おすすめ本コーナー from SSK通信

おすすめ本コーナー♪
fro m SSK 通信
学習コンサルタント ムーチョこと佐々木敬一
「語りかける中学数学」 高橋一雄 ベレ出版 定価:2,800円+税
この本は中学生に超おすすめです!下手な参考書を買うぐらいなら、これを買いましょう。
私はロビンソンの伊勢治書店でこの本を手にしてパラパラめくり、思わず衝動買いしてしまいまし
た。教える側にもとても参考になりそうな内容だったからです。
よくある参考書の無味乾燥な説明調の文章ではなく、非常にくだけた感じの、タイトルどおり読者
に直接「語りかけ」てくれる文章で、難しい内容も易しく解説してくれます。
こんなに人間味のある、心の温まる参考書はなかなかないと思いますよ。
数学が苦手な人の立場に立って語りかけてくれているので、難しくてついていけない、という箇所
はあまりないと思います。
面白いのは、説明の途中に小さな文字で「なぁ~んだ!カンタン!カンタン!」とか「わかったよう
なぁ~、わからないようなぁ~、ビミョー!」とか「疲れたよ~」などという読者の心の声があちこちに
書かれているところです。
さらに「お疲れ様でした。」「よく最後までがんばりましたね!」などとねぎらいの言葉までかけてくれ
るのです。
いろいろな使い方が出来ます。中2、中3のひとは今まで習ったところを全部読み通して総復習す
ることができますし、中1のひとは「算数の復習」の章を読んだ後はさあっと先を中1の終わりまで読
みすすめると、今後の学習が精神的に楽になります。
苦手な分野だけを集中的に読むのもいいですし、もちろん学校の授業の予習・復習にも大変役に
立ちます。
そしてなにより受験生には全員買っていただきたい!すべての単元が網羅されているので、入試
のための勉強にも最適だからです。
「なになに?定価2,800円+税。うわっ。高っ」と思いました?でもこの本、中1から中3までの内
容が入っているんです。1学年に換算すると1000円弱ですから、特に高い参考書ではないと思
いますが…。
<この本の目次>
中学1年 中学2年 中学3年
第1話 算数の復習 第1話 式の計算 第1話 多項式 第2話 式と計算 第2話 連立方程式 第2話 因数分解
第3話 文字と式 第3話 1次関数 第3話 平方根 第4話 1次方程式 第4話 平行と角 第4話 2次方程式 第5話 変化と関数 第5話 三角形と多角形 第5話 2次関数
第6話 平面図形 第6話 合同と証明 第6話 相似 第7話 空間図形 第7話 平行四辺形 第7話 三平方の定理 第8話 円周角
第9話 確率
「ザ・マインドマップ」トニー・ブザン バリー・ブザン 著 神田昌典 訳
ダイヤモンド社 定価:2,200円+税
マインドマップというノートのとりかたをご存知ですか?当教室では、実際に授業で試してもらっ
たことのある生徒さんもいますし、先日の勉強法セミナーでも軽く紹介しました。
この本の表紙カバーには「マインドマップ®は、BOI(基本アイデア)をメインブランチに、思考のブ
ランチを次々と伸ばしていくことで、脳の無限の可能性を引き出す知的思考ツールです」とありま
す。わかりますか?知らない人には、なんだかよく分かりませんよね?
