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内科プログラム - 東京都済生会中央病院

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■内科プログラム
【概要】
平成 29 年度の内科専修医プログラムは,新専門医制度の 1 年延期に伴い,内科学会の
決定に従い,現行の内科専修医プログラムで行うことになりました.当院の現行のプロ
グラムは新専門医プログラムとほぼ同様のコンセプトで,最初の 2 年間は基礎的に全内
科診療科で研修し,その後に各診療科に特化したプログラムで研修を行います.新専門
医制度に基づくプログラムでは1年間の連携施設研修が義務づけられますが,現行の当
院のプログラムでは,東京都済生会のもう一つの病院である済生会向島病院での 2 ヶ月
間の研修,救急研修,当院独特の病棟である N 病棟研修が含まれている特徴があります.
従いまして,当院の現行のプログラムは,新専門医プログラムで目指す専修医研修を既
に長年にわたって行ってきているということになります.
【特 徴】
1. 内科全分野を万遍なく研修できる。
2. 一人一人が経験できる症例数が非常に豊富である。
3. 1 次から 3 次救急まで、幅広い救急症例が経験できる。
4. 十分な各専門科の経験、研修を積むことができる。
5. 専門研修での指導体制も確立しており、学会などへも積極的に参加できる。
本プログラムには下記の 2 つのコースがあり、各コース選択は応募時に希望を明記す
る。修了年限は、内科認定医取得を目標とする内科基礎コースが 2 年間、内科認定医の
取得とともに総合内科専門医、あるいは内科各専門分野の研修も行う内科専門科コース
が 5 年間である(初期 2 年+後期 3 年)。
内科専門科コースも当初 2 年間は内科基礎コースとほぼ同様の研修内容となる。初期
2 年間終了後に面談があり、後期コースの進路確認を行う(この際、コース変更も可能)。
また内科基礎コースから後期 3 年間の専門科コースへの進学も可能である。
1.内科基礎コース
2.内科専門科コース
2-1.血液感染症内科コース
2-2.呼吸器内科コース
2-3.消化器内科コース
2-4.神経内科コース
2-5.循環器科コース
2-6.腎臓内科コース
2-7.糖尿病・内分泌内科コース
2-8. 総合診療内科・感染症内科コース
2-9. 腫瘍内科コース
内科基礎コースでは 2 年間を通じて、内科各専門科、救急外来、N 棟、済生会向島病
院などでの総合ローテーションによる研修を行う。内科専門科コースでは前半 2 年間は
内科基礎コースと同様にローテートを行い、後半の 3 年間で、各志望領域の研修に取り
組むこととなる。前半 2 年間の間にも、ローテーションしている診療科での研修に支障
のない範囲で将来の志望科で必要な以下の様な研修:(1)志望科ローテーション中は、
各志望科の経験を積む、(2)志望科の外来診療、(3)志望科のカンファレンス、抄読
1
会、学会等への参加、などの研修を継続することができる。
内科プログラムの一般目標 GIO
当院の理念ならびに基本方針の下、変遷する社会の医療ニーズを敏感に察知し、いかなる環境下に
あっても、生涯にわたり継続的に、患者中心の高度かつ良質なケアを提供できる臨床医となるために、
初期研修で得られた内科全般にわたる基本的な知識・技術を深めるとともに、内科系各専門医に要求
される知識・技術・接遇・倫理観・研究心・教育観の基礎を修得し、将来、自律してチーム医療を遂
行できる素地を醸成することを目標とする。
内科プログラム共通行動目標 SBOs:
(各コースの具体的な行動目標、経験目標は各コースの項を参照)
(1)コミュニケーション能力:円滑なチーム医療遂行のため、患者やその家族、同僚やコメディカ
ルと良好な人間関係を確立するために、
1) 患者・家族の背景・特質・性格を考慮しながら、そのニーズを把握し、列挙できる(技能)。
2) 相手の状況に応じた正確かつ公平な情報提供(ムンテラ)を実施できる(技能)。
3) 医の倫理・生命倫理に則して、適切なインフォームドコンセントを実施できる(技能)。
4) 個人情報保護法の趣旨に沿って守秘義務を遵守するとともに、適切なプライバシー配慮を行う
(態度)。
5) セカンドオピニオンの求めに応じて、適切な医療情報の公開を実践できる(態度)。
6) 上級および同僚医師、他の医療従事者と適切なコミュニケーションがとれる(態度)。
7) 上級医や専門医に、適切なタイミングで、的確なコンサルテーションができる(態度)。
8) TPOをわきまえた適切なプレゼンテーションを実施できる(技能)。
9) 外部関係機関や諸団体の担当者に対して、適切なコミュニケーションがとれる(態度)。
(2)臨床対応能力:患者の問題を常に整理し、自立した問題対応型の診療を実践するために、
1) 適切な問診・身体所見を取ることができる(技能)。
2) 患者のプロブレムリストを速やかかつ正確に作成できる(知識;解釈)。
3) 検査・治療の初期計画を的確に立案することができる(知識;問題解決)。
4) 入院日のみならず、日々、正確かつ迅速に診療録を作成することができる(技能)。
5) 患者背景や QOL を考慮した総合的診療計画(リハビリ、社会復帰、在宅医療、介護を含む)を作成
することができる(技能)。
6) 初期計画およびその後の診療計画を実践するため、具体的かつ明確な指示を出すことができる
(技能)。
7) 保険医療法規、医療保険、公費負担医療に準拠した適切な診療ができる(レセプトチェックや
症状詳記を含む)(知識;解釈)。
8) 入院・退院の適応を自ら判断できる(知識;問題解決)。
9) 退院1週間以内に退院時要約(サマリー)を作成できる(態度)。
10) 各種診断書、証明書を適切に作成できる(技能)。
(3)指導力(リーダーシップ):医療チームのリーダーであるとの自覚を持ち、チーム医療の質を
維持・向上させるために、
1) 診療録作成、基本的身体所見、プロブレムリスト作成、EBM に沿った診療方針作成について、後輩
医師・医学生に指導することができる(態度)。
2
2) 同僚及び後輩医師、他の医療従事者への教育を率先して遂行できる(態度)。
3) 院内症例カンファレンスで積極的にプレゼンテーションを行い、討論することができる(態度)。
(4)自己研鑽能力:日進月歩の医学・医療の進歩に即した診療を提供できるようにするために、
1) 診療ガイドラインやクリニカルパスなどを参考として、自ら率先して EBM を実践できる(態度)。
2) 心身両面に渡る自己管理能力を身につけ生涯にわたる自己学習の姿勢を示す(態度)。
3) 臨床研究や治験の意義を理解し、各学会や研究会における臨床研究や症例発表を率先して行う
(態度)。
4) 周囲からの評価を謙虚に受け入れ、改善を自らに課すことができる(態度)。
5) 内科認定医試験に合格する(知識;問題解決)。
(5)安全管理能力:患者ならびに医療従事者にとって安全な医療を遂行する上で必要な安全管理の
方策を身につけ、危機管理に参画するために、
1) 医療行為に際して、患者並びに医療従事者の安全を確保できる(技能)。
2) 医療事故防止に関して、および事故後の対処について、マニュアルに沿って行動できる(態度)。
3) 医療事故発生後は、マニュアルに沿って的確に対処できる(態度)。
4) 院内感染対策(Standard Precautions を含む)を実施できる(技能)。
各コースともに共通する経験目標
内科認定医研修カリキュラムの A 項目、B 項目については、初期臨床研修を通して専修医 2 年目
終了までに全ての項目を経験する。
共通研修方略
1.On the Job Training(OJT)
1)病棟業務:指導医監督下に、主治医として全般的患者管理に従事しながら、内科全般にわたる検
査・治療・疾患の管理法を修得すると共に、コミュニケーション能力・臨床対応能力・指導力・自己
研鑽能力・安全管理能力を修得する。
専修医 1、2 年目は内科の総仕上げの時期に当たることから、その間は内科各診療科を 2 ヶ月ずつ
ローテートするとともに、総合診療内科病棟(N 棟)、救急医療、地域医療(東京都済生会向島病院、
その他全国の済生会病院→下記「地域医療について」の項参照※)を通じて一般内科医としての臨床
能力の向上に努める。
内科基礎コースでは 2 年間を通じて上記の研修を行う。
内科専門科コースでは、
前半 2 年間うち、2 ヶ月間(選択によっては 4 ヶ月)専門科病棟での研修期間があり、前述した様に
ローテーションしている診療科での研修に支障のない範囲で将来の専門科で必要な診療、手技などの
研修を継続する。専修医 3 年目と 4 年目は原則的に各コースの専門病棟に配属となり、専門領域の知
識・技能を修得するとともに、研修医・コメディカルの指導に当たる。またN棟、救急医療、地域医
療を担当する場合は、上級医・指導医として、専修医 1 年目・2 年目の指導に当たる。
当院内科ではチーフレジデント制を敷いている。通常、専修医4年目(または3年目)に原則とし
て内科専門科コースの総合診療内科コース専修医からチーフレジデントを任命する。ただし、内科専
門科コースの他分野を履修している専修医についても、チーフレジデントに任命されることがある。
チーフレジデントに任命された場合には、N棟配属となりチーフレジデント業務を行い(6ヶ月から1
年間)、診療能力のさらなる向上を目指すとともに、診療・教育に責任を持つ。また臨床研修室業務
を補佐し、研修医の到達目標達成のために尽力する。チーフレジデント経験者には、国内留学などの
優先権が与えられる。
3
各コースの内容によっては、到達目標達成のため、一定期間の国内・国外留学期間が設定される場
合もある。
※地域医療について
当院の関連施設である東京都済生会向島病院は、東京都墨田区にある病床数 102 床の総合病院であ
る。地域に密着した医療活動を展開し、地域住民の健康保持・増進に日々努めている。病院としての
機能上 common disease の症例が非常に多いことから、一般内科医としての高い診療能力が求められ
ている。そのような環境の中、病院長をはじめとする複数の常勤医が懇切丁寧に専修医の教育・指導
にあたっており、総合診療内科医としてのスキル向上に欠かせない研修プログラムとなっている。病
棟業務のほか、一般内科外来や救急医療などを担当・経験し、generalist としての実力をつけること
ができる。その他、僻地医療など具体的な希望があれば、初期研修医の僻地医療研修を依頼している
大分県済生会日田病院をはじめとして全国の済生会グループ病院での研修が可能である。
2)外来業務:専修医 1 年目より、通年で週に 1 コマは内科総合外来を受け持ち、外来における患者
管理法を修得する。専修医 2 年目・3 年目の外来では、一部再診外来も担当し、慢性疾患患者の長期
管理を修得する。また、専門医コースによっては専修医 1 年目から慢性疾患の再診外来を担当するこ
とがある。
2.カンファレンス:専修医必須
(ア) 専修医カンファレンス(毎週火曜日午後6または 7 時〜、第 1 会議室)
・症例検討と抄読会を行うカンファレンスで、専修医が日常診療で困った症例、教訓的な症例を持ち
寄り、各診療科専門医も交えて検討するとともに、内科各分野でのトピックについての論文紹介を持
ち回りで行う。専修医が企画運営しており、専修医必須。
(イ) CPC(毎月第 4 木曜日午後 6 時〜、第 1 会議室)
・病理解剖例を対象とした病院全体の臨床病理カンファレンス。専修医必須。
(ウ) 総合診療レクチャー(毎月第 2 木曜日午前 8:15〜8:45、第 1 会議室)
・プライマリケア領域のトピックスを毎回講義。専修医必須。
3.院内講演会:専修医必須
1. 医療安全講習会(年間 3 回程度);専修医必須。
2. プレゼンテーション講習会(年間 2 回程度);専修医必須。
3. 医療統計講習会(年間 3 回程度);専修医必須。
4. 医療倫理講演会(年間 1 回);専修医必須。
5. 感染コントロール講演会(年間数回);専修医必須。
6. 個人情報講演会(年間数回);専修医必須。
4. 学会発表
専修医は原則として、1 年間に少なくとも 1 回は、内科学会あるいは関連学会の総会または地方会
で症例発表をおこなう。発表したものは極力論文形式にまとめ、しかるべき雑誌に投稿する。学会発
表、論文執筆に際しては、指導医より徹底した指導がなされる。
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5. 海外研修
成績優秀で、臨床研修管理委員会で承認された者には、短期間(1 週間~3 ヶ月)の海外研修を認
める場合がある。
評価
1.観察記録(各コース共通);形成的評価(態度、技能の項目)
各ローテート先の指導医は、ローテート終了時に評価表に記入し、臨床研修室へ提出する。評価表
は、6 ヶ月毎に開催される内科専修医研修委員会で検討され、その結果は、各個人へ還元される。
2.専修医発表会(各コース共通);形成的評価(プレゼンテーション項目)
専修医 2 年目終了時に、2 年間の総括としてプレゼンテーションを行う。
3.内科認定医試験(各コース共通);総括的評価(知識項目)
専修医 2 年目で、内科認定医試験に合格する。
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■各プログラムの紹介
1.内科基礎コース(修了年限:2 年間)
本コースは、将来、大学院進学、あるいは内科系専門医取得をめざした研修を希望しているが、そ
の前に内科全般の臨床経験を十分に積んでおきたいと考えている者を対象としたカリキュラムであ
る。通常、大学院への進学は卒後3年目のケースが多いが、進学後は研究活動に重点がおかれてしま
うことから、臨床経験を積む機会が限られている。また、専門医取得を重点とした研修の場合にも他
分野の臨床経験を積むことは少なくなる。その結果、学位、専門医取得後に臨床医として活動する際、
自身の臨床能力に大きな不安を抱く者は少なくない。本コースでは、卒後5年目での大学院進学、各
科専門医研修開始を前提とした上で、卒後3・4年目の2年間を内科臨床トレーニングに費やし、高い
診療能力の修得を目的としている。その間に内科認定医の申請資格が得られることから、大学院、専
門医研修では余裕をもって研究、研修に励むことができる。
本カリキュラムは、内科プログラムの一般目標に加え、総合診療内科医として求められる技量の修
得をも意識したものとなっている。具体的には 1)臓器・疾患によらず最新の知見に基づいた医療
の実践、2)研修医を含めたスタッフへの教育、3)診療科横断的な院内マネジメント活動、これら
に必要な知識・技能・態度の修得を目指している。 平成29年の専門医制度改革後に求められる内科
各分野の基本的知識、技能の習得をも十分に網羅しており、新専門医制度下での内科専門医あるいは
指導医の資格取得をも視野に入れた内容となっている。また、本コース終了後に、内科専門科コース
への転向も可能である(ただし、別途、手続きが必要)。
専修医1、2年目は内科の総仕上げの時期に当たることから、その間は内科各診療科を2ヶ月ずつロ
ーテートするとともに、総合診療内科病棟(N棟)、救急医療、地域医療(東京都済生会向島病院、
渋谷診療所)を通じて一般内科医としての臨床能力の向上に努める。本コースでは、卒後3年目に内
科各科のローテート(いずれも2ヶ月ずつ)を行い、卒後4年目には内科認定医の取得が可能となるよ
う配慮されている。
<具体的行動目標>
*専修医1-2年目(卒後3-4年目):病院総合医に求められる内科医としての素地を確立するために、
以下の項目について目標を設定する。
(1)内科全般にわたる診療能力
・専修医2年目で日本内科学会内科認定医を取得する
・エビデンスに基づく身体診察により、検査の限られた設定でも有効な診断・トリアージができる
・諸検査の意義・コスト・尤度比・適応などを勘案し必要十分な検査計画を立案できる
・一般的な画像診断については自ら適応を判断し、結果を解釈できる
・一般的な疾患に対してはガイドラインの内容に沿った治療を実践できる
・ガイドラインのない疾患・病態に対しても、自らエビデンスを検索し、専門医の監督下に治療を実
践できる
・入院外来を問わず、専門的技能を要しない内容であれば自らで治療を完結できる
・軽症外傷に対しては自ら創傷処置ができる
(2)専門医・地域一般医との適切な連携
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・適切なタイミングでの専門医への紹介・コンサルテーションができる
・地域一般医からの紹介に対しての対応ができる
(3)心理・社会的問題を含めた、患者ニーズへの対応
・患者の心理社会的背景を考慮し、精神科との連携も含めた心身医学的アプローチができる
(4)EBMの実践と臨床研究
・EBMの5段階のステップを日常臨床で実践できる
・EBM実践に必要なツールを用い、日常臨床に活用できる
(5)院内の診療科横断的活動やマネジメント業務
・NST、緩和ケアチーム、感染コントロールなど診療科横断的に行われている活動の意義を説明で
きる
(6)予防医学
・検診の結果を解釈し、必要に応じ生活指導や治療を開始できる
(7)救急医療・集中治療
・内因性疾患を中心とした救急搬送患者に対し、自らがリーダーとなってBLS・ACLSを含めた蘇生行
為を行うことができる
・救急患者に対し迅速に判断を下し検査・治療を行い、入院の要否が判断できる
・救急患者の入院に際し病棟主治医と適切に連携をとり、診療行為が円滑に移行するようマネジメン
トできる
・人工呼吸器や侵襲的モニタリング機器の使用法を理解し実践できる
(8)教育活動
・院内の各種教育行事に積極的に参画できる
・外来・病棟での研修医教育に積極的に参画できる
<経験目標>
内科認定医研修カリキュラムに準じる。
<研修方略>
1.On the Job Training(OJT)
1)病棟業務:専修医1年目ならびに2年目の前半で内科系全診療科の修練、救急医療ならびに地域医
療を終え、残りの半年は総合診療科(N棟など)での病棟業務を行う。N棟では一人持ち主治医あるいは
研修医の上級医として機能する。研修医教育の実践、およびチームリーダーとしての役割を果たすこ
とも求められる。集中管理を要する症例も十分経験可能である。
2)外来業務:専修医1年目から、最低週1回は内科総合初診外来を担当する。研修後半は総合内科
の再診外来を担当し、多様な健康問題に対して外来主治医として継続的に対応する。なお、済生会向
島病院で、一般内科外来を週1回担当することがある。
3)その他:代表的な例を掲げる。
・NSTや緩和ケアチームなど、科横断的な活動に参加する
・病院運営に関連する委員会に参加する
・救急として日本内科学会公認のJMECCコース、AHA公認のACLSコースを受講する
・臨床医学における最新の知見を取り入れるため院内勉強会に積極的に参加する
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2.院外における活動
・医学教育や臨床疫学・医療面接など、総合医がリードすべき分野の院外勉強会に積極的に参加する
・日本内科学会の地方会あるいは総会に最低1回演題を提出する
・地域住民を対象とした健康関連行事に最低1回参加する
3.総合診療内科勉強会
興味深い症例の経験を共有することや最新のガイドラインの精読、関連図書抄読会などを目的に勉強
会を適宜開催している。
4.プログラム終了後の進路
専修医 3 年目からは大学院進学、または大学、他病院での後期研修プログラムを継続することにな
る。なお途中で予定を変更し、専修医 3 年目以降も当院での後期研修を継続希望する場合は、適宜相
談に応じる。
ローテーションの一例
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1
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専修医 1 年目
呼吸器
循環器
消化器
救急
N棟
腎
専修医 2 年目
地域医療
血液
糖尿病
神経
総合診療
選択
専修医 1 年目:内科系ローテート(2 ヶ月☓6 診療科)
専修医 2 年目:内科系ローテート(2 ヶ月☓4 診療科)+総合診療科 4 ケ月
・原則として、内科系診療科(7科※)、地域医療(済生会向島病院他)、救急医療、N 棟
を 2 ヶ月ずつローテーションし、2 ヶ月間は希望科の選択となる。希望科は内科以外に放射
線科など他科の選択も可能である。
※
呼吸器、循環器、消化器、神経、腎臓、血液、糖尿病内分泌、総合診療
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2.内科専門科コース
内科専門科の専門医取得には、当該診療科に関する十分な知識と経験、技能の修得が求められる。
また、これからの専門医は、generalistとしての内科医、すなわち総合診療内科医としての役割も果
たさなければ、多様化する患者のニーズに十分答えることはできない。本コースでは、前半2年間に
内科基礎コースと同様に、救急医療、地域医療、総合診療科のローテート(各2ヶ月)を必須とし、
十分な内科総合研修のもとに総合診療内科医として必要なスキルを修得した上で、後半3年間で、希
望する内科各専門科の臨床トレーニングを始め、多くの当該症例を集中的に経験した上で専門医の取
得を目指すプログラムである。詳細は各専門科の部分を参照されたい。
専修医1、2年目は、内科基礎コースと同様、内科各診療科を2ヶ月ずつローテートするとともに、
総合診療内科病棟(N棟)、救急医療、地域医療(東京都済生会向島病院、渋谷診療所)を通じて一
般内科医としての臨床能力の向上に努める。また前半2年間のうち、2ヶ月間(選択によっては4ヶ月)
は専門科病棟での研修期間があり、ローテーションしている診療科での研修に支障のない範囲で将来
の専門科で必要な以下の様な研修:(1)志望科ローテーション中は、各志望科の経験を積む、(2)
志望科の外来診療、(3)志望科のカンファレンス、抄読会、学会等への参加、を継続する。専修医
3-5年目は原則的に各コースの専門病棟に配属となり、3年間集中して専門領域の知識・技能を修得す
るとともに、研修医・コメディカルの指導に当たる。またN棟、救急医療、地域医療を担当する場合
は、上級医・指導医として、専修医1年目・2年目の指導に当たる。いずれのコースでも充分な内科医
としての実力を身につけた上で、各専門領域についてのトレーニング期間が設定されている。後期研
修開始とともに各診療科所属学会に入会すれば、卒後最短で専門医資格取得に必要な履修プログラム
の開始申請を行うことが可能であり、スムーズに専門医資格を取得することができる。
subspecialty専門医の資格取得には、内科認定医資格(平成29年度の新専門医制度では、新内科専
門医資格)の取得が必須である。本コースでは、卒後3年目で内科各科のローテート(いずれも2ヶ月
ずつ)を行い、卒後4年目には内科認定医の取得が可能となるよう配慮されている。
ローテーションのイメージ
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専修医1年目
呼吸器
循環器
専修医2年目
向島病院
腎臓
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消化器
血液
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救急
選択
1
2
3
神経
総合診療
内科
専修医3年目
専門科
専修医4年目
専門科、チーフレジデント
専修医5年目
専門科
N棟
糖尿病
専修医1年目:専門科 2ヶ月+各科ローテーション2ヶ月×5
専修医2年目:専門科 2ヶ月+各科ローテーション2ヶ月×5
専修医3,4,5年目:専門科
*専修医後半では研修が不足している分野を補うための国内留学も可能である。
また、チーフレジデントへの立候補も可能である。
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●2-1.血液感染症内科コース
一般目標 GIO
当院の血液感染症内科の専修医教育の目標は、初期臨床研修終了者に対し、高いレベルのプライマ
リーケア及び総合内科的な知識・技術を基礎としたうえで、専門家として常に新しい知見を適切に追
求しつつ、特に急速な発展をとげる分子生物学的分野を含めた医学的な知見の深い理解のもとで、
個々の患者にたいして適切な診断・治療を施行できる能力を身につけることにある。医師は、科学者
