[顧客満足を再考する~需要喚起のホテルづくり・運営] 安心

[顧客満足を再考する~需要喚起のホテルづくり・運営]
不備のない設備・空間
飽きさせないサービス
新たなラブニーズの創出
回復傾向はゆるやか
女性視点と細部への気配り、
中高年への対応を重視
㈱安心オペレーションズ
㈱E.MIRAI
代表取締役
田中政美
■今年前半の状況
代表取締役CEO
門倉直行
■今年前半の状況
昨年は、既存店の年間トータルで前年比 103 ~ 105%でし
今年前半は、前年比微増から 10%以上の伸びを示した店舗
たが、今年前半は、もう少し伸びています。4月の消費税増税
まで幅がありますが、全体として昨年よりも売上回復傾向を感
時に店舗ごとに料金の見直しを行ない、一部店舗を除き値上げ
じています。ただ、景気回復を感じさせる地域は限られており、
を実施しましたが、その後、休憩はほぼ前年並みながら宿泊が
売上回復の動きは、まだまだ緩やかといえます。4月の消費税
増加しており、値上げの影響はあまりなかったとみています。
増税を機に、価格の見直しを行ない、実質的な値上げに踏み
■いま求められる顧客満足とは
切った店舗もあります。電気料金や仕入れ等の経費が値上がり
当然ながら、ホテルの商品は客室です。不備のない、本来
しているなかで料金の値上げは必要。利益が減少すれば、お
あるべき状態で販売することが基本。清掃とメンテナンスの徹
客様の満足につながる経費が掛けられなくなります。
底は顧客満足の原点として臨んでいます。同時に破損、汚れ、
■いま求められる顧客満足とは
故障等にいかに早急に対応するかも重要。往々にして、客室の
顧客満足を考える際は、女性目線を優先させています。女性
不備はホテル側よりもお客様のほうが早く見つけるケースが少
に訴求力のある美容・健康に関わる設備やアメニティ等の備品
なくない。そして多くの場合、そのお客様はクレームを付けず
類の充実は、集客と単価確保につながる重要な要素です。もう
にそのホテルを利用しなくなるだけ。修繕費がかかる場合は基
一つは、細部にわたる気配り。シティ・ビジネスホテルとの競
本的に稟議書が必要ですが、売上に直結する部分などは早期
合のなか、レジャー・ラブホテルには、非対面サービスで対面
対処を優先し、報告のみで修繕を実施する体制で臨んでいます。
サービスのシティ・ビジネス以上のホスピタリティを打ち出して
また、固定客にとっては、不備のない客室を利用していても、
いかなければならない。例えば、雨天時、駐車場で車を降りる
何らかの新鮮さがなければ満足感が低下し飽きてしまいます。
と傘が置いてある。館内に入ると目に付く場所に傘の置き場が
そのため修繕時にはリフレッシュの視点でイメージが変わるよ
ある。このような対面接客をしないなかで小さなホスピタリティ
うな表装変更なども絡めていくことも必要です。さらに年間スケ
を積み重ねていくことが重要だと思っています。
ジュールを立てて定期的にイベントを継続する、飲食も季節メ
さらに、中高年層への対応。離婚後に新たな異性と出会うと
ニューなどで季節感を出していく等々、運営面での新鮮さの提
いった、中高年の新しいカップルが増えています。こういった
供も重要です。同時に、冷蔵庫商品はコンビニの陳列等を参
層には、ラブニーズに対応する刺激の提供と同時に、長時間、
考に現在の売れ筋を揃える、アメニティは業者任せではなく女
落ち着いて寛げる癒しの要素も必要です。中高年のマーケット
性社員の提案を取入れ、流行を捉えた商品を追加していく。こ
はまだ拡大できるはずです。
ういった細部へのこだわりの積重ねも、顧客満足につながる重
■今年後半以降の取組み
要な要素です。
急激な売上上昇は期待できませんが、今年前半と同様に緩
■今年後半以降の取組み
やかな上昇傾向が続くとみています。当社店舗では、前年比 5
今後、ラブホテルとしての原点回帰に取り組んでいきたい。
~ 10%増を目指していきたい。現在、14 店舗の運営管理店舗
以前のような過剰な演出の方向ではなく、色調や照明、什器備