まあ、百聞は一見にしかず、ということで、実例を見たほうが早いと思うので、ご覧ください。あ、ほ
んとはカラーですけど…。<実例は省略>
この方法がどこまで有効かは、まだ私自身検証中ですが、「すくなくとも普通のノートのとりかたより
はずっと楽しい」ということは断言できます。
この本、318ページという厚さで値段も安くないので、マインドマップについて何も知らない人は
いきなり買うのはためらわれると思います。ですから、まずはネットで「マインドマップ」と検索してい
ろんなサイトを見て、どんなものかを調べてみるのもいいと思います。そして、もっと詳しく知りたい
と思ったらこの本を買う、というほうがいいかもしれません。
マインドマップに関する本はいろんなものが出ていますが、考案者はこの本の著者であるトニー・
ブザンですので、お間違えなく。
マインドマップは勉強に限らず、自己分析や読書の記録、アイデアを得たいときにも使えますし、
あちらがいいか、こちらがいいか、と迷っているときの意思決定に使ったりすることもできます。
また、一日のスケジュールを書くのにも使え、私自身、最近手帳にマインドマップ・スケジュールを
書いて実践しているのですが、計画の実行率が明らかに高くなりました。
普通にやるべきことをメモするより、色やイメージを多用するので印象に残りやすく、楽しいからだ
と思います。
目次(抜粋)
第1部 脳は驚異のメカ二ズム
第2部 脳の力を全開にする準備
第3部 マインドマップの作り方
第4部 マインドマップ活用法
第5部 マインドマップを使いこなす方法
第6部 付録
「勉強が楽しくなるノート術 マインドマップ for kids」
トニー・ブザン 著 神田昌典 訳 ダイヤモンド社 定価:1,600円+税
先ほど紹介した「ザ・マインドマップ」の子供向けバージョンです。一応、「小学生高学年から中学
生向けに書かれた」と書いてありますが、大人でも十分読み応えがあります。というか、「ザ・マイン
ドマップ」が分厚くて読む気がしないという大人のかたにはこちらがおすすめです。本のサイズも
字体も大きいし、マインドマップの実例も豊富です。
「保護者の方へのまえがき」に次のような一節があります。
お子さんにマインドマップに興味を持たせるためにもっともスムーズなのは、まず大人
が使って、楽しんでみることです。保護者の方が自分でマインドマップを描いてみてくだ
さい。決して難しくはありません。あるお母さんは、買い物リストをまとめるためにマイ
ンドマップを作成。冷蔵庫のうえに貼っておきました。あるお父さんは、マインドマップ
を描いているうちに、企画が次々と浮かんでくるので、仕事に欠かせないツールになりま
した。楽しいものは、伝染していきます。
ほかにも、マインドマップを使うと「記憶力がアップ」「いいアイディアがどんどんうかぶ」「時間のム
ダがなくなる」「テストの点があがる」「毎日が楽しくなる」など、調子のいいことばかりが書いてある
ので、「ほんとか?」と疑いたい気持ちも沸いてきますが、でも、やってみなけりゃわからない!そし
て、やってみる価値は大いにありだと思います。
まずは、カラーのサインペンを買いましょう!
そういえば漫画やドラマのドラゴン桜でもメモリー・ツリーという名称でマインドマップを使った歴
史のまとめかたを紹介していました。たぶん、あれ、マインドマップのことですよね?マインドマッ
プって登録商標だから、別名を使ったのかな?と思うんですけど、どうなんでしょう?
目次(抜粋)
1章 マインドマップってなんだ?
2章 マインドマップでできること
3章 マインドマップと学校の勉強
4章 テストでいい点を取る
5章 マインドマップで遊びもばっちり!
「みんなで考えよう 世界を見る目が変わる50の事実」
ジェシカ・ウィリアムズ 著 酒井泰介 訳 草思社 定価:1,400円+税
この本は、ほとんど同じ題名の「世界を見る目が変わる50の事実」(「みんなで考えよう」がつい
てないだけ)という本があって、それを若者向けに書き直したビジュアル版です。イラストが豊富な
上、漢字にはルビがふってあるので、小学生にも簡単に読めるものになっています。
私はこの本を読んで、衝撃的な事実たちに圧倒されてしまいました。知らないというのは怖いこと
だなということを改めて思い知らされました。
堅苦しい内容の本ではありません。目次を見て、「え?ほんと?」と思ったものから順に拾い読みし
てみてください。また、家族でまわし読みをして、いろいろ話し合ってみるのもいいのではないで
しょうか?
「はじめに」と題した前書きで、著者のジェシカ・ウイリアムズさんが十代の若者たちに次のように
語りかけています。
あなたたちは、未来です。大人になれば、あなたは社会のあり方を変えるために、大きな役割を
果たせるようになります。その日のために、この本でふれた事実について、もっと深く学んでくださ
い。知れば知るほど、あなたの力になるはずです。世界はすごいスピードで変わりつつありますが 、
世界を変えていくのはあなたたちなのです。
目次の一部をピックアップしておきましたので、目を通してみてください。「へえ」どころではないで
すよ。
<この本の目次>(抜粋)
1 日本女性の平均寿命は85歳。ボツワナ人の平均寿命は34歳