として絶えずエビデンスを求める努力をしつつ、そのエビデンスを単に頭から信用して用いるのでは
なく、自らの症例において検証すべきであるし、自らがエビデンスを創る努力をすべきでもある。た
だ漫然と症例に対面するのではなく、そこに何か新しい知見がないか、あるいは個々の症例のみなら
ず疾患全体からも分析できる広い視野をもったすぐれた科学者としての医師を育てたいと考えてい
る。また血液悪性疾患さらには悪性腫瘍疾患全体を多く扱うという性格上、悪性疾患末期に対しても、
すぐれた医療技術者と同時に人間性豊かな医療を提供できることも大切であると考えている。
行動目標 SBOs
1, 適切なコミュニケーションのもとに必要十分な問診を行うことができる。
2, 神経学的所見を含め、適切な身体所見をとることができる。
3, 救急疾患、エマージェンシーに適切に対応できる。
4, 臨床に必要な解剖・生理・生化学・分子生物学・免疫学が理解できている。
5, 主な血液疾患の病態、診断、治療法が身についている。
6, 主な感染性疾患の病態、診断、治療法が身についている。
7, 主なリウマチ性疾患の病態、診断、治療法が身についている。
8, 腫瘍学の基礎的知識と理解ができている。
9, 末梢血液・骨髄細胞の像や細胞表面マーカー解析、さらに染色体、遺伝子解析等の特殊検査が解
ができている。
10,
細菌培養やウイルス検査の診断学的方法が身についている。
11,
自己抗体検査を含む免疫機能検査が理解できている。
12,
病理診断(とくにリンパ節)・画像診断を含めた腫瘍診断学の代表的検査を理解している。
13,
骨髄穿刺、生検・腰椎穿刺・関節穿刺等の基本的手技が安全かつ適切に行える。
14,
ヒックマンカテーテルを含めた中心静脈カテーテルの挿入、管理が適切に行える。
15,
抗癌剤使用の適応、副作用、使用法を理解し実際に使用できる。
16,
抗生剤使用の適応、副作用、使用法を理解し実際に使用できる。
17,
輸血製剤の適応、副作用、使用法を理解し実際に使用できる。
18,
ステロイドを含む免疫抑制剤の適応、副作用、使用法を理解し実際に使用できる。
19,
緩和療法としての非ステロイド系消炎剤や麻薬等の適応、副作用、使用法を理解し実際に使
用できる。
20,
サイトカイン療法の適応、副作用、使用法を理解し実際に使用できる。
21,
他科へのコンサルテーションを適切に行える(上級医への相談を含む)。
10
<各年次における具体的行動目標> *ローテーションの具体例(表)は専門医コースの総論を参照
*専修医 3 年目(R5:卒後 5 年目)
:
内科認定医を受験し、一般内科研修としては病棟チーフまたはそれに準じたレベルを目指す。内科
とくに専門分野の救急への対応と他科からのコンサルテーションへの対応が可能なレベルを目指す。
専門では遭遇する頻度の高い疾患に対応できる経験をつみ、さらにはいろいろな背景の異なった症
例での緩和医療の実践的研修を重ねる。
*専修医 4 年目(R6:卒後 6 年目):
各専門医資格取得レベルを目標にする。とくに各種抗がん剤の取り扱いに習熟し、化学療法が適切
に行えるようにする。また化学療法以外の悪性疾患治療を理解し、個々の悪性疾患患者に対して適切
な治療プランが組み立てられ、更には安全・適切に管理遂行できることを目標とする。
3 年目または 4 年目には、国内留学の機会をつくり積極的に他施設での研修あるいは知識技術の習
得をおこなう。
11
●2-2.呼吸器内科コース
<当科の特徴>
1. 呼吸器外科・他科との連携による充実した診療体制:呼吸器外科あるいは他臓器内科と連携し、
合併症が多い肺癌をはじめとする呼吸器疾患全般の診療を積極的に行っており、大学病院やがん
専門病院からも多くの患者が紹介される。呼吸器外科の手術件数は年間 200 例以上あり、その半
数以上が肺癌症例である。呼吸器外科と同じ病棟であり、連携が非常に良く、気胸や外科的(胸
腔鏡または縦隔鏡下)生検ならば数日以内に、根治的肺癌手術でも 2-3 週以内には行うことが可
能である。逆に術後補助または再発時化学療法や手術後の合併症などでは積極的に呼吸器内科が
介入している。呼吸器内科・同外科、放射線診断・同治療科、病理科が一体となった呼吸器疾患
に対する集学的治療が実践されており、合同カンファレンスも定期的に開催される。
2. Common disease から難病、臨床研究まで:重症喘息や COPD、肺癌化学療法などにおいての他施
設との共同臨床研究に取り組んでいる。当院は伝統的に糖尿病患者が多く、肺癌患者と糖尿病の
関係、COPD や肺線維症など慢性肺疾患と糖尿病との関連、睡眠呼吸障害と循環器・動脈硬化疾患
との関連など臨床研究のテーマを設定し取り組むことが可能である。診療の場も救急診療、呼吸
器内視鏡診断、急性期及び慢性期の人工呼吸管理、外来化学療法、緩和ケアと多岐にわたり、病
院全体との関わりも多い。
<呼吸器内科コースの目標と計画>
一般目標 GIO
1. プライマリーケアーの基本を 2 年間の初期臨床研修で修了したものが、呼吸器内科を内科の
subspecialty(専門分科)として選択した上で、総合内科の幅広い知識を学ぶ。
2. 将来の呼吸器内科専門医となるためのより専門性を目指した深い知識と呼吸器診療に関係する
専門技術の修得をすることを目指す。
行動目標 SBOs
1, 適切なコミュニケーションのもとに必要十分な問診を行うことができる。
2, 一般内科および呼吸器病診断学の知識に基づいた身体所見をとることができる。
3, 呼吸器救急疾患の初期対応ができる。
4, 臨床に必要な解剖、呼吸病態生理、生化学が理解できる。
5, 呼吸器疾患診断に検査を理解し、適切に選択することができる。
6, 画像診断(単純 Xp、胸部 CT、胸部 MRI、 RI 検査、 内視鏡)のおもな所見と解釈が理解できる。
7, 呼吸機能検査(動脈血液ガスを含む)について理解し、選択および実施ができる。
8, 適切な細菌学的検査(抗酸菌検査を含む)、病理学的検査について理解し解釈ができる。
9, 鑑別診断、確定診断のための適切な検査計画をたてることができる。
10,
呼吸器疾患のおもな治療法について理解できる。また呼吸リハビリテーションとチームによ
るケアに参加し。チーム医療の意義を理解できる。
11,
呼吸器疾患の検査と治療の合併症を理解し、その予防策,対応策を理解できる。
12,
慢性期呼吸不全の適切な評価を行うことができ、治療とケア方針をたてることができる。ま
た介護保険や特定疾患制度などの社会資源を理解し、適応することができる。
12
13,
呼吸器内科コンサルテーションに適切に対応できる。(上級医への相談を含む)
自ら経験した症例をまとめ、研究し、適切に報告、発表できる。
<各年次における具体的行動目標>*ローテーションの具体例(表)は専門医コースの総論を参照
専修医3年目(R5):呼吸器内科12ヶ月
1年間呼吸器病棟にて主治医として入院患者の診療にあたるのが原則である。専門的診療ならびに
高度なハイリスク症例を含めた専門手技に習熟する。
[具体的行動目標]
内科専門医、呼吸器専門医に求められる知識・技能・マナーを深めるとともに、チームリーダーと
しての素養を育むために、
内科専門医に求められる、代表的病態・疾患に習熟し、研修医を指導することができる。またチー
ムリーダーの役割を認識し、円滑な治療を展開できる。
呼吸器疾患の診断・治療ガイドラインに計り。適切な解決策を提示し、インフォームドコンセント
の下、医療を推進できる。
指導医のもと、気管支鏡での気管支肺胞洗浄の実施と解析・解釈が施行できる。
ベンチレーター管理が独立してできる
慢性呼吸不全患者の管理(外来管理、急性増悪時の入院管理)が独立してできる。
気道内ステントによる治療、内視鏡的レーザー治療の適応を理解し、インフォームドコンセント、
検査の立会いができる(主として呼吸器外科の指導下)。
自分の呼吸器疾患での専門分野の開拓をする。喘息、睡眠、肺機能、肺癌、肺循環その他の分野で
の専門性を決めるべく文献の抄読、研究会への参加を行う。
日本呼吸器学会専門医試験への準備をする。専門医受験資格は内科認定医獲得後、認定施設での3
年以上の研修が必要である。当院は日本呼吸器学会認定施設である。
専修医4年目(R6):呼吸器内科12ヶ月
1年間呼吸器病棟にて主治医として入院患者の診療にあたるのが原則であるが、本人の希望があれ
ば、チーフレジデントとしての業務を担当する(研修医の指導、総合内科病棟の管理)。チーフレジ
デントはこのコースでは義務とはしないがバランスのとれた専門医となるために、またリーダーシッ
プを高める上でも貴重な経験であり、是非推奨したい。一方専修医4年目の3ヶ月間は国内留学制度を
利用して適切な研修施設(例えば肺癌の研修ならば国立がん研究センター中央病院など)で院外研修
を行うこともできる。ただし専修医プログラム修了後、医員採用を希望することが条件である。
[具体的行動目標]
1. 呼吸器病棟で、主治医として診療にあたるとともに独立して診療及び研修医の指導の中心となる
とともに専門分野の研修を深める。同時に呼吸器ターミナルケアの考え方・実践も学ぶ。
2. 一般呼吸器内科医として必要な手技と知識を修得して様々な診療依頼にも対応可能な能力を身に
つける。以下の手技はすべて独立して施行および指導ができること
気管支鏡でのキュレット、生検、TBLBの手技、
胸腔ドレナージおよび胸膜生検、胸膜癒着術
急性呼吸不全の管理(新しいベンチレーターのモードの習熟)
13
慢性呼吸不全の管理(主に急性増悪での入院管理、外来・在宅での慢性期管理)
3. 院内教育への参加をする。モーニングカンファレンス、病理検討会、CPCで発表する。
4. 病理組織、細胞診の検鏡にもできるだけ参加する。
5. 学会活動(R5-R6):症例報告(内科地方会、呼吸器学会地方会など)の発表2回。専門学会の年次
総会(海外含む)への臨床研究発表1-2回を目標とする。雑誌投稿は症例1編以上、臨床研究1編以上
を目標とする。
6. 日本呼吸器学会や日本呼吸器内視鏡学会の専門医取得に向けて準備する。
<経験目標>
内科認定医研修カリキュラムのA項目、B項目については専修医2年目までに全て経験する。呼吸器
学会専門医研修カリキュラムにおける検査法、治療法、疾患については、本プログラム終了までの4
年間においてAおよびAa項目は全て、Ba項目は80%以上の経験を目標とする。具体的な内容について
は下記の日本呼吸器学会ホームページを参照されたい。
http://www.jrs.or.jp/home/modules/institution/index.php?content_id=11
<専門医資格>

日本呼吸器学会専門医の資格認定
内科認定医取得後3年たっていることと、日本呼吸器学会に入会後4年以上たっていることが専門医試
験の受験資格である。専門医試験は年1回行われる。さらに指導医になるには入会後10年以上、専門
医の資格取得後5年間以上認定施設(本院)に勤務し、呼吸器疾患診療に従事することが条件になる。
指導医認定は書類審査に基づいて行われる。

その他取得可能な専門医資格

日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医

日本がん治療認定機構 がん治療認定医
<検査実績(平成 26 年)>
気管支鏡検査 約 150 件、終夜睡眠時呼吸検査 簡易型 約 20 件・精密型 約 20 件
14
●2-3.消化器内科コース
<各年次における具体的行動目標>
専修医 3 年目(卒後 5 年目):
専修医 3 年目は、原則的に 1 年間、消化器内科病棟に配属となる。また、消化器専門外来を担当す
ることができる。週 1
回上部消化管内視鏡検査に参加し、診断とレポート作成を単独で行える。さらに食道静脈瘤硬化療法、
食道静脈瘤結紮術、内視鏡的止血処置、内視鏡的粘膜切除術、内視鏡的ポリープ摘除術などのインタ
ーベンションを指導医のもとで行える。下部消化管内視鏡検査の研修を指導医のもとで行う。希望が
あれば放射線科を 2 か月ローテーションし、腹部超音波検査、MDL・CT・MRI の読影、さらにはラジオ
波、PTCD、PTGBD などのインターベンションを学ぶことができる。
1.腹水穿刺、イレウス管挿入、SB チューブ挿入、肝生検などの消化器内科のベッドサイド手技に熟練
する。
2.医療面接に精通する。
3.診断書をはじめとした公的文書を作成できる。
4.保険診療に従った医療ができる。
5.消化器疾患の診断・治療ガイドラインを理解している。
6.指導医とともに各科より依頼された消化器内科コンサルテーションに応ずる。
7.専修医1年目と同様のカンファレンス、読影会、病棟回診に参加する。
8.モーニングカンファレンス、超音波カンファレンス、画像診断の会などの一部を担当する。
9.上級医の指導のもとに臨床研究に従事し、先にあげた学会の総会、大会への演題提出を目指す。
10.日本内科学会認定医を取得する。
専修医 4 年目(卒後 6 年目):
専修医 4 年目も消化器内科病棟に配属となる。
1.消化器ローテーション中の研修医を指導できる。
2.上部消化管内視鏡検査の1単位を診断責任をもって行うことができる。
3.その他、下部消化管内視鏡、ERCP を術者として行えるようにする。EST、ENBD などを含めた内視鏡
的インターベンションなど、より高度な専門技術の習熟に努める。上級医とともにカプセル内視鏡の
読影ができる。
4.消化器専門学会に積極的に参加し、各疾患・病態の最新の知識を吸収する。 また当科で行った臨
床研究を発表する。
5. 希望があれば半年間のチーフレジデントの任にあたり、初期研修医の教育、コメディカルの指導
をすることができる。
専修医 5 年目(卒後 7 年目):
専修医 5 年目も引き続き 1 年間、消化器内科病棟に配属となる。
1.診療においてのみならず、学会発表などにおいても積極的に後進の指導ができる。
2.当院では導入されていない、あるいは不十分である新しい高度な診断検査・治療手技があれば、積
極的に習熟するよう努める。
15
3.臨床研究だけでなく基礎的研究に関連した研究会、学会などの活動に参加し、科学者としてより深
く病態生理までつきつめた物の考え方をするトレーニングを行う。
<経験目標>
内科認定医研修カリキュラムの A,B 項目は、初期研修を通して可能な限り専修医 1 年目までに全
てを経験する。
消化器疾患の研修内容は、日本消化器病学会が定める専門医研修カリキュラムに準ずる。
●経験すべき疾患
1)食道疾患
食道癌、食道静脈瘤、Mallory-Weiss、食道炎•潰瘍、食道アカラシア
2)胃•十二指腸疾患
胃癌、十二指腸潰瘍、胃潰瘍、十二指腸癌、胃ポリープ、胃アニサキス、
胃粘膜下腫瘍
3)小腸・大腸疾患
大腸癌、小腸腫瘍、大腸ポリープ、腸閉塞、大腸憩室出血•憩室炎、急性腸炎、アメーバ―腸炎、潰
瘍性大腸炎、クローン病、虚血性腸炎、虫垂炎、ポリープ切除後、痔核、上腸間膜動静脈血栓症、S
状結腸捻転
4)肝疾患
肝細胞癌、胆管細胞癌、肝硬変、急性肝炎、慢性肝炎、自己免疫性肝炎、原発性硬化性胆管炎、原発
性胆汁性肝硬変、薬物性肝障害、アルコール性肝障害、肝膿瘍、肝嚢胞、NASH
5)胆道疾患
胆嚢癌、胆管癌、胆管結石•胆管炎、胆嚢結石•胆嚢炎
6)膵疾患
膵臓癌、急性膵炎、慢性膵炎、膵嚢胞性疾患、自己免疫性膵炎
●取得すべき手技
上・下部消化管内視鏡検査、消化管粘膜切除術、緊急内視鏡及び内視鏡止血術
食道静脈瘤治療、膵・胆道内視鏡(ERCP・EST・ENBD)、イレウス管挿入
カプセル内視鏡読影
腹部超音波検査、腹腔穿刺、肝生検
肝癌局所療法(ラジオ波)、PTGBD・PTCD
<研修方略>
On the job training:
1)病棟業務
専修医 1、2 年目は消化器内科の研修を始めとした内科系診療科の全科ローテーションを行い、総
合内科医としての総仕上げの時期である。配属先での仕事を優先しつつ、週 1 回上部消化管内視鏡検
査に参加して消化器内科医としての基礎固めをして行く。
専修医 3 年目は消化器内科としてはこれまでの経験を基盤に自らが主体的に診療に携わる時期であ
る。病棟においては主治医として入院中の管理から、退院時期決定、外来での慢性期も含めて長期に
わたり管理する。専修医 4 年目は消化器内科専門医となるべく準備の年である。病棟においては実務
のリーダーを目指して病棟運営にも参加する。希望があれば半年間のチーフレジデントの任にあたり、
16
初期研修医の教育、コメディカルの指導をすることができる。
専修医 5 年目は消化器内科専門医となるべく総仕上げの年である。病棟においては実務のリーダー
となり、研修医、コメディカルと蜜に連携し、病棟運営の円滑化を図る。また上級医に積極的に提言
する。将来、research 活動も平行して行うことが望ましいが、この年はその構想を練るべき時と位置
づけたい。
2)外来業務
専修医 1-2 年目は、内科総合外来を受け持ち、外来における患者管理法を習得する。専修医 3 年目
以降は消化器専門外来も担当し、退院患者も含めて慢性期管理を習得する。
3)内視鏡検査
内視鏡に関しては、まずは基本的な観察法を習得すべく徹底的に指導を受ける。
その後は単なる観察・診断から治療へと技術の幅を拡げる。当院では導入されていない、あるいは不
十分である新しい高度な診断検査・治療手技(EUSFNA、バルーン小腸鏡など)があればその技術を獲
得すべく国内留学も可能である。
消化器内科病棟回診: 毎週月曜日 16:00~:4 西病棟
カンファレンス:
内科外科カンファレンス、内視鏡読影カンファレンス、消化器内科症例カンファレンス、超音波カ
ンファレンスに参加する。特に超音波カンファレンスでは研修医への症例の割り付け、プレゼンテー
ションの指導など主体となって参加する。
1.内科外科カンファレンス:(毎週月曜日 8:20~:第 2 会議室)
内科、外科、放射線科医が出席し、画像を中心とした診断と治療方針について検討する。
2.内視鏡読影カンファレンス:(毎週木曜日 17:00~:内視鏡室)
内視鏡にたずさわっている医師(内科、外科、放射線科)全員で診断、今後の検査、治療方針につ
いて検討する。
3.消化器内科症例カンファレンス:(毎週木曜日 18:00~:内視鏡室)
問題症例、長期入院例についてスタッフ全員で検討する。
4.超音波カンファレンス:(第 3 金曜日 18:45~:第 1 会議室)
超音波、CT、MRI など画像上、教育的症例数例を毎回とりあげて、研修医のプレゼンテーション後、
放射線科専門医の解説を受ける。
5.消化器内科抄読会:(毎週土曜日 8:00~:4 西病棟カンファレンスルーム)
消化器関連雑誌を抄読し、他の医師に解説する。
6.専修医レビュー抄読会:(第 4 火曜日 18:00~:第 1 会議室)
各分野のレビュー論文を紹介するカンファレンスで、専修医が企画運営する。
7.城南消化器検討会: 年間 6 回
当院、NTT 東日本関東病院、日赤医療センター、JR 東京総合病院、厚生中央病院、関東中央病院、
東芝病院、都立荏原病院、東海大学東京病院などの城南地区の基幹病院の消化器内科医が集まり、
症例を持ち寄り検討する。
学会活動:
17
消化器関連学会地方会において、1 年間に少なくとも1回は症例報告を行う。また各総会あるいは
大会に定期的に参加し、最新の知識や技術の習得に努める。単に学会に参加して聴講するのみではな
く、演題を発表する。特に専修医最終年には当院発の臨床研究を発表すべく専修医初期より準備を始
める。また発表したデータはすみやかに論文にまとめる習慣をつける。
ローテーションの一例
4
5
6
7
8
9
10
11
12
専修医 3 年目
消化器内科
専修医 4 年目
消化器内科(N 棟)
専修医 5 年目
消化器内科
1
2
3
・ 本コースでは、内科系診療科(8 科※)の全科ローテーションを基本とする。
・ 専修医 1・2 年目は、地域医療(済生会向島病院)、総合診療科、救急医療が必修(各 2 ヶ月)。
希望があれば放射線科をローテートし、腹部超音波検査、MDL・CT・MRI の読影、さらにはラジオ
波、PTCD、PTGBD などのインターベンションを学ぶことができる。
※呼吸器、循環器、神経、腎臓、血液、糖尿病内分泌、消化器、総合診療
18
●2-4.神経内科コース
1) 診療科紹介:
当院の神経内科専修医のコースは、在籍中に内科認定医資格を取得するのみではなく、将来、総合
内科専門医ならびに日本神経学会認定神経内科専門医および日本脳卒中学会認定脳卒中専門医資格
を取得することが目標とされる。なお総合内科専門医資格取得には、認定医取得後3年間の内科研修
が必須とされており、卒後4年目で内科認定医を取得後、神経内科を含めた内科研修を継続し、総合
内科専門医資格取得は卒後7年目以降となる。また神経内科専門医取得には、(1)卒後研修歴6年以上
で神経学会入会から3年以上の会員歴、(2)内科認定医取得、(3)日本神経学会の定める教育施設で3年
以上の研修を修了することが必要とされており、専修医1年目で神経学会に入会しても、専門医試験
受験可能となるのは早くとも卒後7年目の段階となる(ちなみに当院は学会認定教育施設である) 。
また,脳卒中専門医受験資格は日本内科学会認定内科医取得後で,脳卒中学会会員歴3年以上,脳卒
中学会認定教育施設(当院該当)での研修歴3年以上である。
神経内科は脳血管障害、変性疾患、脱髄疾患など疾患が多岐にわたり、高齢者の割合が比較的多い
こと、また、各疾患に付随して発生する合併症の管理などを行わなくてはならない。そのため、神経
内科領域のみの知識、技量では、到底十分な診療を行うことは出来ず、内科全般にわたる知識、経験
が必要となる。この神経内科コースでは、内科プログラム共通の行動目標達成とともに、各年次にお
いて神経内科としての行動目標を定め、バランスのとれた神経内科医を養成するように配慮されてい
る。経験目標としての検査・手技・治療は、日本内科学会の認定医研修カリキュラム、神経学会の専
門医研修カリキュラムに準拠している。即ち専門性を越えた医師としての基本的かつ実践的な知識・
技能・態度を踏まえた診療(プライマリケア)能力を鍛えるとともに,より専門性の高い神経疾患の診
断、治療方針の決定、ケア体制の構築など、内科全般の基礎に立ったスタンダードな神経内科臨床能
力の錬成を目指す。日本神経学会卒後臨床神経研修到達目標(後述の後期研修において神経学会の定
めるミニマムリクアイアメント)に準じて、臨床神経、治療、臨床神経生理、神経放射線、検査室検
査、神経遺伝、神経病理、関連臨床科、医療福祉の 9 領域にわたり基本に忠実に実践力と応用力を涵
養する研修を目指す。
2) 施設認定状況、指導医、専門医
① 教育施設、准教育施設、教育関連施設
当院の神経内科関連諸学会認定研修教育指定の状況
・日本内科学会認定内科専門医教育認定病院 昭和43年
・日本脳神経外科学会認定医訓練施設 昭和45年
・日本ペインクリニック学会指定研修施設 平成元年
・日本超音波医学会認定超音波専門医研修施設 平成4年
・日本神経学会認定医制度教育施設 平成9年
・日本脳卒中学会認定研修教育病院 平成17年
・日本高血圧学会認定施設
平成23年
・日本救急医学会救急科専門医指定施設 平成24年
・日本認知症学会専門医教育施設 平成24年
19
・ 日本老年医学会認定施設
平成 24 年
② 指導管理責任者名;
星野晴彦 内科部長・神経内科部長
日本神経学会 専門医・指導医
日本内科学会 総合内科専門医・指導医
日本脳卒中学会 専門医
日本頭痛学会 専門医
臨床修練指導医
③ 指導医名;
高木 誠
院長
日本神経学会 専門医・指導医
日本内科学会 総合内科専門医・指導医
日本脳卒中学会 専門医
足立智英 内科担当部長
日本神経学会 専門医・指導医
日本内科学会 総合内科専門医・指導医
日本脳卒中学会 専門医
日本老年医学会 専門医・指導医
荒川千晶 内科副医長
日本神経学会 専門医・指導医
日本内科学会 認定医
日本脳卒中学会 専門医
日本老年医学会 専門医
日本認知症学会 専門医
④ 専門医名;
此枝史恵 内科医員
日本神経学会 専門医
日本内科学会 認定医
日本脳卒中学会 専門医
日本臨床神経生理学会 認定医
山田 哲
内科医員
日本神経学会 専門医
日本内科学会 認定医
日本脳卒中学会 専門医
日本脳血管内治療学会 専門医
関根 真悠
常勤嘱託
日本神経学会 専門医
日本内科学会認定医
⑤ 専門医以外の医師の紹介
杉村勇輔
内科専修医
日本内科学会 認定医
3) 神経内科専門医を目指す後期研修の後期 3 年間
*専修医3年目(R5:卒後5年目):内科専門医、神経内科専門医、脳卒中専門医に求められる知識・
技能・マナーを深めるとともに、チームリーダーとしての素養を育むために、
1.