も増加させていきたいと思っています。
品等も含めて、より気持ちよくラブニーズを満たす雰囲気の空
今後の課題は、増加する外国人観光客の取り込みです。立
間。とくに女性の気持ちが昂揚し、純真な若いカップルが抵抗
地によっては大きな集客増加が期待できる。ただ、シティ・ビ
なく利用でき、中高年のカップルは安心して利用できるような
ジネスホテルと異なる利用方法や、設備やサービスを含め非常
空間とサービス。これまでの「ハイビスカス」ブランドではな
に割安な料金であることを、いかに人手をかけずに伝えられる
く新しいブランドで具現化していきたい。現在、利用者減少が
か。発想や感性の違いも踏まえた外国人向けのインフォメーショ
進んでいますが、新たな需要を創出していくために求められる
ンを作成する、あるいはそれを iPad で対応する等々、の取組
方向だと考えています。
み方も求められてくると思っています。
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[特集]顧 客 満 足を再 考 する②
多店舗展開企業に聞く
需要拡大のためには
割引や無料サービスより
“おもてなし”の気持ち
魅力の間口を広げ
サプライズ感を強化
可能性はまだまだある
㈱トータルプランニング
㈱トラスター
代表取締役
脇田克廣
代表取締役
嶋野宏見
■今年前半の状況
■今年前半の状況
今年前半は、既存店の平均では前年比数%のアップで推移し
関東では2月の大雪といった前年比減の要因はありました
ました。4月の消費税増税に対し増税分3%を加えた内税表示
が、半年間のトータルではほとんどの店舗が組数も売上も前年
を基本に臨みましたが、集客への影響はほとんどなかったとい
比増を示しています。昨年から売上回復の傾向が感じられはじ
えます。今年に入り景気の上昇感はあるものの、若者層の人口
めており、今年は、昨年から集客につながる仕掛けをしはじめ
減少や車離れ、さらに1ルームマンション居住者の増加など、
たホテルほど伸び率が高い。今年に入ってからのケースですが、
社会的要因からの利用者減少は続いており、レジャー・ラブホ
改装なしでイベントやサービス、看板等での告知を強化するこ
テルの市場環境は好転しているとはいえません。売上回復は、
とで4か月後には前年比 180%という結果が現れたホテルがあ
景気頼みではなく、やはりリニューアルへの取組みや各種サー
ります。売上が低下していても、改装せずに回復できる可能性
ビス企画の充実など、ホテルの魅力を強化する経営努力が必
があるホテルはまだたくさんあります。
要だといえます。
■いま求められる顧客満足とは
■いま求められる顧客満足とは
まず、臭いや汚れといった不満足要因の解消が前提。そして
現在、多くのレジャー・ラブホテルは、各種サービスの充実
4号営業ならラブニーズを満たす設備や雰囲気で、いわば “ 大
を図り、より来店しやすいように利用システムを工夫するなど、
人の遊園地 ” 的な楽しさの提供。新法なら、リゾート感による
さまざまな経営努力を続けています。しかし、根本的な顧客満
非日常の提供。とくにビル型なら高層階の客室は窓から眺望で
足はテクニックではないと思うのです。レジャー・ラブホテルで
きるようにするなどの開放感が有効です。さらに、リゾート感の
は、お客様を回転数と単価でみてしまいがち。この意識を払拭
なかにラブニーズを満たす演出を盛り込めばさらに満足度が高
し、サービス業の本質である「おもてなし」の気持ちでお客様
まる。魅力の間口は広いほうがよいと思っています。
を迎え入れる。その意識変革が、市場縮小時代において需要
また、予約で訪れるようなお客様は、数多くのホテルのなか
を維持・拡大していくうえで求められると思います。
から自社ホテルを選んでくれた優良顧客です。来店時に合わせ
ヨーロッパでは小さなホテルやレストランのスタッフでも「お
てシャンパンを客室内に置くといった特別なサービスをしても
客様の喜びは私の喜びです」という意識をもっている。私たち
