NGC 1097

東京大学天文学教育研究センター
(IoA)電波グループの紹介
http://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/~kkohno/index-j.html
構成メンバー(H25.5.25現在)
河野孝太郎(教授)
田村陽一(助教)
南谷哲宏(特任研究員)
真喜屋龍(学振PD)
五十嵐創(博士3年)
梅畑豪紀(博士2年)
泉拓磨(修士2年)
谷口暁星(修士1年)
山口裕貴(学部4年)
藤本征史(学部4年)
IoA電波グループの研究概要
主にミリ波・サブミリ波という波長帯での
観測に基づき、宇宙における多様な天体の
形成・進化過程の解明を目指す。
•
•
•
•
•
•
天の川銀河の中の星形成や大局的構造
近傍銀河における星形成とその法則性
活動的銀河における星間物質とエネルギー源
初期宇宙における銀河の誕生と進化
これらの観測を実現するための観測装置開発
その基礎となる物理の探求
主な観測手段
(ミリ波サブミリ波)
国立天文台野辺山
45m電波望遠鏡
ASTE 10m
サブミリ波望遠鏡
国立天文台・東大ほか
ALMA
2011年初期観測開始
アタカマ砂漠に姿を現した
ALMAのアンテナ
ALMA data in our hands
2011.0.00108.S “X-ray irradiated dense molecular medium in the active nucleus of
NGC 1097”
2011.0.00061.S “Imaging study of molecules in the nearby galaxies NGC 1068 and
NGC 253: Effects of AGN and starburst on the shock/dust related molecules
SO, HNCO, CH3OH, and CH3CN”
2012.1.00165.S “The Quest for a robust AGN diagnostic in the (sub-)millimeter domain”
2012.1.00187.S “X-ray irradiated dense molecular medium in the active nucleus of
NGC 1097: 10 pc scale molecular view around a type-1 AGN”
2012.1.00242.S “Progenitors of Massive Galaxies in the Extremely High Density
Environment around 4C 23.56 at z=2.5”
2012.1.00326.S “ALMA counterpart identifications of VLA/Hershcel-faint
AzTEC sources; exploring the redshift distribution of SMGs beyond z=4”
2012.1.00756.S “Mining and resolving a contiguous 1.5 arcmin^2 window
in the SXDF-CANDELS-UDS at 1.1 mm with ALMA”
2012.1.01020.S. “Submillimeter deep imaging of the highest redshift SMG candidate
in the Subaru Deep Field”
+more data from collaboration + archive !
すばる
多波長連携
miniTAO/TAO
• 特に地上/スペースでの光赤
外線グループとも緊密に連
携(実際にプロポーザルを書
いてもらう場面も)
あかり
将来計画との連携
次世代大型
サブミリ波
サーベイ
望遠鏡?
SPICA
Spitzer
Herschel
修士論文題目
氏名
6
年月
赤方偏移z =3.1 の原始銀河団領域SSA22 におけるサブミリ波銀 梅畑豪紀
河の多波長測光サーベイ及び銀河形成の大局的描像
2012年2月
Multi-wavelength properties of 1100μm selected submillimeter
galaxies
五十嵐 創
2011年2月
ASTE搭載用ミリ波サブミリ波多色TESボロメーターカメラの開発
川村雅之
2010年2月
超伝導トンネル接合を用いた超高精度ミリ波・サブミリ波雑音源
の開発
井上裕文
2009年2月
高赤方偏移電波銀河周辺におけるサブミリ銀河ナンバーカウン
トの多様性
田代素子
2009年2月
野辺山ミリ波干渉計を用いたradio-loud quasar FIRST
J1413+4505のCO(4-3)輝線及び 3mm帯連続波の検出
鮫島昌弘
2008年2月
CO輝線で探るガンマ線バースト母銀河の星形成
廿日出文洋
2007年2月
窒化アルミニウムバリアを用いたサブミリ波ミクサ用高臨界電流
密度SIS接合の開発
遠藤光
2006年2月
ASTE搭載用350 GHz帯サイドバンド分離型受信機の開発
村岡和幸
2005年2月
博士論文題目
氏名
年月
Dusty Starburst Galaxies in the High Redshift Proto-cluster around the Radio Galaxy 4C