神経内科専門医、脳卒中専門医に求められる 身体所見と神経学的所見を含めた適切な神経学的
診察法が実施できる。
2.
意識障害の症例においても必要な診察が実施できる。
3.
臨床に必要なニューロサイエンスとしての神経機能解剖,神経生理,神経生化学,神経病理,病
態生理が理解できる。
4.
神経学的補助検査の有用性とリスクを理解し,症例に応じて適切に選択することができる。
5.
神経生理検査(脳波,神経伝導検査,針筋電図)について主な所見と結果の解釈が理解できる。
6.
画像診断(単純 XP,頭部 CT,頭部 MRI,MRA, SPECT、脳血管造影検査)のおもな所見と解釈が理
20
解できる.機能画像について理解できる。
7.
おもな症候や疾患について鑑別診断,確定診断のための適切な検査計画をたてることができる。
8.
神経疾患のおもな治療法について理解できる。またリハビリテーションとチームによるケアに参
加し,チーム医療の意義を理解できる。
9.
日本神経学会、日本脳卒中学会に参加する(専門医取得のためには入会期間が問題となるため,
後期研修開始とともに入会しておくことを推奨)
。
10. 脳卒中について、一次・二次予防の視点を持ち、初診や退院患者の外来経過観察を行うことがで
きる。
11. 神経内科プライマリケアとして重要な common problem としての頭痛,めまい,意識消失発作に
適切に対応し,頻度の高い common disease としての脳卒中,パーキンソン病,てんかんについ
てガイドラインや EBM を適切に援用して対応できる。
12. 内科疾患のおもな神経合併症について,実際のコンサルテーションを踏まえて頻度の高い病態に
習熟し、その予防策,対応策を理解できる。
13. 急性期を含めた脳卒中の適切な診断が行え、病型診断と病態生理に応じた適切な治療,リハビリ
テーションと合併症への対応ができる。脳卒中センターにおいて、脳血管内治療科、脳神経外科
と合同で脳卒中診療への理解を深める。
14. 慢性期脳卒中、神経難病、認知症の適切な評価を行うことができ、治療とケア方針をたてること
ができる。また介護保険、特定疾患制度、身体障害者福祉法などの社会資源を理解し、適用する
ことができる。
15. 神経内科初診・再診外来での診療を独力で施行することができる。
16. 絶えず更新される大量の医学情報の中から臨床の現場で必要な文献を選択し、批判的にかつ適切
に評価しながら日常臨床に活かす訓練を続ける。
17. 家族性あるいは遺伝性神経疾患における情報への適切な対応が理解でき、ガイドラインに基づく
適切なプライバシー保護や遺伝相談が理解できる。またその理解に必要な分子生物学、遺伝学へ
の理解を深める。
18. 自ら経験した症例をまとめ、適切に報告や発表できる。さらに機会があれば多施設共同臨床研究
などの clinical research にも参加し,EBM を確立してゆくプロセスへの理解を深める.最低で
も1つは臨床研究を行って、学会発表および論文として発表することを目標とする。
19. tPA 適正治療講習会を受講し,脳卒中センター当直ができる.
*専修医 4,5 年目(R6 R7:卒後 6,7 年目):内科専門医・神経内科専門医、脳卒中専門医資格
取得準備をするとともに、将来のチームリーダーとして活躍するために、
1. チーフレジデントもしくはそれに準じた役割を全うできる。
2. 脳卒中ホットライン症例にも対応できる。
3. 救急外来における神経内科コンサルテーションに対応できる。
4. 嚥下障害、誤嚥性肺炎、易転倒傾向、廃用症候群などの合併症を複数有する脳卒中慢性期、神
経難病、高齢者医療の実践的研修を重ね、リハビリテーション、ケア体制構築のすべてのステップを
理解し実践できるレベルを目指す。
5. 院内教育にも積極的に関わり、後輩の指導を通じて理解を深める。
6. 専修医後半では研修が不足している分野を補うための国内留学も可能である。
21
追記
* 一般急性期病院という特性上、神経内科医として経験できる症例に偏りが生じる可能性があるた
め、変性疾患、筋疾患など比較的頻度の低い疾患については研修期間中に国内他施設への短期留学を
行うことにより補うことも可能である。
* 専修医としての研修中、当院神経内科スタッフとして採用するに十分な知識、技量を有すると認
められた場合には、後期研修終了後、スタッフとして採用される可能性がある。
* 当院は内科プログラムにも記載しているとおり、チーフレジンデント制をとっている。神経内科
コースを選択した場合でも、当院の理念、教育方針に共感し、チーフレジデントを行うことを希望す
る者には立候補することを奨励する。
<研修方略>:神経内科コースに特化したもののみ記載
1.On the Job Training(OJT)
1)病棟業務:専修医4年目以降は、上級指導医の監督の下、神経内科主治医として患者を受け持ち、
全般的患者管理に従事しながら、各種診断、検査、治療、ケア、リハビリテーションなどの神経疾患
患者のマネージメントを経験すると共に、インフォームドコンセントなどのコミュニケーション能力
や安全管理能力の習得を目指す。
2)外来業務:専修医3年目には、神経内科初診外来と神経内科再診外来を受け持ち、外来における
患者管理のノウハウを学ぶ。神経内科再診外来では、退院患者を中心に慢性患者のマネージメントを
習得する。
3)検査業務:神経生理学的検査として脳波、神経伝導速度、筋電図検査、頸動脈エコー、脳血流 SPECT、
頭部 MRI、頭部 CT、脳血管造影、単純 X 線の諸検査の施行・読影のトレーニングを指導医とともに行
い、各検査の適応・方法・合併症・解釈を学ぶとともに、これら検査が安全に施行できるよう、その
ノウハウを修得する。
2.神経内科部長病棟回診(毎木曜日15:00〜 8階西、5階西など)
神経内科入院中の全患者の回診。受け持ち患者のプレゼンテーションを行い、神経学的所見や治療方
針などについて指導を受ける。ベッドサイドで診察所見を確認しながら、局在診断や鑑別診断を検討
する。
3.脳卒中センターモーニングカンファレンス(月〜土、8: 30〜):
当日朝までの脳卒中センター入院患者を中心に、脳神経外科、脳血管内治療科のスタッフ全員、理学
療法士、言語療法士、病棟薬剤師で、症例提示、検討を行う。当日までに実施した画像診断、手術、
インターベンションについても検討する。基礎的知識の確認、今後の治療指針などが指示される。
4.リハビリカンファレンス(毎水、金曜日8:45〜:8階西病棟)
入院症例についてリハビリテーションや退院に向けての方針につき、医師、病棟看護士、理学療法士、
言語療法士、病棟薬剤師、MSW、訪問看護ステーションスタッフで情報を共有し、検討を行う。
5.神経内科抄読会(毎水曜日8:00〜:8階西病棟)
神経内科、脳卒中関連図書、雑誌を抄読し、臨床研究の手法や結果の解釈につき討論しながら批判的
に学ぶ。
6. 神経放射線カンファレンス(毎月1回金曜日18:30〜):
22
1ヶ月間の問題症例を中心に頭部MRI、CT、血管造影検査フィルムなどにつき神経放射線専門医(慈
恵医科大学 松島理士 先生)をguest radiologistとして検討し、鑑別診断の実際や、アプローチの
方法を症例に則して学ぶ
7. 学会発表:
専修医は原則として、1年間に少なくとも1回は、日本内科学会関東地方会または日本神経学会関東
地方会において症例発表をおこなう。また、日本神経学会総会または日本脳卒中学会総会などでの発
表を目標とする。口述発表したものは極力論文形式にまとめ、しかるべき雑誌に投稿する。論文執筆
に際しては、上級医より徹底した指導がなされる。
《後期専修医による2013,2014年度の学会、研究会での発表実績》
(1) 第 39 回 日本脳卒中学会総会 2014 年 3 月 14 日 大阪府大阪市 大阪国際会議場
「搬送時に急性期脳梗塞およびたこつぼ型心筋症が合併し,早期に脳梗塞再発を来した2症例.」
発表者:杉村勇輔,星野晴彦,神林隆道,畑中裕己
(2) 第 206 回 日本神経学会関東・甲信越地方会 2013 年 9 月 7 日 東京都千代田区 砂防会館シ
ェーンバッハ・サボー
「脳梗塞とくも膜下出血で発症した中大脳動脈解離の 41 歳男性例.」
発表者:関根真悠,深谷純子,小林洋和,荒川千晶,足立智英,星野晴彦,寺尾 聰,浅田英穂
(3) 第 597 回 日本内科学会関東地方会 2013 年 6 月 8 日 東京都文京区 日内会館
「急速進行性の認知症で発症した glioblastoma の 1 例.」
発表者:関根真悠,荒川千晶,深谷純子,小林洋和,足立智英,星野晴彦,寺尾 聰,淺田英穂,
高木 誠
(4) 第 40 回 日本脳卒中学会総会 2015 年 3 月 28 日 広島県広島市 広島グリーンアリーナ
「くも膜下出血に対するコイル塞栓術施行患者と感染症についての検討.」
発表者:杉村 勇輔,山田 哲,此枝 史恵,荒川 千晶,足立 智英,星野 晴彦,高木 誠
4) 週間予定表
週間予定表の1例を示す
午
前
午
後
月曜日
火曜日
超音波検査
初診外来
病棟業務
放射線検査
水曜日
木曜日
新入院カンファレンス
抄読会, 再診専門外来
病棟業務
病棟業務
部長病棟回診
金曜日
土曜日
リハビリカン
ファレンス,
病棟業務
病棟業務
病棟業務
神経放射線カ
ンファレンス
5) 後期研修到達目標
神経内科専門医研修カリキュラムにおける検査法・治療法・疾患については、本プログラム修了まで
の5年間において、神経学会の定めるミニマムリクアイアメント(後述)のA項目は全て、B項目は80%
以上、C項目は70%以上、の経験を目標とする。D項目は、必ずしも経験できない場合もあり、自己
学習を主体とする。研修終了後には神経内科専門医取得可能となる。
23
①ミニマムリクアイアメントで定めた神経学的症候や病態の意味を正しく理解し、適切な神経学
的所見をとることが出来る
②神経生理、神経放射線、神経超音波、神経病理、神経遺伝学をはじめ、各種神経学的検査結果
の意味・解釈や治療の内容を理解出来る。またミニマムリクアイアメントで定めた検査、治療、
手技は自ら施行し、適切な判断を下すことが出来る。
③適切な確定診断を行い、治療計画を立案し適切な診療録を作製できる。ミニマムリクアイアメ
ントで定めた疾患については主治医として十分な診療経験を有している。
④診断・治療方針の決定困難な症例や神経内科救急をはじめ迅速な対応が必要な症例などにおい
て、自科の専門医、他科の医師に適切にコンサルトを行い、適切な対応ができる。
⑤コメディカルと協調、協力する重要性を認識し、適切なチーム医療を実践できる。
⑥患者から学ぶ姿勢を持ち、患者と患者の周囲の者に対するメンタルケアの大切さを知り、実践
できる。
⑦神経学的障害をもった患者の介護・管理上の要点を理解し、在宅医療を含めた社会復帰の計画
を立案し、必要な書類を記載出来る。
⑧神経内科救急疾患における診察の仕方、処置の仕方について学び、実践できる。
⑨医療安全、倫理、個人情報保護の概念、医療経済について必要な知識を有する。
⑩カリキュラムの修得度を定期的に自己評価するとともに、指導医の評価も受けつつ、自己研鑽
を積み重ねる。
⑪ミニマムリクアイアメントは、全項目中 80%以上において A もしくは B を満たす研修を積むこ
とが出来るよう、自施設における習得が不十分な内容は、神経学会をはじめ関連学会の主催する
教育講演、生涯教育講演、ハンズオンセミナーなどに積極的に出席し、学習する。
後期研修において神経学会の定めるミニマムリクアイアメント
日本神経学会ホームページの日本神経学会卒後臨床神経研修到達目標を参照
(http://www.neurology-jp.org/senmon-seido/sotsugo.html)
24
●2-5.循環器科コース(修了年限 5 年;基礎 2 年+専門 3 年)
本コースは、平成 30 年実施予定の新専門医制度を念頭に用意されており、初期研修終了後、2 年間
以上の内科研修を修了(当院では内科基礎コース)し、内科認定医を取得、さらには総合内科専門医
および循環器専門医資格取得を目指す医師を対象としている。本コースで育成される専修医の目標像
は、「内科 general を基盤とした循環器 subspecialty の実践」であり、プログラム修了年限は 5 年
間である。
本コースの具体的目標は、在籍中の内科認定医および総合内科専門医資格(2018 年度以降は指導医
資格に移行)取得と、当コース修了後の循環器専門医資格取得にある。総合内科専門医資格取得には、
認定医取得後 3 年間の内科研修が必須とされており、卒後 4 年目で内科認定医を取得しても、総合内
科専門医資格取得は早くとも卒後 7 年目となる。
本コースは、内科プログラムの共通行動目標達成を前提とし、各年次における循環器独自の行動目
標を定めた。また、経験目標としての検査・手技・治療は、循環器学会の専門医研修カリキュラムに
準拠している。
<経験目標>
循環器専門医研修カリキュラム(別表参照)における検査法・治療法・病態疾患については、本プ
ログラム修了までの 5 年間において、A・B 項目は全て、C 項目は 90%以上の経験が可能である。なお
D 項目も、補充研修などで経験可能である。医療倫理講習会は、循環器学会主催の倫理・安全講習会
参加を基本とし、院内実施の講習会参加も可とする。
<研修方略>
1. On the Job Training(OJT)
1)病棟業務:指導医監督下に、主治医として全般的患者管理に従事しながら、コミュニケー
ション能力・臨床対応能力・指導力・自己研鑽能力・安全管理能力の習熟を図る。
3 年目・4 年目は循環器病棟を中心にローテートし、各専門領域の知識・技能を習得すると
ともに、研修医・専修医・コメディカルの指導に当たる。
4 年目には心臓血管外科を 2 ヶ月ローテートし、バイパス術・弁膜症手術などの適応・周
術期管理を学ぶ。また救命・救急病棟で、救命センターICU 管理法(低体温療法を含む)
を学ぶ。
なお到達目標達成のために、必要であれば、一定期間の国内留学が設定される。
2)外来業務:3 年目より、通年で週に 1 コマは循環器初診外来を受け持ち、外来における患
者管理法を習得する。4 年目以降は、循環器再診外来も担当し、慢性疾患患者の長期管理
を修得する。
3)非侵襲的検査(検査医)業務:3 年目・4 年目には、検査医として、非侵襲的循環器検査
(心エコー、トレッドミル、心筋シンチなど)に専ら従事し、諸検査の施行・読影に精通
する期間が設けられる。各検査の適応・方法・合併症・解釈を学ぶとともに、これら検査
が安全に施行できるよう、そのノウハウを修得する。
4)心カテ業務:3 年目から、適宜心カテ業務に従事し、心カテ検査の適応・方法・合併症を
学ぶとともに、検査が安全に施行できるよう、そのノウハウを修得する。
25
ローテーションの一例
専修医 3 年目
4
5
循環器
6
7
検査医
8
9
10
循環器
専修医 4 年目
心臓外科
救急
循環器
専修医 5 年目
循環器
循環器
循環器
11
12
1
循環器
2
3
循環器
検査医
循環器
選択
循環器
(外部研修)
専修医 3 年目:循環器科 12 ケ月
専修医 4 年目:循環器科 8 ケ月、心臓血管外科 2 ヶ月、救急 2 ヶ月
専修医 5 年目:循環器科 10 ケ月、選択(外部研修など)2 ヶ月
<専修医 3 年目週間予定表
月
AM
例>
火
PM
心カテ
AM
心カテ
水
PM
木
金
AM
PM
AM
PM
AM
トレッドミル
心カテ
RI
CCU
心カテ
土
PM
AM
循環
初診
2. 循環器病棟回診(火曜日午前 7 時 30 分〜:9 階東)
全患者回診で、受け持ち患者のプレゼンを行う。治療指針などについて指導を受ける。
3. カンファレンス
(ア)新入院カンファレンス(月・水・木・金 午前7時 45 分〜、循環器会議室)
 新入院したケースについて、Case presentation と Discussion を行う。基礎的知識の確
認、今後の治療指針などが指示される。必須。
(イ)内科・外科心カテカンファレンス(水曜日午後 6 時〜、循環器会議室)
 心カテ例について検討を行う。心カテの解釈、インターベンション・CABG の適応、治療
方針の立て方などが指導される。必須。
(ウ)循環器抄読会(金曜日午前 7 時 30 分〜、循環器会議室)
 循環器関連雑誌を抄読。必須。
(エ)9 東病棟カンファレンス(火曜日午後 12 時 30 分〜、9 東看護ステーション)
 長期入院例、問題例、リハビリ進展度などを中心に討議する。患者の社会背景、経済状況
などをふまえたアプローチ法など、マネジメント法が指導される。必須。
(オ)CPC(隔月午後 6 時 30 分〜、第1会議室)
 病理解剖例を対象とした病院全体の臨床病理カンファレンス。
(カ)M&M カンファレンス(隔月第 4 木曜日午後 6 時〜、第 1 会議室)
 死亡例・急変例などを対象とした病院全体の臨床カンファレンス。
(キ)総合診療レクチャー(第 2 木曜日午前 8:15〜8:45、第 1 会議室)
 病院医師全てを対象としたプライマリケア領域の講演。
4. 院内講演会
1.
院内 BLS 講習会(毎月 1 回);インストラクターとして参加。
2.
院内循環器講演会(外部講師招聘;不定期);必須。
3.
医療安全講習会(年間 3 回程度);必須。
4.
保険診療講習会(年間 2 回);必須。
26
5.
医療倫理講演会(年間 1 回);必須。
5. 院外講演会
1.
みなと循環器連携の会(年間 2 回);必須。
6. 学会発表:
専修医は原則として、1 年間に少なくとも 1 回は、日本内科学会、循環器関連学会の総会また
は地方会で症例発表をおこなう。発表したものは極力論文形式にまとめ、しかるべき雑誌に投
稿する。学会発表、論文執筆に際しては、指導医より徹底した指導がなされる。
<評価>
1. 自己評価;形成的評価(知識・技能項目)
1 年ごとに、別紙到達目標および下記の具体的行動目標に対する自己評価を行う。
2. 観察記録;形成的評価(態度、技能の項目)
指導医は、1 年ごとに、上記自己評価を元に、評価表に記入する。その結果は、各個人へ還元さ
れる。
3. 内科認定医試験;総括的評価(知識項目)
卒後 4 年時に、内科認定医試験に合格する。
4. 観察記録;総括的評価(知識・技能・態度項目)
5 年終了時に、循環器学会専門医研修カリキュラムにおける、検査法・治療法・病態/疾患各論
の個々について、循環器学会準拠評価表にその到達度を記入する。
27
<各年次における具体的行動目標>
*専修医 3 年目(R5:卒後 5 年目):循環器専門医に求められる知識・技能・マナーの初歩を獲得
するために、指導医の監督の下、心エコー、負荷心筋シンチ検査を実施し、レポートを作
成する。
1. トレッドミル、心エコー、心筋シンチ、心カテ検査結果を参考として、治療方針を決定する。
2. 指導医の監督の下、1 年間に 100 例以上の心カテに従事する。
3. 指導医の指導・監督の下、インターベンションの補助をする。
4. 循環器再診外来を担当する。
5. 日本循環器学会地方会で、症例発表を行う。
6. みなと循環器連携の会などで、症例報告を行う。
7. 循環器専門医に求められる、代表的病態・疾患を主治医として管理する。
*専修医 4 年目(R6:卒後 6 年目):循環器専門医に求められる知識・技能・マナーを深めるととも
に、チームリーダーとしての素養を育むために、
1. 1年間に 200 例以上の心カテに従事し、穿刺・止血を確実に行うとともに、右心カテーテル法、
左心カテーテル法を自ら施行できる。
2. 心カテの診断レポートを作成する。
3. 検査医として、心エコー、トレッドミル、負荷心筋シンチ検査を独力で実施・診断できる(レポ
ート作成を含む)。
4. 不整脈を含めた専門的心電図診断を行う。
5. チームリーダーとして、初期研修医を指導しながら、コメディカルと協力して円滑なチーム医療
を展開することができる。
6. 一次・二次予防の視点で、初診や退院患者の外来経過観察を行う。
*専修医 5 年目(R7:卒後 7 年目):循環器専門医資格取得準備をするとともに、将来のチームリ
ーダーとして活躍するために、
1. 経食道心エコーを施行し、自ら診断レポートを作成する。
2. 指導医の下、非複雑性病変に対し冠動脈インターベンションを実施できる。
3. 研修医、専修医、コメディカルの教育に従事する。
4. EPS、ablation に参加する。
5. 日本循環器学会地方会で、症例発表を行う。
28
日本循環 器学会認定
循環 器専門医研修カリキュラム
2007年(第3回改訂)
このカリキュラムは,日本循環 器学会認定循環 器専門医となるための研修内容の一つであ
り,そのための達成目標となるものである.
また、このカリキュラムは日本内科学会認定内科専門医制度研修カリキュラムを達成して
いることを前提とする.達成目標は次表のように,A,B,C,Dの4段階に分ける.
達成目標
A
B
C
D
病 態および疾 患各論
主治医として経験する.
指導者の下で経験する.
経験がない場合,見学する.
経験しなくても十分な知識を有する.
検査法および治療法
独 立して,施行または判定できる.
指導者の下で,施行または判定できる.
施行できない場合,見学する.
経験しなくても十分な知識を有する.
Ⅰ. 検 査 法
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
12.
13.
14.
15.
