http://konno-norito.com/ こんの典人 e-mail:[email protected] 活動中 横浜市会議員(民進党) 活動レポート NO.83 (H28.12発行) こんの典人事務所 🏣226-0003 横浜市緑区鴨居 3-1-14-105 ☎045-929-3030 fax045-342-4330 第4回定例会報告 横浜市議会の第4回定例会が、11月30日から12 月20日まで開催されました。この度の議会では、議 員提案による「狭あい道路の整備を促進するための条 例の改正」 、市長提案による「新綱島駅周辺の区画整理 をするための条例制定」 、「戸塚区に新しく整備する墓 地の健全運営を図るための横浜市墓地運営基金条例の 一部改正」 、「緑スポーツセンターの駐車場に利用料金 制を導入する条例の一部改正」、 「共同住宅の駐車台数 の確保率を見直す横浜市建築基準条例の一部改正」な ど、合計37件の議案が審議され成立致しました。 一方で、この間、国会では、 「年金制度改革関連 法案(年金カット法案) 」や「IR推進法案(カジ ノを含む統合型リゾート推進法案) 」が、あっと言 う間に通過しています。 そこで、今回は、横浜市や市民生活にも大きな影 響を与えかねない「IR推進法」 、 「ふるさと納税制 度」について記載致します。是非、様々なご意見を お寄せください。 E-mail:[email protected] 「導入しない」が最も有効なギャンブル依存症対策。 カジノに頼らない経済政策を真剣に カジノを含む統合型リゾート施設の整備を推進す るIR推進法案が国会で可決されました。 ■不安が残るカジノ推進法 カジノが好きか嫌いか以前に、そもそもこれまで 禁止され、暴力団などが関わるカジノ・賭博が年間 に何度か摘発されニュースになるのを目にしてきた 私としては、 「カジノをやれば警察に捕まるようなも のが、短い時間の審議で簡単に国会を通過した」と 思えて理解できません。 一般的にカジノ推進派の人たちは、雇用が増える、 周辺への経済効果が期待できる、税収が増えると言 っています。これに対し反対派の人は、破産による 自殺者が増える、ギャンブル依存症が増える、暴力 団の資金源化する恐れがある、治安の悪化が懸念さ れるなどと指摘しています。 ■家族連れでの入場に驚き 私は、国会で何度かカジノ法案の話題が浮上した際 に、シンガポール、韓国、アメリカ・ラスベガスのカ ジノ施設を視てきました。とりわけ自国民が入場で きる韓国のカンウォンランドでは、 「とにかくカジノ をやりに来た!」と見受けられる人が相当多かった 印象です。ジーパン・短パン・Tシャツなどの普段 着、靴はスニーカー、サンダル履きなど、ごくごく 普通の人たちが家族連れでホールに吸い込まれるよ うに入場している光景に驚かされました。また、ソ ウルから相当離れているのに、朝から晩まで来場す る車が絶えないことも印象的でした。 ■そもそも対策が必要なほど問題が大きい その際、当該カジノ運営主体の方にもお話を伺っ たのですが、ギャンブル依存症対策としてのカウン セリング指導、月に回数を設ける入場規制、家族か らの申請による入場禁止など、様々な依存症対策を 取っているとのことでしたが、そもそもそれだけ問 題が大きい事業であることが分かりました。 ラスベガスでは、過当競争により大きなホテルが 閉鎖(倒産?)し、真っ暗な空間があるなど、決して 「カジノ」の将来が明るい訳ではないと肌で感じま した。また、現地のガイドさんは、 「ラスベガスはシ ョーなどもあるが人気で続いているのは無料のもの ばかり。結局カジノ以外にはお金は使わない」と、 カジノによる他への波及効果はあまり感じていない と言っていました。 ■導入しないのが最も有効は対策 カジノは推進派の人たちが言うようなバラ色では 決してありません。また、 「外国人観光客や外国人富 裕層の受入のためにカジノが必要」というのであれ ば、外国人専用にすべきです。それが最も有効は日 本人に対するギャンブル依存症対策になると思われ ます。そして何もより、安易にカジノに頼らない経 済政策を真剣に考えるべきです。 住んでいる町も故郷も潤う「ふるさと納税制度」へ 最近、テレビでもインターネットでも「ふるさと納 税制度」のCMをよく見かけます。 