 今後も改善を図っていく。現在の車両数や予約管理システムでは今後予測される利用 者増に対応することが困難であると思われ、また、運行委託事業者の本業であるタク シー業務に少なからず影響があるため、公平な負担からみた適正な運賃の検討も必要 であると考える。 12 ・今後も市民の方々、利用者の意見を取り入れながら、公共交通会議において議論を重 ねて、より便利で誰もが安全安心に移動できる持続可能な公共交通となるように努め ていく。 ≪主な質疑≫ ≪サイクルシティについて≫ 問:サイクルシティ美濃構想について、コストを含めてどのような問題があったのか。 答:サイクリングコースには県道があるのだが、狭くて危険な場所がある。車道と歩道を分 けていかなければならないのが課題である。電動アシスト自転車のリースの経費等が継 続的にかかってきている。 問:美濃ビーコンの具体的な運用は。 答:アップルストアから美濃ビーコンのアプリをダウンロードしていただく。市内の観光 施設や見ていただきたい場所 21 カ所にビーコンという電波を発信している場所をつ くってある。アプリを読み込んだ携帯をそのビーコンのそばに持って行くと、自動的 に起動してその施設の音声案内を始める。しかし、今は iPhone に機種が限られてしま っていて、アンドロイド携帯は対応していない。 問:導入によりどのような効果があったか。 答:ヒルクライムとツアー・オブ・ジャパンという大きなイベントが 2 つふえた。 問:導入後の課題は。 答:高齢化が進んでおり、サイクルシティを導入しても高齢者に自転車を使って移動してい ただくのは実際問題難しい。 ≪乗り合わせタクシー『のり愛くん』について≫ 問:導入の経緯は。 答:公共交通にかかる費用の問題、利用者数の減少が課題になっており、市民懇談会を開き 市民の方々の意見を伺ったうえで効率的な手段を考えた結果、乗り合いタクシーの運行 を始めるにいたった。 問:導入による効果は。 答:隔日運行のコミュニティバスに代わり、毎日各地区にデマンドタクシーが行くようにな った。要望に合わせた時間でお迎えにあがれるので、高齢者の方々が外出に利用する機 会がふえた。 問:利用者の声や要望にはどのようなものがあるか。 答:停留所の充実、混み合う時間に希望通りの予約が出来ないことに対する不満、車両を増 やしてほしい、電話がつながりにくいので回線をふやしてほしいとの要望がある。 問:デマンド交通を始めたことによる費用の増減は。 答:デマンドに関してかかる費用は年間 4,000 万円ほどである。あわせて廃止代替の牧谷線 も見直しており、こちらに係る費用は 1,600 万円から 2,000 万円くらいなので、平成 24 年度の公共交通費用は合計で 6,000 万円ほどである。平成 23 年度が 7,230 万円であるの で 1,230 万円ほど圧縮できたかたちである。 13 ≪委員所感≫ 美濃市は「サイクルシティ」を総合計画の中に位置づけて推進している。市内 5 か所にあ るレンタサイクルステーションには、一般の自転車から電動アシスト自転車やチャイルドシ ート付き 3 人乗り自転車等が揃っており、観光客の利用が多いようだ。実は高齢化が進む美 濃市では、市民の自転車利用率が課題になっている。サイクルシティ構想も観光客に比重を 置いているように感じた。サイクリングマップを見ると、うだつの上がる歴史的な町並みを 始め、美濃橋、和紙の里、大矢田神社などの観光名所が市内に点在していることが分かる。 この地を活かし、美濃市を舞台に自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」も開催さ れ、観光客は着実に増えているようだ。ただし、その大半は日帰り客であるとのこと。趣の ある町並みや豊かな自然を楽しんだ後は美濃市で一晩を過ごしたい観光客もいるだろうが、 宿泊施設はほとんど無いようだ。 「サイクルシティで増えた観光客を地域経済の活性化に繋げ たい」という欲がないのだろうか? その答えをサイクルシティ構想の中に発見した。 