身体所見(聴診等)
A
X線診断
a. 胸部X線単純撮影
A
b. 心血管造影
1) 心房・心室造影
B
2) 大動脈造影
B
3) 冠動脈造影
B
4) 末梢血管造影(動脈,静脈,リンパ管)B
c. X線CT(computerized tomography)
B
心電図
a. 標準12誘導心電図
A
b. 運動負荷心電図
A
c. Holter心電図
A
d. ベクトル心電図
D
e. 体表面電位図
D
f. 加算平均心電図
C
g. 心臓電気生理 学的検査
B
h. ヘッドアップチルト試験
D
心音・心機図
C
末梢動脈検査(ABI)
B
超音波検査
a. 経胸壁心エコー図
A
b. 経食道心エコー図
B
c. 負荷心エコー図
D
d. 頸動脈エコー図
B
e. 末梢動静脈エコー図
C
カテーテル検査
a. Swan-Ganzカテーテル検査
A
b. 心(左・右)カテーテル検査
B
c. 心筋生 検
C
d. 血管内視鏡
D
e. 血管内エコー(IVUS)
C
心拍出量
B
循環 血液量
D
動・静脈圧(モニタ)
A
心臓核医学検査
a. 心筋シンチ(血流・代謝)
B
b. 心プールシンチ
D
c. 肺血流シンチ
D
d. PET
D
心臓 MRI(magnetic resonance imaging)
B
高血圧検査
a. 眼底検査
A
b 腎盂造影
C
c. レノグラフィ,レノシンチグラフィ
C
d. 腎・副腎静脈カテーテル検査
C
e. 腎動脈造影
B
f. 24時間血圧測定
B
心肺運動負荷試験
D
睡眠時ポリグラフ
D
Ⅱ. 治療法
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
12.
13.
14.
15.
一般的事項
a. 薬物 動態・血中濃度
b. 薬物 効果・副作用
c. 食事療法
d. 禁煙指導
e. リハビリテーション・運動療法
f. 手術適応
救急処置
a. 救急蘇生 法(BLS・ALS)
b. 心膜穿刺術
c. 一時的心臓ペーシング(体外的も含めて)
d. 大動脈内バルーンパンピング(IABP)
e. 心肺補助装置(PCPS)
薬物 治療
a. 強心薬
b. 利尿薬
c. 抗不整脈薬
d. 血管拡張薬
e. 降圧薬
f. 昇圧薬
g. 自律神経薬
h. 抗凝血薬・抗血小板薬
I. 血栓溶 解薬
j. 脂質代謝改善薬
k. 抗生物 質
l. 経口糖尿病 薬
m. 肺高血圧治療薬
ペースメーカ植込み
植込み型除細動器(ICD)
心臓再同期療法(CRT)
経皮的冠動脈血栓溶 解療法
経皮的冠インターベンション(PCI)
経皮的血管形成術(PTA)
バルーン弁形成術
血液透析・腹膜透析
カテーテルアブレーション
コイルによる血管閉塞治療(動脈管,側副血管)
補助循環
心臓手術
a. 冠動脈バイパス手術
b. 弁置換・形成術
c. 大動脈グラフト術
d. 左室形成術
e. 心臓移植
29
A
A
A
A
A
A
A
B
A
B
C
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
A
C
B
C
C
B
B
C
D
B
C
D
D
C
C
C
C
D
Ⅲ. 病 態・疾 患各論
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
心不全
a. 右心不全
A
b. 左心不全
A
c. 両心不全
A
ショック
a. 心原性ショック
A
b. 神経原性ショック
A
c. 出血性ショック
A
d. 細菌性ショック
B
不整脈
a. 頻脈性不整脈
1) 期外収縮(上室・心室)
A
2) 頻拍(上室・心室)
A
3) 心房粗動
A
4) 心房細動
A
5) 心室細動
b. 徐脈性不整脈
1) 洞不全症 候群
A
2) 房室ブロック
A
c. 心室内伝導異 常
1) 脚ブロック
A
2) 二枝ブロック・分枝ブロック
A
3) WPW症 候群
A
d. その他
1) Adams-Stokes症 候群
A
2) QT延長症 候群
B
3) 人工ペースメーカに伴う不整脈
B
4) 特 発性心室細動(Brugada症 候群など) C
心臓突然死
C
血圧異 常
a. 本態性高血圧
A
b. 二次性高血圧
A
1) 腎性(腎血管性を含む)高血圧
A
2) 内分泌性高血圧
A
c. 低血圧
A
d. 起立性低血圧(Shy-Drager症 候群を含む) A
虚血性心疾 患
a. 安定労作狭 心症
A
b. 冠攣縮性狭 心症
A
c. 急性冠症 候群
1) 不安定狭 心症
A
2) 急性心筋梗塞
A
d. 心筋梗塞に伴う合併症
1) 心室瘤
B
2) 心破裂
B
3) 心室中隔穿孔
B
4) 心筋梗塞後症 候群(Dressler症 候群)
C
e. 陳旧性心筋梗塞
A
f. 無痛 性虚血性心疾 患
A
g. 川崎病
D
弁膜疾 患
a. 僧帽弁狭 窄
B
b. 僧帽弁閉鎖不全
A
1) 僧帽弁逸脱
A
2) 乳頭筋機能不全
A
3) 僧帽弁腱索断裂
A
c. 大動脈弁狭 窄
A
d. 大動脈弁閉鎖不全
A
e. 肺動脈弁閉鎖不全
D
f. 三尖弁狭 窄
D
g. 三尖弁閉鎖不全
A
h. 連合弁膜症
C
心筋疾 患
a. 心筋炎
A
b. 心筋症
1) 肥大型心筋症
A
2) 拡張型心筋症
A
3) 催不整脈性右室心筋症
C
4) 拘束型心筋症
D
5) 心筋緻密化障害
D
6) たこつぼ心筋症
C
9.
10.
11.
12.
13.
14.
15.
16.
17.
18.
19.
20.
21.
c. 特 定心筋疾 患
1)アミロイドーシス
2)サルコイドーシス
3)筋ジストロフィ
4)その他の心筋疾 患
感染性心内膜炎
リウマチ熱
心膜疾 患
a. 急性心膜炎
b. 収縮性心膜炎
c. 心タンポナーデ
d. 心膜欠損
心臓腫瘍
a. 粘液腫
b. 肉腫
c. 転移性心臓腫瘍
肺性心疾 患
a. 肺血栓塞栓
b. 肺高血圧(特 発性肺動脈高血圧など)
先天性心血管疾 患
a. 心房中隔欠損
b. 房室中隔欠損
c. 心室中隔欠損
d. Eisenmenger症 候群
e. 肺動脈狭 窄
f. Fallot四徴症
g. 動脈管開存
h. Ebstein奇形
I. 三尖弁閉鎖
j. 大動脈縮窄
k. 肺静脈還流異 常
l. 冠動脈奇形
m. Valsalva洞動脈瘤
n. 肺動静脈瘻
o. 大血管転位
p. 両大血管右室起始
q. 総動脈幹症
全身疾 患に伴う心血管異 常
a. 甲状 腺機能亢進
b. 甲状 腺機能低下
c. 腎不全(急性・慢性)
d. 糖尿病
e. 血液疾 患
f. 脂質代謝異 常
g. 膠原病
h. 梅毒
I. 栄養障害
j. 中毒性心筋障害
大動脈疾 患
a. 大動脈瘤
b. 大動脈解離
c. 大動脈炎症 候群(高安病 )
d. 大動脈弁輪拡張(Marfan症 候群を含む)
脳血管障害(脳出血,脳梗塞)
末梢動脈疾 患
a. 動脈硬化
b. 動脈瘤
c. 急性動脈閉塞(血栓・塞栓)
d. 閉塞性動脈硬化
e. 閉塞性血栓血管炎(Buerger病 )
f. Raynaud症 候群
静脈・リンパ管疾 患
a. 上大静脈症 候群
b. 血栓性静脈炎・深部静脈血栓症
c. 静脈瘤
d. リンパ管炎・リンパ浮腫
心臓神経症 ・神経循環 無力症
失神
a. 神経調節性失神
b. 心原性失神
C
C
C
D
A
D
A
B
B
D
B
D
D
A
A
A
B
A
A
B
A
A
B
D
C
C
C
C
C
C
C
C
A
A
A
A
A
A
A
D
D
C
A
A
B
B
A
A
A
A
A
B
A
B
A
A
C
A
A
A
Ⅳ. 医療倫理 ・他
1.
医療倫理
30
A
循環器到達目標評価表
level 1
level 2
level 3
(R5)
(R6)
(R7)
循環器専門病棟
10ヶ月
6ヶ月
7ヶ月
循環器専門外来
週1コマ(半日)
週1コマ(半日)
週1コマ(半日)
循環器初診外来
-
週1コマ(半日)
週1コマ(半日)
循環器検査部門
2ヶ月
2ヶ月
2ヶ月
1,000例
2,000例
3,000例
200例
500例
-
1,000例
2,000例
3,000例
心電図読影
トレッドミル運動負荷試験
心エコー(実施、診断)
(TEEを含む)
心臓核医学(実施、診断)
冠動脈造影
EPS
200例(実施のみ)
400例
600例
(実施・診断)
(実施・診断)
300例
500例
(PCIを含む)
(PCIを含む)
20例
100例
150例
-
31
●2-6.腎臓内科コース
本プログラムは、プログラム在籍中に内科認定医資格を取得するとともに、将来、総合内科専門医
ならびに腎臓内科関連学会専門医資格を取得することが目標とされる。なお総合内科専門医資格取得
には、認定医取得後 3 年間の内科研修が必須とされており、卒後 4 年目で内科認定医を取得しても、
総合内科専門医資格取得は早くとも卒後7年目となる。腎臓内科関連学会の代表的なものに、日本腎
臓学会と日本透析医学会がある。日本腎臓学会専門医資格試験の申請条件は、(1)日本国の医師免
許を有し,医師としての人格及び見識を備えていること、(2)本会の会員歴が継続して 5 年以上で
あること、(3)(社)日本内科学会認定医取得後 3 年以上、(社)日本小児科学会専門医、(社)日本外
科学会専門医及び(社)日本泌尿器科学会専門医は取得後 1 年以上であること、(4)本会が指定する
研修施設において、別に定める研修カリキュラムに基づく研修を 3 年以上行っていること(※週4日
以上勤務していることを基準とし、週 3 日の勤務は 3/4 の期間として、週 2 日の勤務は 1/2 の期間と
して計算し、合計 3 年以上の臨床経験があることを証明する施設長、又は教育責任者による研修終了
証明書が必要である。※平成 16 年 3 月以降卒業医師の初期研修 2 年は含まない。※海外施設で研修
を行った場合は、委員会の議を経て専門医試験受験申請に必要な研修と認めることができる)が必要
とされている。日本透析医学会専門医資格の申請条件は、(1)日本国の医師免許証を有し,医師と
しての人格および見識を備えていること、(2)日本内科学会および日本外科学会において定められ
たいずれかの認定医または,専門医,日本泌尿器科学会および日本小児科学会において定められたい
ずれかの専門医,もしくは日本麻酔学会において定められた指導医の資格を有し,臨床経験 5 年以上
を有すること(ただし,これに該当しない場合においても,本会の専門医制度委員会の規定によって
認定された認定施設において 5 年以上の臨床経験を有する者については,同等の資格を有する者とみ
なすことが出来る)、(3)認定施設または教育関連施設において本会の専門医制度委員会の規定に
よって編成された研修カリキュラムに従い通算 5 年以上,もしくは本会の専門医制度委員会が認める
外部団体主催の研修期間も含めて計 5 年以上,主として透析療法に関する臨床研修を行いかつ業績の
あること、(4)学会出席ならびに業績について 30 単位を満たしていること、(5)専門医認定の試
験および審査において適格と判定され,専門医として登録を完了した者であること、(6)申請時に
おいて,本会会員歴 3 年以上であることが必要とされている。当院の腎臓内科は疾患が極めて多彩で
患者数も多く、学会発表、論文投稿なども積極的に行っている。また、約 2 年間集中的に専門病棟で
研修できることから、優秀な腎臓内科医を目指し日本腎臓学会専門医および日本透析医学会専門医資
格取得を目標とする医師に研修の場を与えることが可能である。さらに、総合診療科のローテーショ
ンや希望によりチーフレジデントを経験することにより内科医としての総合力および指導力も身に
つけることができる。
<各年次における具体的行動目標>
専修医 1 年目(R3:卒後 3 年目)専修医 2 年目(R4:卒後 4 年目):は各科共通のプログラムであ
り、しっかりとした総合内科医としての素養を身につけるよう各自努力されたい。また、腎臓内科関
連学会の専門医資格取得希望者は早急に学会に入会し会員となる。
専修医 3 年目(R5:卒後 5 年目):
専修医 3 年目は、原則的に 1 年間、腎臓内科病棟に配属となる。
32
総合外来 1 単位に加え腎臓専門外来も担当することができる。
初期研修期間中に経験できなかった症例を中心に経験する。
内科医としての一般的技術・知識、経験をさらに深める。
腎臓内科的救急疾患に対し適切に対応できる。
上級医あるいは指導医、各専門医に適切にコンサルテーションができる。
評価承認を受けて、主治医となる。
血液透析の適応を判断し指導医とともに実施できる。
腹膜透析の適応を判断し透析処方をオーダーできる。
腎生検の適応を判断し指導医とともに安全に実施できる。
腎組織の診断を指導医とともに行い治療方針を決定する。
腎臓内科関連学会のいずれかに1回以上演題を発表する。
シャント穿刺、血液透析回路のプライミング、血液透析の開始・回収操作、透析用ダブルルーメンカ
テーテル挿入、腹膜透析用カテーテル交換に習熟する。
診断書をはじめとした公的文書を作成できる。
腎臓疾患の診断・治療ガイドラインを理解し実践できる。
指導医とともに各科より依頼された腎臓内科コンサルテーションに応ずる。
指導医のもと症例報告に加え臨床研究に従事し、腎臓関連学会への演題提出を目指す。
日本内科学会認定医を取得する。
専修医 4・5 年目(R6:卒後 6 年目、R7:卒後 7 年目):
専修医 4・5 年目も引き続き 1・2 年間、腎臓内科病棟に配属となる。
腎臓内科ローテーション中の研修医を指導できる。
透析関連合併症を診断し治療できる。
血液透析などの体外循環全般(緊急対応を含め)を一人で行えるようになる。
指導医のもと腎生検の技術向上に努める。
指導医のもと腎組織診断能力の向上に努める。
腎臓関連学会で臨床研究を発表する。
血漿交換、LDL 吸着、顆粒球吸着、持続血液濾過透析の適応を判断し1人で実施できる。
初期研修医の症例発表・投稿の指導ができる。
希望があれば半年間のチーフレジデントの任にあたり、初期研修医の教育、コメディカルの指導をす
ることができる。
専修医5年間のローテートの1例を示す.
4
5
6
7
専修医3年目
専修医4年目
専修医5年目
8
9
10
腎臓
腎臓
腎臓
11
12
1
2
3
専修医3, 4, 5年目:腎臓内科
*専修医後半では研修が不足している分野を補うための国内留学も可能である。また、チーフレ
ジデントへの立候補も可能である。
33
追記
*本院は腎臓内科医として経験できる症例は多岐にわたり不足はないものの、一般急性期病院という
特性上、手技において専門性を極めることができるとは限らない、研修期間中に国内他施設への短期
留学を行うことにより腎臓病理部門や、シャント造設術などのより専門性の高い部分を補うことも可
能である。
* 専修医としての研修中、当院腎臓内科スタッフとして採用するに十分な知識、技量を有すると認
められた場合には、後期研修終了後、スタッフとして採用される可能性がある。
* 当院は内科プログラムにも記載しているとおり、チーフレジンデント制をとっている。腎臓内科
コースを選択した場合でも、当院の理念、教育方針に共感し、チーフレジデントを行うことを希望す
る者には立候補することを奨励する。
<経験目標>
内科認定医研修カリキュラムの A,B 項目は、初期研修を通して可能な限り専修医 1 年目までに全て
を経験する。腎臓疾患の研修内容は、日本腎臓学会が定める腎臓専門医研修カリキュラム(2002;
44(2):83-93)、日本透析医学会の透析専門医のための研修カリキュラムに準ずる。
<研修方略>
On the job training:
1)病棟業務
専修医 1 年目 2 年目は腎臓内科に 2 か月配属される。腎臓内科のみならず、各内科をすべてローテー
ションすることにより、各内科疾患をある程度深く見ることによりその後の医師をしての基盤を形成
する。専修医 3 年目は腎臓内科医としての基盤を固める時期であり、これまでの経験をもとに自らが
主体的に診療に携わる時期である。外来では腎臓専門外来も担当し、腎生検、透析室業務へのより積
極的な関与が求められる。希望があれば半年間のチーフレジデントの任にあたり、初期研修医の教育、
コメディカルの指導をすることができる。専修医 4,5 年目は自立した腎臓内科医となるべく準備する
仕上げの年である。病棟においては実務のリーダーとなり、病棟運営にも関与する。
2)外来業務
専修医 1 年目 2 年目は、内科総合外来を受け持つ。専修医 3 年目以降は腎臓専門外来も担当し、退院
患者も含めて慢性期管理を習得する。
3)透析室業務
積極的に参加し血液透析回路のプライミングから回収までの知識・技術を習得する。透析室の腹膜透
析外来も担当する。
腎臓内科病棟回診: 毎朝 7:45~:5 西病棟
カンファレンス:
全受持ち患者と併診患者カンファレンス 毎週月曜日 14:30~:透析室
5 階西病棟多職種合同カンファレンス 毎週水曜日 14:30~:5 西病棟
透析カンファレンス 毎週水曜日午後 15:30~:透析室
症例検討 第 4 金曜日午後 17:15~:透析室
抄読会 第 1,3 金曜日午後 17:15~:透析室
34
学会活動:
腎臓関連学会において、1 年間に少なくとも 1 回は症例報告を行う。また積極的に学会に参加し、最
新の知識や技術の習得に努める。学会で発表した内容はすみやかに論文にまとめる習慣をつける。
35
●2-7.糖尿病・内分泌内科コース
当院は、近代的医療設備を整えた第一線の総合病院であり、厚生労働省の臨床研修指定病院でもあ
り、さらに内科学会などの研修施設としても認定されている。糖尿病・代謝・内分泌疾患に関しては、
日本糖尿病学会ならびに日本内分泌学会の専門医資格を2つとも取得できる、一般病院としては数少
ない認定教育施設の一つであり、優秀な糖尿病・代謝・内分泌専門医を目指す医師に研修の場を与え
ることを大きな役割としている。
糖尿病・内分泌の専門医を目指す本カリキュラムの目標は、糖尿病・代謝・内分泌疾患を有する患
者の求める良き臨床医、すなわち糖尿病・代謝・内分泌疾患患者を総合的に診療し、生活習慣を含め
た指導もできる医師を養成することにある。本カリキュラムは日本糖尿病学会ならびに日本内分泌学
会の求める専門医研修カリキュラムに準じている。
コミュニケーション能力(対患者、対医師、他職種など)を確立し、診断、インフォームドコンセ
ント、チーム医療などに活かす。セカンドオピニオンにも積極的に応じる。
安全管理能力も身に付くよう、その知識を病院全体の研修や回診、各症例担当を通して学ぶ。インシ
デントレポートの重要性も認識し、必要により積極的に活用する。さらに、院内の感染対策を理解し
実践する。
本カリキュラムにおける研修は、「外来」、「病棟」、「カンファレンス・研究会への積極的参加」
を基本の柱としている。糖尿病・内分泌専門外来は専修医1年目から開始し5年間従事する。また、関
連カンファレンスや研究会等へも積極的に参加し、糖尿病・内分泌疾患の診療スキルを高める。病棟
については、原則的に計3年2ヶ月間(最大3年4ヶ月間)、糖尿病・内分泌内科病棟に配属となる。こ
の間は糖尿病・内分泌疾患の診療を集中して研修できることから、極めて多くの症例を経験すること
ができる(当院の糖尿病診療実績については、
http://www.saichu.jp/wp-content/uploads/2012/09/diabet-2015.pdfの診療実績の項を参照)。
内科認定医の申請資格は、最短で専修医 1 年目終了時に取得することが可能である。その場合、専
修医 2 年目から各専門医(糖尿病学会、内分泌学会)取得プログラムを開始することになる。
<各年次における具体的行動目標>
(専修医1、2年目については、内科基礎コースを参照)
*専修医3年目(卒後5年目):
1. 専修医3年目からは、原則的に3年間、糖尿病・内分泌内科病棟に配属となる。専門性を高めるた
めに、病棟、外来、教育入院を主体的に担い研修を行う。また、臨床研究を行うことにより、臨
床にリサーチセンスが重要であることを学ぶ。引き続き、糖尿病・内分泌の専門外来を担当する。
2. 引き続き内科総合外来を担当して内科全般の研修も続ける。
3. 糖尿病教育入院のミーティングなどで糖尿病患者教育やチームの運営などを学ぶ。
4. 糖尿病グループカンファレンスで論文抄読を行ったり、講演会などに参加する。
5. 他院を含めた症例検討会、日本糖尿病学会や日本内分泌学会の年次集会、地方会などに演題提出
を行う。毎年秋に行っている糖尿病の院内セミナーの企画運営にもあたる。
*専修医4、5年目(卒後6、7年目):
専修医4、5年目も引き続き、糖尿病・内分泌内科病棟に配属となる。糖尿病・内分泌の専門性を高
める研修をより充実させるとともに、指導にもあたる。臨床研究もより充実したものとする。
36
<経験目標>
内科認定医研修カリキュラム(2011年度版はこちら、または
http://www.naika.or.jp/nintei/curriculum/cu_all.pdfを参照)のA項目(十分に理解しておくこと
が望ましい)・B項目(概略理解しておくことが望ましい)は、初期研修を通して可能な限り専修医1
年目までに全てを経験する。
糖尿病・代謝・内分泌疾患の研修内容は、日本糖尿病学会および日本内分泌学会が定める糖尿病・
内分泌代謝科専門医研修カリキュラムに準ずる。
●疾患 糖尿病・代謝疾患とその合併症
1型、2型糖尿病、妊娠糖尿病、その他の疾患に関連した糖尿病
糖尿病腎症、神経障害、網膜症、足病変、冠動脈病変、脳血管障害合併例など
内分泌疾患(甲状腺、副甲状腺、下垂体、副甲状腺など)
●修得すべき診断・検査
糖尿病の診断
糖尿病網膜症、腎症、神経障害、足病変、手病変など合併症の診断
内分泌疾患の診断
●治療
食事療法の説明
経口糖尿病薬の病態を考慮した選択
インスリン療法の選択、指導
血糖自己測定の指導と治療への応用
シックデイの指導、ケア
糖尿病ケトアシドーシスなどの急性代謝失調の治療
糖尿病腎症の食事療法とその指導
糖尿病神経障害の治療(薬物療法を含む)
フットケアと指導、足壊疽のデブリドメント
糖尿病患者のメンタルケア
各種内分泌疾患の薬物療法・手術など治療法の適切な選択
糖尿病・内分泌疾患の手術時の治療と管理
●教育その他
スムーズなチーム医療とリーダーシップ
教育入院の講義
患者会の必要性、運営の理解と協力
<研修方略>
1.On the Job Training
1)病棟業務: 病棟においては、主治医として担当患者の診療を行い、知識と技術を修得する。適
切な医療を提供する上で、上級医との綿密なコミュニケーションが重要となる。