いいと思います。レジャー・ラブホテルの顧客満足には何らか
のホテルのスタッフにもその意識があれば、清掃も電話応対も
のサプライズ感が重要ですが、優良顧客には特別なサプライズ
すべて変わっていくはず。確かに割引や無料サービスは集客に
を提供し、通常の固定客から強固なファンにしていくような取
つながる訴求力となっています。しかし、この「おもてなし」
組み方も求められると思います。そこで、どのようなサービス
の気持ちがあれば、お客様が何を望んで、どのようなサービス
がよいのかを見極めるためにはマーケティングが必要です。最
が必要なのか、見えてくるはずです。現場のスタッフの意識変
低でも地域の特性と自社ホテルの主要年齢層等の把握は欠か
革は簡単ではありません。経営者が現場に貼り付き情熱をもっ
せません。
て対処していかなければならない。しかし、今それに着手しな
■今年後半以降の取組み
ければならない時代になっていると思います。
これまでも集客につながるイベント重視の運営で臨んできま
■今年後半以降の取組み
したが、単発ではなく3種類くらいを同時に実施していきたい。
以前のレジャー・ラブホテルは、地方の小規模店舗でも経営
盛況感=楽しさ、です。一方、細部へのこだわりもより重視し
者が熱意をもってお客様に喜んでもらうことを優先した経営で
ていきたい。備品や小物は、客室の雰囲気にあった1点物を
繁盛店となった例が少なくありませんでした。その取組み方が
備える。関連業者からの単品購入は難しいので、自らインテリ
いま再び求められているともいえます。当社店舗でも「おもて
アショップ等に出向いて購入してくる。細部にも手間を掛けて、
なし」の気持ちでお客様を迎え入れられるようにスタッフの意
こだわりをもって臨むことで、お客様の満足につながる客室の
識改革に取り組んでいかなければならないと思っています。
魅力強化ができると思っています。
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[顧客満足を再考する~需要喚起のホテルづくり・運営]
リピーターを満足させるのは
価格やサービスよりも
ホテル自体のクオリティ
客室の非日常化など
ラブホテルゆえの特性を
再度、見直していく
㈱プロシャン
㈱マークス
専務取締役
吉田 健
代表取締役
氏家正裕
■今年前半の状況
■今年前半の状況
年初は前年比微減でスタートしましたが4月以降巻き返して、
今年前半は、既存店平均で前年比微増。暦のうえで週末の少
今年前半は前年比プラスの状況です。4月の消費税増税は、基
なかった6月を除き、前年比減少がほとんどみられなくなり、全
本的に増税分3%を加えた内税表示で臨みましたが、集客の障
体的に売上回復傾向に向かっていると思います。4月の消費税
害にはなりませんでした。今年は、宿泊の増加が先行し休憩も
増税分に関しては、客室ごとに料金を見直し平均で約3%の値
徐々に増加しはじめている状況。また、売上回復は都心部から
上げを実施しましたが、集客への影響はほとんどみられません
進み、近県に波及しはじめている状況。市場環境の好転が数字
でした。
に反映しはじめてきていると感じています。
■いま求められる顧客満足とは
■いま求められる顧客満足とは
最も顧客満足のうえで求められる要素は、やはり客室空間自
レジャー・ラブホテルは地域密着型の事業であり、新規客の
体の魅力だと思います。清掃とメンテンス・修繕で客室の価値
取込みも重要ですが、売上の核になっているのはリピーターで
を維持していく。同時に経年劣化で客室の価値は低下していく
す。それだけに、リピーターを満足させ再来店を促し続けなけ
のでリニューアルも必要です。
ればならない。そのためには、価格やサービスの訴求よりもホ
この数年、若者向けの1ルームマンションなどの住宅空間も
テル自体のクオリティが重要であると思っています。価格訴求で
お洒落で快適になってきています。大画面 TV もネット環境も整っ
新規客を取込んでも一時的なもの。イベントやサービスの強化