23.56 (電波銀河4C 23.56周辺の高赤方偏移原始銀河団におけるダストに覆われた爆発
的星形成銀河)
鈴木賢太
2013年
3月
Dense Gas and Massive Star Formation within Giant Molecular Clouds in the Nearby Spiral
Galaxy M33 (近傍渦巻銀河M33の巨大分子雲における高密度ガスと大質量星形成)
三浦理絵
2012年
5月
Tunnel junction as a noise source for millimeter-wave devices(トンネル接合を用いたミリ波
帯雑音源の開発)
井上裕文
2012年
3月
A Study of the Evolution of Massive Galaxies Based on Deep Wide-field Submillimeter
Surveys(サブミリ波広視野探査に基づく大質量星形成銀河の進化の研究)
廿日出文洋
2010年
3月
Cold Dust and its Heating Sources in the Spiral Galaxy M 33(渦巻銀河 M 33 における低温
ダストとその加熱源)
小麦真也
2009年
3月
AlN Tunnel Barriers for Submillimeter-Wave SIS Mixers(AlNトンネルバリアとサブミリ波
SIS ミクサへの応用)
遠藤光
2009年
3月
Properties of giant molecular clouds and star formation in the nearest spiral galaxy M33(最
近傍の渦巻銀河M33における分子雲の性質と星形成)
小野寺幸子
2009年
3月
Dense Gas Property and Star Formation in the Nearby Barred Spiral Galaxy M83 (近傍の棒
渦巻銀河M83における高密度ガスの性質と星形成)
村岡和幸
2008年
3月
Determining Star Formation Timescale and Pattern Speed in Nearby Spiral Galaxies(近傍渦
巻銀河における星形成時間とパターン速度の決定)
江草芙美
2008年
3月
Nuclear Molecular Gas and Star Formation in Nearby Early-type Galaxies (近傍の早期型
銀河の中心領域における分子ガスと星形成)
奥田武志
2006年
3月
卒業生の進路分布
博士課程
修士課程
本グループでは
• 各々の興味や目標に応じた 研究環境を提供
– 天文学的興味(星形成、銀河の構造・形成と進化、活
動現象、初期宇宙、星間物理学・・・)
 適切な共同研究ができるように
– それを実現する開発研究(サブミリ波受信機、サブミリ
波カメラ、超伝導デバイス、・・・)
 テーマに適した開発環境で研究ができるように
• 国立天文台(野辺山・三鷹)、マサチューセッツ大、カリフォル
ニア大学バークレー校、等に長期滞在も;(研究費)
– 目指すもの:天文学の研究者?企業での活躍?
研究者でも、いろいろなスタイルが有り得る。
 目標に応じて、適切な経験ができる環境を
機器開発への挑戦
• 観測的研究・cutting edge scienceを切り拓く上での
根幹となるもの = 新しい観測技術・機器・装置開発
• いろいろなスタンスは当然有り得る。
• 「あなた作るヒト、わたし使うヒト」
– いまや、世界中に、最先端の観測ができる望遠鏡は
溢れている。プロポーザル書きだけで勝負している人
ももちろん沢山いる。
• 一方で、こういうアイディアで、こんな研究ができそ
うだけど、それを実現するための装置や望遠鏡が
ない、ということもまた、ごく普通に有り得ること。
 なければ作ろう!
– 自分の発想力に境界条件を押し付けない
ミリ波サブミリ波用超伝導遷移端センサー
ブリング 直径=360μm
吸収体
1275μm
観測周波数
350GHz
(0.87mm)
金のメッシュライン
幅~2μm
厚み~10nm
超伝導遷移端
センサー
270画素
カリフォルニア大学バークレー校他との協力
観測的手法に基づき探る宇宙像
天体物理学
物理学
宇宙化学
天文学
物質科学
惑星科学
超伝導
半導体
デジタル
伝送技術
真空・
極低温技術
宇宙生物学
制御・システ
ム工学
光学
情報処理
研究とは?
• まだ誰も知らなかった、人類にとって真に新しい知
見を、あなた自身の手で見出す、ということ。
• 基礎科学で「流行」を追うのは・・・?
– 「あなたが天才なら人と同じテーマをどうぞ」
• 試行錯誤、悪戦苦闘、・・・それがつきもの
• 森羅万象に対する旺盛な好奇心と謙虚な姿勢を
大切に、こつこつと地道な努力を積み重ねつつ、
着実に目標に向かって歩むことができるように。
大学院入試、頑張って突破してきて下さい
観測により初めてわかったこと
(ごく一部)
•
•
•
•
•
•
宇宙電波の発見
パルサーの発見
電波銀河の発見
星間分子の発見
ガンマ線バーストの発見
加速膨張の発見
 暗黒エネルギー?!
先に理論が予測し、
後に観測で実証された
という例も、
もちろん多数ある
・ブラックホール!
・ビッグバン(?)
・宇宙背景放射 など
どれも「想像・予想された成果」ではない!