2)外来業務:総合外来を受け持ちながら、年次が上がるにつれて、専門外来を受け持つ。済生会渋
谷診療所や、済生会向島病院(内科、糖尿病外来を担当)、港南の郷などのケアを担当し、地域
医療なども学び、実践する。
37
2.糖尿病・内分泌内科回診(9階西病棟回診・河合担当):
教育入院のスケジュールによるが隔週で木曜午後の教育入院回診、毎週木曜・水曜午後の一般入
院回診につく。 新入院症例については、具体的な治療方針等について討論を行う。
3.9階西病棟カンファレンス(隔週木曜16:00~):
教育入院患者について、コメディカルを含めた医療チーム全員による回診後、看護師や管理栄養
士とカンファレンスを行い、治療方針を話し合う。その中で、チーム医療の重要性を学び、リー
ダーシップを熟成する。
4.糖尿病グループカンファレンス(水曜18:00~):
医学雑誌の抄読、トピックスについてのディスカッション、症例検討、臨床研究、治験などに関
するカンファレンスを毎週行っている。月1回は、糖尿病診療に携わる他職種(看護師、管理栄
養士、薬剤師、理学療法士、臨床検査技師など)も参加し、糖尿病診療に関する様々な討論を行
い、コンセンサスの統一を行っている。
5.学会・論文発表:
専修医は、日本内科学会、日本糖尿病学会、日本内分泌学会の年次集会、地方会などに演題を提
出し、
できるかぎり論文にまとめる。
プロトコール作成から統計処理など、上級医師が指導する。
業績の詳細については
http://www.saichu.jp/wp-content/uploads/2012/09/%E6%A5%AD%E7%B8%BE%E9%9B%86%EF%BC%882
011%EF%BD%9E2016%E5%B9%B43%E6%9C%88%E6%9C%AB%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%81%AEDM%E3%82%B0%E3
%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E5%88%86.pdf を参照のこと。
ローテーション表(専修医 3〜5 年目)
(専修医 1、2 年目については、内科基礎コースを参照)
4
5
6
7
8
9
10
専修医 3 年目
糖尿病・内分泌
専修医 4 年目
糖尿病・内分泌
専修医 5 年目
糖尿病・内分泌
38
11
12
1
2
3
●2-8.総合診療内科・感染症コース
本コースの最大の目標は、内科プログラムの一般目標に加え、病院総合医として求められる役割の
修得であり、いわゆる、ホスピタリストを育成するものである。また、内科領域における総合診療で
は不明熱を始めとして感染症が関与する割合が高く、感染症診療の修得も重要な側面となる。そのた
め、本コースでは病院総合医(Hospitalist)としての知識、技量の修得だけでなく、感染症診療の
修得を目指す医師に対して感染症専門医の修得を可能とするコースである。
総合診療内科
綜合診療内科については、具体的には 1)臓器・疾患によらず最新の知見に基づいた医療の実践 2)
研修医を含めたスタッフへの教育 3)診療科横断的な院内マネジメント活動 これらに必要な知識・
技能・態度の修得を目指している。 なお、総合診療内科という名称と実態に関して若干補足する。
当院には従来、一般内科あるいはそれに相当する診療科(総合診療科など)は存在しなかった。歴史的
にspecialistである前に、まず内科全般を診療できる医師の育成を実践しており、専門領域を越えた
診療に積極的に関わる文化があったため、専門医集団にありがちな、いわゆるたらいまわしなどの問
題が回避されてきた。しかしながら、より専門性を追求した医療のニーズが高まる一方で、一般診療
所との機能分化の要請、社会環境の変化や高齢化、多くの合併症を有する患者の増加などから、当院
でも病院総合医の活躍できるフィールドが拡大している。これは日本の基幹病院に共通した現象と考
えられ、その中で本プログラムは、将来的に当院を含めた地域基幹病院で病院総合内科医として能力
を発揮できる医師の育成を目指している。
総合診療領域を志す医師の中には、小児科・産婦人科領域を含めた、より家庭医的な立ち位置を理
想とする者、開業・往診など、よりプライマリケア的な立ち位置での仕事を考えている者、ER医・
集中治療医のような急性期総合診療に重点を置きたい者など、各個人で将来像は異なることも多い。
本プログラムはそうした個々の目標を排除するものではない。むしろ、病院総合医として機能しつつ
周囲のニーズに応じてER医や家庭医などに軸足を適宜移せる可塑性こそ総合内科医に求められる
基本的能力と考えている。従って病院総合医以上の診療の幅を身につけるため多彩な選択研修が用意
され、それを主体的に構成し、目標とする医師像、総合内科医像を自ら創造できる研修医の応募を期
待している。
現時点での総合診療領域における認定医制度は、平成25年3月現在、日本内科学会が認定内科医、
総合内科専門医の資格を認定している。平成22年4月に日本プライマリケア学会、日本家庭医療学会、
日本総合診療医学会の3学会が合併し、日本プライマリケア連合学会として発足しており、家庭医療
専門医、プライマリケア専門医を認定している。日本プライマリケア連合学会では、病院総合医養成
プログラム認定試行事業も平成24年度から開始している。新専門医制度開始の1年延期により平成29
年度も内科後期研修は現行制度のままで続けられることとなり、サブスペシャルティについては議論
も開始されていない。そうした過渡期の中、現時点での総合診療内科プログラムは病院総合内科医の
育成という観点から、日本内科学会総合内科専門医の取得を目標とし、また(旧)日本総合診療医学
会病院総合医後期研修プログラム案に準拠した行動目標を設定している。
<各年次における具体的行動目標>
*専修医3-5年目(卒後5-7年目):総合内科専門医に求められる知識・技能・態度を深めるとともに、
39
チームリーダーとして活躍するために、以下の目標を設定する。
(1)内科全般にわたる診療能力
・専修医4年目終了時に総合内科専門医受験資格を取得する
・根拠に基づいたインタビュー技法を用い、効果的な医療面接から検査前確率を高めることができる
・患者満足度を高めることにも努力し、無作為に抽出した外来初診患者の8割以上が「診療に満足し
た」と答えるレベルを目標に診療を行う
・一般的な非侵襲的検査については自ら行い、結果の解釈ができる(X線・心エコー・頚動脈エコー・
腹部エコー・上部消化管内視鏡などを含む。各個人の目標設定による)
・ガイドラインのない疾患・病態に対しても自らエビデンスを検索し、それに沿った世界標準の治療
を実践できる
(2)専門医・地域一般医との適切な連携
・複数の専門家による診療が並行する際、それぞれが円滑に進むよう病棟主治医としてマネジメント
を行うことができる
・適切なタイミングで地域への逆紹介ができる
(3)心理・社会的問題を含めた、患者ニーズへの対応
・患者にとって最善の利益を追求するために、医学的判断だけでなく社会的背景や心理面なども踏ま
えた医療を行うことができる
・心身両面からの関わりが必要な終末期ケアに積極的に参画できる
・高齢者・生活保護者など社会的弱者に対し活用できる医療・福祉・行政的な資源を適切に活用でき
る
・東洋医学や代替医療に自ら学習し、ニーズに応じ適切な対応が取れる
(4)EBMの実践と臨床研究
・EBM実践に必要な情報の収集・批判的吟味について研修医にも指導できる
・臨床研究を率先して行うと共に、他の研究に対し計画立案のサポートや統計学的サポートを行うこ
とができる
(5)院内の診療科横断的活動やマネジメント業務
・NST、緩和ケアチーム、感染コントロールといった診療科横断的に行われている活動に積極的に参
加する
・病院の経営に関しても自ら学び、病床管理や各種委員会に補助的に参加できる
(6)予防医学
・予防医学の意義・限界を自ら学び、検診活動に参画できる
・地域を対象とした啓蒙活動に積極的に参画できる
(7)救急医療・集中治療
・救急搬送患者の家族に対して適切な病状説明と心理的ケアができる
・専門医と連携をとりつつ、多臓器にまたがる集中管理が必要な患者の主治医として管理ができる
・災害医療や外科的救急疾患についても自ら学び、状況に応じチームの一員として機能できる
(8)教育活動
・研修医教育・医学生教育が病院総合医の重要な責務の一つであることを知り、教育のための知識・
技能を自ら学び実践できる
・院内の各種教育行事に積極的に参画できる。特に科横断的な行事では企画立案を含め主体的に運営
40
する
・原則として総合診療内科コースを履修する専修医からチーフレジデントが選出されるため、チーフ
レジデントもしくはそれに準じた研修管理業務を全うできる
<経験目標>
内科認定医研修カリキュラムならびに総合内科専門医研修カリキュラムに準じる。
<研修方略>
1.On the Job Training(OJT)
1)病棟業務:プログラム前半で各subspecialtyの修練を終えた後は、総合診療科病棟(N棟)で病棟
業務を行い、一人持ち主治医あるいは研修医の上級医として機能する。研修医教育の実践、およびチ
ームリーダーとしての役割を果たすことも求められる。病棟の特性上、集中管理を要する症例も十分
経験可能である。
2)外来業務:専修医1年目から、最低週1回は内科総合初診外来を担当する。研修後半は内科総合外
来の再診を担当し、多様な健康問題に対して外来主治医として継続的に対応する。なお、済生会向島
病院での一般内科外来を、週1回程度担当することがある。
3)その他:代表的な例を掲げる。
・NSTや緩和ケアチームなど、科横断的な活動に参加する
・病院運営に関連する委員会に参加する
・救急診療として日本内科学会公認のJMECCコース、またはAHA公認のACLSコースを受講する
・臨床医学における最新の知見を取り入れるため院内勉強会に積極的に参加する
2.院外における活動
・医学教育や臨床疫学・医療面接など、総合医がリードすべき分野の院外勉強会に積極的に参加する
・日本内科学会の地方会あるいは総会に最低1回演題を提出する
・地域住民を対象とした健康関連行事に最低1回参加する
3.総合診療内科勉強会
興味深い症例の経験を共有することや最新のガイドラインの精読、関連図書抄読会などを目的に勉強
会を適宜開催している。
4.臨床研究および学会発表
専修医は原則として4年間で最低1本の臨床研究を主導して行う。結果は学会で発表し、欧文誌への論
文投稿が望ましい。
5.選択研修
先に触れたように、総合診療領域を志す医師の中でも将来の目標はそれぞれ異なる。自己実現のた
めに自主性を持って追加研修を選択することは、本プログラムではむしろ推奨されることである。以
下の内容は選択研修の例として掲げるが、必要な内容を見極め、自らが研修先を含め研修内容の企
画・マネジメントを主体的に行った上でプログラム責任者との協議の上実行する必要がある。受動的
姿勢では実現されないものであることに留意されたい。
・予防医学実践の場として、学校や職場の医務室業務、検診業務を経験する
・特別養護老人ホームへの往診業務を継続して行う
・往診業務を行っている診療所と連携をとり、定期的な往診医療に携わる
41
・内科subspecialtyを求める場合、追加での院内研修を2-3ヶ月単位で行う
・ 僻地医療、訪問診療、産科研修など当院で履修できない研修については、現在、初期研修医が地
域医療研修を行っている大分県済生会日田病院、岩手県済生会岩泉病院をはじめとする国内他施設
での研修を数ヶ月単位で行う
ローテーションの一例
4
5
専修医 3 年目
専修医 4 年目
専修医 5 年目
6
7
8
9
10
11
12
総合診療
総合診療(チーフレジデント)
総合診療
1
2
3
専修医
1 年目:内科系ローテート(2 ヶ月☓6 診療科)
専修医 2 年目:総合診療科 4 ヶ月+内科系ローテート(2 ヶ月☓4 診療科)
専修医 3 年目:総合診療科 12 ヶ月
専修医 4 年目:総合診療科(主治医またはチーフレジデント)12 ヶ月
専修医 5 年目:総合診療科 12 ヶ月
・原則として、最初の 2 年間で全内科系診療科(7 科※)、地域医療(済生会向島病
院)、救急医療、N 棟を 2 ヶ月ずつローテーションする。
※
呼吸器、循環器、消化器、神経、腎臓、血液、糖尿病内分泌
感染症
前述したように感染症専門医の修得を目標とするプログラムである。概要は総合診療内科とほぼ、
同一であるが、感染症診療に対する比重が高められ、日本感染症学会専門医研修カリキュラムに準拠
したプログラムである。
<一般目標(General Instructional Objective : GIO)>
病歴聴取と身体診察という内科の基本的な診療から感染臓器、感染微生物の推定を行い、適切な抗
微生物薬を選択するという感染症診療の原則を身に付ける。
研修終了後は感染症専門医の資格取得と他施設で感染症診療の指導医的な立場として診療にあた
る能力の取得を目指す。
<行動目標(Specific Behavioral Objectives : SBOs)>
1. 感染症診断学
病歴聴取と身体診察から鑑別診断を考え、必要な検査を行い、診断するという一連のアプローチを
反復練習することにより、感染症の病態の理解を深める
1 感染症を起こす病原微生物の種類、特徴について理解する。
2 感染症診断のために必要な各種診断方法の種類、特徴、適応について理解し、実践する。また、
それらの示された結果について適切な解釈を行う。
3 感染症診断に関する各部門からのコンサルテーションに対して上級医の指導の下、回答する。最
終的には独力でコンサルテーションに対応できる能力をつける。
42
2. 感染症治療学
感染症診断学で挙げたアプローチに基づき、適切な抗微生物薬を選択する。治療開始後は治療の効
果を正しく評価し、生じ得る合併症や有害事象に対処できる能力を身に付ける。
1 抗菌薬の種類、特徴、適切な投与方法、起こり得る有害事象について理解し、説明することがで
きる。
2 抗真菌薬の種類、特徴、適切な投与方法、起こり得る有害事象について理解し、説明することが
できる。
3 抗ウイルス薬の種類、特徴、適切な投与方法、起こり得る有害事象について理解し、説明するこ
とができる。
3. 感染症予防学
感染症に対する適切な予防方法を理解し、実践する。
1 感染症の予防方法について、その種類、特徴を理解し、説明、実施することができる。
2 ワクチンの種類、特徴、有害事象につき、理解し、説明することができる。
3 渡航医学におけるワクチン、抗マラリア薬の種類、特徴、適応、有害事象を理解し説明できる。
4 感染症に関連する法律や制度につき、研修期間中に理解し、実践できる。
4. 感染制御・病院感染
院内感染対策チーム(ICT)の一員として、他の ICT メンバーと協力して感染制御・病院感染対策
を行う。
1 院内感染防止のための基本的な対策について、理解し説明、実施できる。
2 アンチバイオグラムを中心とした院内サーベランスの種類、実施方法について、理解し説明、実
施できる。
3 感染制御・病院感染に関する各部門からのコンサルテーションに対して上級医の指導の下、回答
する。最終的には独力でコンサルテーションに対応できる能力をつける。
4 院外で行われる研修にも積極的に参加し情報を共有するとともに、自施設での対応に役立てる。
5. 臨床研修・基礎研修
1 研修期間中に感染症に関する 2 回以上の学会発表と 1 編以上の論文の執筆を原則とする。可能で
あれば、海外学会での発表と英文論文の執筆が望ましい。
6. 教育
1 主に初期研修医に対して感染症診療の原則を指導することができる。
2 全職員に対して院内の感染症セミナーを行うことができる。
7. 専門医資格の取得
研修終了後は受験資格が整った段階で、日本感染症学会専門医認定試験を受験し、感染症専門医の資
格取得を目標とする。
<研修方略>
1. 研修期間
研修期間は 3 年間を原則とする。
当院では現時点で HIV 感染症を継続診療していないので、それを補うために他施設での研修を推
奨する。
2. 研修方法
43
1
上級医の指導の下、入院患者の主治医として感染症診療を行う。
2
上級医の指導の下、各部門からのコンサルテーションに対して回答する。
3
週 2 回の一般外来診療を通して、外来での感染症診療を行う。
4
院内感染対策チーム(ICT)の一員として、院内の感染サーベランス業務、アウトブレイクの対
応、院内マニュアルの作成・改訂などを上級医とともに行う。
5
微生物検査室において、微生物検査の基礎知識、手技について学ぶ。研修期間中に一定期間、微
生物検査室の研修を行うのが望ましい。
6
院内外の感染症の研修コースを受講する。
7
週 1 回開催される感染症抄読会において、感染症の基本となる英文総説を読解する。
8
主に初期研修医に対して行う感染症に関する院内の勉強会を上級医の指導の下で主催する。
9
感染症関連学会において、学会発表を行う。
10 感染症関連の雑誌に論文を発表する。
11 週間スケジュールは以下の通りである。
週間予定
午前
午後
月曜日
外来
回診・コンサルテーション
火曜日
回診・コンサルテーション
カンファレンス
水曜日
回診・コンサルテーション
部長回診
木曜日
回診・コンサルテーション
外来
金曜日
回診・コンサルテーション
カンファレンス
土曜日
回診・コンサルテーション
Ⅳ 評価方法
1
感染症に対する知識や技術は日々の現場で適宜フィードバックする。
2
研修記録などをもとに自己評価および指導医評価の形で形成評価を行う。
44
夕
抄読会
ICT ミーティング
●2-9.腫瘍内科コース
本プログラムは、プログラム在籍中に新・内科専門医を取得するとともに、将来、各種内科関連学会
専門医資格、日本がん治療認定医機構がん治療認定医を取得することを目標とする。なお新・内科専
門医資格取得には、初期研修を含め5年間の研修を要する。
当科は 2014 年 4 月に新設された新しい科である。当院は日本がん治療認定医機構認定研修施設、日
本緩和医療学会認定研修施設であるとともに、2015 年 4 月 1 日より日本臨床腫瘍学会認定研修施設
として承認された。日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医はがん診療を行っていくには必ず必要とな
る専門医である。がん薬物療法専門医試験を受ける資格として、2 年間の初期臨床研修を修了し、そ
の後 5 年以上にわたる臨床腫瘍の研修を行うこと、最短でも卒後 7 年以上の期間が必要となる。特に
日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医取得はハードルが高く、2015 年 4 月時点では専門医数 1,034
人と非常に少ない状況である。
日本がん治療認定医機構がん治療認定医資格の条件として内科学会認定医の取得および,2年間の内
科研修修了後,通算 2 年以上の日本がん治療認定医機構の認定研修施設でのフルタイム研修が求めら
れる。このプログラムでは専修医 1、2 年目を内科での配属を主とし、専修医 3 年目から腫瘍内科配
属となる。悪性腫瘍の中で最も罹患率、死亡率が高いのが消化器癌であること、食欲不振、嘔気、便
秘、腹水、消化管閉塞、消化管出血など他の癌腫でも出現頻度が多いことから、対象疾患は主に消化
器癌となるが、その他の固形癌(口腔癌、甲状腺癌、乳癌、肺癌、前縦隔肉腫、心臓血管肉腫、副腎
癌、神経内分泌癌など)も治療していく。
さらに、医師、看護師、薬剤師が他院(癌研究所有明病院、慶應義塾大学病院、京都大学病院など)
へがん研修に赴き研鑽を積むことで、将来指導の立場となることを目標とする。
<各年次における具体的行動目標>
専修医 3 年目(R5:卒後 5 年目):
上級医の指導のもと、主治医として消化器疾患、造血器、呼吸器、乳房の悪性腫瘍の診断・治療に
あたる。
1. 専修医3年目は、原則的に 1 年間、腫瘍内科病棟に配属となるが、消化器内科・血液内科・呼吸
器内科・乳腺外科の専門病棟および病理診断科を希望する場合は、選択制で要事前相談に応じる。
2. 腫瘍内科専門外来を担当することができる。
3. 系統的講義、回診、ジャーナルクラブ(論文抄読会)、およびカンファレンス に定期的に参加す
る。
4. がん薬物療法研修医の学術的活動を奨励し支援する。
5. がん薬物療法実地診療への参加
6. 自己の医学的研鑽の継続
7. 日本臨床腫瘍学会,日本がん治療学会、国内・国際学会への積極的な参加
8. 研究への積極的な取組み
9. 科学的研究の発表および論文執筆
10.新・内科専門医を取得する
45
専修医 4 年目(R6:卒後 6 年目):
専修医 4 年目も引き続き 1 年間、腫瘍内科病棟に配属となる。
1.診療においてのみならず、学会発表などにおいても積極的に後進の指導ができる。
2.当院では導入されていない、あるいは不十分である新しい高度な診断検査・治療手技があれば、積
極的に習熟するよう努める。
3.臨床研究だけでなく基礎的研究に関連した研究会、学会などの活動に参加し、科学者としてより深
く病態生理までつきつめた物の考え方をするトレーニングを行う。
4.日本がん治療認定医機構がん治療認定医を取得する。
<経験目標>
内科認定医研修カリキュラムのA,B項目は、初期研修を通して可能な限り専修医 1 年目までに全
てを経験する。
腫瘍内科の研修内容は、日本臨床腫瘍学会、日本がん治療認定医機構が定めるがん治療認定医研修
プログラムが定める専門医研修カリキュラムに準ずる。
○経験すべき疾患
以下の中から、悪性腫瘍患者の臨床研修をする。このうち、造血器腫瘍、呼吸器がん、消化器がん、
乳がんの研修を必須とする。
対象がん腫
1.造血器腫瘍、2.呼吸器がん、3.消化器がん、4.肝・胆・膵がん、5.乳がん、6.婦人科がん、7.泌尿器
がん、8.頭頚部がん、9.骨軟部腫瘍、10.皮膚がん、11.中枢神経腫瘍、12.胚細胞腫瘍、13.内分泌がん、
14.原発不明がん
A)基本的な診療技術の習得
1 患者診察
病歴聴取、理学所見の収集、患者特性の把握
2 臨床検査の適正な評価
血液(血液像、細胞化学、凝固系を含む)、生化学、腫瘍マーカー、フローサイトメトリー、細胞・
分子遺伝学的検査(染色体分析、FISH、PCR、サザンブロッティング等を含む)、バイオマーカー
(KRAS、HER2、UGT1A1 遺伝子多型など)
3 画像検査の適正な評価
CT、MRI、核医学検査などを利用した腫瘍の評価
4 基本的な手技の習得
