古典教育についての意識調査とその分析* -付「古典学習のカリキュラム(試案)」増ltH fn-‥・堀LIJ 桁史‥. (国語科教育研究室・奈良教育大学大学院) 要旨:古典教育は、社会の変化に大きな影響を受けてきた。それは現在に おいても、そしてこれからも変わることはない。今後の古典教育を考える 上で、現状における教育現場の意識を知ることは重要である。アンケート によってその意識を調査し分析した。また、アンケートの際に「古典教育 のカリキュラム(試案)」について意見を伺った。修正を加えたものを提 示することで、今後の古典教育について一つの提案を行う。 キーワード:古典教育 系統性 古典学習カリキュラム 1.古典教育の現状と研究の目的 教育現場の実状から言えば、児童・生徒の「古典離れ」は、社会変化の影響を受けてますます 進んでいる。現在古典教育の中心を担う高校においても、大学入試の試験科目から古典がはずさ れる風潮を背景に、生徒と教師の両者から古典学習の必要性を疑問視する声があがっている。ま た、ごく一部ではあるが、ほとんど古典を学習しない高校も存在しているのが実状である。 一方で、古典教育には重視される動きが見られる。昭和53年度版の学習指導要領で、高校の古 典は戦後最低の単位数しか認められなかったが、平成元年度版で古典教育重視の方向性が打ち出 されたことにより、単位数が増やされた。また、今回の教育課程審議会の「中間まとめまでの経 過」において、古典学習の開始時期を現行より早める審議があったことも報告されている(1) 。 「これからの国際化社会をにおける国際理解の前提として、自国の文化についての理解を深める ことが必要とされる」というのが主たる理由である。 二つの相反する状況の中にある古典教育に、もう一つ「学校完全週5日制に伴う授業時間数の 減少」という問題が加わる。これからの古典教育は、生徒の実状・学習指導要領の内容・制度の 問題などが複雑に絡み合うなかで、そのあり方を考え、充実を図っていかなければならない。 このような状況を迎えるに際して、現場の教師は現状の古典教育をどのように考えているのだ ろうか。その意識を把握するために、1998年6月から7月にかけてアンケート調査を行った。回 答数は、小学校27名(50.0%)、中学校37名(59.7%)、高校70名(78.6%)、大学13名(52.0%)、 予備校10名(40.0%)、総回答数157名(61.6%)であった。なお、括弧内は回答率を示している。 *Consciousness research and the analysis of school education for Japanese classical literature ; including A public school curriculum for Japanese classical literature (tentativeplan) '*Shin-iti MASUDA (Department of Japanese Education, Nara University of Education) …Satoshi HOTTA {Masters Degree Program of Japanese Education, Nara University of Education) -1- 集まった回答を分析することで、古典教育における現在の問題を整理し、それをもとにこれか らの古典教育のあり方について提言を行いたい。なお、アンケートの依頼は、教育雑誌・研究会 等で古典教育に関して論文や実践報告のある方を中心に行った。また、大学と予備校は送付数が 少なく回答数も少なかったため、「大・予」とひとまとめにして集計した。 2 古文の学習について 現行の学習指導要領では、文語調の文章を読むのは小5(以下学年は、略して表記する)から である。また、教科書の教材を見ると、1杜が原文と現代語訳を交えて狂言を小5で採っている 以外、古文を原文で読むのはほとんど小6である。そのなかで、古文の学習を始める適切な時期 をどのように考えているのかを尋ねたところ、表1の結果が得られた。 表1古文を学習し始める時期について (数値は%で表示) 回 答 1 .小 項 目 小 学 校 1 ∼ 小 3 中学 校 高 校 大 ・予 全 体 7. 4 10 . 8 15 .5 13 . 0 12 . 7 2 .小 4 7. 4 5. 4 18 . 3 2 1. 3 13 . 9 3 .小 5 22 . 2 29 . 7 1 1 .3 30 . 4 20 .2 4 .小 6 37 . 0 29 . 7 16 . 9 8 .7 2 2 .2 5 :中 1 18 . 5 16 . 2 22 . 5 2 1 .7 20 . 2 6 .中 2 ∼ 高 1 3. 7 8. 1 15 . 4 4 .3 10 . 1 7 .無 3. 7 回 答 0. 6 小学校・中学校の60パーセントは、現状の小5・小6をほぼ適切な時期と考えている。