1 - 日本配電制御システム工業会

社団法人 日本配電制御システム工業会/
社団法人 日本電機工業会 技術交流会
「変流器(CT)・計器用変圧器(VT)
の選定と保守点検・更新について」
社団法人日本電機工業会
計器用変成器技術専門委員会
−目次−
1. 計器用変成器の規格動向
目次
2. 計器用変成器の種類
3. 計器用変成器の構造(1)∼(4)
4. CTの選定方法 5. VTの選定方法
6. 計器用変成器の選定例
7. CTの比誤差と位相角
8. VTの比誤差と位相角 9. CT・VTの二次負担計算
10. CT二次側接続線の負担計算
11. CTの通電時間と過電流強度(倍数)
12. CTの過電流定数と二次電流
13. キュービクル式高圧受電設備に使用するCTの定格
14. 遮断器との組合せにおけるCT耐電流の選定
15. 電力ヒューズとの組合せにおけるCT耐電流の選定
16. VT二次短絡の保護
17. CT・VT使用上の注意
18. 計器用変成器の接続 19.CT・VTの保守・点検(1)∼(2)
20.CT・VTの更新時期
21.参考文献
計器用変成器の規格動向
計器用変成器の規格動向
国内変成器関連規格
最近の規格の動向
JIS C 1731−1:1998
計器用変成器
(標準用及び一般計測用)
第1部:変流器
・JIS C 1731−1は国際整合化の推進によりIEC規格の翻訳版を 付属書と
して規定。 IEC 60044−1:Current transformers
・絶縁階級の廃止
・部分放電 100pC→50pC
JIS C 1731−2:1998
計器用変成器
(標準用及び一般計測用)
第2部:計器用変圧器
・JIS C 1731−2は国際整合化の推進によりIEC規格の翻訳版を 付属書と
して規定。 IEC 60044−2:Inductive voltage transformers
・絶縁階級の廃止
・部分放電 100pC→50pC
JIS C 1736−1:2009
計器用変成器(電力需給用)
第1部:一般仕様
・2009年4月制定。
今回,計量法省令(特定計量器検定検査規則,以下,検則という。)に定める技
術基準を迅速に技術進歩に対応させるとともに国際整合化の推進を図るために
は,検則の技術基準にJISを活用する必要があることから,工業製品規格と検定
検査規則とを併記した計器用変成器のJISを作成するとの社会ニーズ対応型基
準創成調査研究の方針に基づき,工業製品規格を第1部とし,検則の技術基準
を新たに第2部として制定することとした。
JIS C 1736−2:2009
計器用変成器(電力需給用)
第2部:取引又は証明用
JIS C 4620:2004
キュービクル式高圧受電設備
付属書1(規定)変流器
・キュービクル式高圧受電設備に使用する変流器を付属書の1998年版に規定。
2004年版では,設備容量を2,000kVAから4,000kVAに拡大した。
JEC−1201:2007
計器用変成器(保護継電器用)
・2007年版の計器用変成器については,耐電流試験の二次側負担を短絡で試験
することとした。
計器用変成器の種類
計器用変成器の種類
名 称 (外 観)
変流器
文字記号 図記号
CT
計器用変圧器
計器用変圧変流器
Voltage & Current
Transformerまたは
Metering Outfit
VT
VCT
または
MOF
または
VCT
零相変流器
Zero Phase
Current
Transformer
ZCT
接地形計器用変圧器
Earthed Type
(Ground) Voltage
Transformer
EVT
(GVT)
規 格
標準用および
大電流を電流計、電力計、継電器などが直接つなげる 一般計測用
小電流に変成する機器で大電流の計測に使用します。
第1部:
変流器
JIS C 1731-1
第2部:
計器用変圧器 高電圧を電圧計、電力計や継電器などが直接つなげ JIS C 1731-2
る低電圧(一般に110V)に変成する機器で高電圧の計 測に使用します。
保護継電器用
JEC-1201
Current Transformer
Voltage
Transformer
説 明
3
計器用変圧器(VT)と変流器(CT)を一つにまとめたもの 電力需給用
で大電力の計測に使用します。
JIS C 1736
電力量計と組合わせて検定を受け、電力の取引きに
使用します。
