外国語によるラジオ番組を支えるボランティアたち 世界がぐっと近くなる?!

NIC
ホットライン
外国語によるラジオ番組を支えるボランティアたち
就任のごあいさつ
名古屋国際センター(NIC)がラジオ番組を提供していることをご存じですか?
このたび6月20日付で、公益財団法人名古屋国際センターの理事
東海地域に滞在する外国人を対象に、ZIP-FM「グローバルボイス」で生活、防災、イベントなどの情報を英語、ポルトガル語、中国語、
長に就任いたしましたので、一言ごあいさつを申し上げます。
ハングルで放送しています。ここでもNICのボランティアが活躍しています。
公益財団法人名古屋国際センターは地域の国際交流の拠点とし
て、昭和59年8月に設立され、市民レベルの国際化の推進を目指し
て、関係機関を始め国際交流団体やボランティアなど、多くの方々の
ご協力のもとに歩んでまいりました。
この間の地域の国際化の進展には目覚ましいものがあり、国際交流から国際協力、そして多文化共
生へとその領域も広がってまいりました。特に平成2年以降の在住外国人の増加には目を見張るもの
があり、外国人が抱える課題も複雑多様化する一方、外国人を支援する団体などによる取り組みも活
オンエアまでの準備は約3ケ月前から始まります。まずNICの担
していたことがあるそうです。
「まさかもう一度スタジオに入れると
当職員が日本語で原稿を作成、上記の各言語を母語としている放
は思ってなかった。しかも日本の放送局で!」
と、このチャンスをとて
送ボランティアが翻訳し、収録に臨みます。
も喜んでいます。
毎月2週分 の原稿を書くため担当者の頭の中は、いつもネタ探し
ハングル担当の楊 秀 景 さん
(下写真)
も、ボランティアをやってい
です。ある時とうとう行き詰まり、ボランティアたちに
「何か意見が
てよかったことを
「他の言語
あったら、どんどん聞かせて」
と言うと皆、一様に驚き、
「え、意見を
の人たちと出会えたこと。日
言ってもいいの!
?」
と反対に聞かれてしまいました。
「来日前、日本で
本についてもっと知るよう
は自分の意見を言ってはいけないと教えられてきた」
そうです。
になったこと」
と、活動を楽
こんなやりとりからひらめいた話題が日本でのコミュニケーショ
しんでいます。
ンについて
(昨年12月放送)です。
「空気を読む」
とはどういうこと
グローバルボイスの収録
か、必要なときに自分の意見を言うのは日本でも大切なことと伝え
は月1回。久しぶりに顔を合わせ、ちょっとした雑談のなかにも文化
ました。
の違いを感じる収録の合間は、興味深く楽しい一時です。
日本での生活も長く、日本語に堪能なボランティアでも翻訳で苦
「このあいだラジオに出てなかった?と友達に聞かれると、朝早い
労するのはやはり、日本語独
のに放送を聞いてくださっている方がいて、番組で発信している情
特の表現です。放送ボラン
報が確実に誰かに届いている、地域の皆さんの安心で楽しい生活
※
公益財団法人 名古屋国際センター
理事長 矢野 秀則
発に行われてきています。こうした状況の中、当センターでは専門機関や市民団体との協働のもと、行
政、法律、教育、健康などの分野での専門相談、多言語での情報提供、日本語教室の運営、異文化理解の講座などを実施してまいりました。
また、近年におきましては、外国人の定住化が一層進んでおり、今後は、定住化に伴う高齢化や市民挙げての課題である防災などにも的
確に対応していく必要があると思っています。
昨今の社会経済状況を鑑みますと、
「国際化」
という従来の事象にととまらず、
IT技術の超絶的な進展等を媒介として、ボーダレス化、グ
ローバル化が一層進展していくことは確実であり、当センターでは、こうした社会経済状況の著しい変化を的確に把握した上で、時代や社会
と向き合いながら、外国人向け防災啓発、外国人の子どもの教育や生活支援、外国人住民の社会参画の促進など、
「支援」
から
「自立」
へ、
そして
「社会参画」
へと事業を展開していく必要があるものと考えます。
そして、このような時代であればこそ、絶えず足もとを見ながら、異なる文化や習慣を互いに理解し合い、外国人住民が地域の一員として
安心して暮らすことのできる多文化共生社会の実現に向けて、当センターが果たすべき役割はますます大きくなるものと思います。
に役立っている、と思えて嬉しいです」
というアダムさんのことば
が、放送ボランティアをはじめ、
「グローバルボイス」
に関わっている
ストラリア、左写真)
も
「日本
みんなの思いです。
語から英語に直訳できない
毎回、収録で各国語を聞いているZIP-FMのディレクターは、各国
ものの多さを実感していま
語で数字がわかるようになったそうです。必ず出てくるNICの電話
す」。日本人職員にとっては、いかに翻訳しやすい原稿を書くか、ボ
番号です。外国語を学習している方、
リスニング力の強化に