高校は 現状を肯定する回答が他の学校に比べて低い。また、現状より遅い中1を適切と考えるものが多 く、「小1∼小4」に肯定的なものも多い。「早く始めるか」・「遅く始めるか」で意見が分かれ、 ばらつきが見られる。大学・予備校は、小6を適切な時期と考えていないようである。小5を適 切な時期と考え、それ以前に学習を始めることに積極的な意見も多い。現状より早く始めるはう がよいと考える傾向がある。 アンケートでは、この質問に続いてその理由を尋ねた。回答には選択肢を用意し、複数回答 (4つまで)を可とした。また、理由となる選択肢がない場合は、記述式で回答をお願いした。 その結果をまとめたものが表2である。ただし、先にも述べた教科書教材との関係から、小6を 基準にして回答してもらった。 学習の時期を早める理由で最も比率の高かったものは、「1.文体やリズムに早くから慣れてお く必要がある」である。生活スタイルが欧米風になり、また昔話や唱歌や童謡をあまり耳にしな くなった今日では、児童・生徒の古文に対する潜在的な感覚が失われてきている。その感覚を現 状より早く身につけることが大切だという認識に、学校間の差はほとんど見られない。 「古文への興味・関心」という点では、小学校とその他の学校で差がある。小学校のみ「7.興 味・関心を持たせる時期として6年生は早い」という回答が、「遅い」という回答を上回ってい る。その他の学校では、逆の結果である。小学校では、古文への興味・関心を抱かせることは難 しいという現状を示している。また、小学校では「9.学習を優先させることが他に多くある」と いう回答が他の学校の回答に比べて多い。児童の実態に小学校の学習内容と量が合っていないこ −2− − r 衰2 古文の学習を現行より早くする理由・遅くする理由(′ト学校6年生を基準に複数回答。表は%表示。) 回 答 項 小 学 校 】中 学 校 目 1 .文 体 や リ ズ ム に も っ と 早 く か ら 慣 れ て お く 必 要 が あ る 2. 興 味 ・関 心 を 持 た せ る 時 期 と し て 小 6 は 遅 い 高 校 :大 ・ 予 全 体 26 . 8 25 . 8 1 2 5 .2 ! 33 . 3 27 . 0 9. 8 1 7 .7 10 .7 14 . 6 12 . 8 12. 9 10 .7 14 . 6 10 . 3 7 !7 10 . 4 8. 5 i 2. 1 9. 6 1 4 . 2 2. 8 3. 古 文 に 習 熟 す るた め に は 、 早 く親 しみ 始 め る べ きで あ る 4 .早 く す る 理 由 … … 上 記 以 外 の 選 択 肢 及 び 記 述 回 答 7 . 3 5 . 「小 6 が 適 切 」 の 回 答 で 理 由 が 書 か れ て い た も の 22 . 0 9 . 7 11 . 3 j 7 . 7 】 3. 1 6 .文 体 や リ ズ ム に 慣 れ る 時 期 と し て 早 す ぎ る 4. 9 7 .興 味 ・ 関 心 を 持 た せ る 時 期 と し て 早 す ぎ る 12 . 2 3. 2 7. 7 4 .2 6. 8 8, 古 文 に 習 熟 す るた め に は 、 時 期 を遅 らせ るべ きで あ る 4. 9 3. 2 ・ 9 . 2 2. 1 6. 0 9. 学 習 を 優 先 させ る こ と が 他 に 多 くあ り、後 回 しに す るべ き 12 . 2 9. 7 7. 7 6 . 3 8. 5 6. 5 10 . 7 8. 3 62 13 1 48 10 .遅 く す る 理 由 … … 上 記 以 外 の 選 択 肢 及 び 記 述 回 答 回 答 総 数 41 7. 8 282 と、そして現状では古文の学習に十分手が回らないことを物語っている。 学習時期については、記述による回答も多いので特徴的なものをあげる。「早くする」理由を 記述式で回答したものは、すべての校種を通して全23例である。そのなかで、「単元設定や学習 方法の工夫によって古文に親しむ機会を増やすことは可能」と考える回答が13例あった。 一方、「遅くする」理由を記述式で回答したものは、全21例であった。特徴的だったのは、「現 代語を読む力をしっかりつけてから、古文の学習にはいるべきだ」というものである。すべて高 校の回答である。「遅くする」理由についての高校の記述回答は全14例で、そのうちの6例がこ の回答である。これは、高校に入ってくる生徒の現状を指摘していると言ってよい。語彙や文法 が異なる古文を理解することが、現代語を読む力の低下してきた生徒たちにとっては、以前にも まして抵抗感のあるものになっている。現代語で書かれた文章を読む力の育成は、古文を読む力 と切り放して考えることはできない。 また、「遅くする」理由として、現状の古典教育のカリキュラムが小学校・中学校・高校で十 分なっながりを持っていないことが考えられる。