「心の安らぐ原風景や伝統文化を活用し、地域の魅力と活力を高めるとともに、景観デザイ ンを整備し、自然と共生する歴史や文化をゆっくり、ゆったり味わい、人としての真の豊か さを探究するスローライフを進めるものです。 」 なるほど、サイクルシティ構想は経済的な豊かさではなく、心の豊かさを追求するもので あったのだ。人口減少時代において私たちは何を重視するべきなのか、さらなる経済発展な のか、人の幸せなのか、自治体によって大きな差が生じていることが分かった。 ■次世代交通システム『ハーモライド』について 10月10日(金)午前10時00分~ 於:愛知県豊田市議会 ≪豊田市交通まちづくり行動計画≫ 豊田市では、豊田市の交通まちづくりに関する総合的な計画として、豊田市交通まちづく りビジョン・交通まちづくり行動計画を 2006 年度に策定し、長期的な目標年次を 2025 年と して、さまざまな取り組みを進めてきた。しかしその後、市の交通を取り巻く環境やその関 連計画に動きがあり、これらの計画の方針、施策等の内容を見直し、更新していく必要が生 じた。そこで、2030 年を長期目標年次とする新たな「交通まちづくりビジョン 2030」と、 その短期行動計画となる「交通まちづくり行動計画(2011~2015) 」を策定した。 (1)基本理念と目標(目標年次 2030 年) ①誰もが安全で安心して移動でき、環境にやさしい交通システムを確立することで、世界 に誇れる「かしこい交通社会」の実現を目指す。これまで世界でも有数の自動車産業と ともに発展してきた豊田市は、将来にわたって活力ある都市として持続的に発展・成長 していくため、市民や企業と協力して世界の最先端を歩む ITS や TDM に先進的に取り組 む。 ※ITS:高速道路交通システム。人と道路と自動車の間で情報の受発信を行い、道路交 通が抱える事故や渋滞、環境対策など、様々な課題を解決するためのシステム。 14 ※TDM:交通需要マネジメント。自動車利用者の行動を変えることにより、道路渋滞を はじめとする交通問題を解決する手法。 ②移動円滑化 移動の円滑性を考慮した交通体系の構築 自動車交通による渋滞・混雑の緩和により、円滑で快適な移動を実現する。 公共交通サービスを充実させ、人にやさしい移動環境を実現する。 ③環境 環境負荷が小さく持続可能な交通体系の実現 クルマのまちの強みを活かし、移動時の低炭素化を図る。 ④安全・安心 ひとにやさしく安全・安心な交通環境の実現 高齢社会に対応しつつ、歩行者等交通弱者の安全を確保する。 近い将来発生する地震に備えた、災害に強い基盤を築きます。 ⑤魅力・活気・交流 まちに魅力を与え、活気ある交流を支援 する交通体系の実現人とクルマ、公共交通が共存する魅力ある都心交通を築く。 地域内外の交流を活性化する快適な交通環境を整備する。 市民とともに美しい景観をつくる。 (2)重点化による戦略的な取り組み ①公共交通の利便性の向上 市民ニーズに応じた利便性の高い公共交通ネットワークを構築し、誰もが安心で安全に移 動できる街を目指す。新しい車両(燃料電池バスなど環境に優しい車両の導入、目を引く デザイン、人に優しい車両)の導入、新しい停留所(快適なシェルター、バスロケーショ ンなどの情報装置)の設置、新しい道路(バス定時性の確保、公共車両優先システム PTPS) の設置、共通 IC カードの導入(電車の運賃支払い、コミュニティバスの運賃支払い、エ コカーの認証キー、駐車場における料金決済、自転車シェアリング) 、PR 活動(バスマッ プ、時刻表の全戸配布)、バスロケーションシステム、デマンドバス、モビリティマネジ メントの実施(市民、企業との共働による TDM の推進) 、鉄道駅を中心としたまちづくり (鉄道高架化、鉄道駅と連結したバスターミナル)。 ②次世代型低炭素交通システムの導入 クルマのまちの強みを活かし、環境モデル都市にふさわしい低炭素交通のまちを目指す。 