限りない可能性を秘めたカナダの食品・農産業

限りない可能性を秘めたカナダの食品・農産業
質が高く多様な製品と高度な技術革新
バラエティ豊かな産品
カナダの食品と農産品は、カナダの国土やそこに住む人々、彩り豊かな
季節と同様に多様性に富むものです。農場や漁船で働く第一次生産者か
らハイテクの加工・生産施設、アフターサービスと技術的な専門知識に
至るまで、カナダの食品産業は最先端の研究活動を基盤とし、バイヤー
や消費者が必要とする製品とサービスを提供することを使命とする知識
豊富な人々と最新技術によって支えられています。
カナダの豊かな自然によって、世界最高水準の品質の製品が生み出され
ており、それらは消費者にそのまま販売できる製品、自社ブランド製品
としてパッケージする食材、食品・非食品加工用の原料など、多様な形
で販売されています。
カナダは、丹念に品種開発し、細心の注意をもって栽培・検査・認定を
行った最高品質の穀物や油糧種子、豆類を世界中に輸出しています。こ
れら輸出向け産品は、パンや焼き菓子類、ビール、パスタなどの各種製
品を開発する輸入国側メーカーの特定の仕様に的確に合致するものです。
カナダ産の肉製品は、最高級の家畜の飼育から生み出され、世界中の国
々で好まれています。カナダの厳格な家畜保健衛生基準、科学的に開発
された飼育・飼料システム、最新加工技術により、カナダの食肉産業
は、健康的で美味しい肉製品を、生や冷凍の精肉、スープや加工済み食
品などとして供給しています。ハラル認証、コーシャ、天然、有機など
の肉製品も様々な切り身で供給することができます。
カナダの水産食品産業は、その品質管理や技術革新ならびに海洋資源の
持続可能な管理に対する確固とした取組みのために、世界最高水準の製
品の供給国としての評価を得ています。国土の三方を太平洋と大西洋、
北極海に囲まれ、数多くの淡水湖が全国に点在するカナダには160品種以
上の魚介類が存在し、世界130ヶ国以上に生鮮、冷凍、燻製、缶詰の形で
輸出しています。
地理的な多様性に富むカナダでは、全国的に園芸作物産業が発達しており、野菜、果物、花、
クリスマスツリーをはじめとする装飾用植物など、120種以上の作物が生産・加工包装されて
います。カナダの作物の種類は幅広く、一般によく知られるポテト、りんご、トマト、その
他の温室栽培作物から、カナダ原産のぜんまい、ワイルドブルーベリー、サスカトゥーンベリ
ー、クランベリー
などの特徴的な製品まであります。カナダ産の果物や野菜は北米全域で生で販売されている
他、冷凍製品、食品産業用加工製品、健康的で風味の優れたソース、ジャム、パイ、香味用食
材として海外に輸出されています。その他の主要園芸作物には、ハチミツや有名なカナダ・
メープルシロップなどがあります。
カナダ産のワイン、蒸留酒、ビールも人気を高めています。カナダには、質の高い原料供給源
と革新的な加工・醗酵・醸造技術、ワイン用のブドウならびにビールと蒸留酒用の穀物の栽培
に適した気候など、優れた条件が揃っています。原料のブドウが自然に凍ってから収穫するこ
とによって独特な味わいを生み出す、甘味の強いデザートワイン、アイスワインの生産量はカ
ナダが世界一です。カナダのワイン産業は、カナダ・ワイン醸造者品質同盟(VQA)が導入
した厳格な品質基準によって、国際的な認知を得ています。蒸留酒産業は、幅広い蒸留酒(ウ
ィスキー、ラム、ウォッカ、ジン、リキュール、ブランデー、スピリッツ・クーラー)を生産
していますが、特に良く知られているのはライ麦を主原料とし独特の味わいがあるカナディア
ンウィスキーです。カナダのビール製品は、世界中の有名ビールメーカーが好んで用いるカナ
ダ西部産の麦芽用大麦から作られています。
カナダ産ボトルウォーターの消費量も世界的に拡大しています。カナダには世界の淡水の25
%があり、その豊かな水資源とクリーンな自然環境、そして厳格な品質基準が相まって、世界
屈指のボトルウォーターの品質が確保されています。
カナダの製菓産業は国外市場を重視しており、全製品の過半が輸出用です。主力製品としては
チョコレートや砂糖菓子製品などがあり、革新的で質の高い製品と、高度な加工技術が強みと
なっています。
機能性食品・ニュートラシューティカル産業は、品質と技術革新に関して世界の先端を行って
おり、バリューチェーン全体を通して高度な技術能力を実証しています。カナダが誇る世界最
高水準の能力の例としては、亜麻仁油(フラックスオイル)、ボラージ油、麻の実油(ヘンプ
オイル)、海洋動物性油など、植物・海洋資源を原料にした必須脂肪酸(EFA)製品の開発、
製造、商品パッケージ化が挙げられます。
カナダはまた、革新性と柔軟性に富んだ食品加工産業でも世界の耳目を集めています。多文化