高校の記述の回答には、「小・中の学習が中途 半端で、高校の古典学習につながっていない」という指摘があった。「現代語の力を」という回 答が多かったことも、「中途半端にするよりは」という考えが背景にあると思われる。選択肢を 選ぶときにも、「現行のカリキュラムでは」と但し書きをっけた上での回答が含まれていること を、考えておく必要がある。 「小6が学習を始める適切な学年」とする記述による回答が、小学校において多い。理由を答 えた全9例のうち、3名が「歴史学習との総合的な関わり」をあげていた。他の校種の回答には 全くなかった内容である。関わっている児童の発達段階や学習内容のバランスなどを考え合わせ て、実感として出てきた回答であろう。 ところで、「小6を適当」と考える傾向が小学校に強かったことは、注意が必要だ。なぜなら、 高校や大学・予備校で「早くする」傾向が強くなるのは、単にその学校で「古文をスムーズに学 習させるため」に出てきた回答と受け取ることもできるからである。「児童の姿」や「学習の実 態」を具体的に捉えたものであるかどうかは疑問である。「古文学習の早期化」を考える場合、 小学校の結果を大切にしなければ、現実的な方法を考えるときに方向を誤る可能性がある。 一3− 3 古典文法について 生徒が古文の学習のなかで抵抗感を持つのは、古典文法の学習である。古典文法を学習する適 切な時期とそのように考える理由を尋ねた。回答を「○学校〇年∼□学校□年」という形式でお 願いしたところ、かなり意見が分かれた。集計上表3のように分類し直してまとめた。なお、細 部の集計は、上位5位までを表4で併せて示す。 表3の「6.高校で」に肯定的な考えが一番多い。特に小学校・大学・予備校に関しては70パー セント近くの数字が出てきた。しかし、高校だけは異なる結果である。「5.中学校・高校を通し て」古典文法の学習を行うことに肯定的な意見が、「高校で」行うことに肯定的な意見とほぼ同 じ割合である。一方、「中学校・高校を通して」学習することに肯定的なものは、小学校・中学 校・大学・予備校ほぼ同じ数字である。これは、高校には「高校で」文法学習をすることに疑問 を持っもの、古典文法を主に高校で学習する現状に無理があると考えるものが多いことを示して いる。 また、小学校・中学校と高校・大学・予備校とは、古典文法の学習に関する考えが異なってい ることも確かである。なぜなら、高校・大学・予備校では「7.文法を教える必要はない」と考え るものが皆無であるのに対して、小学校・中学校では「7.文法を教える必要性はない」と考える ものがいるか.亘である。中学校は10パーセントを超えた。 表3 古典文法の学習時期について(1) (数値は%で表示) 時 期 小 学 校 中 学 校 高 1 .小 学 校 で 校 大 ・予 1. 4 全 体 0. 6 2 .小 学 校 ・中 学 校 を 通 し て 3 .小 学 校 ・中 学 校 ・高 校 を 通 して 3. 7 2. 8 4 .中 学 校 で 1. 3 4. 2 4. 3 2. 5 5 .中 学 校 ・高 校 を 通 し て 25 . 9 24 . 3 43 . 7 2 6 .1 33 . 5 6 .高 校 で 66 . 7 56 . 8 47 . 9 69 . 6 56 . 3 3. 7 13 . 5 3. 8 5. 4 1. 2 7 .文 法 を 教 え る 必 要 は な い 8 .そ の 他 表4 古典文法の学習時期について(2)(数値は%で表示) 時 1 .中 期 小 学 校 中 学 校 1 高 校 大 ・予 全 体 1 ∼ 高 3 7 .4 5 .4 7 .0 8 .7 1 0 .6 2 .中 3 ∼ 高 3 7 .4 5 .4 1 2 .7 7 .6 3 .8 1 1 .1 5 .4 1 2 .7 4 .3 9 .5 3 .高 1 以 降 4 .高 1 ∼ 高 2 7 .4 2 .7 2 .8 8 .7 4 .4 5 .高 1 ∼ 高 3 4 8 .1 4 8 .6 3 0 .1 4 3 .5 3 9 .9 回答した時期が適切と考える理由については、記述式で回答をいただいた。 中学校は32名から回答を得た。「5.中学校・高校を通して」には7名からの回答があった。そ のうち5名が「原文を読み理解をしていくなかで文法の必要性は当然出てくるため、少しずつ段 −4− し 階的に」というものである。また、そのうち4名が「基本的なもの・必要なもの」という条件付 きである。「6.高校で」については、20名の回答があった。うち12名は、「中学校で十分に親しま せる・慣れさせることが肝心である」という内容である。 「5.中学校・高校を通して」の回答と合わせて考えると、中学校における古典教育の考え方は、 「中学校でも理解のために、文法は必要に応じて学習する立場」と「中学校では文法を抜きにし て、純粋に古文に親しませる立場」の二派に分けることができる。 高校は、68名から回答があった。まず、高校の回答だけに高い数字が出た「5.中学校・高校を 通して」と考える回答について見ていく。