低炭素社会モデル地区として、産業業務ゾーン(産業交流支援施設、ビジネスマッチン グ、インキュベートオフィス、エコ改修) 、交通ゾーン(玄関口デマンドバス乗入れ、 DARC 等によるライティングシステム、パーソナルモビリティ走行、各種交通の共存、先 進技術の見える化を図り都心地区等への展開) 、生活ゾーン(スマートハウス、体験型 住宅) 、緑化ゾーン(屋上・壁面緑化、駐車場緑化、ヒートアイランド対策、CO2 定着性 の高い植栽、風の道、地域材利用)がある。自転車利用環境の整備として、自転車走行 空間の確保、コミュニティサイクルシステムの導入がある。低炭素型移動支援システム の導入として、自動車単体の低公害・低燃費化(EV・PHV の促進、FCV・FC バスの導入 促進) 、パーソナルモビリティの導入、水素ステーションの整備支援(FCV 用水素供給施 設) 、エコカーが利用しやすい設備の導入促進(EV・PHV 共同利用システムの導入、予約・ シェアリング機能の拡充)がある。 15 また、多核ネットワーク型都市内における低炭素交通による移動イメージとして、都 市内移動は Zero カーボン移動、EV 車両や自転車・公共交通利用等による都市部の短距 離移動とし、郊外部移動は Low カーボン移動、PHV 車両による都市部~山間部、山間部 間(地域核間)の長距離移動とする。 ③交通事故の削減 道路や交通環境の整備、先進の車技術、ITS を活用した事故抑制、講習による意識啓発 など、市民参加と技術が融合した安全・安心の交通事故ゼロの町を目指す。交通事故調 査・分析及び交通事故削減対策として事故調査・分析と対応策の検討(警察・民間との 連携による交通死亡事故調査・分析、分析結果に基づく対策案の検討・立案) 、幹線道 路等の交通事故削減対策(事故多発地点等の交差点改良、交通安全施設の整備等の交通 事故削減対策) 、自転車走行空間の整備(自転車道、自転車通行帯など、自転車走行マ ナー、ルールの徹底) 、安全技術の開発(プリクラッシュセーフティ、衝突軽減ボディ など)がある。インフラ協調型安全運転支援システムとして、路側機から道路情報をド ライバーのカーナビへ注意喚起する光ビーコンがある。生活道路の速度抑制と市民参加 の安全講習として、車両速度の抑制(ハンプ等に類する施設整備であるゾーン 30、交通安 全講習の推進(幼児から高齢者までの幅広い年代を対象とした交通安全講習)がある。 プ ローブ情報を活用した安全運転支援情報の提供として、車載器プローブ活用(プローブ情 報より曜日別、時間帯別の移動時間、急加減速発生箇所、CO2 発生量等のデータを収集)、 プローブ活用による実展開(渋滞、ヒヤリハット、エコルート等の情報を提供)がある。 ※プローブ情報:車をプローブ(探知機)に見立てて、車に搭載されるセンサのデータ を車の状態、挙動、走行している道路や周辺の自然環境を示す情報として発信するシス テム ④魅力ある都心にふさわしい交通計画の推進 ITS を活用し、人とクルマが共存する「かしこい交通社会」の実現により、安全・安心・ 快適な魅力ある都心を再構築する。通過交通抑制エリア(150ha)(自動車の通過交通を 都心外周道路へ誘導するエリア) 、憩い交流空間、歩行者公共交通優先エリア(22ha)(自 動車交通の流入を抑制し、魅力的な回遊・滞留空間を創出するエリア)がある。 ≪低炭素交通システム「ハーモ(Ha:mo) 」について≫ クルマと公共交通を総合的な視点で最適に組み合わせて使う人に、街に、社会に優しい交 通の実現をかなえていく仕組み」をいう。低炭素かつシームレスな移動をサポートする情報 サービスと、都市内の短距離移動を快適にする超小型 EV のシェアリングサービス(トヨタ製 超小型 EV『i-Road』、トヨタ者体製超小型 EV『COMS』 、ヤマハ製電動アシスト自転車『PAS』 ) を軸とした、民間主導の事業である。 (1) 「ハーモライド」とは ①乗りたい時にちょこっと乗る、「ワンマイルモビリティ」であり、公共交通と連携する、 超小型 EV の短距離シェアリングサービスをいう。公共交通では担えない最後の 1 マイル、 端末交通をシェアすることに意味がある。 ②公共交通からの乗り換えを容易にし、超小型 EV を使用するので狭い街中でもスイスイ乗 16 れ、もちろんエコであり、目的地近くのステーションで乗捨てが可能である。 ③クレジット決済なので、事前に免許・クレジットカード等を確認した上で会員登録が必 要。予約はスマートフォンを使うので、スマホも必要となる。 (2)Ha:mo RIDE 実証概要① ①2013 年 10 月 1 日サービス開始した。 ②豊田市内主要駅、企業、商業・公共施設(スタジアム、美術館等)などステーションは 32 か所ある。 ③COMS(P-COM100 台、T-COM3 台) 、i-ROAD4 台、PAS100 台を導入(2014 年 10 月 1 日現在)。 ④会員登録 1,000 人を想定していたが、既に会員登録者数は 3,000 人である。 (3)Ha:mo RIDE ステーション事例 土橋駅(30 台) 、喜多町 P(12 台) 、TM 若宮 P(7 台) 、市役所 南庁舎(6 台) 、豊田市駅西(4 台) 。普通の車が置けないスペ ースであっても、ハーモであれば置くことが出来るので、 スペースを有効活用することが出来る。 (4)Ha:mo RIDE 実証概要② 利用料金 バスよりも高めで、タクシーよりも少し安い料金に設定。走ったら走っただけ かかる仕組み。 (5) 「ハーモ ライド」の主な特徴 ①スマホから簡単に利用予約できる。 ②マルチモーダルナビと連携している。 ③省スペース、省エネルギーである。 ④ステーション間片道利用が可能である。 (6)Ha:mo マルチモーダルナビ 従来のナビがクルマで行く、電車で行く、徒歩で行く、とコースが限定されていたのに対し、 パーク&ライドやカーシェアリングまで含めクルマと公共交通を組み合わせてルート探索す る。例えばクルマで行くときは渋滞を考慮し、駐車場に置くときは満室を考慮し、そこから 電車に乗るなど、クルマと公共交通を一体として考え、さらに電車降車時に Ha:moRIDE を利 用するというコースを提示する。また、CO2 発生の少ないエコなルートを案内することもでき る仕様である。 ≪主な質疑≫ 問:ハーモライド導入の経緯について。 答: 低炭素社会システムの実証実験であると同時に、豊田市はクルマのまちであることから、 都心の中を回遊していただき、都心の顔としてハーモがあるということがまちの魅力ア ップにつながると考えたからである。民間が主体で動いている中で、市も協力をし、一 緒に実証していくという形で進めていくことになった。本格稼働の 1 年前に中京大学で 料金を取らずに、ハーモの実験を行っている。その実験の結果をふまえて改良を重ね、 25 か所のステーションでスタートした。それが、今は 32 のステーションになっている。 問:利用者の声や要望は。 17 答:短い距離の移動には、自分の車が無いので便利だという声がある一方、会員の登録をし なければ使えないという点、登録に関する手間がかかるという声もある。当初は乗車の 前に必ず講習を受けていただいたが、ハーモライドが浸透してきたこと、車自体は特別 な乗り方をしなくても乗れることから、今は講習を特別にはしていない。以前は登録に 係る時間は講習も含めて 1 時間から 2 時間くらいかかっていたが、 だいぶ短縮している。 問:現在の課題について。 答:現在の料金収入だけで運用していくことは不可能である。法人会員のように固定客をと って定額収入を確保していく必要がある。 ≪委員所感≫ 豊田市低炭素社会システム「都市交通システムハーモ」について視察をした。民間との共 同事業で、トヨタ自動車、ヤマハモーター他、計 34 団体・企業が参加しています。無理なく、 無駄なく、QOL(生活の質)を落とさず、快適なエコライフを実現するための社会全体の エネルギー利用の適正化、家庭内エネルギー利用の適正化及び商業・公共施設等のエネルギ ー利用の適正化を狙いとして始めた事業である。いわゆる使用車両は、電気自動車、電気自 転車である。 