各種血管内カテーテルの造設と管理(中心静脈カテーテル、埋め込み型カテーテル、PICC を含む)
胸腔・腹腔穿刺、およびドレナージの造設と管理
腰椎穿刺と髄腔内薬物投与、オンマイヤーカテーテルを使用した処置、管理
骨髄穿刺・生検
その他、本人の希望により、上部消化管内視鏡検査、下部消化管内視鏡検査、ERCP、悪性腫瘍ステ
ント留置、気管支鏡など
5 コミュニケーションスキル
研修者は、患者や家族とコミュニケーションをとることができねばならない。インフォームド・コン
46
セントの実践を経験し、好ましくない情報も伝え,厳しい状況でも適切に対応できねばならない。研
修者(資格取得を目指す者)は,他の医療職チーム(例えば看護師、薬剤師、ソーシャル・ワーカー)
とコミュニケーションをとり,共に働くことを学ばなければならない。
患者、その家族、および医療従事者とのコミュニケーション力の向上のため緩和ケア研修会への参加
は必須となる。
6 プロフェショナリズム
職業的責任を倫理原則に基づき遂行しなければならない。
B)臨床実践・目標
1 薬物療法の理解と適応の決定
1) がん薬物療法治療の適応、目標、有用性、副作用を理解する。
① 術前、同時、術後における化学療法の有用性を理解する。
② 放射線増感剤としての抗がん薬の適応を理解する。
③ 特定の抗がん薬における用量および投与規準を知っておく。
④ 個々の患者についての抗がん薬治療のリスク/ベネフィト比を決定するために,患者に合併する疾
患についても評価する。
2) エビデンスに基づいた治療適応を判断する。
最新、かつ信頼度の高いレジメンを選択できる。
3) 抗がん薬の毒性プロファイル、患者状態(臓器障害等の場合)にあわせた投与計画を立てる。
4) がん薬物療法の支持療法を習得する。
抗がん薬による治療中の支持療法がどのようなものであるかを知り,支持療法を使用できること。以
下に代表されるさまざまな支持療法の適応,それらの限界および副作用を知ることが必要となる。
① 悪心・嘔吐の予防と管理
② 好中球減少の管理、および感染症の予防と治療
③ 貧血・血小板減少の理解と、適切な輸血適応
④ 粘膜炎の管理
⑤ 抗がん薬の皮下漏出への対応
⑥ オンコロジーエマージェンシーへの対応
5) 治療効果判定と有害事象の評価
RECIST や CTCAE など、客観的な指標を用いた評価を正確に行う。
2 外科治療の理解
1) 外科医とともに,手術の適応と禁忌、悪性疾患患者の病期分類,根治療法,緩和治療における手
術の役割を熟知する。
2) 臓器温存の適応,手術と他の治療法との手順を理解し,根治療法としての手術,ならびに放射線
療法や抗がん薬,またはその両方を補助療法とした手術のリスクとベネフィットを認識することが必
要である
3 放射線治療の理解
1) 根治療法および緩和療法としての放射線療法の適応や,治療計画および線量測定の原理を理解す
る。
2) 放射線治療を手術や抗がん薬と併用する場合があることを認識する。特に同時併用化学放射線療
47
法については、その有用性と毒性を把握する。
3) 放射線治療の急性作用と遅発性作用の両方を把握する。
4 緩和ケア
緩和ケアおよび終末期ケアとはどのようなものであるかを認識し、適切に必要となる時期を判断でき
なければならない。これらは臨床腫瘍学全体の一部であり、疼痛、不安、抑うつの管理を実践できな
ければならない。
5 在宅診療・地域連携
緩和ケアおよび終末期医療における在宅診療の有用性と限界を理解し、社会資源を活用しながら患者
の QOL 向上に努める。
6 外来診療
1) 専修医 3 年目以降は週に半日以上腫瘍外来を担当するが、診療は常に指導医の監督を受けられる
体制下に行う。
2) 外来診療の限られた時間の中で、各疾患に関する現在のエビデンス、標準治療、予後について、
患者・家族に説明ができ、把握させることができる。
3) 帰宅後に発生する副作用を予測し、その対策を立てる。また、患者・家族にも副作用対策を指導
する。
4) 治療の効果判定を、的確な時期に行える。
5) 緩和医療の早期からの的確な導入ができる
6) 患者の有害事象における重篤度判定ができ、入院治療の適応を決定できる。
7) 他疾患専門医や医師以外の医療従事者とのコミュニケーションがはかれ、適切な方針を個々の患
者に対して立てることができる。
7 入院診療
1) 入院を要する治療強度の高い化学療法の対象疾患について、現在のエビデンス、標準治療、予後
について患者、家族に説明ができ、把握させることができる。
2) 化学療法に伴う副作用を予測し、適切な予防法を実行することができる。
3) 合併症を発症した場合、病態や重篤度を正確に把握し、迅速、かつ速やかな対処法が可能となる。
4) 看護師、薬剤師、栄養士、ソーシャルワーカーなど医療従事者とのコミュニケーションをはかり、
協力を得るだけでなく、治療法についての教育ができる。
8 病理学(分子病理学を含む)
研修者は,がんの確定診断が細胞診または生検によることを知らねばならない。生検材料と手術検体
について病理医とともにひととおり検索する経験が必要で,がんの確定診断,疾患の重症度と進展の
決定における病理医の重要性について理解しなければならない。また,研修者は,新しい病理学的診
断技術とがん患者の病期決定や管理におけるその貢献についても精通していなければならず,病期決
定や経過観察においてどの検査が適切かを知っていなければならない。分子標的治療の進歩に伴い,
病理診断には分子マーカーの検索・診断も含まれることを理解し,これらの有用性とその限界につい
て認知しておかねばならない。
<研修方略>
On the job training:
1)病棟業務
48
専修医1、2 年目は内科一般の総仕上げの時期にあたり、初期研修の2年間に配属にならなかった専
門内科、救急外来、N棟、済生会向島病院、放射線科などをローテイトする。専修医3年目は腫瘍内
科としてはこれまでの経験を基盤に自らが主体的に診療に携わる時期である。消化器内科・血液内
科・呼吸器内科・乳腺外科の専門病棟および病理診断科を希望する場合は、選択制で要事前相談に応
じる。専修医4年目はがん治療認定医機構がん認定医となるべく準備する仕上げの年である。
2)外来業務
専修医 1、2 年目は、内科総合外来を受け持ち、外来における患者管理法を習得する。専門医 3 年目
以降は腫瘍内科外来を週 1 コマ担当する。
腫瘍内科病棟回診:毎週月曜日 16:00~:各病棟
カンファレンス:
内科外科カンファレンス、内視鏡読影カンファレンス、消化器内科症例カンファレンス、超音波カン
ファレンス、呼吸器内科カンファレンスに参加する。特に超音波カンファレンスでは研修医への症例
の割り付け、プレゼンテーションの指導など主体となって参加する。
1.内科外科カンファレンス:(毎週月曜日 8:20~:第 2 会議室)
内科、外科、放射線科医が出席し、画像を中心とした診断と治療方針について検討する。
2.内視鏡読影カンファレンス:(毎週木曜日 17:00~:内視鏡室)
内視鏡にたずさわっている医師(内科、外科、放射線科)全員で診断、今後の検査、治療方針につい
て検討する。
3.消化器内科・腫瘍内科症例カンファレンス:(毎週木曜日 18:00:内視鏡室)
問題症例、長期入院例についてスタッフ全員で検討する。
4.呼吸器内科症例カンファレンス:(毎週金曜日 17:00~:5東病棟カンファレンス室)
5.超音波カンファレンス:(第 3 金曜日 18:45~:第 1 会議室)
超音波、CT、MRI など画像上、教育的症例数例を毎回とりあげて、研修医のプレゼンテーション後、
放射線科専門医の解説を受ける。
6. 腫瘍内科抄読会:(隔週土曜日 8:00~:4 西病棟カンファレンスルーム)
腫瘍関連雑誌を抄読し、他の医師に解説する。最新の情報が記載された論文について議論する機会を
設ける。
7. 専修医レビュー抄読会:(第 4 火曜日 18:00~:第 1 会議室)
各分野のレビュー論文を紹介するカンファレンスで、専修医が企画運営する。
8. キャンサーボード:
外科医、放射線治療医、病理医、緩和ケア医など、複数の診療科の医師が参加する形態の症例検討会
を設ける。
9. WJOG(西日本がん研究機構)、JSMO(日本臨床腫瘍学会)教育セミナー、外部の講演会への
参加
学会活動:
腫瘍関連学会において、1 年間に少なくとも 1 回は症例報告を行う。また各総会あるいは大会に定期
的に参加し、最新の知識や技術の習得に努める。単に学会に参加して聴講するのみではなく、演題を
発表する。特に専修医最終年には当院発の臨床研究を発表すべく専修医初期より準備を始める。また
49
発表したデータはすみやかに論文にまとめる習慣をつける。
ローテーションの一例
4
5
6
7
8
9
10
11
専修医 3 年目
腫瘍内科
専修医 4 年目
腫瘍内科(病理)
12
1
2
3
本コースでは、内科系診療科(8 科※)の全科ローテーションを基本とする。
専修医 1・2 年目は、地域医療(済生会向島病院)、総合診療科、救急医療が必修(各 2 ヶ月)。
希望により病理診断科で 1~3 ヶ月間研修を受けることができる。
※呼吸器、循環器、神経、腎臓、血液、糖尿病内分泌、消化器、総合診療
50
■各科概要
<総合診療内科・感染症>
当院には従来、総合診療を主体とする独立した診療科はなかったが、歴史的に内科各科の医師が専
門非専門を問わず診療にあたる文化があり、その意味では内科全体が総合診療内科であったといって
も過言ではない。しかし、近年、内科の専門分化が強まり、専門分野以外の診療が不十分になること
も多くなっている。社会全体でも総合診療の重要性が指摘されてきており、当院においても病院総合
診療、いわゆる Hospitalist としての総合診療内科を創設した。
当院には、病院総合内科医を育成するための3つの環境、すなわち N 棟(総合病棟)・救急外来・向
島病院があり、総合診療内科一般内科コースの専修医はこの3つのフィールドを中心に研修を行って
いく。また、内科総合診療では、不明熱を始めとして感染症が関与する割合が高く、感染症診療の修
得も重要な側面となる。そのため、総合診療内科では病院総合医(Hospitalist)としての知識、技
量の修得だけでなく、院内感染対策なども含めた感染症診療・教育も行っている。
指導体制であるが、プログラム責任者を中心に全体のコーディネートを行う。当院の各セクション
においては部署ごとの上級医が屋根瓦的に指導にあたる。
●各セクションの特徴と研修内容
1)N 棟(総合病棟)
N 棟の前身は東京都立民生病院である。東京都立民生病院は東京都より委託され当院が運
営を行っていた病院であり、入院患者は生活保護法が適応される患者に限られる。より具体
的には、ホームレスや宿泊施設を転々とする住所不定者が多い。東京都医療保護施設条例の
廃止に伴い東京都立民生病院は廃止され、平成 14 年 4 月1日付でその機能が中央病院に継承
された。さらに平成 17 年 2 月に新病棟が完成し、N病棟と改称され現在に至っている。
N 棟は 60 床からなる混合病棟であり、疾患、病態の多様性は総合研修に格好の病棟である。
年間入院患者数は 500 名前後で、その入院経路の大半は救急隊搬送である。定期的に医療機
関を受診しない事が多いため、重篤な状態であったり、多臓器にわたる障害を抱えている例
も少なくない。対象疾患は多岐にわたり、急性疾患の治療、慢性疾患の管理から、ターミナ
ルケアまで幅広く経験することができる。内科以外の疾患例も、大半は基盤に内科疾患を有
しており、内科的管理を必要とする。疾患としては感染症・悪性腫瘍が最も多いが、動脈硬
化性疾患や呼吸器疾患、皮膚疾患、整形外科的疾患も数多く経験される。また疾患のみなら
ず社会的背景にも留意して診療を行う必要があり、ソーシャルワーカー・看護師・理学療法
士などとのカンファレンスを定期的に行い、退院後も継続可能な医療の実現を目指している。
N 病棟の最大の特徴は、レジデントが診断・治療の計画から実行に至るまで主体的に携わ
る点である。専修医は一人持ち主治医あるいはレジデントの上級医として平均 15 名程度の患
者を担当する。総合診療内科としての新入院患者カンファレンス、病棟回診、また、各専門
診療科の教育回診やコンサルト体制は充実しており、多様な疾患を通じて自らの成長と後輩
の教育に専念するという、まさに病院総合医としての活躍が求められる病棟である。総合診
療内科専修医としての最終年時にはチーフレジデントとして N 棟の病棟運営を任される期間
もあり、医学的事項だけではなく、教育、医療の倫理、社会性についても幅広い経験が得ら
れるため、内科医として大きく成長できる貴重な経験を積むことができる。
51
2)救急外来(ER)
当院は 1 次救急から 3 次救急まで救急対象患者の全てを受け入れており、特に内因性の救急
症例(循環器・脳神経・消化器など)は多数来院する。一方で、不明熱や、持続する咳、慢性下痢、
動悸等々の一般内科を受診する様な患者も昼夜問わず来院する。3 次救急には心肺停止、重症の
交通外傷など症例が昼夜を問わず搬送され、その他、婦人科救急や軽症の交通外傷、切創、打撲
等々の外科患者も来院するため、初期研修で修得した内科以外の診療能力も必要となる。救急受
診者数は月平均 1,100 名強が受診している。救急搬送はおよそ 450 台前後であり、総受診者の
40%弱が入院している。診療の主体は救急診療科だが、総合診療内科として救急診療科と協力
して救急診療を展開している。高エネルギー外傷や熱傷などのいわゆる高度な三次救急症例を経
験するとともに総合内科医としての研修という点で 1、2 次救急を中心としたER医に求められ
る迅速かつ適切なトリアージと、診断学、そして蘇生行為も含めた正確な初期治療に対する能力
を修練可能となると考えられる。その意味では軽症から重症まで幅広く診療にあたり、病歴と身
体診察、検査から診断あるいは方針を導き出す当院ERのスタイルは一般内科研修に最適である。
3)済生会向島病院
東京都墨田区に位置する、内科を主体とした病床 102 床の病院である。都市部にあり生活習
慣病や慢性疾患に起因した疾患例が多く、一次医療機関としてあるいは近隣診療所にとっての後
方病院として機能している。
専修医は約 15 人の主治医となり、内科全般の病棟診療に従事する。
いわゆる慢性期主体の病院ではなく 1 日 5 台前後の救急搬送を受け入れているが、中央病院に
比べると検査などの設備は限られるため、転送の判断も含めたトリアージ能力がより必要となる。
問診と身体診察による、検査に頼らない診断能力も高いものが求められる。疾患としては肺炎、
気管支喘息、心不全、脳卒中、肝硬変等々、いわゆる common disease と呼ばれる疾患が大半を
占めるが、N棟同様に極限の病態で救急搬送されるケースも少なくない。緊急手術やインターベ
ンションを必要とする症例は周辺の基幹病院だけではなく済生会中央病院とも連携をとり治療
にあたっている。
4)総合診療内科病棟
平成 23 年度からは N 病棟とともに中央病棟でも総合診療内科の病床を持ち、入院患者の診療
に当たっている。平成 23 年、24 年度に関しては初期研修医のローテーションは行っていなかっ
たが、平成 25 年度からは初期研修でのローテーションを行い、N 病棟とは異なるスタイルで総
合診療を行っている。平成 23 年度 98 例、24 年度 124 例、25 年度 237 例、26 年度 239 例と入
院患者数は増加している。診療疾患は感染症(敗血症、肺炎、尿路感染症、蜂窩織炎、胆嚢炎な
ど)、不明熱、貧血、悪性腫瘍、脳血管障害、てんかん、パーキンソン病、うっ血性心不全、消
化管出血、肝硬変、腎不全、脊椎・脊髄疾患など多岐にわたっている。また、平成 26 年度から
地域連携としてオープンベット(開放病床)の運用も開始している。特に訪問診療医を中心とし
た地域連携医と共同して入院診療を行うなど、地域医療への関わりも学べる場として運用してい
る。平成 25 年度からは診療スタッフとして後期研修医が加わり、平成 27 年度からは感染症、漢
方治療を専門とするスタッフ 2 名が加わり、綜合診療の場で遭遇する頻度が高い感染症への対応
が充実するとともに、漢方治療を含めた多彩な診療を展開することができる様になっている。ス
タッフ数の充実に伴い、入院患者数はさらに増加すると考えられ、後期研修医の診療経験、教育
52
体制も充実したものになると考えられる。特に感染症については、総合診療内科のプログラムの
一部として感染症の修得を目指した教育を開始している。
<消化器内科>
●消化器内科の概要と実績
当院の消化器内科は日本消化器病学会、日本肝臓学会、日本消化器内視鏡学会から施設認定を受け、
日本消化器病学会認定施設、日本肝臓学会認定施設、日本消化器内視鏡学会認定指導施設、日本消化
管学会胃腸科指導施設、日本カプセル内視鏡学会指導施設の資格を有する。このうち日本内科学会指
定 13 学会の中で、消化器内科関連の学会は日本消化器病学会、日本肝臓学会の2つである。
消化器内科は 2009 年度より 4 階西病棟(35 床)を主たる病棟としている。消化器内科は疾患が多
岐に渡っていることから入院患者が多く、これまでは患者が各病棟に分散していたが、現在は 4 階西
を中心に収束して効率良く仕事をする環境が整っている。消化器疾患はポピュラーで日常遭遇する最
も頻度の高い領域の一つであり、下記に示すように 1,300 人以上と入院患者数も多い。入院疾患は消
化管から肝胆膵まで疾患に偏りがなく、common diseases は勿論だが、希有で、教育的症例にも事欠
かず、臨床研究報告や症例報告を学会で積極的に行っている。疾患の診断、治療のために内科医自ら
が検査治療手技にかかわることが多いのが特徴の一つである。特に 24 年 7 月に救急の緊急内視鏡端
末がフルオープンして消化管出血の患者も増えたが、緊急に内視鏡的胆道ドレナージを必要とする急
性胆管炎患者の増加が目立ち件数も年間 200 件を超えている。また常に新技術の導入・習熟を図らね
ばならず、先端施設への見学・研修も行っている。放射線科的 INTERVENTION、外科手術適応例につい
ては放射線科、一般消化器外科との連絡を密に行っている。
2014 年 4 月より腫瘍内科が開設されて、連携を取りながら化学療法、緩和ケアなどの臨床腫瘍の研
修も行っていく予定である。回診、抄読会、講義など共同で行っている。
2015 年の消化器内科入院数は 1,371 例で、外来ならびに救急外来からの緊急入院患者が約 75%を
占める。平均在院日数は 8.4 日で消化器内科の特性上、多くの悪性疾患終末期患者をかかえる中でこ
の日数は極めて短い。上部消化管内視鏡件数は 5,030 件、その内、出血性消化性潰瘍等の止血術 211
件、胃食道静脈瘤に対する EIS、EVL39 件、胃癌などの EMR•ESD50 件、PEG 作成 36 件など、処置内視
鏡件数は 336 件である。下部消化管内視鏡件数の増加は特に顕著で 2015 年は 2,294 件、そのうちポ
リペクトミーや EMR などの処置内視鏡件数は 669 件、胆道・膵臓内視鏡である ERCP・EST は 220 件と
前述のように救急外来の拡大とともに著明に増加している。これらの数字が当院消化器内科の実態と
特徴をよく現わしており、非常に多忙である。入院患者数、検査件数、入院疾患の内訳の年次推移は
以下の通りである。
消化器入院患者数
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
1011 名 950 名 947 名 1085 名 1079 名 1115 名 1182 名 1280 名 1379 名 1352 名 1371 名
内視鏡検査
上部消化管内視鏡
2006
下部消化管内視鏡
5,183
1,320
53
ERCP・EST
81
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
4,809
4,561
4,559
4,571
4,583
4,459
4,626
4,350
5,030
1,380
1,371
1,478
1,668
1,898
2,003
2,148
2,149
2,294
81
96
123
96
177
206
207
250
220
入院した消化器疾患の内訳
食道疾患
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
食道静脈瘤
16
16
6
16
19
10
8
14
23
17
Mallory-Weiss
3
9
5
6
14
6
3
4
5
6
食道炎•潰瘍
8
7
15
7
2
5
5
3
6
5
食道癌
19
11
8
8
7
13
19
9
3
30
0
0
0
0
0
3
0
0
0
1
0
45
34
36
30
38
61
食道アカラシア
食道異物
1
46
43
37
34
胃•十二指腸疾患
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
胃潰瘍
48
58
60
59
65
67
52
81
77
61
十二指腸潰瘍
16
27
23
21
25
15
18
16
36
16
胃癌
46
34
43
48
33
41
24
18
37
39
胃ポリープ
4
6
5
5
3
3
2
3
7
1
胃炎
14
9
13
11
4
0
2
0
3
胃アニサキス
1
3
3
2
0
1
1
胃腺腫
1
0
0
2
3
0
0
0
0
0
1
0
5
98
120
163
130
2012
2013
2014
2015
2
1
3
十二指腸癌
2
2
胃 SMT
1
2
140
150
120
148
1
133
129
腸疾患
2006
2007
2008
2009
2010
54
2011
大腸癌
32
23
33
24
20
21
27
24
40
76
急性腸炎
50
44
52
46
40
32
30
28
30
59
腸閉塞
39
47
39
48
61
63
78
84
73
87
大腸憩室
28
53
49
60
64
62
73
67
71
75
大腸ポリープ
108
98
125
101
91
77
107
96
81
98
機能性胃腸障害
20
21
17
10
2
2
0
3
2
0
潰瘍性大腸炎
13
12
22
16
14
13
7
7
11
17
クローン病
5
2
7
10
6
9
4
2
11
11
虚血性腸炎
11
11
18
21
16
15
19
22
37
19
虫垂炎
8
