長崎市小学校体育大会バスケットボール競技 審判マニュアル ○試合の中で審判がすること 1. 対戦相手 ,TOが準備ができているかのかの確認 2. 試合開始・終了の整列・挨拶の号令 3.ゲームの審判 4. 最終スコアの確認 ※ ふだんの学校生活と同じように,マナーなど指導を要すると判断した時は,タイムを止めて でもぜひお願いします。 ○審判判定時の基本姿勢 ・ バスケットの審判は,瞬間の判断です。 笛を首からかけ,プレー中は常に口にくわえます。 ★ポイント ・ 笛は力を込めて。歯切れよく鳴らす。 (1 回だけ) ・ 笛によって,現象周辺の選手の;動きを止めること ・ 常にどちらの方向にも走り出せる(現象に近づくことができる) 体勢を保つこと。 ○プレーをしている選手に近づいて,現象をしっかり見ましょう。 例えば,速攻が出て選手が走る時は,審判も走り,バイオレーションやファールがないか見える 位置を確保します。選手と同じように,もしくはそれ以上に汗をかくことになりますが,審判が現象 に近づこうと努力しているかぎりは,たとえ吹き逃しや取り上げない現象があっても,ベンチや子ど もたちは不信感をいだきません。 ○選手やベンチに判定を伝え,スムーズに試合を進行させましょう。 例えば選手同士が激しくぶつかり笛を鳴らしたとします。〔守っている方の反則(ディフェンスファ ール),攻めている方の反則(オフェンスファール),またはトラベリングなどが考えられる。〕 その際 に「今の笛は正しいのかなぁ。」「間違っていないかなぁ。」「文句を言われないかなぁ。」など邪心が よぎることもあると思います。しかし,正しいジャッジよりも自分がそうだと思って取り上げた判定を 声に出して選手やベンチに伝えることを第一に考えてください。 ○主審・副審はそれぞれで独自に判定を下し,全く同等の権限を持 ちます。 主審が優先であるとか,相手の場所を吹いてはいけない等ということは決してありません。特に シュート動作の時にはファールが起こりやすいので,二人の審判で見るといいと思います。始めと 終わりのあいさつの号令をかけ,ジャンプボールのトスアップは主審がします。 -1- ○ 審判の動き 基本的な場所の分担です。状況に応じて現象の見える場所へ移動を心がけてください。 ☆前後半とも審判の場所は変わりません。ファー ル,ジャンプボール時も入れ替わらなくても良い ことにします。(替わっても可) ☆スローインは基本的にそれぞれのラインに近い 方が手渡しします。 ☆スローインの際は,ディフェンスプレーヤー が不利にならないように,ディフェンスプレ ーヤーの位置を確認して,オフェンスプレー ヤーにボールを渡す。 ※ ※ オフェンス方向は,前半:相手コート,後半:自コートとなります。 現象の見える場所に移動するという点から,コートの中心に移動するこ とをためらわないでください。 ボールを保持したオフェンスプレーヤーとディフェンスプレーヤーの間に何らかの接 触が生じる場合が多いので,2人のスペースが見える位置取りをする。 ※ ファール及びバイオレーション後のスローインの位置について サ イ ド ラ イ ン ◎点線より外側で起こった現象は,最も近い サイドラインからのスローインで,再開す る。 ◎点線より内側で起こった現象は,最も近い エンドラインからのスローインで,ゲーム を再開する。 エンドライン ※ スロ-インはすべて審判の手渡しです。時計は「流し」ですので,不要な時間をかけてゲームの 進行に影響を与えないようにご注意ください。 バスケットの反則は,ファールとバイオレーションに大別 されます。 ・ ファール(主に相手との体の触れあいの反則) ・ バイオレーション(主に体の触れあい以外の反則) ファー ルとバイオレーションとでは最初の動作が違いますので,こ注意ください。 -2- ○ バイオレーションの種類と判定動作 ・アウトオフバウンズ (コ-卜からボールが出る。