資料3 - 北海道根室振興局

資料3
平成28年度 地域課題要望に係る対応について
○地域課題要望調査の結果
・要望調査先:18団体(5市町、5JA、ホクレン中標津支所、北農中央会根釧支所、根室生産連、根室NOSAI、農業公社根室支所、ジェネティクス道東事業所、酪検協会根室事業所、農政事務所釧路地域センター)及び支援会議構成員
・回 答 数:7項目(別海町(1)、JA道東あさひ(1)、JA中春別(1)、普及センター本所(1)、普及センター北根室支所(1)、改築保健衛生所(1)、農政事務所(1)
○地域課題要望の内容
番号
1
分類
地域課題要望
担当
別海町
振興局
環境対策 ○家畜排せつ物及び雑排水等の適正管理
【背景】
当町では、「別海町畜産環境に関する条例」が施工され、施策の推進にあたっては
「別海町家畜排せつ物管理適正化指導チーム」による巡回調査・指導等を実施してい
る。
これまで、別海町指導チームでは、振興局指導チームの協力のもと、農協組合員を対
象とした巡回調査・指導等を実施しており、今年度からは農協組合員外の農家も対象と
した巡回調査・指導等を検討している。
また、条例では健全な畜産環境保持を図るため、町及び農業団体が施策を策定し、施
策に必要な財政措置し、施設整備のため「家畜ふん尿貯留施設整備事業」「畜産環境整
備事業」を実施している。
【具体的な内容】
町指導チームの調査・指導への協力と併せて、畜産環境保持のための道のさらなる助
成
2
対応
要 望 者
(提案部署)
草地管理 ○家畜排せつ物の有効利用に関する情報提供
【背景】
現在、当管内では、草地植生改善に取り組んでいるが、草地更新後、数年で植生が悪
化する事例が見られ、良質な粗飼料づくり・良好な草地の維持のため、たくさんの技術
開発が進められてきたが、その技術が実践されていない場合が多いと推察される。
【具体的な内容】
更新草地の良好な植生を長く維持するため、すでに開発発表されている技術の優先度
を判断するため、施肥、収穫、糞尿散布等の不適切な草地管理による項目に対する影響
を検証。〔粗飼料への影響(①嗜好性、②採食性、③サイレージ品質、④乳牛の疾病・
繁殖)〕
JA道東あさひ
内容
指導チームが実施する全戸調査の協力にあたっては、人数的な制約等
から難しくなってきていますが、重点指導農家等については引き続き、
振興局と市町で連携して対応しますので、必要に応じて相談願います。
また、道として、畜産環境整備リース事業により家畜ふん尿処理施設
等の貸付又は譲渡を行う場合の末端借受者の負担軽減を図るために平成
31年度まで必要な経費を助成継続します。なお、畜産クラスター事業
も条件によっては、活用することが出来ますので、ご検討ください。
根釧管内の採草地を対象とした実態調査の結果によると、草地植生の悪化要
因は更新時の不十分な雑草対策によるところが大きく(平成24年, 根釧農試)、
この対策技術として、地下茎型イネ科草種に対応した除草剤体系処理の方法
が提案する予定です(平成28年, 根釧農試他)。
一方、更新後の草地管理について、ふん尿散布の観点では、更新当年および
収穫後に再生草が伸長した条件でのスラリー散布や過剰量の施用が植生悪
化を助長することが指摘される予定ですが(平成28年, 根釧農試他)、その根
拠や基準は整理されていません。また、施肥管理の観点では、草種構成およ
び土壌診断に基づく適正な施肥を行うことにより、植生の良好な牧草生産力の
高い草地を長期間維持できることが実証されていますが(平成7年, 根釧農
試)、シバムギやリードカナリーグラス等が競合相手となった環境での検討は行
われていません。更に、収穫の面では、牧草刈高を高めると、チモシーの茎数
根釧農試 増加が促進され、裸地や雑草の侵入防止に有効であるとの報告(H27, 中川
ら)がありますが、その要因や機作の解明は十分ではありません。
牧草地の植生は、これら複数の要因によって変化するため、幾つかの要因を
組み合わせた試験を実施することによって各々の影響を評価し、管理上注意
すべき優先度を明らかにすることは、更新後の植生を維持するうえで有効な技
術提案に結びつくと考えられます。
すべての要因を同時に検討することは困難であり、実施の時期についてはマン
パワーの問題を考慮する必要はありますが、良質なサイレージ原料草を生産す
るための研究課題化について検討します。
試験研究課題 地域課題
として検討 として検討
☓
△
牧草の稙生に
関して引き続
き課題化を検