自然科学の難しさ=面白さ
銀河の形成と進化を探る
現代天文学
最重要課題の一つ
銀河の
誕生
宇宙の
誕生
星・惑
星・生命
の誕生
銀河は、いつ、どのようにして誕生したのか?
どのような歴史を経て現在の形に至ったか?
• 我々人類を含む「物質」「生命」の生成の歴史
社会的にも大きな意義
• 暗黒物質分布と緊密に関係
 暗黒物質・暗黒エネルギーへの手掛り
現在の銀河に見られる豊かな多様性
不規則/矮小銀河
棒渦状銀河
大マゼラン銀河
NGC1365
楕円銀河
ガスが少い
星形成不活発
M87 古い星がほとんど
渦状銀河
NGC 6946
衝突銀河
アンテナ銀河
Anglo Australian天文台
混沌として、そして豊かな現在の宇宙
それは、どのように作られたのか?
インフレーション
微小な密度ゆらぎ
暗黒物質
(ダークハロー)の
形成・成長
ダークハローへの
バリオンの集中と
そこでの銀河形成
赤方偏移~1100
WMAP衛星により観測された
宇宙背景放射の「揺らぎ」
赤方偏移
~10-20?
構造形成
の物理
ほぼ「のっぺらぼう」の宇宙
・最も遠い銀河: 7億年(z ~ 8)
・宇宙の再電離: 2~10億年?(z ~ 6-20?)
・初代天体: 1億年? (z ~ 30?)
・宇宙の晴れ上がり: 40万年 (z ~ 1100)
暗黒物質分布の Springel et al., 2005,
シミュレーション Nature, 435, 629
星形成
の物理
銀河を覆い隠す宇宙の「ダスト」
真の星形成
隠された星形成
ダスト
赤外線
より活発な星形成 
星形成率密度[Mo/yr/Mpc3]
紫外線
=固体の微粒子。
グラファイトやシリケイト
1μmより小さい粒。
過去に遡るほど、
より多くの星形成
が隠されて、紫外
線や可視光線では
見えなくなる
(>70% @77億年前)
より過去の(初期の)時代
現在の宇宙
赤方偏移
Takeuchi et al. 2005,
A&A, 440, L17
77億年前の宇宙
宇宙の星形成史:課題と現状
赤方偏移
激しい
星形成
↑
宇宙の星形成密度
・ピークはいつ?
・その高さは?
星形成率密度 (太陽質量/yr/Mpc3)
↓
少ない
星形成
Hopkins &
Beacom
2006, ApJ,
651, 142
・宇宙の星形成の始
まりはいつ?
・立ち上がり方は?
現状:隠された星形成が
どれだけあるか不明
140
現在
60
30
宇宙年齢(億年)
暗黒物質分布
の新たな手掛り
10
過去
ミリ波サブミリ波で探る初期宇宙の銀河
遠くの天体でも明るさが変わらない!?
みかけの明るさ(mJy)
いろいろな距離にある爆発的星形成銀河の「スペクトル」
可視光や赤外線では
天体の距離が遠く
なるにつれて
急速に暗く
みえる。
77億年前
115億年前
125億年前
ミリ波・サブミリ波では天体の距
離が遠くなってもみかけの明るさ
がほとんど変化しない!
電波でも波長の
長いところでは
可視光と同様。
遠い天体ほど
暗くみえる。
観測している波長(μm)
http://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/~kkohno/
ミリ波サブミリ波天文学への招待
暗黒物質分布の進化 cosmic web
約136億年前
約132億年前
高密度環境
Biased environment
(約14億光年)
123億年前
約49億年前
http://cosmicweb.uchicago.edu/filaments.html
銀河の“人生”を左右する「環境」
NGC6946
渦状銀河
低密度環境
ほど渦状銀
河が多い
(活発な星
形成)
全銀河に占める、ある銀河形態の割合
Goto et al. 2003,
MNRAS, 346, 601
現在の宇宙
より疎ら  銀河の密度
M87
楕円銀河
高密度環
境ほど楕
円銀河が
多い(星
形成は不
活発)
 より密集
115億年前の銀河団形成現場を探る
SSA22原始銀河団領域(z~3.1)
SUBARU
Lyα輝線銀河
星形成率 ~ 数Mo/yr
ダストがほとんどない
普通の星形成銀河
サブミリ波銀河
ASTE
星形成率 ~ 数100
– 数1000 Mo/yr
濃いダストに隠された
極端な爆発的星形成
原始銀河団の中心で
爆発的星形成!?