2014 年 10 月 1 日現在、COMS(2 人乗り)を 100 台、PAS(電動自転車)を 100 台保 有している。いずれも、トヨタ、ヤマハで 100%の出資をしている。 車と公共交通を総合的な視点で最適に組み合わせて使う、人に、街に、社会に優しい交通 の実現をかなえていく仕組みであるとのこと。都市内の短距離を移動できるようにしている。 乗りたいときにちょこっと乗る「ワンマイルモビリティ」 。 ハーモライドと言って、自宅から駅へ、駅から超小型EVで目的地近くのステーションで 乗り捨て、また他の目的地へ移動して乗り捨て、また、帰りは駅まで移動して乗り捨て、駅 から電車で自宅まで変える。このようなシステムです。 1 回の充電で 50 ㎞を走行し、時速 60 ㎞/hのスピードで走行できるとのこと。乗り捨て のステーションは、現在 32 か所あり、増設を検討中であります。 現在の利用者は、30 代から 40 代が多く通勤時間が最も多い。課題は、料金収入だけでは 運用が不可能であること。 さて、成田市では、自動車会社が有る訳ではなく、空港関係の税収はあるものの、 大変な事業を視察してきましたが、成田市も他の方法で低炭素社会システムを構築していか なければいけない時代に来ていると思います。 5. 委員長総括所感 (岐阜市) 岐阜市において地域公共交通総合連携計画について、また岐阜市の取り組み状況や政策効 果、現在の課題などについて交通総合政策審議監兼課長に話を伺いました。成田市において はまだ公共交通、民間交通事業者を含めた交通網を総合的に捉えて協議・検討する部局があ りませんので、まずはそこからだと感じた次第です。 さて、岐阜市においては幹線道路を BRT、各地区の支線についてはコミュニティバスがく 18 まなく回ることで市内公共交通ネットワークを構築しています。BRT は Bus Rapid Trannsit の略であり、バスレーンの導入や PTPS(赤信号や青信号の短縮を交通状況によって変更する システム)など走行環境の改善により、バスの定時制や速達性を確保することで利便性・快適 性を高めたバスシステムです。成田市とほぼ市域は同じでありながら人口 42 万人と成田市の 3 倍程の人口密度があることを思うと、バスネットワークで交通網を構築しているのも納得 できます。BRT については県や警察、国と連携をしながら、段階的に整備を進めており、一 方でコミュニティバス導入地区については、市民協働の手作りコミュニティバスと名を打っ て地域住民が主体的に運行計画を作成しているとのことでした。 運行計画の段階から市民が参画することで、自らが経営感覚を持って運営できるとのことで あり、地域自らが利用促進に取り組むことで、収支と経費のバランスを考えて運賃設定も行 うようになるようで、収支率についてはなんと 60 パーセント(かなり高いです。)の地区もあ るとのことでした。 成田市においては、コミュニティバスや民間事業者の路線バス、スクールバスや福祉バス、 オンデマンド交通など様々な交通手段が、バラバラに入り組んでいます。これらを整理、効 率化を図るためにも同計画の必要性を感じたとともに、BRT やコミュニティバスの市民参画 の仕組みについてなど成田市においても参考になると感じました。 (美濃市) 岐阜県美濃市において乗り合いデマンドタクシー、サイクルシティ構想推進プロジェクト について話を伺いました。コミュニティバス、路線バスなどの廃止を受けて導入した乗り合 い型デマンドタクシーは、これまで委託料としてかかっていたコミュニティバスへの 補助金 7,000 万円から、導入後は乗車数も増え、6,000 万円ほどに圧縮できているとのこと でした。これまでに地域公共交通を考える市民懇談会を数十回開催。市民の意見を踏まえ通 勤、通学手段の活用も行っているとのことであり、このことからもわかるように利用者の制 限は一切なく、市内外の在住も問わないとのことです。(事前登録も不要です。) 