『電力自由化と脱原発』新電力への切り替えで原発をなくそう!! 明治学院大学教授・熊本一規先生の講演より 主 催・原発いらん!山口ネットワーク 連絡先・代表 武重 登美子 電 話・0820-22-0071 電力自由化と脱原発 電力自由化とは「電力システム改革」の一環。 電力システム改革により①発電事業②送電事業③配電事業④小売事業のうち、①と④が 自由化され、電力会社以外でも自由に発電でき、かつ、需要家が数ある小売事業者の間か ら自由に選択して電気を買えるようになる。 ①発電事業の自由化は、1995年から始まっている。④小売事業の自由化は、2000 年 から始まり、次第に対象を拡大して、今回(2016年4月から)は、家庭を含め全面自 由化された。電力自由化の担い手は新電力。 ただし、送配電網は一つで、送配電は自由化されない。送配電網(ネットワーク)を小 売事業者の数だけ持つことは経済的にも明らかに不合理だから。電話事業の自由化でも電 話線網は一つであるのと同じ。 *2016 年 3 月までに新電力に移行した企業は、約9%だが、急速に拡大している。2016 年 4 月のアンケート調査によると家庭の約4/5が新電力に切り替えることを考えており、 これから新電力のシェアは確実に拡大していく。50%も決して夢ではない。 *従来、新電力がなかなか拡大しなかったのは送電にかかる費用「託送料金」や「インバ ランス料金(需要と供給のずれにかかる費用)が高かったため。これらの費用が高いと、 競争の中で電力会社が有利になる。しかし、2020年に発送電分離がなされ、これらの 点での電力会社の有利さはなくなることになる。 *託送料金には不当にも原発の再処理費まで含められている(2020年まで) 。また、廃 炉費用を託送料金に含ませる案も目論まれており、このような原発保護策を監視し、やめ させていく必要がある。 *自由化までの電気料金算定方式(総括原価方式)では、発電・送電・配電・小売のいず れの部門においても投資が確実に回収できることが保証されていたが、電力システム改革 により、発電と小売においてはその保証はなくなった(送電・配電は自由化されないため、 総括原価方式が残る) 。 *電力会社は、原発への投資の回収が保証されなくなったことに加え、電気料金のうえで 新電力と競争しなければならず、また顧客も新電力に奪われていくことから、建設費の高 い原発への投資は、きわめてリスクの高い投資になることになった。 *どの小売事業者の電気を買うのかの最終決定権を市民が持つ効果は極めて大きい。市民 は、電力システム改革により原発の電気を買わない「不買運動」という武器を持つことに なった。デモなどの運動では、最終決定権がないのでなかなか脱原発を実現することは難 しいが、不買運動でもともとコスト高の原発を持つ電力会社から電気を買わなければ、電 力会社を経済的に追い詰めることができる。 *新電力の選び方 新電力に変更しても元に戻ることはいつでも可能。電話で中電のお客様番号を連絡する だけで移行でき、無料。新電力の電気だけが停電することはない(停電するときは電力会 社の電気でも新電力の電気でも同様に停電する) 。 ①エネチェンジや価格コムや新電力比較サイトで料金を比較する ②小売業者が既存電力会社や原発メーカーと関連するか否かチェックする。 ③違約金(契約期間内の解約の場合支払うことになる)の有無のチェック *以下の業者は避けたほうがいい ①ソフトバンク(東電と提携)②KDDIauでんき(全国各地で電力会社と提携) ③J-com(関電・中電と提携)④日本瓦斯(ニチガス) 、TOKAIグループなどのプ ロパンガス会社(東電と提携)⑤ダイヤモンドパワー(中部電力と提携)⑥ローソン(ダ イヤモンドパワーと提携)⑦イーレックス(東芝が出資) 中国電力エリア内(山口県)のおすすめ新電力 ① HTBエナジー:どの家庭でも電力会社より5%安い。 旅行代理店HISの関連会社。地熱発電やガスコンバインド発電所建設実績あり、しっ かり腰を据えて参入。ただし1年以内の解約には「9千円+税」の負担あり。エリア外へ の引っ越しや1年経過すれば解約金はなし。 ② 大東エナジー:約5%安い (大東建託の物件だけ) ☆ HTB エナジーへの申込方法 1.電話による方法 HTB エナジー案内係 電話・050-3138-9015(時間10時~18時) 2.インターネットによる方法 ① インターネットで「HTB エナジー」と検索する。 ② 「HTB エナジー」をクリックする。 ③ 左下の「てんとう虫」お申し込みはこちら!をクリックする。 ④ 登録のお申込み情報(STEP1)より仮登録をする。 ⑤ メールが届き本登録をする。 ⑥ 必要なものメールアドレス・旧電力会社のご契約番号、給地点特定番号(電気料金領 収書についている。 )
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