会報 第35号

第 35 号
組
織
の
2010.03.23
春
山岡
千惠子
今年の桜は例年より早いとのこと。名古屋城の周りでも開花し始めています。
3 月の役員会は、総会提出のために来年度の活動方針、事業計画を話し合いました。
毎年の作業で、創立以来5回目です。
このとき、今までとは違う空気を感じました。その場で理由が分からなかった
のですが、後になって気付きました。それは意見の多さでした。今回のように活
発な意見交換が行われたのは初めてでした。会には目的があり、それに沿って方
針や計画を立てます。当会の目的は明確ですから、大きな変更はありませんが、
周囲の環境変化や会の状況で優先順位や付加、削除を考える必要があります。今
年度もそうした点から考えていきました。活発な意見が出たのは、会運営が活動
方針や事業計画に基づいている点の理解が深まったからでしょう。同時にそれぞ
れが今、必要なことを考えることができ、明確に意見を持つようになったからで
はないでしょうか。
"学習する組織"(Learning Organization)を知っていますか。マサチューセッツ
工科大学のピーター・M・センゲ教授によって提唱されたものです。学習する組織
とは、各人が自分のためそして組織のために自発的に成長し、お互いが刺激しあ
いながら、変化し成長し続けることができる組織のことで、自発的な成長が、"自
分のため"かつ"組織のため"であるということです。もともと企業のマネジメント
理論ですが、要約筆記にはチーム力が必要ということで共通する点があり、以前、
目に留めたものです。
今回の役員会を終え、この理論を思い出しました。それも、嬉しい思いと共に。
安定した組織には、多くの前向きな人が大切です。これからも登要会なごやを会
員で盛り上げていきましょう。それが名古屋の要約筆記事業の安定継続、発展に
必要なことだと思います。来年度もよろしくお願いします。
1
♪
報告
~
定例研修会
「実力確認試験対策」 ~
2010 年 2 月 11 日(木・祝)
場所:北生涯学習センター
講師:登要会なごや会長
第2集会室
山岡千惠子氏
3月に行われる試験の対策講座でした。
前半は、筆記模試。今回は社会福祉関連からの出題でした。テキスト第2章、
6章、7章、8章から出題されました。テキストを習熟していれば回答は容易
なはずと講師の言葉。日頃からテキストを読み物として熟読しようと思いまし
た。
後半は実技対策。表記、内容の減点対象を中心に、指導いただきました。文
字の大きさ、崩れ、訂正、句読点、くせ字、行間、字間、誤字、用字用語、助
詞の使い方、文のねじれ、短文化など、注意すべきところを再確認しました。
もっとも大切なのは、情報を伝えられる内容かです。
試験対策での注意点でしたが、公的な社会福祉サービスを担う要約筆記者と
して、派遣現場で常に念頭に置き臨まなければならないことばかりと改めて肝
に銘じました。
2
♪
報告
~
定例研修会
「聴き方」
~
2010 年 3 月 13 日(土)
場所:名古屋市総合福祉会館
講師:登要会なごや会長
多目的室
山岡千惠子氏
前ロールを作るかどうかの判断に迷うという話がありました。そこで、前
ロールを作る理由についてみんなで意見を出し合い考えました。本来、要約
筆記はその場の話し言葉を通訳するものです。しかし、司会者の多くは、前
もって作られた原稿を読みます。そうすると、話し言葉のように無駄はなく、
かなりの速さで読まれます。これは要約筆記に向かないものといえます。つ
まり、字幕に近いという考え方です。字幕に近く、要約筆記には向かない。
そこで、読める程度のスピードで流れるよう文末処理を行い、前ロールを作
ります。これにより利用者に不利益がないよう対処します。
また挨拶の前ロールを作るとすれば、流れるスピードを考えて要約するこ
とが大切です。なぜ、そのような処理をするのか、自分の中で理由を明確に
しましょう。そして、利用者が利用しやすい環境づくりを工夫しましょう。
研修会で改めて前ロールの整理ができました。
次に話の中心を聞く聴き方のトレーニングをしました。話の道筋をつかま
ないと要約はできないからです。CDを数分間聞き、それを用紙にまとめて
書きました。この後、同じ話を聞き、ロールに書きました。日本語は謬着語