利用料金は 1 乗車で 300 円、高校生以下及び 65 歳以上は 100 円、未就学児無料、障害者とそ の介助者 100 円、また回数券を発行して利用促進を図っているとのことです。利用制限を外 したとしても、実際の利用状況は高齢者を中心に、通学利用がほとんどであるとのことでし た。成田市では 70 歳以上と厳格に定められており、年齢に達していなければ付き添いで乗る ことも認められていません。 また、デマンドタクシーはタクシーではありませんので乗合率も重要となります。 美濃市の乗車率は約 2 人との事でしたが、成田市はというと乗車率が約 1 人とほとんど単独 利用となっており、成田市の実情を踏まえると、タクシー券を配布したほうが安価になるの ではないか、オンデマンド交通のメリットを十分に生かし切れているのか、について再検討 することの必要があるのではないかと感じた次第です。 年齢制限の撤廃と、利用しやすい金額設定の検討、乗用車タイプによる乗り合いのストレ ス、タクシー券発行との費用対効果について、検討していきたいと考えています。 (豊田市) ヤマハとトヨタが共同で豊田市と取り組んでいる低炭素社会システム実証都市交通システ 19 ム「ハーモ」について話しを伺ってきました。 当該事業は経産省から次世代エネルギー社会システム実証地域の選定を受けて、2010 年か ら 2014 年までの 5 か年プロジェクトとして推進されているもので、市内各所にトヨタ製の超 小型EV、ヤマハ製の電動アシスト自転車を駅など各所に充電施設も含めて設置し、シェア リングサービスを展開するものになります。すでに、駅や企業、商業、公共施設などにステ ーションを 32 か所、COMS(小型EV)を 100 台、PAS(電動アシスト自転車)を 100 台設置され実証実験が展開されています。事前に免許証やクレジットカードを登録して登録 証を発行することで、いつでもどこまでも使用することができ、借りる場所と返却場所を設 定することで使用することができます。公共交通の位置づけは「端末の移動手段」であり、 コミュニティバスなどでは実現できない、行きたい場所に行ける公共交通とのことです。運 賃設定についても、バスより高く、タクシーより安くをモットーに設置されており、自転車 は 20 分 100 円、自動車は初めの 10 分が 200 円で以降 1 分おきに 20 円が加算されていきます が、買い物など降車時については、1 分 1 円(時間による)とかなり安価な設定になってい ます。ステーションの多さと利便性の良さから、当初登録目標 1000 人を大きく上回り 3000 人が利用しているとのことでした。利用者属性は 30 代、40 代の通勤利用者が多いとのこと で、特に駅から会社までの利用が多いとのことでした。驚くべきは市の負担は 0 円というこ とです。市はあくまでもトヨタとヤマハが共同申請を行った国の事業に協力している立場で、 ステーション設置のための場所の提供にとどまるとのことでした。企業サイドとしてはこの モデル事業を成功させることで、全国の自治体に、当該システムをパッケージで売り込みた いとして実験しているとのことで、世界のトヨタを抱える豊田市ならではの事業と言えるか もしれません。 COMSの価格はおよそ 60 万円、PASが 10 万円、ここにステーション設置費用を考え ると、総額は数億円に上ると思われますが、国際都市成田におい てこうした近代的低炭素交通システムを構築することは空港の イメージからも合致するのではないかいと思いました。例えば、 国際線トランジットの方の簡単な足として用意しておけば気軽 に最先端の乗り物で市内を回ることが容易にできます。金銭的な 側面もさることながら免許証の事前登録の解消など解決すべき 課題は多いですが、こうした最先端の取り組みを成田という地に おいてマッチングできないか、今後も調査をしていきたいと思っ ています。 交通対策特別委員会 委 員 長 20 雨 宮 真 吾
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