討
資料3
番号
3
分類
地域課題要望
草地管理 ○不良植生草種が敷料として利用された後、堆きゅう肥として草地に還元された時の発
芽再生リスクの確認
【背景】
多くの酪農家において、敷料の確保量は十分ではなく、乳牛のストレス軽減対策が十
分に図られているとは言い難い。
一方で、草地更新をすすめても、条件的にもとの不良植生に戻ってしまうほ場が少な
からず見受けられる。そのようなほ場では、割り切って敷料確保を目的とすることが土
地資源の有効活用につながると思われる。
しかし、敷料として利用された不良植生草種の種子が堆きゅう肥とともにほ場に還元
された場合、発芽再生の可能性がリスクとして懸念される。
【具体的な内容】
堆きゅう肥の様々な発酵条件の下で、不良植生種子の発芽能力がどのように抑制され
るかを草種毎に明らかにするとともに、堆肥化のみでは発芽能力の抑制が不充分な場合
には、どのような対策を加えればよいか整理し、不良植生拡大のリスクを抑えながら、
不良植生の敷料としての有効活用をはかる取組。
4
要 望 者
(提案部署)
根室農業改良
普及センター
北根室支所
飼料作物 ○飼料用デントコーンサイレージ作付け可能エリアの実態調査
【背景】
近年、配合飼料価格の高止まりにより、経営費を占める飼料代の割合は高まる傾向に
ある。
根釧地区の内陸部では飼料用デントコーンサイレージの作付面積が増加しており、購
入配合飼料のエネルギー源を補うことが可能となる。
根室管内は海岸沿いから内陸部まで幅広く、気象状況にも大きな違いがある。
JA中春別
【具体的な内容】
根室地区の飼料用デントコーンサイレージ作付けに係るエリア検証
5
対応
担当
内容
堆肥に埋設した雑草種子(メヒシバ、ノビエ、シロザ、オオイヌタデ、スベリヒ ユ、
イヌビエ、エノキグサ、大麦)の発芽率は、60℃×2日間の 埋設条件でいずれ
も0%になるものの、50℃未満の場合は種類によって無処理と変わらないものも
あることが報告されています(高林ら、1978)。また、水分が高く温度上昇が不十
分な堆肥およびセミソリッドの利用による雑草発生リスクを評価するため、堆肥
中の雑草種子の混入実態と貯留中における種子数の変化を調査した結果、貯
留堆肥中の種子数(死滅および休眠種子を含む)は、11~63個/現物kgであ
り、調査した堆肥およびセミソリッドの約6割で雑草の出芽が認められました(十
勝農試ら、2015)。
根釧農試
敷料の確保は喫緊の課題であり、また、酪農家が草地ごとに優先度を付けて管
理する方向は今後広がるものと想定されます。
以上より、堆肥化以外での新たな対策法については、本来であれば堆肥はより
完熟に近づけるよう管理すべきであり、そうすることで雑草種子はほぼ死滅する
ことから、改めての検討は不要と考えます。しかし、敷料中の種子(特にイネ科
草の種子)について、死滅条件を実験的に明らかにしたり、生存率を現場的な
ふん尿処理条件のもとで確認することは必要と考えます。
☓
すぐの課題化
は困難である
が、実験的レ
ベルで不良稙
生草種の発芽
条件を明らか
にする必要。
サイレージ用とうもろこし(極早生品種)については、試験研究課題「根釧地域
における極早生とうもろこしの安定栽培技術」(H20)、「根釧地域における極早
生とうもろこしの安定栽培技術(補遺)~新品種等の安定栽培法~」(H25)に
おいて根釧地域を対象に安定的に栽培できる地域を検討し、「1kmメッシュ黄
熟初期以降に達する確率マップ」として安定栽培できるエリアを地図化していま
す。
☓
根釧農試 マップはホームページ
(http://www.hro.or.jp/list/agricultural/research/konsen/labo/sakumotsu/ma (取組済み)
pshoukai.htm)に従い申請することで無料配布します。
現在、試験研究課題「多様な地域・用途に対応した飼料用とうもろこし安定栽
培マップの作成」(H25-H28)で全道を対象に極早生以外の品種についても検
討しており、H29年度からは全道、早生・中生・晩生のマップが提供される予定
です。
飼養管理 ○酪農ヘルパー及び外国人技能実習生の技術支援(講習会の開催)
衛生管理 【背景】
根室の酪農畜産において酪農ヘルパーや外国人技能実習生は重要な担い手となってお
り、今後もその役割は増していくと考えられる。
【具体的な内容】
このことから、彼らの能力を最大限に生かすとともに抗菌性物質の残留など重大な事