なので文末が長くなります。文末処理をして短文化しましょう。常に基本が
大切です。前期テキストの第5章を繰り返し読み、要約筆記に活用する技術
を身につけましょう。
★3月 6 日に実力確認試験が実施されました。社会福祉の歴史的流れや制度は
一つひとつ確実に覚える必要があります。この試験では勉強不足の反省ばかり
でした。1年ずつの積み重ねが要約筆記者として力の蓄えとなることを願い、
また1年歩みたいと思いました。★
3
♪
報告
~
手書き・パソコン合同学習会 ~
「実力確認試験に向けて」
2010 年2月4日(木)/2月 17 日(水)
場所:名古屋市総合福祉会館
中会議室/多目的室
3月6日に行われる実力確認試験に向け、筆記試験と実技試験の模擬を実施し
ました。
筆記試験は
①要約筆記関連
習。実技試験は採点基準となる
②聴覚障害関連
③社会福祉関連
に分けて学
表記・内容・文章について講評を受けました。
試験は日頃の集大成です。特に実技試験は、自分の今の要約筆記スタイルをチェ
ックできる場です。昨年と比べて、少しは進歩できたでしょうか。少しドキドキ
しますが、積極的に挑戦しましょう。
4
♪
報告
~
手書き学習会 ~
「おさらい 基本の「き」」
2010 年 3 月 10 日(水)
場所:名古屋市総合福祉会館
大会議室
要約筆記の基本を考えるとき、技術も大切ですが、私たちが向き合うのは、
「人
である」という自覚です。よりよい情報保障に向け、そこに情報を得るのに困難
な人がいるという観点を忘れないで活動しましょう。正解はなくとも、現場では、
こうしたほうが良いといえる状況を皆で考えました。また、ランプ交換を実施し
ました。
3月 26 日(金)18:30~20:30
北総
研修室東にて
同一の内容で開催します。
♪
報告
~
パソコン合同学習会 ~
「IPCapture で入力再生検証」
2010 年3月 16 日(火)
場所:名古屋市総合福祉会館
小会議室
ソフト IPCapture を使い、入力を記録し、再現しながら検証をおこないました。
ミスタッチや表出までの時間もそのまま再現され、各自の課題、スキルアップへ
のアドバイスを受けました。
5
♪
報告
~
登要会なごや&NPO名難聴
合同新年会 ~
2010 年1月 31 日(日)
場所:名古屋市総合福祉会館
研修室
「NPO 名難聴・登要会なごや 合同新年会」を開催しました。
名難聴から 25 名、登要会から 10 名の参加。仕出し弁当を食べながら、スライドで名難聴
設立 35 周年記念パーティーの様子などを見て、ゲームで大いに盛り上がりました。登要
会が作成した漢字の偏と旁を組み合わせる「カード釣りゲーム」は好評で、和気藹々と楽
しい時間を過ごしました。
また、情報保障・準備・片付けと会員の皆さまにお手伝いいただきました。ありがとうご
ざいました。
今回、参加できなかった方も、次の機会には是非ご参加くださいね。
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第 5 回 定期総会・公開講座
(役員会担当)
日
時:2010 年 4 月 17 日(土) 13:00~16:00
第1部
:公開講座
テーマ
講
師
第2部
場
13:00~15:00
「私の人生とコミュニケーション」
(社福)名古屋市身体障害者福祉連合会
聴覚言語障害者情報文化センター 所長
笹川 純子氏
:定期総会
15:15~16:00
所:名古屋市総合福祉会館
(地下鉄名城線
黒川駅下車
7階
研修室
南へ徒歩5分
北総合庁舎7階)
★役員改選もあります。皆さまのご出席をお願いします。
★会員の方は同封の出欠葉書にてお申し込みください。
★知人友人へは同封の公開講座案内を配布し、呼びかけをお願いします。
研修・学習会は、役員会担当の「定例研修会」と学習部担当の「学習会」があります。
定例研修会は、原則公開とし、どなたでも参加していただけます。
ただし、登要会なごや会員以外のかたは、参加費 500 円いただきます。
資料代等必要経費と、ご理解ください。
会員以外で定例研修会参加希望の方は、登要会なごや事務局まで、お申し込みください。
問い合わせ
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登要会事務局