この意見には29名の回答があった。そのなかで多いも のは、「古文に慣れてから中学でも文法を始める」(7名)であった。さきに中学校の意識にも 「古文に慣れてから文法」という考えが強いことを述べた。また、後に示す「6.高校で」の回答 においてもこの理由は2番目に多く、7名が答えている。「文法学習は、古文に慣れてから」と いう考えには、中学校・高校とも認識に差はない。 「5.中学校・高校を通して」の理由に話を戻すと、7名(「古文に慣れてから」と同数)が 「文法は、中学校・高校を通して系統的に徐々に、段階的に、繰り返し学習するものである」と いう回答をした。これは、「6.高校で」の回答には1名しか見られなかったものである。授業時 間数と学習内容の量との不均衡から、「6.高校で」には理由としてあげられないのであろう。 「6.高校で」(全35名)の理由で目立ったのは、「口語文法の学習を終えてから」(10名)であ る。これは、高校では古典文法を口語文法を踏まえて指導しようとする意識が強いことを示して いる。ところが、中学校のすべての回答(全32名)を見ても、口語文法との関わりで文語文法の 学習時期を考えている回答は4名と少なかった。この違いは、なぜ生じてくるのだろうか。ひと つには、「高校では口語文法を意識して、あるいは知っているという前提で文語文法を教えてい るが、中学では文語文法へのつながりについては、あまり意識されないまま口語文法が教えられ てる」ことが考えられる。また、中学校で口語文法を以前ほど厳密に学習しなくなっているため、 文語文法を意識して教えることが少なくなったことによるものかもしれない。いずれにしても、 文法学習における「口語」と「文語」の系統性については、中学校と高校で学習をするときの意 識に違いが見られる。 4 原文の扱いについて 質問の内容と結果(表5)は次に示す通りである。 質問のなかの「教えておられる学校の立場で」という部分に注意をして回答を見ていく。予想 通り小・中・高と進むにつれて、原文重視の比率が高くなる。しかし、大学・予備校の回答では 原文重視の傾向はあるが、最も回答の割合が高いのは「均等に扱う」という意見である。今回の アンケートでは、理由を書いてもらわなかったので筆者の推測になるが、「量的な問題を解決し ながら理解を進めるためには、現代語訳は必要だ」という考えから出てきた回答だと思われる。 小学校においても「原文重視傾向」の回答が30%あることは興味深い。これは「2 古文の学 習について」で考察した「古文学習を早める理由」で、「古文の文体やリズムに慣れる・古文に 親しむ」の回答が高かったことと照応する数字である。児童・生徒の年齢を問わず「原文に親し み、古文の文体やリズムに慣れること」を学習の重要な要素と考えていることに一致する。 この結果を見ると、多くの教師は古文を学習するときに、「原文を大切にする」の立場をとっ ていることがわかる。原文を読む目的は、「文体やリズムに慣れる・古文に親しむ」ことにつな ー5− がるだけではない。古文が持っ独特の響きや味わいが、「内容理解に影響を与える」と考えてい る。現代語訳はあくまで内容を理解するための補助的な手段に過ぎない。この点で、大村はま氏 の実践(2)は、原文を大切にしながら導入期の中学生を、古典の深い理解にまで導いたすばらし いものであると言える。 I一g.古文を学習する場合、「原文を読む必要はない、現代語訳で読ませて十分だ」とい う考え方があります。これに関して、教えておられる学校の立場でお考えに近いも のを下記の選択肢のなかから選んで下さい。 表5 (表は%表示) 回 答 項 目 小 学校 1. 現 代 語 訳 重 視 中学 校 高 校 大 ・予 全 体 11. 1 5. 4 2 .や や 現 代 語 訳 重 視 3 .2 11. 1 16 . 2 9. 9 15 . 3 12 . 0 3. 現 代 語 訳 ・原 文 ほ ぼ 均 等 に 扱 う 44 . 4 29 . 7 2 1. 1 38 . 5 28 . 5 4 .や や 原 文 重 視 22 . 2 35 . 1 2 8 .2 23 . 1 28 . 5 5. 原 文 重 視 7. 4 10 . 8 3 8 .0 2 3 .1 25 . 3 6 .そ の 他 3. 7 2. 7 2 .8 2 .5 5 漢文の学習について 漢文の学習を始める適切な時期を尋ねた。結果は表6である。回答の方法と集計の処理につい ては、「2 古文の学習について」に準ずる。理由は表7に示した。現行の学習指導要領では、 漢文の学習は申1から始まることを踏まえて結果を見ていく。 表6 漢文を学習し始める時期について (表は%表示) 時 1.小 1 期 ∼ 小 2 .小 小 学 校 3 3 .7 4 中 学 校 高 校 大 ・予 全 体 2 .7 9 .9 8 .7 7 .0 2 .7 8 .5 8 .7 5 .7 3 .小 5 1 8 .5 8 .1 1 2 .7 8 .7 1 2 .0 4 .