ゲーム感覚でコンピュータ操作を楽しめるマルチメディア学習ソフトウェアの開発 99UA034 松井 佐己子 1.研究目的 平成14年度から導入された「総合的な学習の時間」の授業において,子供達がいよい よコンピュータやインターネットの触れる時がやってきた。今まで多くのことが懸念され てきたコンピュータやインターネットに対する保護者の意識,学校における情報教育の現 状はどうであるかを調査し,親と子がコミュニケーションを取りながらコンピュータ操作 をゲーム感覚で楽しめるより良い環境を提供できるマルチメディア学習ソフトウェアの開 発をする。 2.調査方法 ・ 先行研究から,学校における情報教育の現状を調査する。 ・ 子供達がコンピュータやインターネットを使用しているときの反応,またその結果と してどういったもの得られるのかを調査する。 ・ 情報教育導入に関しての保護者の意識や考えを調査する。 ・ 実際に開発したマルチメディア学習ソフトウェアを子供そしてその保護者に使用し てもらい,アンケート調査を行う。 3.調査結果 情報化社会に突入し,子供達を取り巻く環境も変化したように,学校という場に大きな 変化をもたらし,コンピュータやインターネットを使用した授業を展開することになった ことだ。またその結果学校や教員にとっても大きな変化を与え,新しい課題をもたらすこ とになった。それは学校だけではなく,保護者への意識にもいえる。しかし情報教育の導 入により,子供達の意識も変化し,ある学校では『算数嫌い』だった子供達がコンピュー タやマルチメディア学習ソフトウェア使用することにより,『算数嫌いを克服』したという 良い方向へ向きつつあるという報告も出ている。様々な問題は未だたくさん存在するが, 大人や教員の適切な介入により,子供達の新しい視野はさらに広がるといえよう。 4.開発ソフトウェア 対象年齢を幼児から小学校低学年とし,開発するソフトウェアは親と子が一緒に,ゲー ム感覚で遊びながらコンピュータを操作することで,マウスの使い方を学べるソフトウェ アとする。このマルチメディア学習ソフトウェアは後に必要となってくるコンピュータ知 識の一つとして役に立て,子供達の判断力を少しでも開花させることをねらいとする。ま た子供達と親がコミュニケーション取りながら使用させることで,コンピュータと子供を 1対1の関係にする行動を回避でき,幼児教育の手助けとなる。 5.まとめ コンピュータは子供達にとってただの,他の遊び道具と変わりなく,一つの道具であり, 一つの手段にしか過ぎない。他の遊び道具も使い方を誤れば危険を伴い,適切な遊び方を すれば子供達の想像力や協力性などを伸ばす事ができる。同じようにコンピュータも適切 な使い方をすれば,想像力や協力性も伸ばす事ができるが,何しろ大きな視野を持つ事が でき,良い影響を与えることができる。それには保護者や教員の力が必要不可欠である。 それは「適切な目的にあったソフトウェア選び」と子供達がそれを使用しているとき,「適 切な介入」をすることの2つである。これらの「大人」の行動により,子供達はコンピュ ータやマルチメディア学習ソフトウェアで体験したことや考えを周囲に話し,その体験を 共有しようとする。そしてこれらの世界に閉じこもることなく,コンピュータやマルチメ ディア学習ソフトウェアの内容についての意味を見出すことができる。 図 開発ソフトウェア 『仲間探しゲーム』
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