ている。一方、現在の多くのホテルは、イベントや無料貸出品
もクオリティが伴っていなければ効果は薄い。クオリティという
やメンバー特典などさまざまなサービスに力を注いでおり、サー
のは高級な内装や設備ということではなく、単価によって求めら
ビス面での差別化はバリエーションの変化しかないという状況
れるレベルは異なります。低単価なら、清潔感と基本的設備が
です。となれば、やはり一般住宅にはなく他のホテルにもない
確実に稼動すること。中単価ならそれに加えてデザイン性の高
非日常的な表現を施した客室空間が、集客力につながる顧客満
い空間。高単価なら寝心地の良いベッドなど目に見えない部分
足の要素として重要になります。
へのこだわり。当社がコンサルティングで関わるホテルで、大き
近年、お客様に “ ラブホテルに対する憧れ ” がなくなってい
な改装も施さずに着実に売上を伸ばし続けている店舗がありま
るのではないかと強く感じています。これは、ラブホテルという
す。そのホテルは、経営者自身がホテルに愛着をもち、こだわ
宿泊業態の存在の必要性に関わってくる問題です。4号営業で
りをもって日々の運営に臨むことで高いクオリティを実現しお客
ラブニーズに対応する設備・演出をすればよいというものでは
様の評価を得ているのです。いわば老舗旅館のクオリティに通
なく、従来の常識を超える新しい魅力の創出が必要。それを実
じる取組み方といえます。愛着とこだわりは、多店舗展開企業に
現するのは強いオーナーシップ(経営意欲)以外にないと思い
とって忘れがちな視点ですが、顧客満足を実現していくうえでと
ます。もちろん、現状のホテルが集客し利益を確保していく戦略・
ても重要だと思います。
戦術として、マーケティングに基づく顧客満足の提供は必要です
■今年後半以降の取組み
が、同時に、ラブホテルという宿泊業態自体に新しい魅力の創
今年前半と同様な売上回復傾向が続いていくとみています。
出が求められていると思います。
昨年からのデータをみると、適正な単価を確保している店舗ほ
■今年後半以降の取組み
ど売上回復が進んでいる。単価を確保しクオリティ向上につなが
現在、シティホテルとラブホテルの特室、ビジネスホテルの
る経費をかけ、そのうえで各種サービスも継続的に実施していく。
宿泊とラブホテルの休憩は、ほぼ同レベルの料金。そこでラブ
そういった取組み方で臨んでいきます。また、店舗にはそれぞ
ホテルを選んでもらうために何が必要なのか。回転による高収
れ個性がある。立地、建物構造、空間の雰囲気、現場スタッフ等々
益性を基にしたカップルのラブニーズへの対応力という、ラブホ
が個性をつくりだしています。効率よりも個性を重視し個性を伸
テル事業の特性を再確認して臨みたい。それがラブホテルなら
ばす方向での取組み方も必要だと思っています。
ではの新たな存在価値の創出につながると思います
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[特集]顧 客 満 足を再 考 する②
多店舗展開企業に聞く
立地・客層で異なる
ニーズを見極め、
細部の気遣いを進める
顧客ニーズに対応すべく
アンケートと店舗データを分析、
各店舗の戦略を策定する
ルナパークグループ
㈱Re・Stay(レステイ)
代表取締役
庄司乃由
代表取締役
宮原 眞
■今年前半の状況
■今年前半の状況
今年前半は、当社が運営管理する全店舗のトータルでは、前
既存店の平均でみると、1~3月は前年比並み、4~6月は
年比 107.9%。関東は順調な売上回復が見られますが、中部や
前年比 105%程度で、4月以降、基本的に消費税増税分3%を
東北などはまだ厳しい状況です。4月の消費税増税には基本的
加えましたがそれ以上の伸びを示しています。ホテル利用にお
に3%分を上乗せしました。それでも休憩組数は増加している
いても、景気回復から消費行動が活性化してきているように感じ
のですが、宿泊の苦戦が続いています。組数で売上を伸ばして