ボール保持者がラインに触れる。) ・ トラベリング(ボール保持者が3歩以上移動する) ・ ダブルドリブル(ドリブルから一度保持したボールを再びドリブルする。) ・ 5 秒オーバー(制限区域内にゲームに影響を与えながら 5秒以上とどまる・ ボール保持者が相手の守りによって5秒以上保持する。) ・バイオレーションの笛を鳴らした場合 1. まず「何かあったぞ」と,周りに告知するために,笛を 1回鳴らす と同時に手を開き「パー」にして上に挙げます。 笛は,同時にロから出します。 2. その場で立ち止まり,声に出して手短に,はっきりと現象を知ら せます。できればベンチにも判定が伝わるようにしてください。 3. バイオレーションの種類(トラベリングやダブルドリブルなど)に は決まった審判の合図がありますが,子どもたちにはわかりにく いので,「声」での告知をお願いします。 (下参照) 4. 次はどちらのボールなのかを告知してください。ユ二フォームの色,または学校名を大きな 声ではっきりと宣言します。声に加えて次の攻撃が行われるリングを指し示してください。 その後は近くの審判がボールを手渡ししてゲーム再開です。 たとえば・・・ 「ピイ~!」 「線を出た! 青ボール!」 「トラベリング!歩いたよ 白ボール!」 「5秒オーバー!長崎小学校ボール!」 というふうに・・・ ○バイオレーションの判定について ☆ トラベリング ・ 基本的には , 「1.2 の~あっ 3 ? 」程度,または明らかにボールを持った場所から離れてドリブ ルを始めたような,学校体育の中でも取り上げられる,そしてだれでも理解できる程度の現 象をトラベリングとします。 反則として取り上げなければならないのは,ゲームの進行に影響のある現象です。 ・ 3歩歩いたことでシュート・パスが成功し得点に結びつきそうだ。 ・ 突き出し時にドリブルを省略したことで,相手を抜きそうだ。 ・ 守りの選手がプレッシャ-をかけたことで,軸足が大きく変化した。 -3- ☆ダブルドリブル ・ 基本的には , 「あ っ2 回目じゃ ? 」程度,またはだれが見ても明らかにドリブル中にボールを 片手で支え持ちなからプレーを続けている現象をダブルドリブルとします。 反則として取り上げなければならないのは,ゲームの進行に影響のある現象です。 ・ 一度止めたドリブルを再開し,相手を抜きそうだ。 ・ ドリブル中に明らかに下からボールを支え持って相手を抜きそうだ。 ・ 両手でドリブルすることで明らかにボールコントロールし,シュートしそうだ。 ☆ラインの判定 ・ バスケットの有効ラインはすべて内側のラインになります。 また,空間ではなく,現象時または現象前の床に帰属すること になります。 ・ ラインの判定については,内側から外側への判定は厳しく取り 上げます。しかし,スローイン時(外から内へ)思わずラインを踏 み越してしまった場合は,そのことによって何らか有利な状況を 作り出さない限り,反則として取り上げないのが適当です 。 ・ スローインされたボールがだれにも触れることなく,ノータッチ でライン外に出た場合は,ボールが出た場所ではなく,初めの スローインがおこなわれた場所で相手チームのスローインとな ります。 ☆5秒オーバー 1.制限区域内での5秒オーバー 反則として取り上げなければならないのは,ゲームの進行に影響のある現象です。 ・ 身長・体格をいかして意図的に制限区域内にとどまり,ボールをもらう意志を見せている。 ・ 制限区域内にとどまることで,ディフェンスを引きつけ結果的に味方の他のプレーヤーを 有利に導いている。 ただし次の場合は取り上げません。 ① 本人がすでにボールを受けて,シュートをしようとしている。 ② 5 秒を意識して制限区域から出ようとしている。 ③ 味方のだれかがシュートした。 ※ 特にシュートがあった場合は,ボールが手から離れた時点で全員リセットとなります。ポジショ ンを確保しているのではなく 5 秒を忘れて「ぼー っ 」としている児童には「出なさい」と声をかけ て,積極的にバイオレーションを回避してください。 -4- ※ 常にこの反則に該当する選手を探したり ,5 秒を明確にカウントしたりする訳ではありませ ん。