赤方偏移3.1付近にあるライマンα輝線銀河の空間分布
(Nakamura et al.; Matsuda et al. 2011, MNRAS, 410, 13 )
波長1.1mmの画像
Tamura et al., 2009, Nature, 459, 61
115億年前の銀河団(の先祖?)に群れる
爆発的星形成銀河 田村陽一ほか 2009,
Nature, 459, 61
特に明るいサブミリ波
銀河 の位置と、可視光
でみえる小質量銀河の
分布との比較
 距離の分かっている、
可視光で発見された小
質量銀河の集団と同じ
領域に「群れて」いるよう
に見える。
橙色の○:今回の観測
で発見された、サブミリ
波銀河の位置と明るさ
(大きい丸ほど明るい)
Tamura et al., 2010, ApJ, 724, 1270
❖ 暗黒物質の集まっているところ=原始銀河団
❖ そこに、天の川銀河の1000倍以上!という激しく
星をつくる若い銀河を発見
❖ そこで超巨大ブラックホールが現在成長中!?
30 arcmin
SSA22 原始銀河団 (z=3.1)
30 arcsec
巨大ブラックホールを宿している
形成中銀河の集団
梅畑 (2012) 修士論文
SOFT (0.5-2 keV)
HARD (2-8 keV)
SOFT (0.5-2 keV)
SOFT (0.5-2 keV)
HARD (2-8 keV)
HARD (2-8 keV)
z = 3.1 LAE の数密度分布
50 Mpc (z=3.1 comoving)
SMGs at z_photo = 2.6-3.6
- w/ AGN
- w/ o AGN
SMGs at z_photo = 2.7
宇宙の大規模構造の中は超巨大ブラックホールが生まれやすい?
みえない暗黒物質の集中部に迫る
•
「冷たい暗黒物質」による構造形成シナリオ
–
若い小質量銀河 が 暗黒物質のかたまり(ダークハロー)を
縁取っており、かたまりの中心へと落ち込んでいく。
– 重力ポテンシャルの底で、小質量銀河が衝突合体して大質
量銀河へと急激に成長する。
 間接的に「電磁波ではみえないはずの暗黒物質」を捉える?
ダークハロー
可視光で見えている
LAEs
小質量銀河
サブミリ波で
見えている
SMGs
大質量銀河
Too many high-z SMGs already !?
Volume density Φ [Mpc-3]
S1.4GHz>30uJy
S850GHz>5mJy
z~2 SMGs
(Chapman
et al. 2005)
z>4 SMGs
Solid line:
Model prediction
by Baugh et al. 2005
MNRAS, 356, 1191
Redshift
• Known number of
the high-z (z>4)
SMGs are already
consistent to a LCDM model
prediction !?
• Number of high-z
(z>4) SMGs can
put tight constraint
on models
Coppin et al. 2009,
MNRAS, 395, 1905
ミリ波サブミリ波でみる銀河団:
距離が遠くなっても暗くならない !?
SZ
X
SZ
X
SZ
X
• 高赤方偏移の銀河団ほど、SZ強度/X線強度比が高くなっている。(Mohr &
Carlstrom et al.)
– 現在検出されている最も遠いX線銀河団はz=1.457(XMM J2215.9-1738)
 SZではさらに遠方の銀河団が検出できると期待される。
Sunyaev - Zel’dovich効果で探る銀河団
CMB光子
高温プラズマによる宇宙背景輻射
(CMB)光子の逆コンプトン散乱
cluster
ΔI (mJy st-1)
Intensity (mJy st-1)
→CMBの平均エネルギーが増加
Frequency(GHz)
Carlstrom et al. 2002
差分
Frequency(GHz)
218GHz以上でincrement、以下でdecrement
Sunyaev - Zel’dovich効果
• Increment と decrement
RX J1347.5-1145
ミリ波(decrement)
SCUBA(350GHz)
ΔI (mJy st-1)
NOBA(150GHz)
サブミリ波(increment)
1.9’
Frequency(GHz)
150GHz, NOBA on 野辺山45m
(Komatsu et al. 2001)
Contours: Chandra X-ray
(Allen et al. 2002)
350GHz, SCUBA on JCMT 15m
(Komatsu et al. 1999)
SZ効果の特徴
• 温度に敏感
銀河団のみかけのサイズが求められる
 ハッブル定数の推定も
– ISZ ∝∫ne T dl ←プラズマの温度に敏感
– IX ∝ ∫ne2 T1/2 dl ←プラズマの密度に敏感
• kT>10 keV に対して感度低下
• 表面輝度がredshiftに依らない
– T_CBR=2.73×(1+z) ⇒ 赤方偏移zにおける、SZ効果
によるdecl./inclの温度変化 dT(z)∝1+z
– 観測されるSZ効果のdecl/incl.