電力会社が設置し、電力会社が管理します。
全ての一次側電線を貫通させて地絡事故時の零相電 保護継電器用
流(各線電流のベクトル和)を検出する変流器です。地 JEC-1201
絡継電器や漏電リレーと組合わせて地絡保護に使用し
ます。
大地と電路間、大地と電路中性点間の電圧の計測や 保護継電器用
三相回路の地絡事故時の零相電圧の検出に使用す
JEC-1201
る計器用変圧器です。継電器と組合わせて地絡保護 標準用および
に使用します。
一般計測用
JIS C 1731-2
計器用変成器の構造
(1)
計器用変成器の構造(1)
変流器
巻線形CT 注型用樹脂
一次端子
k
一次巻線
二次巻線
貫通形CT
方向性ケイ素鋼帯
取付足
二次側端子
エナメル線:フォルマール線(PVF)、ポリエステル線(PEW)等
鉄心
モールド形
二次巻線
取付足
V
I1
I2
K
k
N1 N 2
L
N2
I1
≒
N1
I2
エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂
ブチルゴム、EPゴム
鉄心
一次導体
U
エポキシレジンが主流
モールド形 合成樹脂モールド
合成ゴムモールド
I1
・・・変流比(CT比)
I2
合成樹脂モールド:エポキシレジン、ポリエステルレジン
合成ゴムモールド:ブチルゴム
ケース入り
計器用変成器の構造
(2)
計器用変成器の構造(2)
計器用変圧器
限流ヒューズの使用を規定。−キュービクル式高圧受電設備 JIS C4620
ヒューズ
注型用樹脂
二次巻線
一次巻線
鉄心
名板
U
V
取付足
エポキシレジンが主流
・高圧・低圧ともにモールド形が主流
モールド形 合成樹脂モールド エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂
合成ゴムモールド ブチルゴム、EPTゴム エナメル線を使用
フォルマール線(PVF)、ポリエステル線(PEW)、ポリエステルイミド線(EIW)等
二次端子
U V
方向性ケイ素鋼板、無方向性ケイ素鋼板を使用
U
u
V1
N1 N2
V2
V
v
V1
N1
≒
V2
N2
V1
・・・変圧比(VT比)
V2
計器用変成器の構造
(3)
計器用変成器の構造(3)
零相変流器
注型用樹脂
二次端子
一次導体
エポキシレジンが主流
モールド形 合成樹脂モールド:エポキシレジン、ポリエステルレジン
合成ゴムモールド:ブチルゴム
鉄心
U
V
W
方向性ケイ素鋼帯、パーマロイ等
二次巻線
取付足
I0
k
U
V
W
試験用巻線:継電器の動作確認用
正常時:一次導線(U,V,W)各相の磁束が打ち消しあうため、二次電流は流れない。
地絡時:地絡事故により零相一次電流に比例した零相二次電流(微小電流Io)が流れる。
U
Io
V
kt
t
エナメル線を使用
フォルマール線(PVF)、ポリエステル線(PEW)、ポリエステルイミド線(EIW)等
零相変流器の定格:定格零相一次電流/定格零相二次電流
200mA / 1.5mA
W <CTとの相違点> ①一次導体3本を通すため貫通穴が大きい。
②地絡電流検出のため出力電流が微小電流である。
計器用変成器の構造
(4)
計器用変成器の構造(4)
接地形計器用変圧器
<単相用三次巻線付の例>
ヒューズ(限流ヒューズを使用)
一次巻線
二次巻線
三次巻線
エナメル線を使用。フォルマール線(PVF)、ポリエステル線(PEW)、
ポリエステルイミド線(EIW)等
注型用樹脂:エポキシレジンが主流
高圧、低圧ともにモールド形
鉄心:方向性ケイ素鋼板、無方向性ケイ素鋼板を使用
<零相電圧検出に使用する例> 三相回路の零相電圧を検出するには接地形計器用変圧器の開放三角結線
(ブロークンデルタ)方式が用いられる。
6600 110 110
V × 3台
定格電圧
√3
√3
3
6600V
6600V
正常時ベクトル図
V相接地時ベクトル図
CTの選定方法
CTの選定方法
選 定 要 領
項 目
CTの選定方法
途 一般計器用、継電器用、検定用、キュービクル式高圧受電設備用
1
用
2
定格一次電流 一般の負荷電流の1.5倍程度としJIS又はJEC規格に定められた値より選定する。
3
定格二次電流 削減が図れる。
4
5Aが標準。遠隔計測の場合には1Aを使用するとCT負担の軽減および配線の費用
最高電圧/
耐 電 圧 回路電圧および系統回路の
絶縁協調により選定。
注.CTの耐電圧は商用周波耐電圧/雷インパルス耐電圧を示す。