「入りっ放し」に気がついた時点でこのバイオレーションを意識し始めても十分です。取り上 げるタイミングは次の瞬間です。 ・ 本人がパスをもらおうとした瞬間 ・ 本人かパスを受けたがシュートをやめて,ピボット・パスに切り換えた瞬間 ・ 他のプレーヤーがシュートを止めて,ピボット・パスに切り換えた瞬間 2.スローイン時・オフェンス時の5秒オーバー 頑張ったディフェンスの成果として取り上げてください。 ・ ボールを保持したまま,ディフェンスのプレッシャーの中で 5 秒以上パス(スローイン)また はドリブルできないことを 5秒オーバーとします。 ※ 緊張して固まっている・ベンチの指示を聞いている等の選手には「5秒になるよ」などと声を かけ,積極的にトラベリングを回避させてください。 ○ファールの判定動作 ・ ファールを取り上げた場合は,バイオレーションとは違う(よ り厳しく得点がからむかもしれない)判定がおこなわれたこと を周囲に告知するために,「グー」で合図をします。この「グ ー」を見ることで,テーブルオフィシャルも記録の準備を始め ます。 ・ 笛と同時に,バイオレーションと同じ要領でファールが起こ ったことを 「 声」で全員に告知します。 ・ ファールは「してはいけないこと」です。フ ァ ールをした本人 と目を合わせて,「だめだよ」とはっきりと告知してください。 そして,選手全員の動きを止めることを最優先に行うように してください。 ・ 本人が確認でさたら,手を上げさせてください。 ・ 何の種類のファールか詳しく説明したり,必ずしもゼスチャ ーする必要はありません。 「叩いた!」「押したよ!」で十分です。 ・ ゼスチャ-が習慣化されている方は,本来のディレクション に「声」を積極的に付け加えて,小体会児童でも理解できる ようにしてください。 本人がファールを認識でさたら,即座にテーブルオフイシャ ルにどちらのチームのファールか伝えます。その際は TO には近寄らず(できればその場で),TO と両ベンチに判定が伝わる場所で宣言します。 -5- ・ ユニフォームの色または学校名を,大きな声ではっきりと宣言しま す。 たとえば・・・ 「○○のファール,●●のスローイン !」 「○○」のファール,●●に 1点 ●●のスローイン! 」 ●●に 3 点○○のスローイン! 」 ・ 1点マイボール3点相手ボールの時は,特に慎重に得点があるこ とを TOに伝えてください。 ・ 得点板に座っている児童にも視線とゼスチャーを送るとさらに徹底できます。 ・ その後は近くの審判がボールを手渡ししてゲーム再開です。 ファールの処置,伝達は確実におこなう必要がありますが,時計 は止まりませんので,不要な時間をかけてゲームの進行に影響が出 ることのないようにしてください。 ファールは危険を伴いますので,積極的に取り上げる方向で審判をお願いします。特に,接触に よってボールがあらぬ方向に飛んでいったとか,選手の顔がゆがんだ等の場合には,遅れても構 わないのでファールとして必ず取り上げてください。 ○シュートモーション時のファール 《そのシュートが入らなかった場合》 ファールをされたチームに1点,さらにファールされたチームのスローイン 判定基準は,ファールをされた選手がシュートにいこうとする「意思」があったかどうかです。 ボールや手の向きではありません。「叩き勝ち 」 にならないように採用されているルールですの で,積極的に 1点マイボールを取り入れてください。 《そのシュートが入った場合》 ファールをされたチームに3点。 その後は,相手(ファール をした)チームのエンドラインからのスローイン。 ※ 各クォーターでチームのファ ー ルが4 回を越え, 5 回目を記録したところから,どのようなファー ルであってもシュートモーション時のファールと同じ取り扱いとします。シュートモーション時にフ ァールがあっても ,1点マイボールはそのままです。あわせて 2点といったたし算はしません。 -6-
© Copyright 2024 Paperzz