小 6 7 .4 1 0 .8 9 .9 8 .7 9 .5 5 .中 1 1 4 .8 3 5 .1 3 9 .4 4 7 .8 3 5 .4 3 2 2 .2 3 2 .4 5 .6 4 .7 1 4 .6 2 3 3 .3 5 .4 1 2 .7 1 3 .0 1 4 .6 2 .7 1 .4 6 .中 2 ∼ 中 7 .高 1 高 8 .無 ∼ 回 答 1 .3 全体的に、現状肯定が強い。しかし、小学校・中学校は、「現状より遅く」を考える傾向があ る。小学校では全体の半数以上、中学校では40パーセント近くもある。「現状より遅く」と考え る一番の理由は、古文の場合と同じで「9.学習を優先させることが他に多い」というものである。 古文の場合よりも高い結果が出ていることは、漢文を軽視する傾向が強いことを示している。 また、古文に比べて高校と大学・予備校で「現状より遅く」と考える割合が低く、小学校・中 学校でその割合が高いことは、校種の異なる教師間で共通の認識を持っことが難しいことを示し ている。 ー6− さらに注意したいのが、「7.興味・関心を持たせるのは早すぎる」の結果である。小学校・中 学校に対して、高校・大学・予備校では低い。古文の同じ内容に対する回答の比率(表2「7」) と比べると、小学校では2倍、中学校では4倍ゐ数字になっている。一方、高校と大学・予備校 はあまり変わらない。小学校・中学校の教室で教師が感じる漢文と児童・生徒との隔たりは、高 校や大学・予備校の教師が感じている隔たりよりも大きいことがわかる。 衷7 漢文の学習を現行より早くする理由・遅くする理由 (中学校1年生を基準に複数回等。麦は%表示。) 回 答 項 目 1 .文 体 や リ ズ ム に も っ と 早 く か ら 慣 れ て お く 必 要 が あ る 小 学 校 中 学 校 高 校 大 ・予 全 体 1 1 .6 1 4 .3 2 4 .5 1 7 .5 1臥 9 ・関 心 を 持 た せ る 時 期 と し て 中 1 は 遅 い 7 .0 8 .2 1 0 .4 1 5 .0 1 0 .1 3 .漢 文 に 習 熟 す る た め に は 、 早 く 親 し み 始 め る べ き で あ る 2 .3 1 0 .2 1 0 .4 5 .0 8 .0 4 .早 く す る 理 由 … … 上 記 以 外 の 選 択 肢 及 び 記 述 回 答 7 .0 2 .0 9 .4 1 0 .0 1 5 .1 5 . 「中 4 .7 6 .1 1 2 .3 1 7 .5 9 .7 4 .7 1 0 .2 2 .8 5 .0 5 .0 2 5 .6 1 4 .3 6 .6 5 .0 1 1 .3 2 .興 味 1 が 適 切 」 と 回 答 し、 理 由 が 書 か れ て い た もの 6 .文 体 や リ ズ ム に 慣 れ る 時 期 と し て 早 す ぎ る 7 .興 味 ・関 心 を 持 た せ る時 期 と し て 早 す ぎ る 8 !漢 文 に 習 熟 す る た め に は 、 時 期 を 遅 ら せ る べ き で あ る 1 1 .6 6 .1 5 .7 7 .5 7 .1 9 .学 習 を 優 先 さ せ る こ と が 他 に 多 くあ り 、 後 回 し に す る べ き 2 0 .9 1 6 .3 7 .5 1 0 .0 1 2 .2 4 .7 1 0 .2 5 .7 2 .5 5 .9 2 .0 4 .7 ・5 .0 3 .4 49 10 6 40 238 1 0 .遅 く す る 二 理 由 … …上 記 以 外 の選 択 肢 及 び記 述 回 答 l 1 1 .無 回 答 及 び 他 の 回 答 回 答 総 数 43 6 古典の授業で困っていること 麦8は、選択肢・記述式を含めて3つまで選択を可とする複数回答に基づいた集計である。10 個の選択肢を用意し、該当するものがないときには記述式で答えてもらった。なお、「12慮回答」 l が「大・予」に多いのは、ご自身が現在古典の授業・講義に関わっていないため∴回答を差し控 えた方がいたからである。 回答はかなり多岐にわたったが、校種によって違いが見られる。特徴的なところを見ていく。 「7」や「8」の結果を見ると、表記や文法に対する児童・生徒の抵抗感を問題とする回答は少 なかった。教室での教師の悩みは、「授業のあり方」と「児童・生徒の興味・関心」に関するも のである。「1.教師主導型の授業になりやすい」は、小・申・高と徐々に数字が上がる。古典を l 読む機会が増えるにつれて、この傾向が強くなる。 教師主導型になる理由の一端を、高校の記述による回答から探れる。「教師自身が受験のため に何を教えるのかという考えに縛られてしまっている」というのである。さらに、この間題を複 雑にするのは、「古典で何を教えるのか」という教師間の共通理解である。授業時間数や定期考 査の関係で進度を合わせる必要がどうしても生まれ、生徒が活動できる豊かな古典の授業は展開 しにくい。