社会であるカナダは、幅広い商品を製造し外国市場の様々な嗜好に応えるための優れた条件に
恵まれています。また、北米自由貿易協定(NAFTA)市場に属し、その厳しい競争にさらさ
れていることも、カナダの食品加工産業が国外市場の顧客のニーズと変化の激しい事業機会に
臨機応変に対応できる柔軟性を培う一因となっています。
根源的な質
カナダ産食品の品質を支えているのは、二つの貴重な資源、カナダの自然と人々です。カナダ
の広大な国土により、活発な農産業のための豊かな資源がもたらされており、それが776億カ
ナダドルに上る規模の食品加工産業の基盤となっているのです。カナダは自然環境保護と土
壌・水質保全の分野で抜きん出ており、また寒冷な気候のために農産地域に自然の「休息」期
間がもたらされ、害虫獣の除去と土壌の再生に役立っています。カナダはまた、魚類生息地管
理プログラムと全国水生動物衛生プログラムを整備し、海洋・淡水資源の健全性の監視・保護
を行っています。
国民の高等教育修学・修了を促進するカナダの努力は第三者による独立の経済調査でも評価さ
れており、食品産業にもその成果が及んでいます。カナダのサプライチェーン全体にわたっ
て、豊富な知識を備え、安全性と品質の確保ならびに優れたサービスの提供に献身的に取り組
む人々が従事しているのです。そのような人々には、第一次生産者、食品製造企業の管理者、
食品産業を支える研究者などが含まれます。さらに、移民によって築かれた国として、カナダ
は世界の縮図であり、世界中の顧客のニーズと嗜好に対応することが可能です。
食品安全
カナダでは、公的規制制度により、食品生産を管理し、植物や動物、およびその産品に関する
害虫獣や病気の発生・拡散を監視・制御するための厳格な基準が適用されています。
連邦政府機関であるカナダ食品検査庁(CFIA)は、輸出向けのすべての食料製品と多くの農
産品の認証を行っており、食品加工工場や食肉処理場の登録・定期検査によって事業者が連邦
法令やその他規則が遵守していることを確認します。製品を検査し残留物水準が国際基準を満
たすようにするための厳格なプログラムも整備されています。CFIAはまた、カナダ保健省と
各州担当組織、ならびに食品産業との協力の下、食品安全に関する緊急対応システムも運営し
ています。
さらにCFIAは、食品安全に関するリスクを最小化するために、食品産業が科学に基づいたリ
スクマネジメントを採用するための支援も行っています。
カナダ穀物委員会(CGC)は、連邦政府機関として、カナダの穀物品質基準を整備・維持
し、輸出されるすべての穀物、油糧種子、豆類の認証を行っています。また、穀物品質保証制
度と協同して出荷品のマイコトクシン、重金属、菌類の含有を監視します。このような監視制
度により、カナダ産穀物の安全性が確保され、有毒汚染物に関する厳格な国際許容水準を満た
し、市場が求める品質要件に一貫して適合することを確実にしています。
革新の文化
カナダの食品産業は、生産のあらゆる分野に技術革新をもたらす研究インフラストラクチャー
に支えられています。例えば、キャノーラはカナダの植物研究者によって世界に紹介されたも
のです。キャノーラから生産される油は、その健康上の効用と用途の広さのために、世界的な
認知度を高めています。カナダの食品研究者は他にも、食品に含まれる健康増進に役立つ成分
の特定を行っています。悪玉コレステロールの低減に役立つ、オーツ麦や大麦に含まれる食物
繊維であるベータグルカンなど、新しい食品原料の開発を支援しているのです。
カナダの技術革新により、先端の生鮮食品保存・包装技術も生み出され、食品の賞味期限を延
長する新しい加工技術も開発されています。その例のひとつは、韓国の主要副菜であるキムチ
の賞味期限延長です。カナダの研究者が開発した醗酵プロセスにより、殺菌処理や保存料添
加を行わずにキムチの賞味期限を従来の1ヶ月から1年間に延長することが可能になっていま
す。この技術によって、伝統的製法で作られるキムチ安全性を高め、年間を通じて新鮮で美味
しい料理として食べることができるようになりました。
カナダの多くの研究者はさらに、自然環境を保護・尊重する形で安全かつ栄養価が高く風味豊
かな製品を顧客に提供するための、農場における家畜の飼料・管理手法の継続的改善も支援し
ています。
カナダでは、高度なトレーサビリティー・システムも実施されており、指定された仕様に従っ
て製品が開発・生産されたことを顧客が確認できるようになっています。
カナダ産品で、違いを体験してください
カナダが世界中の消費者にお届けしている、多様な好みを満たす安全で質の高い製品各種をぜ
ひお試しください。カナダの農産品と食料製品、そのサプライヤーに関する詳しい情報は、カ
ナダ農産食品貿易サービス・ホームページ www.ats.agr.gc.ca でご覧いただけます。