用途、接続する計器および継電器
が必要とする精度により選定。
5
確 度 階 級
6
定 格 負 担 接続される計器、継電器および接続電線の合計負担VA以上を定格負担として選定。
7
8
過電流強度 (定格耐電流)
※JIS C 4620附属書「キュービクル式高
圧受電設備に使用する変流器」に規定
配電系統の短絡電流に耐える変流器を選定。キュービクル式高圧受電設備用変流器を
使用すると便利。
継電器用として使用する場合に必要。継電器と協調がとれる過電流定数をもった変
過 電 流 定 数 流器を選定。
VTの選定方法
VTの選定方法
選 定 要 領
項 目
1
用
2
定 格 電 圧 回路電圧により決定。
3
耐
途
VTの選定方法
一般計器用、継電器用、検定用。
電
圧
回路電圧および系統回路の
絶縁協調により選定。
注.VTの耐電圧は商用周波耐電圧/雷インパルス耐電圧を示す。
用途、接続する計器および継電器
が必要とする精度により選定。
4
確 度 階 級
5
定 格 負 担 接続される計器、継電器の合計負担VA以上を定格負担として選定。
6
制 限 負 荷 負荷が制限負荷。
7
一 次 ヒ ュ ー ズ に波及する前に事故VTをすみやかに切離し、事故を最小限にくいとめるもの。
付 の 選 定 JIS C 4620には,VTが必要な場合は,一次側にヒューズを付けると規定している。
試験用とか制御電源用として使用する場合に必要。温度上昇が規格いっぱいになる
VTの一次側ヒューズはVT自体の保護ではなく、VTが絶縁破壊し主回路の短絡事故
計器用変成器の選定例
計器用変成器の選定例
6600V 60Hz 12.5kA (短絡容量)
接続される計器の合計負担以上を選定
DS
交流電圧計
200A
VT 6600/110V 50VA
VS
0-9000V
V
VCB
3VA
限流ヒューズを選定
7.2kV
600A
12.5kA
OCR
負担調整器
電力トランス
デューサ
電力量計
CT
25VA
40/5A
n > 10
12.5kA/0.125s
負荷電流
25A
交流電流計
AS
I >
Wh
8VA
5VA
VT負担4.8VA
負荷電流の1.5倍程度を選定
CT負担2.2VA
OCRの瞬時要素と協調がとれる値を選定
W
VT負担0.3VA
CT負担0.1VA
接続電線 2mm2片道10m 往復負担4.6VA
回路の短絡電流により選定
0-40A
A
1VA
CTの比誤差と位相角
CTの比誤差と位相角
JIS C 1731-1における比誤差および位相角の限度の例
用途
限度
一次電流
精密計測用
確度階級
0.5級
普通計測用
・配電盤用
1.0級
3.0級
比誤差 %
位相角 分
0.05In
0.2In
1.0In
0.05In
0.2In
1.0In
±1.5
±0.75
±0.5
±90
±45
±30
±3.0
±1.5
±1.0
0.5In∼1.0In ±3.0
±180
±90
±60
0.5In∼1.0In ±180
備考)Inは定格周波数の定格一次電流を示す。
使用負担と比誤差の関係
使用負担と位相角誤差の関係
VTの比誤差と位相角
VTの比誤差と位相角
JIS C 1731-2における比誤差および位相角の限度の例
用途
限度
一次電流
精密計測用
確度階級
0 .5 級
普通計測用
・配 電 盤 用
比誤差 %
位 相角 分
0 .7 ∼ 1 .1 V n
0 .7 ∼ 1 .1 V n
± 0 .5
± 20
1 .0 級
± 1 .0
± 40
3 .0 級
± 3 .0
± 120
備考)Vnは定格周波数の定格一次電圧を示す。
使用負担と比誤差の関係
使用負担と位相角誤差の関係
許容限界下限
CT・VTの二次負担計算
CT・VTの二次負担計算
<計器用変成器の使用例での計算>
接続される計器
CT二次負担
VT二次負担
1S−1L
3S−3L
P 1− P 2
P 2− P 3
電力量計
2.2VA
2.2VA
4.8VA
4.8VA
電力トランスデューサ
0.1VA
0.1VA
0.3VA
0.3VA
交流電圧計
OCR
負担調整器
交流電流計
接続電線
2mm2−片道10m
−
−
3.0VA
−
5.0VA
5.0VA
−
−
8.0VA
8.0VA
−
−
1.0VA
−
−
−
4.6VA
4.6VA
−
−
合 計
20.9VA
19.9VA
8.1VA
5.1VA
CT
二次側接続電線の負担計算