「グロー
ランティアにとっては、いかに日本語原稿の意味を保ちながらその
バルボイス」
を聞いてみてはいかがでしょうか。知り合いの外国人の
言語で表現するかという点がいつも苦心するところです。
方にも教えてあげてください。
何よりも市民の皆様、そして、当センターをご支援くださる皆様があってこその名古屋国際センターでございます。引き続き皆様方の変わ
らぬご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
ま しぇん ちゃお
「NIC地球市民教室」―それは、名古屋国際センターに登録して
で、赤福餅を…」
という講師も。楽しい授業にする工夫や日頃の
いる外国人講師が展開するユニークな教室。平成25年度(5月現
授業での悩みをお互いに話し合うなど、交流会は笑顔と活気に溢
在)は、35か国1地域出身の講師152名が登録し、地域の小・中・
れ、今後彼らが行う母国の魅力たっぷりの授業を想像することが
高校や生涯学習センターなどで、母国紹介を中心とした楽しい教
できました。
室を開催しています。また、毎年10月に栄のオアシス21で開催さ
「NIC地球市民教室」は、講演形式やワークショップ(参加型学
れる
「ワールド・コラボ・フェスタ」では、
「世界へえ?ほう!フェスティ
習)形式など、依頼に合わせて様々な対応が可能です。またすべ
バル」
と題したブースを出展して、複数の講師がある1つのテーマ
て日本語で行われ、どの年代の方にも安心して聞いていただけま
に沿ってお話を繰り広げます。
す。11月30日には一般の方にも実際に彼らの授業を体験できる
6月8日、
「NIC地 球 市 民
新しいイベント、
「NIC地球市民教室オープンハウス」を開催予定
教 室」の17名 の 講 師 が、そ
です。世界をぐっと近く感じることができる
「NIC地球市民教室
れぞれのプレゼンテーショ
オープンハウス」を、お楽しみに!
(詳細はHPで近日公開)
ン技 術 の 向 上を目ざし、ス
キルアップ研修に参加しま
「グローバルボイス」
はZIP-FM
「スパイス・アップ」
(土、日曜午前6
(右写真)は、この4月から放
∼9時。77.8MHz)
内で、6時17分頃から3分間、土曜日は英語とポ
ルトガル語、日曜日は中国語とハングルで情報を発信しています。
送ボランティアを始めたば
かりですが、落ち着いた話し
ぶりで、初収録も一回でOK
※放送は、愛知県国際交流協会(AIA)
と隔週で担当。AIA担当週はハングルが
を出しました。馬さんは中国
スペイン語になります。
の大学時代に放送部に所属し、地元の放送局でもアナウンサーを
名古屋国際センター
!
サポーター募集中!
あなたもサポーターとして、NICのいろいろな活動に参加しませんか?
国際交流に関心のある人、国際協力に参加したい人、新しいことを始めたいと考えている人に、
NICはさまざまな
出会いの場を提供します。
した。
「心に残る授業」や「プ
●サポーター(賛助会員)になると…
●入会記念品
ついてワークショップ形式で学び、真剣に語り合いました。
●NIC主催の講演会、交流会へのご招待、各種行事へのご優待、出版物の割引販売をいたします。
●月刊広報誌「ニック・ニュース」、月刊外国語情報誌「ナゴヤ・カレンダー」
(希望者のみ)をお送りします。
●来館にてお申し込みいただいた方には、フェアトレードの「押し花
カードセット」をさし上げます。
研修後の交流会は、それぞれが自慢の母国料理を持ち寄るポッ
年会費/学生3,000円 個人10,000円 団体50,000円
トラックパーティを開催。
インド、
イラン、
タイ、台湾、中国、
ネパール、
申込み/所定の申込書に記入して郵送、または直接名古屋国際センター4階総務課へ
レゼンテーションのコツ」に
研修の様子
フランスなど、彩り豊かな料理が並ぶなか、
「三重に住んでいるの
01
中国語担当の馬 勝 超 さん
2013.8 ニック・ニュース
NICホットライン
NICホットライン
ティア歴12年、英 語 担 当 の
ターの使命を果たしてまいりたいと考えております。
∼NIC地球市民教室∼
す ぎょん
アダム・シモンズさん(オー
今後とも社会経済・時代状況の変化という多様な動きの中で常に市民の皆様に寄り添いつつ
“顧客満足度”
がさらに高まるよう、当セン
世界がぐっと近くなる?!
やん
お越しください。
みんなでハイ、
チーズ!
申込書請求・お問い合わせ/(公財)名古屋国際センター 総務課 D(052)581−5674
団体賛助会員6月更新団体
栄地下
㈱、(有) 河、瀬戸市役所 交流学 課、中部電力㈱、名古屋
市信用保証協会、名古屋 明
会、(学)名城大学 国際化推進
(50音順)
2013.8 ニック・ニュース
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