根室家畜保健衛生所
故を未然に防止するため、飼養衛生管理及び搾乳衛生に関する正しい知識と技能習得を
目的とした講習会を開催する。
試験研究課題 地域課題
として検討 として検討
振興局
①酪農ヘルパーに対する支援としては、酪農経営全般に対応した技術習得に
よる酪農経営ヘルパーを育成するため、道独自の酪農経営ヘルパー育成支
援推進事業を実施しているほか、Alicにおいても酪農経営安定化支援ヘル
パー事業により研修への参加促進に向けた支援を実施しております。
②外国人技能実習生への指導については、出入国管理及び難民認定法(入
管法)に基づく外国人技能実習制度によって実習実施機関又は監理団体が適
切に講習や技能実習を実施しているところです。
なお、技能実習前の講習段階において、監理団体を補う形で正しい知識を習
☓
得させるための講義を座学(見学含む)により家保職員が行うことは可能です
が、あくまで指導、監理能力を有する監理団体が主体的に実施すべきものであ
ることに注意が必要です。
資料3
番号
分類
6
その他
7
経営
地域課題要望
要 望 者
(提案部署)
対応
担当
内容
○乳用種後継雌牛を確保し酪農生産力強化
受精卵移植による受胎率の向上については、国公立試験研究機関や民間等
において取り組んできており、徐々に向上は図られてきている。(地独)北海道
【背景】
立総合研究機構においては、畜産試験場で受精卵移植等に関する研究を実
酪農経営の高齢化の進展、離農農家の増加が地域における生乳生産量減少の要因と
施しており、最近の関連する成果として、平成20年度に「牛XY分取精子を用い
なっており、生産力強化のためには人と牛の確保が必要との声が聞かれる。
た雌受精卵の生産技術」を、平成24年度に「追い移植による乳牛の長期不受
農林水産省では、畜産・酪農の生産力強化のため、平成26年度補正予算の「酪農経営
胎対策の効果検証」を示しています。
緊急改善対策」で優良な乳用後継雌牛の確保に向けた支援策を講じ、平成28年度予算で
また、受精卵移植技術等による受胎率の向上は国の「酪農及び肉用牛生産の
根釧農試 近代化を図るための基本指針」で言及されており、全国的な課題として取り組
も対策の継続を要求している。
北海道農政事務所
☓
こうした中、事業を活用した地域からは、性判別受精卵の受胎率が低く事業普及の課 釧路地域センター 普及セン むべきと考えます。
ター
題になっているとの声があり、事業に対しては複数回の助成を求める要望がある
【具体的な内容】
事業の効果を高め、地域における酪農生産力強化及び経営安定を図るため、受精卵移
植技術の高位平準化等による受胎率向上。
○搾乳ロボット導入に伴うフリーストール施設改修
普及センターとして搾乳ロボットの課題解決研修に取り組んでいることから、今
後の活動で整理された情報を提供して参ります。
また、道においても、試験場と協力し、搾乳ロボット導入事例を調査する予定と
しております。
【背景】
近年、根室管内においても搾乳のロボットを導入する農場が増えてきており、今後も
導入する農家が増える見込み。
【具体的な内容】
どのように牛舎に導入すべきか農家にアドバイスできないため、既存のFS牛舎を改
修した優良事例を紹介してほしい。経済効果を含め農家が後悔しないように様々な選択
肢を増やしたい。
8
その他
試験研究課題 地域課題
として検討 として検討
根室生産連
振興局
○外国人技能実習生に対する酪農の基礎知識習得と現場対応能力向上に向けた支援体制
の構築
【背景】
根室管内の酪農経営は、個人経営、法人経営共に、近年、外国人技能実習生を受けい
れている経営が増加している。
今後も外国人技能実習生の増加は進むと思われるため、地域の中で外国人技能実習生
への基礎的支援のあり方を構築する必要があると思われる。
【具体的な内容】
外国人技能実習生の支援について、体系的な体制構築を図る。
☓
外国人技能実習生に対する講習及び技能実習の監理等に対する責任は監理
団体にあり、必要な措置は監理団体が自ら講じているところです。
なお、技能実習前の講習段階において、監理団体を補う形で正しい知識を習
得させるための講義を座学(見学含む)により普及センター職員が行うことは可
能ですが、あくまで指導、監理能力を有する管理団体が主体的に実施すべき
ものであることに注意が必要です。
また、既存の技術情報を著作権等に差し支えない範囲で監理団体に提供する
ことも差し支えありません。
根室農業改良
普及センター
振興局
☓