♪
渉外部より
★三者協議
3月 1 日(月)夜間、開催予定でしたが、聴言センターより連絡があり、延期
となりました。
次回開催予定:3月 26 日(金)18:30~
聴言センターにて
★二者協議
報告は、同封の別紙報告をご覧ください。
♪
事務局より
★公開講座のお知らせ
全要研中部ブロック愛知県支部研修会のお知らせ
日
時
:
2010 年4月 18 日(日)13:00~15:00
場
所
:
愛知県社会福祉会館
講
師
:
全要研 副理事長 山岡千惠子氏
テーマ
:
「要約技術と要約」
参加費
:
全要研愛知県支部会員
3階
無料
ボランティア学習室
/
非会員
¥500
※当日、全要研に入会される方は、参加費免除。
申込締切: 2010 年4月8日(木)
申込先:愛知県支部長 松井美智子 FAX
052-523-4749
県支部 E-mail : [email protected]
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★全要研
中部ブロック・全難聴
東海ブロック合同研修会★
日
時 :2010年4月25日(日)
13 時~15 時 30 分
場
所 :名古屋市総合福祉会館
大会議室
講
師 :特定非営利活動法人 DPI(障害者インターナショナル)日本会議
7階
事務局
崔
栄繁(さいたかのり)氏
テーマ:障害者推進会議と福祉のこれから~仮題~
目指すべき総合福祉法に関連する話、また障害者権利条約の批准に向けて
など、今必要な学びをお教えいただきます。ぜひ、ご参加ください。
参 加 費: 全難聴・全要研会員
非会員
1,000 円
2,000 円
申込締切: 2010 年 4 月 10 日(金)
申込み・問い合わせ先: 飛田野 広子
E-mail
TEL・FAX
0562-47-7816
<[email protected]>
★2010 年度 会費納入のお願い★
2010 年度の会費納入をお願いします。同封の振込用紙でお振り込みください。
振込料は各自ご負担くださいますようお願い申し上げます。払込受領証をもちま
して会費の領収証とさせていただきます。大切に保管してください。
また、4月 17 日 総会受付にて、現金納入も可能です。
今後とも、要約筆記に関する「今」の情報をお届けし、研鑽の場を設けますので、
どうぞ引き続き入会をよろしくお願い申し上げます。
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★総会の出欠、ならびに委任状提出のお願い★
来る4月 17 日は、第5回総会です。
公開講座もありますので、ぜひ、ご出席ください。会員は、同封葉書の公開講座
出席欄に○印を付けて提出してくだされば、別紙申込書は不要です。
なお、葉書ですが、総会に出席された場合は委任状をお返ししますので、急な欠
席などに備え、念のため委任状はご記入ください。また 4 月 11 日までにご投函く
ださいますよう、お願いします。
★ 役員改選について
同封の別紙をご覧ください。
★ 役員調整会について
役員調整会
4月6日(火)
18:30
~
名古屋市総合社会福祉会館7階小会議室
次期役員に立候補・推薦された方・現役員で、調整を行います。
事務局メールアドレス: [email protected]
http://tepayona.blogspot.com/
http://www.normanet.ne.jp/~meina/008/index.html
TEL
FAX 専用
070-5648-8665
052-523-4749
編集後記(広報部)
★フィギュアスケートが好き。リレハンメル五輪女子優勝のオクサナ・バイウルが1番印象に残っていると話
すと、リレハンメルとは?と質問された。若い同僚との会話で、自分の年齢を自覚しています。(よしかわ)
★2月末、隣家の庭でホーホケキョーと春告鳥のさえずりが聞こえた。規則的に長時間鳴き続けていたの
で、本物かしら?と疑ってしまった。翌朝、我が家で春告鳥を発見し、自分の先入観を疑うべきだったと反
省した。(うえだ)
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