CT二次側接続電線の負担計算
接続電線の負担計算
計算式
計算例
接続電線の負担 VA= I2×R×L/1000
I :定格二次電流 (一般的には5A)
R :導体抵抗(Ω/km)
L :往復線長(m)
2.0mm2の片道10m(往復20m)の場合
接続電線の負担 VA=52×9.24×2×10/1000=4.62VA
接続電線の導体抵抗
電線
公称断面積
(mm2)
2.0
導体抵抗
(Ω/km)
3.5
5.20
5.5
3.33
8.0
2.21
9.24
接続電線の負担
電線
公称断面積
(mm2)
5
10
15
20
2.0
1.16
2.31
3.47
4.62
3.5
0.65
1.30
1.95
2.60
5.5
0.42
0.83
1.25
1.66
電線往復長さ(m)
CT
の通電時間と過電流強度(倍数)
CTの通電時間と過電流強度(倍数)
CTの通電時間と過電流強度(倍数)
機械的過電流強度
過
電
流 2Sn
強
度
Sn
(倍)
St =
定格過電流強度×定格一次電流>推定短絡電流
もしくは 定格耐電流>推定短絡電流
Sn
t
Sn
St:通電時間t秒時の過電流強度
Sn:定格過電流強度
(定格負担時の過電流強度)
0.2
0.25
0.5
0.75
1秒
通電時間 t
遮断器の遮断時間と通電時間 St×定格一次電流>推定短絡電流
遮断時間 継電器のトリップ 短絡電流の
(50Hzの時) 時間(瞬時要素) 通電時間
60ms
50ms以下
110ms
3サイクル遮断の遮断器を使った場合
5サイクル遮断の遮断器を使った場合
100ms
〃
150ms
8サイクル遮断の遮断器を使った場合
160ms
〃
210ms
耐電流
保証時間
0.125秒
0.16秒
0.25秒
CT
の過電流定数と二次電流
CTの過電流定数と二次電流
CTの過電流定数と二次電流
使用負担と過電流定数
二次電流
100A
過
電
流
定
数
n' n
50A
使用負担時の過電流定数n'
定格負担時の過電流定数n
25A
5A
5
10
20
使用負担
定格負担
過電流定数 n
一次電流 nIn
In
5In
10In
20In
過電流定数の選択
継電器の瞬時動作
整定値(タップ値)A
使用負担時の
過電流定数
20
n'>5
30,40
n'>10
60,80
n'>20
n =過電流定数n×
CTの定格負担+二次漏れVA
使用負担+二次漏れVA
キュービクル式高圧受電設備に使用する
キュービクル式高圧受電設備に使用する
キュービクル式高圧受電設備に使用する変流器の定格
変流器の定格
変流器の定格
JIS C 4620:2004 キュービクル式高圧受電設備
附属書1(規定)変流器の定格
1P 1PS
確 度 階 級 定格一次電流 A
20 30 40 50 60 75 100 150 200
定格二次電流 A
1 1) 5
6.9
最高電圧 kV
8 12.5
定格耐電流 kA
耐電流の定格保証時間 s
過電流定数 定格負担 VA
定格周波数 Hz
注) 1. 1Aは特殊品とする。
2. 3サイクル遮断器用とする。
3. 5サイクル遮断器用とする。
4. 0.25sは特殊品とする。
0.125
2)
0.16
3)
0.25
n>10
10 25 40
50 60
4)
高圧受電設備における変流器二次電流引外し方式の適用上の留意点
高圧受電設備における変流器二次電流引外し方式の適用上の留意点
CT二次電流引外し方式適用上の留意点
(1)使用負担はCTの定格負担に極力,近い条件で使用すること。CTの変流比が小さいほど,
二次移行電流が大きくなるので,OCRのb接点損傷を起す危険性がある。
(2)短絡事故遮断後は,必ずOCRの接点損傷状況を点検すること。
(3)既設のOCRを更新する場合は,OCRにあわせて負担を調整してください。
代替引外し方式の推奨
変流器二次電流引外し方式の適用にあたっては,CT,OCR,CBの組合せに留意し,その適用を誤らないように注意する必要
がある。選定することが難しいので,代替案として,電圧引外し方式(またはコンデンサ引外し方式)がある。
<CT二次電流引外し方式>
常 時
動作時
引外しコイル
遮断器
( VCB )
変流器
( CT )
OCR
I >
CT 二次電流
OCR
I >
OCR
b 接点
OCR 動作 時の CT 二次 電流
電力ヒューズとの組合せにおける
CT耐電流の選定
電力ヒューズとの組合せにおけるCT耐電流の選定