ます。
も経費も増加する。本来は宿泊を伸ばしたいところですが、タ
■いま求められる顧客満足とは
イムシェアへの対応も求められており難しい状況です。また、融
売上回復傾向のなかで、いかにお客様に選ばれるホテルとし
資環境が少しよくなってきたこともあって改装が増え、集積地等
ていくか。現在、お客様のニーズと利用状況を詳細に再検討して、
ではレベルが一段高まった競合状況となっているエリアも見られ
ホテルごとに顧客満足を高める取組みを進めています。お客様
始めています。
のニーズは、利用の仕方でも異なります。休憩とフリータイムと
■いま求められる顧客満足とは
宿泊では異なり、平日と週末、さらに昼と夜でも異なる。それ
ホテル側が決めた宿泊・休憩・フリータイムに合わせて利用
を確認するため、4月にメルマガ会員に対して 50 問に及ぶ詳
するのではなく、好きな時間から好きなだけ利用できるタイム
細なアンケートを実施し 400 を超える回答を得ました。回答を
シェアのニーズが大きくなっています。また、1ルーム1ガレー
集計・分析していくと、ホテルの取組み方が、お客様のニーズ
ジ型とビル型では、やはり明らかにニーズが違う。ビル型では、
に合致している部分と乖離している部分の両方が見えてきまし
当社が以前から注力してきた各種バイキングサービスやアミュー
た。同時に、各店舗の利用状況を再検証し、曜日時間帯別の組
ズメント機器などが相変わらず好評ですが、1ルーム1ガレー
数と売上の関係を分析。売上貢献度の高い利用をする客層を明
ジでは、できるだけ非対面のサービスが求められる。この基本
らかにして、前述のアンケート結果を踏まえながら、その客層が
は重要です。さらに店舗ごとに客層が異なりニーズも違う。手
何を求めているのか、不満は何か、そのためにホテルは何をし
間がかかっても、それに細かく対応していくことが必要です。ま
なければならないのかを判断していく。漠然と設備や各種サー
た、現在はデリヘル需要が増加しています。そのお客様は男性
ビスの充実に取り組むのではなく、ターゲットとするお客様像を
だからアメニティの充実は意味がない。それより男性向けグッズ
明確に設定して、その客層に訴える顧客満足向上に取り組むと
等のプレゼントのほうが喜ばれる。利用の仕方・目的が変化し
いうことです。同じサービスでも、フロント対応の都市立地ビル
ています。ホテルごとにその変化を見極めて対応していかなけ
型とプライバシー重視の郊外立地1ルーム1ガレージ型では提
ればならないと思っています。
供方法が違います。そういった取組み方をもっと細かく対応して
■今年後半以降の取組み
いく。それが、価値観が多様化した現在のお客様の満足感を向
一つは、サービスや魅力点の告知の強化です。夏季にサンブ
上させるうえで必要だと考えています。
ロック系のアメニティを増やした。でも気付かれなければ意味
■今年後半以降の取組み
がありません。ホテルのサービスや魅力を伝える小冊子をつくり
前述のアンケートと利用状況の分析に基づき、店舗ごとにい
設置していく予定です。同時に飲食も見直し食材提供会社とコ
ま何をどのように取り組むのか、事業戦略進捗確認シートをつく
ラボして新メニューを提供、前述の小冊子でアピールしていき
り、店舗ごとにその達成を進めています。今年後半は、前半の
ます。また告知力の強化の視点から、ビル型ではフロントのコ
傾向が続き、売上回復がさらに進んでいくとみています。その
ミュニケーション力の向上にも取り組んでいきます。
なかで、すべてのお客様の顧客満足を高めようとすれば、訴求
一方、現在、売却物件が不足していますが、改装が増えるに
力が曖昧になるだけでなく無駄な経費も増加していく。ターゲッ
つれ改装できずに売却に動く物件が増えると予測され、売買・
トを絞り込んだ取組みで、顧客満足と利益確保の両立を目指し
改装の動きへの対応も求められます。
ていきます。
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