6 世界の死刑執行の81%はわずか3カ国に集中している。中国、イラン、アメリカである
9 同性愛は70カ国以上で違法、9カ国で死刑になる
11 ロシアで夫や恋人に殺される女性は、毎年1万2000人以上
13 地雷によって、毎時間1人は死傷している
14 インドでは4400万人の子どもが働かされている
18 イギリスの15歳の約半数はドラッグ体験がある
20 自動車は毎分、2人を殺している
22 マクドナルドの岐路意Mのマークが分かる人は88%、キリスト教の十字架はたった5
4%
25 アメリカ人の3人に1人は、エイリアンがすでに地球に来ていると信じてい る
29 世界で3人に1人は戦時下にくらしている
36 武力紛争による死者よりも自殺者のほうが多い
44 世界にはいまも2700万人の奴隷がいる
「できる人の勉強法」 安河内哲也 中経出版 定価:1,300円+税
私のブログにも「勉強と作業は違います」というタイトルで引用させてもらった本です。
著者は、東進衛星予備校のカリスマ英語講師だそうです。
学生だけでなく、社会人の勉強にも役立つ内容になっていますので、上の本に引き続き、親子で
読むことをオススメします。
ブログで紹介した文のほかにも、なかなかいいフレーズが随所に散りばめられています。
私のお気に入りフレーズをいくつかあげておきますね。
一般的には、「努力」の定義を「イヤなことを無理やりやる」と思っている人が多いと思います。し
かし、これは大きなカン違いです。私がこじつけた「努力」の定義は、「楽しくなるように、一生懸命
に工夫すること。(66ページ)
よく、受講生から、「何度暗記しても、覚えられません」という悩み相談を受けますが、「何度」っ
て、いったい何回くらいのことなのでしょうか。ほとんどの人は、4~5回くらいでもって「何度」と
いっているような気がします。
でも、4回や5回で覚えられるほど勉強は甘くありません。よほどの天才でないかぎり、4回や5回
で覚えるのは無理です。10回でも難しいと思います。(83ページ)
書く、声に出す、耳で聴く、イメージする、手ぶり身ぶりを使うなどなど、全感覚を総動員して、と
にかく、反復・繰り返しをつづけても脳が飽きない状態にさせることが何よりも大事なのです。(87
ページ)
ほんとその通り!と言いたいフレーズばかりです。
<この本の目次>
プロローグ 「ふつうの頭」でも超効率的に勉強すれば道は開ける
第1章 「最初の一歩」をどうやって踏み出すか
第2章 短時間の勉強で実力UPする人が毎日考えていること、やっていること
第3章 覚えたことを忘れない!超効率的な「暗記法」を教えます
第4章 時間がない毎日だからこの「学習ツール&方法」で勉強する
第5章 勉強をはじめたもののうまくいかない・・・。それはココに原因があります!
第6章 どうしても「やる気」が起きないときの処方箋とは
第7章 私が勉強しつづけてわかったこと、「学んだことはいずれ、『お金』に変わる」
「独断流『読書』必勝法」 清水義範 著 え・西原理恵子 講談社 定価:1,500円+税
物まねという芸は今も人気で、新しい物まね芸人は次から次へとテレビに登場している
ようですね(最近テレビ見ないからあんまり知りませんが)。この本著者、清水義範氏は、言ってみ
れば「小説界の物まね芸人」という存在で、いろんな作家やいろんな種類の文章の物まねが上手
で、それを作風としている、ちょっと変わった小説家なのです。
で、その清水氏が書いている書評なんだから面白くないわけがなかろう、と思って255
沿いの文教堂で衝動買いしてしまった本です。
妻もちょっと読んだら気に入ってしまい、二人で奪い合いながら読んでいるのでまだ読了して
いません。
いわゆる古典の名作ばかりを扱っていますが、けっしてお堅い本ではなく、本音丸出しのところが
さわやかです。名作だからと言って構えて読む必要はない、という気持ちにさせられ、わけもなく勇
気づけられます。「好きなように読んでいいんだ」と。
西原理恵子氏の漫画もまた別の世界を形作っていて、おそろしくも面白いです。
扱われている名作は、私の場合、読んだことのある本とない本、半々くらいでしたが、どちらの解説
も同じように楽しめました。そして、読んだことのない本は、読みたくなりますね、とっても。
まあ、「読書の秋」ということもありますので、このようなちょっと風変わりなブックガイドを参考にし
て読書してみるのもまたいいのではないでしょうか。
<この本の目次>
第1巻 『坊ちゃん』
第2巻 『ロビンソン・クルーソー』
第3巻 『伊豆の踊り子』
第4巻 『ガリヴァー旅行記』
第5巻 『細雪』
第6巻 『ハムレット』
第7巻 『陰獣』 第8巻 『嵐が丘』 第9巻 『高野聖』 第10巻 『罪と罰』 第11巻 『河童』 第12巻 『谷間の百合』
第13巻 『濹東綺譚』
第14巻 『黒猫』
第15巻 『暗夜行路』
第16巻 『ボヴァリー夫人』
第17巻 『金閣寺』
第18巻 『若い芸術家の肖像』
第19巻 『万延元年のフットボール』と『魔の山』
第20巻 特別講座「読書の秋におすすめの十編」
第21巻 特別講座「泣ける話に四苦八苦」
第22巻 特別講座「王道ミステリーの楽しみ」