そうなると、落ち着きやすい目標へ合わせることになってしまう。高校では、14名の l 記述による回答のうち10名の回答がこの連鎖に関わる回答であった。生徒の目の多くも、入試に 向かっているおり、解決が難しい問題である。また、これに関連する次のような回答が予備校か ら寄せられている。「予備校の講師の立場としては、大学がどこまでの能力・知識を求めている のか、明確ではないので……」。高校の教師も同じ恐怖感を潜在的に抱きながら、時間に追われ て「教師主導型」に陥ってしまうのではないだろうか。 次に「児童・生徒の興味・関心」の点から見ると、「3」と「5」の回答が非常によく似た傾向 L ー7− を示していることが興味深い。「教材」への興味・関心で困る傾向は、小学校が強い。これは、 教材の内容と児童の発達段階がうまくかみ合っていないことを示している。一方、中学校は教材 の内容と生徒の興味・関心はかみ合っている。しかし、「2」を見ると「古典」という教科そのも のに対する興味・関心については、中学校で問題になる。「教材自体の内容には興味・関心を抱 かせても、古典全般に興味・関心を抱かせることができない」のが中学校の悩みだと言える。 表8 古典の授業で困っていること (複数回答。表は%表示。) 回 答 項 目 小 学 校 中 学 校 1 5 .4 1 6 .2 2 0 .6 9 .5 1 7 .4 して 強 く な い 7 .7 1 3 .5 1 2 .1 1 6 .7 1 2 .3 ・関 心 と か け 離 れ て い る 1 5 .4 5 .4 1 1 .5 7 .1 1 0 ,2 5 .8 1 4 .9 9 .1 7 .1 9 .6 1 5 .4 4 .1 1 0 .3 7 .1 9 .3 7 .7 1 2 .2 7 .9 2 .4 8 .1 1 1 .5 6 .8 3 .6 1 4 .3 6 .9 3 .8 1 .4 7 .3 4 .8 5 .1 2 .7 5 .4 9 .5 4 .5 1 .9 6 .7 1 .8 2 .3 3 .0 1 1 .そ の 他 … … 自 由 記 述 に よ る 回 答 7 .7 1 2 .3 7 .4 7 .2 9 .6 1 2 .無 回 答 7 .6 , 2 .3 1 .2 2 1 .7 1 .教 師 主 導 型 の 授 業 に な り や す い 2 .興 味 ・関 心 が 、 古 典 に 対 3 .教 材 が 、 興 味 4 .理 解 に 関 して 個 人 差 が 激 し く 授 業 を 組 立 て に く い 5 .実 際 の 生 活 と の 関 連 が 見 え に く い 6 .学 習 の 発 展 を 企 図 す る こ と が む ず か し い 7 .現 代 語 と 表 記 等 が 異 な る た め 、 読 み に 時 間 を と ら れ る 8 .古 典 文 法 9 .児 童 ・訓 読 の き ま り の 指 導 が 大 変 で 理 解 ま で 進 め な い ・生 徒 が 辞 書 や 副 教 材 1 0 .現 代 語 訳 や 書 き 下 (便 覧 な ど ) を 活 用 で き な い し文 の 作 業 が 面 倒 で つ ま ら な い 、. 回 答 総 数 52 74 高 校 16 5 大 ・予 4 2 全 体 3 .9 333 中学校から自由記述で回答があったものは10名であり、そのうち4名が教科書の内容・量に 対して疑問を持ち、教材開発・自主教材作成の必要性を述べている。また、「6.学習の発展を企 図することが困難」を見ると、中学校の数字が他に比べて高い。年間に一単元しか授業を構成す ることができないため、「古典への興味・関心」にまで生徒を導けない中学校の現状を表してい ると考えられる。 7 まとめと課題 アンケートの結果は、考えていたよりも学校間の差があり、また教師個々の考えも多様であっ た。ただ、小学校・中学校がよく似た傾向を示し、高校と大学・予備校はそれぞれに異なる傾向 を示しながらもよく似た部分も多いと言える。その背景には、小学校・中学校では古典の単元が 教科書に年間一単元しかなく、一方高校は学校教育の古典の大部分を任され、多くの学習を要求 される現状がある。大学・予備校はそれを受け継ぐ。したがって、回答の基盤にあるものは、小 学校・中学校が「児童・生徒と古典の関わり」や「児童・生徒の興味・関心」、高校・大学・予 備校が「古典を読む力をっける」ことであると考えられる。 今回のアンケートで浮かび上がってきたものは、古典教育における「系統性」の問題である。 それは、現状において教師間・学校間に「系統性」がないために浮かび上がってきた。さらにこ の「系統性」は、二つの視点を設定することができる。一つは「教師の意識」であり、もう一つ は「学習内容」である。後者には「教材の系統性」を含む。まず、「教師の意識の系統性」につ いて考えてみる。 校種の違いを問わず教師間で共通の認識として取り上げられるものは、「①原文中心の古典教 育」・「②古文の文体・リズムには早く慣れさせる」の2点以外にはない。