東日本大震災から三年を迎えての私たちの祈り

日本同盟基督教団震災復興支援本部
諸教会の先生方、兄姉の皆様へ
東日本大震災から間もなく三年を迎えようとしています。今年も教団震災復興支援本部
では、3月11日を覚えて、諸教会の礼拝においてともに祈りをあわせていただきたいと
願い、ここに「東日本大震災から三年を迎えての私たちの祈り」と題する祈祷文を作成い
たしました。
ぜひ3月9日の礼拝においてお用いくださいますよう、よろしくお願いします。祈祷文
の用い方は各教会のご判断にお任せしますが、ぜひ礼拝者全員に行き渡るようにお配りく
ださい。また祈り方についても全体を牧師が代表して祈ってくださってもよいですし、会
衆で唱和してくださってもよいでしょう。パラグラフごとに牧師あるいは司式者と会衆と
が交互に祈ってくださってもよいかと存じます。
主にあって。
東日本大震災から三年を迎えての私たちの祈り
序詞
3月11日で、あの東日本大震災から三年の月日が経とうとしています。次第に震災の
記憶が遠のいていこうとするこの朝、しかし私たちは今なお時が止まったようなままの
日々を生きる多くの方々を覚えつつ、父・子・聖霊の生けるまことの神の御前に、全国の
同盟教団の諸教会とともに、心を合わせ、言葉を合わせて、祈ります。
聖書
■詩篇 46 篇 1 節〜 3 節
1 神はわれらの避け所、また力。苦しむとき、そこにある助け。
2 それゆえ、われらは恐れない。たとい、地は変わり山々が海のまなかに移ろうとも。
3 たとい、その水が立ち騒ぎ、あわだっても、その水かさが増して山々が揺れ動いても。
祈り
全能の父なる神よ。
私たちは、あなたこそが私たちの避け所、力、苦しむときのもっとも近い助けであると
信じ、あなたのあわれみを求めて祈ります。
東日本大震災からまもなく三年を迎えます。その間にも様々な出来事があり、地震の記
憶が次第に遠のいていくような現実があります。しかしその一方で、今なお26万人以上
の人々が避難生活を送り、原発事故も収束にはほど遠く、先の見えない長い暗闇の中で、
望みが絶えそうになっている多くの人々があります。
どうかあなたのあわれみに満ちた力強い御手をすみやかに伸ばして、苦しみの中に、悲
しみの中に、痛みの中に、無力感の中に、見捨てられたかのようになっている人々のもと
に、十分な助けを豊かにお与えくださいますように。
救い主なる御子イエス・キリストよ
私たちは、あなたこそが私たちの生きるにも死ぬにもただ一つ慰め、確かな希望である
と信じ、あなたの愛を求めて祈ります。
どうかあなたの十字架の贖いによって私たちの罪をお赦しください。私たちの内に潜む
自己中心の思い、隣人の苦しみへの想像力の欠如、いのちよりも目先の利益を追い求める
むさぼりの罪をお赦しください。
十字架によって示された愛に私たちを結び合わせ、復活のいのちに生かし、あなたの愛
を表す器となることができますように。あなたのからだである教会を強め、大胆に福音を
語らせ、あなたの愛を行わせてくださいますように。死人のうちよりよみがえられた主イ
エス・キリストの福音に多くの人々があずかり、まことの慰め、生きる希望、永遠のいの
ちの約束にあずかることができるようにしてください。
そのためにも被災地にある教会を励ましてください。自らも傷みつつなおその地にあっ
て福音に生きる兄弟姉妹たち、あなたのしもべたちを祝福してくださいますように。
私たちの内に住みたもう聖霊なる神よ
私たちは、あなたこそが今も私たちとともにあり、私たちのうちに住んでいてくださる
御父と御子からの霊であると信じ、あなたの慰めと励ましを求めて祈ります。
どうかこうして祈りをあわせている同盟教団の諸教会を祝福し、このひとつのキリスト
のからだの中にとどまってください。そして引き続きこの年も、私たちを遣わしてくださ
い。祈りをもって、献金をもって、また許されるなら私たち自身をもってあなたが必要と
されるところにお遣わしください。あなたのあわれみ、愛、希望、慰めを届ける器として
私たちを用いてください。
主イエス・キリストの十字架によって示された父なる神の愛に結ばれた私たちが、心を
一つに祈りの手を上げ続け、福音を届け、支援の働きを通して、神の国の広がりに与るこ
とができるようにしてください。共に働く諸教会、諸教団、さまざまな支援ネットワーク
の働きを祝福してください。その中で同盟教団が主のしもべとしてよく仕えることができ
るようにしてください。そのために必要なすべてのものを私たちに豊かに与えてください
ますように。
今、私たちはあなたの愛された弟子たちとして、あなたの教えてくださった祈りを、心
をあわせて祈ります。
主の祈り。
天にましますわれらの父よ。
願わくは、御名をあがめさせたまえ。
御国をきたらせたまえ。
御心の天になるごとく、地にもなさせたまえ。
われらの日用の糧を今日もあたえたまえ。
われらに罪を犯すものを、われらが赦すごとく、われらの罪をも赦したまえ。
われらをこころみにあわせず、悪より救い出したまえ。
国と力と栄えとは、かぎりなくなんじのものなればなり。
アーメン。