dT_obs ∝ dT(z)/(1+z) ← z依存なし
⇒ 観測は難しいが、微弱な温度のdecl/inclを検出する観
測技術が確立すれば、遠方銀河団でも受かる。
Radio to IR spectrum of
the starburst galaxy M82
Wavelength: 10μm
104
100μm
[CI](3P1-3P0)
Polyaromatic Hydro-Carbon
(PAH)
CO(J=2-1)
CO(J=1-0)
13CO(J=1-0)
HCO+(1-0)
HCN(1-0)
Brγ
0.1
Frequency: 100THz
10cm
C S
13CO(J=2-1)
CO(J=4-3)
[CI](3P2-3P1)
CO(J=3-2)
Flux density [Jy]
Brα
H2
1
[SiII]
[CII](2P3/2-2P1/2)
102
10
[NIII]
CO(J=7-6)
[SIII]
[NeII]
1cm
[OIII]
[OI]
103
1mm
L(IR)=5x1010 Lo
SFR ~ 8 Mo/yr
HI
OH
H53α
H2O
CS(2-1)
10THz
1THz
100GHz
10GHz
星間空間で発見された多様な分子
国立天文台野辺山
45m 鏡で発見された
新たな「星間分子」
ミリ波サブミリ波から
赤外線にスペクトル線
多環芳香族炭化水素
(PAH):赤外線に
強いバンド放射
活動銀河
NGC 1068
• Nucleus:
RHCN/CO = 0.54
RHCN/HCO+ = 2.1
 活動銀河核周辺で
の異状なHCN分子強度
の増加。活動銀河核の
新しいマーカー!?
• Disk:
RHCN/CO = 0.10
RHCN/HCO+ = 1.3
 typical values for
starburst regions
Kohno et al. 2008,
ApSS, 313, 279
NMAによる
Helfer & Blitz 1995
渦状銀河 NGC 1068
可視光でみた画像
ブラックホールの
まわりの多様な宇
宙分子の世界
一酸化炭素分子で
みた画像(45m鏡)
天体からの信号強度(上ほど強い)
• 無バイアス・分子原子輝線探査による調査
(最近の新機軸)
Nakajima, et al. 2011, ApJ, 728, L38; in prep.
NGC1068
C S
天体からの信号の強さを、
周波数ごとに分けて測定した結果。
IC342
メタノール
NGC253
(銀河の場所でみた)周波数 [GHz]
NGC 1097: First ~100 pc spectral scan
toward a type-1 low-luminosity AGN
HCO+(1-0)
HNCO
C2H(1-0)
SiO(2-1)
H13CO+(1-0)
H13CN(1-0)
HCN(1-0)
LSB (spw0/spw1)
USB (spw2/spw3)
CS(2-1)
SO
HC3N(11-10)
• New detections: H13CN(1-0), C2H(1-0),
HNCO(40,4-30,3), CS(2-1), HC3N(11-10)
• Possibly?: SiO(2-1) (blended with H13CO+(1-0))
• Upper limit?: SO (32-21)ALMA cycle 0 program (PI. K. Kohno)
Submm HCN ratios:
a submm-version of “BPT diagram” !?
?
VV114 E0 nucleus
(Iono, Saito, et al.)
Izumi et al. 2013
Submitted to PASJ
巨大ブラックホールの成長過程に迫る
M(gas)/M(BH)
M(gas)/M(BH)
(Figures from Kawakatsu 2013)
High Edd. ratio
NGC 4051
H/R ~ 0.25
(R~25pc, H~6pc)
NGC4051
NGC4051
NGC1097 V_rot~47 km/s
σ~19 km/s
(Q>1)
Sani et al. 2012
Low Edd. ratio
NGC 1097
H/R < 0.01
(R~40 pc)
Fathi, TI, KK,
et al. 2013,
NGC1097 ApJ, in press
M(BH) [Mo]
http://astrophysics.jp/ALMA-Hokudai2012/
presentation/N_kawakatu.pdf
まとめ:ASTE/ALMAと
ミリ波サブミリ波観測のおもしろさ
• ASTE:口径10mの、サーベイ型望遠鏡
• ALMA:より詳しく調べる超望遠レンズ
• ミリ波サブミリ波で探る銀河・銀河団のおもしろさ
– 距離が遠い銀河でもみかけの明るさが変わらない。
(ダスト放射の負のK補正効果)
– 距離が遠い銀河団でもみかけの明るさが変わらない。
(スニヤエフ・ゼルドビッチ効果)
– 多様な物質(星間分子)が直接観測できる。物質進化
の研究や、ブラックホール(活動銀河)探査への応用。