CUC 公開講座 in 丸の内 2015 第1回 5 月 16 日(土) 地域を描く、素敵な公務員 ―地域情報を可視化し政策に活かす― 平原隆史 教授(数理社会学) 杉田このみ 助教(映像表現) 渕元哲 助教(経済社会学、公共政策学) 【講座概要】 今回の講座のキーポイントは、地域の潜在的な情報を可視化・顕在化し、それをどのよ うに活かすかと言うことにあります。 特に経済成長が鈍化した今日の先進国では、「官」がすべての公共サービスを提供するこ とが困難になってきており、そのために、地域社会に一定の役割を発揮してもらうことが 期待されています。また「ニュー・パブリック・マネジメント」という言葉に示されるよ うに公共部門が情報公開をし、民間のように費用や便益に注意し、説明責任を行うことを 要請されてもいます。その上、先進国では福祉社会が普通のことになり、公共サービスへ の期待は広がり、公務員の仕事は拡がる一方で、公共部門への支出は厳しくなるという矛 盾に対応しなくてはなりません。 こうした状況に対応するために、わが国でも「協働」や「パートナーシップ」と呼ばれ る、行政サービスの実行というだけでなく企画・立案についても、地元住民や企業といっ た「民」が関与するような試みがなされています。しかし、各省庁も各自治体もいまだ手 探りの状況で十分に対応しきれていません。 そこで今回の講座では、この地域にある潜在的な情報の政策への利用という観点から公 務員と民間の「協働」を掘り下げていきます。 情報提供に関しては、意外な地域のビックデータ的な情報の掘り起こし方、住民の何気 ない記録が産む地域情報の利用の可能性を追求します。そして最終的にはこうした取り組 みの成功例・失敗例を挙げながら、 「協働」の下における公務員の役割について、皆さんと 考えていこうと思います。
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