電力ヒューズとの組合せにおけるCT耐電流の選定
CTの機械的耐電流=Sn×In×2.5×数倍(メーカ保証値)>電力ヒューズの限流波高値
電力ヒューズの遮断
Sn:定格過電流強度、In:定格一次電流
電力ヒューズの限流特性例
VT
二次短絡の保護
VT二次短絡の保護
VT二次短絡の保護
1.VTの二次短絡電流
6600/110V 、定格負担50VAの場合の一例
Is:短絡電流(A)
Is
負荷
%Z:パーセントインピーダンス
I2:二次電流(A)
I2
0.45(A)
%Z
0.95(%)
Is= ×100 Is= ×100=47A 2.VTの二次短絡保護
・VTの二次回路で短絡または低インピーダンス短絡が発生すると二次
巻線に過大電流が流れて、二次巻線が損傷し、一次−二次間の絶縁
破壊に進行する。
防止するためには二次短絡保護用のヒューズまたは
サーキットプロテクタの使用が効果的である。
CT
・VT使用上の注意
CT・VT使用上の注意
CT二次開路禁止
二次開路時の二次誘起電圧
一次電流
通電中
CT
開路時の鉄心内磁束
開路時の二次誘起電圧
常時の二次誘起電圧
常時の鉄心内磁束
開放しては
けません
VT二次短絡禁止
誤接続の防止
VT
S
短絡しては
いけません。
1
3
S
1S P1 P3 3S
1L
1S
計器用変成器の接続
計器用変成器の接続
三相3線回路
単相3線回路
(R) (S) (T)
1
2
3
電力量計
電力計
M2LHM-V
YP-12NW
1S
K
L
k
K
+C 1 C 1
k
K
L
3S 3L
P1 P 2 P 3
CT
u
U
負 荷
1L
(R) (N) (S)
1
0
2
V
v
U
u
V
v
VT
+C 3 C 3
P1 P 2 P 3
低圧計器用変成器
K
電力計
M2LHM-V
YP-12NW
1S
1L
+C 1 C 1
3S 3L
P1 P 2 P 3
+C 3 C 3
P1 P 2 P 3
k
L
CT
P1
P2
P3
負 荷
二次側電路の接地
特別高圧計器変成器
高圧計器用変成器
L
k
電力量計
第 A 種接地工事
第 D 種接地工事
接地工事不要。(詳細は
電気設備技術基準第 13
条参照)
計器の接続
・電流回路は各計器を直列に接続
・電圧回路は各計器を並列に接続
CT
・VTの保守・点検 (1)
CT・VTの保守・点検 (1)
モールド形計器用変成器の日常点検項目
No.
点検項目
内容
判定基準
1
運転状況
計器の指示値
異常値指示がないこと。
2
音,振動
異常音発生の有無
異常音・振動がないこと。
a) 鉄心のびびり音
b) 共振音
c) 放電音
3
臭気
異常臭気発生の有無
異常臭気がないこと。
4
外観点検
発錆・腐食
端子の局部過熱
変形・破損(端子・取付足など)
き裂
汚損
放電痕
トラッキング
小動物の侵入
発錆・腐食がないこと。
変色・過熱がないこと。
変形・破損がないこと。
き裂がないこと。
汚損がないこと。
放電痕がないこと。
トラッキングがないこと。
侵入又はその形跡がないこと。
CT
・VTの保守・点検 ((2)
2)
CT・VTの保守・点検 モールド形計器用変成器の定期点検項目と推奨頻度
No.
1
絶縁材
2
点検項目
推奨頻度
絶縁抵抗測定
1年に1回
部分放電試験
10年経過後
1年に1回
3
取付け
各取付け部点検
1年に1回
4
接続部
各接続部点検
1年に1回
5
モールド
面
モールド面の清掃
モールド面の放電痕の点検
モールド面のき裂の点検
1年に1回
6
一次側
ヒューズ
溶断時の点検(VT)
1年に1回
CT
・VTの更新時期
CT・VTの更新時期
絶縁方式
更新推奨時期
25年
モールド形(モールド以外の乾
式含む。)
15年
油入式
備考:上記の更新推奨時期は,日常点検及び定期点検
(油入形の場合は15年程度でオーバーホールすることを
含め)を実施することを前提として設定したものである。
参考文献
参考文献
• JEM-TR129 計器用変成器適用指針
• JEM-TR164 計器用変成器の保守・点検指針
• JSIA-T007 高圧受電設備における変流器二次
電流引外し方式の課題と考察
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社団法人日本電機工業会
技術部 技術課 小西 圭
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