4
12
8
6
2
3
3
3
5
ポリープ切除後
1
5
5
4
1
3
0
0
1
4
2
10
0
1
0
1
2
2
1
1
回腸末端炎
痔核
4
3
9
3
1
上腸間膜動静脈
血栓症
小腸腫瘍
S 状結腸捻転
3
1
5
1
1
1
1
3
3
2
2
7
4
0
0
0
0
0
4
0
0
0
1
1
アメーバ性腸炎
小腸潰瘍
消化管出血(原 10
因不明)
336
3
14
11
10
5
5
3
3
5
5
344
385
366
332
317
359
352
376
475
肝疾患
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
肝細胞癌
肝硬変
急性肝炎
慢性肝炎
胆管細胞癌
自己免疫性肝炎
肝膿瘍
伝染性単核球症
122
114
113
114
87
81
67
75
68
75
29
38
31
25
12
22
28
35
50
53
9
8
2
8
9
13
15
5
7
6
23
22
27
15
17
10
5
7
13
8
3
8
7
2
3
1
1
2
3
3
3
4
5
4
4
2
4
0
4
5
5
5
4
6
7
6
8
7
4
1
4
1
2
4
0
1
2
0
原発性硬化性胆管炎
2
8
8
15
6
3
7
5
3
2
5
5
0
3
0
2
0
5
0
3
14
1
1
15
38
3
1
29
3
1
27
1
12
1
1
18
0
3
16
2
2
5
2
0
4
2
3
1
1
3
5
5
3
4
2
1
9
9
14
17
4
2
2
5
3
薬物性肝障害
アルコール性肝障害
原発性胆汁性肝硬変
肝のう胞
NASH
原因不明の肝障害
1
6
55
233
248
249
234
191
175
158
150
247
167
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
34
39
62
69
54
53
70
102
140
113
34
25
23
51
32
24
33
24
26
19
5
6
5
12
7
17
20
3
7
3
9
12
8
4
6
7
19
12
11
10
5
1
2
1
1
1
1
87
83
98
138
99
103
143
142
185
146
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
27
20
45
33
18
33
29
17
37
23
26
19
19
26
21
31
14
27
21
25
1
5
5
3
5
5
1
2
1
4
2
1
4
1
1
0
1
1
1
0
5
56
45
73
45
70
44
50
60
57
胆道疾患
胆管結石•胆管炎
胆嚢結石•胆嚢炎
胆囊癌
胆管癌
レンメル症候群
2
膵疾患
膵癌
急性膵炎
慢性膵炎
自己免疫性膵炎
IPMN
62
●診療体制
スタッフは現在 6 名で専修医が 6 名となっている。そのうち 5 人が日本消化器病学会認定専門医の
資格を有する。また、日本消化器内視鏡学会指導医 3 名、専門医 1 名、日本肝臓学会指導医 1 名、専
門医 3 名、日本がん治療認定医機構認定医 4 名、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 1 名とそれぞ
れの専門医を有している。
●カンファレンス
1) 内科外科放射線科カンファレンス:毎週月曜日 8:20 から内科、外科、放射線科医が出席して治療
方針について検討する。
2) 内視鏡フィルム読影カンファレンス:毎週木曜日 17:00 から内視鏡検査に携わっている医師全員
で診断、今後の検査、治療方針について検討する。
3) 消化器内科症例カンファレンス:
(毎週木曜日 18:00~:内視鏡室)
問題症例、長期入院例についてスタッフ全員で検討する。
4) 超音波画像カンファレンス:第 3 金曜日 18:15 から超音波、CT、MRI など画像検査上、教育的症例
を毎回とりあげて、研修医のプレゼンテーション後、放射線科専門医の解説を受ける。
5) 消化器内科抄読会:
(毎週土曜日 8:00~:4 西病棟カンファレンスルーム)
消化器関連雑誌を抄読し、他の医師に解説する。
6) 城南消化器検討会:年間6回、当院、NTT 東日本関東病院、日赤医療センター、JR 東京総合病院、
厚生中央病院、関東中央病院、東芝病院、都立荏原病院、東海大学東京病院などの城南地区の基幹病
院の消化器内科医が集まり、症例を持ち寄り検討する。
●学会活動
56
学会活動については研修医、専修医を筆頭演者とする1回/年の日本内科学会地方会、5 回/年の
日本消化器病学会地方会、2 回/年の日本消化器内視鏡学会地方会、1回/年の日本肝臓学会東部会
などにおける症例報告、専修医、スタッフを筆頭演者とする全米消化器病学会やそれぞれの学会の大
会あるいは総会のシンポジウム、ワークショップ、パネルディスカッション、一般演題などへの参加・
発表を行っている。ちなみに過去10年間の実績は下記のごとくである。
2006 年
2007 年
2008 年
2009 年
2010 年
2011 年
2012 年
2013 年
2014 年
2015 年
シンポ•パネル•
ワークショップ
1題
1題
1題
2題
1題
1題
1題
1題
1題
一般演題
6題
5題
1題
1題
3題
3題
4題
7題
3題
4題
症例報告
5題
7題
6題
6題
8題
9題
7題
10 題
10 題
10 題
<呼吸器内科>
●呼吸器内科の概要と特徴
当院は日本呼吸器学会認定施設および日本呼吸器内視鏡学会認定施設認定され、各疾患治療ガイド
ラインに沿った標準治療を行うことを基本とし、さらに高度な医療を提供することを目標にする。一
方で地域の中核病院として個々の患者さんの状況に応じた優しい医療を提供することをこころがけ
る。
当院の特徴として、呼吸器内科と呼吸器外科の連携が迅速かつ密接に行われている点が挙げられる。
呼吸器内科、呼吸器外科が一つの主病棟(5 階東病棟)にあり、お互いの連絡がスムーズに行われる。
このことは肺癌や肺線維症など難治性の疾患の診断や迅速な治療方針決定に大きな力となる。また看
護師も呼吸器ケアに精通することを目標に、医師との情報交換・カンファレンス・勉強会による呼吸
器疾患に対する知識をもとに呼吸理学療法や患者様への生活指導に積極的に取り組んでいる。さらに
理学療法士による呼吸リハビリテーション、臨床工学士による人工呼吸器をはじめとする呼吸器医療
機器の管理、訪問看護や医療相談員(ケースワーカー)と協力しての在宅医療の充実にも取り組んでい
る。
主病棟(5 階東病棟)の病床数は 32(およびリカバリー床 4 床)で、1 ヶ月で平均 50-60 名の新入院
患者があり、年間入院患者数は 700 名程度である。
●症例の特徴
入院患者の内訳は肺癌が約 30-40%、肺炎・呼吸器感染症(抗酸菌除く)が約 20-30%、慢性閉塞
性肺疾患(COPD)および肺結核後遺症、胸郭変形による呼吸不全が約 20%、喘息が約 10-20%、間質性
肺疾患(肺線維症等)、胸腔・胸膜疾患(胸水・膿胸・気胸など)、睡眠時無呼吸症候群(SAS)が各々
約 5‐10%、抗酸菌感染症が約 2%、肺塞栓症・肺高血圧症・ARDS など肺循環障害が約 1-2%、その
他が約 4-5%である。
現在肺癌患者数の増加が著しく、年間延べ 300-400 名前後の肺癌患者を入院診療しており、そのう
57
ち約 80-90 名が手術療法、200 名-250 名が化学療法、約 40-50 名が放射線単独または化学放射線療法
を中心とする集学的治療、70-80 名が緩和療法/支持療法主体という現状である(重複有り)。最近は
根治術可能症例の術後化学療法も当科が主体となって行っている。外来化学療法センター、緩和ケア
チームとも協力し、患者の QOL 向上にも腐心している。COPD および肺結核後遺症による慢性呼吸不全
も多く約 80 名の在宅酸素療法患者を外来にて管理し、在宅人工呼吸(NIPPV, IPPV)患者も毎年数名導
入している。SAS に対する CPAP は約 50 名ほど導入し、管理している。
●検査・手技
a) 気管支鏡検査を月・木の午後1時 30 分より放射線室で行っている。年間 150 例ほどの実施に,加
えて他にポータブル機器でのベッドサイドでの気道内分泌物の吸引なども行う。後期研修修了時
には気管支鏡検査を独立して実施できることを目標とする。当院での修練により日本呼吸器内視
鏡学会気管支鏡専門医の取得が可能である。
b) X 線透視または US および CT ガイド下生検;適応症例に対し適宜行われる。
c) 肺機能検査の実施は主として生理機能検査技師が実施しているが、ハイリスク患者、負荷試験時
などは立ち会う。また結果の解釈の指導を適宜行う。
d) 侵襲的・非侵襲的人工呼吸管理に関し、機器の台数、臨床工学士の協力体制が充実しており集中
治療室勤務と同様の呼吸管理に習熟できる。
●診療体制
担当部長 1 名、副医長 1 名、医 3 名のスタッフと、専修医および研修医で診療にあたってる。
●カンファレンス・教育に関する行事
A. 新入院患者回診:月~金の毎朝、新入院患者について、Presentation と Discussion を行う。
B. 入院患者回診:火・金曜日の夕方にカンファレンスにて Presentation と Discussion の後、入院
患者全員の回診を行う。火曜日夕方には N 棟の呼吸器疾患患者のコンサルテーションを受けている。
C. 病理検討会:気管支鏡または外科的肺生検、剖検例につき臨床医が経過を述べ、病理医が標本の
解説をして、議論をする呼吸器病理カンファレンスを月 1 回行っている。
D. 肺癌カンファレンス(Cancer Board):金曜日午後 5 時から呼吸器内科・呼吸器外科医全員で新規
あるいは問題点の多い肺癌患者の検討を行い治療方針を決定する。
●学会活動
学会活動については研修医、専修医を筆頭演者とする年 2 回程度の日本内科学会地方会、年数回の
日本呼吸器学会地方会、その他日本呼吸器内視鏡学会関東地方会、日本肺癌学会関東地方会などにお
ける症例報告、および専修医、スタッフを筆頭演者とする学会の一般演題などへの参加・発表を行っ
ている。また年一編以上の原著・症例報告の論文作成を目標に指導している。
平成 26 年度の実績は原著論文(英文)7 編、症例報告論文(邦文)2 編、学会発表(海外)4 編(国内)
23 回であった.症例報告は 3 例で、いずれも初期または後期研修医が発表している。研究発表は前任
地での活動や大学での研究によるものが大多数を占めており、「済中発」の発信を増やいくことが本年度の目
標である。
● 当科で取得可能な認定・専門医資格
1. 日本呼吸器学会専門医、日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医取得のための研修施設認定あ
り
58
2. 他診療科との協力により日本内科学会認定医・同総合内科専門医、日本がん治療認定医機構
がん治療認定医の取得が可能である
<糖尿病・代謝・内分泌科>
1) 概要
当院の糖尿病・内分泌内科は、まだ糖尿病患者が少なかった昭和 29 年に糖尿病外来として独立して
以来、多くの糖尿病患者の治療にあたってきた。当院は、糖尿病教育入院を我が国で初めて導入(昭
和 36 年)した病院として知られており、実に 50 年以上の歴史と実績を有する。そして、現在行われ
ている患者参加型の食事・運動療法の実践は、我が国における糖尿病教育入院システムのモデルとな
っている。
当科では、教育入院(入院患者数:10~12 名)と一般入院(常時 20 名~30 名)、そして外来診療
(毎日 5 診察室)を中心に臨床活動を行っており、糖尿病の血糖コントロールと合併症の早期発見・
治 療 に あ た っ て い る ( 当 院 の 糖 尿 病 診 療 実 績 に つ い て は こ ち ら
http://www.saichu.jp/department/diabetes_internal_secretion/overview/)の診療実績の項を参照)。
糖尿病外来に通院している患者のなかには、心・脳血管疾患を発症したり、外科、整形外科など他の
診療科で入院治療を受ける機会が少なくない。当科では、他の診療科と協力して周術期を含めた血糖
管理を率先して行っている。
外来における糖尿病治療に関しては、約 6,000 名の通院患者の約 40%が食事・運動療法(単独)、
約 35%が経口血糖降下薬、約 25%がインスリン治療となっている。インスリン治療では、2 型糖尿
病に対しても頻回注射(1 日 3~4 回注射)の割合が 60%以上に達している。インスリン注射導入の
際、患者側の抵抗があるのは常であるが、心理面にも配慮した説明も充実しているため、結果として
頻回注射の割合が高くなっている。
当院では、眼科、腎臓内科についても充実しており、糖尿病網膜症、糖尿病腎症に対する治療にも十
分対応でき、学ぶことができる。冠動脈疾患や脳血管疾患、閉塞性動脈硬化症に対しても、循環器セ
ンターや脳卒中センター、心臓血管外科と連携しているので、糖尿病の治療と並行して行うことがで
きる。
当院のもう一つの特徴は、関連する部署とのチーム医療が充実していることである。現在、日本糖尿
病療養指導士が 25 名おり、患者の栄養管理、日常ケア、血糖自己測定のケア、運動療法などにあた
っている。基本的に、糖尿病は全身疾患であるので、内科全般の知識の習得も求められる。
内分泌疾患としては、甲状腺疾患、副腎疾患が多いので、これらの診断・治療が正確にできることを
目標に行っている。
学会活動は、日本糖尿病学会を始めとして、日本内科学会、日本糖尿病合併症学会、日本病態栄養学
会、日本内分泌学会などを中心に活動している。
2) 糖尿病外来
約 6,000 名にのぼる外来通院患者の血糖コントロールにあたる。外来では、医師の診断と治療方針決
定により、管理栄養士が食事指導を行ない、看護師が日常ケア、インスリン治療の実際の指導と継続
指導、フットケア、血糖自己測定指導などを行なっている。フットケア外来では、専任医師、看護師、
装具士などがチーム一丸となって、足病変の予防や治療に取り組んでいる。また、持続糖モニタリン
グシステムの活用やインスリンポンプの導入なども外来で積極的に行っている。
3) 9 階西病棟(教育入院を含む)、その他の病棟
血糖コントロールや、合併症の診断・治療を目的として入院してきた糖尿病患者に対して治療やケア
59
を行う。内分泌疾患などの診断を目的とした検査入院患者も多く、各種負荷試験を習得することがで
きる。
糖尿病教育入院は、1~2 週間のコースで入院する患者を対象に、患者の病態把握、治療法決定、心
理的アプローチ、評価などをチーム医療で行う。全員が同じ日に入院して、理解が同じように進むよ
うにしているのが特徴である。糖尿病を通して、心理的アプローチやチーム医療の実践を学ぶことが
可能である。また、眼科、外科などに手術目的で入院する患者の周術期血糖管理も行っている。
●診療体制
スタッフ 17 名(常勤 6 名、非常勤 10 名)、専修医 4 名の 20 名で診療を行っている。常勤スタッ
フ
6
名
は
全
員
、
糖
尿
病
専
門
医
で
あ
る
。
(
詳
細
は
http://www.saichu.jp/department/diabetes_internal_secretion/overview/)の診療実績の項を参照)
●研究会など
日本糖尿病学会学術評議員(島田朗、及川洋一、壁谷悠介)、日本内分泌学会代議員(島田朗)、日
本糖尿病療養指導士認定機構(島田朗理事)、日本糖尿病眼学会(島田朗理事)など多くの公的な活
動を担うとともに、多くの研究会を主催したり、世話人となり活動している。糖尿病の中心的施設と
して、最新の情報を得ることができ、他施設との共同作業もスムーズに行えている。
●実習内容
1) 教育入院受講
教育入院患者とともに教育入院に参加し、生活習慣病の教育方法や動機づけ、インスリン導入方法な
どを学ぶ。
2) 内分泌検査・治療
甲状腺疾患、下垂体疾患、副腎疾患等が入院した場合に、それぞれの機能検査法・評価法を学ぶとと
もに治療方針の決定法を学ぶ。
3) 血糖管理
日々の血糖値や CGM(持続糖モニターシステム)からインスリン(ポンプを含む)をはじめとする
薬剤投与量の調節や投与法を学ぶ。
4) 外来見学
糖尿病・内分泌外来を見学し、外来でしか経験ができない疾患(甲状腺疾患など)を学ぶとともに、
慢性疾患の管理を学ぶ。
●カンファレンス
1) 糖尿病・内分泌内科回診(9 階西病棟回診・河合担当):
教育入院スケジュールによるが、隔週で木曜午後の教育入院回診、毎週木曜、水曜もしくは金曜午後
の一般入院回診を行っている。
2) 9階西病棟カンファレンス(隔週木曜 16:00~):
教育入院患者について、コメディカルを含めた医療チーム全員による回診後、看護師や管理栄養士と
カンファレンスを行っている。
3) 新入院カンファレンス:
新入院となった症例について討論を行う。また、毎週1つ内分泌代謝疾患に関するテーマを選び、診
断・治療のポイントを討論しながら学ぶ。
4) 糖尿病グループカンファレンス(水曜 18:00~):
医学雑誌の抄読、トピックスについてのディスカッション、症例検討、臨床研究、治験などに関する
60
カンファレンスを毎週行っている。月 1 回は、糖尿病診療に携わる他職種(看護師、管理栄養士、薬
剤師、理学療法士、臨床検査技師など)も参加し、糖尿病診療に関する様々な討論を行い、コンセン
サスの統一を行っている。
週間スケジュール(例)
午 前
月
火
糖尿病外来
病棟業務
水
総合外来
木
金
土
病棟業務
一般外来(向島)
病棟業務
(月 1 回糖尿病外来)
午
後
病棟業務
病棟業務
病棟業務
糖尿病グループカンファレンス
病棟業務 一般/教育入院回診(隔週)
病棟カンファレンス
病棟業務
●主な業績
学会主催(2012 年、2013 年)
第 55 回日本糖尿病学会年次学術集会を主催(2012 年 5 月 17 日(木)~19 日(土):パシフィコ横
浜)会長:渥美義仁、事務局長:島田朗
テーマ:「DREAMS come true」。日本糖尿病学会アクションプラン 2010 である「DREAMS」を
実現し、糖尿病を克服するという強い意思を示したものであった。参加者は過去最大となる 1 万 3500
名以上を数え、史上最大規模の糖尿病学会総会となった。
第 11 回 1 型糖尿病研究会を主催(2013 年 10 月 26 日(土)~27 日(日):軽井沢プリンスホテル
ウエスト)会長:島田朗、事務局:及川洋一
テーマ:「1 型糖尿病の Care から Cure まで」。基礎ならびに臨床研究、症例提示などの報告に加え、
1 型糖尿病の Care については、1 型糖尿病の患者でもあり医師でもある 4 名の糖尿病専門医から血
糖管理のポイント等をレクチャーしていただいた。また Cure については、膵臓移植や膵島移植の領
域で第一線で活躍されている先生方をお招きし、Cure の現状や展望についてご発表いただいた。
発表・講演関連(2014 年度)
学会発表:国際学会 6 件、国内 41 件(日本糖尿病学会総会、同関東甲信越地方会、日本内分泌学会
総会、日本フットケア学会、日本甲状腺学会、European Association for the Study of Diabetes(EASD)、
Asian Association for the Study of Diabetes(AASD)、Immunology of Diabetes Society(IDS)、
Diabetes Limb Salvage (DLS) Conference 2014 など)
論文発表:18 件(英文 8 件、和文 10 件)
講演関連:30 件以上
その他:日本糖尿病学会がまとめている様々なガイドラインの作成など(科学的根拠に基づく糖尿病
診療ガイドライン、糖尿病治療のてびきなど)に参画している。
業績の詳細については http://www.saichu.jp/wp-content/uploads/2012/09/daiabets-study.pdf)をご
覧ください。
61
<神経内科>
神経内科の病棟は、脳卒中センターとして脳血管内治療科、脳神経外科と合同して 8 階西を専門病
棟としている。専修医は神経内科患者の受持医として、指導医のもとに診療を行う。神経内科では、
詳細な問診と一般理学所見を踏まえて、系統的な神経学的診察を行い、局在診断から鑑別診断に至る
基本的な流れを理解することを目標とする。そのために日常生活背景を踏まえた系統的な問診技術を
体得しながら、繰り返しベッドサイドでの診察を行い、まず正しく神経学的所見がとれることを目指
す。さらに神経学的補助診断の適応と限界を理解した上で、画像診断を含む検査結果の適切な解釈と
評価を心がけてゆく。
当院の神経内科で診療の対象としている主な症状・疾患は、意識障害、頭痛、めまい、けいれん発
作、脳血管障害、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、ギランバレー症候群・重症筋無力症などの神経
筋疾患、髄膜炎・脳炎、多発性硬化症などの脱髄疾患などの神経内科疾患である。さらに内科および
他科疾患の神経合併症、外来通院中の患者の肺炎などの内科的合併症の治療も行う。看護部・リハビ
リテーション科・医療相談室と密接な連携のもとにチームで総合的な医療を行う。
2014 年の神経内科の実績は、外来患者のべ数約 18000 名/年であり、入院患者でみると、年間入院
患者数 550 名/年であった。入院のほとんどは、緊急入院であり、主な疾患は、脳血管障害、てんか
ん、神経変性疾患、末梢神経・筋・神経結合部疾患、末梢前庭疾患、脊髄・脊椎疾患、中枢神経系感
染症などである。神経内科疾患の中で最も多い脳血管障害は、全身の動脈硬化性疾患を背景にしてい
ることも多く、一般内科的な知識を十分踏まえた上での加療が必要である。当院では、脳卒中センタ
ーとして脳血管内治療科、脳神経外科と合同で、急性期から慢性期まで脳卒中の診療に積極的に取り
組んでいる。
また,認知症患者の増加とともにその診断と治療,療養が社会的な問題となってきており,神経内
科の重要な一分野となっている.当院ではメモリークリニックとして外来で認知症の専門外来を開設
し,診断と治療導入を行い,紹介医への逆紹介を積極的に行うことで地域で認知症患者を診ることに
貢献してきている.
