科 目 名 労働法(個別的労働法)/労働法 2(保護法) 担当教員 山 田 省 三 スクーリング単位 2 単位 日 程 第 2 期 7/13(木)~ 9/14(木) ◆授業の目的・到達目標 本講義では、労働契約がどのように規整されているのか、賃金・労働時間をはじめと する労働条件がどのように形成されているかを中心として学修することを目的としてい る。そして、各々のテーマについて、学説や裁判例を学ぶことを通じて、働くことの意 味を自身で考える能力を身に着けることを到達目標とする。 ◆授業の概要 本講義では、労働契約の締結から、その終了に至るまでに生じる法律問題を扱う。対象となる主たる 法律は、労働基準法と労働契約法が中心だが、最低賃金法、労働者派遣法、短時間労働者法、育児介護 休業法、男女雇用機会均等法等、幅広い法令を学修することになる。この分野では、数多くの裁判例が 出されているので、これらを紹介しながら、具体的に学んでいくことになる。 21 世紀に入り、労働法制だけでなく、労働環境も大きく変容している。市場経済のグローバル化に伴 い、労働環境が大きく変化している。また、少子高齢化を背景として、労働力の女性化・高齢化ととも に、非正規労働者が急激に増加している。本講義を学修することにより、身近な労働法の問題について の実用的な知識を身に付けるのみならず、今後のわが国における労働法の将来像を探し当てることがで きるであろう。 ◆授業の計画 第 1 単元 雇用関係法役割と動向 第 2 単元 労働契約の成立過程における法律問題 第 3 単元 さまざまな雇用形態 第 4 単元 労働契約の展開 第 5 単元 労働契約の終了 第 6 単元 就業規則と懲戒 第 7 単元 賃金 第 8 単元 労働時間・休憩・休日(1) 第 9 単元 労働時間・休憩・休日(2) 第⓾単元 年次有給休暇 第⓫単元 雇用平等 ◆学習指導 労働法の憲法上の根拠は、25 条(生存権)、27 条(労働権)、28 条(労働基本権)のほか、13 条(個 人の尊重)、14 条(平等権)にあるので、憲法の基本的人権の履修が必要となる。また、労働契約は、 民法の雇用契約を修正したものであるから、民法総則や債権法の履修が前提となる。労働法をより理解 するためには、新聞やインターネットを利用してどのような労働問題が社会で生じているのかについて、 日頃からアプローチしておくことが有用であろう。 ◆成績評価 科目試験により最終評価する。 ◆教 材 教科書:角田邦重他『労働法(個別的労働法)/労働法 2(保護法)』(中央大学通信教育部)を使用す るほか、講義レジュメを配布する。 ◆参考・推薦文献 村中孝史・荒木尚志『労働法判例百選(第 9 版)』<別冊ジュリスト>(有斐閣、2016 年) 荒木尚志・土田道夫『労働法の争点(第 4 版)』<別冊ジュリスト>(有斐閣、2014 年) 角田邦重・山田省三『労働法解体新書(第 4 版)』(法律文化社、2015 年)
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