私を含め都市部に暮らす人の多くは、故郷へ何らか の貢献をしたいと考えていると思いますが、「ふるさ と納税制度」が寄附する側も、寄附をされる側も、固 いことを言う様ですが本来の「寄附制度」の趣旨とは 大きくかけ離れている様に思えてなりません。 ■返礼品目当て? 例えば、インターネットの「ふ るさと納税」のサイトを開くと、 単なるショッピングのサイトと変 わりがありません。つまり「何(返 礼品) 」を「いくら(寄附額) 」で もらえるかが一番目立ちます。高 級牛肉や海産物、 航空券や宿泊券、 墓石までお返しの品物として貰え るふるさと納税制度になっていま す。 年々件数的にも金額的にも大変好評の様ですが、手 放しで喜んではいられません。 前述のように本来の目的は、故郷や応援したい自治 体への寄附ですが、返礼品目当てになっていると問題 視されています。 ■収入の多い人ほど有利 返礼品の金額割合を5割程度(例えば1万円の寄附 で5千円程度の返礼品)とすると、単身者で年収3百 万円の人が2万7千円寄附した際に、翌年の住民税か ら2万5千円が戻ってきますので、実質的な負担は2 千円になり、さらに返礼品13,500円分程度が貰 えることになるのです。 単身者で年収8百万円の人は12万9千円寄附し ても翌年12万7千円が住民税から戻ってきますの で実質的な負担は2千円になり、さらに64,500 円分程度の返礼品を貰えることになるのです。 これらは、総務省のホームページなどの早見表や簡 単にシミュレーションできるコーナーで分かるので すが、同じ2千円の負担で、戻る税金の額と返礼品の 多さから収入の多い人ほど大変有利と言えるのです。 ■横浜市は31億円減収 私が問題視にするのは、前述したように寄附金額か ら2千円を除いた額が翌年の住民税から控除(一定の 上限あり)されるため、住んでいる自治体の財政に大 きな影響を与えかねないことです。 私がちょうど一年前のタウンニュースに「横浜市は ふるさと納税により平成26年に住民税が5億円(控 除)減り、小児医療費助成の1歳引上げにかかる市の 負担に匹敵する」旨の問題提起をしました。 ところが28年の控除額は31億円となり大幅な 税収減が見込まれているのです。 ■翌年の控除は所得税のみのにすべき ふるさと納税をした人に翌年の住民税から手軽に 控除(税金を戻す)する仕組みは、寄附をし易い制度 になっていると言えます。しかし、その控除の内訳に 所得税分と住民税分があるため、自治体財政に大きな 影響を与えることになるのです。 住民税を徴収する目的は、地方 自治体による教育、福祉、防災、 ゴミ処理などの行政サービスを 行うための財源確保ですので、突 然に税収が大幅に減り、様々な事 業を削減せざるを得ないような ことがあってはなりません。 私は、ふるさと納税した人に対 する翌年の控除は所得税のみに するなど、ふるさと納税制度その ものの大幅な見直しをすべきと 考えます。 また、あえて付け加えれば、小さな自治体ではふる さと納税で得られる額が大幅に減少することで必要 な事業の見直に至る可能性もあり、都市部以上に自治 体運営が不安定になりかねないのです。 ふるさ と納税 <参考> 横浜市にも下記の様な「ふるさと納税」を求める事 業がありますが、豪華な返礼品などはありません。 1、歴史的建造物を守りたい!活かしたい! (歴史的景観保全活用事業) 2、国際社会を舞台に活躍を目指す若者を応援した い! (横浜市世界を目指す若者応援基金) 3、市民活動を応援したい! (よこはま夢ファンド/横浜市市民活動推進基金) 4、美術品の収集に協力したい! (横浜市文化基金) 5、社会福祉の向上に協力したい! (横浜市社会福祉基金) 6、小規模樹林地の保全に協力したい! (横浜市協働の森基金) 7、環境保全のための活動に協力したい! (横浜市環境保全基金) 8、道志水源林の保全に協力したい! (横浜市のふるさと道志の森基金) 9、学校施設の整備に協力したい! (横浜市学校施設整備基金) 10、横浜市を応援したい! (市政全般/使途の特定なし)
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