(財)新エネルギー財団 水力本部 国際部 IEA 水力実施協定:専門部会-2(小水力発電)と カナダ天然資源省 CANMET エネルギー技術センターによる 中小水力発電技術に関する共同ワークショップの開催 2007年5月9日にカナダ オタワにて開催されたAnnex-2専門家会合に合わせて、表記ワークショ ップを開催したので、各プレゼンテーションの概要を紹介する。 開催場所 615 Booth St., Rm. 100 Gamble Hall, Ottawa,Canada 開催日時 5月10日 09:00∼17:00 添付資料 1) ワークショッププログラム 2) プレゼンテーション資料 日本の小水力の状況 ‒ 可能性と課題 ワークショッププログラム 1.ノルウェーの小水力課題 ‒ 挑戦と結果 Eric Juliussen(NVE) 2.日本の小水力の状況 ‒ 可能性と課題 山本(New Energy Foundation) 3.カナダの低落差水力と小水力の研究開発の状況 Jinxing Huang(Natural Resources Canada) 4.カナダの再生可能エネルギーの政策と課題 Jennifer Orr(Natural Resources Canada) 5.水力 F/S 評価ソフトの紹介 ‒ 「HydroHELP」 James L. Gordon(Independent Consultant) 6.ネパールの小水力プロジェクト Gestion Conseil(Nepal) 1. ノルウェーの小水力問題 ‒ 挑戦と結果 【Eric Juliussen、ノルウェー】 【概要】 ノルウェーでは近年の水力開発において10MW以下の規模が増え、許認可の申請数も飛躍的 にのびているという現状およびノルウェーの包蔵水力の紹介がされた。また、小水力における問題、 支援策や取組み(許可申請期間の短縮、包蔵水力地点の地図のウェブサービス、補助金など)が紹 介された。 最後に気象変動により降水量が変化し、水力発電所へ影響がでているという報告がなされた。 1 2. 日本の小水力の状況 【山本、日本】 【概要】 導入部で、日本のエネルギー消費および主要なエネルギー供給の推移を紹介し、本論で包蔵 水力の現況(特に未開発地点の小規模化)および水力開発の課題と促進策を紹介した。詳細として は、日本の包蔵水力に対する開発済み水力の比率、水力発電の開発目標(2010年、20,700MW)、 RPS法、小水力促進策(ハイドロバレー:NEF、補助金:NEDO、助成金:NEF)、水力発電開発に 伴う手続きの概要を紹介した。 3. カナダの低落差水力と小水力の研究開発の状況 【Jinxing Huang、カナダ】 カナダの天然資源省 NRCanから小水力の研究開発の現状に関して「水車:標準化」「水車部門: 標準化によるコスト低減」「発電部門:オートメーション化」「土木工学:設計・建設コスト低減」「環境工 学:魚保護」「更新と近代化:更新によるアップグレード」の説明と、小水力の研究開発の戦略につい て「費用効果のよい低落差水車と水流システム」「環境工学」「水力サイトの可能性評価」といった3つ のテーマについて紹介された。 加えて、NRCanは様々な研究センターの技術支援をしていること及び、IEAのAnnex-2に加盟し 小水力の問題に取り組んでいることが紹介された。 4. カナダの再生可能エネルギーの政策と計画 【Jennifer Orr、カナダ】 カナダの水力発電は国全体の電力の60%を占め、発電・送電などについてカナダの法令によって 政府が管理している。政府は、再生可能エネルギーに対しての支援および温室効果ガス排出と大 気汚染の縮小に取り組んでいることが紹介された。 5. 水力開発F/S評価ソフトの紹介 ‒ 「HydroHELP」 【James L. Gordon、カナダ】 Microsoft Office Excel 2003を用いた水力地点の予備的開発可能性評価用ソフトウエアが紹介さ れた。 当ソフトは、50MW以下の小水力用と出力規模に制限のない大出力用とがあり、それぞれ「タービン の選択」「フランシスタービン用」「インパルスタービン」「カプランタービン」が用意されている。 当プログラムは、NRCan-CANMET(エネルギー技術センター)の援助を受けて、比較的経験の浅 い初級水力技術者を対象として開発されたものである。プログラムは、入力データに基づき工事数量 およびコストも算定することができる。 6. ネパールの小水力プロジェクト 【Gestion Conseil、ネパール】 ネパールの小水力の開発プロジェクトのケーススタディについて紹介された。 以 2 上
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