学会活動では、日本神経学会、日本脳卒中学会、日本神経治療学会を中心に活動しており、研修医・
専修医対象では、日本内科学会地方会、日本神経学会地方会に定期的に演題発表を行っている。論文
発表も随時行われている。
●各セクションの特徴と研修内容
1) 8 西病棟
神経内科疾患一般、脳卒中が、主な入院対象となる病棟。脳神経外科、脳血管内治療科との密接な
連絡のもとに、診療を行っている。専修医は後期には、主治医として患者管理にあたる。不明の点が
あれば、病棟責任医や上級医と連絡を取りアドバイスを受ける。
2) 脳卒中センター
平成 17 年 10 月に、我が国でも脳梗塞超急性期の血栓溶解療法(tPA 静注療法)が正式に認可され、
急性期脳卒中の診療体制構築が、全国規模で進められた。東京都区中央部での脳卒中急性期医療の充
実に寄与する目的で、開設された。当院の脳卒中診療の特徴は、診療科、診療部門を超えたチーム医
療にある。脳神経外科、脳血管内治療科と、診療科を超えて脳卒中の診療にあたる。毎朝のカンファ
レンスをはじめ、脳卒中症例の入院時から、病型や病態に応じた治療を進める。
平成 21 年3月9日より東京都脳卒中ネットワークが始動し、当院も二次医療圏を中心に急性期脳
62
卒中診療を担っている。
また看護師、病棟薬剤師、理学療法士、言語療法士、MSW とも、急性期からチームとして安全かつ
有効なケアや急性期リハビリテーションに努力している。SCU に準じた病床(4 床)では、脳梗塞、
脳出血、くも膜下出血急性期などを中心に、高度かつ集中的な治療が行われる。
3)検査/治療部門
画像診断部門(MRI,CT, SPECT,血管造影)
電気生理部門(神経伝導速度、針筋電図、脳波、その他)
血管エコー(頸動脈エコーなど)
<循環器科>
●循環器センターの概要と実績
当院の循環器診療は 1997 年 3 月より循環器センターとして機能しており、循環器科と心臓血管外科の 2
診療科が連携を密に保ち運営されている。病棟は CCU・ICU(3 階)と 9 階東病棟に分かれる(両病棟共に 2017
年 5 月に新主棟に移転予定)。
ICU/CCU は循環器センターの急性期病棟として、内科・外科の急性期管理を行う。当院 CCU は東京都 CCU
ネットワークに加入しており、消防庁とのホットラインが常設され、循環器救急の受け入れが義務づけられてい
る(当番日は毎週月曜日と各月土・日のうち1日)。入室基準が設定されており、主な疾患は、急性心筋梗塞、
不安定狭心症、重症不整脈、急性心不全、急性肺塞栓、大動脈解離、心肺停止蘇生後、原因不明のショッ
ク、のほか意識障害、急性呼吸不全、重篤な代謝障害、急性中毒、などである(外科は開心術後が対象)。
9階東病棟は循環器センターの一般病棟および CCU の後方病棟として、循環器科および心臓血管外科
の患者が入院している。主な疾患は、急性心筋梗塞、急性心不全、大動脈解離などの安定期、狭心症、心カ
テ入院、ペースメーカー・植込み型除細動器植込み術後および開心術後などである。
当院は、がん研有明病院、がん研究センター中央病院と病病連携している。がん研有明病院には、定期
的に当院循環器科スタッフが出張し、コンサルト業務に従事している。病診連携室を介した、循環器関連検
査の依頼、循環器精査・加療入院も多い。また平成 24 年 12 月より三次救急を開始したことに伴い、心肺蘇生
後患者の受け入れも増加している。
2015 年度活動実績は、総入院数 1058 例、平均年齢 70.9 歳、在院日数は 6.0 日(中央値)、死亡率は
2.9%であった。最近 5 年間の疾患症例数と検査件数は、下表の通りである。(各疾患の重複あり)
疾患名
2011 年
2012 年
2013 年
2014 年
2015 年
急性心筋梗塞
100
106
109
96
113
不安定狭心症
90
57
70
54
122
心不全
277
284
274
230
260
狭心症
210
178
123
114
173
無痛性心筋虚血
60
62
90
95
131
心筋症
68
71
65
65
49
弁膜症
38
76
59
77
54
胸部大動脈瘤
20
19
19
18
20
不整脈
404
411
438
406
421
高血圧
545
552
549
508
668
63
失神
28
15
22
20
27
肺塞栓
11
19
15
17
19
閉塞性動脈硬化症
34
48
49
25
65
心停止/ショック/心肺蘇生後
33
37
52
45
31
肺炎
52
61
66
76
87
総計
871
850
899
856
1058
<検査実績>
2011
2012
2013
2014
2015
心エコー
6123
6010
6133
6008
6898
経食道心エコー
91
85
74
96
134
トレッドミル
449
409
450
364
353
Holter
882
731
636
652
625
24 時間血圧
58
49
45
26
45
心筋シンチ
1010
1035
1122
1071
1090
coronary CT
259
235
283
239
306
<侵襲的検査と治療実績>
2011 2012 2013 2014 2015
CAG
515
521
553
548
707
冠動脈インターベンション
207
229
217
177
244
心臓電気生理学的検査
58
36
45
63
64
末梢動脈インターベンション
15
17
32
31
103
永久ペースメーカー
43
45
42
37
42
14
13
11
15
14
植え込み型除細動器(含
CRT-D)
治療実績では、PCI 244 件(待期 122 例、準緊急 44 例、緊急 78 例)であり、成功率は 96.3%である。血管
内超音波(IVUS)は 235 例(96%)に実施し、ステント(薬剤溶出性を含む)は 233 例(95%)に使用した。ST 上
昇型急性心筋梗塞に対しては、direct PCI を第一選択としており、door to balloon time は 81 分、急性
心筋梗塞の院内死亡率は 3.4%である。当院のインターベンション適応例は約 50%(352 例/700 例;最近 3
年間の統計)が糖尿病例であり、多枝病変や複雑病変が多いため、ロータブレータを含めた各種 device を
駆使して治療成績の向上に努めている。昨年血管外科常勤医の赴任と共に、末梢血管インターベンションは
その適応例が急増した(103 例、前年比 3.4 倍)。電気生理学的検査(EPS)は 64 例で、永久型ペースメーカ
植え込みは 42 例(ジェネレーター交換を含む)、植え込み型除細動器(ICD)は 14 例(CRT-D 含む)であった。
デバイス治療後は、ペースメーカ外来もしくはICD外来で定期的に経過観察され、遠隔モニタリングを駆使し
ながら、積極的な治療を展開している。一時中断していた不整脈アブレーション治療も平成 27 年 2 月より再開
64
し、昨年は 16 例に施行した。
当院は、日本循環器学会、日本集中治療学会、日本心血管インターベンション治療学会の専門医研修施
設に認定されており、スタッフの多くがその専門医資格を有している。さらに、日本心臓病学会、冠疾患学会、
心エコー図学会、日本心臓核医学会、東京都 CCU 研究会など活動範囲は多岐にわたる。欧米の心臓病関連
学会へも随時参加、論文発表も積極的に行っている。
●指導医と専門医資格

中川
晋(副院長、部長)循環器学会専門医、総合内科専門医、集中治療学会専門医、
心血管インターベンション治療学会指導医

高橋寿由樹(医長)

長谷川 祐(副医長) 循環器学会専門医、総合内科専門医、心血管インターベンション
循環器学会専門医、総合内科専門医
治療学会認定医

鈴木 健之(副医長) 循環器学会専門医、心血管インターベンション治療学会認定医

平田 直己(副医長) 循環器学会専門医、集中治療学会専門医、心血管インターベンシ
ョン治療学会認定医

遠藤 彩佳(医員)
循環器学会専門医、心血管インターベンション治療学会認定医
●推薦図書
・ The Washington Manual of Cardiology Subspecialty Consult (The Washington Manual
Subspecialty Consult Series), 3rd ed.、2014, Lippincott Williams Wilkins(¥7,107)
・ Washington マニュアルの Cardiology 版。循環器医としてコンサルトされた場合のマニュア
ルとして最適。専修医必携。
・UpToDate;http://www.uptodate.com/, $495/year(Trainee $195/year)
EBM 準拠。Cardiology, Endocrinology, Gastroenterology, Pulmonology, Nephrology, Hematology,
Infectious disease, Rheumatology, Oncology, Family practice, Obstetrics and Gynecology を
網羅。4 ヶ月毎に改訂。院内で Internet 利用可能。専修医必携。
・Heart Disease; Braunwald; 10th edition, 2014, Saunders
代表的な循環器教科書。知識を深めたいときに有用。専修医必携。
・New England Journal of Medicine;
Massachusetts Medical Society
代表的 Medical Journal。Cardiology 関連も多く、全ての医師必携。毎週発行。
・Circulation;
American Heart Association
AHA の official journal で基礎・臨床・小児・外科を網羅する代表的 Journal。毎週発行。
・Journal of the American College of Cardiology (JACC);
Elsevier
ACC の official journal で、主に臨床的研究を網羅する。2回/月の発行。
●各セクションの特徴と研修内容
1)CCU・ICU
当院 CCU は東京都 CCU ネットワークに加盟しており、24 時間、365 日の循環器救急に対処
している。消防庁ホットラインが常設されており、毎月の当番日以外でも、心臓病救急への対応が要
請される。ベッドは 12 床(現在は 8 床で運用)であるが、心臓外科術後や他科救急に対応する
65
ICU も兼ねている。モニターシステムが完備され、観血的モニターをはじめ、あらゆる機器を使
用して高度かつ集中的治療が行われる。循環器の入院対象疾患は、急性心筋梗塞、不安定狭心
症、重症不整脈、急性心不全、大動脈解離、CPAOA 後、原因不明のショック、肺塞栓などである。
外科的治療法の適応と考えられる場合には、心臓外科医とすぐにコンタクトがとれ、迅速な処置が
可能である。
毎朝の新入院カンファレンスでは、担当医(研修医・専修医)が受持患者の症例呈示を行
う。専修医は指導医の下、チームを作り、循環器科入室患者の診療にあたる。毎朝チーム全員で
回診し、その日の方針を決定し看護師に申し送る。CCU 入院患者については9階東転棟後もひ
きつづき担当医として退院まで受け持つこととなっており、退院時には退院サマリーを作成
する。
9階東では、毎週火曜日午前 7 時 30 分より全体回診、毎週火曜日午後 12 時 30 分より病棟
カンファレンスが行われ、治療方針や検査計画の再検討が行われる。
当直体制は、主に循環器スタッフが 365 日体制で管理に当たる。当直は CCU だけでなく、
9階東・救急外来のすべてをカバーする。夜間・休日にはそれ以外にスタッフのオンコール
体制が敷かれている。
2)9東病棟
循環器・心臓血管外科一般が入院対象となる病棟(42 床)。CCU の後方ベッドとして利用さ
れている。心カテ目的の患者なども入院するため(3-4 日の滞在)、平均在院日数は極めて短く多
忙である。外科手術適応例については、心臓外科との連絡を密に行っている。
専修医は担当医として患者管理に当たる。不明の点があれば、指導医・上級医と連絡を取
り、アドバイスを受ける。
3)検査/治療部門
<心臓カテーテル検査>
心臓カテーテル検査は、各自持ち回り当番制で行う。現在、月曜〜金曜全日と土曜午前が
定時検査枠であり、夜間を含め、その他の時間帯も当番医により常時施行可能な体制となっ
ている。
専修医が施行する場合には必ず上級医が立ち会い、穿刺、カテーテル操作、撮影装置操作
法、合併症予防策、止血操作について指導を行う。当初は完全な監督下に行うが、穿刺、止
血は可能な限り独立して行えるようにする。まず診断カテーテルを中心に担当し、100 例以上
の経験を経て安全なカテーテル操作が可能となった時点でインターベンション(PCI)に参加
可能となる。それまでは PCI は補助者として参加する。また、診断カテーテルにおいては読
影が極めて重要であり、当初よりレポート作成が指導される。循環器検査医として配属され
ている間には、非侵襲的検査とともに心カテにも精通することが求められる。
<心エコー検査>
非侵襲的検査として極めて重要であり、主に循環器検査医として配属された期間に修得す
る。本検査は、毎日午前・午後行われており、通常は検査技師が録画したものを診断医が読
影・レポート作成を行う。超音波の基礎、代表的な断層像と解剖学的理解、各種のモードと
その意味などについては自己学習する。当初は、検査技師にその取り方・記録の仕方を学ぶ。
次に上級医の下、その読影について学ぶ。レポートは当初より自ら作成し、点検を受ける。
<トレッドミル検査>
66
上級医の指導の下、検査適応、合併症とその対処、読影、解釈について学ぶ。レポートは
当初より自ら作成し、点検を受ける。
<心筋シンチ検査>
冠動脈疾患のスクリーニング、viability 確認の手段として極めて重要である。現在、週 4
回、毎回 5〜8 例ほどの負荷検査が行われており、専修医は適宜この負荷検査に従事する。負
荷の原理については自己学習が求められるが、負荷の実際、合併症とその対策、読影、解釈
については上級医より指導を受ける。当初よりレポート作成に参画する。
<ペースメーカー/ICD 植え込み>
手術室で施行される。受け持ち症例の手術時には、予定を調整して、手術に立ち会うよう
にする。
週間スケジュール(例)
午
前
午
後
月
新入院カンファレンス 回診 心カテ(交代)
病棟業務
火
循環器回診 心カテ(交代)
病棟業務
水
新入院カンファレンス 回診 トレッドミル
木
新入院カンファレンス 回診 病棟業務
金
新入院カンファレンス 回診 心カテ(交代)
土
病棟業務
休み
日
休み
休み
病棟業務
心カテカンファレンス
心カテ(交代) 病棟業務
病棟カンファレンス
病棟業務
<腎臓内科>
● 病棟・診療の特徴(5 階西と透析室)
5 階西病棟は、腎臓内科が中心で、他に、神経内科、総合診療内科が入っている混合病棟である。
腎臓内科の指導医は、部長 1 名、医員 2 名の 3 名である。指導医は医員が担当し、専修医は指導医の
もと内科患者の受持医として診療を行う。当病棟の入院患者は主に腎疾患であるが、当該病棟として
急患が搬送された際には、腎疾患に限らず診療にあたる。腎疾患の主なものは、糖尿病性腎症、慢性
糸球体腎炎、腎硬化症、ネフローゼ症候群、急性腎不全、慢性腎不全、酸塩基平衡・水電解質失調で
ある。慢性糸球体腎炎では、腎生検が適応になった症例で組織学的検討を行う。専修医の平均受持患
者が約 10 名、指導医と密接に連絡をとりあって診療を担当する。部長回診は毎朝行われ、すべての
受持ち患者につき病状把握がなされている。毎週月曜日の午後にはすべての受持ち患者と、併診患者
のカンファレンスと併診患者回診が行われる。水曜午後は、5階西病棟の看護師、病棟薬剤師、Social
worker (SW)と共に多職種合同カンファレンスが行われ、患者の生活背景や退院後環境なども含め検
討される。病棟合同カンファレンス後に、透析室カンファレンスが行われ、個々の透析患者の現状と
問題点を検討している。金曜夕からは、月に2回抄読会を施行し、月に1回は症例検討を施行してい
る。
当直体制は、内科の一部として組み入れられ内科病棟・新棟、救急外来をカバーする。腎臓疾患に
関しては、夜間・休日もスタッフの日当直/オンコール体制が敷かれ、24 時間・ 365 日体制で管理に
67
当たる。専修医は、月 3~4 回程度の当直が義務づけられ、上級医の指導の下、救急外来・病棟の患
者管理に当たる。
3階東病棟は透析室である。透析室業務は、腎臓内科の診療責任の範囲であり、専修医は透析室で
行われる慢性維持血液透析(HD)、腹膜透析(PD)、血漿交換療法あるいは ICU で行われる ECUM や
持続的血液透析濾過療法(CHDF)等の特殊血液浄化療法に参加できる。また、体外循環を受け持つ診
療上の特徴から、潰瘍性大腸炎に対する顆粒球除去療法や、家族性高コレステロール血症に対する
LDL apheresis なども経験でき、実際多くのレジデントが熱心に関与している。すべての専修医は内
シャント穿刺、透析除水計画、透析効率計画、ヘパリン化、抜針、透析回路回収、など一連の透析手
技についてマスターできる機会が与えられる。当院では、腎移植は行なっていないが、患者の希望に
応じて慶應義塾大学や東邦大学医学部、女子医科大学泌尿器科との病・病連携をとり実践している。
慢性腎不全が進行し末期腎不全に陥った患者に対し、透析療法導入も多数経験できる。透析療法は、
血液透析と腹膜透析を行なっており、全ての腎代替療法を経験できる。昨今の高齢化と糖尿病の急増
によって、当院での透析導入数は年間約 50 例、年間血液透析数は 7,000 を越えている。透析導入に
際しては、「透析を行なう選択」と「透析を行なわない選択」がある。進行癌、超高齢者、認知症患
者の一部では、後者も治療上の選択肢である。社会的、倫理的側面が重要な課題と思われるが、専修
医はこの重要事項に関しても議論する機会が与えられる。また、当院は、腎臓学会、透析医学会、腹
膜透析医学会、高血圧学会の認定施設の承認を受けており、医師、看護師、臨床工学技師の研修受け
入れも多い。
● 検査、手術
腎生検:腎生検は、慢性糸球体腎炎患者での適応を中心にして、年間約 40 例に対し適時行ってい
る。腎生検の組織学的検討のカンファレンスもおこなわれている。
内因性クレアチニンクリアランス(CCr):腎臓内科では、畜尿により 24 時間の Ccr や尿中蛋白排泄
定量、蛋白摂取推定量、塩分排泄量を頻回に計算することが特徴である。これにより、個々の腎疾患
患者の疾患活動性、重症度、食事療法の成否、水・電解質バランスなどを解析し、治療にあたる。
内シャント造設術、テンコフカテーテル挿入術:前者は血管外科医、後者は外科医に依頼して行う
が、専修医は見学者や助手として手術に参加する。内シャント増設術は、年間約 50 例、テンコフカ
テーテル挿入術は約 15 例ほどである。
● カンファレンス
症例カンファレンス(受持ち・併診):毎週月曜日午後にすべての受持ち患者と併診患者に対して、
カンファレンスを行い、その後に併診患者回診を施行する。(担当:竜崎)
多職種合同病棟カンファレンス:毎週水曜午後、病棟のすべての入院患者に関して医師、看護師、
病棟薬剤師、SW が合同でカンファレンスを行う。(担当:竜崎)
透析室カンファレンス:毎朝 8:45~と、毎週水曜日午後 3 時 30 分~入院・外来血液透析患者、CAPD
患者の検討を医師、看護師、臨床工学技士、水曜日は薬剤師も参加し、全員で行う。(担当:竜崎)
症例検討:第 4 金曜午後 5 時 15 分~初期研修医または専修医の受持ち患者を選択し腎臓内科医全
員で症例検討を施行する。(担当:竜崎)
抄読会:第 1、第 3 金曜午後 5 時 15 分~腎臓内科全員で下記に記載した参考にすべき学術誌から
割り当てられた雑誌の主な論文を紹介する。(担当:竜崎)
● 研究活動
腎臓内科の教育目的は、研修医に対し医師としてあるべき心構え、技量、接遇等の指導はもとより、
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診療・研究・教育のバランスのとれた医師を育成することにある。従って、日常診療に加え医師とし
ての学究的アプローチの指導も行う。当内科のスタッフは、日本内科学会、腎臓学会、高血圧学会、
透析医学会の認定医、専門医、指導医の資格を持つ。学究活動の具体例には、内科学会総会、内科学
会地方会、腎臓学会、透析医学会、腹膜透析医学会、高血圧学会など学会活動への積極的参加と、発
表後の症例報告執筆の指導などを行う。実際に専修医の意欲に応じて学会誌への投稿を行なっている。
また、総説やコメントあるいは学会誌の査読などに関与を促す場合もある。
● 参考にすべき学術誌
Kidney International、Nature Review of Nephrology、Nephron、Clinical Experimental Nephrology、
Am J Kidney Disease、Am J Nephrology, Peritoneal Dialysis International、Nephrology Dialysis
Transplantation 、 Hypertension 、 Hypertension
Research 、 Norman Kaplan 著 の Clinical
Hypertension、J of American Society of Nephrology, Clinical J of American Society of Nephrology,
New England J of Medecine, Annals of Internal Medecine.
日本腎臓学会誌、日本透析医学会誌、
腎と透析、臨床透析など
週間スケジュール(例)
午
前
午
後
月
部長回診 透析カンファレンス 病棟業務
病棟業務 症例カンファレンス
火
部長回診 透析カンファレンス 病棟業務
病棟業務
水
部長回診 透析カンファレンス外来業務(陪席)
病棟業務
病棟・透析カンファレンス、腎生
検
木
部長回診 透析カンファレンス 病棟業務
病棟業務
金
部長回診 透析カンファレンス 病棟業務
病棟業務 抄読会 症例検討
土
部長回診 透析カンファレンス 病棟業務
部長回診は毎朝 7:45~行なっている。
透析室カンファランスは透析室にて毎朝 8:45~と水曜日午後 3:30~。
病棟カンファレンスは 5 西病棟にて水曜日午後 2:30~行っている。
<腫瘍内科>
当科は 2014 年 4 月に新設された新しい科です。当院は日本がん治療認定医機構認定研修施設、日
本緩和医療学会認定研修施設であるとともに、2015 年 4 月 1 日より日本臨床腫瘍学会認定研修施設
として承認されました。日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医はがん診療を行っていくには必ず必要
となる専門医であります。がん薬物療法専門医試験を受ける資格として、2 年間の初期臨床研修を修
了し、その後 5 年以上にわたる臨床腫瘍の研修を行うこと、最短でも卒後 7 年以上の期間が必要とな
ります。特に日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医取得はハードルが高く、2015 年 4 月時点では専
門医数 1,034 人と非常に少ない状況です。
当科は 4 階西病棟と N 棟を主たる病棟としております。悪性腫瘍の中で最も罹患率、死亡率が高
いのが消化器癌であること、食欲不振、嘔気、便秘、腹水、消化管閉塞、消化管出血など他の癌腫で
も出現頻度が多いことから、対象疾患は主に消化器癌となりますが、昨年度は口腔癌、甲状腺癌、乳
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癌、前縦隔肉腫、心臓血管肉腫、副腎癌、神経内分泌癌、その他の固形癌も治療しました。当院では
合併症のある高齢者のがん治療が中心となり、総合的な知識が必要となります。手術、放射線治療、
全身化学療法、緩和ケア、支持療法と様々な視点から論議し、単なるコンサルテーションに終わらせ
ず、積極的に治療に介入しトータルケアを実践しています。研修医、専修医にとって有意義になるよ
う、教育にも力を入れています。
○診療体制
スタッフは現在 2 名で、日本消化器病学会認定専門医、日本消化器内視鏡学会認定専門医、日本がん
治療認定医機構認定医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医の資格を有する。
<経験目標>
内科認定医研修カリキュラムのA,B項目は、初期研修を通して可能な限り専修医1年目までに全
てを経験する。
腫瘍内科の研修内容は、日本臨床腫瘍学会、日本がん治療認定医機構が定めるがん治療認定医研修
プログラムが定める専門医研修カリキュラムに準ずる。
○回診、カンファレンス
腫瘍内科病棟回診:毎週月曜日 16:00~:各病棟
カンファレンス:
内科外科放射線科カンファレンス、内視鏡読影カンファレンス、消化器内科症例カンファレンス、超
音波カンファレンス、呼吸器内科外科カンファレンス、乳腺外科カンファレンスに参加する。特に超
音波カンファレンスでは研修医への症例の割り付け、プレゼンテーションの指導など主体となって参
加する。
1.内科外科放射線科カンファレンス:(毎週月曜日 8:20~)
内科、外科、放射線科医が出席し、画像を中心とした診断と治療方針について検討する。
2.内視鏡読影カンファレンス:(毎週木曜日 17:00~)
内視鏡にたずさわっている医師(内科、外科、放射線科)全員で診断、今後の検査、治療方針につい
て検討する。
3.消化器内科・腫瘍内科症例カンファレンス:(毎週木曜日 18:00~)
問題症例、長期入院例についてスタッフ全員で検討する。
4.呼吸器内科外科症例カンファレンス:(毎週金曜日 17:00~)
5.乳腺外科カンファレンス:(毎週木曜日 18:30~)
6.超音波カンファレンス:(第 3 金曜日 18:45~)
超音波、CT、MRI など画像上、教育的症例数例を毎回とりあげて、研修医のプレゼンテーション後、
放射線科専門医の解説を受ける。
7.腫瘍内科抄読会:(隔週土曜日 8:00~)
腫瘍関連雑誌を抄読し、他の医師に解説する。最新の情報が記載された論文について議論する機会を
設ける。
8.専修医レビュー抄読会:(第 4 火曜日 18:00~)
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各分野のレビュー論文を紹介するカンファレンスで、専修医が企画運営する。
9.キャンサーボード:
外科医、放射線治療医、病理医、緩和ケア医など、複数の診療科の医師が参加する形態の症例検討会
を設ける。
10.WJOG(西日本がん研究機構)、JSMO(日本臨床腫瘍学会)教育セミナー、外部の講演会へ
の参加
○学会活動:
腫瘍関連学会において、1 年間に少なくとも 1 回は症例報告を行う。また各総会あるいは大会に定期
的に参加し、最新の知識や技術の習得に努める。単に学会に参加して聴講するのみではなく、演題を
発表する。特に専修医最終年には当院発の臨床研究を発表すべく専修医初期より準備を始める。また
発表したデータはすみやかに論文にまとめる習慣をつける。
腫瘍関連学会: 日本癌学会、日本臨床腫瘍学会、日本がん治療学会、日本胃癌学会、日本緩和医療
学会、日本乳癌学会、AACR など
週間スケジュールの一例
午前
月
午後
内科外科カンファレンス
病棟カンファレンス
病棟業務 上部消化管内視鏡
病棟回診
病棟業務
病棟業務
火
水
外科放射線科カンファレンス
病棟業務
病棟業務 ERCP
病棟業務
病棟業務 下部消化管内視鏡
木
内視鏡読影、症例カンファレンス
乳腺外科カンファレンス
病棟業務
病棟業務、
金
呼吸器内科外科症例カンファレンス
緩和ケア回診
土
腫瘍内科抄読会
<血液内科>
病棟は8階東が中心である。
血液疾患については、当院では平成7年度より、無菌室を稼働し自家骨髄移植、自家末梢血幹細胞
移植、また同種骨髄移植、近年の血液学の進歩に伴い臍帯血移植も積極的に行っている。年間の移植
症例数の平均数は自家移植が 10 例、同種造血幹細胞移植が 6 例である。
腫瘍疾患については、原発不明癌・稀少癌・転移性固形腫瘍などに対して集学的治療を行なう。
感染症疾患については、日常遭遇する最も頻度の高い領域の一つである。
レジデントは指導医(主治医)とマンツーマンで診療を担当する。当科は現在、グループ体制にな
っており担当疾患の新入院患者は原則として全員を担当するので、常時受け持ち患者数 30 人を割る
ことは稀である。
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血液、感染症を中心とした治療の考え方(抗菌薬の使い方など)を習得する。指導医のもとで適宜、
骨髄穿刺、生検の診断に従事する。指導医とともに各科より依頼された血液、感染症内科コンサルテ
ーションに応じる。
腫瘍内科医として、固形腫瘍の進行期病変に対する他科よりのコンサルテーションに応じて化学療
法を行う。他科医師・病棟薬剤師・看護師・理学療法士・社会福祉士などとチーム医療を行なう。
平成 20 年 4 月より緩和ケア病棟を併設しており、緩和医療に関しても、院内の緩和ケアチームと
連携して治療を行なう。
上級医の指導のもとに臨床研究に従事し、CPC・モーニングカンファレンス・画像診断の会・学会
で発表する。
学会活動は下記学会に所属し発表を行っている;
日本内科学会、日本血液学会、日本造血幹細胞移植学会、日本臨床腫瘍学会、日本癌治療学会、日本
感染症学会、日本緩和医療学会
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