EHL(Eco&Health Labo)なるほどマガジン 1月 第6号 今回のテーマ「コラーゲンって?」です。 みなさん新年あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になり誠にありがとうございました。 どうぞ今年もよろしくお願いいたします。このなるほどメールマガジンも今回で第6号となってきました。皆様 のご意見の中で、「私たちの生活の回りに氾濫している料理情報や健康食品の素材について解説して欲し い!」がかなりありましたので、今回から新たに健康食品の1品にテーマをあて「なるほどマガジン」を連載す ることにします。そこで素材編の第1回は「コラーゲン」についていろいろお話したいと思います。 なるほど1.そもそもコラーゲンって何? 真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質のひとつで、体全体のたんぱく質の30%を構成す るとっても重要なものです。まず右の絵をごらんください。 一般的にコラーゲンというと女性の肌・髪・爪なんかのイメージを持たれる方が 多いと思いますが、実は体のいたるところでコラーゲンの存在が重要です。 よく皆さんにコラーゲンの多い食材をあげてくださいというと、「フカヒレ」「牛すじ」 「手羽先」「豚骨ラーメン」などの答えが多く返ってきます。翻訳しますと「サメの背ビレ」 と「牛のアキレス腱」「鶏の手」「豚の骨」ですね。あれ!?これ食材自体は、ぷよぷよでもプリプリでもありま せん。これってコラーゲンとは本当は無関係???大丈夫です。煮込んだり、揚げたりすると とろっとろっ の ぷりっぷりっ ですね。この食感や見た目が変化していくことを「変性」といいます。少し難しいので、この 部分はもう少し後で解説させていただきます。 コラーゲンには、約30種類程度のものがあるといわれています。 代表的なものは・・・ Ⅰ型コラーゲン 真皮・靭帯・腱・骨など Ⅱ型コラーゲン 関節軟骨・眼球の硝子体 Ⅳ型コラーゲン 上皮組織のベースになっている基底膜 ここで理解していただきたいのは、コラーゲンそのものは、 体を支える繊維状の網の目状の物質で、これが 体内に少なくなると「たるみ」や「ゆがみ」が生じてしまい「強度」が減少してしまう大変大切なもの ということ。 そして当たり前ですが、男女を問わず全身に存在しているということです。 なるほど2.コラーゲンの減少ってどうしておこるの? 減ったらどれだけ とればいいの?? すぐに効果はでるの?? そんな大切な働きをしてくれるコラーゲン。しかし加齢と共にコラーゲンの体内生産量は、減少していきます。 ★30 歳位から徐々に生産量が少なくなります。 ★60 歳時には、20 歳時の約1/3程度の生産量になります。 ★特に 40∼50 歳で、生産量が激減していきます。 大変恐縮ですが・・・加齢と共に、なるほど1.で解説の「たるみ」「ゆがみ」 「強度減少」をお感じになられていませんか?どことは申しあげませんが・・・。 原因は食べる量の減少と腸の吸収力の低下です。 そこで、コラーゲン摂取量のおおまかな目安は右のグラフです。 食事から自然に*男性 1 日約 80g*女性 1 日約 70gの たんぱく質を摂取しています。 その中に含まれるコラーゲンを除いて、意識して摂取したい 理想の量がグラフのようになります。 30歳で約2g、60歳で約3g必要ということになります。是非お近くにコラーゲン食品や健康食品があったら、 1日分○粒あたり○○mgという表示を確認してみてください。少し多めに必要な方が、お値打ちだからと言 ってコラーゲンの配合量の少ないものを摂っていらっしゃるとすると「追いつきません」。うんうん納得。 だからと言って今日いっぱい摂取すれば明日効果がでるという訳ではありません。なぜなら体には、それぞ れの体の組織ごとにたんぱく質に生まれ変わる期間(半減期といいます)が決まっています。 *体全体の半減期・・・約 80 日 *肝臓・消化器官の組織を構成するたんぱく室の半減期・・・約 14 日 *皮膚・・・約 14 日(ターンオーバーは 28 日) *筋肉組織のたんぱく質の半減期・・・約 180 日 ★骨はもっと長くなります ↑半 分 ですから、全部生まれ変わる(ターンオーバー)はその倍の期間かかります!! 肝臓、腎臓、心臓のタンパク質は半減期が短く、皮膚や筋肉などでは長くなります。そして何と、年齢と共に 伸びていくんです。60 歳肌は約 40 日。つまり半減期くらいは続けてみてくださいね!ってことです。少し違い ますが、「まず14日間」とか「お試し1ケ月分」というのはこのことを指していたんです。そーだったのかぁ。。。 なるほど3.どんなコラーゲンを摂取したらいいの? まず、コラーゲンの状態から解説します。みなさんや食品の中にある繊維状の硬いものが「コラーゲン」。 超高分子 高分子 中分子→低分子→超低分子 ゼリーや高級食材の フカヒレ・牛筋など コラゲナーゼなど プルプルの状態です。 健康食品の錠剤やパウダーは、 ほとんどこのペプチドです。 ∼この全てのものは一般的に『コラーゲン』と呼ばれ、皆さんを混乱させる原因となっています∼ よく健康食品の宣伝で 低分子コラーゲン とか トリペプチド ポリペプチド といわれているのは、「すでに吸 収されやすいように、低分子に加工してありますよ」と宣伝している訳です。では、コラーゲン料理や鍋は体 に吸収されないのか!?ということになりますね。大丈夫です!腸の温度や料理で熱を加えることによって 「コラーゲン」→「ゼラチン」となり、腸内の酵素で分解され吸収が行われていきます。ただ健康食品のように、 さらに吸収されやすいように加工がなされていないだけです。この料理を食べたら明日お肌プリプリ!てこと は、半減期のご説明であるかないかはご判断いただけるものと思います。しかし逆に言えば、少なくとも半減 期まで、意識してコラーゲン豊富な料理や健康食品をとり続けることは大変重要なことです。 よくある質問に動物性がいいのか?それとも魚性がいいのか?というのがあります。賛否両論ありますので、 ここではあえてお答えしませんが、多くの方のコラーゲン摂取の目的は「キレイ」です。比較的コラーゲンは、 脂質(脂肪)のある部位の近くにある食材がほとんどです。 なるほどマガジンの第2号でも解説しましたが・・・ 脂質はg数×9kcalという食品の中でもっとも高カロリーで、肥満の主な原因の物質となります。「キレイを目 指したら一緒に脂質も摂取していた!」なんてご相談もよくお受けすることもあります。特に健康食品の 栄 養成分表示欄 には必ず脂質○○gの表示があります。 脂質のあるコラーゲンかどうか確認されることをおすすめします。 コラーゲン摂取において重要なのはその「自分にあった量」と「分子量」そして半減期まではすくなくとも意識して 摂取しつづけていくことだと思います。 国立健康・栄養研究所認定 NR(栄養情報担当者) 中神文明
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