これは学習指導要領に ー8− _ニ「==二1主 「古典学習の目標や内容」が示されていても、児童・生徒の変化や教科書の問題、そして他教科 とのバランス等を考えると現状には無理があり、系統性をもって一つの目標に向かう意識を持っ ことが難しいことを表している。その典型的なものが、「3 古典文法の学習について」「5 漢 文の学習について」の結果であった。しかし、「学習の目標」と「目標のために各学校・学年で 学習する内容」をもっと明確にすれば、指導にも柔軟性が生まれ、「意識の系統性」を図ること は可能であろう。それを可能にするものが「学習内容の系統性」である。そして、これを軸に、 教材の問題も論じられなければならない。 古典は、「徐々に、段階的に、繰り返し学習すること」が大切である。しかし、現状はそうなっ ていない。校種間の学習内容・教材の質と量の問題が、教師主導型の授業(表8)につながって いる。また、小5より早く古典に触れさせることを適切と考えている回答が全体の25パーセント 以上ある(表1)のは、「学習内容の系統性」と「豊富な教材」があれば、古典は「徐々に、段 階的に、繰り返し学習すること」が可能な教科だと考えていることを示している。 教材が古典学習の問題になっていることを、「6 古典の授業で困っていること」で述べた。 教材で問題になるのは、重複と固定化である。斉藤義光氏は教材の重複を調査し、学習の到達目 標・指導のねらいなどを発達段階に合わせて検討し直すことでの解決を提案した。(3)また、安藤 修平氏は中学校の教材を歴史的に分析し、その固定化を問題にしている。(4)教材の重複や固定化 は、学習内容の重複や固定化につながっていないだろうか。また、児童・生徒の変化に対応でき ていない状況を表してはいないだろうか。平成9年度使用教科書についての筆者の調査では、 『古今和歌集』を例にとると、中学校の教科書(5社)にはのベ12首採られている。そのうち10 首は、高校で使用されるいずれかの教科書に採られている。またそのうちの1首は、小学校の教 科書にも採られている。これほどの重複を迫られるほど、『古今和歌集』に作品が少ないとは思 えない。教材の固定化と重複は、「学習内容の系統性」が深まっていない状況を表している。 アンケートとともに「古典療育のカリキュラム(試案)」について意見を伺い、それを取り入 れながらまとめたものを最後にあげた。「学習内容の系統性」の具体的なことについては、紙幅 の関係で詳しいことを述べることができない。このカリキュラムを提示することせそれに代える。 (1)教育課程審議会「中間まとめ」解説と重点資料 「学校運営研究’97年12月号臨時増刊 No.473」第2章 教育課程審議会の審議経過と重点資料 pp.145−156 (2)大村はま『大村はま国語教室』第3巻筑摩書房1989年 初版1983年 様々な工夫を凝らし、原文を中心に古典学習の意義を大切にした実践が報告されている。 (3)「中学校・高等学校の古典教材の重複について−その扱い方をめぐって−」『国語教育基本 論文集成』第17巻明治図書1993年所収pp.323−335 初出『解釈』vol.24No.51968年 (4)「戦後中学校・古典教材の変遷」『実践国語研究 別冊』1997No.178 明治図書pp.282− 292 一9− 古典学習のカリキュラム(試案) 項目の分類 A−「導入・興味関心」 B−「内容理解」 C−「文章の特徴・音読」 D−「読書指導」 E−「文法・語法の指導」 F一「その他」 区 分 校種 基 本 的 な 学 習 内 容 1−A 前 1 小 学 入 期 校 古 典 に 対 す る興 味付 け 1 … …古 典 に親 しむ態 度 を育 成 す る。 ( 現 代 語 訳 中心 ・原 文 添 付 ) ア 身近 に あ る昔 話 、 唱 歌 、 童 謡 な ど を 通 し て 、 昔 の 日本 の 文 化 や 生 活 、 日本 語 の姿 に興味 を持 たせ る。 イ 絵 巻 物 の利 用 。 ウ 「百 人 一 首 」 の カ ル タ遊 び。 1 − B 古 典 との ふ れ あ い ア 俳 句 ・和 歌 ・狂 言 な ど 、短 くて親 しみ易 い文 章 を通 して、 「古 文 」 に慣 れ る。 1 − C 古 典 の リズ ム に慣 れ る ア 俳 句 、 和 歌 な どを通 して、 七 五調 と五 七 調 を 中心 に古 文 の リ ズム に慣 れ る。 イ 朗 読 テ ー プ等 を 聞 き、耳 か ら古文 の響 きや リズ ム に親 しむ。 ウ 音 読 を 楽 し く行 う。 エ 五 ・七 ・五 の リズ ム で、 作 品 を作 り楽 しむ。 1 − D ア 現 代語 訳 や漫 画 に な って い る も の を通 して、 楽 し く古 文 の作 品 に親 しむ。 2 −A 門 2 後 段 中 学 階 期 校 発 3 「 司 展 等 段 学 階 校 古 典 に 対 す る興 味付 け 2 … …古 典 に対 す る親 しみ を深 め る。 ( 原 文 ・現 代 語 併 用 ) ア 古典 を学 習 す る こ とで、 現 代 に も生 き て い る 日本 の文 化 や伝 統 に関 心 を深 め る。 イ 絵巻 物 の利 用 。 ウ 「百 人一 首 」 の カル タ遊 び。 2 − B 古 典 の 理 解 ア 説 話 ・物 語 ・随 筆 ・紀 行 文 な ど の長 い め の文 章 や俳 句 ・和歌 ・川 柳 を 現 代 語 訳 を 併 用 して読 み、 古 文 の世 界 に親 しむ。 イ 故 事成 語 ・漢 詩 な ど を通 して 、漢 文 の世 界 に親 しむ。 ウ 群 読 な どを 用 い て、 作 品 の 内 容理 解 に結 び つ く ’ 効 果 的 な 音読 を 行 う。 2−C 古 典 の リズム に 慣 れ る ア 俳 句 や 和 歌 を通 して 、 七 五 調 と五 七 調 を 中心 に 古 文 の リズ ムに 慣 れ る。 イ 朗 読 テ ープ 等 を 聞 き、 耳 か ら古文 の響 きや リズ ムに 親 しむ。 ウ 格 言 ・故 事成 語 ・漢 詩 な ど を 音読 し、 漢 文 の リズム に慣 れ る。 エ 定 型 の韻 文 ( 和 歌、 俳 句 、 川 柳等 ) を作 って 楽 しむ。 2 − D ア 現 代 語 訳 な どを 用 い な が ら、 古典 の 有名 な 作 品 に 幅広 く触 れ る。 イ 古 典 の 作 品 で 現 代語 訳 や 漫 画 に な って い る もの を 通 して 、 昔 の 生 活 や 習 慣 、 当 時 の 人 々 の 考 え 方 と現 代 の そ れ との 共通 点 や 相 違 点 を 知 る。 ウ 古 典 を 学 習 す る こ とで 、 我 が 国 の 文 化 や 伝 統 に つ い て の 理 解 を 深 め る。 2 − E ア 歴 史 的 仮 名 遣 いが 読 め る。 イ 古 文 の 構造 を 知 る。 文 法 に つ い て は以 下 の 事 項 程 度 に と どめ る。 「係 り結 び」 … 強意 ・疑 問 ※ 「ぞ ・な む ・や ・か ・こそ 」 の語 法 を理解 す る。 但 し、 文 末 部 分 の活 用 変 化 に は重 きを 置 か な い。 ウ 訓 読 の きま り (特 に返 り点 と送 り仮 名) を 学 ぶ。 3 − A 古 典 に 対 す る興 味付 け 3 … ア 古 典 を 自分 の 力 で 理 解 す るお も しろ さを 知 る。 ( 原文中心、現代語訳併用) イ 古 典 を 読 む こ とを 通 して 日本 の 文 化 や 伝 統 等 を見 つ め 、 自己 や 現 代 を 見 つ め 直 す 。 3 − B 古 典 の 理 解 ア 注 釈 書 の 脚 注 ・頭注 な どを 活 用 し、 原 文 を 中心 に 内 容 を 理 解 す る。 イ 時 代 や 作 品 の 成 立背 景 等 を 関 連 づ け て 、 作 品 を 読 む。 3 − C 古 典 の リズ ムに 慣 れ る ア 古 文 ・漢 文 と も、 様 々 な ジ ャ ンル の 作 品 を 音 読 す る こ とを 通 して 、 古 典 の 文 章 の リズ ムに慣 れ る。 イ 朗 読 テ ー プ等 を 用 い 、 耳 か ら古 文 ・漢 文 の 響 きや リズ ム に親 しむ 。 ウ 和 歌 、 俳 句 、 川 柳 の 創 作 を す る。 3 − D ア 現 代 語 訳 や 注 釈 等 を 参 考 に して、 原 文 を 中 心 に 幅 広 く古 典 の 作 品 を読 む 。 イ 現 代 語 訳 や 注 釈 等 を 参 考 に して、 原 文 を 中 心 に 古 典 の 作 品 を 読 み 通 す 。 ウ 原 文 中 心 に 作 品 を読 み 、 昔 の 生活 や 習慣 ・当 時 の 人 々 の 考 え 方 を 当 時 の 言 葉 を 通 して 理 解 す る こ とで 現 代 の そ れ との 共 通 点 や 相 違 点 を 知 り、 自 国 の 文 化 伝 統 に対 して 理 解 を 深 め る。 3 − E ア 歴 史 的 仮 名 遣 いに慣 れ させ 、 間違 いな く読 め る。 イ 古 典 の 常 識 や 古 典 文 法 を 利 用 しな が ら、 作 品 を 読 解 ・鑑 賞 す る方 法 を学 ぶ 。 ※ 文 法 は、 助 詞 、 助 動 詞 、 用 言 等 の 語 法 全 般 を 押 さえ る。 ウ 訓 読 の きま り、 漢 文 の 句 法 に つ い て 理解 を 深 め る。 3 − F ア 古 語 辞 典 を ひ く。 イ 古 文 ・漢 文 を 学 ぶ こ とで 、 中 国 文 化 と 日本 文 化 の 結 びつ きの 強 さ を理 解 す る。 ー10− l ′ − ̄ _ ̄ ニヨ≡■
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